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JP3332130B2 - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JP3332130B2
JP3332130B2 JP11615795A JP11615795A JP3332130B2 JP 3332130 B2 JP3332130 B2 JP 3332130B2 JP 11615795 A JP11615795 A JP 11615795A JP 11615795 A JP11615795 A JP 11615795A JP 3332130 B2 JP3332130 B2 JP 3332130B2
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light
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display
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良弘 和泉
浩 浜田
和彦 津田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
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    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、AV(オーディオビデ
ュアル)機器およびOA(オフィスオートメーション)
機器などに使用できる直視型の画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】表示装置は、高品位テレビ(HDTV)
の本格的な普及を前に、ますます大型大容量化が要求さ
れている。具体的には、画像の高解像度化に伴って、画
素数を400×600個から1000×1000個以上
へと増大すること、および、表示画面のサイズを20型
から40型以上へとより大型化することが求められてい
る。
【0003】家庭用でこのような大型の表示装置を実現
するためには、従来のブラウン管(CRT)を用いた直
視型のテレビでは、重量・容積・消費電力の点で問題が
あり、これに代わる表示装置の開発が望まれている。
【0004】一般的な表示装置(ディスプレイ)として
は、CRTの他にプラズマディスプレイパネル(PD
P)等の自発光型ディスプレイ、バックライトを使用し
た直視型の液晶ディスプレイ(LCD)、および投射型
ディスプレイ等がある。これら各方面で、上記要求を満
たすように活発な研究開発が進められている。
【0005】このような情勢のもと、CRTあるいは液
晶パネルに表示された画像を拡大投影することによって
大画面表示を実現する投射型表示装置(プロジェクタ)
が、現在商品化されている。
【0006】このような投影型表示装置の一例として、
液晶パネルを用いた背面投射型(リア・プロジェクタ)
の表示装置が、文献「ディスプレイ アンド イメージ
ングVol.1,No.1,p.25(1992)」に
開示されている。この表示装置を図15および図16を
参照しながら説明する。
【0007】図15に、背面投写型の表示装置の光学シ
ステム図を示す。この表示装置は、主要構成部品とし
て、光源(ランプ)101、コールド・ミラー102、
投射光学システム110、および投影レンズ103を備
える。投射光学システム110は、スペクトル分離・合
成用ダイクロイックミラー111、コンデンサ・レンズ
112、および三原色(RGB)用の液晶パネル113
を含む。表示装置は、これらの主要構成部品に加え、2
つの投射ミラー104、105および透過型のスクリー
ン106を備える。
【0008】このような構成の表示装置では、光源10
1からの光ビームを用いて、投射光学システム110に
よって画像が形成され、その画像が投射レンズ103に
より投射ミラー104、105を介してスクリーン10
6に投射される。なお、スクリーン106には、表示画
像の輝度を上げるためにフレネルレンズ板とレンチキュ
ラー板とを組み合わせたものを使用する必要がある。
【0009】図16に、表示装置内部におけるこれらの
構成部品の配置を示す。主要部である光源101、投射
光学システム110、および投影レンズ103等は、表
示装置の底部に横置き(水平方向)に配置される。投射
光学システム110を経た光ビームは、投影レンズ10
3から横方向に出射され、第1の投射ミラー104で9
0度に折り曲げられた後に、装置の背面に向かう。背面
に向かった光ビームは第2の投射ミラー105により反
射され、それによりスクリーン106に画像が映しださ
れる。この構成により装置の薄型化、軽量化を実現して
いる。
【0010】また、前面投射型(フロント・プロジェク
タ)の表示装置としては、文献「ディスプレイ アンド
イメージングVol.1,No.1,p.47(19
92)」および「Optical Engineeri
ng,Vol.31,No.11,p.2300(19
92)」等に記載されているものがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このようなCRTある
いは液晶パネルを用いた背面投射型の表示装置は、以下
のような問題点を抱えている。
【0012】(1)高輝度な投射用CRT、あるいは高
輝度な投射用液晶パネル(すなわち高輝度な投射用ラン
プ)を使う必要があるため、消費電力が150W以上と
大きくなる。
【0013】(2)スクリーンに用いているフレネルレ
ンズ板およびレンチキュラー板の集光特性の影響で、解
像度の低下および表示視野角の制限が生じる。
【0014】(3)表示視野角を広げる手段として適度
な拡散板をスクリーンに付設する方法があるが、この場
合表示コントラストの低下や輝度(スクリーンの利得)
の低下を招く。
【0015】この中で、(1)に関しては、環境保護の
気運が高まる今日、より低消費電力の表示装置が望まれ
ている。例えば、米国環境保護局の省電力奨励策「エナ
ジー・スター・プログラム」によれば、30W以下の消
費電力が要求されている。(2)及び(3)は、画像の
表示品位にかかわる問題であり、HDTVの臨場感あふ
れる高画質を表現するには、欠くことのできない性能で
ある。
【0016】また、背面投射型の表示装置に限らずCR
T、PDP等の自発光型ディスプレイ、バックライトを
利用したLCD、および前面投射型のディスプレイとい
った従来の表示装置では、周囲が明るい環境あるいは表
示面に外部照明光が入射するような環境では、環境光に
対する表示光の輝度(コントラスト)が低下するため、
それに負けないように表示装置の輝度を高める必要があ
り、消費電力の増加を強いられていた。
【0017】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、低消費電力で、かつ高画質を実現する
画像表示装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の画像表示装置
は、カラー表示のための画像情報を有する複数の光画像
を併置混色化した状態で投射するための画像投射手段
と、対向する2面を有し、該画像投射手段から該2面の
うちの一方の面に投射された該複数の光画像によって該
2面のうちの他方の面の光学特性が変化することにより
該カラー表示のための画像情報が書き込まれ、書き込ま
れた該カラー表示のための画像情報を、該他方の面から
の外周光を利用して読み出すことによりカラー表示を行
う直視型スクリーンとを備え、該複数の光画像は、カラ
ー表示に必要な原色成分にそれぞれ対応しており、該ス
