JP3337584B2 - 加熱炉の燃焼方法 - Google Patents
加熱炉の燃焼方法Info
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リップ等の被加熱材を、高温燃焼バーナで所定の目標温
度まで加熱する加熱炉、熱処理炉等(以下加熱炉と総称
する)の燃焼方法に関するものである。
め、煙道に間接式の熱交換器を設置して、燃焼排ガスの
顕熱を予熱空気として回収し、燃料の燃焼に使用する方
法が一般的であったが、この間接熱交換方式では熱交換
器の材質、構造等の面から予熱空気の上限温度が600
℃程度に制限されるため、大幅な燃焼火炎温度のアッ
プ、すなわち、被加熱材への放射伝熱量のアップが望め
ず、従って、被加熱材の急速加熱ができないため、加熱
炉がコンパクト化できないという問題点があった。
は高濃度酸素の支燃ガスで燃焼して、高温の火炎を発生
させ、この高温の火炎で被加熱材を急速加熱する方法が
実用化されており、例えば前者の高温空気燃焼による方
法では、バーナと蓄熱器を一体とした一対のリジェネバ
ーナを交互に切り換え燃焼して、1000℃以上の高温
空気を発生させ、この高温空気で燃料を燃焼して高温の
火炎を発生させ、被加熱材の急速加熱を行うものであ
り、後者の高濃度酸素燃焼による方法では、燃料と高濃
度の酸素を酸素バーナで燃焼することにより、燃焼ガス
量を減少して高温の火炎を発生して、被加熱材の急速加
熱を行うものである。
度酸素の支燃ガスで燃焼して、高温の火炎を発生させる
方法では、高温の火炎から被加熱材への放射伝熱量が増
加するため、被加熱材の急速加熱により加熱時間が短縮
されて、加熱炉がコンパクト化できるという長所を有し
ている反面、燃料を燃焼反応速度が早い、高温空気もし
くは高濃度酸素の支燃ガスで燃焼するため、燃焼火炎が
高温の短炎となり、この結果、燃焼ガス中のNOx(窒
素酸化物)が大幅に増加することに加えて、バーナの軸
長方向の炉温分布が不均一となるため、被加熱材が均一
に加熱できないという問題点があった。
6−82306号公報に示されているような高温焼成炉
用低NOxバーナがある。このバーナの特徴は高温燃焼
のNOxの抑制を目的とし、これを達成するために図6
に示すように、バーナタイル8に1次燃焼室9と2次燃
焼室10を異径段違いに設け、燃料ノズル11から供給
した燃料を、1次空気ノズル12と2次空気ノズル13
から供給した燃焼用空気で2段燃焼を行うものである。
すなわち、1次燃焼室9で未燃分を含有した1次燃焼ガ
スを発生させ、2次燃焼室10でこの1次燃焼ガスと2
次空気で2次燃焼を行い、バーナ内での2段燃焼によっ
て、高温燃焼のNOxの抑制を行うものである。
成のバーナでは、予熱空気温度が従来の600℃以下の
NOx低減には有効であるが、最近実用化されだした予
熱空気温度が燃料の着火温度(例えばコークス炉ガスで
は約700℃)以上の高温空気バーナや高濃度酸素バー
ナでは、燃料と支燃ガスの燃焼反応速度が極端に早いた
め、バーナによる2段燃焼では、バーナタイル内で燃焼
が完了して火炎が高温の短炎となるため、低NOx性と
均一加熱性が要求される加熱炉へは適用できないという
問題点があった。
は既に特願平6−269639号で、加熱炉の炉体側壁
に配置した還元燃焼バーナの延長線上の炉体上下部壁
に、複数の支燃ガス供給装置を分散配置して、燃料をこ
の還元燃焼バーナと支燃ガス供給装置で分散燃焼する加
熱炉の提案を行っている。
案したもので、その目的は燃料を高温空気もしくは高濃
度酸素の支燃ガスで燃焼して、被加熱材の急速加熱を行
う加熱炉において、NOxの生成を抑制すると同時に、
被加熱材の均一加熱に必要なフラットな炉温分布の確保
を図った加熱炉の燃焼方法を提供することにある。
するために次の構成を要旨とする。すなわち、高温空気
もしくは高濃度酸素の支燃ガスを使用して、燃料をバー
ナと炉内吹き込みノズルとで分散燃焼して、被加熱材の
加熱を行う加熱炉の燃焼方法において、該炉内吹き込み
ノズルを、前記バーナの中心軸線上の炉内温度のピーク
点近傍に配置し、該炉内吹き込みノズルから、燃焼に必
要な燃料もしくは支燃ガスの10〜40%を、バーナの
下流方向に供給すると共に、残りの支燃ガスをバーナか
ら供給することを特徴とする。
焼するため、バーナ火炎の最高温度が低下して、NOx
の生成量が減少する。さらに、バーナの中心軸線上の炉
内温度のピーク点近傍から、炉内吹き込みノズルで、燃
焼に必要な燃料もしくは支燃ガスの10〜40%を、バ
ーナの下流方向に吹き込んで燃料の炉内分散燃焼を行な
