JP3441721B2 - 昇華染色方法 - Google Patents
昇華染色方法Info
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Description
イルム製品へ、フルカラー画像を付与する技術に関す
る。
昇華性染料を含有する昇華インクを用いて画像状にイン
クジェット印字(画像印刷)した転写紙を密着させ加圧
し、190〜200℃程度の温度で30〜60秒間程度
加熱してポリエステル布帛を染色する、いわゆる昇華熱
転写染色法が行われている。このとき用いられる堅牢性
のある昇華性染料を、大気圧下で蒸発させるために必要
な温度は一般に170〜180℃程度以上である。また
この発展形態として、ロール形態や枚葉形態のポリエス
テルフイルムやポリカーボネートフイルムなどの耐熱性
のあるフイルム製品や、より汎用的なフイルム製品上に
架橋タイプのクリアー樹脂層を積層したフイルム製品に
対しても、前記転写紙を真空密着させ、150〜170
℃程度の温度で2分〜5分間程度加熱して表層のクリア
ー樹脂を染色することも行われている。なおこれらフイ
ルム製品は事前に裏面に粘着加工を施して提供されてい
るケースも多い。
への昇華熱転写染色法は、インク溶媒と一体化して転写
紙に浸透乾燥し、凝集した粉体となって存在している昇
華性染料を、熱により蒸発させて、加圧により密着度の
高まったポリエステル布帛との接触面およびその近傍に
まで到達させて、ポリエステル繊維への拡散を行うもの
である。このようにポリエステル布帛に対する場合には
300g/cm2程度の加圧と、190℃程度以上の高
温を必須とする。これは布帛が織り構造のため大量の空
気を内包した断熱体となっているため、内包空気を排除
して布帛の転写紙との接触面の温度を実質的に上げる必
要があるため、また加圧によっても転写紙と接触できて
いない部分にまで昇華性染料を到達させるために、昇華
性染料を高温化させてガス状態にする必要があるためで
ある。またポリエステル繊維の場合、紡糸プロセスにお
ける配向で結晶度が上がって染料が入りにくくなってお
り、より高温エネルギーを必要とするためでもある。
おいては、加圧により転写紙とフイルム製品との密着度
を上げた場合、同時に熱が加わっているのでフイルム製
品が軟化状態となっており、粗面である転写紙表面のテ
クスチャーがフイルム製品表面にエンボス模様として転
写されてしまい、当初フイルム製品表面が保持していた
光沢を大きく損なってしまう。このためせいぜい真空密
着レベルの加圧で熱転写が行われている。しかしそれで
あっても、当初のフイルム製品が保持していた光沢を維
持することは不可能である。このように耐熱性の高いフ
イルム製品の場合においても、完璧に熱転写を行うこと
はできないので、まして耐熱性の低いフイルム製品に対
しては、それ以外にも転写紙とフイルム製品とが接着し
てしまう問題もあり、全然昇華熱転写染色法を実施する
ことはできない。故に本発明の第1の課題は、昇華イン
クを用いたインクジェットプリンタを使用して、表面に
樹脂層を有する任意のフイルム製品に、製品の当初の高
光沢を完全に保持したままのフルカラー画像を付与する
方法を提供することにある。なおこのときフイルム製品
とは、樹脂製のフイルム、もしくは金属、紙、木材など
任意のフイルム状支持体の上に樹脂層を積層したものを
言う。
き取られた製品だけでなく、IDカードや写真のように
用途分野においてスタンダード化したサイズにカットし
たものや、A4やA3の定形サイズにカットしたものな
ど、枚葉で利用される製品も多い。これらの場合におい
ては一旦転写紙に印字して、枚葉のフイルム製品と精密
に位置合わせをして重ね置きしてから密着加熱する。し
かし、この方法では1枚ごとに精密な人手作業を必要と
するので、枚数が多い場合には大変な手間を要すること
になる。また転写紙は常温でも吸湿のレベルによって、
縦横サイズが数%以上変動するので、熱転写後のフイル
ム製品の画像サイズを所定のサイズに精密に維持するこ
とができない問題もある。故に本発明の第2の課題は、
昇華インクを用いたインクジェットプリンタを使用し
て、大量の枚葉形態のフイルム製品に対して、簡便で安
価に、かつ所定サイズのフルカラー画像を付与する方法
を提供することにある。
量が300程度以下と非常に小さいため、蒸発温度に達
しなくても、樹脂内部において分子的移行というプロセ
スで拡散していく性質がある。この現象は移行しやす
い、しにくいのレベルの差はあるにしても樹脂一般に対
して共通に現れる現象である。前記フイルム製品への昇
華熱転写染色法が、一般的な蒸発温度以下である150
℃程度であっても効率よく実施できているのは、この性