クリーンが、該カラー表示に必要な原色成分に対応した
カラーフィルタを具備し、該画像投写手段は、該光画像
を、該直視型スクリーンの一方の面の略全面にわたって
拡大投写し、拡大投写される光画像によって、該直視型
スクリーンの他方の面の略全体にわたって光学特性が変
化し、そのことによって上記目的が達成される。
【0019】前記画像投射手段が、カラー表示が可能な
1個の液晶パネルまたはブラウン管を備えてもよい。
【0020】本発明の画像表示装置は、カラー表示のた
めの画像情報を有する複数の光画像を併置混色化した状
態で投射するための画像投射手段と、対向する2面を有
し、該画像投射手段から該2面のうちの一方の面に投射
された該複数の光画像によって該2面のうちの他方の面
の光学特性が変化することにより該カラー表示のための
画像情報が書き込まれ、書き込まれた該カラー表示のた
めの画像情報を、該他方の面からの外周光を利用して読
み出すことによりカラー表示を行う直視型スクリーンと
を備え、該複数の光画像は、カラー表示に必要な原色成
分にそれぞれに対応しており、かつ、該スクリーンが3
層の液晶層が蓄積された構造を備えており、各々の液晶
層が異なった色を表示しその輝度を変化させ得る素子で
あり、該画像投写手段は、該光画像を、該直視型スクリ
ーンの一方の面の略全面にわたって拡大投写し、拡大投
写される光画像によって、該直視型スクリーンの他方の
面の略全体にわたって光学特性が変化し、そのことによ
って上記目的が達成される。
【0021】
【0022】本発明の画像表示装置は、カラー表示のた
めの画像情報を有する複数の光画像を多重混色化した状
態で投射するための画像投射手段と、対向する2面と、
該画像投射手段から該2面のうちの一方の面に投射され
た該多重混色化された複数の光画像をそれぞれの光画像
に分離するためのフィルタとを有し、それぞれ分離され
た該複数の光画像によって該2面のうちの他方の面の光
学特性が変化することにより該カラー表示のための画像
情報が書き込まれ、書き込まれた該カラー表示のための
画像情報を、該他方の面からの外周光を利用して読み出
すことによりカラー表示を行う直視型スクリーンとを備
え、該複数の光画像は、カラー表示に必要な原色成分に
それぞれ対応しており、該スクリーンが、該カラー表示
に必要な原色成分に対応したカラーフィルタをさらに具
備し、該画像投写手段は、該光画像を、該直視型スクリ
ーンの一方の面の略全面にわたって拡大投写し、拡大投
写される光画像によって、該直視型スクリーンの他方の
面の略全体にわたって光学特性が変化し、そのことによ
って上記目的が達成される。
【0023】前記画像投射手段が、表示色が互いに異な
る複数の液晶パネルまたは複数のブラウン管を備えても
よい。
【0024】本発明の画像表示装置は、カラー表示のた
めの画像情報を有する複数の光画像を多重混色化した状
態で投射するための画像投射手段と、対向する2面と、
該画像投射手段から該2面のうちの一方の面に投射され
た該多重混色化された複数の光画像をそれぞれの光画像
に分離するためのフィルタとを有し、それぞれ分離され
た該複数の光画像によって該2面のうちの他方の面の光
学特性が変化することにより該カラー表示のための画像
情報が書き込まれ、書き込まれた該カラー表示のための
画像情報を、該他方の面からの外周光を利用して読み出
すことによりカラー表示を行う直視型スクリーンとを備
え、該画像投写手段は、該光画像を、該直視型スクリー
ンの一方の面の略全面にわたって拡大投写し、拡大投写
される光画像によって、該直視型スクリーンの他方の面
の略全体にわたって光学特性が変化し、該複数の光画像
は、カラー表示に必要な原色成分にそれぞれに対応して
おり、かつ、該スクリーンが3層の液晶層が蓄積された
構造を備えており、各々の液晶層が異なった色を表示し
その輝度を変化させ得る素子であり、そのことによって
上記目的が達成される。
【0025】
【0026】本発明の画像表示装置は、レーザー光線を
発生するためのレーザー光線発生手段を有し、該レーザ
ー光線発生手段が発生したレーザー光線を順次走査する
ことによってカラー表示のための画像情報を有する光画
像を投射するための画像投射手段と、対向する2面を有
し、該画像投射手段から該2面のうちの一方の面に投射
された該光画像によって該2面のうちの他方の面の光学
特性が変化することにより該画像情報が書き込まれ、書
き込まれた該画像情報を、該他方の面からの外周光を利
用して読み出すことによりカラー表示を行う直視型スク
リーンとを備え、該スクリーンが、カラー表示に必要な
原色成分に対応したカラーフィルタを具備し、そのこと
によって上記目的が達成される。
【0027】
【0028】
【0029】前記スクリーンを、対向する1対の基板
と、該基板の間に電圧を印加するための電圧印加手段
と、該1対の基板間に配置され、入射する光の強度に応
じて温度が変化する光吸収膜と、該1対の基板間の該光
吸収膜に対して前記他方の面側に配置された液晶層と、
該1対の基板間の該液晶層に対して前記一方の面側に配
置された反射層とを有する構成としてもよい。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【作用】本発明の画像表示装置は、画像投射手段から投
射された光画像に対応して表示媒体の光学特性を変化さ
せる、即ち光画像の光および熱によって分子配列を制御
する機能(以下アクティブ機能と称す)を備えたスクリ
ーン(以下アクティブスクリーンと称す)を有する。こ
のため、スクリーン背面の投射用CRTおよび投射用液
晶パネルには高輝度なものが要求されず、低輝度なもの
でもスクリーン上に十分な画像を形成することができ、
低消費電力を実現することができる。また、投射用のC
RTや液晶パネルの代わりに半導体レーザーのビームを
点順次走査することによってもスクリーン上に画像を形
成することができ、この場合さらに低消費電力(30W
以下)を実現することができる。
【0037】また、スクリーンの透過光を用いた画像表
示とは異なり、外周光(蛍光燈や自然光)の反射を利用
して画像表示をおこなう反射型のアクティブスクリーン
を用いているため、従来の背面投射型の表示装置で見ら
れたようなレンチキュラー板および拡散板に起因した画
質の低下はなくなる。
【0038】また、本発明の画像処理装置では、スクリ
ーンが、特定の波長について明暗のコントロールできる
少なくとも2層を積層する構成となっており、1つの絵
素でフルカラー表示できるため、面積分割する必要がな
い。従って、きわめて高明度なディスプレイが実現でき
る。
【0039】
【実施例】本発明の実施例について以下に説明する。
【0040】(実施例1)図1に、本発明の実施例1で
ある背面投射型の画像表示装置の全体構成図を示す。図
1を参照して、本実施例の表示装置の構成を説明する。
【0041】図16に示した従来の背面投射型表示装置
と同様に、本実施例の表示装置は、主要構成部品とし
て、画像形成のための光ビームを発する光源1、画像情
報の画像投射手段である投射光学システム2、投影レン
ズ3、および画像表示面であるスクリーン4を備える。
本実施例の光源1には低輝度ランプが使用される。投射
光学システム2には、従来の投射用CRTまたは投射用
液晶パネルと同じ構成のものが使用できる。この表示装
置は、さらに、投影レンズ3から出射された画像をスク
リーン4に投射するための投射ミラー5、6を備える。
【0042】図2に、本実施例の表示装置の主要構成部
品であるスクリーン4の断面図を示す。図2を参照しな
がら、スクリーン4の基本構成を説明する。
【0043】このスクリーン4は、一対の透明基板4
1、42、ならびに両基板41、42の間に、基板41
側から順に積層された透明導電膜43、光導電膜44、
