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JP3445584B2 - 反射防止膜のエッチング方法 - Google Patents

反射防止膜のエッチング方法

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JP3445584B2
JP3445584B2 JP2001243275A JP2001243275A JP3445584B2 JP 3445584 B2 JP3445584 B2 JP 3445584B2 JP 2001243275 A JP2001243275 A JP 2001243275A JP 2001243275 A JP2001243275 A JP 2001243275A JP 3445584 B2 JP3445584 B2 JP 3445584B2
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gas
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトリソグラフ
ィ技術を用いて半導体集積回路のためのエッチングマス
クを形成する方法に関し、特に、エッチングマスクのた
めのパターン露光時における反射光を防止すべくエッチ
ングマスク材料下に形成される反射防止膜を適正に除去
するエッチング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の製造には、フォトリソ
グラフィ技術が利用されている。このフォトリソグラフ
ィ技術によれば、半導体基板上の例えば金属層のような
被加工層上に、フォトレジスト材料からなるレジスト層
が形成される。このレジスト層は、選択的な露光および
その後の現像処理を受けることにより、不要部分が除去
され、これにより所望の転写パターンを有するレジスト
マスクが形成される。このレジストマスクをエッチング
マスクとして、被加工層が選択的なエッチングを受ける
ことにより、前記金属層の残存部分でもって、前記した
所望のパターンに対応した配線が形成される。
【0003】ところで、前記した集積回路の高密度化に
伴い、前記フォトレジストの露光に際し該フォトレジス
ト下の被加工層からの反射光による解像度の低下が大き
な問題となる。そこで、前記フォトレジストの露光に際
し前記被加工層からの反射光を防止するために、該被加
工層と前記フォトレジストとの間に、フォトレジストの
露光のための光を吸収する反射防止膜(Bottom Antiref
lective Coating:BARC)が配置され、これによ
り、反射光による解像度の低下が防止されている。
【0004】しかしながら、被加工層を覆う前記したよ
うな反射防止膜は、前記フォトレジストの露光および現
像後、これをエッチングマスクとして前記被加工膜にエ
ッチング処理を施すとき、前記エッチングマスクに損傷
を与えることなく、この反射防止膜を除去する必要があ
るが、前記反射防止膜は前記エッチングマスクと同様な
有機系材料で構成されていることから、前記エッチング
マスクに実質的な変形を与えることなく反射防止膜の前
記エッチングマスクから露出する部分を確実に除去する
ことは容易ではない。
【0005】特開平10−199868号公報は、プラ
ズマエッチング装置を用いたエッチング方法を開示す
る。前記公報に記載の従来技術によれば、エッチングガ
スとして酸素、臭化水素、二酸化炭素およびアルゴンか
ら成る混合ガスを用いる第1のエッチング工程と、エッ
チングガスとして主エッチング工程で用いたと同様の混
合ガスを用いるが、プラズマエッチング装置の運転条件
を変える第2のエッチング工程とが必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そのため、前記した従
来技術にでは、プラズマエッチング装置の運転条件を切
り替える必要がある。そこで、本発明の目的は、プラズ
マエッチング装置の運転条件を切り替えることなく、し
かもエッチングマスクとなるフォトレジストに実質的な
変形を与えることなく該フォトレジストから露出する反
射防止膜の不要部分を好適に除去し得る新規なエッチン
グ方法を提供することにある。また、本発明の他の目的
は、プラズマエッチング装置の運転条件を選択すること
により、所望のエッチング特性で前記反射防止膜の不要
部分を除去し得るエッチング方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記した目的