質に基づく拡散作用が相当程度関与しているからである
と考えられる。このことは前記におけるように転写紙と
フイルム製品という粗面接触ではなく、例え違った樹脂
材料間であっても接触断面が樹脂の連続層となっている
構造であれば、分子的移行により比較的低温で効率的に
昇華性染料を拡散させることができることを意味してい
る。これは転写紙を用いることなく、樹脂層を有するフ
イルム製品上に水溶性樹脂を主成分とするインクジェッ
ト受容層を積層した構造のインク受容フイルムを作成
し、昇華インクでその上にダイレクトに印字する方式に
すれば実現できるわけである。一般にインクジェット受
容層として積層される樹脂層の厚みは、20ミクロン程
度以下と極めて薄いので、昇華性染料は周辺部に滲むこ
となく、ベースの樹脂層にスムーズに拡散していける。
しかも水溶性樹脂は昇華性染料に対して親和性が少な
く、加熱されたとき自らに昇華性染料を残留させること
なく、大部分をフイルム製品の樹脂層に移行させるので
好都合である。
印字したとき、インク滴はインクジェット受容層の深部
にまで浸透し、ベースの樹脂層との界面、もしくはその
近傍にまで達する状態になっている。この状態で加熱が
行われたとき、昇華性染料はインクジェット受容層を構
成する樹脂、および連続接触している樹脂層の表面に分
子的移行によりムラなく拡散していく。このとき重要な
ことは、インクジェット受容層とフイルム製品はもとも
とコーティングにより均一に連続接触しているので、加
圧の必要が全然ないことである。フイルム製品の材料特
性や熱容量などにも依存するが、恒温室に放置する加熱
方式をとった場合、200℃のケースで1分程度、16
0℃のケースで2〜5分程度で染色は完了する。このあ
とインクジェット受容層をフイルム層としてフイルム製
品より剥離すればよい。この結果、加熱により軟化して
いるフイルム製品表面に、全然圧力が加わることなく染
色が完了しているので、フイルム製品表面の当初の光沢
は全然損なわれることがない。
そも転写紙という概念が存在しないため、従来の昇華熱
転写染色法において必須とする加圧を本質的に必要とし
ない。そのため転写面積全面に一定の圧力をかけるため
に必要とされる従来型の大仕掛けな熱転写機は必要とし
ない。フイルム製品上にインクジェット受容層を積層し
たインク受容フイルムに、昇華インクで直接印字して定
着させた昇華性染料を発色させる、一定量の加熱が均一
に加えられる方式であればいずれでもよい。例えば恒温
室に一定時間放置する方式や、恒温室を印字済みインク
受容フイルムが一定スピードで通過する方式などの、非
接触加熱方式が製品品質面、コスト面から見て好まし
い。後者の方式であればインクジェットプリンタから連
続的に出力されてくるインク受容フイルムを、それと同
期してこの装置内を通過させるという、インクジェット
プリンタと一体化した装置も可能である。このように本
発明では転写紙とフイルム製品との精密位置合わせとい
う作業がないので、加熱工程においてほとんど人手を必
要としない。場合によれば枚葉形式のフイルム製品の場
合であっても、全工程を自動化ラインとして設計するこ
とも可能である。また印字後の画像(印刷画像)が、フ
イルム製品と一時的に一体化しているインクジェット受
容層に形成されて、加熱工程によりその画像がそのま
ま、下部のフイルム製品表層に拡散する仕組みなので、
湿度に関係なく、所定サイズの画像が常に獲得される。
に拘らなければ、非接触加熱方式に限られることはな
い。印字済み転写紙とフイルム製品が最初から一体化し
ているものだと考えればよいわけで、この観点から従来
のアイロンプレス型熱転写機や輪転型熱転写機が同様に
使用できることは明らかである。このような使用法であ
っても、転写紙を使用しなくてもよいことからくる、用
紙コスト面および工程合理化面からのコストダウンの効
果は大きい。
イルム製品よりフイルム層としてスムーズに剥離できる
仕組みにすればよいわけである。これはフイルム製品表
面の化学的活性度、もしくはその上にコーティングが行
われている場合はそのコーティング樹脂の化学的活性度
と、インクジェット受容層を構成する樹脂の接着強度に
依存する問題である。しかしこのときインクジェット受
容層は160℃程度の加熱工程を経ているので、水分含
有率がゼロの乾燥状態となっているので、接着力は非常
に弱くなっているとともに、フイルム性を高めている。
またポリビニルアルコールなどにおいては、加熱により
結晶化が進むので更にフイルム性を高めている。これら
のことから加熱後のインクジェット受容層はフイルム層
として容易に剥離できるケースが多い。またフイルム製
品がポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などの非常に
