JP3442240B2 - 熱硬化性樹脂組成物並びにそれを用いたプリプレグおよび積層板 - Google Patents
熱硬化性樹脂組成物並びにそれを用いたプリプレグおよび積層板Info
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Description
接着性、作業性、靭性および吸湿後の耐はんだ耐熱性に
優れた樹脂組成物およびプリプレグ、積層板に関する。
すなわち、電子・電気部品、半導体分野等絶縁材料、樹
脂封止用材料、積層板材料として、吸湿後のはんだ耐熱
性の向上をはかる樹脂組成物に関わり、特に、耐熱性を
要求されるプリント配線板用積層板に有用な樹脂組成物
と、これを用いたプレプリグおよび積層板に関するもの
である。
に広く用いられているプリント配線板については、配線
密度の高度化、高集積化が進展し、これにともなって、
配線用積層板の耐熱性の向上による信頼性向上への要求
が強まっている。また、COB、PGA、BGA、MC
M基板等、基板上へ半導体チップを直接、実装する用途
が増大してきており、このような実装工程においては、
高温が必要であり、実装する基板に耐熱性が要求され
る。従来より、プリント配線板用積層板を構成する樹脂
材料としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等が用いられてき
ており、これらの樹脂のうちのエポキシ樹脂、そしてビ
スマレイミドと芳香族ジアミンを反応させて得られるポ
リアミノビスマレイミド樹脂は高密度実装、高多層化積
層板に広く使用されている。
シ樹脂はその耐熱性が比較的良好であるものの、近年の
プリント配線板の高密度実装、高多層化構成にともなう
耐熱性向上への要請に対応するには、どうしてもその耐
熱性の上昇には限界がある。耐熱性を向上させる積層板
用材料として、ポリアミノビスマレイミド樹脂等が提案
されている(フランス国特許第1455514号、特公
昭46−23250号公報、特開昭61−200149
号公報)。このポリアミノビスマレイミドの場合には、
その耐熱性は非常に優れているものの、吸湿性が高く、
接着性に難点があり、また、積層時にエポキシ樹脂に比
べ高温、長時間を必要とするため、コスト高になるとい
う課題があった。また、このポリアミノビスマレイミド
樹脂の欠点を補う為に、ポリアミノビスマレイミド樹脂
にエポキシ樹脂を加えたイミド変性エポキシ樹脂(特公
昭47−42160号公報)があるが、耐熱性がポリア
ミノビスマレイミド樹脂より大幅に劣り、耐熱性が不十
分であるという問題があった。
進展に対応でき、また、半導体チップを直接実装する用
途に対応できる、耐熱性に優れ、低吸湿性であり、吸湿
後のはんだ耐熱性に優れ、しかも接着性、靭性等の機械
的性能も良好で、安価なコストの積層板用樹脂材料が強
く求められていた。本発明は、このような事情に鑑みて
なされたものであり、従来のエポキシ樹脂、ポリイミド
樹脂の欠点を解消し、耐熱性、特に吸湿後のはんだ耐熱
性に優れた新しい積層板用樹脂材料を提供することを目
的としている。
を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、ポリマレイミ
ド化合物と、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−
(4−マレイミドフェニル)プロパンとフェノール樹脂
とエポキシ樹脂および、分子中に少なくとも一つの活性
水素を有する化合物を使用することにより、ポリマレイ
ミド樹脂の耐熱性、エポキシ樹脂の接着性、作業性とい
った特徴を生かして、耐熱性、機械特性、はんだ耐熱性
を向上させることに成功し、本発明を完成することにい
たった。
ミド化合物
ハロゲン原子および有機基から選ばれた同一または異な
る一価の原子または基、mは2以上の整数)と、(b)
式(2)〔化4〕
(4−マレイミドフェニル)プロパンと、(c)フェノ
ール樹脂と、(d)分子中に少なくとも二つ以上のエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂および、(e)分子中に少
なくとも一つの活性水素を有する化合物により変性して
得られる変性イミド樹脂を含有してなる熱硬化性樹脂組
成物。
または添加剤を配合してなる(1)の熱硬化性樹脂組成
物、 3)上記(1)、(2)の樹脂材料を基材に含浸させた
ことを特徴とするプリプレグ、 4)上記(3)のプリプレグを一枚または複数枚、積層
形成してなること特徴とする熱硬化性樹脂積層板およ
び、 5)最外層金属箔と積層一体化成形してなる上記(4)
の熱硬化性樹脂積層板である。
