JP3333712B2 - 流量検出素子およびそれを用いた流量センサ - Google Patents
流量検出素子およびそれを用いた流量センサInfo
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Description
の吸入空気量を計測する流量検出素子および流量センサ
に関し、特に発熱体を備え、該発熱体あるいは発熱体に
よって加熱された部分から、流体への熱伝達現象に基づ
いて流体の流速あるいは流量を計測する流量検出素子お
よび流量センサに関する。
公平5−7659号公報に記載された従来の感熱式流量
検出素子を示す断面図および平面図である。各図におい
て、絶縁性の支持膜2が平板状基板1の一面上に形成さ
れている。そして、格子状の発熱抵抗素子4が支持膜2
上に形成されている。また、格子状の測温抵抗素子5、
6が発熱抵抗素子4を挟んで対称に支持膜2上に形成さ
れている。さらに、絶縁性の保護膜3が発熱抵抗素子4
および一対の測温抵抗素子5、6を覆うように支持膜2
上に形成されている。ここで、発熱抵抗素子4および一
対の測温抵抗素子5、6が支持膜2と保護膜3とにより
包まれてセンサ部14を構成している。また、空気スペ
ース9が平板状基板1のセンサ部14の下部に設けられ
ている。この空気スペース9は、支持膜2および保護膜
3を痛めないエッチング液を用いて開口部8から平板状
基板1の一部を除去して形成されている。そこで、セン
サ部14はその両端が平板状基板1に保持されてブリッ
ジを構成し、平板状基板1と非接触状態となっている。
また、格子状の比較抵抗素子7がセンサ部14から離れ
た位置の支持膜2上に形成され、その上から保護膜3が
被覆されている。
その中でも特に精密なエッチング技術を応用できる点
と、チップの生産性の高いシリコンが用いられる。ま
た、支持膜2および保護膜3としては、非常に優れた熱
的絶縁体である窒化シリコンが用いられる。さらに、発
熱抵抗素子4、測温抵抗素子5、6および比較抵抗素子
7としては、白金が用いられる。
では、発熱抵抗素子4の温度が比較抵抗素子7で検出さ
れた平板状基板1の温度に対して200℃高い温度に維
持されるように、発熱抵抗素子4に通電する加熱電流が
図示しない制御回路によって制御されている。なお、セ
ンサ部14の下部には空気スペース9があるために、発
熱抵抗素子4で発生した熱は比較抵抗素子7まで伝導し
ない。そこで、比較抵抗素子7で検出される温度はほぼ
空気温度と等しくなっている。発熱抵抗素子4で発生し
た熱は、支持膜3および保護膜4の膜中を伝導して測温
抵抗素子5、6に伝達される。さらには、該熱は、セン
サ部14を取り巻く空気を介して測温抵抗素子5、6に
伝達される。そこで、センサ部14は図23に示される
ように発熱抵抗素子4の中心に対して対称に構成されて
いるので、空気の流れがない場合には、一対の測温抵抗
素子5、6の温度間に差が生じない。また、空気の流れ
がある場合には、上流側の測温抵抗素子は冷却され、下
流側の測温抵抗素子は上流側から空気によって伝達され
た熱によって加熱され、上流側の測温抵抗素子ほど冷却
されない。例えば、図23に矢印10で示される方向に
気流が生じていると、測温抵抗素子6の温度は測温抵抗
素子5の温度に比べて高くなる。そして、流速が大きく
なるほど、両者の温度差は拡大される。測温抵抗素子
5、6の温度は抵抗値で表されるので、測温抵抗素子
5、6の抵抗値の差を検出することにより、流速を測定
することができる。また、気流の流れが矢印10と逆方
向となれば、測温抵抗素子6の温度は測温抵抗素子5の
温度に比べて低くなることから、流体の流れ方向をも検
出することができる。
の感熱式流量検出素子はブリッジタイプであるが、感熱
式流量検出素子には他にダイヤフラムタイプがある。こ
の従来のダイヤフラムタイプの感熱式流量検出素子とし
ては、図24および図25に示されるものがある。この
ダイヤフラムタイプの感熱式流量検出素子においては、
センサ部14が形成された面と反対の面から平板状基板
1の一部をエッチング等により除去して凹部13を形成
している。そこで、センサ部14はその外周部が全周に
わたって平板状基板1に保持されてダイヤフラムを構成
し、平板状基板1と非接触状態となっている。このダイ
ヤフラムタイプの感熱式流量検出素子は、平板状基板1
に全周で支持されているので、ブリッジタイプの感熱式
流量検出素子に比べて、高い強度が得られる反面、応答
性の点で劣ることになる。なお、流体の流速検出の原理
はブリッジタイプと同様である。
素子は以上のように構成されているので、計測流体の流
量や流速が変化した場合、発熱抵抗素子4や測温抵抗素
子5、6の温度は、支持膜2、保護膜3および各抵抗素
子4、5、6の熱伝導率と熱容量とで決まる遅れを生じ
てしまう。そして、発熱抵抗素子4は温度制御されてい
るが、発熱抵抗素子4の両側にある測温抵抗素子5、6
は温度制御されてないので、その温度変化が計測流体の
正確な流量や流速を検出できる所定の温度となるまでに
時間を要することになる。従って、計測流体の流量や流
速が常に変化し続けるような場合には、測温抵抗素子
5、6が瞬時の流量や流速を正確に示す温度になること
はない。また、計測流体の速度の時間当たりの変化が大
きい程、正確な瞬時流量や流速を検出することが困難と
なる。即ち、流量検出素子としての応答性が悪いことに
なる。支持膜2や保護膜3あるいは各抵抗素子4、5、
6の厚さを薄くすることは、このような不具合を解決す
る方向に作用するが、ブリッジ構造あるいはダイヤフラ
ム構造のセンサ部14の強度が著しく低下してしまい、
流量検出素子としての信頼性が低下するという課題が生
じてしまう。例えば、内燃機関の吸入空気量を計測する
場合、該吸入空気量は回転数に応じた脈動流となり、特
に高負荷域においては、流量変動幅が非常に大きく、ま
た高回転域においては、流量変動の速度が速いため、応
答性の良い流量検出素子が求められる。さらに、吸入空
気の最大流速が200m/s近くに達することから、所
定の強度を有する流量検出素子が求められる。このよう
に、従来の感熱式流量検出素子は、応答性を向上させる
ためには強度を落とされねばならず、内燃機関の吸入空
気量の計測に適した設計が非常に困難であったという課
題があった。
ためになされたもので、支持膜や保護膜の厚みを薄くす
ることなく、即ち強度を低下させることなく応答性を向
上できる流量検出素子およびそれを用いた流量センサを
得ることを目的とする。
素子は、少なくとも一面側を開口とする空隙が設けられ
た平板状基板と、発熱抵抗素子とこの発熱抵抗素子の両
側に配置された一対の測温抵抗素子とが絶縁性の支持膜
と絶縁性の保護膜とにより上下から包まれて構成され、
上記平板状基板の一面側の表面に対してほぼ平行となる
平面上に配置されるとともに、上記空隙上に位置するよ
うに、少なくとも該支持膜の一端が上記平板状基板に保
持されて、その大部分が上記平板状基板と非接触状態に
配置されるセンサ部とを備えた流量検出素子において、
上記支持膜および上記保護膜の少なくとも一方より高い
熱伝導率を有する薄膜の熱伝導促進部材が、上記センサ
部の上記発熱抵抗素子と上記一対の測温抵抗素子との間
