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JP3440549B2 - 反射率増加型光記録媒体 - Google Patents

反射率増加型光記録媒体

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JP3440549B2
JP3440549B2 JP12234294A JP12234294A JP3440549B2 JP 3440549 B2 JP3440549 B2 JP 3440549B2 JP 12234294 A JP12234294 A JP 12234294A JP 12234294 A JP12234294 A JP 12234294A JP 3440549 B2 JP3440549 B2 JP 3440549B2
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groove
reflectance
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JP12234294A
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修 上野
広則 後藤
英夫 小林
喜一 上柳
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザビーム照射等
の光記録により記録層の反射率が増加するタイプの光記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】ディスクタイプの光記録媒体は、その記
録(書き込み)や再生(読み出し)に際し、一定サイズ
のレーザービームを所定のトラックに正確に追随させて
走査するためのトラッキング制御や、そのレーザービー
ムの焦点を正確に合わせるためのフォーカシング制御が
必要となる。その他にも、ジッター成分を除去するため
にトラック方向の走査制御を行うこともある。
【0003】特に、上記トラッキング制御に関しては、
その主な制御方式として3ビーム方式とプッシュプル方
式があり、両者は互いにそれぞれのメリットやデメリッ
トを有しているが、現在のところ、3ビーム方式が民生
用のCD(コンパクトディスク)、LD(レーザディス
ク)等の光ディスク用ドライブに多く使用されており、
一方のプッシュプル方式がデータ処理用の光ディスク用
ドライブに使用されることが多い。この3ビーム方式
が、部品コストが高くなるにもかかわらず、CD、LD
等の光ディスク用ドライブに多く使用されているのは、
第一にトラッキング制御が容易であること、第二に今ま
での使用実績が多いことによるものとされている。
【0004】ところで、リードオンリー(読み出し専
用)タイプのCD関連の光記録媒体は、その仕様につい
て規格で厳密に規定されている。具体的には、記録モー
ドが光記録により記録層の反射率が低下する「High
to low」のタイプであり、その記録層の初期反
射率を70%以上に設定しておき、記録によって形成さ
れるマーク部の反射率を位相構造により下げることによ
り初期反射率に対して所定以上のコントラストが得られ
るように構成されている。
【0005】また、書き込みが可能な追記型のCD関連
の光記録媒体は、その仕様がオレンジブックパートII
という規格によって規定されている。その規格によれ
ば、記録モードが「High to low」のタイプ
を前提としており、その記録層の初期反射率を65%以
上に設定しておき、書き込みによってそのマーク部の反
射率を低下させて初期反射率に対して一定以上のコント
ラストを発生させるようになっている。このマーク部の
反射率低下は、Au層/有機色素層/基板という基本的
な媒体構造における色素層をレーザービーム照射により
熱変形させることによって行われる。
【0006】これらの光記録媒体に対する3ビーム方式
のトラッキング制御は、次のようにして行われる。すな
わち、前者の媒体の場合には、そのマーク部における反
射率低下をそのまま濃淡ピットとして検出することによ
り行われ、後者の媒体の場合には、書き込み部位がディ
スク基板に形成されたナローグルーブ部(幅狭の溝部)
に設定されており、書き込み前後共にそのグルーブ部に
沿ってマーク部における反射率低下を濃淡ピットとして
検出することにより行われるようになっている。
【0007】このように通常の3ビーム方式のトラッキ
ング制御は、その制御用メインビームが光記録媒体上に