反射層45、液晶層46、および透明導電膜47を有す
る。透明導電膜43および47の間には交流電源48が
接続され、両透明導電膜43および47の間には交流電
圧が印加される。
【0044】このような構成を有するスクリーン4にお
ける画像表示の動作を説明する。このスクリーン4は、
光導電膜44で光信号を電気信号に変換し、液晶層46
で電気信号を再度光信号に変換する空間光変調機能を有
しており、反射型ライトバルブの如く動作する。本実施
例では、この方式のスクリーン4を光書き込み型のアク
ティブスクリーンと称する。
【0045】この動作を更に詳細に説明する。スクリー
ン4には、書き込み光7が基板41側から入射される。
書き込み光7は、光強度のパターンとして画像情報を有
する。書き込み光7として画像情報が光導電膜44に与
えられると、光強度に応じて光導電膜44のインピーダ
ンスが変化する。この光導電膜44のインピーダンスの
変化に応じて、液晶層46に印加される電圧が変化す
る。液晶層46では、その印加電圧に応じて液晶分子の
配向状態が変化する。即ち、液晶層46を通過する光が
受ける変調の度合が変化する。一方、基板42側から
は、スクリーン4から画像を読み出すための読み出し光
8が入射される。入射した読み出し光8は、液晶層46
を通過した後に反射層45で反射され、再度液晶層46
を通過した後に、基板42側から出力される。この間に
読み出し光8は、液晶層46で書き込み光7に対応した
画像情報の変調をうける。
【0046】次に、このスクリーン4を構成する各層等
に用いられる材料およびその製造方法を説明する。
【0047】透明導電膜43および47には、酸化錫
(SnO2)、インジウムと錫の酸化物(ITO)、お
よび酸化亜鉛(ZnO)などが使用できる。本実施例で
は、透明導電膜43および47として、スパッタ法によ
って形成したITO膜を用いる。光導電膜44には、光
吸収により導電率が効率よく変化する無機材料および有
機材料が使用できる。例えば、シリコン(Si)、炭素
(C)、およびゲルマニウム(Ge)などのIV属半導
体、ならびにセレン(Se)、硫化カドミウム(Cd
S)、ポリビニルカルバゾール(PVK)などが使用で
きる。ただし、スクリーン4のサイズが40型程度の場
合、製造面での制約からアモルファス材料および有機感
光材料(OPC)が適している。本実施例では、光導電
膜44としてプラズマCVD法により形成した水素化ア
モルファスSi(a−Si:H)を用いる。反射層45
には、可視領域の光を効率よく反射し、かつ面方向に対
する電気的絶縁性が要求される。このため誘電体の積層
による干渉を利用した誘電体ミラーまたは、金属膜を複
数の島状にパターニングしたミラーを用いる必要があ
る。本実施例では、反射層45としてスパッタ法により
形成したアルミニウム(Al)膜を約100μm対角の
複数の島状にパターニングすることによって得られるミ
ラーを用いる。なお、パターニングはレジスト印刷を用
いて行うことができる。液晶層46には、各種表示モー
ドの液晶材料を使用できる。本実施例では、液晶層46
として2色性色素を用いたゲストホスト液晶を用いる。
【0048】また、書き込み光7と読み出し光8とを空
間的に完全分離するため、光導電膜44と反射層45と
の間に、テルル化カドミウム(CdTe)、または水素
化アモルファスSiGe(a−SiGe:H)などから
なる遮光膜を設けてもよい。このようなアクティブ機能
を有するスクリーン4を用いた画像表示装置における表
示原理を説明する。
【0049】図3は、このような表示装置の表示原理を
模式的に示す図である。図2に示した書き込み光7とし
て、投射光学システム2から投射される画像情報を用い
る。投射光学システム2から投射された画像情報は投射
ミラー5および6で反射され、スクリーン4の書き込み
側の面(図中ではスクリーン4の右側面)に拡大投影さ
れる。画像情報を受けたスクリーン4は、前述したよう
にアクティブ動作を行い、液晶層46の分子配向状態が
その画像情報の光強度に応じて変化する。液晶層46の
表示モードとして反射直視型モードを採用すると、室内
光および自然光等の外周光を読み出し光8として利用で
き、書き込み光7に応じた画像を表示させることができ
る。
【0050】書き込み光7は、従来のように高輝度であ
ることを必要としない。その理由を説明する。スクリー
ン4の液晶層46に印加される電圧VLは、交流電源4
8の印加電圧をV、光導電膜44のインピーダンスをZ
P、液晶層46のインピーダンスをZLとすれば次式に近
似できる。
【0051】 VL=V×ZL/(ZL+ZP) (式1) 液晶層46の分子配向変化のしきい電圧をVLthとし、
光導電膜44に光が照射された時に液晶層46に印加さ
れる電圧をVLon、光導電膜44に光が照射されない時
に液晶層46に印加される電圧をVLoffとしたとき、V
Lon<VLth<VLo ffあるいは、VLon>VLth>VLoff
満たしさえすればスクリーン4はアクティブ動作する。
したがって、低輝度な投射用CRT、あるいは低輝度な
投射用液晶パネル(すなわち低輝度な投射用ランプ)を
使用することが可能となる。
【0052】この結果、液晶層46に用いる表示モード
および液晶層46の厚さにも依存するが、30〜100
W程度の消費電力でスクリーン4に画像を表示すること
ができ、従来の背面投射型表示装置に比べて低消費電力
化が達成できる。また、投射用CRTおよび投射用ラン
プの輝度を下げることで同時にその寿命を延ばすことも
でき、信頼性向上の効果も得ることができる。
【0053】このように本発明の画像表示装置は、外周
光の反射光を利用して表示をおこなうことが特徴であ
る。外周光とは蛍光灯などの室内および自然光のこと
で、具体的には200ルクス程度の輝度を有していれば
よい。従って、従来の背面投射型表示装置のように、高
輝度な投射用CRT、あるいは高輝度な投射用液晶パネ
ル(高輝度な投射用ランプ)を使用する必要が無い。本
発明の画像表示装置で使用する投射光学システム2は、
単にスクリーン4をアクティブ動作させるだけの目的で
設けられているためである。
【0054】また、スクリーン4に表示される画像は反
射直視型モードの液晶表示であるため、従来の背面投射
型表示装置において問題となっている、スクリーンを構
成するレンチキュラー板及び拡散板に起因した画質の低
下は見られない。さらに明るい環境下でも観察者は自然
な画像を得ることができる。
【0055】(実施例2)実施例1で示した本発明の画
像表示装置は、投射光学システム2に投射用CRTある
いは投射用液晶パネルを用いた構成のものを示した。実
施例2では、投射光学システム2にレーザーを用いた画
像表示装置を説明する。
【0056】図4に、レーザーの点順次走査光学システ
ムの構成図を示す。図示するように、この点順次走査光
学システムは、レーザー13、変調器14、垂直走査ミ
ラー15、水平走査ミラー16、及び投射レンズ17を
備える。レーザー13にはシステム全体の小型化を考慮
して半導体レーザー(発振波長680nm)を使用す
る。変調器14には音響光学(AO)素子を利用し、画
像情報に対応した光の強度変化として入射レーザービー
ムの変調をおこなう。垂直走査ミラー15にはガルバノ
ミラーを、水平走査ミラー16には多面体(ポリゴン)
ミラーを用いる。なお、高速な光走査を要求される時
は、各走査ミラー15、16の代わりに新たにAO素子
を設け、AO素子の偏向変調機能を用いて光走査を行う
ことも可能である。
【0057】この様な構成の点順次走査光学システムの
動作を説明する。レーザー13から発せられた光線は、
変調器14に入射される。入射された光線は、変調器1
4によって画像情報に応じた変調を受ける。変調された
光線は、垂直走査ミラー15と水平走査ミラー16とに