い、この炉内分散燃焼の熱量とバーナ火炎から被加熱材
等への放出熱量とがほぼ同一となるようにしてあるた
め、バーナの軸長方向の炉内温度分布が均一となり、被
加熱材が均一に加熱できる。また、支燃ガスとして燃焼
反応速度が早い、高温空気もしくは高濃度酸素を使用す
るため、通常空気バーナの強酸化燃焼もしくは強還元燃
焼で問題となる、火炎の失火やススの発生が無い。
示すサイドバーナ式加熱炉の1ゾーンの平面図で、図2
は図1の加熱炉のA−A断面での縦断面図である。図
1,2に示すごとく加熱炉のゾーン1の外殻を耐火物の
炉体側壁2と炉体上部壁3aおよび炉体下部壁3bで構
成し、この炉体側壁2の加熱炉の炉長方向の被加熱材4
の上下部に複数のバーナ5を配置して、このバーナ5に
燃料と高温空気もしくは高濃度酸素の支燃ガスを配管で
供給して、加熱炉のゾーン1内にバーナ火炎6を形成す
る。
温度、すなわち、炉内温度のピーク点近傍に配置した炉
内吹き込みノズル7から、燃焼に必要な燃料もしくは支
燃ガスの10〜40%をバーナの下流方向に吹き込ん
で、加熱炉のゾーン1内で燃料の炉内分散燃焼を行い、
バーナ火炎6とこの分散燃焼の火炎とで被加熱材4の加
熱を行う。
ガスの10〜40%を炉内吹き込みノズル7から、バー
ナ火炎の下流方向に吹き込むと共に、残りの燃料と支燃
ガスをバーナ5から供給するため、燃料の炉内吹き込み
では、バーナ火炎6は多量の過剰酸素を含有した強酸化
燃焼炎となり、支燃ガスの炉内吹き込みでは、多量の未
燃ガスを含有した強還元燃焼炎となるため、バーナ火炎
6の最高温度が低下してNOxの生成が抑制される。
ピーク点近傍から、炉内吹き込みノズルで、燃焼に必要
な燃料もしくは支燃ガスの10〜40%を、バーナの下
流方向に吹き込んで燃料の炉内分散燃焼を行い、この炉
内分散燃焼の熱量とバーナ火炎から被加熱材等への放出
熱量とがほぼ同一となるようにしてあるため、バーナの
軸長方向の炉内温度分布が均一となり、被加熱材が均一
に加熱できる。
い、高温空気もしくは高濃度酸素を使用するため、通常
空気バーナの強酸化燃焼もしくは強還元燃焼で問題とな
る火炎の失火やススの発生が無い。
ン1が加熱炉の炉長方向に複数個連接して構成されてお
り、被加熱材4は加熱炉の炉長方向の一端側の装入扉か
ら加熱炉内に装入され、ウォーキングビーム等の搬送装
置で加熱炉のゾーン1内を移動しながら所定温度まで加
熱されて、他端側の抽出扉から抽出される。
る。実験は円筒型燃焼実験炉(内径0.8×炉長4.0
m)の一端に燃焼量が25万kcal/hの酸素バーナ5を取
り付け、炉内吹き込みノズル7を実験炉の側壁測定孔か
ら炉の中心部、すなわち、バーナの中心軸線上に取り付
けて実施した。
発熱量4320kcal/Nm3 )、支燃ガスは純酸素(酸素
濃度99.9%以上)とし、燃焼実験炉の炉尻での酸素
比(実測酸素量と理論酸素量との比)を1.05とし
て、炉内吹き込み条件(炉内吹き込み流体の種類と量、
および、炉内吹き込みノズル7の位置と方向)を種々変
えて、炉内温度分布の均一性と低NOx性が両立する最
適炉内吹き込み条件を調査した。
図3は炉内吹き込み比率とバーナ軸長方向の炉長方向の
炉内温度偏差との実験例を示すもので、COGの炉内吹
き込みの結果を図3の上段に、酸素の炉内吹き込みの結
果を図3の下段に示す。
線上の炉内温度のピーク点近傍(今回の実験ではバーナ
から2.0m)から、燃焼に必要なCOGもしくは酸素
の10〜40%を、バーナの下流方向に吹き込むことに
より、バーナの軸長方向の温度偏差すなわち炉内温度分
布の均温性が大幅に改善できた。
ナから2.0mの炉内温度のピーク点近傍から、バーナ
の下流方向に吹き込み)での、バーナからの距離と炉内
温度比との実験例を示すもので、酸素の炉内吹き込み比
率を10〜40%の適正比率とすることで、均一加熱に
必要なフラットな炉内温度分布が形成できた。なお、図
4の縦軸の炉内温度比は、各測定点での実測炉温を炉長
方向の平均炉温で除して無次元化したものである。
1%換算NOx(以下、換算NOxと略記する)との実
験例を示すもので、COGの炉内吹き込みの結果を図5
の上段に、酸素の炉内吹き込みの結果を図5の下段に示
す。この結果から判るように、炉内吹き込みの無いバー
ナ単独燃焼では換算NOxが約300ppm であったのに
対して、バーナから2.0mの炉内温度のピーク点近傍
から、バーナの下流方向にCOGを20%以上吹き込む
ケースでは、換算NOxを約250ppm 以下に低減でき
た。
ーク点近傍から、バーナの下流方向に酸素を20%以上
吹き込むケースでは、換算NOxを100ppm 以下に低
