JP3336131B2 - 亜鉛含有ダストからの亜鉛回収方法 - Google Patents
亜鉛含有ダストからの亜鉛回収方法Info
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- JP3336131B2 JP3336131B2 JP24527094A JP24527094A JP3336131B2 JP 3336131 B2 JP3336131 B2 JP 3336131B2 JP 24527094 A JP24527094 A JP 24527094A JP 24527094 A JP24527094 A JP 24527094A JP 3336131 B2 JP3336131 B2 JP 3336131B2
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電気炉等において発
生する亜鉛含有ダストから亜鉛を効率よく回収しようと
するものである。
生する亜鉛含有ダストから亜鉛を効率よく回収しようと
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、資源リサイクル,エネルギー節減
等の観点から鉄スクラップのリサイクルが望まれてい
る。しかし、鉄スクラップは発生源によってその品質が
大きく異なる。
等の観点から鉄スクラップのリサイクルが望まれてい
る。しかし、鉄スクラップは発生源によってその品質が
大きく異なる。
【0003】例えば、自家発生スクラップ (鉄鋼製造過
程で発生する鉄スクラップ) は、その素性が明確で、か
つ不純物の混入が少ないため、そのほとんどが発生工場
内で消費される。これに対し、二次加工スクラップや老
廃スクラップは、鉄鋼製品の二次加工や最終製品まで組
み込まれた後に分別回収されたものであるため、表面処
理鋼板や特殊鋼のスクラップを多く含むものであり、こ
れらは、電気炉メーカにおいて精錬され、再利用され
る。
程で発生する鉄スクラップ) は、その素性が明確で、か
つ不純物の混入が少ないため、そのほとんどが発生工場
内で消費される。これに対し、二次加工スクラップや老
廃スクラップは、鉄鋼製品の二次加工や最終製品まで組
み込まれた後に分別回収されたものであるため、表面処
理鋼板や特殊鋼のスクラップを多く含むものであり、こ
れらは、電気炉メーカにおいて精錬され、再利用され
る。
【0004】そして、その際に発生する電気炉ダストに
は、原料の不純度に対応してクロム、カドミウム、鉛等
の、埋め立て廃棄した場合に溶出し環境汚染を引き起こ
す元素が数%、Zn分が20〜40%、そして鉄分が25〜50
%以上含まれていて、これらの処理・再資源化、すなわ
ちクロム、カドミウム、鉛等の有害金属の安価な固定化
とZn、Fe等の有価金属の回収・再資源化が強く望まれて
いた。
は、原料の不純度に対応してクロム、カドミウム、鉛等
の、埋め立て廃棄した場合に溶出し環境汚染を引き起こ
す元素が数%、Zn分が20〜40%、そして鉄分が25〜50
%以上含まれていて、これらの処理・再資源化、すなわ
ちクロム、カドミウム、鉛等の有害金属の安価な固定化
とZn、Fe等の有価金属の回収・再資源化が強く望まれて
いた。
【0005】この点に関する先行技術として、例えば特
開昭64-90081号公報には、電気炉ダストを塊成化し、こ
の塊成化した電気炉ダストを還元剤とともに溶融製鋼ス
ラグ中に添加混入し、酸素ガスバブリングにより溶融し
揮発したZnを主体とする有価金属化合物を回収するとと
もに有害元素をスラグ中に固定する方法が提案されてい
る。また特開平2-38535 号公報には、電気炉ダストを、
ガス密閉型電気炉に還元剤および熔剤とともに供給し、
揮発性の金属類をダストの形で回収するとともにFe等の
有価金属を溶湯の形で回収する方法が、さらに、特開平
5-65552 号公報には、新規な電気炉ダストの処理方法と
して、酸素主体の助燃ガスと燃料の吹込みからなるバー
ナーを利用したフラッシュ反応炉タイプの溶融処理炉が
それぞれ開示されている。
開昭64-90081号公報には、電気炉ダストを塊成化し、こ
の塊成化した電気炉ダストを還元剤とともに溶融製鋼ス
ラグ中に添加混入し、酸素ガスバブリングにより溶融し
揮発したZnを主体とする有価金属化合物を回収するとと
もに有害元素をスラグ中に固定する方法が提案されてい
る。また特開平2-38535 号公報には、電気炉ダストを、
ガス密閉型電気炉に還元剤および熔剤とともに供給し、
揮発性の金属類をダストの形で回収するとともにFe等の
有価金属を溶湯の形で回収する方法が、さらに、特開平
5-65552 号公報には、新規な電気炉ダストの処理方法と
して、酸素主体の助燃ガスと燃料の吹込みからなるバー
ナーを利用したフラッシュ反応炉タイプの溶融処理炉が
それぞれ開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開昭64-9
0081号公報に開示の方法においては、電気炉ダストを塊
成化する工程を別途付加する必要があり、Fe等の有価金
属の回収・再資源化が困難である点に問題を残してい