硬質な樹脂の場合も、インクジェット受容層の接着強度
は弱くスムーズにフイルム層として剥離できる場合が多
い。なお剥離しにくい場合には、フイルム製品の樹脂層
表面に事前にフッ素系やシリコーン系の潤滑剤、離型
剤、ブロッキング防止剤などをコーティングしておけば
よい。一般的にはフイルム製品表面がフッ素系の樹脂、
シリコーン系の樹脂、オレフィン系の樹脂などの化学的
に不活性な樹脂であれば、ほとんどの種類のインクジェ
ット受容層はフイルム層としてスムーズに剥離できる。
具体的には、フッ素系の樹脂としてはフルオロオレフィ
ン類の単独重合体、フルオロオレフィン類の共重合体、
あるいはフルオロオレフィン類とフルオロオレフィン類
以外の単量体との共重合体である。例えばポリビニルフ
ルオライド、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラ
フルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフル
オロアクリルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロ
エチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラ
フルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリクロロトリ
フルオロエチレンなどを挙げることができる。シリコー
ン系の樹脂としては純シリコーン樹脂、シリコーン変性
樹脂(アルキド、エポキシ、フェノール、ウレタン、ア
クリル、メラミン)などを挙げることができる。オレフ
ィン系の樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニルなどを挙げることができる。
特許2,847,588、米国特許5,364,41
2)において開示した如く、化学的に不活性な種類の樹
脂は同時に昇華性染料に対しても親和性がなく、それら
にポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂などの昇華性染
料に対して親和性の高い樹脂が同時に積層されている構
成をとった場合、非親和性樹脂上の昇華性染料は加熱さ
れたとき、大部分は非親和性樹脂層を通過して親和性樹
脂層に定着する。このため本発明を実施する場合におい
ては、使用するフイルム製品がフッ素系樹脂などを一番
表層に積層しているケースにおいては、常にその下層に
前記のような親和性樹脂が隣接して存在するように設計
されることが重要である。
る水系インクである。このためインクジェット受容層を
構成する樹脂は、インクを迅速に吸収受容し得る水溶性
樹脂を主体に構成される。水溶性樹脂とは水溶性または
親水性の天然または合成ポリマーである。例えばポリビ
ニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、
ポリビニルメチルエーテル、ビニルメチルエーテル−無
水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニル
ピロリドン−スチレン共重合体、ビニルピロリドン−酢
酸ビニル共重合体、アクリル酸、メタクリル酸、アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステルなどの単量体およ
びその他の単量体から合成される水溶性アクリル樹脂、
ポリアクルルアミドなどのビニル系樹脂、ポリエチレン
オキサイド、ポリグルタミン酸などの合成樹脂、カルボ
キシメチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロ
ース誘導体などの半合成樹脂、キチン、キトサン、デン
プン、ゼラチンなどの天然樹脂などから適宜選択された
1種または2種以上を使用することができる。またポリ
アクリル酸、ポリスチレンスルホン酸などのアルカリ金
属塩などのポリアニオンの高分子電解質、あるいはポリ
エチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミ
ン、ポリビニルアルキルアンモニウムハライド、ポリビ
ニルベンジルアルキルアンモニウムハライドなどのポリ
カチオンの高分子電解質、あるいは両性高分子電解質も
使用できる。
乾燥性や耐ブロッキング性を向上させる目的で、無機微
粒子を分散させた親水性樹脂などからなるオーバーコー
ト層を設けてもよい。親水性樹脂とは、少なくとも常温
では水に不溶であるがインク透過性を有する樹脂であ
る。例えばポリビニルホルマール、ポリビニルアセトア
セタール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアセ
タール系樹脂、ポリビニルイソブチルエーテルなどのポ
リアルキルビニルエーテル、アクリル酸、メタアクリル
酸あるいはそれらのエステル類などから合成される親水
性アクリル樹脂、水性ポリエステル樹脂などを挙げるこ
とができる。インクジェット受容層の厚みは薄すぎる
と、迅速に着地インクを吸収することができず、着地し
たインク同志が表面で合体してしまうので高画質な画像
を印字することができない。逆に厚すぎると昇華性染料
がインクジェット受容層から樹脂層表面に拡散していく
うえで到達距離が長くなりすぎ、高濃度性と高解像性を
実現するうえで障害となる。それらを考慮して、一般的
には3〜20ミクロン、好ましくは5〜15ミクロン程
度の膜厚がよい。
たは蒸発性の機能を有する染料であればいずれであって
もよく、好ましくは大気圧下、70〜260℃で昇華ま
たは蒸発する染料である。これらの染料としては、例え
ばアゾ、アントラキノン、キノフタロン、スチリル、ジ
またはトリフェニルメタン、オキサジン、トリアジン、
キサンテン、メチン、アゾメチン、アクリジン、ジアジ
ンなどの昇華または蒸発性を有する染料が挙げられ、こ
れらの他に、1,4−ジメチルアミノアントラキノン、
臭化または塩化1,5−ジヒドロオキシ−4,8−ジア
ミノアントラキノン、1,4−ジアミノ−2,3−ジク
ロロ−アントラキノン、1,アミノ−ヒドロオキシ−ア
ントラキノン、1−アミノ−4−ヒドロオキシ−2−
(β−メトキシ−エトキシ)−アントラキノン、1−ア
ミノ−4−ヒドロオキシ−2−フェノキシ−アントラキ
ノン、1,4−ジアミノ−アントラキノン−2−カルボ
キシル酸のメチル、エチル、プロピルまたはブチルエス
テル、1−アミノ−4−アニリド−アントラキノン、1
−アミノ−2−シアノ−4−アニリド(またはシクロヘ
キシルアミノ)−アントラキノン、1−ヒドロオキシ−
2−(p−アセトアミノ−フェニルアゾ)−4−メチル
ベンゼン、3−メチル−4−(ニトロフェニルアゾ)−
ピラゾロン、3−ヒドロオキシ−キノフタロンなどの染
料が挙げられる。また塩基性染料として、例えばマラカ
イトグリーン、メチルバイオレット等を用いることがで
き、酢酸ナトリウム、ナトリウムエタレート、ナトリウ
ムメチラート等で変性した染料も使用する事ができる。
に、下からポリウレタン樹脂系の染料定着層およびフル
オロオレフィン系共重合体樹脂層をこの順に各15ミク
ロンの厚みにコーティングして架橋させ、更にフイルム
背面に粘着剤層およびセパレータを貼合してなる昇華熱
転写用の白色光沢フイルム(紀和化学工業社製)を準備
した。この上に架橋タイプのウレタン系インクジェット
用コーティング剤「パテラコール IJ−50」(商
標、大日本インキ化学工業社製)を8ミクロンの厚みに
積層しインクジェット受容層を形成した。この上にイン
クジェットプリンタ「MJ−8000C」(商標、セイ
コーエプソン社製)を使用して4色セットの昇華インク
(ECS社製)を吐出してフルカラー画像を印字(カラ
ー印刷)した。この印字済みフイルムを160℃の恒温
室に4分間放置したあと取り出した。このフイルムの端
部に粘着テープを押圧したあと、フイルム面に直角に引
っ張ることにより、インクジェット受容層全体をフイル
ム層として容易に剥離できた。この結果、白色光沢フイ
ルムは濃度濃く、鮮明な画像状に染色されていた。しか
もフイルム表面の光沢は当初のままであった。このフイ
ルム断面を観察したところ、昇華性染料の大部はフルオ
ロオレフィン系共重合体樹脂層を通過して、ポリウレタ
ン樹脂系の染料定着層を染色していた。
わりにポリビニルアルコール「PVA217」(商標、
重合度1700、鹸化度88モル%、クラレ社製)をコ
ーティング剤に用いるだけで、他は実施例1と全く同じ
条件で実施したところ同様な結果を得た。
わりにスチレン−第4級アンモニウム塩共重合体「ゴー
セファイマー C−82」(商標、日本合成化学社製)
をコーティング剤に用いるだけで、他は実施例1と全く
同じ条件で実施したところ同様な結果を得た。
の代わりに100ミクロンの厚みのポリカーボネートフ
イルム「ポリカエース ECG100」(商標、筒中プ
ラスチック工業社製)を用いるだけで、他は実施例1と
全く同じ条件でインクジェット受容層の積層、フルカラ
ー画像印字および加熱を行った。加熱後のフイルムの端
部に粘着テープを押圧したあと、フイルム面に直角に引
っ張ることにより、インクジェット受容層全体をフイル
ム層として容易に剥離できた。この結果ポリカーボネー
トフイルムは濃度濃く、鮮明な画像状に染色されてい
た。しかもフイルム表面の光沢は当初のままであった。
わりに前記PVA217をコーティング剤に用いるだけ
で、他は実施例4と全く同じ条件で実施したところ同様
な結果を得た。
わりに前記ゴーセファイマーをコーティング剤に用いる
だけで、他は実施例4と全く同じ条件で実施したところ
同様な結果を得た。
の代わりに、50ミクロンの厚みの透明ポリエステルフ
イルム「テイジンテトロンフイルム S6」(商標、帝
人社製)にシリコーン系のブロッキング防止剤「サイマ
ック US−352」(商標、東亜合成社製)を1ミク
ロンの厚みにコーティングしたフイルムを用いるだけ
で、他は実施例1と全く同じ条件でインクジェット受容
層の積層、フルカラー画像印字および加熱を行った。加
熱後のフイルムの端部に粘着テープを押圧したあと、フ
イルム面に直角に引っ張ることにより、インクジェット
受容層全体を容易に剥離できた。この結果ポリエステル
フイルムは濃度濃く、鮮明な画像状に染色されていた。
しかもフイルム表面の光沢は当初のままであった。
イルムの代わりに、サイマックをコーティングする前の
ポリエステルフイルムそのままを、およびパテラコール
の代わりに前記PVA217をコーティング剤に用いる
だけで、他は実施例7と全く同じ条件で実施したところ
同様な結果を得た。
イルムの代わり、サイマックをコーティングする前のポ
リエステルフイルムそのままを、およびパテラコールの
代わりに前記ゴーセファイマーをコーティング剤に用い
るだけで、他は実施例7と全く同じ条件で実施したとこ
ろ同様な結果を得た。
ムの代わりに、ポリエステル系可塑剤「アデカサイザー
PN−170」(商標、旭電化工業社製)を可塑剤に使
用した白色および透明の2種類のポリ塩化ビニル樹脂
を、キャスティング製膜装置(朝日化学工業製)により
それぞれ50ミクロンずつ、合計100ミクロンの厚み
に積層したフイルムを準備した。この透明フイルム面に
前記パテラコールを8ミクロンの厚みに積層した。この
あと実施例1と全く同じ条件でフルカラー画像印字およ
び加熱を行った。加熱後のフイルムの端部に粘着テープ
を押圧したあと、フイルム面に直角に引っ張ることによ
り、インクジェット受容層全体をフイルム層として容易
に剥離できた。この結果ポリ塩化ビニル樹脂の透明フイ
ルムは白色フイルムを背景に濃度濃く、鮮明な画像状に
染色されていた。しかも透明フイルム表面の光沢は当初
のままであった。
の代わりに前記PVA217をコーティング剤に用いる
だけで、他は実施例10と全く同様の条件で実施したと
ころ同様な結果を得た。
の代わりに前記ゴーセファイマーをコーティング剤に用
いるだけで、他は実施例10と全く同様の条件で実施し
たところ同様な結果を得た。
クジェットプリンタを使用して、表面に樹脂層を有する
任意のフイルム製品に、製品の当初の高光沢を完全に保
持したままのフルカラー画像を付与することが可能とな
った。また枚葉形態のフイルム製品についても、転写紙
とフイルム製品との精密位置合わせという作業がないの
で、大量ロットについても、ほとんど人手を要すること
なく、所定サイズのフルカラー画像を付与することが可
能となった。
Claims (6)
- 【請求項1】 樹脂製フィルムまたは表面に樹脂層を有
するフィルム状支持体上に、樹脂製インクジェット受容
層を設けてなるインク受容フイルムに、昇華性染料を含
有するインクを用いてインクジェット方式によりカラー
印刷する工程と、該インクジェット受容層を均一温度に
加熱することにより昇華性染料を前記樹脂製フィルムま
たは支持体上の表面樹脂層に移行させる工程と、該イン
クジェット受容層をフイルム層として剥離する工程、を
有することを特徴とする昇華染色方法。 - 【請求項2】 前記樹脂製フィルムまたはフィルム状支
持体上の表面樹脂層として、昇華性染料に対して親和性
のある樹脂と、その上の昇華性染料に対して非親和性の
樹脂からなる積層樹脂を使用すること、を特徴とする請
求項1記載の昇華染色方法。 - 【請求項3】 前記昇華性染料に対して非親和性の樹脂
が、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、またはオレフィ
ン系樹脂である請求項2記載の昇華染色方法。 - 【請求項4】 前記インクジェット受容層を非接触方式
で加熱すること、を特徴とする請求項1、2、もしくは
3記載の昇華染色方法。 - 【請求項5】 非接触方式での加熱が、インク受容フイ
ルムを恒温室に一定時間放置するか、インク受容フイル
ムを恒温室を一定スピードで通過させることにより行わ
れる請求項4に記載の昇華染色方法。 - 【請求項6】 フィルム状支持体が樹脂からなる請求項
1乃至5のいずれかに記載の昇華染色方法。
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