おける暗部を追従するようにトラッキング極性が設定さ
れている。要するに、リードオンリータイプの記録媒体
では、その記録形成されたマーク部(列)が反射率低下
により暗部のトラックとして機能し、追記型の記録媒体
では、グルーブ部がその間のランド部に比較して暗部の
トラックとして機能するため、これらの暗部となるトラ
ックをメインビームが追従して3ビーム方式のトラッキ
ング制御が行われるようになっている。
【0008】さて本出願人は、先に、少なくとも1回の
書き込みが可能なCDライトワンスタイプの光記録媒体
として、相分離型の記録材料を用いて構成したものを提
案している。この相分離型の記録方式を適用したCDラ
イトワンスタイプの光記録媒体は、その記録モードとし
て「High to low」、「Low to hi
gh」(光記録により記録層の反射率が増加する)、
「Middle tolow and high」(初
期反射率を中間レベルにした記録層の反射率が光記録に
より低下及び増加する)という3タイプのモードを採用
することができる。
【0009】しかしながら、このCDライトワンスタイ
プの光記録媒体は、記録モードが「High to l
ow」或いは「Middle to low and
high」タイプの場合には3ビーム方式のトラッキン
グ制御が適用可能であるが、記録モードが「Low t
o high」タイプの場合にはその適用が困難であ
る。つまり、「Low to high」タイプの記録
モードの場合には、マーク部の反射率が光記録により高
くなり、そのマーク部列の平均反射率がマーク部列間よ
りも高くなるため、トラッキングエラー検出器には、そ
のマーク部列が明部のトラックとして、マーク部列の間
が暗部のトラックとして検出されることになり、その結
果、制御用メインビームはマーク部列に引き込まれず、
マーク部列間に引き込まれて追従してしまうからであ
る。
【0010】このように、「Low to high」
タイプの記録モード、即ち反射率増加型の光記録媒体の
場合に限り、今までの構成内容のままでは3ビーム方式
によるトラッキング制御を適用することが難しいのであ
る。そのため、このタイプの光記録媒体は、一般の普及
型CDプレーヤー(再生装置)では正常に再生すること
ができない場合があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、3ビーム方式のトラッキング制御法を適用できる
「Low to high」の記録モードタイプ、即ち
反射率増加型の光記録媒体を提供することにある。
【0012】また、本発明の他の目的は、反射率増加型
の光記録媒体として3ビーム方式のトラッキング制御法
を適用できると同時に、プッシュプル方式のトラッキン
グ制御法にも適用できる光記録媒体を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の反射
率増加型光記録媒体は、グルーブが形成された基板上
に、少なくとも、光記録により反射率が増加する記録
層、干渉層及び反射層をこの順に積層してなる反射率増
加型光記録媒体において、上記干渉層の厚さを、そのグ
ルーブ部とランド部との間で反射層に対する光路長差に
より明暗の差が現出するように異ならしめたことを特徴
とするものである。
【0014】上記の技術的手段において、グルーブ部と
ランド部における干渉層の厚さ(これは光路長の半分に
相当する)は、3ビーム方式のトラッキング制御法が暗
部として機能するトラックを追従するようにトラッキン
グ極性が設定されていることと、反射率増加型の記録媒
体が光記録により記録層の反射率が高くなるようになっ
ていることを考慮し、マーク部が形成されるグルーブ部
(或いはランド部)がそのマーク部列間に相当するラン
ド部(或いはグルーブ部)よりも低反射率となって暗部
として検知されるように設定すればよい。
【0015】例えば、レーザビームの波長をλとした場
合、マーク部を形成するグルーブ部又はランド部のいず
れか一方における干渉層の光学厚さを略n(λ/2)と
なる値とし、その他方における干渉層の光学厚さをn
(λ/2)からずれた値とする(nは整数)。このよう
に設定した場合、干渉層の厚さをn(λ/2)に設定し
たグルーブ部又はランド部のほうが「暗部」として機能
する。
【0016】また、本発明の反射率増加型光記録媒体
は、上記の技術的手段において、干渉層が、グルーブを
埋め込んでその層表面が基板全面にわたって平坦面とな
るように形成されるものか、或いは、干渉層が、その層
表面のグルーブに対応する部位が凹部となるように形成
されるものが好ましい。