た。
0081号公報に開示の方法においては、電気炉ダストを塊
成化する工程を別途付加する必要があり、Fe等の有価金
属の回収・再資源化が困難である点に問題を残してい
た。
【0007】また、特開平2-38535 号公報に開示の方法
は、有価金属含有比率の低い原料を電気炉を用いて製鋼
しているため、さらに、特開平5-65552 号公報に開示の
方法は酸素を多く使用する必要があるため、いずれも高
価な処理・回収方法となっていた。
は、有価金属含有比率の低い原料を電気炉を用いて製鋼
しているため、さらに、特開平5-65552 号公報に開示の
方法は酸素を多く使用する必要があるため、いずれも高
価な処理・回収方法となっていた。
【0008】この発明の目的は、電気炉ダスト等のダス
ト中に含まれる、とくに、亜鉛を主体とする揮発生の有
価金属を、コスト上昇を招くことなしに (ダストの塊成
化を省略できること、電気エネルギーをできるだけ使用
しないこと、ダスト中に含まれる不揮発生有価金属も回
収・再利用できること、クロムやカドミウム、鉛等の環
境に有害な金属の固定化を達成できること) 、できるだ
け純粋な形態で回収できる新規な方法を提案するところ
にある。
ト中に含まれる、とくに、亜鉛を主体とする揮発生の有
価金属を、コスト上昇を招くことなしに (ダストの塊成
化を省略できること、電気エネルギーをできるだけ使用
しないこと、ダスト中に含まれる不揮発生有価金属も回
収・再利用できること、クロムやカドミウム、鉛等の環
境に有害な金属の固定化を達成できること) 、できるだ
け純粋な形態で回収できる新規な方法を提案するところ
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、炭素系固体
還元剤の充てん層を備え、管路を介して熱風発生装置に
接続される上下2段の羽口を有する竪型溶融還元炉内
に、電気炉ダスト等の亜鉛含有ダストを吹込み、該ダス
ト中の亜鉛分を還元、蒸発させる一方、この蒸発させた
亜鉛蒸気を含む排ガスを炉外で冷却することにより亜鉛
を回収するに当たり、前記亜鉛含有ダストを熱風ととも
に上段羽口を通して吹込み、下段羽口からは熱風を吹込
み、該亜鉛含有ダストを吹き込んでいる間中、竪型還元
炉の炉頂温度を、炉内で発生した排ガスを2次燃焼させ
る複数本の燃焼用ランスによって600℃以上に保持す
ることを特徴とする亜鉛含有ダストからの亜鉛回収方法
である。
還元剤の充てん層を備え、管路を介して熱風発生装置に
接続される上下2段の羽口を有する竪型溶融還元炉内
に、電気炉ダスト等の亜鉛含有ダストを吹込み、該ダス
ト中の亜鉛分を還元、蒸発させる一方、この蒸発させた
亜鉛蒸気を含む排ガスを炉外で冷却することにより亜鉛
を回収するに当たり、前記亜鉛含有ダストを熱風ととも
に上段羽口を通して吹込み、下段羽口からは熱風を吹込
み、該亜鉛含有ダストを吹き込んでいる間中、竪型還元
炉の炉頂温度を、炉内で発生した排ガスを2次燃焼させ
る複数本の燃焼用ランスによって600℃以上に保持す
ることを特徴とする亜鉛含有ダストからの亜鉛回収方法
である。
【0010】上記の方法において、竪型溶融還元炉内で
発生するダストについては、その全量あるいは一部を上
段羽口を通じて再度竪型溶融還元炉に吹き込むようにす
るが好ましい。
発生するダストについては、その全量あるいは一部を上
段羽口を通じて再度竪型溶融還元炉に吹き込むようにす
るが好ましい。
【0011】
【作用】以下、図面を用いてこの発明を詳細に説明す
る。
る。
【0012】図1は、この発明を実施するのに用いて好
適な設備の構成を示したものである。図中1は炭素系固
体還元剤の充てん層cを有する竪型溶融還元炉、2a,
2bは竪型溶融還元炉1に設けられた羽口(この例では
上下2段よりなるものとして示してある)であって、こ
の羽口2a,2bには管路3を介して熱風発生装置4に
接続される。
適な設備の構成を示したものである。図中1は炭素系固
体還元剤の充てん層cを有する竪型溶融還元炉、2a,
2bは竪型溶融還元炉1に設けられた羽口(この例では
上下2段よりなるものとして示してある)であって、こ
の羽口2a,2bには管路3を介して熱風発生装置4に
接続される。
【0013】5は熱風発生装置4に管路5aを介して空
気あるいは必要に応じて酸素を送り込むことができるブ
ロワー、6は炭材用ホッパー、7は竪型溶融還元炉1よ
り排出されるガスを冷却する排ガス冷却装置であって、
この排ガス冷却装置7は冷却塔7aと冷却水配管7bと
ポンプ7cを備える。
気あるいは必要に応じて酸素を送り込むことができるブ
ロワー、6は炭材用ホッパー、7は竪型溶融還元炉1よ
り排出されるガスを冷却する排ガス冷却装置であって、
この排ガス冷却装置7は冷却塔7aと冷却水配管7bと
ポンプ7cを備える。
【0014】また、8はガス冷却装置7につながるサイ
クロン、9はサイクロン8の後方に配置されるバグフィ
ルター、10a, 10bはサイクロン8、バグフィルター9
で補集されたダスト (金属亜鉛あるいは酸化亜鉛) を輸
送装置11へ送給するホッパー、12a, 12bは溶融還元炉