を達成するために、次の構成を採用する。 〈構成〉 本発明は、半導体基板上の被加工膜に選択的なエッチン
グ処理を施すための所望形状を与えられたフォトレジス
ト材料からなるエッチングマスク下にあって該エッチン
グマスクの形成のために前記フォトレジスト材料が前記
被加工膜上で選択的に露光を受けるときに前記被加工膜
からの反射を防止すべく該被加工膜と前記フォトレジス
ト材料との間に配置される反射防止膜の前記エッチング
マスクから露出する部分をエッチングガスの供給される
プラズマエッチング装置を用いて除去するエッチング方
法であって、前記エッチングガスに前記エッチングマス
クに対する異方性エッチング特性を与えるべく前記半導
体基板に所定の高周波電圧を印加すること、前記エッチ
ングガスとして酸素及び窒素にエチルアルコールを添加
して成る混合ガスを用いると共に、該エッチングガスの
前記エッチングマスクに対する等方性エッチング特性を
抑制するために前記高周波電圧に対応させて前記混合ガ
ス中の前記エチルアルコールの添加比率を設定するこ
と、を特徴とする。
【0008】本発明に係る前記方法は、反射防止膜上に
あるフォトレジスト材料から成るエッチングマスク下の
反射防止膜の不要部分を除去するために、従来における
と同様なプラズマエッチング装置を利用する。このプラ
ズマエッチング装置では、エッチングガスとして、エチ
ルアルコール、酸素および窒素から成る混合ガスが用い
られる。
【0009】前記エッチング装置を用いたエッチング処
理で、前記した混合ガスからなるエッチングガスの前記
エッチングマスクに対する等方性エッチング特性を示さ
ないエチルアルコール添加比率が求められる。理論上
は、この添加比率で供給されるエチルアルコールを含む
前記混合ガスをエッチングガスとして前記したエッチン
グ処理を施すことにより、前記エッチング特性に方向性
が見られないエッチング、すなわち等方性エッチングレ
ートが零のエッチングにより、前記反射防止膜の前記エ
ッチングマスクから露出する部分を除去することがで
き、このとき、前記エッチングマスクの横方向のエッチ
ング、すなわちサイドエッチングが防止されることか
ら、前記エッチングマスクの横方向における変形を最小
限に抑制することができる。
【0010】しかしながら、本願発明者の実験によれ
ば、前記エッチングマスクに対する等方性エッチング特
性を示さないエチルアルコール添加比率、すなわち、等
方性エッチングレートが零になるエチルアルコール添加
比率よりも僅かに大きな添加比率で、前記エッチングマ
スクの横方向への変形が最小となる最適なエッチング効
果が見られた。
【0011】一例では、前記エッチングマスクに対する
等方性エッチングレートが零になるエチルアルコール添
加比率よりも5%大きな添加比率で供給されるエチルア
ルコールを含む前記混合ガスが用いられた。このエチル
アルコールの添加比率は、前記等方性エッチングレート
に零を与える前記エチルアルコール添加比率を基に、適
宜選択することができる。
【0012】前記エッチングマスクに対する等方性エッ
チングレートに零を与えるエチルアルコール添加比率
は、前記プラズマエッチング装置の高周波電源電圧を0
にした運転条件で、前記エッチングマスクのエッチング
レートが0となるときのエチルアルコール添加比率が採
用される。ここでエッチングレートが負であることは、
後述するように、エッチングマスクにポリマーが堆積す
ることを意味し、従って、この現象を積極的に利用する
ことにより、すなわち前記したエチルアルコール添加比
率を前記した等方性エッチング特性を示さない前記添加
比率に基づき、この添加比率を適宜変更することによ
り、エッチングマスクを積極的に増大させることも可能
になる。
【0013】前記フォトレジスト材料および前記反射防
止膜は、有機系材料で構成することができ、前記被加工
膜は、タングステンのような金属材料、シリコン材料あ
るいはそれらの化合物からなるシリサイドで構成するこ
とができる。前記エッチング装置の混合ガス流量の一例
として、酸素、窒素、およびエチルアルコールがそれぞ
れ35、35、30ccmの例を挙げることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
について詳細に説明する。 〈具体例〉図1は、本発明に係るエッチング方法を実施
するためのエッチング装置の一例を示す。本発明に係る
エッチング装置10は、図1に示す例では、有磁場マイ
クロ波プラズマエッチング装置である。有磁場マイクロ
波プラズマエッチング装置10は、従来よく知られてい
るように、反応室11を規定する石英ベルジャ12を取