の熱伝導経路に配設されているものである。
抵抗素子と一対の測温抵抗素子とのそれぞれの間に、上
記発熱抵抗素子と上記一対の測温抵抗素子との配列方向
と直交する方向に延設されているものである。
熱伝導率を有するとともに絶縁性を有する材料からな
り、発熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子の配置領域
の下部に位置し、かつ、上記発熱抵抗素子および一対の
測温抵抗素子に接触するように上記支持膜の表面上に設
けられているものである。
同じ面位置となるように上記支持膜に埋設されているも
のである。
熱伝導率を有する材料からなり、発熱抵抗素子および一
対の測温抵抗素子の配置領域の下部に位置し、かつ、上
記発熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子と接触しない
ように、上記支持膜中に埋設されているものである。
の支持膜厚みが、上記熱伝導促進部材を埋設していない
部位の支持膜厚みより上記熱伝導促進部材の厚み分薄く
形成されて、発熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子と
接触する側の支持膜表面を平滑な表面に構成しているも
のである。
熱伝導率を有する材料からなり、発熱抵抗素子および一
対の測温抵抗素子の配置領域の下部に位置するように、
空隙側の上記支持膜の表面上に設けられているものであ
る。
熱伝導率を有するとともに絶縁性を有する材料からな
り、発熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子の配置領域
の上部に位置し、かつ、上記発熱抵抗素子および一対の
測温抵抗素子に接触するように上記保護膜の下側表面に
設けられているものである。
熱伝導率を有する材料からなり、発熱抵抗素子および一
対の測温抵抗素子の配置領域の上部に位置し、かつ、上
記発熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子と接触しない
ように、上記保護膜中に埋設されているものである。
熱伝導率を有する材料からなり、発熱抵抗素子および一
対の測温抵抗素子の配置領域の上部に位置するように、
上記保護膜の上側表面上に設けられているものである。
位の保護膜厚みが、上記熱伝導促進部材が設けられてい
ない部位の保護膜厚みより上記熱伝導促進部材の厚み分
薄く形成されて、上記保護膜の上側表面を平滑な表面に
構成しているものである。
し、その軸方向を計測流体の流れ方向にほぼ一致させて
該計測流体の通路内に配置される計測用管路と、少なく
とも一面側を開口とする空隙が設けられた平板状基板
と、発熱抵抗素子とこの発熱抵抗素子の両側に配置され
た一対の測温抵抗素子とが絶縁性の支持膜と絶縁性の保
護膜とにより上下から包まれて構成され、上記平板状基
板の一面側の表面に対してほぼ平行となる平面上に配置
されるとともに、上記空隙上に位置するように、少なく
とも該支持膜の一端が上記平板状基板に保持されて、そ
の大部分が上記平板状基板と非接触状態に配置されるセ
ンサ部と、このセンサ部の上記発熱抵抗素子と上記一対
の測温抵抗素子との間の熱伝導経路に配設された上記支
持膜および上記保護膜の少なくとも一方より高い熱伝導
率を有する薄膜の熱伝導促進部材とから構成され、上記
発熱抵抗素子と上記一対の測温抵抗素子との配列方向を
上記計測用管路の軸方向にほぼ一致させて上記計測用管
路内に設けられた流量検出素子と、上記発熱抵抗素子に
供給される電力を制御して該発熱抵抗素子の温度を所定
の温度に保持する制御部と、上記一対の測温抵抗素子の
温度を計測する温度計測部とを備えたものである。
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係る流
量検出素子を示す平面図、図2は図1のII−II矢視
断面図である。各図において、絶縁性の支持膜2が平板
状基板1の表面上に形成されている。そして、格子状の
発熱抵抗素子4が支持膜2上に形成されている。また、
格子状の測温抵抗素子5、6が発熱抵抗素子4の両側に
位置するように支持膜2上に形成されている。さらに、
熱伝導促進部材11が発熱抵抗素子4と一対の測温抵抗
素子5、6との間にそれぞれ形成されている。さらにま
た、絶縁性の保護膜3が発熱抵抗素子4、一対の測温抵
抗素子5、6および一対の熱伝導促進部材11を覆うよ
うに支持膜2上に形成されている。ここで、発熱抵抗素
子4、一対の測温抵抗素子5、6および一対の熱伝導促
進部材11が支持膜2と保護膜3とにより包まれてセン
サ部15を構成している。そして、センサ部15は、発
熱抵抗素子4の中心に対して対称に構成されている。ま
た、空隙としてのエッチングホール18が平板状基板1
のセンサ部15の下部に設けられている。このエッチン
グホール18は、平板状基板1の裏面上に形成された裏
面保護膜17をマスクとしてアルカリエッチングが施さ
れて、平板状基板1の一部を除去して形成されている。
そこで、センサ部15はその全周が平板状基板1に保持
されてダイヤフラムを構成し、平板状基板1と非接触状
態となっている。また、格子状の比較抵抗素子7がセン
サ部15から離れた位置の支持膜2上に形成され、その
上から保護膜3が被覆されている。また、リード部が比
較抵抗素子7、発熱抵抗素子4および一対の測温抵抗素
子5、6のそれぞれの格子状パターンの各端部から延出
されており、各リード部の端部上の保護膜3が取り除か
れて電極パッド16a〜16hを形成している。
その中でも特に精密なエッチング技術を応用できる点
と、チップの生産性の高いシリコンが用いられる。ま
た、支持膜2および保護膜3としては、非常に優れた熱
的絶縁体である窒化シリコンが用いられる。さらに、発
熱抵抗素子4、測温抵抗素子5、6および比較抵抗素子
7としては、白金が用いられる。さらにまた、熱伝導促
進部材11としては、支持膜2および保護膜3に比べて
熱伝導率の高い材料である白金が用いられる。
リコンからなる平板状基板1の両面の全面にスパッタリ
ングにより窒化シリコンを2μm着膜し、支持膜2およ
び裏面保護膜17を形成する。そして、支持膜2上の全
面にスパッタリングにより白金を0.1μm着膜し、写
真製版技術およびエッチング技術により白金被膜をパタ
ーニングし、パターン幅5μm、パターン間隔5μmの
格子状の発熱抵抗素子4、測温抵抗素子5、6および比
較抵抗素子7と、発熱抵抗素子4と測温抵抗素子5、6
との間に矩形状の熱伝導促進部材11を形成する。さら
に、支持膜2上の全面に窒化シリコンを2μm着膜し、
保護膜3を形成する。その後、写真製版技術およびエッ
チング技術により、発熱抵抗素子4、測温抵抗素子5、
6および比較抵抗素子7の各リード部の端部上の保護膜
3を除去し、電極パッド16a〜16hを形成する。ま
た、写真製版技術およびエッチング技術により、センサ
部15をカバーするように裏面保護膜17を取り除き、
矩形状の開口を形成する。ついで、該開口から平板状基
板1をエッチングして、エッチングホール18を形成
し、図1および図2に示される流量検出素子が得られ
る。
発熱抵抗素子4の温度が比較抵抗素子7で検出された平
