JP3444042B2 - 光学的情報記録用媒体および光記録方法 - Google Patents
光学的情報記録用媒体および光記録方法Info
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Description
スク技術をできるだけ活かした記録または記録消去可能
な光学的情報記録用媒体に関する。
型、書換可能型があり、再生専用型はビデオディスク、
オーディオディスク、さらには大容量コンピューター用
ディスクメモリーとしてすでに実用化している。これら
の内で音楽等のオーディオ再生用、コンピューター用デ
ィスクメモリーとして、コンパクトディスク(CD)が
広く普及している。
ーマット化されたEFM(Eight to Four
teen Modulation)信号の孔(ピット)
をプラスチックからなる基板に転写し、その上にアルミ
ニウム等の金属からなる反射膜および保護層を設けてい
る。CDからの情報の読みとりは、半導体レーザービー
ムを基板側から入射させて光ディスクに照射することに
より行われ、ピットの有無による反射率変化によってC
Dフォーマット信号等が読み取られる。
化、基板厚減少等を用いてさらなる高容量化も検討され
ている。しかし、これらの再生専用ディスクは情報の記
録・編集、あるいは書換等はできない。ソフトウェア、
データファイル、静止画像等のファイルにおいてもCD
−ROM(Read only memory)または
CD−I(interactive)用の光記録・消去
可能な光ディスクが望まれている。
あけ・変形型、光磁気型と相変化型がある。孔あけ・変
形型としてはTe等の低融点金属または染料等の記録層
が用いられ、レーザー光照射により局所的に加熱され、
孔もしくは凹部が形成される。光磁気型は記録層の磁化
の向きにより記録や消去を行い、磁気光学効果によって
再生を行うため、反射率の差を利用するCD用ドライブ
とは再生原理が異なる。
ィスクとしては、基板上に色素または色素を含むポリマ
ー等からなる記録層を有する光ディスク、および該光デ
ィスクを用いる光情報記録方法が提案されている(特開
昭61ー237239号、61ー233943号各号公
報)がこれらの光ディスクは書換可能にはなりえない。
率が変化することを利用するものであり、外部磁界を必
要とせず反射率の違いで再生を行うという点でCDと共
通している。さらに、レーザー光のパワーを変調するだ
けで、記録・消去が可能であり、消去と再記録を単一ビ
ームで同時に行う、1ビームオーバーライトも可能であ
るという利点を有する。
変化型が好ましく、相変化媒体に有利な条件でプッシュ
プル信号等を定めることが好ましい。1ビームオーバー
ライト可能な相変化記録方式では、記録膜を非晶質化さ
せることによって記録ビットを形成し、結晶化させるこ
とによって消去を行う場合が一般的である。
記録層材料としては、カルコゲン系合金薄膜を用いるこ
とが多い。例えば、Ge−Te系、Ge−Te−Sb
系、In−Sb−Te系、Ge−Sn−Te系、Ag−
In−Sb−Te系合金薄膜等が挙げられる。相変化媒
体を書換可能なCDとして使用するにはCDの規格であ
る、Recordable Compact Disk
Systems Part II:CD−WO Ve
rsion2.0の規格(編集者:Sony Cor
p.&N.V.Philips、1994年1月)に沿
った媒体設計が好ましい。
が多いため、従来のCDドライブより再生レーザーパワ
ーを大きくする等の対策の必要がある。反射率以外の信
号特性、すなわち変調度、プッシュプル信号、ラジアル
コントラスト等の値はオレンジブック規格に適合させる
ことが可能である。
媒体の反射率以外の信号特性をオレンジブック規格に適
合させた場合、不都合が生じることが明らかとなった。
特にプッシュプル信号強度を規格値に合わせた場合、繰
り返し記録による信号劣化が激しい。
る、反射率が低下する等の劣化現象がプッシュプル信号
強度と関係があることが実験的に明らかとなった。繰り
返し記録による信号劣化を小さくするためにはプッシュ
プル信号強度を規格値より大きくする必要がある。これ
らの信号特性には基板の溝形状が大きく影響する。
屈折率)より小さい場合はプッシュプル信号は溝深さが
深くなれば大きくなる。溝幅に関してもプッシュプル信
号強度が大きくなる溝幅の値がある。溝幅、溝深さは同
様にラジアルコントラスト、反射率等に影響を与える。
繰り返し記録により反射率が徐々に低下する現象等にも