り巻いて配置されるソレノイドコイル13を備える。反
応室11には、供給路14を経て、エッチングガスが供
給される。このエッチングガスをプラズマ状態におくた
めに、マグネトロン15からのマイクロ波が導波管16
を経て反応室11に案内され、また試料17が配置され
る反応室11内の試料台18には、高周波電源19から
高周波電圧が印加される。
【0015】本発明に係るエッチング方法では、前記反
応室11に供給されるエッチングガスとして、酸素(O
2)、窒素(N2)およびエチルアルコール(C25
H)が使用される。
【0016】この混合ガスをエッチングガスとして、エ
ッチング処理を受ける半導体装置の一例が、図2に示さ
れている。
【0017】試料台18上に試料として配置される半導
体装置17は、図2に示されているように、例えばシリ
コンのような半導体基板20と、該半導体基板上に形成
され、パターニングを受ける被加工膜である例えばシリ
コン酸化膜(NSG)21とを備える。前記被加工膜2
1に所望のパターニングを施すための選択エッチング処
理に用いるエッチングマスク22aは、被加工膜21上
に形成された従来よく知られた有機系の反射防止膜23
上に堆積された有機系のフォトレジスト材料からなるフ
ォトレジスト層22に、選択露光および現像処理を施
し、その不要部分を除去することにより、形成される。
また、前記反射防止膜23は、フォトレジスト層22の
選択露光に際し、露光が前記フォトレジスト層22に反
射することを防止する。この反射防止膜23の反射防止
作用により、反射光による解像度の低下が防止され、良
好なエッチングマスク22aが形成される。
【0018】前記したエッチング装置10は、エッチン
グマスク22aを用いた被加工層22の選択エッチング
処理に先立ち、反射防止膜23のエッチングマスク22
aから露出した部分を除去するのに用いられる。半導体
装置17は、反射防止膜23の前記不要部分を除去すべ
く、その半導体基板20が試料台18上に位置するよう
に、反応室11内に配置される。
【0019】前記エッチング装置10を用いた反射防止
膜23の不要部分の除去に先立ち、前記エッチング装置
10を用いたエッチング処理で、エッチングマスク22
aに最も変形を与えないエッチングガス中のエチルアル
コール添加比率が求められた。
【0020】すなわち、前記エッチング装置10の高周
波電源19の電圧Vp-pを零にしたときのエッチングガ
ス中のエチルアルコール添加比率の変化と、フォトレジ
ストすなわちエッチングマスク22aのエッチングレー
トとの関係が求められる。図3は、前記エッチング装置
10の高周波電源19の電圧Vp-pを零にしたときの特
性線に加えて、参考のために高周波電源19の電圧Vp-
pを変化させたときの特性線が示されている。
【0021】図3の特性線は、以下に示される前記エッ
チング装置10の運転条件下で求められた。マグネトロ
ン15からは2.45GHzのマイクロ波が500Wで
出力され、試料台18から約50mm上方の地点での磁
界強度が875ガウスのECR共鳴が得られるように、
ソレノイドコイル13のコイル電流が調整された。試料
台18上の半導体装置17の温度制御のために試料台1
8には7.5Torrのヘリゥムガスが封入された。ま
た、反応室11の内壁面へのポリマの堆積を防止するた
めに反応室11内は60℃に維持され、試料台18は−
50℃に維持された。
【0022】混合ガスのうち、エチルアルコール(C2
5OH)を除く酸素(O2)および窒素(N2)の流量
比が1:1となるように、エチルアルコール(C25
H)が添加され、総混合ガスの流量が100ccmの一
定値となるように、調整され、また反応室11内の圧力
は10mTorrの一定値に保持された。前記した条件下
で、高周波電源19の電圧をパラメータとして、0V〜
1000Vの間で変化させたとき、エチルアルコール
(C25OH)の添加比率と、フォトレジストたるエッ
チングマスク22aのエッチングレートとの関係が求め
られた。被加工膜である反射防止膜23とエッチングマ
スク22aとは共に有機系であり、両者のエッチングレ
ート選択比は、エッチング条件の変化に拘わらず、常に
1.1であった。また、エッチング処理を受けるエッチ
ングマスク22aの厚さ寸法は4300Åであり、反射
防止膜23の厚さ寸法は1100Åであった。
【0023】図3のグラフの横軸はエチルアルコールの
添加比率(%)を示し、その縦軸はエッチングマスク2
2aのエッチングレート(Å/秒)を示す。パラメータ
である高周波電源19の電圧Vp-pは、0V、260
V、400V、700Vおよび1000Vの各値が採用