板状基板1の温度に対して例えば200℃高い温度に維
持されるように、発熱抵抗素子4に通電する加熱電流が
図示しない制御回路によって制御されている。なお、セ
ンサ部15の下部にはエッチングホール18があるため
に、発熱抵抗素子4で発生した熱は比較抵抗素子7まで
伝導しない。そこで、比較抵抗素子7で検出される温度
はほぼ空気温度と等しくなっている。そして、保護膜4
側を流通する計測気体の流速が速い程、上流側の温度が
低くなり、下流側の温度が高くなるように温度分布が変
化する。ここで、図1のII−II方向における流量検
出素子の表面温度分布を図3に示す。なお、空気(計測
気体)の流れ方向10はII−II方向と一致してい
る。図3中、空気の流速が0m/sの場合の温度分布が
実線で示され、空気の流速が17m/sの場合の温度分
布が一点鎖線で示されている。また、L2はダイヤフラ
ム部のII−II方向の幅を、L3は発熱抵抗素子4の
II−II方向の幅を、L4aは測温抵抗素子5のII
−II方向の幅を、L4bは測温抵抗素子6のII−I
I方向の幅を表している。図3から、空気が流れた場
合、流量検出素子の表面温度分布が空気の流れ方向に移
動し、測温抵抗素子5の平均温度が測温抵抗素子6の平
均温度より低くなっていることが分かる。そこで、回路
(図示せず)によって、電極パッド16c、16d、1
6g、18hを介して測温抵抗素子5、6のそれぞれに
一定電圧を印加しておき、測温抵抗素子5、6のそれぞ
れに流れる電流値を測定し、それらの電流値を比較して
空気の流れ方向、流量あるいは流速を計測することがで
きる。また、測温抵抗素子5、6のそれぞれに一定電流
を流しておき、電極パッド16c、16d間および電極
パッド16g、18h間の電圧を測定する方法、あるい
は測温抵抗素子5、6のそれぞれの消費電力を測定する
方法により、測温抵抗素子5、6のそれぞれの温度に相
当する量を測定し、その量を比較することにより、空気
の流れ方向、流量あるいは流速を計測することもでき
る。
測温抵抗素子5、6との間に熱伝導促進部材11が配置
されている。この熱伝導促進部材11は白金からなり、
熱伝導率が窒化シリコンからなる支持膜2および保護膜
3に比べて極めて大きく、発熱抵抗素子4と測温抵抗素
子5、6とは熱的に極めて強い結合をもつことになる。
この流量検出素子における熱伝導は次のように行われ
る。つまり、発熱抵抗素子4で発生した熱は、発熱抵抗
素子4の上下の支持膜2および保護膜3に伝達され、そ
の後膜中をII−II方向に伝達され、熱伝導促進部材
11の発熱抵抗素子4側の端部から熱伝導促進部材11
に伝達される。そして、熱伝達促進材11に伝達された
熱は、熱伝達促進材11の測温抵抗素子5、6側の端部
から支持膜2および保護膜3に伝達され、その後膜中を
II−II方向に伝達され、測温抵抗素子5、6の熱伝
達促進材11側の端部から測温抵抗素子5、6に伝達さ
れる。一方、熱伝導促進部材11が省略されている流量
検出素子における熱伝導は次のように行われる。つま
り、発熱抵抗素子4で発生した熱は、発熱抵抗素子4の
上下の支持膜2および保護膜3に伝達され、その後膜中
をII−II方向に伝達され、測温抵抗素子5、6から
測温抵抗素子5、6に伝達される。ここで、発熱抵抗素
子4および測温抵抗素子5、6がパターン幅5μm、パ
ターン間隔μmで形成されているので、発熱抵抗素子4
の測温抵抗素子5側の中心と測温抵抗素子5の中心との
距離(L4a)、および、発熱抵抗素子4の測温抵抗素
子6側の中心と測温抵抗素子6の中心との距離(L4
b)は、それぞれ50μmとなっている。熱伝導促進部
材11がない場合には、支持膜2および保護膜3は熱伝
導率が小さいことから、熱は伝達されにくい膜中をII
−II方向に50μmの距離伝達されることになる。し
かしながら、熱伝導促進部材11がある場合には、熱伝
導促進部材11は熱伝導率が大きいことから、熱は熱伝
導促進部材11中をII−II方向に速やかに伝達され
る。そこで、この実施の形態1による流量検出素子で
は、熱が伝達されにくい熱伝達経路の長さ、即ち支持膜
2および保護膜3の膜中を通る熱伝達経路の長さを短縮
できる。従って、この実施の形態1による流量検出素子
では、発熱抵抗素子4と測温抵抗素子5、6との間の熱
抵抗が従来の流量検出素子に比べて極めて小さくなる。
支持膜2および保護膜3の熱伝導率に対して大きな熱伝
導率をもつ熱伝導促進材料11が発熱抵抗素子4と測温
抵抗素子5、6との間に配置されているので、発熱抵抗
素子4と測温抵抗素子5、6との間の熱抵抗を小さくす
ることができ、発熱抵抗素子4で発生した熱が速やかに
測温抵抗素子5、6に伝達される。そこで、計測流体の
流量や流速が急激に変化しても、流れ方向に移動したセ
ンサ部15の表面温度分布が速やかに形成され、応答性
のよい流量検出素子が得られる。ここで、センサ部15
の厚さ、即ちダイヤフラム部の厚さは従来の流量検出素
子と同一に設計されているので、従来の流量検出素子と
同一の強度で応答性のよい流量検出素子が得られること
になる。言い換えれば、ダイヤフラム部の厚さを従来の
流量検出素子より厚く設計することにより、従来の流量
検出素子と同一の応答性で高強度の流量検出素子が得ら
れることになる。
部材11として支持膜2および保護膜3の両者より熱伝
導の良好な材料を用いるものとしているが、支持膜2と
保護膜3とに異なる材料が用いられる場合には、熱伝導
促進部材11は支持膜2および保護膜3の少なくとも一
方より熱伝導の良好な材料を用いれば、応答性の改善が
図られる。
態2に係る流量検出素子を示す平面図、図5は図4のV
−V矢視断面図である。この実施の形態2では、熱伝導
促進部材20が発熱抵抗素子4および測温抵抗素子5、
6の配置領域をカバーするように支持膜2上に矩形に形
成され、発熱抵抗素子4および測温抵抗素子5、6が熱
伝導促進部材20上に形成され、保護膜3が発熱抵抗素
子4および測温抵抗素子5、6を被覆するように形成さ
れている。ここで、熱伝導促進部材20は、支持膜2よ
り熱伝導の良好な絶縁材料、例えば酸化アルミニウム
(Al2O3)が用いられる。なお、この実施の形態2は、
熱伝導促進部材11に代えて、熱伝導促進部材20を発
熱抵抗素子4および測温抵抗素子5、6と支持膜2との
間に配置している点を除いて、上記実施の形態1と同様
に構成されている。
る熱伝導は次のように行われる。つまり、発熱抵抗素子
4で発生した熱は、発熱抵抗素子4の上下の熱伝導促進
部材20および保護膜3に伝達され、その後各膜中をV
−V方向に伝達された後、測温抵抗素子5、6に伝達さ
れる。そこで、センサ部15の下面側の熱伝達は、支持
膜2より熱伝導のよい熱伝導促進部材20を介して行わ
れるので、発熱抵抗素子4と測温抵抗素子5、6との間
の熱抵抗が従来の流量検出素子に比べて小さくなる。
支持膜2の熱伝導率に対して大きな熱伝導率をもつ熱伝
導促進材料20が発熱抵抗素子4および測温抵抗素子
5、6と支持膜2との間に配置されているので、発熱抵
抗素子4と測温抵抗素子5、6との間の熱抵抗を小さく
することができ、発熱抵抗素子4で発生した熱が速やか
に測温抵抗素子5、6に伝達される。そこで、計測流体
の流量や流速が急激に変化しても、流れ方向に移動した