よって画像情報の各画素に相当する点に順次走査され
る。これにより、変調された光線は、投射レンズ17を
介して書き込みレーザービーム18として後述するスク
リーン20に投射される。
【0058】図5に、本実施例で用いるスクリーン20
の断面図を示す。図5を参照しながら、スクリーン20
の基本構成を説明する。
【0059】このスクリーン20は、一対の透明基板2
1、22、ならびに両基板21、22の間に、基板21
側から順に積層された透明導電膜23、光吸収膜24、
反射層25、液晶層26、および透明導電膜27を有す
る。透明導電膜23および27の間には交流電源28が
接続され、両透明導電膜23および27の間には交流電
圧が印加される。
【0060】このような構成を有するスクリーン20に
おける画像表示の動作を説明する。このスクリーン20
は、光吸収膜24で光信号を熱に変換し、液晶層26で
熱を再度光信号に変換する空間光変調機能を有してお
り、反射型ライトバルブの如く動作する。本実施例で
は、この方式のスクリーン20を熱書き込み型のアクテ
ィブスクリーンと称する。
【0061】この動作を更に詳細に説明する。スクリー
ン20には、書き込みレーザービーム18が基板21側
から入射される。書き込みレーザービーム18は、光強
度のパターンとして画像情報を有する。書き込みレーザ
ービーム18として画像情報が光吸収膜24に与えられ
ると、光強度に応じて光吸収膜24の温度が変化する。
この光吸収膜24の温度変化に応じて、液晶層26の温
度がそれに応じて変化する。液晶層26では、その温度
変化に応じて相転移が生じる。即ち、液晶層26を通過
する光が受ける変調の度合が変化する。一方、基板22
側からは、スクリーン20から画像を読み出すための読
み出し光19が入射される。入射した読み出し光19
は、液晶層26を通過した後に反射層25で反射され、
再度液晶層26を通過した後に、基板22側から出力さ
れる。この間に読み出し光19は、液晶層26で書き込
みレーザービーム18に対応した画像情報の変調をうけ
る。次に、このスクリーン20を構成する各層等に用い
られる材料およびその製造方法を説明する。
【0062】透明導電膜23及び27には、酸化錫(S
nO2)、インジウムと錫の酸化物(ITO)、および
酸化亜鉛(ZnO)などが使用できる。光吸収膜24に
は、光吸収により温度が効率よく変化する材料、即ち吸
収係数が104cm-1以上と大きい材料を使用する必要
がある。例えば、水素化アモルファスSi(a−Si:
H)およびテルル化カドミウム(CdTe)が使用でき
る。本実施例では、吸収係数が書き込みレーザービーム
18の波長(680nm)領域で約105cm- 1と大き
いCdTeを使用する。反射層25は、可視領域の光を
効率よく反射し、なおかつ光吸収膜24の熱を面内方向
への拡散させずに効率よく液晶層26に伝達する必要が
あるため、約0.5μm厚の非常に薄いアルミニウム
(Al)膜を用いる。液晶層26には、書き込みレーザ
ービーム18による熱で相変化が起こる相転移型表示モ
ードの液晶材料を使用する。この液晶は、温度でスメク
チック相(S相)→ネマティック相(N相)→液相(I
相)と相変化し、液晶の温度を上昇させた後にS相に冷
却される過程で散乱核が形成される。このため、書き込
みレーザービーム18の熱で表示が可能となる。
【0063】また、交流電源28を用いた電流加熱によ
って液晶層26を先ず散乱状態にし、次に電圧を加えな
がら書き込みレーザービーム18を照射することにより
表示を行うこともできる。
【0064】上述した図4に示したレーザーの点順次走
査光学システムと図5に示したスクリーン20を、実施
例1の図1に示した画像表示装置の投射光学システム2
とスクリーン4にそれぞれ置き換えることにより、実施
例2の画像表示装置が構成される。
【0065】画像情報に応じてレーザーの点順次走査光
学システムから投射された書き込みレーザービーム18
は投射ミラーで反射され、スクリーン20の書き込み側
の面(図5のスクリーン20の右側面)に照射される。
書き込みレーザービーム18を受けたスクリーン20
は、前述したようにアクティブ動作を行い、液晶層26
の分子配向状態がその画像情報の光強度に応じて相転移
する。液晶層26の表示モードは相転移を利用した反射
直視型モードであるため、室内光及び自然光等の外周光
が読み出し光19として作用し、書き込みレーザービー
ム18に応じた画像を表示することができる。
【0066】上述の通り、本発明の画像表示装置は、外
周光の反射光を利用して表示をおこなうことが特徴であ
る。従って、従来の背面投射型表示装置のように、高輝
度な投射用CRT、あるいは高輝度な投射用液晶パネル
(高輝度な投射用ランプ)を使用する必要が無い。ま
た、点順次走査光学システムに用いる半導体レーザー
(発振波長680nm)は基本的に1個である。複数の
半導体レーザーを併用して1画面を構成する場合もある
が、その場合でも消費電力は30W以下に抑えることが
できる。
【0067】この結果、液晶層26に用いる表示モード
および液晶層26の厚さにも依存するが、30W程度の
消費電力でスクリーン20に画像を表示することがで
き、従来の背面投射型表示装置に比べて低消費電力化が
達成できる。
【0068】また、スクリーン20に表示される画像は
反射直視型の液晶表示モードであるため、従来の背面投
射型表示装置において問題となっている、スクリーンを
構成するレンチキュラー板および拡散板に起因した画質
の低下は無い。さらに明るい環境下でも観察者は自然な
画像を得ることができる。
【0069】なお、上記レーザーの点順次走査光学シス
テムと実施例1に示した光書き込み型アクティブスクリ
ーン4との組み合わせによっても画像を形成することも
できる。上述の相転移型液晶を用いた熱書き込み型アク
ティブスクリーン20は応答速度が比較的遅いため、H
DTV等のテレビ画像を表示するには、実施例1のよう
な光書き込み型アクティブスクリーン4の方が適してい
る。ただしレーザーの点順次走査光学システムを利用す
る場合は、液晶層にメモリー機能を有する材料(例えば
強誘電性液晶)を使用することが望ましい。
【0070】(実施例3)実施例1及び実施例2では、
投射光学システムとアクティブ機能を備えたスクリーン
との組み合わせで反射直視型の画像表示を得ることので
きる本発明の画像装置の基本構成を示した。ただし、前
述した実施例1のスクリーン4および実施例2のスクリ
ーン20には、カラー表示をするための構成が含まれて
いない。従って、そのままでは白黒表示しかできない。
【0071】そこで、実施例3では、実施例1の画像表
示装置を基本にしたカラー表示のできるスクリーンにつ
いて、その構成と表示原理とを説明する。
【0072】図6に、カラー表示が可能なスクリーン3
0の断面図を示す。図6を参照しながら、スクリーン3
0の基本構成を説明する。
【0073】このスクリーン30は、一対の透明基板3
1、32、ならびに両基板31、32の間に、基板31
側から順に積層されたカラーフィルタ33、透明導電膜
34、光導電膜35、反射層36、液晶層37、透明導
電膜38、およびカラーフィルタ39を有する。カラー
フィルタ33、39は、R(赤)、G(緑)、B(青)
の3原色に対応するフィルタがストライプ状またはモザ
イク状になっている。カラーフィルタ33、39は、
R、G、Bの3原色のフィルタの位置が、光の透過方向
においてそれぞれ一致するように配置される。透明導電
膜34および38の間には交流電源40が接続され、両
透明導電膜34および38の間には交流電圧が印加され
る。このように、スクリーン30がカラーフィルタ33
と39とを有することが本実施例の新たな特徴である。
【0074】このような構成を有するスクリーン30に
