JP3339288B2 - インクジェット式記録ヘッド - Google Patents
インクジェット式記録ヘッドInfo
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- head frame
- nozzle
- jet recording
- head
- ink jet
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Description
滴を吐出して記録画像を形成するインクジェット式記録
ヘッドに関し、詳細には振動子および振動板を固定する
ヘッドフレームの構造に関する。
面に振動板を積層し、この振動板を圧電振動子により加
圧することによりインク滴を吐出し記録媒体に記録する
インクジェット式記録ヘッドとしては、特開平5−21
2860号公報に提案されている。この公報の記録ヘッ
ドはノズルを有するノズル基板と、圧力発生室とリザー
バとインク流路が形成されたスペーサ部材と、振動板と
をサンドイッチ状に積層し、ヘッドフレームに位置決め
された圧電振動子によって振動板を変形させ圧力発生室
内のインク圧力を高めて、ノズルからインク滴を吐出さ
せている。この記録ヘッドを構成するヘッドフレーム
は、圧電振動子の位置決めと接着固定および圧電振動子
の自由端と連結している振動板の枠部を接着固定してい
る。
ェット式記録ヘッドは、高速印字、高精細をねらって多
ノズル化を進めている。多ノズルにより振動子と振動板
の数は増え、振動子および振動板を固定するへッドフレ
ームは長くなる。ヘッドフレームには振動板枠部が接着
固定されおり、振動子の変位が振動板を通じてへッドフ
レームに力を加えることになる。延長されたヘッドフレ
ームに増加された振動子の力が加わるためヘッドフレー
ムは振動子の変位に合わせ変形することになる。そのた
め振動板のたわみ量がヘッドフレームの変形量分だけ減
少しインクの吐出量の減少や吐出速度の低下がおきる。
また両端支持状となっている梁は中央部の変形量が最大
で両端部に近づくほど変形量が減少するためヘッド内の
ノズルの位置によってインク滴の吐出量や吐出速度がば
らつき印字品質が悪化する。
上させ変形量を減少させる必要がある。しかしヘッドフ
レームの材質の変更は、剛性だけでなく、制振板や振動
板との接着性、成形性、コストとすべてのバランスを考
慮しなければならず非常に困難である。またヘッドフレ
ームの大型化による強度向上を図ろうとすると、ヘッド
が大きくなってしまうため製品の小型化ができない。特
にへッドフレーム中央梁部は、幅を大きくすると並列ノ
ズル列間の距離が長くなり印字ズレという問題が発生す
る。
るもので、その目的とするところはヘッドフレームに一
体的に備えられた補強材により、ヘッドフレームの変形
を抑え、インク吐出量およびインク吐出速度を高いレベ
ルで安定させ、多ノズル化に対応できるインクジェット
式記録ヘッドを提供するものである。
式記録ヘッドは、複数のノズル開口が列設されたノズル
プレートと、前記複数のノズル開口にそれぞれ連通する
複数の圧力発生室と、前記圧力発生室の一側面を形成す
る振動板と、前記複数の圧力発生室にそれぞれ圧力変化
を与える複数の振動子と、前記振動板及び前記振動子を
固定するヘッドフレームとを備えたインクジェット式記
録ヘッドにおいて、前記ヘッドフレームは樹脂製からな
り、前記振動板に対してほぼ垂直な方向に配置された補
強材がインサート成形によって前記ヘッドフレームと一
体的に形成されていることを特徴とする。また、複数の
ノズル開口が列設されたノズルプレートと、前記複数の
ノズル開口にそれぞれ連通する複数の圧力発生室と、前
記圧力発生室の一側面を形成する振動板と、前記複数の
圧力発生室にそれぞれ圧力変化を与える複数の振動子
と、前記振動板を及び前記振動子を固定するヘッドフレ
ームとを備えたインクジェット式記録ヘッドにおいて、
前記ノズル列を複数列備え、該ノズル列間に位置するヘ
ッドフレームの中央梁部に前記ノズル列の列設方向に沿
って配置された補強材を備えたことを特徴とする。
照し詳細に説明する。
ェット式記録ヘッドの分解斜視図である。また図2はそ
れをY方向に切った全体構成の断面図である。(6)は
縦振動モードを備えた振動子であり積層型とすることに
より低い印加電圧で大きな変位が発生するよう構成して
いる。この振動子(6)の自由端は振動板(3)の上に
形成された島状突起部(3b)と接着剤により固定され
ている。振動板(3)は樹脂フィルムに金属製の振動板
枠部(3c)が固着されており、振動板枠部(3c)が
ヘッドフレーム(4)に接着固定されている。また振動
子(6)はその対抗する面に電極がそれぞれ構成され、
一方の面の電極は制振板(7)上のリード電極に、他方
の電極は接続部材に電気的に導通を取り、リード板
(8)や図示しない回路基板によりインクジェット式記
録ヘッドから引き出して駆動回路に接続している。制振
板(7)は快削性のセラミックからなり一方の面を前記
振動子(6)と接着固定するとともに、他方の面を接着
剤にて樹脂製ヘッドフレーム(4)の内壁に接着固定さ
れている。振動子(6)の電極に前記リード電極および
接続部材を通して約30Vの電圧を加減することにより
振動子(6)が矢印方向(6a)に約2μm延び縮み
し、島状突起物(3b)を介して振動板(3)を振動さ
せる。ヘッドフレーム(4)には金属プレートからなる
補強材(5)が振動板(3)とほぼ垂直方向にインサー
ト成形によって埋め込まれている。このへッドフレーム
(4)はノズル数や使用条件に合わせて、高いヤング率
を示す熱硬化性樹脂を使用している。
することにより振動板(3)を変形させ圧力発生室(2