センサ部15の表面温度分布が速やかに形成され、応答
性のよい流量検出素子が得られる。
態3に係る流量検出素子を示す平面図、図7は図6のV
II−VII矢視断面図である。この実施の形態3で
は、熱伝導促進部材11が支持膜2の下面に発熱抵抗素
子4および測温抵抗素子5、6の配置領域をカバーする
ように矩形に形成されている。なお、この実施の形態3
は、熱伝導促進部材11が支持膜2の下面に配置されて
いる点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されて
いる。
る熱伝導は次のように行われる。つまり、発熱抵抗素子
4で発生した熱は、発熱抵抗素子4の上下の支持膜2お
よび保護膜3に伝達される。そして、保護膜3に伝達さ
れた熱は、その後膜中をVII−VII方向に伝達され
た後、測温抵抗素子5、6に伝達される。一方、支持膜
2に伝達された熱は、熱伝導促進部材11に伝達され、
その膜中をVII−VII方向に伝達され、再び支持膜
2に伝達された後、測温抵抗素子5、6に伝達される。
この支持膜2は熱伝導しにくいが、厚みが極めて薄く形
成されているので、厚み方向には熱は速やかに伝導され
る。そこで、センサ部15の下面側の熱伝達は、支持膜
2より熱伝導のよい熱伝導促進部材11を介して行われ
るので、発熱抵抗素子4と測温抵抗素子5、6との間の
熱抵抗が従来の流量検出素子に比べて小さくなる。
支持膜2の熱伝導率に対して大きな熱伝導率をもつ熱伝
導促進材料11が支持膜2の下面に配置されているの
で、発熱抵抗素子4と測温抵抗素子5、6との間の熱抵
抗を小さくすることができ、発熱抵抗素子4で発生した
熱が速やかに測温抵抗素子5、6に伝達される。そこ
で、計測流体の流量や流速が急激に変化しても、流れ方
向に移動したセンサ部15の表面温度分布が速やかに形
成され、応答性のよい流量検出素子が得られる。
態4に係る流量検出素子を示す平面図、図9は図8のI
X−IX矢視断面図である。この実施の形態4では、熱
伝導促進部材20が発熱抵抗素子4および測温抵抗素子
5、6の配置領域をカバーするように、かつ、支持膜2
の上面と同じ面位置となるように支持膜2に埋設されて
矩形に形成されている。なお、この実施の形態4は、熱
伝導促進部材20が支持膜2の上面側に埋設されて発熱
抵抗素子4および測温抵抗素子5、6と支持膜2との間
に配置している点を除いて、上記実施の形態2と同様に
構成されている。
進部材20を作製するには、まず平板状基板1の上面に
窒化シリコンをts1の厚さに着膜し、その窒化シリコ
ン膜上に酸化アルミニウムを(ts−ts1)の厚さに
着膜する。そして、写真製版技術、エッチング技術を用
いて、酸化アルミニウム膜を矩形にエッチングし、熱伝
導促進部材20を形成する。ついで、酸化アルミニウム
膜をエッチングするためのマスクであるフォトレジスト
を残した状態で、窒化シリコンを(ts−ts1)の厚
さに着膜する。その後、該フォトレジストを除去するこ
とにより、熱伝導促進部材20が厚みtsの支持膜2中
に同じ面位置となるように埋設されて形成される。
上記実施の形態2と同様に、発熱抵抗素子4で発生した
熱は、発熱抵抗素子4の上下の熱伝導促進部材20およ
び保護膜3に伝達され、その後各膜中をV−V方向に伝
達された後、測温抵抗素子5、6に伝達される。そこ
で、この実施の形態4においても、上記実施の形態2と
同様に、計測流体の流量や流速が急激に変化しても、流
れ方向に移動したセンサ部15の表面温度分布が速やか
に形成され、応答性のよい流量検出素子が得られる。
進部材20が支持膜2と同じ面位置となっているので、
センサ部15の表面に凹凸が生じない。そこで、上記実
施の形態2に比べて、センサ部15の表面を流れる気流
の乱れが抑えられ、特性を安定化させつつ、より良い応
答性が得られる。熱の伝達には、熱伝導と熱容量とが寄
与している。この実施の形態4では、熱伝導促進部材2
0が支持膜2中に埋設されているので、支持膜2を厚く
することなく熱伝導促進部材20を設けることができ
る。そこで、支持膜2の厚みtsが維持されているの
で、熱伝達促進部材20を設けることによる熱容量の増
加が抑えられ、応答性の向上が図られる。
形態5に係る流量検出素子を示す平面図、図11は図1
0のXI−XI矢視断面図である。この実施の形態5で
は、熱伝導促進部材11が発熱抵抗素子4および測温抵
抗素子5、6の配置領域をカバーするように支持膜2中
に内在させて矩形に形成されている。なお、この実施の
形態5は、熱伝導促進部材11が支持膜2中に内在され
て配置されている点を除いて、上記実施の形態3と同様
に構成されている。
進部材11を作製するには、まず平板状基板1の上面に
窒化シリコンを着膜し、その窒化シリコン膜上に白金を
着膜する。そして、写真製版技術、エッチング技術を用
いて、白金膜を矩形にエッチングし、熱伝導促進部材1
1を形成する。ついで、白金膜をエッチングするための
マスクであるフォトレジストを残した状態で、窒化シリ
コンを白金膜と同じ厚みに着膜する。その後、該フォト
レジストを除去することにより、熱伝導促進部材11を
構成する白金膜と窒化シリコン膜とが同じ面位置とな
る。その上に、さらに窒化シリコンを着膜し、熱伝導促
進部材11が支持膜2中に内在されて形成される。な
お、支持膜2は窒化シリコン膜が3層に積層されて形成
されているが、総厚が増加しないように各層の窒化シリ
コン膜の厚みを制御している。
上記実施の形態3と同様に、発熱抵抗素子4で発生した
熱は、発熱抵抗素子4の上下の支持膜2および保護膜3
に伝達される。そして、保護膜3に伝達された熱は、そ
の後膜中をXI−XI方向に伝達された後、測温抵抗素
子5、6に伝達される。一方、支持膜2に伝達された熱
は、熱伝導促進部材11に伝達され、その膜中をXI−
XI方向に伝達され、再び支持膜2に伝達された後、測
温抵抗素子5、6に伝達される。そこで、この実施の形
態5においても、上記実施の形態3と同様に、計測流体
の流量や流速が急激に変化しても、流れ方向に移動した
センサ部15の表面温度分布が速やかに形成され、応答
性のよい流量検出素子が得られる。
進部材11が支持膜2中に内在されているので、センサ
部15の表面に凹凸が生じない。そこで、上記実施の形
態3に比べて、センサ部15の表面を流れる気流の乱れ
が抑えられ、特性を安定化させつつ、より良い応答性が
得られる。また、熱伝導促進部材11が支持膜2中に内
在されているので、発熱抵抗素子4および測温抵抗素子
5、6と熱伝導促進部材11との距離が短縮され、発熱
抵抗素子4および測温抵抗素子5、6と熱伝導促進部材
11との間の支持膜2を介しての熱伝導が速められ、そ
の分応答性が向上される。熱の伝達には、熱伝導と熱容
量とが寄与している。この実施の形態5では、熱伝導促
進部材11が支持膜2中に内在されているので、支持膜
2を厚くすることなく熱伝導促進部材11を設けること
ができる。そこで、支持膜2の厚みが維持されるので、
熱伝達促進部材11を設けることによる熱容量の増加が
抑えられ、応答性の向上が図られる。
形態6に係る流量検出素子を示す平面図、図13は図1
2のXIII−XIII矢視断面図である。この実施の