1の上部に配置される2次燃焼用ランスであって、この
2次燃焼用ランス12a, 12bは温度計13の計測結果に従
い制御装置14からの指令によるバルブV1 , V2(流量調
整器) の開閉操作にて酸素あるいは空気を吹込み竪型溶
融還元炉1の炉頂部における温度が適正な温度となるよ
うに調整する。そして、15は亜鉛含有ダスト(電気炉ダ
スト等)を適量切り出して溶融還元炉1内へ吹き込む粉
体吹き込み装置であり、ここには、スラグの粘性や液相
温度を調整する目的で添加される製錬用溶剤が所定の割
合で混合されている。
クロン、9はサイクロン8の後方に配置されるバグフィ
ルター、10a, 10bはサイクロン8、バグフィルター9
で補集されたダスト (金属亜鉛あるいは酸化亜鉛) を輸
送装置11へ送給するホッパー、12a, 12bは溶融還元炉
1の上部に配置される2次燃焼用ランスであって、この
2次燃焼用ランス12a, 12bは温度計13の計測結果に従
い制御装置14からの指令によるバルブV1 , V2(流量調
整器) の開閉操作にて酸素あるいは空気を吹込み竪型溶
融還元炉1の炉頂部における温度が適正な温度となるよ
うに調整する。そして、15は亜鉛含有ダスト(電気炉ダ
スト等)を適量切り出して溶融還元炉1内へ吹き込む粉
体吹き込み装置であり、ここには、スラグの粘性や液相
温度を調整する目的で添加される製錬用溶剤が所定の割
合で混合されている。
【0015】竪型溶融還元炉1内には炭材の充てん層c
が形成されていて、該還元炉1の炉頂で所定のストック
ラインとなるようにホッパー6によって炭材が供給され
る。
が形成されていて、該還元炉1の炉頂で所定のストック
ラインとなるようにホッパー6によって炭材が供給され
る。
【0016】送風空気(適量の酸素を含む場合がある)
は、ブロワー5によって熱風発生装置4へ送られ800 〜
1000℃に加熱されたのち、管路3を通して熱風として羽
口2a, 2bからそれぞれ溶融還元炉1内へ吹き込ま
れ、これによって炭材を燃焼させる。
は、ブロワー5によって熱風発生装置4へ送られ800 〜
1000℃に加熱されたのち、管路3を通して熱風として羽
口2a, 2bからそれぞれ溶融還元炉1内へ吹き込ま
れ、これによって炭材を燃焼させる。
【0017】亜鉛含有ダスト(電気炉ダスト等)は、予
めスラグの粘性や液相温度を調整する目的で添加される
石灰石と硅石の製錬用溶剤に所定の割合で混合され、粉
体吹き込み装置15により溶融還元炉1内へ吹き込まれた
のちは、炭材の燃焼熱と還元ガスにより還元され亜鉛蒸
気となり炭材の充てん層cを通って炉頂のダクトより排
出される。
めスラグの粘性や液相温度を調整する目的で添加される
石灰石と硅石の製錬用溶剤に所定の割合で混合され、粉
体吹き込み装置15により溶融還元炉1内へ吹き込まれた
のちは、炭材の燃焼熱と還元ガスにより還元され亜鉛蒸
気となり炭材の充てん層cを通って炉頂のダクトより排
出される。
【0018】亜鉛含有ダスト中の鉄酸化物は、クロム、
カドミウム等の他の酸化物とともに、炭材の燃焼熱によ
って羽口先レースウエイ内で溶融し、下段の羽口2bに
向かって下降する。そして、この下降溶融物は羽口2b
の先で生成した高温の還元ガスと交流接触し還元される
とともに、滴下途中での充てん層cとの接触により直接
還元されてメタルとスラグに分離する。この際、吸熱反
応である還元反応熱が羽口2bの先で生成した高温の還
元ガスによって補われる。
カドミウム等の他の酸化物とともに、炭材の燃焼熱によ
って羽口先レースウエイ内で溶融し、下段の羽口2bに
向かって下降する。そして、この下降溶融物は羽口2b
の先で生成した高温の還元ガスと交流接触し還元される
とともに、滴下途中での充てん層cとの接触により直接
還元されてメタルとスラグに分離する。この際、吸熱反
応である還元反応熱が羽口2bの先で生成した高温の還
元ガスによって補われる。
【0019】竪型溶融還元炉1の底部に溜まった溶融メ
タルは出銑口1aから、また、スラグは出滓口1bより
それぞれ排出されるが、クロム、カドミウム等も溶融メ
タルあるいはスラグ中に固定され無害化されることとな
る。
タルは出銑口1aから、また、スラグは出滓口1bより
それぞれ排出されるが、クロム、カドミウム等も溶融メ
タルあるいはスラグ中に固定され無害化されることとな
る。
【0020】この発明においては、亜鉛含有ダストを吹
き込んでいる間中、竪型溶融還元炉の炉頂温度を600 ℃
以上に保持することとしたが、その理由を以下に説明す
る。
き込んでいる間中、竪型溶融還元炉の炉頂温度を600 ℃
以上に保持することとしたが、その理由を以下に説明す
る。
【0021】炭材充てん層型の溶融還元炉を用いた電気
炉ダストの処理においては、電気炉ダストが亜鉛酸化物
等の揮発性元素の酸化物を多量に含有しているため、通
気阻害や棚吊り等の操業トラブルを頻発させ溶融還元炉
での操業が不安定になる。
炉ダストの処理においては、電気炉ダストが亜鉛酸化物
等の揮発性元素の酸化物を多量に含有しているため、通
気阻害や棚吊り等の操業トラブルを頻発させ溶融還元炉
での操業が不安定になる。