レイミド化合物としては、1分子中に2個以上のマレイ
ミド基を有する化合物ならば全て使用可能である。この
ようなポリマレイミド化合物としては、例えば、N,N'-
エチレンビスマレイミド、N,N'- ヘキサメチレンビスマ
レイミド、N,N'-(1,3-フェニレン) ビスマレイミド、N,
N'-[1,3-(2- メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N'
-(1,4-フェニレン) ビスマレイミド、ビス(4- マレイミ
ドフェニル) メタン、ビス(3- メチル-4- マレイミドフ
ェニル) メタン、ビス(4- マレイミドフェニル) エーテ
ル、ビス(4- マレイミドフェニル) スルホン、ビス(4-
マレイミドフェニル) スルフィド、ビス(4- マレイミド
フェニル) ケトン、ビス(4- マレイミドシクロヘキシ
ル) メタン、1,4-ビス(4- マレイミドフェニル) シクロ
ヘキサン、1,4-ビス (マレイミドメチル) シクロヘキサ
ン、1,4-ビス (マレイミドメチル) ベンゼン、1,3-ビス
(4- マレイミドフェノキシ) ベンゼン、1,3-ビス(3- マ
レイミドフェノキシ) ベンゼン、ビス[4-(3-マレイミド
フェノキシ) フェニル] メタン、ビス[4-(4-マレイミド
フェノキシ) フェニル] メタン、1,1-ビス[4-(3-マレイ
ミドフェノキシ) フェニル] エタン、1,1-ビス[4-(4-マ
レイミドフェノキシ) フェニル] エタン、1,2-ビス[4-
(3-マレイミドフェノキシ) フェニル] エタン、1,2-ビ
ス[4-(4-マレイミドフェノキシ) フェニル] エタン、2,
2-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ) フェニル] プロパ
ン、2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ) フェニル]
プロパン、2,2-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ) フェ
ニル] ブタン、2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)
フェニル] ブタン、2,2-ビス[4-(3-マレイミドフェノキ
シ) フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、
2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ) フェニル]-1,1,
1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、4,4'-ビス(3- マレ
イミドフェノキシ) ビフェニル、4,4'- ビス(4- マレイ
ミドフェノキシ) ビフェニル、ビス[4-(3-マレイミドフ
ェノキシ) フェニル] ケトン、ビス[4-(4-マレイミドフ
ェノキシ) フェニル] ケトン、ビス[4-(3-マレイミドフ
ェノキシ) フェニル] スルフィド、ビス[4-(4-マレイミ
ドフェノキシ) フェニル] スルフィド、ビス[4-(3-マレ
イミドフェノキシ) フェニル] スルホキシド、ビス[4-
(4-マレイミドフェノキシ) フェニル] スルホキシド、
ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ) フェニル] スルホ
ン、ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ) フェニル]スル
ホン、ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ) フェニル] エ
ーテル、ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ) フェニル]
エーテル、1,4-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)-α,
α- ジメチルベンジル] ベンゼン、1,3-ビス[4-(4-マレ
イミドフェノキシ)-α, α- ジメチルベンジル] ベンゼ
ン、1,4-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)-α, α- ジ
メチルベンジル] ベンゼン、1,3-ビス[4-(3-マレイミド
フェノキシ)-α, α- ジメチルベンジル] ベンゼン、1,
4-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)-3,5-ジメチル-