おける画像表示の基本的な原理は実施例1のスクリーン
4と同様である。本実施例では、投射光学システム2の
CRTまたは液晶パネルから投射された書き込み光11
がR、G、Bの3原色の画像を重ねあわせた画像である
場合、書き込み光11はカラーフィルタ33で先ず色分
離され、光導電膜35のそれぞれの色に応じた場所に光
が到達する。従って、液晶層37は、書き込み光11の
R、G、Bの3原色に対応して個々に応答する。
【0075】以上のように動作するためには、光導電膜
35は、R、G、Bの3原色に対して光導電特性を示す
必要がある。図7に、本実施例の光導電膜35に用いる
水素化アモルファスSi(a−Si:H)の光導電特性
の波長依存性を示す。図7から、水素化アモルファスS
iは、可視光全域においてブロードな特性を持ってお
り、R、G、Bの3原色に対して光導電特性を示すこと
が確認できる。
【0076】また、上述したように、本実施例のスクリ
ーン30では、液晶層37は、書き込み光11のR、
G、Bの3原色に対応して個々に応答する必要がある。
従って、液晶層37の表示モードとして外周光が読み出
し光12として作用する反射直視型モードを採用し、ス
クリーン30の読み出し側(図中左側)面にカラーフィ
ルタ39を設けることにより、カラー画像を表示するこ
とができる。表示方法としては、白色の反射層とゲスト
ホスト液晶とカラーフィルタを組み合わせた方式(文
献:SID 92 Digest,p.437(199
2))、および反射層とゲストホスト液晶と散乱型液晶
とカラーフィルターとを組み合わせた方式(文献:Ja
pan Display’92,p.707(199
2))等のブラックシャッター方式、並びにカラーフィ
ルター付き反射層と散乱型液晶を組み合わせたホワイト
シャッター方式の両者が可能である。
【0077】なお、図6に示した構成は、スクリーン3
0の1画素部を模式的に表したものである。実際は、カ
ラーフィルタ33、39のRGBユニットが画像情報の
画素数に応じて複数個並列配置されたものを用いる。
【0078】次に、可視光の波長全領域に対する光導電
膜35の光導電特性をさらに向上させる方法を説明す
る。
【0079】先に示した光導電膜35は、水素化アモル
ファスSi(a−Si:H)を用いていた。a−Si:
Hは、可視光全領域に対して光導電特性を有するといえ
ども、光学バンドギャップは1.8eV程度であり青色
光に対する感度が赤色光に対する感度に比べてやや劣っ
ていることは否めない。
【0080】従って、a−Si:Hより光学バンドギャ
ップのやや大きい光導電膜を、a−Si:Hと併用する
ことにより、可視光全領域に対して優れた光導電特性を
得るとができる。
【0081】具体的には、光学バンドギャップが3.0
eV程度の水素化アモルファスSiC(a−SiC:
H)をa−Si:Hと積層すれば良い。このとき光導電
膜35の書き込み側にa−SiC:H、読み出し側にa
−Si:Hとなるように積層すれば、書き込み光は、最
初にa−SiC:Hによって短波長領域の光が吸収さ
れ、次にa−Si:Hによって長波長領域の光が吸収さ
れる。従って、可視光全領域に対して優れた光導電特性
を得ることができる。
【0082】また、投射光学システム2のCRTまたは
液晶パネルから投射された書き込み光11がR、G、B
の3原色によって合成されておらず、R、G、Bの画像
情報が面内で並列的に分離して投射される場合がある。
例えば、液晶パネル1枚でカラー表示をおこなう単板方
式の投射光学システム2を用いた場合、R、G、Bの信
号は液晶パネルのカラーフィルタ配列に対応して並列的
に分離してスクリーン0に到達する。この場合は、さら
にスクリーン30の構造を簡単にできる。
【0083】図8に、R、G、Bの画像情報が面内で並
列的に分離している場合に用いることのできるスクリー
ン50の断面図を示す。図6に示すスクリーン30の構
成要素と同様の構成要素は、同じ符号を付記し説明を省
略する。本実施例のスクリーン50は、前述のスクリー
ン30から書き込み光側のカラーフィルタ33を省いた
構成を有する。
【0084】この様な構成とすることにより、液晶層3
7は、書き込み光51のR、G、Bの3原色に対応して
個々に対応し、スクリーン40は、カラー画像を表示す
ることが可能になる。
【0085】なお、上述のカラー表示が可能なスクリー
ン30、50では、書き込み光11,51の波長は必ず
しもR、G、Bの3原色から構成される必要はなく、単
に読み出し光12の3原色に対応した光導電膜35の場
所に個別に画像情報が伝達できれば良い。従って、波長
の異なる3種類の光(λ1、λ2、λ3)を合成した書
き込み光11に対してはλ1、λ2、λ3専用のフィル
タを採用することにより、あるいは波長の異なる3種類
の光(λ1、λ2、λ3)が並列的に分離している書き
込み光51に対しては書き込み光側のカラーフィルタを
省くことにより、あらゆる波長の書き込み光を利用した
スクリーンを構成することができる。例えば3種類の光
(λ1、λ2、λ3)を全て波長の異なる赤外光で構成
することも可能である。なおこの場合、使用する波長
(λ1、λ2、λ3)に対して感度の優れた光導電膜を
選ぶ必要があることはもちろんである。
【0086】なお、図6に示した構造のスクリーン30
を使用する場合は、投射光学システム2としては、R、
G、Bの3原色に対応して3個のCRTあるいは液晶パ
ネルが必要とされるが、同一空間でR、G、Bの3原色
を多重合成して投射するため、非常に高解像度な光画像
情報をスクリーン30に伝達できるといった利点があ
る。これに対して、図8に示した構造のスクリーン50
を使用する場合は、投射光学システム2としては、1こ
のカラーCRTあるいは1枚のカラー液晶パネルで構成
することが可能なため、安価でかつコンパクトな投射光
学システム2を実現できるといった利点がある。これら
の両方式は、それぞれの利点を考慮して用途に合わせて
使い分けるとよい。
【0087】(実施例4)次に実施例4として、実施例
2の画像表示装置を基本にしたカラー表示のできるスク
リーンについて、その構成と表示原理とを説明する。
【0088】図9に、カラー表示が可能なスクリーン6
0の斜視図を示す。図9を参照しながら、スクリーン6
0の基本構成を説明する。
【0089】このスクリーン60は、一対の透明基板6
1、62、ならびに両基板61、62の間に、基板61
側から順に積層された透明導電膜63、光導電膜64、
反射層65、液晶層66、透明導電膜67、およびスト
ライプ状のカラーフィルタ68を有する。透明導電膜6
3および67の間には交流電源69が接続され、両透明
導電膜63および67の間には交流電圧が印加される。
本実施例は、実施例2と比較して、スクリーン60がカ
ラーフィルタ68を有することが新たな特徴である。
【0090】投射光学システムには図4に示したレーザ
ー点順次走査光学システムと同様のものを用いる。
【0091】このような構成のスクリーン60における
基本的な表示原理は実施例2のスクリーン20の表示原
理と同様である。
【0092】カラーフィルタ68はストライプ状に並ん
でおり、カラー表示を行うためにR、G、Bの3原色の
フィルタから構成される。なお、図9では一対の透明基
板61、62の間にカラーフィルター68を設けた構成
を示したが、透明基板62の外部に設けた構成でもかま
わない。
【0093】これに対し、レーザー点順次走査光学シス
テムから発せられるレーザービームは、図に示したよう
にカラーフィルタ68の配列方向と平行な方向に走査し
ながら点順次走査を行うように設定する。すなわち、レ
ーザービームは、1ライン目にカラーフィルタ68のR
に対応した画像信号、2ライン目にGに対応した画像信
号、3ライン目にBに対応した画像信号といった順にラ