【0022】このような原因を究明すべく、種ゝ実験と
検討を重ねた結果、次のようなことが明らかとなった。
検討を重ねた結果、次のようなことが明らかとなった。
【0023】(1)通気阻害や棚吊りが発生した際、炉の
上部の炭材表面や炉頂部の壁面には主にZnO とCの混合
物からなる多量の付着物が観察される。 (2)通気阻害や棚吊りは必ず炉頂温度が低い時期に起き
る。 (3)炉頂温度が低い場合には、還元性が高いと推定され
る炭材の充てん層内であっても、Zn蒸気よりもZnO のほ
うが安定している。 (4)炉頂温度が低い場合における、炉頂温度と炉頂ガス
の酸化度 ((CO2+H2O)/(CO +CO2 +H2+H2O)) 、炉頂
ガス中のZnの存在形態 (Zn蒸気かZnO)は図2に示すよう
な状況にあった。 (5)炉頂ガスのZn蒸気圧は電気炉ダストの亜鉛含有量に
応じて変化するが本発明法で可能な操業範囲において
は、炉頂質量分析計による測定、又は採取ガスの急速凝
集で集めた凝集物の化学分析値と採取ガス量から計算推
定される値から、0.01〜0.1 atm 程度であることが明ら
かとなった。 (6)以上のことから、竪型溶融還元炉 (2段羽口を有す
るもの) の操業において、炉頂ガス中におけるZnの存在
形態をZn蒸気とし、通気阻害や棚吊り等の操業トラブル
を起こさずに、しかも溶融還元炉を安定的に操業するに
は炉頂温度を600℃以上とする必要がある。
上部の炭材表面や炉頂部の壁面には主にZnO とCの混合
物からなる多量の付着物が観察される。 (2)通気阻害や棚吊りは必ず炉頂温度が低い時期に起き
る。 (3)炉頂温度が低い場合には、還元性が高いと推定され
る炭材の充てん層内であっても、Zn蒸気よりもZnO のほ
うが安定している。 (4)炉頂温度が低い場合における、炉頂温度と炉頂ガス
の酸化度 ((CO2+H2O)/(CO +CO2 +H2+H2O)) 、炉頂
ガス中のZnの存在形態 (Zn蒸気かZnO)は図2に示すよう
な状況にあった。 (5)炉頂ガスのZn蒸気圧は電気炉ダストの亜鉛含有量に
応じて変化するが本発明法で可能な操業範囲において
は、炉頂質量分析計による測定、又は採取ガスの急速凝
集で集めた凝集物の化学分析値と採取ガス量から計算推
定される値から、0.01〜0.1 atm 程度であることが明ら
かとなった。 (6)以上のことから、竪型溶融還元炉 (2段羽口を有す
るもの) の操業において、炉頂ガス中におけるZnの存在
形態をZn蒸気とし、通気阻害や棚吊り等の操業トラブル
を起こさずに、しかも溶融還元炉を安定的に操業するに
は炉頂温度を600℃以上とする必要がある。
【0024】ここに、上掲図1に示したような、通常の
2段羽口を有する竪型溶融還元炉の操業においては、炉
頂温度を600 ℃以上に維持しようとしてもそれを下回る
ことがある。このためこの発明においては、炉頂に設け
た2次燃焼用ランス12a,12bを用いて排ガスを燃焼さ
せるようにする。
2段羽口を有する竪型溶融還元炉の操業においては、炉
頂温度を600 ℃以上に維持しようとしてもそれを下回る
ことがある。このためこの発明においては、炉頂に設け
た2次燃焼用ランス12a,12bを用いて排ガスを燃焼さ
せるようにする。
【0025】このような2次燃焼用ランス12a,12 bを
用いて排ガスを燃焼させるようにすれば、炉頂ガスにお
けるZnの存在形態がZn蒸気となり、通気阻害や棚吊り等
の操業トラブルを起こさずに安定した操業を行うことが
できる。
用いて排ガスを燃焼させるようにすれば、炉頂ガスにお
けるZnの存在形態がZn蒸気となり、通気阻害や棚吊り等
の操業トラブルを起こさずに安定した操業を行うことが
できる。
【0026】2次燃焼によって達成しなければならない
炉頂温度は、2次燃焼前の炉頂温度と炉頂ガス中のZn蒸
気の分圧によって決まる例えば図3に示すような条件に
従うのが望ましい。
炉頂温度は、2次燃焼前の炉頂温度と炉頂ガス中のZn蒸
気の分圧によって決まる例えば図3に示すような条件に
従うのが望ましい。
【0027】例えば、2次燃焼前の炉頂温度が500 ℃
で、炉頂ガスの酸化度が0.8 、そしてその際の炉頂ガス
中のZn蒸気の分圧が0.1 atm である場合においては、図
3より明らかなように、2次燃焼により酸化度が上昇す
る効果と炉頂温度が上昇する効果を勘案した場合に2次
燃焼後における炉頂温度は1000℃以上となる。
で、炉頂ガスの酸化度が0.8 、そしてその際の炉頂ガス
中のZn蒸気の分圧が0.1 atm である場合においては、図
3より明らかなように、2次燃焼により酸化度が上昇す
る効果と炉頂温度が上昇する効果を勘案した場合に2次
燃焼後における炉頂温度は1000℃以上となる。
【0028】炉頂部における温度を、ただやみくもに上
昇させるのでは耐火物の損傷を引き起こすので得策では
ない。したがって、炉頂での測温結果とともに、質量分
析計等によって測定したZn蒸気分圧をも考慮に入れ上掲
図3に示すような適正な炉頂温度となるように温度調整
するのが好ましい。炉頂の温度に関しては1200℃以下が
適当な温度といえる。
