JP3336352B2 - 合成樹脂製壜体とその成形方法 - Google Patents
合成樹脂製壜体とその成形方法Info
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- JP3336352B2 JP3336352B2 JP17860094A JP17860094A JP3336352B2 JP 3336352 B2 JP3336352 B2 JP 3336352B2 JP 17860094 A JP17860094 A JP 17860094A JP 17860094 A JP17860094 A JP 17860094A JP 3336352 B2 JP3336352 B2 JP 3336352B2
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- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65D—CONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
- B65D1/00—Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
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- B65D1/0207—Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by material, e.g. composition, physical features
- B65D1/0215—Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by material, e.g. composition, physical features multilayered
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、定形の外殻を形成する
外層内に、変形自在な内袋を形成する内層を剥離自在に
積層形成し、外観形状を変化させることなく、かつ内溶
液収納部に外気を侵入させることなく、内溶液の注出使
用を可能とした合成樹脂製ブロー成形壜体と、この壜体
の成形方法に関するものである。
外層内に、変形自在な内袋を形成する内層を剥離自在に
積層形成し、外観形状を変化させることなく、かつ内溶
液収納部に外気を侵入させることなく、内溶液の注出使
用を可能とした合成樹脂製ブロー成形壜体と、この壜体
の成形方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】定形の外殻を形成する外層内に、変形自
在な内袋を形成する内層を剥離自在に積層して構成した
合成樹脂製ブロー成形壜体の代表的な従来技術として
は、特開平５−３１０２６５号公報に開示された技術が
ある。
在な内袋を形成する内層を剥離自在に積層して構成した
合成樹脂製ブロー成形壜体の代表的な従来技術として
は、特開平５−３１０２６５号公報に開示された技術が
ある。
【０００３】この従来技術は、壜体をブロー成形する際
に形成される金型喰切りにより達成されるバリ出し成形
により成形される底部パーティングライン部分が、内層
同士は接着するが、外層同士は接着し難いことを利用し
て、この底部パーティングライン部分に外力を作用させ
て、外層同士を離反させることによりスリットを開口形
成し、内層内に収納された内容液が注出使用されて、内
層が形成する内袋が容積減少変形する際に、このスリッ
トを通して外層と内層との間に外気を侵入させることに
より、外層に対する内層の剥離を達成できるようにし
て、内容液の注出使用による内層の容積減少変形が行わ
れるようにしている。
に形成される金型喰切りにより達成されるバリ出し成形
により成形される底部パーティングライン部分が、内層
同士は接着するが、外層同士は接着し難いことを利用し
て、この底部パーティングライン部分に外力を作用させ
て、外層同士を離反させることによりスリットを開口形
成し、内層内に収納された内容液が注出使用されて、内
層が形成する内袋が容積減少変形する際に、このスリッ
トを通して外層と内層との間に外気を侵入させることに
より、外層に対する内層の剥離を達成できるようにし
て、内容液の注出使用による内層の容積減少変形が行わ
れるようにしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術にあっては、壜体の座として機能する底部にパー