α, α- ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3-ビス[4-(4-
マレイミドフェノキシ)-3,5-ジメチル- α, α- ジメチ
ルベンジル] ベンゼン、1,4-ビス[4-(3-マレイミドフェ
ノキシ)-3,5-ジメチル- α, α- ジメチルベンジル] ベ
ンゼン、1,3-ビス[4-(3-マレイミドフェノキシ)-3,5-ジ
メチル- α, α- ジメチルベンジル] ベンゼン、一般式
(3)〔化5〕;
レイミド化合物、及び一般式(4)〔化6〕;
レイミド化合物等が挙げられる。また、これらのポリマ
レイミド化合物は、単独で用いても2種類以上を混合し
て用いてもよい。
る2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4−マレイ
ミドフェニル)プロパンである。
は、フェノール、クレゾール、レゾルシノール、ジヒド
ロキシビフェニル、フェニルフェノール等のフェノール
類、1−ナフトール、2−ナフトール、ジヒドロキシナ
フタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアル
デヒド、グルオキザール、アルカンジアール等のアルデ
ヒド類との反応生成物であるノボラック樹脂、および上
記フェノール類またはナフトール類とアラルキルアルコ
ール誘導体またはアラルキルハライド誘導体との反応生
成物であるアラルキル樹脂が挙げられ、これらフェノー
ル樹脂の1種類または2種類以上の混合物が使用され
る。
分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物
が全て使用できる。このようなエポキシ化合物を例示す
ると、フェノール、クレゾール、レゾルシノール、ナフ
トール等のフェノール類、あるいはこれらをハロゲン化
したフェノール類と、ホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、グリオキザ
ール、アルカンジアール等のアルデヒド類との縮合反応
により得られる反応生成物とエピクロルヒドリンとの反
応により得られるエポキシ樹脂。上記フェノール類とア
ラルキルアルコール誘導体またはアラルキルハライド誘
導体との反応物との反応により得られるエポキシ樹脂。
さらに、次に示した1分子中に2個以上の活性水素を有
する化合物から誘導されるエポキシ樹脂、例えば、ビス
フェノールA、ビスフェノールF、レゾルシン、ビスヒ
ドロキシジフェニルエーテル、ビスヒドロキシビフェニ
ル、ビスヒドロキシナフタレン、トリヒドロキシフェニ
ルメタン等の多価フェノール類、エチレングリコール、
ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトール、ジエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等の多価アルコール類;
エチレンジアミン、アニリン、ビス(4ーアミノフェニ
ル)メタン等のアミン類;アジピン酸、フタル酸、イソ
フタル酸等の多価カルボン酸類とエピクロルヒドリンを
反応させて得られるエポキシ樹脂が挙げられる。これら
のエポキシ樹脂は1種類または2種類以上の混合物が使
用できる。また、臭素化フェノールノボラック樹脂、臭
素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の各種のハロゲ
ン化エポキシ樹脂を使用することができる。
一般式(1)で表されるポリマレイミド化合物と(b)
成分の2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4−マ
レイミドフェニル)プロパンの配合比は、(a)成分1
00重量部に対して、1から50重量部、好ましくは2
から40重量部である。(c)フェノール樹脂および
(d)成分のエポキシ樹脂の配合量は、(a)成分10
0重量部に対して、(b)成分と(c)成分の合計量が
10〜500重量部、好ましくは25〜300重量部で
あり、(b)成分のフェノール樹脂に対して(c)成分
のエポキシ樹脂が当量比で0.1〜10の範囲、好まし
くは、0.5〜2.0の範囲である。 本発明の樹脂組
成物は、トリヒドロキシフェニルメタン、テトラヒドロ
キシフェニルメタン、テトラキスフェノール等の多価フ
ェノール類、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフ
ェニルスルホン、ジシアンジアミド等に代表されるアミ