され、各値での特性線が符号24〜28でそれぞれ示さ
れている。
【0024】図3に示される前記グラフから明らかなよ
うに、エチルアルコールの添加量が等しければ、前記電
圧Vp-pに比例して、エッチングマスク22aのエッチ
ングレートは増大する。また、ここで、エッチングレー
トが負になることが示されているが、エッチングレート
が負になる状況とは、ポリマがエッチングマスク22a
に堆積することを意味する。
【0025】ところで、酸素(O2)、窒素(N2)およ
びエチルアルコール(C25OH)からなる混合エッチ
ングガスを用いた前記プラズマエッチング処理では、エ
ッチングマスク22aあるいは反射防止膜23のような
有機材料のエッチング反応に拘わる化学種は、解離した
酸素ラジカル(O)および酸素イオン(O+、O2+)
である。このうち、酸素ラジカルは、これによるエッチ
ング特性に方向性を示すことはなく、等方性を示す。他
方、酸素イオンは、高周波電源19の電圧Vp-pで加速
されることから、被加工膜21の被加工面に垂直に入射
することから、これによるエッチング特性は、異方性を
示す。
【0026】そこで、エッチングガスのエッチング特性
に異方性を与える高周波電源19の電圧Vp-pを零(0
V)にした状態では、エッチングガスによるエッチング
は、等方性エッチングのみが作用していると考えられ
る。このことから、前記電圧Vp-pを零にしたときの特
性線24で示されるエチルアルコールとエッチングレー
トとの関係から、エッチングレートを零にするエチルア
ルコールの添加比率を用いれば、たとえ高周波電源19
の電圧Vp-pを上昇させたとしても、エッチング処理
は、等方性が抑制された状態で、もっぱら、方向性をも
った前記した異方性のエッチング特性を利用することが
できると考えられる。
【0027】このことは、図3に示す例では、特性線2
4で示されるエッチングレートを零にする約25%のエ
チルアルコール添加比率を採用すれば、エッチングマス
ク22aの横方向へのエッチングであるいわゆるサイド
エッチングを防止することができ、これによりエッチン
グマスク22aの変形を効果的に防止した状態で、反射
防止膜23のエッチングマスク22aから露出する不要
部分を除去できることを意味している。
【0028】しかしながら、本願発明者は、その理由は
不明であるが、前記した例では、前記特性線24で求め
られた25%の比率よりも5%高い、30%のエチルア
ルコール添加比率((O2)/(N2)/C25OH=3
5/35/30ccm)でエッチングガスを供給したと
きにエッチングマスク22aの実質的な変形を効果的に
抑制することができた。
【0029】高周波電源19の電圧Vp-pの最適値は、
図4に示すグラフに基づいて求めることができる。
【0030】図4に示すグラフは、図3のグラフの各デ
ータを用いて、エチルアルコールの添加比率をパラメー
タとして、横軸が前記電圧Vp-pの値(V)を示し、縦
軸が前記エッチングレート(Å/分)を示すように、作
成されたグラフである。図4に示される前記グラフに
は、パラメータであるエチルアルコールの添加比率が6
%、12%、18%、24%および30%の各値のとき
の特性線が符号29〜33でそれぞれ示されている。前
記したように、図3のグラフの前記特性線24で求めら
れた25%の比率よりも5%高い、30%のエチルアル
コール添加比率に決定されたとき、30%のエチルアル
コール添加比率についての特性線29の関係から、被加
工膜21に損傷を与えることなくかつ反射防止膜23を
最も効果的に除去し得る高周波電源19の前記電圧Vp-
pの値を決定することができる。このような前記電圧Vp
-pの最適例は、高周波電源19の電力に20Wを与える
270Vであり、そのときのエッチング処理時間は、2
0%のオーバーエッチングを見込んで72秒であった。
【0031】前記した例では、エッチングマスク22a
が0.15μmの細線パターンであっても、前記したエ
ッチングによるエッチングマスク22aの変形量すなわ
ち寸法変換差は0.005μm以下であった。
【0032】前記した例では、被加工膜21が二酸化シ
リコンの例について説明したが、金属材料あるいはシリ
コンと高融点金属との化合物であるシリサイドであって
も、これらに損傷を与えることなく、該被加工層上の反
射防止膜23を効果的に除去することができる。
【0033】本発明に係る前記エッチングガスは、例え
ば0.44μmのような微小ホールの形成に有利であ
る。図5は、前記反射防止膜と同様な有機材料膜に、本
発明に係る前記エッチングガスを用いて微小ホールを形