昇させるのでは耐火物の損傷を引き起こすので得策では
ない。したがって、炉頂での測温結果とともに、質量分
析計等によって測定したZn蒸気分圧をも考慮に入れ上掲
図3に示すような適正な炉頂温度となるように温度調整
するのが好ましい。炉頂の温度に関しては1200℃以下が
適当な温度といえる。
【0029】上掲図1に示したような構成になる設備に
おいては、溶融還元炉1から排出された排ガスを冷却装
置7によって冷却するようにしたが、これは、排ガス中
に含まれているZn蒸気またはZn酸化物は粒径が3μm 以
下の微粒子であり、それらが疑似粒子化し5〜10μm の
非常に微細な粒子となっているため、そのままではバク
フィルターのような微粉回収集塵機の使用が困難となる
からである。2次燃焼用ランスを有しない場合の設備に
ついての構成例を図4に示す。
おいては、溶融還元炉1から排出された排ガスを冷却装
置7によって冷却するようにしたが、これは、排ガス中
に含まれているZn蒸気またはZn酸化物は粒径が3μm 以
下の微粒子であり、それらが疑似粒子化し5〜10μm の
非常に微細な粒子となっているため、そのままではバク
フィルターのような微粉回収集塵機の使用が困難となる
からである。2次燃焼用ランスを有しない場合の設備に
ついての構成例を図4に示す。
【0030】次に、この発明の実施の態様として炉内で
発生するダストの全量あるいは一部を炉に設けられてい
る羽口を通じて再度炉に吹き込むが、このダストの吹き
込みについて以下に説明する。
発生するダストの全量あるいは一部を炉に設けられてい
る羽口を通じて再度炉に吹き込むが、このダストの吹き
込みについて以下に説明する。
【0031】さて、この発明においては、前述したよう
に上段羽口から吹き込まれた電気炉ダスト中の酸化亜鉛
ZnO は還元されZn蒸気となって炭素系固体還元剤の充填
層を通り炉頂部から排出されるわけであるが、以下の点
で改善の余地がある。
に上段羽口から吹き込まれた電気炉ダスト中の酸化亜鉛
ZnO は還元されZn蒸気となって炭素系固体還元剤の充填
層を通り炉頂部から排出されるわけであるが、以下の点
で改善の余地がある。
【0032】すなわち、 (1) 竪型溶融還元炉の排ガス中にはZnの他に炭素系固体
還元剤であるコークスのカーボンやアッシュ分が多く混
入するため,相対的にダスト中のZn濃度の低下が避けら
れない。 (2) 竪型溶融還元炉から飛び出すダスト中にはFeも多少
含まれているためメタルの回収量すなわち生産性の低下
が避けられない。 (3) 竪型溶融還元炉から飛び出す微粉のカーボンが多く
なると炭材原単位が上昇し,製造コストの上昇が避けら
れない。
還元剤であるコークスのカーボンやアッシュ分が多く混
入するため,相対的にダスト中のZn濃度の低下が避けら
れない。 (2) 竪型溶融還元炉から飛び出すダスト中にはFeも多少
含まれているためメタルの回収量すなわち生産性の低下
が避けられない。 (3) 竪型溶融還元炉から飛び出す微粉のカーボンが多く
なると炭材原単位が上昇し,製造コストの上昇が避けら
れない。
【0033】この発明は、溶融竪型還元炉にて発生する
ダストの全量あるいは一部を羽口を通して再び該炉内に
吹き込むことによって、Znを主体とする揮発性の有価金
属をできるだけ純粋な形態で回収するだけでなく、ダス
ト中の炭材の再利用とこれに加えダスト中のFe等の低沸
点有価金属を高歩留りで回収し再資源化を図るのに極め
て有利となる。
ダストの全量あるいは一部を羽口を通して再び該炉内に
吹き込むことによって、Znを主体とする揮発性の有価金
属をできるだけ純粋な形態で回収するだけでなく、ダス
ト中の炭材の再利用とこれに加えダスト中のFe等の低沸
点有価金属を高歩留りで回収し再資源化を図るのに極め
て有利となる。
【0034】炉内で発生したダストの少なくとも一部を
羽口を通して再び炉内へ吹き込むのに好適な設備の構成
を図5に示す。
羽口を通して再び炉内へ吹き込むのに好適な設備の構成
を図5に示す。
【0035】Zn濃度をより高くするとともに回収ダスト
中のカーボンを有効に活用するには、図5に示すごとく
サイクロン16等の集塵装置を竪型溶融還元炉1の後段で
かつ冷却装置7の前段に配置する有効である。
中のカーボンを有効に活用するには、図5に示すごとく
サイクロン16等の集塵装置を竪型溶融還元炉1の後段で
かつ冷却装置7の前段に配置する有効である。
【0036】先ず,サイクロン16を設置せず竪型溶融還
元炉1の出側に冷却装置7を直に配置した場合には、還
元炉1の頂部から排出されるZn蒸気は冷却装置7で再び
ZnOとなって回収されるものの、このようにして得られ
たダスト (以下、回収ダストと記す) には炭材に由来し
たカーボン分を多く含有している。
元炉1の出側に冷却装置7を直に配置した場合には、還
元炉1の頂部から排出されるZn蒸気は冷却装置7で再び
ZnOとなって回収されるものの、このようにして得られ
たダスト (以下、回収ダストと記す) には炭材に由来し
たカーボン分を多く含有している。
【0037】これに対して,竪型溶融還元炉1と冷却装