形態6では、熱伝導促進部材21が発熱抵抗素子4およ
び測温抵抗素子5、6を被覆するように支持膜2上に矩
形に形成され、保護膜3が熱伝導促進部材21を被覆す
るように支持膜2上に形成されている。ここで、熱伝導
促進部材21は、保護膜3より熱伝導の良好な絶縁材
料、例えば酸化アルミニウムが用いられる。なお、この
実施の形態6は、熱伝導促進部材11に代えて、熱伝導
促進部材21を発熱抵抗素子4および測温抵抗素子5、
6と保護膜3との間に配置している点を除いて、上記実
施の形態1と同様に構成されている。
は、まず支持膜2、発熱抵抗素子4、測温抵抗素子5、
6および比較抵抗素子7が形成された平板状基板1上に
酸化アルミニウムを着膜する。そして、写真製版技術、
エッチング技術を用いて、酸化アルミニウム膜を矩形に
エッチングし、発熱抵抗素子4および測温抵抗素子5、
6を被覆する熱伝導促進部材21が形成される。
る熱伝導は次のように行われる。つまり、発熱抵抗素子
4で発生した熱は、発熱抵抗素子4の上下の支持膜2お
よび熱伝導促進部材21に伝達され、その後各膜中をX
III−XIII方向に伝達された後、測温抵抗素子
5、6に伝達される。そこで、センサ部15の上面側の
熱伝達は、保護膜3より熱伝導のよい熱伝導促進部材2
1を介して行われるので、発熱抵抗素子4と測温抵抗素
子5、6との間の熱抵抗が従来の流量検出素子に比べて
小さくなる。
保護膜3の熱伝導率に対して大きな熱伝導率をもつ熱伝
導促進材料21が発熱抵抗素子4および測温抵抗素子
5、6と保護膜3との間に配置されているので、発熱抵
抗素子4と測温抵抗素子5、6との間の熱抵抗を小さく
することができ、発熱抵抗素子4で発生した熱が速やか
に測温抵抗素子5、6に伝達される。そこで、計測流体
の流量や流速が急激に変化しても、流れ方向に移動した
センサ部15の表面温度分布が速やかに形成され、応答
性のよい流量検出素子が得られる。
形態7に係る流量検出素子を示す平面図、図15は図1
4のXV−XV矢視断面図である。この実施の形態7で
は、熱伝導促進部材22が発熱抵抗素子4および測温抵
抗素子5、6の配置領域を覆うように保護膜3上に矩形
に形成されている。ここで、熱伝導促進部材22は、保
護膜3より熱伝導の良好な材料、例えば白金が用いられ
る。なお、この実施の形態7は、熱伝導促進部材11に
代えて、熱伝導促進部材22を発熱抵抗素子4および測
温抵抗素子5、6の配置領域を覆うように保護膜3上に
配置している点を除いて、上記実施の形態1と同様に構
成されている。
る熱伝導は次のように行われる。つまり、発熱抵抗素子
4で発生した熱は、発熱抵抗素子4の上下の支持膜2お
よび保護膜3に伝達される。そして、支持膜2に伝達さ
れた熱は、その後膜中をXV−XV方向に伝達された
後、測温抵抗素子5、6に伝達される。一方、保護膜3
に伝達された熱は、熱伝導促進部材22に伝達され、そ
の膜中をXV−XV方向に伝達され、再び保護膜3に伝
達された後、測温抵抗素子5、6に伝達される。この保
護膜3は熱伝導しにくいが、厚みが極めて薄く形成され
ているので、厚み方向には熱は速やかに伝導される。そ
こで、センサ部15の上面側の熱伝達は、保護膜3より
熱伝導のよい熱伝導促進部材22を介して行われるの
で、発熱抵抗素子4と測温抵抗素子5、6との間の熱抵
抗が従来の流量検出素子に比べて小さくなる。
保護膜3の熱伝導率に対して大きな熱伝導率をもつ熱伝
導促進材料22が保護膜3の上面に配置されているの
で、発熱抵抗素子4と測温抵抗素子5、6との間の熱抵
抗を小さくすることができ、発熱抵抗素子4で発生した
熱が速やかに測温抵抗素子5、6に伝達される。そこ
で、計測流体の流量や流速が急激に変化しても、流れ方
向に移動したセンサ部15の表面温度分布が速やかに形
成され、応答性のよい流量検出素子が得られる。
伝導促進部材22を保護膜3の上面に配置するものとし
ているが、この実施の形態8では、熱伝導促進部材22
を保護膜3の上面と同じ面位置となるように保護膜3に
埋設するものとしている。この場合、センサ部15の表
面に凹凸がなく、センサ部15の表面を流れる気流の乱
れが抑えられ、特性を安定化させつつ、より良い応答性
が得られる。また、保護膜3を厚くすることなく熱伝導
促進部材22を設けることができるので、熱伝達促進部
材22を設けることによる熱容量の増加が抑えられ、そ
の分応答性の向上が図られる。
形態9に係る流量検出素子を示す平面図、図17は図1
6のXVII−XVII矢視断面図である。この実施の
形態9では、熱伝導促進部材21が発熱抵抗素子4およ
び測温抵抗素子5、6を被覆するように支持膜2上に矩
形に形成され、保護膜3が熱伝導促進部材21を被覆す
るように支持膜2上に形成されている。そして、熱伝導
促進部材21の厚みと熱伝導促進部材21上の保護膜3
の厚みとの総和が支持膜2上の保護膜3の厚みに一致す
るように構成されている。なお、この実施の形態9は、
熱伝導促進部材21上の保護膜3の厚みを熱伝導促進部
材21の厚み分薄く形成されている点を除いて、上記実
施の形態6と同様に構成されている。
持膜2、発熱抵抗素子4、測温抵抗素子5、6および比
較抵抗素子7が形成された平板状基板1上に酸化アルミ
ニウムをtp1の厚さに着膜する。そして、写真製版技
術、エッチング技術を用いて、酸化アルミニウム膜を矩
形にエッチングし、発熱抵抗素子4および測温抵抗素子
5、6を被覆する熱伝導促進部材21が形成される。つ
いで、酸化アルミニウム膜をエッチングするためのマス
クであるフォトレジストを残した状態で、窒化シリコン
をtp1の厚さに着膜する。その後、該フォトレジスト
を除去することにより、熱伝導促進部材21が窒化シリ
コン膜と同じ面位置となるように窒化シリコン膜中に埋
設されて形成される。さらに、窒化シリコンを(tp−
tp1)の厚さに着膜して、保護膜3が形成される。
上記実施の形態6と同様に、発熱抵抗素子4で発生した
熱は、発熱抵抗素子4の上下の支持膜2および熱伝導促
進部材21に伝達され、その後各膜中をXVII−XV
II方向に伝達された後、測温抵抗素子5、6に伝達さ
れる。そこで、この実施の形態9においても、上記実施
の形態6と同様に、計測流体の流量や流速が急激に変化
しても、流れ方向に移動したセンサ部15の表面温度分
布が速やかに形成され、応答性のよい流量検出素子が得
られる。
進部材21の厚みと熱伝導促進部材21上の保護膜3の
厚みとの総和が支持膜2上の保護膜3の厚みに一致する
ように構成されているので、センサ部15の表面に凹凸
が生じない。そこで、上記実施の形態6に比べて、セン
サ部15の表面を流れる気流の乱れが抑えられ、特性を
安定化させつつ、より良い応答性が得られる。熱の伝達
には、熱伝導と熱容量とが寄与している。この実施の形
態9では、保護膜3を厚くすることなく熱伝導促進部材
21を設けることができる。そこで、保護膜3の厚みt
pが維持されるので、熱伝達促進部材21を設けること
による熱容量の増加が抑えられ、応答性の向上が図られ
る。
の形態10に係る流量検出素子を示す平面図、図19は
図18のXIX−XIX矢視断面図である。この実施の
形態10では、熱伝導促進部材22が発熱抵抗素子4お
よび測温抵抗素子5、6の配置領域をカバーするように