B)に圧力変化を発生させるわけであるが、振動板
(3)が柔らかすぎると振動子(6)を変位させたとき
に圧力発生室(2b)のコンプライアンスが大きいため
振動板(3)自体が圧力発生室(6)の力で変形してし
まい、圧力発生室(6)に有効な圧力が発生しなくなっ
てしまう。有効な圧力を得るため振動板(3)には適度
な剛性が求められている。そのため振動子(6)の変位
により振動板(3)に加えられた力はへッドフレーム
(4)にも伝えられる。振動子(6)の変形につられ、
へッドフレーム(4)は振動子の変位方向と同じ向きに
変形しようとする。図3はX方向に切った全体構成の断
面図である。へッドフレーム(4)は振動子口(4c)
に振動子(3)を納める構成になっている。ヘッドフレ
ーム(4)の両端部は穴がないため厚肉で比較的剛性が
あるが、振動子口(4c)部は肉厚が薄くなるため変形
しやすい。特に、ヘッドフレームの中央梁部(4a)は
ノズル列間距離を長くすると印字ズレ等の問題が発生す
るため中央梁部を厚くできなく、剛性を上げにくい。多
ノズル化により振動子(6)と振動板(3)が増えると
へッドフレーム(4)は長くなり、振動子(6)が伸縮
すると図4に示すような変形を起こすことになる。ヘッ
ドフレーム中央梁部(4a)が振動子(6)の変位方向
と同じ向きに変形すると、振動板枠部(3c)が接着固
定されているヘッドフレーム中央梁部(4a)の変形と
ともに振動板(3)も同方向に移動することになり、振
動板(3)のたわみ量がヘッドフレーム中央梁部(4
a)の変形量分だけ減少する。そのためインクの吐出量
の減少や吐出速度の低下が発生する。ほかに、両端支持
の梁は中央部の変形量が最大で両端部に近づくほど変形
量が減少するためヘッド内の位置によってインク滴の吐
出量や吐出速度がばらつき印字品質が悪化する。変形量
を減少させるためにへッドフレーム(4)の剛性を上げ
ることが求められている。この一つの対策としてへッド
フレーム(4)の材質自体を高い剛性のものに変更する
ことがあげられるが、樹脂成形材のヤング率には限界が
あり、しかもヘッドフレームの材質は制振板(7)や振
動板(3)との接着性や成形性、コストなどすべてのバ
ランスを考慮しなければならない。ヤング率の高い材質
は成形性が悪いものやコストが非常に高いものが多く、
材料の入手性からいっても問題は多い。
る。ヘッドフレーム中央梁部(4a)に金属プレートか
らなる補強材(5)をヘッドフレーム(4)と一体的に
インサート成形することにより、ヘッドフレーム中央梁
部(4a)の幅を厚くすることなく剛性を上げるができ
る。この補強材(5)はノズル列と平行に且つへッドフ
レームの一端から多端にわたって連続的に配置されてい
るため振動板(3)に対して高い剛性を得る。これによ
り図5に示すように振動子(6)の変位時にヘッドフレ
ーム中央梁部(4a)が振動子変位方向(6a)に変形
する量が極めて小さく、振動子(6)の変位が損なわれ
ることなく振動板(3)に伝わることになる。結果、圧
力発生室(2a)に目標の圧力変化を与えることができ
必要なインク滴の吐出量と吐出速度が確保できる。例え
ばヘッドフレームに使われている樹脂のヤング率18×
109Pa程度に対し、SUS430は210×109と
10倍以上剛性が高い。一般に梁の変形量は梁の厚さの
3乗に反比例するため、補強材は極めて幅の薄い金属プ
レートでも振動板(3)と垂直方向に長くすることによ
り高い効果を上げることができる。図6に示すL1が梁
の厚さに相当する。さらに図7のように補強材(5)を
振動子変位方向に延長し、直接振動板(3)に接着固定
することで、より高い剛性を得ることも可能である。補
強材(5)はインサート成形により一体成形されるた
め、製作工数の増加が少なく、制振板(7)や振動板
(3)との接着性や成形性、コストなどを加味した成形
材を選ぶことが可能である。この補強材(5)は金属プ
レートだけでなく高剛性なセラミック製のものであって
も同様な効果を得ることができる。また補強板をセラミ
ックヒータとし、ヘッドフレームの剛性を上げるととも
にインクを温度補正することにより低温環境下でもイン
ク粘度を一定に保ち、インク滴の吐出特性を安定させる
ことができる。
題については、以下のようにする必要がある。精密部品
であるヘッドフレーム(6)は高度な寸法精度が要求さ
れるため樹脂の流れを妨げないよう補強材(5)には流
動改善のための穴(5a)が多数開けられている。その
ため成形時の樹脂の流れを邪魔せず樹脂圧力の偏りをな
くし必要寸法精度を維持する。また温度変化によるヘッ
ドフレーム(4)と補強材(5)のはがれが発生しない
よう熱膨張係数が似たものである樹脂と補強材を選定す
る必要がある。例えば熱膨張係数1.3×10-5/゜C
の熱硬化性樹脂に対してSUS430が1.1×10-5
/゜Cと近似値であり有効である。
ノズルプレートと前記ノズルプレート上に列設されたノ
ズル開口と、前記ノズル開口に1対1に対応した圧力発
生室と、前記圧力発生室の一側面を形成する振動板と前
記圧力発生室に圧力変化をあたえる振動子と、垂直方向
に伸縮する振動子の自由端が前記振動板と固着すると共
に、前記振動子の固定端が前記ヘッドフレームに保持さ
れたインクジェット式記録ヘッドにおいて、前記ヘッド
フレームの一部に振動板にほぼ垂直方向に配置された補
強材を一体的に備えた事を特徴とするインクジェット式
記録ヘッド。これにより多ノズル化によってへッドフレ
ームが延長された場合にも振動子ユニットの変位による
ヘッドフレームの変形を抑え、振動子の変位を損なうこ
となく振動板に伝え吐出量および吐出速度を向上させ
る。またヘッドの中央部や両端部での吐出量や吐出速度