置7の間にサイクロン16を設置すると、竪型溶融還元炉
1から飛び出した、Zn分を主体としカーボンやアッシュ
分を含むダストのうち、炭材から発生する約10μm 以上
の比較的粗いカーボン分を含むダストはサイクロン16で
捕集されダストに含まれるカーボン分の大部分を分離す
ることができ、冷却装置7およびバグフィルター9にて
Zn分を回収することになり、したがって、 (1) カーボン分を分離することにより,冷却装置やバグ
フィルターでの回収物中のZn濃度を向上できる。 (2) サイクロンで回収したカーボン分をリサイクルでき
るので、竪型溶融還元炉の炭材原単位を削減するのに有
効である。 (3) サイクロンで回収したダスト中に含まれるFe等のメ
タル分もリサイクルできるのでメタルの生産性の低下を
避けることができる。
置7の間にサイクロン16を設置すると、竪型溶融還元炉
1から飛び出した、Zn分を主体としカーボンやアッシュ
分を含むダストのうち、炭材から発生する約10μm 以上
の比較的粗いカーボン分を含むダストはサイクロン16で
捕集されダストに含まれるカーボン分の大部分を分離す
ることができ、冷却装置7およびバグフィルター9にて
Zn分を回収することになり、したがって、 (1) カーボン分を分離することにより,冷却装置やバグ
フィルターでの回収物中のZn濃度を向上できる。 (2) サイクロンで回収したカーボン分をリサイクルでき
るので、竪型溶融還元炉の炭材原単位を削減するのに有
効である。 (3) サイクロンで回収したダスト中に含まれるFe等のメ
タル分もリサイクルできるのでメタルの生産性の低下を
避けることができる。
【0038】一方、竪型溶融還元炉1の出側に冷却装置
7を設けその後段にサイクロン16を配置する場合には炭
材に起因するカーボン分の多くが冷却装置7に堆積して
しまう不利があるのでサイクロン16等の集塵装置を竪型
溶融還元炉1の後段かつ冷却装置7の前段に配置するこ
とが妥当になる。
7を設けその後段にサイクロン16を配置する場合には炭
材に起因するカーボン分の多くが冷却装置7に堆積して
しまう不利があるのでサイクロン16等の集塵装置を竪型
溶融還元炉1の後段かつ冷却装置7の前段に配置するこ
とが妥当になる。
【0039】サイクロン16で捕集したダスト (Zn分を含
有しカーボン分を主体とするダスト) は、ダスト溜めホ
ッパー17を経由させて回収ダストの一部がダスト循環装
置18にて竪型溶融還元炉1の上段羽口2aより炉内へ吹き
込まれる。
有しカーボン分を主体とするダスト) は、ダスト溜めホ
ッパー17を経由させて回収ダストの一部がダスト循環装
置18にて竪型溶融還元炉1の上段羽口2aより炉内へ吹き
込まれる。
【0040】また、ダスト溜めホッパー17の回収ダスト
の一部はダスト排出装置19を介して輸送装置11へ排出さ
れる。
の一部はダスト排出装置19を介して輸送装置11へ排出さ
れる。
【0041】ダスト溜めホッパー17には重量測定器20と
ダストレベル計21a,21b が配置されていて、回収ダスト
量とダストのレベル位置を検知するとともに、サイクロ
ン16で回収されるダスト量とバランスするように羽口2a
に循環させるダスト量とダスト輸送装置11へ排出するダ
スト量を調整する。
ダストレベル計21a,21b が配置されていて、回収ダスト
量とダストのレベル位置を検知するとともに、サイクロ
ン16で回収されるダスト量とバランスするように羽口2a
に循環させるダスト量とダスト輸送装置11へ排出するダ
スト量を調整する。
【0042】竪型溶融還元炉1から排出される600 〜80
0 ℃の排ガスとサイクロン16で補集されなかった微細な
ダストは冷却装置7の冷却水配管7aによる熱交換にて約
150℃以下に冷却されたのち、バグフィルター9に送ら
れダストの大部分はここで回収され切り出し装置22,23
を経て輸送装置11に切り出され濃化された粗ZnOとし
て系外に排出される。
0 ℃の排ガスとサイクロン16で補集されなかった微細な
ダストは冷却装置7の冷却水配管7aによる熱交換にて約
150℃以下に冷却されたのち、バグフィルター9に送ら
れダストの大部分はここで回収され切り出し装置22,23
を経て輸送装置11に切り出され濃化された粗ZnOとし
て系外に排出される。
【0043】
実施例1 下記の仕様からなる図1に示した構成の竪型溶融還元炉
を用いて、電気炉ダストの処理(Znの回収)を行い、そ
の際の操業状況について調査した。
を用いて、電気炉ダストの処理(Znの回収)を行い、そ
の際の操業状況について調査した。
【0044】1)溶融還元炉 炉径:1.2 m 高さ:8.0 m 羽口:上段,下段各3本 2次燃焼ランス:2本 2)送風条件 送風量:1650Nm3/hr 送風温度:900 ℃ 富化酸素量:50〜200Nm3/hr 3)粉体吹き込み 粉体配合比:電気炉ダスト:85% 溶剤15%(溶剤の種類:石灰石+硅石) 吹込み量:600 〜800kg/hr
【0045】その結果を、操業条件とともに表1に示
す。
す。
【0046】
【表1】
【0047】電気炉ダスト中のZnO の含有量に応じた排
ガスの2次燃焼により溶融還元炉の炉頂温度を適正に調