成したときのエッチング孔の穴径と、エッチング孔の深
さ方向へのエッチングレートとの関係を示すグラフであ
る。図5のグラフの横軸は、エッチング孔の穴径(μ
m)を示し、その縦軸はエッチングレート(Å/分)を
示す。また、図5のグラフには、前記エッチングガスを
用い平坦面での前記有機材料膜のエッチングレートのレ
ベルが波線で示されている。
【0034】図5に示される前記グラフから明らかなよ
うに、0.1〜0.4μmのホール径を有する微小ホー
ルの形成でのエッチング速度は、平坦面でのそれの約
1.5倍を示す。しかも、その特性は、ホール径への依
存性は極めて小さい。
【0035】このことは、図2に示したような両エッチ
ングマスク22a間の間隔が、前記したような微小間隔
である場合、両エッチングマスク22aから露出する反
射防止膜23の除去に有利である。すなわち、例えば前
記したように膜厚が1100Åの反射防止膜23を除去
するためのエッチング時間の算出には、前記した平坦面
でのエッチングレートを基に算出され、例えばその時間
が70秒として算出された場合、前記したような微小間
隔での反射防止膜23のエッチングでは、その所要時間
よりも短い50秒のエッチング処理(20%のオーバー
エッチングを含む)で除去できることを意味する。この
ようなエッチング処理時間の短縮は、反射防止膜23上
のエッチングマスク22aの保護の上で、極めて重要で
ある。
【0036】図6は、本発明に係る前記エッチング装置
10による前記エッチング処理に関して、前記したエチ
ルアルコール(C25OH)の添加比率の変化と反射防
止膜23上のエッチングマスク22aの変形度合いとの
関係を示す。前記高周波電源19の電圧Vp-pは、最適
値である270Vに保持されかつエチルアルコールの添
加比率を除く前記エッチング装置10の他の運転条件は
基本的には図3に沿って説明したと同一である。
【0037】図6(a)に示す例は、エチルアルコール
の添加比率は20%であり、図6(b)、図6(c)、
図6(d)および図6(e)の例は、エチルアルコール
の添加比率が25%、30%、32%および35%の順
で、漸増されている。図6(c)から図6(b)および
図6(a)に向けて、各図6(c)〜図6(a)の順で
エッチングマスク22aの幅寸法を比較すると、エチル
アルコールの添加比率の低下に伴ってエッチングマスク
22aがより細った形状に変化しているのが理解できよ
う。他方、図6(c)から図6(d)および図6(e)
に向けて、エチルアルコールの添加比率の増大に伴っ
て、各図6(c)〜図6(e)の順でエッチングマスク
22aの幅寸法が増大していることが理解できよう。
【0038】この観察結果は、図3のグラフの傾向、す
なわち一定のバイアス電圧Vp-pでは、エチルアルコー
ルの添加比率の増大に伴い、エッチングマスク22aの
エッチングレートが低下し、ある値を境に、エッチング
マスク22aにポリマが成長すること、に一致する。
【0039】従って、前記したように、必要に応じて、
適宜エチルアルコールの添加比率を適宜変更することに
より、エッチングマスク22aの幅寸法を積極的に増大
させることができ、これによりエッチングマスク22a
のパターン寸法の調整が可能になる。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る前記エッチング方法によれ
ば、前記したように、プラズマエッチング装置のエッチ
ングガス中のエチルアルコールの最適添加比率の決定の
ために、エッチングマスクに対する等方性エッチングレ
ートを零にするエチルアルコール添加比率値が求めら
れ、この求められたエチルアルコール添加比率に基づい
て前記最適添加比率が決定され、この決定された最適な
添加比率のエチルアルコールを含む前記エッチングガス
を用いたエッチング処理により、前記反射防止膜の前記
エッチングマスクから露出する部分が除去されることか
ら、前記エッチングマスクの横方向への変形を最小限に
抑制して不要な反射防止膜を適正に除去することができ
る。
【0041】また、本発明に係る前記エッチング方法に
よれば、求められた前記エチルアルコール添加比率を基
に、必要に応じて、前記エチルアルコール添加比率を適
宜変更することにより、エッチングマスクの横方向の寸
法を増減することができ、これにより前記エッチングマ
スクに積極的に変形を与えることが可能となり、エッチ
ングマスクのパターン寸法の微調整が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマエッチング装置を概略的
に示す図面である。