のバラつきを無くし高品位な印字を可能とする多ノズル
インクジェット式記録ヘッドにより、ユーザにとって高
速印字を可能とする、小型なプリンタを市場に提供する
ものである。
る。
面図)。
面図)。
(補強材なし、X方向断面図)。
である(補強材あり、X方向断面図)。
面図)。
面図)。
Claims (7)
- 【請求項1】 複数のノズル開口が列設されたノズルプ
レートと、前記複数のノズル開口にそれぞれ連通する複
数の圧力発生室と、前記圧力発生室の一側面を形成する
振動板と、前記複数の圧力発生室にそれぞれ圧力変化を
与える複数の振動子と、前記振動板及び前記振動子を固
定するヘッドフレームとを備えたインクジェット式記録
ヘッドにおいて、前記ヘッドフレームは樹脂製からなり、 前記振動板に対
してほぼ垂直な方向に配置された補強材がインサート成
形によって前記ヘッドフレームと一体的に形成されてい
ることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項2】 複数のノズル開口が列設されたノズルプ
レートと、前記複数のノズル開口にそれぞれ連通する複
数の圧力発生室と、前記圧力発生室の一側面を形成する
振動板と、前記複数の圧力発生室にそれぞれ圧力変化を
与える複数の振動子と、前記振動板を及び前記振動子を
固定するヘッドフレームとを備えたインクジェット式記
録ヘッドにおいて、 前記 ノズル列を複数列備え、該ノズル列間に位置するヘ
ッドフレームの中央梁部に前記ノズル列の列設方向に沿
って配置された補強材を備えたインクジェット式記録ヘ
ッド。 - 【請求項3】 前記補強材の熱膨張係数と前記ヘッドフ
レームの熱膨張係数がほぼ同じことを特徴とする請求項
1又は2記載のインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項4】 前記補強材がセラミックヒータであるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット式
記録ヘッド。 - 【請求項5】 前記補強材がノズル列と平行で且つヘッ
ドフレームの一端から他端にわたって連続的に配置され
ている請求項1又は2記載のインクジェット式記録ヘッ
ド。 - 【請求項6】 前記補強材がヘッドフレームの振動板の
接合面に露出している請求項1又は2記載のインクジェ
ット式記録ヘッド。 - 【請求項7】 前記補強材には穴が形成されている請求
項1又は2記載のインクジェット式記録ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3525396A JP3339288B2 (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | インクジェット式記録ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3525396A JP3339288B2 (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | インクジェット式記録ヘッド |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002176218A Division JP3546878B2 (ja) | 2002-06-17 | 2002-06-17 | インクジェット式記録ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09226117A JPH09226117A (ja) | 1997-09-02 |
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Family
ID=12436667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3525396A Expired - Lifetime JP3339288B2 (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | インクジェット式記録ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3339288B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11320880A (ja) * | 1998-05-19 | 1999-11-24 | Seiko Epson Corp | インクジェット式記録ヘッド |
JP2005096150A (ja) * | 2003-09-22 | 2005-04-14 | Konica Minolta Holdings Inc | インクジェットヘッド |
JP5082682B2 (ja) * | 2007-08-29 | 2012-11-28 | セイコーエプソン株式会社 | 液体噴射装置 |
JP5685825B2 (ja) * | 2010-03-26 | 2015-03-18 | セイコーエプソン株式会社 | 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 |
-
1996
- 1996-02-22 JP JP3525396A patent/JP3339288B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09226117A (ja) | 1997-09-02 |
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