ティングラインに沿って空気侵入口としてのスリットを
開口するので、壜体の底部の機械的強度が、このスリッ
トの開口により低下し、内容液注出のために壜体に組付
けられた注出ポンプの押圧操作時に、壜体が歪んで注出
ポンプの押圧操作がし難くなると云う問題があった。
来技術にあっては、壜体の座として機能する底部にパー
ティングラインに沿って空気侵入口としてのスリットを
開口するので、壜体の底部の機械的強度が、このスリッ
トの開口により低下し、内容液注出のために壜体に組付
けられた注出ポンプの押圧操作時に、壜体が歪んで注出
ポンプの押圧操作がし難くなると云う問題があった。
【０００５】また、バリ出し成形された底部のパーティ
ングラインにおける外層同士は、その接着強度が弱いと
は言え、或る程度の強度で接着しているものであるか
ら、この底部のパーティングラインにおける外層同士の
接着を引き剥がすにはかなりの力を必要とし、このため
商品としての壜体購入後におけるスリット形成に、多大
な労力と手間とを要すると云う問題があった。
ングラインにおける外層同士は、その接着強度が弱いと
は言え、或る程度の強度で接着しているものであるか
ら、この底部のパーティングラインにおける外層同士の
接着を引き剥がすにはかなりの力を必要とし、このため
商品としての壜体購入後におけるスリット形成に、多大
な労力と手間とを要すると云う問題があった。
【０００６】そこで、本発明は、上記した従来技術にお
ける問題点を解消すべく創案されたもので、予め壜体胴
部に、外層と内層との間への空気の侵入口を簡単に形成
することのできる部分を形成しておくことを技術的課題
とし、もって壜体胴部に空気侵入口を簡単に形成するこ
とができるようにすると共に、空気侵入口の形成による
壜体底部の座機能の低下のない壜体を提供することを目
的とする。
ける問題点を解消すべく創案されたもので、予め壜体胴
部に、外層と内層との間への空気の侵入口を簡単に形成
することのできる部分を形成しておくことを技術的課題
とし、もって壜体胴部に空気侵入口を簡単に形成するこ
とができるようにすると共に、空気侵入口の形成による
壜体底部の座機能の低下のない壜体を提供することを目
的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の構造手段は、ブロー成形により、定形の外殻を形成
する合成樹脂製の外層と、この外層に剥離自在に積層さ
れ、内袋を形成する可撓性合成樹脂製の内層と、から構
成されること、壜体の全高さ範囲にわたって、内層の一
部を、外層外表面に縦細帯状に露出させた露出部を形成
すること、この露出部を含む胴部外表面部分に貼着ラベ
ルを接合固定すること、にある。
明の構造手段は、ブロー成形により、定形の外殻を形成
する合成樹脂製の外層と、この外層に剥離自在に積層さ
れ、内袋を形成する可撓性合成樹脂製の内層と、から構
成されること、壜体の全高さ範囲にわたって、内層の一
部を、外層外表面に縦細帯状に露出させた露出部を形成
すること、この露出部を含む胴部外表面部分に貼着ラベ
ルを接合固定すること、にある。
【０００８】外層と内層とを、壜体の中心に関して露出
部と反対側箇所で、全高さ範囲にわたって縦帯状の接着
帯で接着するのが有効である。
部と反対側箇所で、全高さ範囲にわたって縦帯状の接着
帯で接着するのが有効である。
【０００９】内層の内表面に、内層に対して接着性を有
すると共に、耐内容物性、耐水性に優れた合成樹脂製の
内補強層を被覆積層するのが良い。
すると共に、耐内容物性、耐水性に優れた合成樹脂製の
内補強層を被覆積層するのが良い。
【００１０】また、上記課題を解決する本発明の方法手
段は、合成樹脂製の外筒の内側に、この外筒の外表面に
縦細帯状に露出する露出部を有し、外筒に対して剥離自
在な可撓性合成樹脂製の内筒を接合したパリソンを共押
出し成形により成形すること、このパリソンを、露出部
をブロー成形用割り金型の型締め方向側に位置させて壜
体にブロー成形すること、にある。
段は、合成樹脂製の外筒の内側に、この外筒の外表面に
縦細帯状に露出する露出部を有し、外筒に対して剥離自
在な可撓性合成樹脂製の内筒を接合したパリソンを共押
出し成形により成形すること、このパリソンを、露出部
をブロー成形用割り金型の型締め方向側に位置させて壜
体にブロー成形すること、にある。
【００１１】貼着ラベルをインサート材として、パリソ
ンを壜体にブロー成形するのが有利である。
ンを壜体にブロー成形するのが有利である。
【００１２】接着帯を、外筒と内筒と一緒に共押出しし
てパリソンを成形するのが良い。
てパリソンを成形するのが良い。
【００１３】内筒の内側に、内筒に対して接着性を有す
ると共に、耐内容物性、耐水性に優れた合成樹脂製の補
強内筒を、内筒および外筒と一緒に共押出ししてパリソ
ンを成形するのが有効である。
ると共に、耐内容物性、耐水性に優れた合成樹脂製の補
強内筒を、内筒および外筒と一緒に共押出ししてパリソ
ンを成形するのが有効である。
【００１４】
【作用】壜体の全高さ範囲にわたって形成された露出部
は、壜体の胴部に位置した部分の貼着ラベルで覆われた
一部を除いて壜体の外表面、すなわち外層の外表面に露
出している。
は、壜体の胴部に位置した部分の貼着ラベルで覆われた
一部を除いて壜体の外表面、すなわち外層の外表面に露
出している。
【００１５】この露出部は、外層の内側に位置する内層
の一部であるので、露出部が露出する外層部分には欠部
が成形されていることになり、それゆえ露出部の両側端
縁には外層の欠部を形成する側端縁が、露出部の側端面
に当接した状態で位置することになる。
の一部であるので、露出部が露出する外層部分には欠部
が成形されていることになり、それゆえ露出部の両側端
縁には外層の欠部を形成する側端縁が、露出部の側端面
に当接した状態で位置することになる。
【００１６】露出部の一部を押圧すると、外層と内層と
か剥離自在であることにより、この押圧された露出部の
位置する内層部分が外層と容易に剥離して弾性的に陥没
変形し、押圧された露出部部分と、その両側の外層の側
端縁との間に、外層と内層との間への空気の侵入口が開
口形成されるが、このように侵入口が開口形成される
と、空気の外層と内層との間への侵入が容易となるの
で、外層に対する内層の剥離も容易となる。
か剥離自在であることにより、この押圧された露出部の
位置する内層部分が外層と容易に剥離して弾性的に陥没
変形し、押圧された露出部部分と、その両側の外層の側
端縁との間に、外層と内層との間への空気の侵入口が開
口形成されるが、このように侵入口が開口形成される
と、空気の外層と内層との間への侵入が容易となるの
で、外層に対する内層の剥離も容易となる。
【００１７】それゆえ、壜体に取付けた注出ポンプの押
圧操作により、壜体内から内容液を注出すると、この内
容液の注出によって壜体内に減圧が発生すると、この減
圧の作用により、空気侵入口からの外層と内層との間へ
の空気の侵入と、外層に対する内層の剥離とが達成さ
れ、内層の容積縮小変形が容易に達成され、壜体内の減
圧を速やかに消滅させる。
圧操作により、壜体内から内容液を注出すると、この内
容液の注出によって壜体内に減圧が発生すると、この減
圧の作用により、空気侵入口からの外層と内層との間へ
の空気の侵入と、外層に対する内層の剥離とが達成さ
れ、内層の容積縮小変形が容易に達成され、壜体内の減
圧を速やかに消滅させる。
【００１８】この内層の容積縮小変形は、内層が外層か
ら剥離して達成されるので、外層は変形することがな
く、もって壜体の外観には変化が生じない。
ら剥離して達成されるので、外層は変形することがな
く、もって壜体の外観には変化が生じない。
【００１９】ところで、内容液の注出により壜体内に発
生した減圧は、内層の各部に均等に作用するのではな
く、内容液に作用する重力の影響により、内層の上部に
強く作用するので、この内層の上部に対向する肩部を含
めた胴部の上部の露出部部分に侵入口を形成しておくこ
とにより、減圧が強く作用している内層の上部と外層と
の間に速やかに空気を侵入させることになり、これによ
り内層の減圧吸収のための容積縮小変形を円滑に引き起
こさせることになる。
生した減圧は、内層の各部に均等に作用するのではな
く、内容液に作用する重力の影響により、内層の上部に
強く作用するので、この内層の上部に対向する肩部を含
めた胴部の上部の露出部部分に侵入口を形成しておくこ
とにより、減圧が強く作用している内層の上部と外層と
の間に速やかに空気を侵入させることになり、これによ
り内層の減圧吸収のための容積縮小変形を円滑に引き起
こさせることになる。
【００２０】胴部に位置した露出部は、その一部を貼着
ラベルで外層に接着固定されているので、内層は外層に
対して、口筒部および胴部の一部そして底部で固定され
た状態となり、これにより内容液の注出による内層の容
積縮小変形は、これらの固定部分を不動箇所として進行
するので、その変形形態は略一定した形態、すなわち高
さを変化させることなく、上部から縮径変形する形態と
なる。
ラベルで外層に接着固定されているので、内層は外層に
対して、口筒部および胴部の一部そして底部で固定され
た状態となり、これにより内容液の注出による内層の容
積縮小変形は、これらの固定部分を不動箇所として進行
するので、その変形形態は略一定した形態、すなわち高
さを変化させることなく、上部から縮径変形する形態と
なる。
【００２１】この内層を露出部を介して外層に貼着固定
する貼着ラベルは、露出部の位置している外層の欠部間
を連結することになるので、露出部を露出させるための
欠部を形成したことによる外層の機械的強度の低下を補
強することになる。
する貼着ラベルは、露出部の位置している外層の欠部間
を連結することになるので、露出部を露出させるための
欠部を形成したことによる外層の機械的強度の低下を補
強することになる。
【００２２】壜体にブロー成形されるパリソンを、内層
となる筒形状の内筒の外側に、外層となる外筒を、内筒
の一部である露出部を縦細帯状に露出させた構成で接合
させて共押出しにより成形した構造となっているので、
このパリソンからブロー成形される壜体の外層の外表面
には、露出部がそのまま壜体の全高さ範囲にわたって縦
帯状に露出することになる。
となる筒形状の内筒の外側に、外層となる外筒を、内筒
の一部である露出部を縦細帯状に露出させた構成で接合
させて共押出しにより成形した構造となっているので、
このパリソンからブロー成形される壜体の外層の外表面
には、露出部がそのまま壜体の全高さ範囲にわたって縦
帯状に露出することになる。
【００２３】このパリソンを壜体にブロー成形するに際
して、露出部をブロー成形用割り金型の型締め方向側に
位置させて、すなわち露出部をパーティングラインに対
して中心角で略９０°変位して位置させて割り金型を型
締めするので、ブロー成形された壜体には、その全高さ
範囲にわたって露出部が形成されることになる。
して、露出部をブロー成形用割り金型の型締め方向側に
位置させて、すなわち露出部をパーティングラインに対
して中心角で略９０°変位して位置させて割り金型を型
締めするので、ブロー成形された壜体には、その全高さ
範囲にわたって露出部が形成されることになる。
【００２４】この壜体のパリソンから壜体へのブロー成
形に際して、少なくとも露出部が対向する割り金型の胴
部成形型面部分に、貼着ラベルをインサート材として組
付け配置しておくことにより、壜体のパリソンからのブ
ロー成形完了と同時に、露出部が形成された胴部部分へ
の貼着ラベルの接合固定が達成され、これにより貼着ラ
ベルによる露出部の外層に対する接合固定も達成され
る。
形に際して、少なくとも露出部が対向する割り金型の胴
部成形型面部分に、貼着ラベルをインサート材として組
付け配置しておくことにより、壜体のパリソンからのブ
ロー成形完了と同時に、露出部が形成された胴部部分へ
の貼着ラベルの接合固定が達成され、これにより貼着ラ
ベルによる露出部の外層に対する接合固定も達成され
る。
【００２５】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照しな
がら説明する。下端に底部４を連設して円筒状に成形さ
れた胴部２の上端縁に、テーパー壁状の肩部を介して外
周面に螺条を刻設した口筒部３を起立連設した壜体１
は、高密度ポリエチレン樹脂で成形され、壜体１の外殻
体として充分な機械的強度を発揮する外層５と、高密度
ポリエチレン樹脂との相溶性がないナイロン樹脂で成形
され、充分な可撓性を発揮できる肉厚に成形された内層
６と、この内層６に一体に設けられ、外層５の外表面
に、壜体１の全高さ範囲にわたって縦帯状に露出した露
出部８の内、胴部２に位置する部分の一部を覆って胴部
２外表面に貼着固定された貼着ラベル１０とから構成さ
れている。
がら説明する。下端に底部４を連設して円筒状に成形さ
れた胴部２の上端縁に、テーパー壁状の肩部を介して外
周面に螺条を刻設した口筒部３を起立連設した壜体１
は、高密度ポリエチレン樹脂で成形され、壜体１の外殻
体として充分な機械的強度を発揮する外層５と、高密度
ポリエチレン樹脂との相溶性がないナイロン樹脂で成形
され、充分な可撓性を発揮できる肉厚に成形された内層
６と、この内層６に一体に設けられ、外層５の外表面
に、壜体１の全高さ範囲にわたって縦帯状に露出した露
出部８の内、胴部２に位置する部分の一部を覆って胴部
２外表面に貼着固定された貼着ラベル１０とから構成さ
れている。
【００２６】この壜体１の中心軸に関して、露出部８と
は反対側の部分の外層５と内層６との間には、高密度ポ
リエチレン樹脂およびナイロン樹脂に対して充分な接着
性を発揮するオレフィン系樹脂等の接着性樹脂で、縦帯
状に成形された接着帯９を、壜体１の全高さ範囲にわた
って設けており、内層６は外層５に対して、この接着帯
９と貼着ラベル１０とにより両側から固定された状態と
なるため、内層６の胴部の容積縮小変形は、図４に示す
ように、左右から偏平に潰れる一定形態で達成されるこ
とになる。
は反対側の部分の外層５と内層６との間には、高密度ポ
リエチレン樹脂およびナイロン樹脂に対して充分な接着
性を発揮するオレフィン系樹脂等の接着性樹脂で、縦帯
状に成形された接着帯９を、壜体１の全高さ範囲にわた
って設けており、内層６は外層５に対して、この接着帯
９と貼着ラベル１０とにより両側から固定された状態と
なるため、内層６の胴部の容積縮小変形は、図４に示す
ように、左右から偏平に潰れる一定形態で達成されるこ
とになる。
【００２７】内層６の内表面には、ナイロン樹脂製の内
層６の耐内容物性および耐水性の不足を補う目的で内補
強層７が被覆状に積層されているが、この内補強層７
は、内層６に対して相溶性を有すること、および壜体１
に成形されるパリソン１１の押出し成形装置の構造を複
雑にしないことを目的として、接着帯９と同じ材料であ
るオレフィン系樹脂で成形されている。
層６の耐内容物性および耐水性の不足を補う目的で内補
強層７が被覆状に積層されているが、この内補強層７
は、内層６に対して相溶性を有すること、および壜体１
に成形されるパリソン１１の押出し成形装置の構造を複
雑にしないことを目的として、接着帯９と同じ材料であ
るオレフィン系樹脂で成形されている。
【００２８】すなわち、壜体１にブロー成形されるパリ
ソン１１は、図５に示すように、外層５に成形される外
筒１２の内側に、その一部である露出部８を外筒１２の
外表面に、パリソン１１の押出し方向に沿って縦細帯状
に露出させて内層６に成形される内筒１３を接合し、こ
の内筒１３の内側に、内補強層７に成形される補強内筒
１４を接合し、さらに露出部８が位置する側とは反対側
の外筒１２と内筒１３との間に、パリソン１１の押出し
方向に沿って縦細帯状の接着帯９を接合させた積重構造
となっている。
ソン１１は、図５に示すように、外層５に成形される外
筒１２の内側に、その一部である露出部８を外筒１２の
外表面に、パリソン１１の押出し方向に沿って縦細帯状
に露出させて内層６に成形される内筒１３を接合し、こ
の内筒１３の内側に、内補強層７に成形される補強内筒
１４を接合し、さらに露出部８が位置する側とは反対側
の外筒１２と内筒１３との間に、パリソン１１の押出し
方向に沿って縦細帯状の接着帯９を接合させた積重構造
となっている。
【００２９】このパリソン１１から壜体１へのブロー成
形に際しては、二つのブロー割り金型の胴部成形型面部
分に、予め貼着ラベル１０をインサート材として、バキ
ューム作用等を利用して一定姿勢で不動に装着してお
き、このブロー割り金型に対してパリソン１１を、露出
部８がブロー割り金型の型締め方向側に位置する姿勢、
すなわち露出部８がパーティングラインに対して中心角
９０°の箇所に位置する姿勢で組付けて壜体１にブロー
成形する。
形に際しては、二つのブロー割り金型の胴部成形型面部
分に、予め貼着ラベル１０をインサート材として、バキ
ューム作用等を利用して一定姿勢で不動に装着してお
き、このブロー割り金型に対してパリソン１１を、露出
部８がブロー割り金型の型締め方向側に位置する姿勢、
すなわち露出部８がパーティングラインに対して中心角
９０°の箇所に位置する姿勢で組付けて壜体１にブロー
成形する。
【００３０】それゆえ、貼着ラベル１０はインモールド
ラベルとして取り扱われることになるのであるが、貼着
ラベル１０の裏面に設けた貼着層により、パリソン１１
の壜体１へのブロー成形と同時に、貼着ラベル１０の壜
体１の胴部２の所定箇所への強固な貼着固定が達成さ
れ、壜体１成形後における面倒な貼着ラベル１０の貼着
作業をなくすことができる。
ラベルとして取り扱われることになるのであるが、貼着
ラベル１０の裏面に設けた貼着層により、パリソン１１
の壜体１へのブロー成形と同時に、貼着ラベル１０の壜
体１の胴部２の所定箇所への強固な貼着固定が達成さ
れ、壜体１成形後における面倒な貼着ラベル１０の貼着
作業をなくすことができる。
【００３１】図示実施例の場合、貼着ラベル１０は、露
出部８が露出した側と反対側との両方に設けているが、
これは貼着ラベル１０による装飾効果を高めるためであ
る。
出部８が露出した側と反対側との両方に設けているが、
これは貼着ラベル１０による装飾効果を高めるためであ
る。
【００３２】貼着ラベル１０は、胴部２の上端部に露出
部８が露出する位置関係で胴部２に貼着されており、こ
の胴部２上端部に露出した露出部８部分を、空気侵入口
形成部分とするようにしている。
部８が露出する位置関係で胴部２に貼着されており、こ
の胴部２上端部に露出した露出部８部分を、空気侵入口
形成部分とするようにしている。
【００３３】また、接着帯９は、壜体１の全高さ範囲に
わたって設けられているので、内層６は、胴部２は当然
として、口筒部３および底部４でも（図３参照）外層５
に接着固定されることになり、これにより外層５に対す
る内層６の容積縮小変形形態は、より一定したものとな
る。
わたって設けられているので、内層６は、胴部２は当然
として、口筒部３および底部４でも（図３参照）外層５
に接着固定されることになり、これにより外層５に対す
る内層６の容積縮小変形形態は、より一定したものとな
る。
【００３４】
【発明の効果】本発明は、上記した構成となっているの
で、以下に示す効果を奏する。壜体底部の金型喰い切り
部の外層同士を接合した状態のままとしたので、底部に
空気侵入口を開設することによる底部の機械的強度の劣
化が皆無となり、もって底部の機械的強度の劣化による
注出ポンプの操作性の不良とか、壜体の座りが不安定と
なる等の不都合の発生をなくすことができる。
で、以下に示す効果を奏する。壜体底部の金型喰い切り
部の外層同士を接合した状態のままとしたので、底部に
空気侵入口を開設することによる底部の機械的強度の劣
化が皆無となり、もって底部の機械的強度の劣化による
注出ポンプの操作性の不良とか、壜体の座りが不安定と
なる等の不都合の発生をなくすことができる。
【００３５】壜体の構造部分の一つである露出部を、空
気侵入口の形成部分としたので、商品である壜体購入後
の空気侵入口形成操作がきわめて簡単となり、壜体の取
扱いが容易となる。
気侵入口の形成部分としたので、商品である壜体購入後
の空気侵入口形成操作がきわめて簡単となり、壜体の取
扱いが容易となる。
【００３６】露出部が、壜体の全高さ範囲にわたって設
けられているので、空気侵入口を最も適正な胴部上端部
に形成することができ、これにより内層の良好で安定し
た容積縮小変形を達成させることができる。
けられているので、空気侵入口を最も適正な胴部上端部
に形成することができ、これにより内層の良好で安定し
た容積縮小変形を達成させることができる。
【００３７】貼着ラベルは、露出部を介して内層の周側
面部分を外層に貼着固定するので、外層に対する内層の
容積縮小変形は、この貼着ラベルによる固定部分を不動
箇所とした一定形態で引き起こされることになり、もっ
て外層に対する内層の容積縮小変形をより安定したもの
とすることができる。
面部分を外層に貼着固定するので、外層に対する内層の
容積縮小変形は、この貼着ラベルによる固定部分を不動
箇所とした一定形態で引き起こされることになり、もっ
て外層に対する内層の容積縮小変形をより安定したもの
とすることができる。
【００３８】貼着ラベルは、露出部を露出させている胴
部部分における外層の欠部部分を連結固定することにな
るので、欠部を設けたことによる外層の機械的強度の劣
化を防止することができ、もって注出ポンプの内容液注
出のための押圧操作等の壜体に作用する外力に対して、
安定した強度を発揮させることができる。
部部分における外層の欠部部分を連結固定することにな
るので、欠部を設けたことによる外層の機械的強度の劣
化を防止することができ、もって注出ポンプの内容液注
出のための押圧操作等の壜体に作用する外力に対して、
安定した強度を発揮させることができる。
【００３９】露出部をブロー割り金型の型締め方向側に
位置させてパリソンから壜体へのブロー成形を達成する
ので、貼着ラベルをインサート材として壜体のブロー成
形が可能となり、もって貼着ラベルの貼着作業を省略し
て、高い生産性を得ることができる。
位置させてパリソンから壜体へのブロー成形を達成する
ので、貼着ラベルをインサート材として壜体のブロー成
形が可能となり、もって貼着ラベルの貼着作業を省略し
て、高い生産性を得ることができる。
【図１】本発明の一実施例を示す、全体外観斜視図。
【図２】図１に示した実施例のパーティングラインに直
交した方向からの、全体縦断面図。
交した方向からの、全体縦断面図。
【図３】図１に示した実施例の底面図。
【図４】図１に示した実施例の、内層の容積縮小変形の
説明に供する胴部平断面図。
説明に供する胴部平断面図。
【図５】図１に示した実施例にブロー成形されるパリソ
ンの平断面図。
ンの平断面図。
１ ； 壜体 ２ ； 胴部 ３ ； 口筒部 ４ ； 底部 ５ ； 外層 ６ ； 内層 ７ ； 内補強層 ８ ； 露出部 ９ ； 接着帯 １０； 貼着ラベル １１； パリソン １２； 外筒 １３； 内筒 １４； 補強内筒
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B65D 77/04 B65D 1/00
Claims (7)
- 【請求項１】 ブロー成形により、定形の外殻を形成す
る合成樹脂製の外層(5) と、該外層(5) に剥離自在に積
層され、内袋を形成する可撓性合成樹脂製の内層(6) と
から構成され、全高さ範囲にわたって、前記内層(6) の
一部を、前記外層(5) 外表面に縦細帯状に露出させた露
出部(8) を形成し、該露出部(8) を含む胴部(2) 外表面
部分に貼着ラベル(10)を接合固定して成る合成樹脂製壜
体。 - 【請求項２】 外層(5) と内層(6) とを、中心に関して
露出部(8) と反対側箇所で、全高さ範囲にわたって縦帯
状の接着帯(9) で接着した請求項１に記載の合成樹脂製
壜体。 - 【請求項３】 内層(6) の内表面に、前記内層(6) に対
して接着性を有すると共に、耐内容物性、耐水性に優れ
た合成樹脂製の内補強層(7) を被覆積層した請求項１ま
たは２に記載の合成樹脂製壜体。 - 【請求項４】 合成樹脂製の外筒(12)の内側に、該外筒
(12)の外表面に縦細帯状に露出する露出部(8) を有す
る、前記外筒(12)に対して剥離自在な可撓性合成樹脂製
の内筒(13)を接合したパリソン(11)を共押出し成形によ
り成形し、該パリソン(11)を、前記露出部(8) をブロー
成形用割り金型の型締め方向側に位置させて壜体(1) に
ブロー成形する合成樹脂製壜体の成形方法。 - 【請求項５】 貼着ラベル(10)をインサート材として、
パリソン(11)を壜体(1) にブロー成形する請求項４に記
載の合成樹脂製壜体の成形方法。 - 【請求項６】 接着帯(9) を、外筒(12)と内筒(13)と一
緒に共押出ししてパリソン(11)を成形する請求項４また
は５に記載の合成樹脂製壜体の成形方法。 - 【請求項７】 内筒(13)の内側に、前記内筒(13)に対し
て接着性を有すると共に、耐内容物性、耐水性に優れた
合成樹脂製の補強内筒(14)を、前記内筒(13)および外筒
(12)と一緒に共押出ししてパリソン(11)を成形する請求
項４または５または６に記載の合成樹脂製壜体の成形方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17860094A JP3336352B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 合成樹脂製壜体とその成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17860094A JP3336352B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 合成樹脂製壜体とその成形方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0840461A JPH0840461A (ja) | 1996-02-13 |
| JP3336352B2 true JP3336352B2 (ja) | 2002-10-21 |
Family
ID=16051293
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17860094A Expired - Lifetime JP3336352B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 合成樹脂製壜体とその成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3336352B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2210815B1 (en) * | 2001-08-31 | 2013-05-15 | Yoshino Kogyosho Co., Ltd. | Pouring vessel |
| JP3938300B2 (ja) * | 2001-11-30 | 2007-06-27 | 株式会社吉野工業所 | 注出容器 |
| JP5284601B2 (ja) * | 2007-05-24 | 2013-09-11 | 株式会社吉野工業所 | 合成樹脂製ブロー容器 |
| JP5415239B2 (ja) * | 2009-11-30 | 2014-02-12 | 株式会社吉野工業所 | 合成樹脂製の積層容器 |
-
1994
- 1994-07-29 JP JP17860094A patent/JP3336352B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0840461A (ja) | 1996-02-13 |
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