【0017】凹部を有する表面からなる干渉層を形成す
る場合、その態様については、基板のグルーブに対応す
る干渉層の表面部位が凹部になっているものであれば特
に限定されないが、例えば大別すると、その凹部の深さ
がグルーブの深さよりも小さい溝埋込みタイプと、凹部
の深さがルーブの深さよりも大きい溝強調タイプとに類
別することができる。なお、グルーブを埋め込んでその
層表面が基板全面にわたって平坦面となるように形成さ
れる干渉層とは、換言すれば、その層表面に上記のごと
き凹部がなく完全に平坦化された表面からなる干渉層で
ある。
【0018】このような干渉層の形成方法としては、平
坦表面からなる干渉層を形成する場合、有機系材料(透
明性ポリマー、或いは、それを溶剤で溶解させたもの、
或いは、SiO2を有機溶剤で溶解させたもの)からな
る干渉層材料をスピンコーティング方法などにより形成
する方法や、無機系材料(SiO2、或いは、SiN、
或いは、DLC(Diamond Like Carb
on))からなる干渉層材料を、バイアスをかけるEC
R−CVD法、バイアスRFスパッタリング法、イオン
ビームスパッタリング法などにより形成する方法等が挙
げられる。
【0019】一方、凹部を有する表面からなる干渉層を
形成する場合には、その干渉層の形成方法としては上記
凹部が最終的に形成される層形成方法であれば如何なる
方法であってもよく、例えば、上記のごときバイアスを
かけるECR−CVD法、バイアスRFスパッタリング
法、イオンビームスパッタリング法などにより形成する
方法等を同様に適用してその作製条件を適宜変更するこ
とにより形成する方法の他、上記のごとき干渉層材料を
基板に対して所定角度の斜め方向から投射してグルーブ
部よりもランド部に多めに材料を堆積させて形成する方
法を採用することができる。特に、干渉層材料をグルー
ブ部よりもランド部に多めに堆積させるための斜め方向
からの膜形成手段としては、スパッタリング法、イオン
ビームスパッタリング法、蒸着法等の薄膜形成方法を適
用することができる。上記ポリマーとしては、例えば、
紫外線硬化性樹脂、セルロースラッカー、色素ポリマー
等が使用される。
【0020】これらの干渉層の形成方法のうちでも、ド
ライ一貫製造プロセスを採用できる点で無機系材料の干
渉層材料を用いた方法が好ましく、更にそのなかでも、
低温プロセスが可能なバイアスECR−CVD法やイオ
ンビームスパッタリング法が望ましい。ここで、上記バ
イアスECR−CVD法とは、バイアスをかけることに
より逆スパッタ現象を利用してグルーブ部の埋め込みを
行うものである。また、上記イオンビームスパッタリン
グ法とは、イオンビームによりSiO2をスパッタしな
がら更にイオンビームを基板に対して水平に近い角度で
照射しエッチングする方法である。
【0021】また、上記の技術的手段において、干渉層
の厚さを、さらに、グルーブ部又はランド部に対応して
設定される記録層領域からなるトラック部(記録用のマ
ークを形成する領域)における反射光の位相がそのトラ
ック間における反射光の位相より進むような厚さに設定
することが好ましい。このような厚さに干渉層を形成す
ることにより、3ビーム方式と同時に、プッシュプル方
式のトラッキング制御法にも適用可能な光記録媒体とす
ることができる。
【0022】さらに、上記の技術的手段において、記録
層は、反射率が光記録により増加するタイプの公知の記
録材料を用いて構成される。特に、この記録層を、相分
離型のスピノーダル分解を利用する記録材料にて形成す
ることにより、反射率増加型CDライトワンスタイプの
光記録媒体を容易に構成することができる。
【0023】
【作用】本発明の反射率増加型光記録媒体においては、
干渉層の厚さをグルーブ部とランド部に対応する部位間
において適宜設定することにより、暗部として機能する
グルーブ部或いはランド部に対応して設定される記録層
領域(トラック)に光記録が行われる。
【0024】これにより、例えば、干渉層の厚さ設定に
よりランド部が暗部として機能するようにした場合、記
録によりマーク部が形成されたランド部は、そのマーク
部分の反射率増加にもかかわらず、マーク部を形成しな
いグルーブ部よりも低反射率となり暗部として検知され
るため、3ビーム方式のトラッキング制御法に対して
も、そのマーク部を形成したランド部にメインビームが
引き込められて正常なトラッキング制御が行われる。
【0025】また、干渉層の厚さを、上記の条件設定だ
けではプッシュプル方式のトラッキング制御法は適用で
きない場合があるが、かかる条件設定に加えて、トラッ