保護膜3中に内在させて矩形に形成されている。なお、
この実施の形態10は、熱伝導促進部材22が保護膜3
中に内在されて配置されている点を除いて、上記実施の
形態7と同様に構成されている。
進部材22を作製するには、まず支持膜2、発熱抵抗素
子4、測温抵抗素子5、6および比較抵抗素子7が形成
された平板状基板1上に窒化シリコンをtp2の厚みに
着膜し、さらにその窒化シリコン膜上に白金をtp3の
厚みに着膜する。そして、写真製版技術、エッチング技
術を用いて、白金膜を矩形にエッチングし、熱伝導促進
部材22を形成する。ついで、白金膜をエッチングする
ためのマスクであるフォトレジストを残した状態で、窒
化シリコンをtp3の厚みに着膜する。その後、該フォ
トレジストを除去することにより、熱伝導促進部材22
を構成する白金膜と窒化シリコン膜とが同じ面位置とな
る。その上に、さらに窒化シリコンを(tp−tp2−
tp3)の厚みに着膜し、熱伝導促進部材22が保護膜
3中に内在されて形成される。なお、保護膜3の総厚は
tpに制御されている。
上記実施の形態7と同様に、発熱抵抗素子4で発生した
熱は、発熱抵抗素子4の上下の支持膜2および保護膜3
に伝達される。そして、支持膜2に伝達された熱は、そ
の後膜中をXIX−XIX方向に伝達された後、測温抵
抗素子5、6に伝達される。一方、保護膜3に伝達され
た熱は、熱伝導促進部材22に伝達され、その膜中をX
IX−XIX方向に伝達され、再び保護膜3に伝達され
た後、測温抵抗素子5、6に伝達される。そこで、この
実施の形態10においても、上記実施の形態7と同様
に、計測流体の流量や流速が急激に変化しても、流れ方
向に移動したセンサ部15の表面温度分布が速やかに形
成され、応答性のよい流量検出素子が得られる。
促進部材22が保護膜3中に内在されているので、セン
サ部15の表面に凹凸が生じない。そこで、上記実施の
形態7に比べて、センサ部15の表面を流れる気流の乱
れが抑えられ、特性を安定化させつつ、より良い応答性
が得られる。また、熱伝導促進部材22が保護膜3中に
内在されているので、発熱抵抗素子4および測温抵抗素
子5、6と熱伝導促進部材22との距離が短縮され、発
熱抵抗素子4および測温抵抗素子5、6と熱伝導促進部
材22との間の保護膜3を介しての熱伝導が速められ、
その分応答性が向上される。熱の伝達には、熱伝導と熱
容量とが寄与している。この実施の形態10では、熱伝
導促進部材22が保護膜3中に内在されているので、保
護膜3を厚くすることなく熱伝導促進部材22を設ける
ことができる。そこで、保護膜3の厚みが維持されるの
で、熱伝達促進部材22を設けることによる熱容量の増
加が抑えられ、応答性の向上が図られる。
子4の両側に配置される測温抵抗素子5、6は同一の格
子状パターンに形成するものとしているが、測温抵抗素
子5、6は異なる格子状パターンに形成されてもよい。
この場合、流体の流量および流速を計測する過程におい
て、測温抵抗素子5、6から測定される温度に相当する
量を、測温抵抗素子5、6の格子状パターンの差を考慮
して補償した後、比較するようにすればよい。また、上
記各実施の形態では、ダイヤフラムタイプの流量検出素
子に適用するものとして説明しているが、ブリッジタイ
プの流量検出素子に適用しても、同様の効果を奏する。
また、上記各実施の形態では、支持膜2、保護膜3、発
熱抵抗素子4、測温抵抗素子5、6および熱伝導促進部
材11、20、21、22をスパッタにより成膜するも
のとしているが、成膜方法はスパッタリング法に限定さ
れるものではなく、真空蒸着、CVD等の成膜方法を用
いてもよい。また、上記各実施の形態では、発熱抵抗素
子4および測温抵抗素子5、6として白金を用いている
が、発熱抵抗素子4および測温抵抗素子5、6は白金に
限らず、温度依存性抵抗の特性を有する材料であればよ
く、例えば鉄とニッケルとの合金であるパーマロイ等を
用いることができる。また、上記各実施の形態では、支
持膜2および保護膜3として窒化シリコンを用いるもの
としているが、支持膜2および保護膜3は窒化シリコン
に限らず、絶縁性を有する材料であればよく、例えば5
酸化タンタル(Ta2O5)、二酸化珪素(SiO2)等を用い
ることができる。また、熱伝導促進部材として白金や酸
化アルミニウムを用いるものとしているが、熱伝導促進
部材は、支持膜2および保護膜3より熱伝導率の大きい
材料であればよく、例えば金(Au)、銅(Cu)、銀(A
g)等やシルミン(AlSi)、窒化チタン(TiN)等を用い
ることができる。
の発明の実施の形態11に係る流量センサを示す正面図
および横断面図である。各図において、主管31は円筒
状をなし、計測流体の通路を構成している。そして、円
筒状の計測用管路32が主管31の内壁面から径方向内
方に延出する支持腕33に支持されて同軸に配置されて
いる。この計測用管路32内には、上記実施の形態1に
よる流量検出素子34が、発熱抵抗素子および一対の測
温抵抗素子の配列方向を計測用管路32の軸心方向に一
致させて配置されている。また、主管31の一端側に
は、計測流体を整流するための格子状の整流器35が取
り付けられている。そして、制御部および温度計測部と
しての制御回路36が主管31の外周に設けられたケー
ス37内に収容されている。この制御回路36は電極パ
ッドを介して流量検出素子34の発熱抵抗素子、測温抵
抗素子および比較抵抗素子に電気的に接続されている。
また、ケース37には、流量検出素子34に電力を供給
し、出力信号を取り出すためのコネクタ38が設けられ
ている。
例えば内燃機関の吸気管に取り付けられ、吸入空気量の
計測に適用される。この場合、吸気管が主管31に相当
している。流量センサ30においては、コネクタ38を
介して流量検出素子34に電力が供給され、制御回路3
6により、発熱抵抗素子の温度が比較抵抗素子で計測さ
れた空気温度に対して200℃高い温度となるように制
御されている。そして、一対の測温抵抗素子の温度が制
御回路36により計測され、コネクタ38を介して出力
されている。吸入空気は整流器35により整流されて主
管31内に流入する。主管31内に流入した空気の一部
が計測用管路32内に流入し、流量検出素子34のセン
サ部表面に沿って一側の測温検出素子側から他側の測温
抵抗素子側に流通する。そこで、空気の流れによって、
上流側の測温抵抗素子の温度が低下し、下流側の測温抵
抗素子の温度が上昇する。この一対の測温抵抗素子の温
度が制御回路36を介して計測される。そして、上記実
施の形態1で説明したように、この一対の測温抵抗素子
の温度差に基づいて、空気の流量、流れ方向あるいは流
速が検出され、内燃機関の吸入空気量の制御に供せられ
る。
量検出素子34が上記実施の形態1のように構成されて
いるので、十分な強度とともに、良好な応答性を備えた
流量センサが得られる。そこで、この流量センサ30
は、吸入空気量が回転数に応じた脈動流となり、特に高
負荷域においては、流量変動幅が非常に大きくなり、ま
た高回転域においては、流量変動の速度が速くなるよう
な内燃機関の吸入空気量の計測にも、十分適用できる。
また、この流量センサ30は、吸入空気の最大流速が2
00m/s近くに達するような内燃機関の吸入空気量の