減できた。このことから、被加熱材の均一加熱性と低N
Ox性の両立が可能な最適炉内吹き込み条件として、バ
ーナの中心軸線上の炉内温度のピーク点近傍から、燃焼
に必要な燃料もしくは支燃ガスの10〜40%、好まし
くは20〜30%を、バーナの下流方向に吹き込む条件
を選定した。なお、本発明は前記実施例にのみ限定され
るものでなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、種々変
更を加えることは勿論可能である。
(1)燃料をバーナと炉内吹き込みノズルとで分散燃焼
するため、最高火炎温度が抑制されて、NOxの生成量
が減少する。(2)また、バーナと炉内吹き込みノズル
との燃焼比率が適正で、かつ、炉内吹き込みの位置と方
向が最適のため、バーナの軸長方向の炉温分布が均一化
されて、被加熱材が均一加熱できる。(3)支燃ガスと
して燃焼反応速度が早い、高温空気もしくは高濃度酸素
を使用するため、通常空気バーナの強酸化燃焼もしくは
強還元燃焼で問題となる火炎の失火やススの発生が無
い。等の優れた効果を奏し得る。
ドバーナ式加熱炉の1ゾーンの平面図。
方向の縦断面図。
示す図表。
す図表。
実験例を示す図表。
縦断面図。
Claims (1)
- 【請求項1】 高温空気もしくは高濃度酸素の支燃ガス
を使用して、燃焼をバーナと炉内吹き込みノズルとで分
散燃焼して、被加熱材の加熱を行う加熱炉の燃焼方法に
おいて、前記炉内吹き込みノズルを、前記バーナの中心
軸線上の炉内温度のピーク点近傍に配置し、該炉内吹き
込みノズルから、燃焼に必要な燃料もしくは支燃ガスの
10〜40%を、バーナの下流方向に供給すると共に、
残りの燃料と支燃ガスをバーナから供給することを特徴
とする加熱炉の燃焼方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00140895A JP3337584B2 (ja) | 1995-01-09 | 1995-01-09 | 加熱炉の燃焼方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00140895A JP3337584B2 (ja) | 1995-01-09 | 1995-01-09 | 加熱炉の燃焼方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08188822A JPH08188822A (ja) | 1996-07-23 |
JP3337584B2 true JP3337584B2 (ja) | 2002-10-21 |
Family
ID=11500674
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP00140895A Expired - Fee Related JP3337584B2 (ja) | 1995-01-09 | 1995-01-09 | 加熱炉の燃焼方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3337584B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101395508B1 (ko) * | 2013-10-21 | 2014-05-14 | 김원모 | 가열로의 산소랜싱 연소제어장치 |
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---|---|---|---|---|
US7452599B2 (en) | 2002-12-27 | 2008-11-18 | Tokuyama Corporation | Fine silica particles having specific fractal structure parameter |
-
1995
- 1995-01-09 JP JP00140895A patent/JP3337584B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101395508B1 (ko) * | 2013-10-21 | 2014-05-14 | 김원모 | 가열로의 산소랜싱 연소제어장치 |
WO2015060590A1 (ko) * | 2013-10-21 | 2015-04-30 | 김원모 | 가열로의 산소랜싱 연소제어장치 |
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