イン毎に走査を行い、これを繰り返すことによりフルカ
ラー表示が可能となる。
【0094】表示画像の1フレーム期間をT、カラーフ
ィルタ68の総ライン数をn本とすると、カラーフィル
タ68の1ライン当たりの走査期間はT/nになる。従
ってレーザー点順次走査光学システムから発せられるレ
ーザービームは、T/n毎にR、G、Bに対応した画像
信号を切り替えることになる。また、カラーフィルター
68の1ライン当たりにm個の画素が存在する場合、1
画素当たりの走査期間は、(T/n)/mとなり、その
間に各画素へ画像情報を入力する必要が有る。また、レ
ーザー点順次走査光学システムにレーザーを3個用い、
各レーザーにR、G、Bの3色のカラーフィルターに対
応した専用の画像信号を発振させることも可能である。
この場合、カラーフィルター68の1ライン当たりの走
査期間は、3T/nとなり、さらに1画素当たりの走査
期間も、(3T/n)/mとなるため、レーザーの変調
周波数を下げることができ、各画素への画像情報入力が
容易になる。
【0095】また、レーザー点順次走査光学システムか
ら発せられるレーザービームを、カラーフィルター68
の配列方向と直交する方向に走査しながら点順次走査を
行うことも可能である。
【0096】図10に、レーザービームの走査方向と、
カラーフィルタの配列方向を直交させたスクリーン70
の斜視図を示す。図9に示すスクリーン60の構成要素
と同様の構成要素は、同じ符号を付記し説明を省略す
る。本実施例のスクリーン70は、前述のスクリーン6
0のカラーフィルタ68の代わりに点順次走査の方向と
直交する方向に伸びるストライプ状のカラーフィルタ7
1を有する。
【0097】この場合、表示画像の1フレーム期間を
T,カラーフィルタ71ののライン数をn本、レーザー
の走査ライン数をm本(カラーフィルタ71の1ライン
当たりにm個の画素が存在する場合に相当する)とする
と、1画素当たりの走査期間は、(T/n)/mとな
り、その間に各画素へ画像情報を入力する必要が有る。
また、レーザービームの変調については、1画素毎に
R、G、Bの画像信号を切り替える必要が有る。
【0098】なお、上述したスクリーン60、70では
ストライプ状のカラーフィルタを用いてフルカラー表示
を行うことのできる画像表示装置の原理を示したが、モ
ザイク状に配置されたカラーフィルタを用いてもかまわ
ない。
【0099】また、スクリーン60、70は、実施例1
で記した光書き込み型のアクティブスクリーン、あるい
は実施例2で記した熱書き込み型のスクリーンのどちら
の動作方式を採用してもかまわない。
【0100】(実施例5)実施例3では、読み出しにカ
ラーフィルターを用いた、RGB面積分割によるカラー
表示アクティブスクリーンの基本構成を示した。しか
し、この方式ではカラーフィルターによる損失のため読
み出し光の利用効率は3分の1以下となる。そこで、実
施例5では、実施例3の画像表示装置を基本にした、積
層構造を持ち1画素多色表示可能な高明度のスクリーン
についてその構造と原理とを説明する。
【0101】図11に積層構造を持つ表示素子の断面図
を示す。図11を参照しながらスクリーン120の基本
構成を説明する。
【0102】このスクリーン120は、対向配設された
一対の透明基板123、124によって形成される。透
明基板123、124間は、絶縁層129、133、1
37によって4つの層に分割されている。
【0103】透明基板123と絶縁層129とによって
狭持されている層は、基板123側からカラーフィルタ
ー125、導電膜126、光導電膜127、および反射
板兼導電膜128を有する。絶縁層129と絶縁層13
3とによって狭持されている層は、絶縁層129側から
透明導電膜130、シアン色素混合液晶層131、およ
び透明導電膜132を有する。絶縁層133と絶縁層1
37とによって狭持されている層は、絶縁層133側か
ら透明導電膜134、マゼンタ色素混合液晶層135、
および透明導電膜136を有する。絶縁層137と基板
124とによって狭持されている層は、絶縁層137側
から透明導電膜138、イエロー色素混合液晶層13
9、および透明導電膜140を有する。
【0104】液晶層131、135、139は、それぞ
れゲストホストモードであり、ホワイトテーラーモード
液晶よりなる。液晶層131では、電圧無印加時には、
液晶層131中の液晶分子及びシアン色素分子は透明基
板123及び124に平行かつねじれて配向しているた
め赤の波長の光を選択的に吸収する。電圧印加時には液
晶分子及びシアン色素分子は透明基板123及び124
に対して立ち上がるため、すべての波長の光を透過す
る。従って電圧の有無によって赤の波長の光の透過率を
コントロールできる。同様にして、ゲストホスト液晶層
135は緑の波長の光、ゲストホスト液晶層139は、
青の波長の光の透過率をコントロールすることができ
る。これら3枚の液晶層131、135、139を積層
することによってフルカラー表示が可能となる。
【0105】カラーフィルター125は、R(赤)G
(緑)B(青)の3原色に対応するフィルタがストライ
プ状またはモザイク状になっている。
【0106】反射板兼導電膜128はモザイク状になっ
ており、各々スルーホール142、143、144で透
明導電膜130、134、138と接続されている。
【0107】また、透明導電膜132、136、140
は外部で接続されており等電位となっている。透明導電
膜126と透明導電膜140とには、交流電源141が
接続される。このような構造によって透明導電膜13
2、136、140それぞれと透明導電膜126との間
に並列に電圧が印加される。
【0108】このように、スクリーン120が並列に電
圧を印加できる層を積層していることが本実施例の新た
な特徴である。
【0109】このような構造を有するスクリーン120
における基本的な原理は実施例3と同様である。本実施
例では、書き込み光は面積的にR、G、Bに分割されて
入射されるが、読み出し光は面積分割されることなく、
シアン、マゼンタ、イエローの減法混色によりフルカラ
ー表示する。従って、きわめて高明度の表示が可能とな
る。
【0110】また、ここではゲストホスト液晶を用いた
減法混色による表示モードの例について説明したが、高
分子と液晶との多層膜による多重干渉効果により特定の
波長の光を反射し、その反射率を電圧印加によって変化
させ得る液晶層(液晶誘電体ミラー)や、コレステリッ
ク液晶のカイラルピッチによる選択反射によって特定の
色の反射率を変化させることのできる素子を用いて構成
されていても良い。
【0111】(実施例6)実施例6では、実施例5と同
様に、積層構造を持ち1画素多色表示可能な高明度のス
クリーンについて、そのもう一つの構造と原理とを説明
する。
【0112】図12に積層構造を持つ表示素子の断面図
を示す。図12を参照しながらスクリーン150の基本
構成を説明する。
【0113】このスクリーン150は、対向配設された
一対の透明基板155、156によって形成される。透
明基板155、156間は、絶縁層161、166によ
って3つの層に分割される。
【0114】透明基板155と絶縁層161とによって
狭持されている層は、基板155側から透明導電膜15
7、光導電膜158、赤表示液晶誘電体ミラー159、
および透明導電膜160を有する。絶縁層161と絶縁
層166とによって狭持されている層は、絶縁層161
側から透明導電膜162、光導電膜163、緑表示液晶
誘電体ミラー164、および透明導電膜165を有す
る。絶縁層166と絶縁層156とによって狭持されて
いる層は、絶縁層166側から透明導電膜167、光導
電膜168、青表示液晶誘電体ミラー169、および透
明導電膜170を有する。
【0115】ここで、光導電膜158には、λ1=0.