計測にも、十分耐えられる。
サ30に上記実施の形態1による流量検出素子を用いる
ものとしているが、他の実施の形態による流量検出素子
を用いても、同様の効果を奏する。
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
も一面側を開口とする空隙が設けられた平板状基板と、
発熱抵抗素子とこの発熱抵抗素子の両側に配置された一
対の測温抵抗素子とが絶縁性の支持膜と絶縁性の保護膜
とにより上下から包まれて構成され、上記平板状基板の
一面側の表面に対してほぼ平行となる平面上に配置され
るとともに、上記空隙上に位置するように、少なくとも
該支持膜の一端が上記平板状基板に保持されて、その大
部分が上記平板状基板と非接触状態に配置されるセンサ
部とを備えた流量検出素子において、上記支持膜および
上記保護膜の少なくとも一方より高い熱伝導率を有する
薄膜の熱伝導促進部材が、上記センサ部の上記発熱抵抗
素子と上記一対の測温抵抗素子との間の熱伝導経路に配
設されているので、発熱抵抗素子と測温抵抗素子との間
の熱抵抗を小さくでき、強度を低下させることなく応答
性を向上できる、あるいは応答性を低下させることなく
強度を高めることができる流量検出素子が得られる。
抵抗素子と一対の測温抵抗素子とのそれぞれの間に、上
記発熱抵抗素子と上記一対の測温抵抗素子との配列方向
と直交する方向に延設されているので、発熱抵抗素子で
発生した熱は、支持膜、保護膜を介して一旦熱伝導促進
部材に伝達され、熱伝導促進部材中を伝達した後、支持
膜、保護膜を介して測温抵抗素子に伝達される。そこ
で、発熱抵抗素子で発生した熱は、主に熱伝達促進部材
中を伝導し、熱伝達しにくい支持膜、保護膜中を伝導す
る距離が縮小され、応答性の向上が図られる。
熱伝導率を有するとともに絶縁性を有する材料からな
り、発熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子の配置領域
の下部に位置し、かつ、上記発熱抵抗素子および一対の
測温抵抗素子に接触するように上記支持膜の表面上に設
けられているので、発熱抵抗素子で発生し、支持膜側の
熱伝達経路によって伝達する熱は、直接熱伝導促進部材
を介して測温抵抗素子に伝達され、応答性の向上が図ら
れる。
同じ面位置となるように上記支持膜に埋設されているの
で、熱伝導促進部材を設けることに起因するセンサ部の
表面の凹凸がなく、センサ部表面を流れる流体の流れに
乱れが発生せず、特性の安定化が図られる。また、支持
膜の厚みを増加させることなく熱伝導促進部材を形成で
きるようになり、熱伝導促進部材を設けることによる熱
容量の増加が抑えられ、応答性の向上が図られる。
熱伝導率を有する材料からなり、発熱抵抗素子および一
対の測温抵抗素子の配置領域の下部に位置し、かつ、上
記発熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子と接触しない
ように、上記支持膜中に埋設されているので、発熱抵抗
素子で発生し、支持膜側の熱伝達経路を伝達する熱は、
支持膜を介して一旦熱伝導促進部材に伝達され、熱伝導
促進部材中を伝達した後、支持膜を介して測温抵抗素子
に伝達される。そこで、発熱抵抗素子で発生した熱は、
主に熱伝達促進部材中を伝導し、熱伝達しにくい支持膜
中を伝導する距離が縮小され、応答性の向上が図られ
る。
の支持膜厚みが、上記熱伝導促進部材を埋設していない
部位の支持膜厚みより上記熱伝導促進部材の厚み分薄く
形成されて、発熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子と
接触する側の支持膜表面を平滑な表面に構成しているの
で、熱伝導促進部材を設けることに起因するセンサ部の
表面の凹凸がなく、センサ部表面を流れる流体の流れに
乱れが発生せず、特性の安定化が図られる。また、支持
膜の厚みを増加させることなく熱伝導促進部材を形成で
きるようになり、熱伝導促進部材を設けることによる熱
容量の増加が抑えられ、応答性の向上が図られる。
熱伝導率を有する材料からなり、発熱抵抗素子および一
対の測温抵抗素子の配置領域の下部に位置するように、
空隙側の上記支持膜の表面上に設けられているので、発
熱抵抗素子で発生し、支持膜側の熱伝達経路を伝達する
熱は、主に熱伝達促進部材中を伝導し、熱伝達しにくい
支持膜中を伝導する距離が縮小され、応答性の向上が図
られる。
熱伝導率を有するとともに絶縁性を有する材料からな
り、発熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子の配置領域
の上部に位置し、かつ、上記発熱抵抗素子および一対の
測温抵抗素子に接触するように上記保護膜の下側表面に
設けられているので、発熱抵抗素子で発生し、保護膜側
の熱伝達経路を伝達する熱は、直接熱伝導促進部材を介
して測温抵抗素子に伝達され、応答性の向上が図られ
る。
熱伝導率を有する材料からなり、発熱抵抗素子および一
対の測温抵抗素子の配置領域の上部に位置し、かつ、上
記発熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子と接触しない
ように、上記保護膜中に埋設されているので、発熱抵抗
素子で発生し、保護膜側の熱伝達経路を伝達する熱は、
保護膜を介して一旦熱伝導促進部材に伝達され、熱伝導
促進部材中を伝達した後、保護膜を介して測温抵抗素子
に伝達される。そこで、発熱抵抗素子で発生し、保護膜
側の熱伝達経路を伝達する熱は、主に熱伝達促進部材中
を伝導し、熱伝達しにくい支持膜中を伝導する距離が縮
小され、応答性の向上が図られる。
熱伝導率を有する材料からなり、発熱抵抗素子および一
対の測温抵抗素子の配置領域の上部に位置するように、
上記保護膜の上側表面上に設けられているので、発熱抵
抗素子で発生し、保護膜側の熱伝達経路を伝達する熱
は、保護膜を介して一旦熱伝導促進部材に伝達され、熱
伝導促進部材中を伝達した後、保護膜を介して測温抵抗
素子に伝達される。そこで、発熱抵抗素子で発生し、保
護膜側の熱伝達経路を伝達する熱は、主に熱伝達促進部
材中を伝導し、熱伝達しにくい支持膜中を伝導する距離
が縮小され、応答性の向上が図られる。
位の保護膜厚みが、上記熱伝導促進部材が設けられてい
ない部位の保護膜厚みより上記熱伝導促進部材の厚み分
薄く形成されて、上記保護膜の上側表面を平滑な表面に
構成しているので、熱伝導促進部材を設けることに起因
するセンサ部の表面の凹凸がなく、センサ部表面を流れ
る流体の流れに乱れが発生せず、特性の安定化が図られ
る。また、支持膜の厚みを増加させることなく熱伝導促
進部材を形成できるようになり、熱伝導促進部材を設け
ることによる熱容量の増加が抑えられ、応答性の向上が
図られる。
し、その軸方向を計測流体の流れ方向にほぼ一致させて
該計測流体の通路内に配置される計測用管路と、少なく
とも一面側を開口とする空隙が設けられた平板状基板
と、発熱抵抗素子とこの発熱抵抗素子の両側に配置され
た一対の測温抵抗素子とが絶縁性の支持膜と絶縁性の保
護膜とにより上下から包まれて構成され、上記平板状基
板の一面側の表面に対してほぼ平行となる平面上に配置
されるとともに、上記空隙上に位置するように、少なく