溝幅、溝深さは関係する。
螺旋状の溝を設けた基板上に、少なくとも、光学的変化
を検出してマーク長変調された情報の記録を行なう記録
層を設けてなり、該溝内に情報を記録する光学的情報記
録用媒体において、上記溝の形状が深さ25〜60n
m、溝幅0.5〜0.8μm(但し溝幅0.6μm以下
を除く。)、溝ピッチ1.5から1.7μmであり、溝
のない部分での反射率が15〜40%であり、下記の
(1)式で定義された記録後のプッシュプル強度PP
が、0.12〜0.25であることを特徴とする光学的
情報記録用媒体である。
差分、Itopは長ビット信号再生時のトップレベルと
する。
ックアップと一体的に移動する光スポットの反射光を受
光する光ディスクの半径方向に2分割されたサーボ用光
検出器により行われ、その第一の光検出部の出力I1と
第2の光検出部の出力I2とが信号処理回路において演
算処理される。
ずれるとプッシュプル信号出力ははそれに対応した曲線
を示す。Itopは長ビット信号再生時のトップレベル
である。Recordable Compact Di
sk Systems Part II:CD−WO
Version2.0の規格(編集者:Sony Co
rp.&N.V.Philips、1994年1月)で
はプッシュプル信号強度は0.04〜0.09の範囲と
なっている。
なるようなディスクでは繰り返し記録によるジッタの悪
化や反射率の低下が激しい。この理由は必ずしも明らか
ではないが、溝形状によりプッシュプル信号強度は大き
く影響を受けるので、おそらく溝形状と関係があるので
あろう。溝深さが比較的浅い場合は溝が浅くなるとプッ
シュプル信号強度は小さくなる。
の増加が激しい。溝幅については、幅が広すぎるとやは
り繰り返し記録によるジッタの増加が激しく、溝幅が狭
すぎると繰り返し記録により反射率低下が激しくなる。
その結果プッシュプル信号強度は規格値より大きい値の
場合のみ総合的に優れた繰り返し記録特性が得られた。
く、0.19以上が特に好ましい。プッシュプル信号強
度に大きな差があるとドライブが対応できなくなるの
で、上限は0.25以下が好ましい。プッシュプル信号
強度が大きいとトラックピッチを狭めるなどの高密度化
を行うときにも有利になる。
ック中心から外していったときの|I1−I2|の最大
値がトラックピッチが広い時と比較して小さくなる。し
たがって本発明のようにプッシュプル信号強度を大きく
しておけば高密度化に対応することも容易になる。繰り
返し記録により媒体反射率が徐々に低下する現象も観察
される場合もある。
は必ずしも明らかではないが、実験的には溝幅が狭い場
合に顕著になる。溝幅が0.5μm未満の時反射率低下
が著しくなりやすい。したがって繰り返し記録特性に加
えて反射率低下を考慮した場合は上記プッシュプル信号
の制限に溝幅は0.5μm以上という条件を付け加える
ことが最も好ましい。
5〜1.7μmの場合は、溝深さ25〜60nm、溝幅
0.5〜0.8μmが好ましいということになる。ラジ
アルコントラストは規格値を必ずしも変える必要性はな
い。ラジアルコントラスト規格はグルーブ反射率とラン
ド部反射率の大きさの関係を規定する。
射率よりある程度小さい必要があり、上記の繰り返し記
録特性の優れるプッシュプル信号の値の範囲内でラジア
ルコントラストの規格を満たすことは十分に可能であ
る。CDの技術を活かすことを考えるとラジアルコント
ラストの規格は変更しない方が好ましい。
分(鏡面部)の反射率が40%を越えると記録信号のコ
ントラストの大きなディスクを得ることが困難となる。
一方、反射率が小さいとすべての信号強度が小さくなる
ことを意味するので、反射率は小さすぎてもいけない。
したがって鏡面部反射率は15〜40%が好ましく、2
0〜35%が特に好ましい。
eSbTe系、AgInSbTe系が特に好ましい。こ
れらの材料は1ビームオーバーライトが可能なことが知
られている。たとえば、GeTe−Sb2Te3ライン上
組成にSbを数at.%加えたものが書き込み、消去特
性に優れている。
号振幅が大きくとれる傾向にある。書換特性はSb2T
e3の含有率が増えたほうが良い。層構成としては、基
板上に誘電体保護層、相転移型光記録層、誘電体保護
層、反射層をこの順に積層する場合が一般的である。本
発明で用いる誘電体保護層材料は、屈折率、熱伝導率、
化学的安定性、機械的強度、密着性等に留意して決定さ
れる。
g,Ca,Sr,Y,La,Ce,Ho,Er,Yb,
Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Zn,Al,S