クにおける反射光の位相がそのトラック間における反射
光の位相より進むような厚さに設定した場合には、3ビ
ーム方式と同時にプッシュプル方式のトラッキング制御
にも適用することができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。
【0027】実施例1 図1に示すように、グルーブ部1(深さ0.2μm、幅
0.5μm、ピッチ1.6μm)が形成されたポリカー
ボネート製の基板2上に(ランド部3の幅は1.1μ
m)、変形防止のために、RFスパッタリング法により
SiO2からなる厚さ0.08μmの下地層を形成した
後、イオンプレーティング法によりSbOxからなる厚
さ0.04μmの記録層4を形成した。
【0028】次に、グルーブ部1を埋め込むようにし
て、バイアスECR−CVD法によりSiO2からなる
干渉層5を基板2の全面に形成した。このバイアスEC
R−CVD法は、磁界制御型マイクロ波プラズマ装置を
用い、酸素プラズマによる円筒プラズマを発生させると
ともに、バイアスに関してその周波数を400kHz、
そのパワーを約100Wに設定して行った。このとき、
円筒プラズマの発生により効率のよい成膜が可能とな
り、また、基板の温度を50°C以下に保持して成膜作
業を行うことができた。成膜された干渉層5は、グルー
ブ部1における層厚5aが0.26μm、ランド部3に
おける層厚5bが0.06μmであった。
【0029】次に、干渉層5上にRFスパッタリング法
によりアルミニウムからなる厚さ0.06μmの反射層
6を形成した後、スピンコーティング法により紫外線硬
化樹脂からなる厚さ数μmの保護層7を形成し、反射率
増加型の光記録媒体を作製した。
【0030】この光記録媒体を用い、そのランド部3に
対してライター(光記録装置)によりEFM信号を書き
込んだ後、3ビーム方式のトラッキング法を採用したプ
レーヤーにより再生を行ったところ、その書き込まれた
信号情報を安定して再生することができた。なお、この
とき使用されたレーザビームの波長λは780nmであ
った。
【0031】また、図2に、この光記録媒体の書き込み
前後におけるトラッキングクロス信号(Tc信号)とト
ラッキングエラー信号(Te信号)を示す。この結果か
ら、両信号は共に、記録による反射率の増加により信号
レベルの高低差は減少するものの、「High to
low」の記録モードからなる通常のCDと同様の極性
やレベル差となることを確認することができる。なお、
従来の反射率増加型の場合には、同図に示すようにTe
信号が反転して逆極性になってしまい、3ビーム方式の
トラッキング制御を困難にしていた。
【0032】実施例2 実施例1における干渉層6を、バイアスECR−CVD
法に代えてイオンビームスパッタ法により形成した以外
は実施例1と同じ光記録媒体を作製した。すなわち、こ
の実施例では、図3に示すようにデュアルイオンビーム
スパッタ装置を用い、Arガスをイオン発生源8に通し
て発生するAr+イオンをSiO2のターゲット9に対し
て45°の照射角度θ1で照射するとともに、グルーブ
部1が形成された基板2をターゲット9の上方位置にそ
のグルーブ部面が下向きになるように設置し且つAr+
イオンビームの照射方向と基板2のなす角度θ2を約8
°に設定してイオンビームが水平に照射されるように設
置することにより、イオンビームスパッタ法による干渉
層6の形成を行った。このとき、イオンビームの加速電
圧は約200Vに設定した。
【0033】このようにしてイオンビームスパッタ法を
行うことにより、基板2のグルーブ部にSiO2を堆積
しながらそのランド部(凸部)上に堆積したSiO2
選択的にエッチングすることが可能となり、その結果、
グルーブ部を埋め込みながらその全面に平坦状にSiO
2を堆積させることができ、実施例1と同様の干渉層6
が得られる。
【0034】得られた光記録媒体を用いて実施例1と同
様にEFM信号を書き込んだ後、3ビーム方式のトラッ
キング法を採用したプレーヤーにより再生を行ったとこ
ろ、正常なトラッキング制御が行われ、その結果として
書き込んだ信号情報を安定して再生することができた。
【0035】実施例3 実施例1における干渉層6に代えて、グルーブ部1を埋
め込む第一の干渉層部分とその上に基板全面にわたる均
一な第二の干渉層部分とで分割構成される干渉層を形成
した以外は実施例1と同様にして反射率増加型の光記録
媒体を作製した。
【0036】すなわち、第一の干渉層部分は、変形防止
の機能も兼ねるものであり、下地層を形成した後の基板
のグルーブ部を含む基板上にRFスパッタリング法によ
りSiO2をグルーブ部における厚さが0.03μmと
なるように層形成した。また、第二の干渉層部分は、第
一の干渉層の上にスピンコーティング法によりセルロー
スラッカーをコートして形成した。なお、この干渉層全
体としては、グルーブ部1における層厚が0.26μ
m、ランド部3における層厚が0.06μmとなった。
【0037】得られた光記録媒体を用いて実施例1と同
様にEFM信号を書き込んだ後、3ビーム方式のトラッ
キング法を採用したプレーヤーにより再生を行ったとこ
ろ、正常なトラッキング制御が行われ、その結果として
書き込んだ信号情報を安定して再生することができた。
【0038】実施例4 図4に示すように、グルーブ部1(深さ0.3μm、幅
1.0μm、ピッチ1.6μm)が形成されたポリカー
ボネート製の基板2上に(ランド部3の幅は0.6μ
m)、RFスパッタリング法によりSiO2からなる厚
さ80nmの下地層を形成した後、イオンプレーティン
グ法によりSbOxからなる厚さ40nmの記録層4を
形成した。
【0039】次に、記録層4の上に、デュアルイオンビ
ームスパッタ装置を用いて、ランド部の厚さ5bが60
nm、グルーブ部の厚さ5aが230nmとなるように
着膜してSiO2からなる干渉層5を基板2の全面に形
成した。このときの干渉層5の表面に形成された凹部8
aの深さは130nmであった。従って、この干渉層は
いわゆる溝埋込みタイプである。
【0040】次に、この干渉層5上にRFスパッタリン
グ法によりアルミニウム/チタン合金からなる厚さ60
nmの反射層6を均一に形成した後、スピンコーティン
グ法により紫外線硬化樹脂からなる厚さ10μm程度
保護層7を形成し、反射率増加型の光記録媒体を作製し
た。
【0041】得られた光記録媒体を用いて実施例1と同
様にEFM信号を書き込んだ後、3ビーム方式及びプッ
シュプル方式のトラッキング法を採用したプレーヤーに
より再生を行ったところ、いずれのトラッキング方式に
おいても、正常なトラッキング制御が行われ、その結果
として書き込んだ信号情報を安定して再生することがで
きた。
【0042】実施例5 基板としてグルーブ部(深さ0.2μm、幅0.6μ
m、ピッチ1.6μm)が形成されたポリカーボネート
製の基板(ランド部の幅は1.0μm)を使用し、干渉
層としてランド部の厚さ5bが150nm、グルーブ部
の厚さ5aが240nmであるSiO2からなる干渉層
5を形成した以外は実施例4と同様にして反射率増加型
の光記録媒体を作製した。このときの干渉層における凹
部8aの深さは110nmであり、従って、この干渉層
も実施例4と同じく溝埋込みタイプである。
【0043】得られた光記録媒体を用いて実施例4と同
様にEFM信号を書き込んだ後、3ビーム方式及びプッ
シュプル方式のトラッキング法を採用したプレーヤーに
より再生を行ったところ、いずれのトラッキング方式に
おいても、正常なトラッキング制御が行われ、その結果
として書き込んだ信号情報を安定して再生することがで
きた。
【0044】実施例6 図6に示すように、干渉層として、斜めスパッタリング
法により、ランド部3の厚さ5bが110nm、グルー
ブ部1の厚さ5aが40nmであるZnS−SiO2
らなる干渉層5を形成した以外は実施例4と同様にして
反射率増加型の光記録媒体を作製した。このときの干渉
層5の表面に形成された凹部8bの深さは当初のグルー
ブ部の深さよりも深くなった。従って、この干渉層はい
わゆる溝強調タイプである。
【0045】斜めスパッタリング法による干渉層の形成
とは、スパッタリング粒子を基板に対して斜めから入射
させることにより、そのスパッタリング粒子の基板にお
けるランド部とグルーブ部との堆積速度に差をつけなが
ら層形成を行うものである。
【0046】得られた光記録媒体を用いて実施例4と同
様にEFM信号を書き込んだ後、3ビーム方式及びプッ
シュプル方式のトラッキング法を採用したプレーヤーに
より再生を行ったところ、いずれのトラッキング方式に
おいても、正常なトラッキング制御が行われ、その結果
として書き込んだ信号情報を安定して再生することがで
きた。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光記録媒
体は、反射率増加型であるにもかかわらず、何ら支障な
く3ビーム方式によるトラッキング制御法をそのまま適
用することができる。しかも、反射光の位相が前記のご
とき関係になるように干渉層の厚さを設定することによ
り、3ビーム方式と同時にプッシュプル方式によるトラ
ッキング制御法にも適用することができる。このため、
例えば相分離型の記録材料にて記録層を形成したCDラ
イトワンスタイプの光記録媒体であっても、一般の普及
型CDプレーヤーにて再生可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す反射率増加型光記録
媒体の概略断面図である。
【図2】 図1に示す光記録媒体とこの記録媒体におけ
るトラッキングクロス信号及びトラッキングエラー信号
の関係を示す説明図である。
【図3】 イオンビームスパッタ法による干渉層の形成
方法を示す説明図である。
【図4】 本発明の他の実施例(実施例4)を示す反射
率増加型光記録媒体の概略断面図である。
【図5】 本発明の他の実施例(実施例5)を示す反射
率増加型光記録媒体の概略断面図である。
【図6】 本発明の他の実施例(実施例6)を示す反射
率増加型光記録媒体の概略断面図である。
【符号の説明】
1…グルーブ部、2…基板、3…ランド部、4…記録
層、5…干渉層、5a…グルーブ部における干渉層の厚
さ、5b…ランド部における干渉層の厚さ、6…反射
層、8a、8b…凹部。
フロントページの続き (72)発明者 上柳 喜一 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼ ロックス株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−113745(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルーブが形成された基板上に、少なく
    とも、光記録により反射率が増加する記録層、干渉層及
    び反射層をこの順に積層してなる反射率増加型光記録媒
    体において、 上記干渉層の厚さを、そのグルーブ部とランド部に対応
    する部位間において記録層及び反射層で反射する各光の
    光路長差により明暗の差が現出するように異ならせるこ
    とによりマーク部が形成されるグルーブ部(又はラン
    ド部)がそのマーク部列間に相当するランド部(又はグ
    ルーブ部)よりも低反射率となって暗部として検出され
    るようにしたことを特徴とする反射率増加型光記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光記録媒体において、干
    渉層が、グルーブを埋め込んでその層表面が基板全面に
    わたって平坦面となるように形成されていることを特徴
    とする反射率増加型光記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光記録媒体において、干
    渉層が、その層表面のグルーブに対応する部位が凹部と
    なるように形成されていることを特徴とする反射率増加
    型光記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の光記録
    媒体において、干渉層の厚さを、さらに、グルーブ部又
    はランド部に対応して設定される記録層領域からなるト
    ラック部における反射光の位相がそのトラック間におけ
    る反射光の位相より進むような厚さに設定したことを特
    徴とする反射率増加型光記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の光記録
    媒体において、記録層が相分離型の記録材料からなる層
    であることを特徴とする反射率増加型光記録媒体。
JP12234294A 1993-06-23 1994-06-03 反射率増加型光記録媒体 Expired - Fee Related JP3440549B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12234294A JP3440549B2 (ja) 1993-06-23 1994-06-03 反射率増加型光記録媒体

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-151997 1993-06-23
JP15199793 1993-06-23
JP12234294A JP3440549B2 (ja) 1993-06-23 1994-06-03 反射率増加型光記録媒体

Publications (2)

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