とも該支持膜の一端が上記平板状基板に保持されて、そ
の大部分が上記平板状基板と非接触状態に配置されるセ
ンサ部と、このセンサ部の上記発熱抵抗素子と上記一対
の測温抵抗素子との間の熱伝導経路に配設された上記支
持膜および上記保護膜の少なくとも一方より高い熱伝導
率を有する薄膜の熱伝導促進部材とから構成され、上記
発熱抵抗素子と上記一対の測温抵抗素子との配列方向を
上記計測用管路の軸方向にほぼ一致させて上記計測用管
路内に設けられた流量検出素子と、上記発熱抵抗素子に
供給される電力を制御して該発熱抵抗素子の温度を所定
の温度に保持する制御部と、上記一対の測温抵抗素子の
温度を計測する温度計測部とを備えたので、計測流体の
流量、速度あるいは方向を応答よく計測でき、内燃機関
の吸入空気量の計測にも適用できる流量センサが得られ
る。
を示す平面図である。
表面温度分布を示す図である。
を示す平面図である。
を示す平面図である。
を示す平面図である。
子を示す平面図である。
子を示す平面図である。
ある。
子を示す平面図である。
子を示す平面図である。
ある。
素子を示す平面図である。
る。
サを示す正面図である。
サを示す横断面図である。
ある。
である。
平面図である。
抗素子、5、6 測温抵抗素子、10 計測流体の流れ
方向、11、20、21、22 熱伝導促進部材、15
センサ部、18 エッチングホール(空隙)、30
流量センサ、32 計測用管路、34 流体検出素子、
36 制御回路(制御部、温度計測部)。
Claims (12)
- 【請求項1】 少なくとも一面側を開口とする空隙が設
けられた平板状基板と、発熱抵抗素子とこの発熱抵抗素
子の両側に配置された一対の測温抵抗素子とが絶縁性の
支持膜と絶縁性の保護膜とにより上下から包まれて構成
され、上記平板状基板の一面側の表面に対してほぼ平行
となる平面上に配置されるとともに、上記空隙上に位置
するように、少なくとも該支持膜の一端が上記平板状基
板に保持されて、その大部分が上記平板状基板と非接触
状態に配置されるセンサ部とを備えた流量検出素子にお
いて、 上記支持膜および上記保護膜の少なくとも一方より高い
熱伝導率を有する薄膜の熱伝導促進部材が、上記センサ
部の上記発熱抵抗素子と上記一対の測温抵抗素子との間
の熱伝導経路に配設されていることを特徴とする流量検
出素子。 - 【請求項2】 熱伝導促進部材が、支持膜上の発熱抵抗
素子と一対の測温抵抗素子とのそれぞれの間に、上記発
熱抵抗素子と上記一対の測温抵抗素子との配列方向と直
交する方向に延設されていることを特徴とする請求項1
記載の流量検出素子。 - 【請求項3】 熱伝導促進部材が、支持膜より高い熱伝
導率を有するとともに絶縁性を有する材料からなり、発
熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子の配置領域の下部
に位置し、かつ、上記発熱抵抗素子および一対の測温抵
抗素子に接触するように上記支持膜の表面上に設けられ
ていることを特徴とする請求項1記載の流量検出素子。 - 【請求項4】 熱伝導促進部材が、支持膜の表面と同じ
面位置となるように上記支持膜に埋設されていることを
特徴とする請求項3記載の流量検出素子。 - 【請求項5】 熱伝導促進部材が、支持膜より高い熱伝
導率を有する材料からなり、発熱抵抗素子および一対の
測温抵抗素子の配置領域の下部に位置し、かつ、上記発
熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子と接触しないよう
に、上記支持膜中に埋設されていることを特徴とする請
求項1記載の流量検出素子。 - 【請求項6】 熱伝導促進部材を埋設している部位の支
持膜厚みが、上記熱伝導促進部材を埋設していない部位
の支持膜厚みより上記熱伝導促進部材の厚み分薄く形成
されて、発熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子と接触
する側の支持膜表面を平滑な表面に構成していることを
特徴とする請求項5記載の流量検出素子。 - 【請求項7】 熱伝導促進部材が、支持膜より高い熱伝
導率を有する材料からなり、発熱抵抗素子および一対の
測温抵抗素子の配置領域の下部に位置するように、空隙
側の上記支持膜の表面上に設けられていることを特徴と
する請求項1記載の流量検出素子。 - 【請求項8】 熱伝導促進部材が、保護膜より高い熱伝
導率を有するとともに絶縁性を有する材料からなり、発
熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子の配置領域の上部
に位置し、かつ、上記発熱抵抗素子および一対の測温抵
抗素子に接触するように上記保護膜の下側表面に設けら
れていることを特徴とする請求項1記載の流量検出素
子。 - 【請求項9】 熱伝導促進部材が、保護膜より高い熱伝
導率を有する材料からなり、発熱抵抗素子および一対の
測温抵抗素子の配置領域の上部に位置し、かつ、上記発
熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子と接触しないよう
に、上記保護膜中に埋設されていることを特徴とする請
求項1記載の流量検出素子。 - 【請求項10】 熱伝導促進部材が、保護膜より高い熱
伝導率を有する材料からなり、発熱抵抗素子および一対
の測温抵抗素子の配置領域の上部に位置するように、上
記保護膜の上側表面上に設けられていることを特徴とす
る請求項1記載の流量検出素子。 - 【請求項11】 熱伝導促進部材が設けられている部位
の保護膜厚みが、上記熱伝導促進部材が設けられていな
い部位の保護膜厚みより上記熱伝導促進部材の厚み分薄
く形成されて、上記保護膜の上側表面を平滑な表面に構
成していることを特徴とする請求項8乃至請求項10の
いずれかに記載の流量検出素子。 - 【請求項12】 筒状をなし、その軸方向を計測流体の
流れ方向にほぼ一致させて該計測流体の通路内に配置さ
れる計測用管路と、 少なくとも一面側を開口とする空隙が設けられた平板状
基板と、発熱抵抗素子とこの発熱抵抗素子の両側に配置
された一対の測温抵抗素子とが絶縁性の支持膜と絶縁性
の保護膜とにより上下から包まれて構成され、上記平板
状基板の一面側の表面に対してほぼ平行となる平面上に
配置されるとともに、上記空隙上に位置するように、少
なくとも該支持膜の一端が上記平板状基板に保持され
て、その大部分が上記平板状基板と非接触状態に配置さ
れるセンサ部と、このセンサ部の上記発熱抵抗素子と上
記一対の測温抵抗素子との間の熱伝導経路に配設された
上記支持膜および上記保護膜の少なくとも一方より高い
熱伝導率を有する薄膜の熱伝導促進部材とから構成さ
れ、上記発熱抵抗素子と上記一対の測温抵抗素子との配
列方向を上記計測用管路の軸方向にほぼ一致させて上記
計測用管路内に設けられた流量検出素子と、 上記発熱抵抗素子に供給される電力を制御して該発熱抵
抗素子の温度を所定の温度に保持する制御部と、 上記一対の測温抵抗素子の温度を計測する温度計測部と
を備えたことを特徴とする流量センサ。
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