i,Ge,Pb等の酸化物、硫化物、窒化物やCa,M
g,Li等のフッ化物を用いることができる。これらの
酸化物、硫化物、窒化物、フッ化物は必ずしも化学量論
的組成をとる必要はなく、屈折率等の制御のために組成
を制御したり、混合して用いることも有効である。
電体はZnSをベースとした複数誘電体混合物がよい。
反射層は反射率の大きい物質が好ましく、Au、Ag、
Cu、Al等が用いられ、熱伝導度制御等のためTa、
Ti、Cr、Mo、Mg、V、Nb、Zr等を少量加え
てもよい。
ガラス、プラスチック、ガラス上に光硬化性樹脂を設け
たもの等のいずれであってもよいが、CD互換性の面で
はポリカーボネート樹脂が好ましい。CDの技術を活か
すことを考えると記録は溝部に行うことが好ましい。し
たがって記録部が平坦なU字型の溝形状が好ましい。
グ法などによって形成される。記録膜用ターゲット、保
護膜用ターゲット、必要な場合には反射層材料用ターゲ
ットを同一真空チャンバー内に設置したインライン装置
で膜形成を行うことが各層間の酸化や汚染を防ぐ点で望
ましい。また、生産性の面からもすぐれている。
が、本発明は、その要旨を越えない限り以下の実施例に
限定されるものではない。 実施例1 ディスク基板上に(ZnS)80(SiO2)20層を12
0nm、Ge12Sb36Te52(at.%)層を30n
m、(ZnS)80(SiO2)20層を20nm、Al
合金層を200nm、順次マグネトロンスパッタリング
法にて積層しディスクを作製した。
ザー波長780nm、NA0.55)を用い記録後のプ
ッシュプル信号強度PPを測定したところ0.23であ
った。また、鏡面部反射率は31%、ラジアルコントラ
ストRCaは0.46であった。
ーザーパワー12mW、消去レーザーパワー6mWでE
FMランダム信号を1000回オーバーライトした後の
3T信号のマークジッタの増加は6nsであった。な
お、基板の溝幅と溝深さをHeNeレーザーの干渉光強
度を用い求めた結果は溝幅0.67μm、深さ57n
m、溝ピッチ1.6μmであった。
0nm、Ge12Sb36Te52(at.%)層を30n
m、(ZnS)80(SiO2)20層を20nm、Al合
金層を200nm、順次マグネトロンスパッタリング法
にて積層しディスクを作製した。
ザー波長780nm、NA0.55)を用い記録後のプ
ッシュプル信号強度PPを測定したところ0.15であ
った。また、鏡面部反射率は31%、ラジアルコントラ
ストRCaは0.36であった。
ーザーパワー12mW、消去レーザーパワー6mWでE
FMランダム信号を1000回オーバーライトした後の
3T信号のマークジッタの増加は9nsであった。な
お、基板の溝幅と溝深さをHeNeレーザーの干渉光強
度を用い求めた結果は溝幅0.65μm、深さ30n
m、溝ピッチ1.6μmであった。
0nm、Ge12Sb36Te52(at.%)層を30n
m、(ZnS)80(SiO2)20層を20nm、Al合
金層を200nm、順次マグネトロンスパッタリング法
にて積層しディスクを作製した。
ザー波長780nm、NA0.55)を用い記録後のプ
ッシュプル信号強度PPを測定したところ0.11であ
った。また、鏡面部反射率は31%、ラジアルコントラ
ストRCaは0.23であった。
ーザーパワー12mW、消去レーザーパワー6mWでE
FMランダム信号を100回オーバーライトした後で3
T信号のマークジッタの増加は14nsと大きかった。
なお、基板の溝幅と溝深さをHeNeレーザーの干渉光
強度を用い求めた結果は溝幅1.12μm、深さ26n
m、溝ピッチ1.6μmであった。
0nm、Ge12Sb36Te52(at.%)層を30n
m、(ZnS)80(SiO2)20層を20nm、Al合
金層を200nm、順次マグネトロンスパッタリング法
にて積層しディスクを作製した。
ザー波長780nm、NA0.55)を用い記録後のプ
ッシュプル信号強度PPを測定したところ0.07であ
った。また、鏡面部反射率は31%、ラジアルコントラ
ストRCaは0.33であった。
ーザーパワー12mW、消去レーザーパワー6mWでE
FMランダム信号を1000回オーバーライトした後の
3T信号のマークジッタの増加は13nsと大きかっ
た。なお、基板の溝幅と溝深さをHeNeレーザーの干
渉光強度を用い求めた結果は溝幅0.36μm、深さ1
7nm、溝ピッチ1.6μmであった。
により、現行のコンパクトディスク技術を活かした繰り