ン類、無水フタル酸、無水ピロメリット酸等の酸無水物
を併用することもできる。
(e)成分としては、分子中に少なくとも一つの活性水
素を有する化合物なら全て使用できる。分子中に少なく
とも一つの活性水素を有する化合物としては、フェノー
ル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、クレゾー
ル、レゾルシノール、ナフトール、ジヒドロキシナフト
ール等のフェノール類、アニリン、アミノフェノール、
フェニレンジアミン、エチレンジアミン、ビス(4−ア
ミノフェニル)メタン等のアミン類、グリシドール、グ
リセリンジグリシジルエーテル、エチレングリコールモ
ノグリシジルエーテル、レゾルシノールモノグリシジル
エーテル、ナフトレゾルシノールモノグリシジルエーテ
ル等、一分子中に一つのアルコール性もしくはフェノー
ル性OH基と、一つ以上のエポキシ基とを含む化合物、
プロパギルアルコール等のOH基とアセチレン基を有す
る化合物等が挙げられる。
(a)成分であるポリマレイミド樹脂、(b)成分、
(c)成分、(d)成分および(e)成分の全部または
一部を80〜200℃で、0.1〜10時間加熱混合す
るのが一般的であるが、さらに、有機溶媒中で加熱混合
してもよい。有機溶媒中で加熱混合する場合は、使用す
る有機溶媒の沸点にもよるが、一般的には、50〜20
0℃で、0.1〜20時間である。変性イミド樹脂の内
容については明かではないが、主にポリマレイミド樹脂
のオリゴマー化と考えられている。変性の際、ポリマレ
イミド樹脂(a)成分に対して(b)、(c)および/
または(d)成分のみ、または(e)成分のみでは、安
定な変性イミド樹脂を製造することは困難である。
100重量部に対し、5〜100重量部用いるのが好ま
しいが、特に、耐熱性の保持等の目的では、10〜30
重量部用いるのが好ましい。(c)成分のフェノール樹
脂および(d)成分のエポキシ樹脂の量は、(a)成分
100重量部に対して、(b)成分と(c)成分の合計
量が10〜500重量部、好ましくは25〜300重量
部であり、(b)成分のフェノール樹脂に対して(c)
成分のエポキシ樹脂が当量比で0.1〜10の範囲、好
ましくは、0.5〜2.0の範囲である。
あたっては、硬化促進剤を含有させることが望ましく、
かかる硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール、
2−メチル−4−エチルイミダゾール、2−ヘプタデシ
ルイミダゾール等のイミダゾール類;トリエタノールア
ミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等
のアミン類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホス
フィン、トリトリルホスフィン等の有機ホスフィン類;
テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、
トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート等のテ
トラフェニルボロン塩類;1,8−ジアザ−ビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7およびその誘導体が挙げ
られる。これらの硬化促進剤は、単独で用いても2種類
以上を併用してもよく、また、必要に応じて、有機過酸
化物やアゾ化合物を併用することもできる。これら硬化
促進剤の含有量は、樹脂100重量部に対して、0.005〜10
重量部の範囲で用いられる。
要に応じてジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌ
レート、o,o'- ジアリルビスフェノールA、ビスフェノ
ールAジアリルエーテル、ビスフェノールAジシアネー
ト等のイミド樹脂に対して一般的に使用される反応性希
釈剤;各種シリコーンオイル;ブロム化合物、アンチモ
ン、リン等の難燃剤;シリカ、タルク、アルミナ、窒化
アルミ等の充填剤、ポリエーテルスルホン、ポリフェニ
レンエーテル、芳香族ポリエステル、ポリスルホン、ポ
リフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリパラバン酸等の直鎖上高分子、その他の適宜な
添加物等を配合してもよい。
てプリプレグを製造するには、この樹脂樹脂組成物であ
る(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分、
硬化促進剤とその他添加剤を溶剤に溶かし樹脂ワニスと