8μmに対応するバンドギャップを持つ、例えばa−S
i:Hを用い、光導電膜163には、λ2=1.3μm
に対応するバンドギャップを持つ、例えばa−Six
1-x:Hを用い、光導電膜168には、λ3=1.5
μmに対応するバンドギャップを持つ、例えばa−G
e:Hを用いる。
【0116】以上のように、それぞれの光導電膜15
8、163、168は、波長λ1、λ2、λ3に独立に
感度を持つので、λ1.λ2.λ3の波長レーザーでそ
れぞれを独立に駆動することができる。
【0117】また、液晶誘電体ミラー159、164、
169は、液晶(5CB:異常光屈折率ne=1.7,
常光屈折率no=1.5)と光硬化型高分子樹脂(ライ
トラックLA0208:屈折率n=1.5)との混合物
質に2方向からレーザー光線を照射し、2光束干渉によ
ってモノマーを重合させ、液晶−高分子の多層膜を形成
することによって実現する。
【0118】液晶誘電体ミラー159では、電圧無印加
時は、液晶分子は透明基板155、156に平行に配列
しているため無偏向の読み出し光線が感じる屈折率は、
下記式2に示すようになる。
【0119】
【数1】
【0120】従って、液晶膜と高分子膜との間に屈折率
差を生じる。このように屈折率差のある膜が多数積層さ
れていると、層の光学距離に応じた波長(λ=4×n・
d)の光を選択的に反射する。ここでは、液晶膜及び高
分子膜それぞれの厚さを100nmとし、n・dは16
0nmとする。従って、640nmの光を選択的に反射
する。
【0121】一方、電圧印加時は、液晶分子が透明基板
155、156に対して立ち上がり、無偏向の読み出し
光線が感じる屈折率は:no=1.5となり液晶膜と高
分子膜の屈折率差が無くなるため、すべての光は反射さ
れない。
【0122】同様に、液晶誘電圧体ミラー164では、
液晶膜と高分子膜とのn・dは135nmであり、波長
が540nmの光を選択的に反射する。液晶誘電体ミラ
ー169では、液晶膜と高分子膜とのn・dは100n
mであり、波長が400nmの光を選択的に反射する。
【0123】また、透明導電膜157、162、167
及び透明導電膜160、165、170は外部で接続さ
れており等電位となっている。透明導電膜170と透明
導電膜157とには、交流電源171が接続される。こ
のような構造によって、透明導電膜157と160、1
62と165、167と170とのそれぞれの間に並列
に電圧が印加される。
【0124】このように、スクリーン150が並列に電
圧を印加できる層を積層し、かつ各々の層に異なった波
長に感度を持つ光導電膜を配していることが本実施例の
新たな特徴である。
【0125】このような構造を有するスクリーン150
における基本的な原理は実施例4と同様である。本実施
例では、書き込み光は光導電膜の感度に応じて波長λ
1、λ2、λ3の書き込み光151、152、153が
入射され、各層の液晶を独立に制御する。読み出し光1
54は面積分割されることなく、1つの絵素ごとに赤、
緑、青の液晶誘電体ミラーの積層による加法混色により
フルカラー表示する。従って、きわめて高明度の表示が
可能となる。
【0126】ここでは、液晶誘電体ミラーを用いた加法
混色による表示モードの例について説明したが、ゲスト
ホスト液晶素子や、コレステリック液晶のカイラルピッ
チによる選択反射によって特定の色の反射率を変化させ
ることのできる素子を用いて構成されていても良い。
【0127】(実施例7)実施例7では、実施例5と実
施例6と同様に、積層構造を持ち1画素多色表示可能な
高明度のスクリーンについて、そのもう一つの構造と原
理とを説明する。図13に積層構造を持つ表示素子の断
面図を示し、図14に、その正面図を示す。図13およ
び図14を参照しながら、スクリーン180の基本構成
を説明する。
【0128】このスクリーン180は、対向配設された
一対の透明基板185、186によって形成される。透
明基板185、186間は、絶縁層194、201によ
って3つの層に分割される。
【0129】透明基板185と絶縁層194とによって
狭持されている層は、基板185側から透明導電膜18
8、絶縁層189、光導電膜190、透明導電膜19
1、赤色反射コレステリック液晶192(コレステリッ
クピッチ×平均屈折率:P・nは約650nm)、およ
び透明導電膜193を有する。液晶層192では、電圧
無印加状態は、液晶分子が透明基板185、186に対
して平行にかつねじれて配向したコレステリック液晶で
あり、コレステリックピッチ×平均屈折率に応じて、読
み出し光のうち650nmの光を反射する。一方、電圧
印加状態は、液晶分子が透明基板185、186に対し
て立ち上がりネマチック状態となりすべての波長の光を
透過する。
【0130】絶縁層194と絶縁層201とによって狭
持されている層は、絶縁層194側から透明導電膜19
5、絶縁層196、光導電膜197、透明導電膜19
8、緑色反射コレステリック液晶199(コレステリッ
クピッチ×平均屈折率:P・nは約550nm)、およ
び透明導電膜200を有する。
【0131】絶縁層201と透明基板186とによって
狭持されている層は、絶縁層201側から透明導電膜2
02、絶縁層204、光導電膜203、透明導電膜20
5、青色反射コレステリック液晶206(コレステリッ
クピッチ×平均屈折率:P・nは、約440nm)、お
よび透明導電膜207を有する。
【0132】それぞれの光導電膜190、197、20
3は、波長λ=1.3μmに対応するバンドギャップを
持つ、たとえばa−SixGel-x:Hである。ここで、
透明導電膜188、195、202及び透明導電膜19
3、200、207は外部で接続されており等電位とな
っている。透明導電膜188と透明導電膜207との間
に、交流電圧187が印加される。
【0133】また、透明電極層191、198、205
は図14に示すように1つの絵素に対応する形(本実施
例では200μm×200μmの正方形とした)にパタ
ーンニングされている。また、光導電膜190、197
および203は、一つの絵素大きさに対して十分に小さ
いサイズに設定される。本実施例では、光導電層19
0、197および203は、50μm×50μmであ
り、縦方向に重なり合わないように配置される。
【0134】以上のような構成で、それぞれ光導電膜は
入射光181、182、183によって独立に駆動され
る。
【0135】このように、スクリーン180が並列に電
圧を印加できる層を積層し、かつ各々の層にパターンニ
ングした透明導電層を設置し、且つ一つの絵素に対して
十分に小さいサイズにすることが本実施例の新たな特徴
である。
【0136】このような構造を有するスクリーン180
における基本的な原理は実施例4および実施例5と同様
である。本実施例では、書き込み光181、182、1
83は光導電膜の位置に応じて入射され、各層の液晶を
独立に制御する。読み出し光184は面積分割されるこ
となく、1つの絵素ごとに、赤、緑、青を反射するコレ
ステリック液晶の積層による加法混色によるフルカラー
表示する。従って、きわめて高明度の表示が可能とな
る。
【0137】また、ここではコレステリック液晶のカイ
ラルピッチによる選択反射によって特定の色の反射率を
変化させることのできる素子による表示モードの例につ
いて説明したが、ゲストホスト液晶素子や液晶誘電体ミ
ラーを、用いた加法混色を用いて構成されていても良
い。
【0138】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の画像表示装置は、高輝度なCRTや液晶パネルを必要
とせず、低輝度なものでもスクリーン上に十分な画像を
形成することができ、低消費電力を実現することができ
る。
【0139】また、スクリーンの透過光を用いた画像表
示とは異なり、外周光(蛍光灯および自然光)の反射を
利用して画像表示をおこなうため、表示品位が向上す
る。その結果、従来の表示装置より鮮明なHDTVに相
応しい画像を得ることが可能になる。またいくら明るい
環境下でも、あるいは表示面に外部照明が入射してもコ
ントラストの低下が見られず、環境に応じた適切な明る
さの表示画像を得ることが可能になる。
【0140】また、本発明の画像処理装置は、面積分割
することなく、特定の波長について明暗のコントロール
できる液晶パネルを積層することによって、1つの絵素
でフルカラー表示できるため、きわめて高明度なディス
プレイが実現できる。
【0141】本発明では、これらの効果が相乗し、従来
の表示装置の問題点を解決した新規な背面投射型の画像
表示装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の画像表示装置の全体構成図
である。
【図2】本発明の実施例1の画像表示装置のスクリーン
の基本構成を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例1の画像表示装置の表示原理を
説明するための図である。
【図4】本発明の実施例2の画像表示装置のレーザー点
順次走査光学システムの構成図である。
【図5】本発明の実施例2の画像表示装置のスクリーン