【図2】本発明に係るエッチング方法により形成された
エッチングマスクの一例を示す断面図である。
【図3】本発明に係るプラズマエッチング処理に用いら
れるエッチングガス中のエチルアルコールの添加比率と
フォトレジストのエッチングレートとの関係をプラズマ
エッチング装置の高周波電源電圧をパラメータとして示
すグラフ(1)である。
【図4】図3に示したグラフをエチルアルコールの添加
比率をパラメータとして、高周波電源電圧とフォトレジ
ストのエッチングレートとの関係で示すグラフ(2)で
ある。
【図5】本発明に係るエッチング方法による反射防止膜
が露出する開口直径とそのエッチングレートとの関係を
示すグラフ(3)である。
【図6】本発明に係るエッチング方法によるエチルアル
コールの添加比率と、エッチングマスクの変形度合いを
示す断面図である。
【符号の説明】
10 エッチング装置 17 半導体装置 20 半導体基板 21 被加工膜 22a エッチングマスク 23 反射防止膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 G03F 7/11 503 H01L 21/027 H01L 21/28 H01L 21/3213

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上の被加工膜に選択的なエッ
    チング処理を施すための所望形状を与えられたフォトレ
    ジスト材料からなるエッチングマスク下にあって該エッ
    チングマスクの形成のために前記フォトレジスト材料が
    前記被加工膜上で選択的に露光を受けるときに前記被加
    工膜からの反射を防止すべく該被加工膜と前記フォトレ
    ジスト材料との間に配置される反射防止膜の前記エッチ
    ングマスクから露出する部分をエッチングガスの供給さ
    れるプラズマエッチング装置を用いて除去するエッチン
    グ方法であって、前記エッチングガスに前記エッチングマスクに対する異
    方性エッチング特性を与えるべく前記半導体基板に所定
    の高周波電圧を印加すること、 前記エッチングガスとして酸素及び窒素にエチルアルコ
    ールを添加して成る混合ガスを用いると共に、該エッチ
    ングガスの前記エッチングマスクに対する等方性エッチ
    ング特性を抑制するために前記高周波電圧に対応させて
    前記混合ガス中の前記エチルアルコールの添加比率を設
    定すること、 を特徴とする反射防止膜のエッチング方法。
  2. 【請求項2】 半導体基板上の被加工膜に選択的なエッ
    チング処理を施すための所望形状を与えられたフォトレ
    ジスト材料からなるエッチングマスク下にあって該エッ
    チングマスクの形成のために前記フォトレジスト材料が
    前記被加工膜上で選択的に露光を受けるときに前記被加
    工膜からの反射を防止すべく該被加工膜と前記フォトレ
    ジスト材料との間に配置される反射防止膜の前記エッチ
    ングマスクから露出する部分をエッチングガスの供給さ
    れるプラズマエッチング装置を用いて除去するエッチン
    グ方法であって、 前記エッチングガスに前記エッチングマスクに対する異
    方性エッチング特性を与えるべく前記半導体基板に所定
    の高周波電圧を印加すること、 前記エッチングガスとして酸素及び窒素にエチルアルコ
    ールを添加して成る混合ガスを用いると共に、該エッチ
    ングガスの前記エッチングマスクに対する等方性エッチ
    ング特性を抑制するために、前記高周波電圧が0であ
    り、前記エッチングマスクのエッチングレートが0を示
    すときの前記混合ガス中のエチルアルコールの添加比率
    を基準として該混合ガス中のエチルアルコール添加比率
    を設定すること、 を特徴とする反射防止膜のエッチング方法。
  3. 【請求項3】 前記エチルアルコール添加比率は、前記
    基準となる添加比率よりも約5%高く設定される請求項
    記載のエッチング方法。
  4. 【請求項4】 前記フォトレジスト材料および前記反射
    防止膜は、有機系材料からなり、前記被加工膜は、金属
    材料またはシリコン材料からなる請求項1又は2記載の
    エッチング方法。
  5. 【請求項5】 前記混合ガス流量は、酸素、窒素、およ
    びエチルアルコールがそれぞれ35、35、30ccm
    である請求項記載のエッチング方法。
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