する。または、(a)成分、(b)成分、(c)成分、
(d)成分および(e)成分からなる変性イミド樹脂と
硬化促進剤とその他添加剤を溶剤に溶かし樹脂ワニスと
する。(a)成分であるポリマレイミド化合物を(b)
成分、(c)成分、(d)成分または(b)成分と
(c)成分と(d)成分の一部または全部さらにその他
の添加剤を予め溶解させておいたり、またこれらを反応
させたプレポリマーとした後、溶剤に溶かし樹脂ワニス
としてもよい。さらに、ポリマレイミド化合物(a)を
(b)成分、(c)成分、(d)成分または(b)成分
と(c)成分と(d)成分の一部または全部さらに、添
加剤を溶剤中に加えて、溶媒中で反応させたものを樹脂
ワニスとして使用してもよい。
0〜70重量%の範囲が望ましい。この際に使用される
溶剤としては、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジオキサ
ン、アセトン、N−メチル−2−ピロリドン、ヂメチル
スルホキシド、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサン、2−ヘプタノン等が使用でき
る。
機繊維布、ガラス不織布、紙等の公知の基材が全て使用
可能である。前記ワニスを前記基材に塗布・含浸した
後、乾燥工程を経てプリプレグを製造するが、塗布方
法、含浸方法、乾燥方法は特に限定されるものではな
い。乾燥条件については、使用する溶剤の沸点により適
宜決められるが、あまり高温は好ましくなく、また、プ
リプレグ中の残存溶剤の量が1重量%以下となることが
望ましい。
枚重ねた物を加熱加圧して一体化する事により製造され
るが、この際、最外層となる片面または両面に金属箔ま
たは金属板を重ねることができる。加熱温度としては1
00〜300℃、加圧圧力としては、5〜100kg/
cm2 が望ましい。金属箔または金属板としては銅、ア
ルミニウム、鉄、ステンレス等が使用できる。また、内
層コア材を用いて多層プリント配線板用積層板としても
よい。
る。なお、実施例における性能の試験方法は次の通りで
ある。 ・ガラス転移温度:動的粘弾性法 ・銅箔ピール試験:JIS C−6481 ・吸水率:JIS C−6481 ・曲げ強度:JIS C−6481 ・はんだ耐熱性:JIS C−6481に準じて、試験
片を120℃、100%RHの条件下で、3時間吸水処
理後、300℃のはんだ浴に120秒フロートし、積層
板の異常の有無を調べた。
は、次のものを使用した。 ・ポリマレイミド化合物;ビス(4−マレイミドフェニ
ル)メタン(三井東圧化学(株)製) ・フェノール樹脂(1);ナフトール・フェノールノボ
ラック樹脂(カヤハード NHN、日本化薬(株)製) ・フェノール樹脂(2);フェノールアラルキル樹脂
(ミレックス XL-225 ,三井東圧化学(株)製) ・フェノール樹脂(3);フェノールノボラック樹脂(P
N-80、日本化薬(株)製) ・エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エ
ピコート 1001 、油化シェルエポキシ(株)製) ・グリシドール;エピオールOH(日本油脂(株)製) ・1,6ジヒドロキシナフタレン(関東化学(株)製) ・硬化促進剤;2エチル4メチルイミダゾール(2E4MZ
、四国化成(株)製) ・ポリアミノビスマレイミド樹脂;ケルイミド601A(ロ
ーヌ・プーラン社製)
ドフェニル)プロパンを次のように合成した。攪はん
機、温度計および共沸蒸留トラップを装着した反応容器
に無水マレイン酸60g(0.61モル)、トルエン4
80gおよび95%硫酸2.6gを挿入し、攪はん下で
還流温度まで加熱し、予め N,N−ジメチルアセトア
ミド160gに2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−
(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4−アミノフェニ
ル)プロパン114g(0.5モル)を溶解した溶液を
滴下ロートにより、4〜5時間で滴下し、同温度で5時
間反応を行った。反応により生成する水は共沸除去す
る。反応終了後、反応液を80〜90℃に冷却し直ちに
溶剤を減圧下で留去し、続いて得られた有機層にイソプ
ロピルアルコール100mlを挿入しさらに水を300
ml挿入し、0.5〜1時間攪はんし結晶を析出させた
後、濾過乾燥して黄色結晶の2−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−2−(4−マレイミドフェニル)プロパンを1
47g(収率96%)を得た。得られた生成物の融点は