の基本構成を示す断面図である。
【図6】本発明の実施例3のカラー画像表示装置のスク
リーンの基本構成を示す断面図である。
【図7】水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)
の光導電特性の波長依存性を示す図である。
【図8】本発明の実施例3のカラー画像表示装置でR、
G、Bの画像情報が面内で並列的に分離させた場合のス
クリーンの基本構成を示す断面図である。
【図9】本発明の実施例4のカラー画像表示装置で、レ
ーザービームの走査方向とカラーフィルターの配列方向
とが平行な場合のスクリーンの基本構成を示す斜視図で
ある。
【図10】本発明の実施例4のカラー画像表示装置で、
レーザービームの走査方向とカラーフィルターの配列方
向とが直交している場合のスクリーンの基本構成を示す
斜視図である。
【図11】本発明の実施例5の画像表示装置のスクリー
ンの基本構成を示す断面図である。
【図12】本発明の実施例6の画像表示装置のスクリー
ンの基本構成を示す断面図である。
【図13】本発明の実施例7の画像表示装置のスクリー
ンの基本構成を示す断面図である。
【図14】本発明の実施例7の画像表示装置のスクリー
ンの基本構成を示す正面図である。
【図15】従来の液晶パネルを用いた背面投射型画像表
示装置の光学システム図である。
【図16】従来の液晶パネルを用いた背面投射型画像表
示装置の内部配置を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 投射光学システム 3 投影レンズ 4 スクリーン 7 書き込み光 8 読み出し光 43 透明導電膜 44 光導電膜 45 反射膜 46 液晶層 47 透明導電膜 48 交流電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 合議体 審判長 平井 良憲 審判官 町田 光信 審判官 稲積 義登 (56)参考文献 特開 平4−270311(JP,A) 特開 昭50−74999(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー表示のための画像情報を有する複
    数の光画像を併置混色化した状態で投射するための画像
    投射手段と、 対向する2面を有し、該画像投射手段から該2面のうち
    の一方の面に投射された該複数の光画像によって該2面
    のうちの他方の面の光学特性が変化することにより該カ
    ラー表示のための画像情報が書き込まれ、書き込まれた
    該カラー表示のための画像情報を、該他方の面からの外
    周光を利用して読み出すことによりカラー表示を行う直
    視型スクリーンとを備え、該複数の光画像は、カラー表示に必要な原色成分にそれ
    ぞれ対応しており、該スクリーンが、該カラー表示に必
    要な原色成分に対応したカラーフィルタを具備し、 画像投写手段は、該光画像を、該直視型スクリーンの
    一方の面の略全面にわたって拡大投写し、拡大投写され
    る光画像によって、該直視型スクリーンの他方の面の略
    全体にわたって光学特性が変化する背面投写型の画像表
    示装置。
  2. 【請求項2】 前記画像投射手段が、カラー表示が可能
    な1個の液晶パネルまたはブラウン管を備えた、請求項
    1に記載の画像表示装置。
  3. 【請求項3】 カラー表示のための画像情報を有する複
    数の光画像を併置混色化した状態で投射するための画像
    投射手段と、 対向する2面を有し、該画像投射手段から該2面のうち
    の一方の面に投射された該複数の光画像によって該2面
    のうちの他方の面の光学特性が変化することにより該カ
    ラー表示のための画像情報が書き込まれ、書き込まれた
    該カラー表示のための画像情報を、該他方の面からの外
    周光を利用して読み出すことによりカラー表示を行う直
    視型スクリーンとを備え、 複数の光画像は、カラー表示に必要な原色成分にそれ
    ぞれに対応しており、かつ、該スクリーンが3層の液晶
    層が蓄積された構造を備えており、各々の液晶層が異な
    った色を表示しその輝度を変化させ得る素子であり、 該画像投写手段は、該光画像を、該直視型スクリーンの
    一方の面の略全面にわたって拡大投写し、拡大投写され
    る光画像によって、該直視型スクリーンの他方の面の略
    全体にわたって光学特性が変化する背面投写型 の画像表
    示装置。
  4. 【請求項4】 前記画像投射手段が、カラー表示が可能
    な1個の液晶パネルまたはブラウン管を備えた、請求項
    3に記載の画像表示装置。
  5. 【請求項5】 カラー表示のための画像情報を有する複
    数の光画像を多重混色化した状態で投射するための画像
    投射手段と、 対向する2面と、該画像投射手段から該2面のうちの一
    方の面に投射された該多重混色化された複数の光画像を
    それぞれの光画像に分離するためのフィルタとを有し、
    それぞれ分離された該複数の光画像によって該2面のう
    ちの他方の面の光学特性が変化することにより該カラー
    表示のための画像情報が書き込まれ、書き込まれた該カ
    ラー表示のための画像情報を、該他方の面からの外周光
    を利用して読み出すことによりカラー表示を行う直視型
    スクリーンとを備え、 該複数の光画像は、カラー表示に必要な原色成分にそれ
    ぞれ対応しており、該スクリーンが、該カラー表示に必
    要な原色成分に対応したカラーフィルタをさらに具備
    し、 該画像投写手段は、該光画像を、該直視型スクリーンの
    一方の面の略全面にわたって拡大投写し、拡大投写され
    る光画像によって、該直視型スクリーンの他方の面の略
    全体にわたって光学特性が変化する背面投写型 の画像表
    示装置。
  6. 【請求項6】 前記画像投射手段が、表示色が互いに異
    なる複数の液晶パネルまたは複数のブラウン管を備え
    た、請求項5に記載の画像表示装置。
  7. 【請求項7】 カラー表示のための画像情報を有する複
    数の光画像を多重混色化した状態で投射するための画像
    投射手段と、 対向する2面と、該画像投射手段から該2面のうちの一
    方の面に投射された該多重混色化された複数の光画像を
    それぞれの光画像に分離するためのフィルタとを有し、
    それぞれ分離された該複数の光画像によって該2面のう
    ちの他方の面の光学特性が変化することにより該カラー
    表示のための画像情報が書き込まれ、書き込まれた該カ
    ラー表示のための画像情報を、該他方の面からの外周光
    を利用して読み出すことによりカラー表示を行う直視型
    スクリーンとを備え、 該画像投写手段は、該光画像を、該直視型スクリーンの
    一方の面の略全面にわたって拡大投写し、拡大投写され
    る光画像によって、該直視型スクリーンの他方の面の略
    全体にわたって光学特性が変化し、 該複数の光画像は、カラー表示に必要な原色成分にそれ
    ぞれに対応しており、かつ、該スクリーンが3層の液晶
    層が蓄積された構造を備えており、各々の液晶層が異な
    った色を表示しその輝度を変化させ得る素子である、
    面投写型の画像表示装置。
  8. 【請求項8】 前記画像投射手段が、表示色が互いに異
    なる複数の液晶パネルまたは複数のブラウン管を備え
    た、請求項7に記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】 レーザー光線を発生するためのレーザー
    光線発生手段を有し、該レーザー光線発生手段が発生し
    たレーザー光線を順次走査することによってカラー表示
    のための画像情報を有する光画像を投射するための画像
    投射手段と、 対向する2面を有し、該画像投射手段から該2面のうち
    の一方の面に投射された該光画像によって該2面のうち
    の他方の面の光学特性が変化することにより該画像情報
    が書き込まれ、書き込まれた該画像情報を、該他方の面
    からの外周光を利用して読み出すことによりカラー表示
    を行う直視型スクリーンとを備え、 スクリーンが、カラー表示に必要な原色成分に対応し
    たカラーフィルタを具備した背面投写型の画像表示装
    置。
  10. 【請求項10】 前記スクリーンが、対向する1対の基
    板と、該基板の間に電圧を印加するための電圧印加手段
    と、該1対の基板間に配置され、入射する光の強度に応
    じて温度が変化する光吸収膜と、該1対の基板間の該光
    吸収膜に対して前記他方の面側に配置された液晶層と、
    該1対の基板間の該液晶層に対して前記一方の面側に配
    置された反射層とを有する、請求項1から9のいずれか
    に記載の画像表示装置。
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