整した適合例においては、比較例に比べ通気変動,棚吊
り等のトラブルはなく安定した操業を行えることが確認
できた。また、この際に回収されたZnO を主成分とする
粉体のZn濃度は50〜60%の高濃度ものであり、メタルに
関してはその組成が88〜92%のFe、0.7 〜3.5 %のCr、
3.0 〜6.0 %のMnを含む銑鉄を得ることができた。
ガスの2次燃焼により溶融還元炉の炉頂温度を適正に調
整した適合例においては、比較例に比べ通気変動,棚吊
り等のトラブルはなく安定した操業を行えることが確認
できた。また、この際に回収されたZnO を主成分とする
粉体のZn濃度は50〜60%の高濃度ものであり、メタルに
関してはその組成が88〜92%のFe、0.7 〜3.5 %のCr、
3.0 〜6.0 %のMnを含む銑鉄を得ることができた。
【0048】実施例2 下記の仕様からなる図1に示す如き構成になる竪型溶融
還元炉を用いて、表2に示す組成の電気炉ダストを使用
して下記の条件で溶融試験を行った。 条件 1)溶融還元炉 炉径 :1.2 m 高さ :8.0 m 羽口 :上段、下段各3本 2)送風条件 送風量 :1650Nm3/hr 送風温度 :900 ℃ 富化酸素量 :50〜200Nm3/hr 3)粉体吹き込み 配合比 :電気炉ダスト 90% :溶剤(石灰石+硅石)10% 吹き込み量 :600 〜800kg/hr
還元炉を用いて、表2に示す組成の電気炉ダストを使用
して下記の条件で溶融試験を行った。 条件 1)溶融還元炉 炉径 :1.2 m 高さ :8.0 m 羽口 :上段、下段各3本 2)送風条件 送風量 :1650Nm3/hr 送風温度 :900 ℃ 富化酸素量 :50〜200Nm3/hr 3)粉体吹き込み 配合比 :電気炉ダスト 90% :溶剤(石灰石+硅石)10% 吹き込み量 :600 〜800kg/hr
【0049】
【表2】
【0050】この試験の結果を試験条件ととに表3に示
す。
す。
【0051】
【表3】
【0052】表3に示す通り、サイクロンで回収した含
亜鉛ダストを上段羽口に適量循環させながら外部排出す
るダスト量を調整した本発明例では比較例に比べて、高
濃度のZnダストを回収することが可能になった。
亜鉛ダストを上段羽口に適量循環させながら外部排出す
るダスト量を調整した本発明例では比較例に比べて、高
濃度のZnダストを回収することが可能になった。
【0053】そして、その際に得られたメタル組成は90
〜93% のFe、 1〜2%のSi, 4.0 〜4.3%のC , 0.8 〜1.3%
のMn,0.6 〜1.0%のCrを含む銑鉄であった。また、スラ
グ組成は24〜26% のSiO2, 15〜24% のAl2O3, 20 〜25%
のCaO, 2.3〜2.7%のMgO ,5.7〜7.0%のMnO 0.01%以下の
Cdを含むスラグであった。
〜93% のFe、 1〜2%のSi, 4.0 〜4.3%のC , 0.8 〜1.3%
のMn,0.6 〜1.0%のCrを含む銑鉄であった。また、スラ
グ組成は24〜26% のSiO2, 15〜24% のAl2O3, 20 〜25%
のCaO, 2.3〜2.7%のMgO ,5.7〜7.0%のMnO 0.01%以下の
Cdを含むスラグであった。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、通気変動や棚吊り等の弊害を伴うことなしに粉状の
電気炉ダストからZnを主体とする有価金属化合物を効率
よく回収できる。また、炉内で発生したダストを循環使
用することによって高濃度のZnダストの回収および溶銑
の分離回収が可能となり有価金属と資源の有効利用がで
きるし従来の処理方法に比較して処理コストの軽減を図
ることができる。
ば、通気変動や棚吊り等の弊害を伴うことなしに粉状の
電気炉ダストからZnを主体とする有価金属化合物を効率
よく回収できる。また、炉内で発生したダストを循環使
用することによって高濃度のZnダストの回収および溶銑
の分離回収が可能となり有価金属と資源の有効利用がで
きるし従来の処理方法に比較して処理コストの軽減を図
ることができる。
【図1】この発明を実施するのに用いて好適な設備の構
成を示した図である。
成を示した図である。
【図2】図1は溶融還元炉の炉頂温度と炉頂ガスの酸化
度((CO2 +H2O)/(CO+CO2 +H2O +H2O ))、炉頂ガス中
のZnの存在形態(Zn蒸気かZnO)の関係を示した図であ
る。
度((CO2 +H2O)/(CO+CO2 +H2O +H2O ))、炉頂ガス中
のZnの存在形態(Zn蒸気かZnO)の関係を示した図であ
る。
【図3】図2は溶融還元炉の炉頂で、炉頂ガスを燃焼さ
せたときの、炉頂温度と炉頂─スの酸化度((CO2 +H2O)
/(CO+CO2 +H2+H2O)) の変化と炉頂ガス中のZnの存在
形態(Zn蒸気かZnO )の関係を示した図である。
せたときの、炉頂温度と炉頂─スの酸化度((CO2 +H2O)
/(CO+CO2 +H2+H2O)) の変化と炉頂ガス中のZnの存在
形態(Zn蒸気かZnO )の関係を示した図である。