168〜171℃、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィ(GPC)による純度分析結果は99%であった。
リマレイミド樹脂90重量部、2−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−2(4−マレイミドフェニル)プロパン10
重量部、フェノール樹脂(1)30重量部、エポキシ樹
脂50重量部、グリシドール20重量部を挿入して、1
30℃、30分間反応させ、変性イミド樹脂(1)を得
た。
リマレイミド樹脂90重量部、2−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−2(4−マレイミドフェニル)プロパン10
重量部、フェノール樹脂(2)30重量部、エポキシ樹
脂60重量部、1,6ジヒドロキシナフタレン10重量
部、メチルエチルケトン90重量部、ジメチルホルムア
ミド10重量部を挿入して、80℃、5時間反応させ、
変性イミド樹脂(2)を得た。
溶解し、熱硬化性樹脂ワニスを得た。このようにして得
られた熱硬化性樹脂ワニスを、104g/m2 のガラス
クロスに含浸し、140℃で5分間乾燥して、約190
g/m2 のプリプレグを得た。このプリプレグを16枚
重ね合わせ、さらに上下の最外層に18μの銅箔を配し
て、40kg/cm2 の圧力で、180〜200℃、1
20分の加熱条件で成形し、1.6mm厚の銅張積層板
を得た。得られた、積層板の試験結果を第1表に示す。
比較のために、実施例と同様な組成で2−(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−(4−マレイミドフェニル)プロ
パンを使用していない組成物、ポリアミノビスマレイミ
ド樹脂についても、プリプレグ、積層板を製造し、その
樹脂特性について同様に評価した。なお、比較例3のポ
リアミノビスマレイミド樹脂の場合は200〜220
℃、120分の加熱条件で成形した。
ーヒドロキシフェニル)−2−(4−マレイミドフェニ
ル)プロパンを使用しない場合は、粘弾性により測定し
たTgが低温(約150℃)と高温(約300℃)に分
れ、はんだ耐熱性が劣る。ポリアミノビスマレイミド樹
脂の場合は吸水率が高く、はんだ耐熱性が劣る。ポリマ
レイミド樹脂を含まない場合は、Tgが低く、はんだ耐
熱性に劣る。以上、本実施例に較べ、機械特性、吸湿
性、接着性およびはんだ耐熱性全てを満足するレベルで
はなかった。
く、本発明による熱硬化性樹脂組成物は、高Tgを有し
ながら、吸湿性が低く接着性も良好で吸湿後のはんだ耐
熱性に優れた熱硬化性樹脂組成物であり、積層板用樹脂
材料として有効なものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 (a)一般式(1)〔化1〕で示される
ポリマレイミド化合物 【化1】 (式中、R1 はm価の有機基、Xa,Xbは水素原子、
ハロゲン原子および有機基から選ばれた同一または異な
る一価の原子または基、mは2以上の整数)と、(b)
式(2)〔化2〕 【化2】 で表せられる2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−
(4−マレイミドフェニル)プロパンと、(c)フェノ
ール樹脂と、(d)分子中に少なくとも二つ以上のエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂および、(e)分子中に少
なくとも一つの活性水素を有する化合物により変性して
得られる変性イミド樹脂を含有してなる熱硬化性樹脂組
成物。 - 【請求項2】 硬化促進剤、難燃剤、充填剤および/ま
たは添加剤を配合してなる請求項1記載の熱硬化性樹脂
組成物。 - 【請求項3】 請求項1、2記載の樹脂材料を基材に含
浸させたことを特徴とするプリプレグ。 - 【請求項4】 請求項3記載のプリプレグを一枚または
複数枚、積層形成してなること特徴とする熱硬化性樹脂
積層板。 - 【請求項5】 最外層金属箔と積層一体化成形してなる
請求項4記載の熱硬化性樹脂積層板。
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JP31918896A JP3442240B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 熱硬化性樹脂組成物並びにそれを用いたプリプレグおよび積層板 |
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