返し記録特性の優れた書換え可能な光学的情報記録用媒
体を得ることができる。したがって本発明の光学的情報
記録用媒体と合致する再生専用型の光ディスクとすれ
ば、再生専用型、書換可能型の両方の再生が可能なドラ
イブを作製し易くなる。さらに、高密度化を考慮した場
合、本発明の光学的情報記録用媒体は従来のCD規格よ
り有利となる。
Claims (7)
- 【請求項1】 同心円または螺旋状の溝を設けた基板上
に、少なくとも、光学的変化を検出してマーク長変調さ
れた情報の記録を行なう記録層を設けてなり、該溝内に
情報を記録する光学的情報記録用媒体において、上記溝
の形状が深さ25〜60nm、溝幅0.5〜0.8μm
(但し溝幅0.6μm以下を除く。)、溝ピッチ1.5
から1.7μmであり、溝のない部分での反射率が15
〜40%であり、下記の(1)式で定義された記録後の
プッシュプル強度PPが、0.12〜0.25であるこ
とを特徴とする光学的情報記録用媒体。 PP=|I1−I2|/Itop (ただし半径方向に
0.1μmオフセット時の値)・・・(1) ここで|I1−I2|は2分割された光検出器の光量の
差分、Itopは最長マーク信号再生時のトップレベル
とする。 - 【請求項2】 下記の(2)式で定義されたラジアルコ
ントラストについてRCa>0.2であることを特徴と
する請求項1に記載の光学的情報記録用媒体。 RCa=2*(Il−Ig)/(Il+Ig)・・・
(2) ここでIlはランド部平均反射率、Igはグルーブ部平
均反射率で記録後の測定値とする。 - 【請求項3】 情報がEFM変調信号で記録されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の光学的情報
記録用媒体。 - 【請求項4】 上記記録層が相変化型記録層であること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光学的
情報記録用媒体。 - 【請求項5】 上記相変化型記録層がGe、Sb、Te
の3元素を主成分とする合金薄膜であるか、または、A
g、In、Sb、Teの4元素を主成分とする合金薄膜
であることを特徴とする請求項4に記載の光学的情報記
録用媒体。 - 【請求項6】 基板上に少なくとも保護層、記録層、保
護層、反射層をこの順に設けてなることを特徴とする請
求項1乃至5のいずれかに記載の光学的情報記録用媒
体。 - 【請求項7】 上記請求項6の光学的情報記録用媒体に
線速度1.2〜6.0m/sで記録再生を行うことを特
徴とする光記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23113395A JP3444042B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 光学的情報記録用媒体および光記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23113395A JP3444042B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 光学的情報記録用媒体および光記録方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0973661A JPH0973661A (ja) | 1997-03-18 |
JP3444042B2 true JP3444042B2 (ja) | 2003-09-08 |
Family
ID=16918805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23113395A Expired - Fee Related JP3444042B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 光学的情報記録用媒体および光記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3444042B2 (ja) |
-
1995
- 1995-09-08 JP JP23113395A patent/JP3444042B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0973661A (ja) | 1997-03-18 |
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