【図4】炉頂ガスを2次燃焼させる構造の設備を示した
図である。
図である。
【図5】炉内で発生したダストの再吹き込みを実施する
設備の構成を示した図である。
設備の構成を示した図である。
1 竪型溶融還元炉 2a 羽口 2b 羽口 3 管路 4 熱風発生装置 5 ブロワー 6 炭材用ホッパー 7 排ガス冷却装置 8 サイクロン 9 バグフィルター 10a ホッパー 10b ホッパー 11 輸送装置 12a 2次燃焼用ランス 12b 2次燃焼用ランス 13 温度計 14 制御装置 15 粉体吹き込み装置 16 サイクロン 17 ダスト留めホッパー 18 ダスト循環装置 19 ダスト排出装置 20 重量測定器 21a,21b ダストレベル計 22 切出し装置 23 切出し装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 徹也 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 鉄鋼研究所内 (56)参考文献 特開 昭57−13129(JP,A) 特開 昭58−224129(JP,A) 特開 昭62−192513(JP,A) 特開 昭62−182214(JP,A) 特開 平5−271735(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22B 1/00 - 61/00
Claims (2)
- 【請求項1】炭素系固体還元剤の充てん層を備え、管路
を介して熱風発生装置に接続される上下2段の羽口を有
する竪型溶融還元炉内に、電気炉ダスト等の亜鉛含有ダ
ストを吹込み、該ダスト中の亜鉛分を還元、蒸発させる
一方、この蒸発させた亜鉛蒸気を含む排ガスを炉外で冷
却することにより亜鉛を回収するに当たり、 前記亜鉛含有ダストを熱風とともに上段羽口を通して吹
込み、下段羽口からは熱風を吹込み、該亜鉛含有ダスト
を吹き込んでいる間中、竪型還元炉の炉頂温度を、炉内
で発生した排ガスを2次燃焼させる複数本の燃焼用ラン
スによって600°C以上に保持することを特徴とする
亜鉛含有ダストからの亜鉛回収方法。 - 【請求項2】竪型溶融還元炉にて発生するダストの全量
あるいは一部を上段羽口を通して再び竪型溶融還元炉内
に吹き込む請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24527094A JP3336131B2 (ja) | 1993-10-27 | 1994-10-11 | 亜鉛含有ダストからの亜鉛回収方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26892693 | 1993-10-27 | ||
JP5-268926 | 1993-10-27 | ||
JP24527094A JP3336131B2 (ja) | 1993-10-27 | 1994-10-11 | 亜鉛含有ダストからの亜鉛回収方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07173548A JPH07173548A (ja) | 1995-07-11 |
JP3336131B2 true JP3336131B2 (ja) | 2002-10-21 |
Family
ID=26537139
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24527094A Expired - Fee Related JP3336131B2 (ja) | 1993-10-27 | 1994-10-11 | 亜鉛含有ダストからの亜鉛回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3336131B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0832988B1 (en) * | 1996-09-30 | 1998-04-08 | Kawasaki Steel Corporation | Method of treating zinc-containing substance and apparatus therefor |
CN108796217B (zh) * | 2018-08-14 | 2024-04-19 | 宝钢工程技术集团有限公司 | 一种含锌含铁尘泥资源化利用的装置及方法 |
CN109306407B (zh) * | 2018-11-21 | 2024-01-19 | 山西于斯为盛环保科技有限公司 | 一种冶金含锌除尘灰治理及利用的装置和方法 |
-
1994
- 1994-10-11 JP JP24527094A patent/JP3336131B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07173548A (ja) | 1995-07-11 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |