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JP3313142B2 - 液晶パネルおよびそれを用いた投写型表示装置 - Google Patents

液晶パネルおよびそれを用いた投写型表示装置

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Publication number
JP3313142B2
JP3313142B2 JP17660392A JP17660392A JP3313142B2 JP 3313142 B2 JP3313142 B2 JP 3313142B2 JP 17660392 A JP17660392 A JP 17660392A JP 17660392 A JP17660392 A JP 17660392A JP 3313142 B2 JP3313142 B2 JP 3313142B2
Authority
JP
Japan
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liquid crystal
substrate
crystal panel
light
counter electrode
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Application number
JP17660392A
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JPH0618869A (ja
Inventor
博司 高原
秀樹 大前
吉正 伏見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP17660392A priority Critical patent/JP3313142B2/ja
Publication of JPH0618869A publication Critical patent/JPH0618869A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として小型の液晶パ
ネルに表示された画像をスクリーン上に拡大投写する
写型表示装置(以後、液晶投写型テレビと呼ぶ)と、主
として前記液晶投写型テレビに用いる液晶パネルに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルは軽量、薄型など数多くの特
徴を有するため、研究開発が盛んである。しかし、大画
面化が困難であるなどの問題点も多い。そこで近年、小
型の液晶パネルの表示画像を投写レンズなどにより拡大
投映し、大画面の表示画像を得る液晶投写型テレビがに
わかに注目をあつめてきている。現在、商品化されてい
る液晶投写型テレビは液晶の旋光特性を利用したツイス
トネマチック(以後、TNと呼ぶ)液晶パネルが用いら
れている。液晶投写型テレビおよび前記テレビに用いる
液晶パネルの一例が「フラットカラーディスプレイ’9
1 P194〜P205 日経BP社出版」に記載され
ている。
【0003】(図8)は液晶パネルの等価回路図であ
る。G1〜Gmはゲート信号線であり、その一端はゲート
ドライブIC81に接続されている。S1〜Snはソース
信号線であり、一端はソースドライブIC82に接続さ
れている。各画素はそれぞれ画素電極に信号を印加する
ための薄膜トランジスタ(以後、TFTと呼ぶ)83を
有しており、また信号を保持するための付加コンデンサ
84が形成されている。85は画素電極と対向電極間に
挟持された液晶であり、電気回路的にはコンデンサと見
なすことができる。
【0004】以下、従来の液晶パネルについて説明す
る。ただし、説明に不要な箇所は省略しており、また、
図面を見易くするためにモデル的に描いている。以上の
ことは以後の図面に対しても同様である。
【0005】(図9)は従来の液晶パネルの断面図であ
る。アレイ基板92と対向電極基板91は4〜6μmの
間隔で保持され、前記基板間にツイストネマティック液
晶(以後、TN液晶と呼ぶ)96が注入されている。表
示領域の周辺部は封止樹脂(図示せず)で封止されてい
る。98はクロムなどで形成されたブラックマトリック
ス、93はITOなどの透明な導電性物質で形成された
対向電極、95は画素電極、94はTFTである。
【0006】以下、従来の液晶パネルの製造方法につい
て説明する。まず、アレイ基板92と対向電極基板91
には配向膜97b、97aが塗布され、ラビング工程に
より配向処理される。その後、アレイ基板92の周辺部
にTN液晶の注入口を残して封止樹脂が塗布される。ま
た、対向電極基板91上に均一な液晶膜厚を得るための
ビーズを散布する。次に、対向電極基板91とアレイ基
板92を貼り合わせる。その後、紫外線を照射、または
加熱することにより封止樹脂を硬化させる。次に貼り合
わせた前記基板を真空室に入れ、アレイ基板92と対向
電極基板91のギャップ内を真空状態にした後、液晶の
注入口を液晶に浸す。その後、真空室の真空を破ると、
液晶は注入口からギャップ内に注入される。最後に注入
口を封止して完成する。
【0007】以下、従来の液晶投写型テレビについて図
面を参照しながら説明する。(図10)は従来の液晶投
写型テレビの構成図である。(図10)において、10
1は集光光学系、102は赤外線および紫外線を透過さ
せるUVIRカットミラー、103aは青色光反射ダイ
クロイックミラー(以後、BDMと呼ぶ)、103bは
緑色光反射ダイクロイックミラー(以後、GDMと呼
ぶ)、103cは赤色光反射ダイクロイックミラー(以
後、RDMと呼ぶ)、104a,104b,104c,
106a,106b,106cは偏光板、105a,1
05b,105cは透過型のTN液晶パネル、107
a,107b,107cは投写レンズ系である。
【0008】以下、従来の液晶投写型テレビの動作につ
いて(図10)を参照しながら説明する。まず、集光光
学系101から出射された白色光はBDM103aによ
り青色光(以後、B光と呼ぶ)が反射され、前記B光は
偏光板104aに入射される。BDM103aを透過し
た光はGDM103bにより緑色光(以後、G光と呼
ぶ)が反射され偏光板104bに、また、RDM103
cにより赤色光(以後、R光と呼ぶ)が反射され偏光板
104cに入射される。偏光板104では各色光の縦波
成分または横波成分の一方の光のみを透過させ、光の偏
光方向をそろえて各液晶パネル105に照射させる。こ
の際、50%以上の光は前記偏光板で吸収され、透過光
の明るさは最大でも半分以下となってしまう。
【0009】各液晶パネルは映像信号により前記透過光
を変調する。変調された光はその変調度合により各偏光
板106a,106b,106cを透過し、各投写レン
ズ系107a,107b,107cに入射して、前記レ
ンズ系によりスクリーン(図示せず)に拡大投映され
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述の説明でも明らか
なように、TN液晶を用いた液晶パネルは、偏光板を用
いて入射光を直線偏光にする必要がある。また、液晶パ
ネルの出射光側にも液晶パネルで変調された光を検出す
るため、偏光板を配置する必要がある。つまり、TN液
晶パネルの前後には光を直線偏光にするための偏光板
(以後、偏光子と呼ぶ)と変調された光を検出するため
の偏光板(以後、検光子と呼ぶ)の2枚の偏光板を配置
する必要がある。液晶パネルの画素開口率を100%と
し、偏光子に入射する光量を100%とすると偏光子を
出射する光量は40%、液晶パネルの透過率は80%、
検光子の透過率は80%となるから、全体としての透過
率は0.4×0.8×0.8=約25%となり、1/4
の光しか有効に利用できない。したがって、TN液晶パ
ネルでは低輝度画像表示しか実現できない。
【0011】偏光板等で損失した光は偏光板等で熱にさ
れている。熱は偏光板自身および輻射熱等により液晶パ
ネルを加熱する。液晶投写型テレビの場合、偏光板に入
射する光量は数万ルクス以上となる。したがって、液晶
投写型テレビにTN液晶パネルを用いた場合、パネル等
は高温状態となり、短期間で著しい性能劣化をひきおこ
す。
【0012】TN液晶パネルは配向膜を塗布し、ラビン
グ処理が必要である。ラビング処理等は工程数を増加さ
せ、製造コストの増大をひきおこす。また、近年、液晶
投写型テレビに用いる液晶パネルの画素数は30万画素
以上と大容量となり、それにつれ画素サイズは微細化の
傾向にある。画素の微細化は信号線、TFTの凹凸を多
数形成することにつながり、前記凹凸により良好にラビ
ング処理を行なえなくなる。また、画素サイズの微細化
は1つの画素に占めるTFTおよび信号線の形成面積が
大きくなり画素開口率を低減させる。一例として対角3
インチの液晶パネルで35万画素形成した場合、画素開
口率は30%である。150万画素形成した場合は10
%弱という予測値もある。これらの画素開口率の低減は
表示画像の低輝度化にとどまらず、入射光開口部以外に
照射されさらに加熱されることになり前述の性能劣化を
加速する。
【0013】さらには、TN液晶パネルには信号線の近
傍の光ぬけという現象を発生する。これは液晶パネルを
ノーマリホワイトモードで用いた時の現象であるが、黒
表示の時、信号線近傍から月形状の光ぬけが発生する。
この光ぬけは大幅にコントラストを低下させることだけ
でなく、画像表示品位も低下させる。この光ぬけを防止
しようとすると、ブラックマトリックスの線幅をさらに
太くしなければならず、これも画素開口率の低下につな
がり、加熱されるという悪循環をひきおこす。
【0014】以上のように従来のTN液晶パネルは低輝
度表示しか行うことができず、また、光利用効率が低い
ためパネル等は加熱される。特にTN液晶パネルを用い
て液晶投写型テレビを構成した場合は液晶パネル等の性
能劣化は著しかった。
【0015】本発明は従来の液晶パネルおよび写型テ
レビの課題鑑みてなされたものであり、ハイビジョン
用ディスプレイにも充分対応できる高輝度、高画質の液
晶パネルおよび液晶投写型テレビを提供するものであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の本発明の液晶パネ
ルは、スイッチング素子上、信号線上、スイッチング素
子に対面する対向電極上および信号線に対面する対向電
極上のうちの少なくとも1つの箇所に、液晶層の誘電率
よりも低い誘電率を有する材料からなる誘電体膜を形成
したものである。誘電体膜を形成することにより、画像
ノイズを低減することができる。第2の本発明の液晶パ
ネルは、マイクロレンズ基板と、高分子分散液晶層とを
具備するものであり、この高分子分散液晶層の液晶材料
の割合を50重量%以上90重量%以下とし、液晶層の
膜厚を8μm以上15μm以下としている。このように
構成することにより高コントラスト表示を実現できる。
また、第3の本発明の液晶パネルは、反射型タイプの液
晶パネルであり、かつ液晶層に高分子分散液晶を用いて
いる。また、マイクロレンズアレイを具備し、このマイ
クロレンズアレイのマイクロレンズ焦点距離bは、画素
の横長さと縦長さとを平均した長さをaとした時、b/
aの値が3以上8以下であることを特徴とするものであ
る。このように構成することにより高輝度表示と高コン
トラスト表示の実現が可能である。また、第4の本発明
の液晶パネルは、マイクロレンズアレイと、マイクロレ
ンズアレイと対向電極基板間に充填された透明材料とを
具備し、マイクロレンズアレイ上でかつ透明材料と接す
る面または対向電極上でかつ透明材料と接する面に遮光
膜を形成したものである。このように構成することによ
り、薄膜トランジスタなどのスイッチング素子のホトコ
ンダクタ現象を防止することができる。また、本発明の
投写型表示装置は、上記本発明による液晶パネルをライ
トバルブとして用いたものである。このように構成する
ことにより、高コントラストかつ高輝度表示を実現でき
る。
【0017】以下、簡単に高分子分散液晶について説明
しておく、高分子分散液晶は、液晶と高分子の分散状態
によって大きく2つのタイプに分けられる。1つは、水
滴状の液晶が高分子中に分散しているタイプである。液
晶は、高分子中に不連続な状態で存在する。以後、この
ような液晶をPDLCと呼び、また、前記液晶を用いた
液晶パネルをPD液晶パネルと呼ぶ。もう1つは、液晶
層に高分子のネットワークを張り巡らせたような構造を
採るタイプである。ちょうどスポンジに液晶を含ませた
ような格好になる。液晶は、水滴状とならず連続に存在
する。以後、このような液晶をPNLCと呼び、また、
前記液晶を用いた液晶パネルをPN液晶パネルと呼ぶ。
前記2種類の液晶パネルで画像を表示するためには光の
散乱・透過を制御することにより行なう。
【0018】PDLCは、液晶が配向している方向で屈
折率が異なる性質を利用する。電圧を印加していない状
態では、それぞれの水滴状液晶は不規則な方向に配向し
ている。この状態では、高分子と液晶に屈折率の差が生
じ、入射光は散乱する。ここで電圧を印加すると液晶の
配向方向がそろう。液晶が一定方向に配向したときの屈
折率をあらかじめ高分子の屈折率と合わせておくと、入
射光は散乱せずに透過する。
【0019】これに対して、PNLCは液晶分子の配向
の不規則さそのものを使う。不規則な配向状態、つまり
電圧を印加していない状態では入射した光は散乱する。
一方、電圧を印加し配列状態を規則的にすると光は透過
する。なお、前述のPDLCおよびPNLCの液晶の動
きの説明はあくまでもモデル的な考え方である。本発明
においてはPD液晶パネルとPN液晶パネルのうち一方
に限定するものではないが、説明を容易にするためPD
液晶パネルを例にあげて説明する。また、PDLCおよ
びPNLCを総称して高分子分散液晶と呼び、PD液晶
パネルおよびPN液晶パネルを総称して高分子分散液晶
パネルと呼ぶ。また、高分子分散液晶パネルに注入する
液晶を含有する液体を総称して液晶溶液と呼び、前記液
晶溶液中の樹脂成分が重合硬化した状態をポリマーと呼
ぶ。
【0020】高分子分散液晶の動作について(図11
(a)(b))を用いて簡単に述べる。(図11(a)
(b))は高分子分散液晶パネルの動作の説明図であ
る。(図11(a)(b))において、111はアレイ
基板、112は画素電極、113は対向電極、114は
水滴状液晶、115はポリマー、116は対向電極基板
である。画素電極112にはTFT(図示せず)等が接
続され、TFTのオン・オフにより画素電極に電圧が印
加されて、画素電極上の液晶配向方向を可変させて光を
変調する。(図11(a))に示すように電圧を印加し
ていない状態では、それぞれの水滴状液晶114は不規
則な方向に配向している。この状態ではポリマー115
と水滴状液晶114とに屈折率差が生じ入射光は散乱す
る。ここで(図11(b))に示すように画素電極11
に電圧を印加すると液晶の方向がそろう。液晶が一定
方向に配向したときの屈折率をあらかじめポリマーの屈
折率と合わせておくと、入射光は散乱せずにアレイ基板
111より出射する。なお、PDLCのように液晶が水
滴状にあらわされるとき、水滴状の液晶の直径の平均を
平均粒子径と呼び、PNLCのようにネットワーク状と
なるとき、ポリマーネットワークの孔径の平均値をポリ
マーネットワークの平均孔径と呼ぶ。
【0021】高分子分散液晶を用いて高品位の画像表示
を実現しようとすると、散乱状態での光の透過量(以
後、散乱光量と呼ぶ)と、透過状態での光の透過量(以
後、透過光量と呼ぶ)の比(以後、コントラストと呼
ぶ)を大きくとる必要がある。液晶パネルの画素数が大
容量になると画素の開口率が低下する。したがって、液
晶パネルの光の入射側にマイクロレンズを配置し、入射
光が画素開口部に良好に入射できるようにする。マイク
ロレンズと液晶層との距離がマイクロレンズの直径に比
較して長いと、入射光の指向性を狭くしなければ入射光
が画素電極以外の部分に照射されてしまう。そこで、本
発明の液晶パネルでは、マイクロレンズと液晶層との距
離をマイクロレンズの直径の3〜8倍と最適化する。前
記距離は樹脂または/および薄いガラス基板を用いるこ
とにより達成する。また、TFTへの遮光膜はマイクロ
レンズ基板上等に形成する。以上のようにマイクロレン
ズを形成し、マイクロレンズと液晶との距離を最適化す
ることにより透過光量は大きくなり、コントラストを高
くできる。
【0022】本発明の液晶投写型テレビは本発明の液晶
パネルを用いて構成する。マイクロレンズにより有効に
光が集光されるように、入射光の広がり角は3.5度以
内に集光して液晶パネルに入射させる。ただし、前記広
がり角は半角での値である。出射側はマイクロレンズに
より集光された光を有効に集光するために4.5度以内
の光を集光して投写する光学系を配置する。前記条件を
満足するため、発光源のランプはアーク長の短いものを
使用する。
【0023】
【作用】高分子分散液晶パネルは、画像表示に偏光板を
用いないため、TN液晶パネルに比較して2倍以上の高
輝度表示が可能である。
【0024】液晶パネルの画素数が大容量になると、画
素の開口率が低下するため、液晶パネルに入射する光を
有効に利用するためにマイクロレンズを少なくとも入射
光側に配置する必要がある。しかし、入射する光の指向
性が狭くないと入射光は画素電極以外の部分にも照射さ
れてしまう。液晶投写型テレビの光源としてアーク長5
mmのメタルハライドランプを用いた場合、前記ランプ
が放射する光を最大に有効利用できかつ集光できる光の
広がり角はθ=7度前後である。なお、広がり角の定義
θは以下のようにするものとする。(図7)示すよう
に光源から放射された光束はパネルの入射面で主光線7
1を中心として円錐状の形状で示される。その光束のう
ち最大角度の光束と主光線とのなす角θを広がり角と定
義する。角度θは入射時のみに定義されるものではな
く、パネルより出射され、パネルの後段に配置されたレ
ンズ等で集光される角度としてもよい。本明細書ではパ
ネルに入射する入射光の角度を広がり角と呼ぶ。パネル
から出射され、投写レンズ等に入射し、スクリーン等に
投映される角度を取り込み角と呼ぶ。一般的に取り込み
角θレンズのFナンバー(以後、F値と呼ぶ)との関
係は、以下の式で示されることはよく知られている。
【0025】θ=sin-1(1/2F) Fは通常投写レンズ等のF値である。つまり、投写レン
ズ等のF値を限定することと取り込み角θを限定するこ
とは同じことになる。たとえば投写レンズのF値が4で
あれば取り込み角θ≒4.2の範囲の入射光を投映でき
ることになる。逆に、広がり角も上記の式で定義するこ
とができる。パネルに入射する光の広がり角θが2.9
度であればパネルに入射する光のF値は約10となる。
パネルの入射面にマイクロレンズが取り付けられていれ
ば、広がり角θをマイクロレンズの取り込み角以下にす
ることにより入射光を有効に利用できることになる。
【0026】アーク長が5mmメタルハライドランプを
用いた場合、パネルへ入射する光の広がり角は7度前後
が最も光利用効率が高いことは先に述べたが、前記光を
有効にマイクロレンズで液晶層に集光させるためには、
マイクロレンズから液晶層までの距離(以後、焦点距離
と呼ぶ)をマイクロレンズの直径の3倍以上8倍以内に
する必要がある。マイクロレンズアレイ基板は通常液晶
パネルの対向電極基板上に配置するから、対向電極基板
の厚みが焦点距離となるようにすればよい。このことは
画素サイズが100μm以下となれば対向電極基板とし
て薄い基板を用いる必要があることを意味する。TN液
晶パネルでは対向電極基板に配向膜の塗布およびラビン
グ処理を行なう必要があり、対向電極基板厚が薄いと操
作性が悪く実現できない。しかし、高分子分散液晶であ
れば、配向膜塗布およびラビング処理が不必要であるか
ら実現できる。また、高分子分散液晶はTN液晶と異な
り固体であるから対向電極基板にマイクロレンズ基板な
どを装着する際、液晶層にひずみ等が生じない。
【0027】本発明の液晶投写型テレビでは光源として
アーク長が1mm前後のクセノンランプを用いている。
アーク長1mmでは液晶パネルに入射する光の広がり角
を3.5度以内にすることができる。したがって、液晶
パネルに装着されたマイクロレンズには指向性の狭い光
を入射させることができるから、入射光が画素電極以外
の部分に照射されることなく、入射光を有効に利用でき
る。投写レンズもF値の大きいものを用いることができ
る。高分子分散液晶では投写レンズの取り込み角が小さ
いほど散乱透過量が減ることになり、コントラストを向
上させることができる。つまり、入射光の広がり角を小
さくし、マイクロレンズで集光して入射光を有効に利用
し、出射側のレンズのF値を高くしてコントラストを向
上させる。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の液晶パ
ネルについて説明する。(図1)は本発明の液晶パネル
の断面図である。(図1)において、14はマイクロレ
ンズであり、1つのマイクロレンズは1画素ごとに対応
して形成されている。マイクロレンズの製造方法はガラ
ス基板の一部をイオン交換して屈折率分布を形成するイ
オン交換方式を用いて形成することが好ましい。以下、
製造方法について簡単に説明する。ソーダガラス基板1
1にTiを蒸着し、フォトリングラフィで画素に対応し
た六角形のはちの巣状の円形の窓を開ける。次に1価イ
オンの硝酸塩の溶融液に浸し、400度以上に加熱処理
を行う。加熱時、溶融中の陽イオンが開口窓からガラス
基板11内に等方拡散しイオン交換が行われる。イオン
交換されるとその部分は屈折率分布を生じる。屈折率は
1.5〜1.7である。以上のようにマイクロレンズ基
板11が作製される。
【0029】12はアレイ基板である。アレイ基板12
上にはソース信号線18、画素電極19およびTFT
(図示せず)などが形成されている。なお、画素の開口
率は3インチサイズの基板に30万画素形成されている
場合、約30%である。従来予測されるハイビジョン対
応の液晶パネルであれば画素数は100万画素以上必要
であり、その場合の開口率は10%以下となる。対向基
板13の片面には対向電極16が形成され、対向基板1
3の厚さはマイクロレンズ14の焦点距離によって規定
される。つまり、マイクロレンズ14の焦点が液晶層2
0で結ぶように基板13厚が規定される。以後、対向基
板13はスペース基板とも呼ぶものとする。
【0030】スペース基板13の厚みはマイクロレンズ
14の直径の3倍以上8倍以下にする必要がある。光源
としてアーク長5mm程度のメタルハライドランプを用
いる場合には3倍以上5倍以下にする。先にマイクロレ
ンズ14の焦点が液晶層20で結ぶようにすると記載し
た。つまり、マイクロレンズ14の焦点距離は、マイク
ロレンズ14の直径の3倍以上5倍以下にする必要があ
る。アーク長が5mmよりも小さいランプを用いる場合
には4倍以上8倍以下にする。なお、画素形成が長方形
の場合はマイクロレンズも横長の形状となる。この場合
のマイクロレンズの直径としては画素の横長さ縦長さ
を平均したものを直径として仮定して、スペース基板の
厚さを規定する。つまり、マイクロレンズ14の焦点距
離は、画素の横長さと縦長さを平均した長さの所定倍長
さにする必要がある。
【0031】15はマイクロレンズ基板11とスペース
基板13とを接続する接着層であり、具体的には紫外線
硬化型の樹脂を主成分とする接着剤である。
【0032】本発明の液晶パネルに用いる液晶20の材
料としてはネマチック液晶、スメクチック液晶、コレス
テリック液晶が好ましく、単一もしくは2種類以上の液
晶性化合物や液晶性化合物以外の物質も含んだ混合物で
あってもよい。なお、先に述べた液晶材料のうち異常光
屈折率neと常光屈折率noの差の比較的大きいシアノビ
フェニル系のネマチック液晶が最も好ましい。高分子マ
トリックス材料としては透明なポリマーが好ましく、ポ
リマーとしては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化
性樹脂のいずれであっても良いが、製造工程の容易さ、
液晶相との分離等の点より紫外線硬化タイプの樹脂を用
いるのが好ましい。具体的な例として紫外線硬化性アク
リル系樹脂が例示され、特に紫外線照射によって重合硬
化するアクリルモノマー、アクリルオリゴマーを含有す
るものが好ましい。
【0033】このような高分子形成モノマーとしては、
2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ネオペンチルグリコールドアクリレー
ト、ヘキサンジオールジアクリート、ジエチレングリコ
ールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリス
リトールアクリレート等々である。
【0034】オリゴマーもしくはプレポリマーとして
は、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ポリウレタンアクリレート等が挙げられる。
【0035】また重合を速やかに行なう為に重合開始剤
を用いても良く、この例として、2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク社製
「ダロキュア1173」)、1−(4−イソプロピルフ
ェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−
オン(メルク社製「ダロキュア1116」)、1−ビド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイキー社
製「イルガキュア184」)、ベンジルメチルケタール
(チバガイギー社製「イルガキュア651」)等が掲げ
られる。その他に任意成分として連鎖移動剤、光増感
剤、染料、架橋剤等を適宜併用することができる。
【0036】高分子分散液晶層中の液晶材料の割合はこ
こで規定していないが、一般には20重量%〜90重量
%程度がよく、好ましくは50重量%〜80重量%程度
がよい。20重量%未満であると液晶滴の量が少なく、
散乱の効果が乏しい。また90重量%を超えると高分子
と液晶が上下2層に相分離する傾向が強まり、界面の割
合は小さくなり散乱特性は低下する。高分子分散液晶層
の構造は液晶分率によって変わり、だいたい50重量%
未満では液晶滴は独立したドロップレト状として存在
し、50重量%以上となると高分子と液晶が互いに入り
組んだ連続層となる。
【0037】液晶20の膜厚は5〜25μmの範囲が好
ましく、さらには8〜15μmの範囲が好ましい。膜厚
が薄いと散乱特性が悪くコントラストがとれず、逆に厚
いと高電圧駆動を行わなければならなくなり、画素を駆
動するドライブICの設計などが困難になる。
【0038】高分子分散液晶は、配向膜形成が不要であ
る。したがって、アレイ基板上にITOからなる対向電
極16を形成した基板を装着するだけである。したがっ
て、スペース基板13が1mm以下であっても、十分パ
ネル組立を行なうことができる。また、高分子分散液晶
は、TN液晶と異なり固体であるから、押圧にも強い。
これは、スペース基板13にマイクロレンズ14を接着
する際の押圧により、液晶20の膜厚が変化しないこと
を意味する。TN液晶パネルでは、スペース基板13が
薄いと接着層15の厚みむらなどによる液晶膜厚分布が
発生してしまう。
【0039】(図2)は本発明の第2の実施例における
液晶パネルの断面図である。半導体層をアモルファスシ
リコン等を用いて形成したTFTは、光に対して弱い。
TFTに光が入射するとホトコンダクタ現象(以後、ホ
トコンと呼ぶ)が発生し、スイッチング特性が低下す
る。そこでTN液晶パネルでは、対向電極基板上にブラ
ックマトリックス(以後、BMと呼ぶ)とよばれる遮光
膜を形成している。高分子分散液晶パネルの場合もアモ
ルファスシリコンを用いたTFTを採用した場合、何ら
かの方法でTFTの半導体層に光が入射しないように遮
光しなければならない。しかし、スペース基板13の厚
みが0.5mm以下となるとエッチング技術を用いてB
Mを形成することがかなり困難となる。第2の実施例で
はマイクロレンズで基板11上に遮光膜21を形成して
この問題を解決している。マイクロレンズ基板の厚みが
1〜1.4mmのものを通常用いる。したがって、BM
としての遮光膜21をパターニングすることは容易であ
る。スペース基板13の板厚が厚い場合は遮光膜21に
より影となる部分が多く発生するが、スペース基板13
の板厚が薄い場合、または/および入射光の広がり角が
狭い場合は影となる部分は小さい。これは、画素サイズ
が100μm以下の液晶パネルを用い、かつアーク長が
短いランプを用いて液晶投写型テレビを構成した場合に
非常に有利となる。
【0040】TFTへの入射光を低減させる方法として
(図3)に示すように、TFTに低誘電率膜31を形成
する方法もある。この低誘電率膜31とは、液晶層20
の誘電率よりも低誘電率の物質からなる膜という意味で
ある。低誘電率膜31は、前記膜が形成された液晶層に
電圧が印加されないようにするためのものである。低誘
電率膜で電圧降下が生じれば、液晶層には電圧が印加さ
れず、液晶層はたえず散乱状態となる。液晶投写型テレ
ビで散乱状態で黒表示となるように光学等を構成すれ
ば、低誘電率膜31を形成した箇所は黒表示となる。つ
まり、TN液晶パネルでBMを形成したのと同様の効果
が得られる。低誘電率膜31はTFT22およびソース
・ゲート信号線上の対向電極16上に形成する。前記T
FTおよび信号線は、正規の画像表示と異なる信号で、
液晶層の液晶分子を配向させる。したがって、画像ノイ
ズとなる。低誘電率膜31を形成することにより、たえ
ず散乱状態にすることができるから、前記画像ノイズを
除去することができる。
【0041】低誘電率膜31は、光透過性であることが
望ましい。紫外線を照射し、液晶溶液を重合させる際、
低誘電率膜31が透明物質であれば、紫外線が透過し、
低誘電率膜31の下層の液晶溶液も重合させることがで
きるからである。BMであれば未重合となる。未重合状
態は液晶層20の物質的透過性を欠く結果となり、液晶
パネル性能劣化をひきおこす。なお、低誘電率膜31は
対向電極16上に形成せず、TFT22上、信号線上に
直接形成しても効果をあげられることは明らかであり、
また両方に形成してもよいことも明らかである。高分子
分散液晶層20の誘電率に比較して低誘電率膜31の誘
電率が小さいほど膜厚は薄くてよい。
【0042】低誘電率膜31の形成材料としては、現状
の無機材料としては、プロセス上形成、加工が容易なS
i2が適していると考えられる。Si2の屈折率は通常
1.45〜1.50程度であり、誘電率も液晶と比較し
て低い。形成方法としてはS i2を蒸着後、パターンマ
スクを形成しエッチングすればよい。さらには光重合性
の有機材料を用いて形成する方が簡易である。有機材料
としては液晶層20に用いるものを同一の透過なポリマ
ーを用いるのが最適である。また、半導体回路のレジス
ト材料なども用いることができる。たとえば、ネガ型の
レジストの比誘電率は3〜6であり、液晶の比誘電率1
5〜30に比較して小さく低誘電率物質とみなせる。上
記の有機材料を同一に低誘電率膜31の形成方法として
は、ロールコォーターあるいはスピンナー等で基板上に
塗布し、パターンマスクを用いて必要な部分のみ重合す
るなどすればよい。また、ポリマー+ドーパントからな
る感光性樹脂を基板にスピンコートし、パターンマスク
を介して露光したのち、減圧加熱によりドーパントを昇
華させる方式でドライ現象する方法もある。
【0043】(図4)は本発明の第4の実施例における
液晶パネルの断面図である。(図4)では対向電極基板
13上に遮光膜43を形成した。遮光膜43は入射光に
より影ができ、画素開口率低減をひきおこすことは先に
も説明した。影の影響は100μmと画素サイズが大き
い、または/および入射光の広がり角が大きい場合に問
題となる。前述の場合は(図4)の構成にすればよい。
遮光膜43対向電極基板13上に形成する。対向電極
基板13とマイクロレンズ基板11間はビーズ等のスペ
ーサ42により所定間隔の空間をあけ、前記空間には透
明樹脂材料を充填する。なお、所定間隔をあけるのはビ
ーズのみではなく、たとえばファイバーあるいは土手を
形成して行ってもよい。
【0044】透明樹脂材料としては、紫外線硬化タイプ
がパネル作製上も容易であり好ましい。また、透明樹脂
層41とビーズ42との屈折率差は0.1以下にしなけ
ればならない。遮光膜43は液晶層20に近いほど好ま
しいから、対向電極基板13の板厚は可能なかぎり薄い
方が好ましい。ただし、樹脂層41の膜厚と対向電極基
13の板厚を加えた厚みは、マイクロレンズ14の直
径の3倍以上8倍以下にする点は、第1の実施例と同様
である。
【0045】クセノンランプのアーク長は約1mmであ
る。前記アーク長の場合、最もランプより放射される光
を有効に利用できる液晶パネルへの入射光の広がり角
は、およそ3.5度から2.5度である。これはF値で
8から12に相当する。したがって、入射光の広がり角
は3.5度以内にする必要があり、好ましくは3.0度
以内にする必要がある。入射光の広がり角が狭くなるほ
ど液晶パネルからの投写レンズに入射される散乱光は小
さくなる。したがって、コントラストは向上する。しか
し、あまり狭くなると液晶パネルに入射させる光束も少
なくなるから、逆に透過光が減り、コントラストは小さ
くなる。本実施例では以上の事項を鑑み、入射光の広が
り角を2.5度にした。
【0046】マイクロレンズ入射光を屈折させるの
で、出射側のレンズ、つまり投写レンズのF値は液晶パ
ネルの入射側のF値よりも小さくする必要がある。あま
り小さくすると液晶パネルの散乱時の光をも集光するよ
うになるから、コントラストを下げてしまう。以上のこ
とから出射側の投写レンズの取り込み角は4.5度以内
にする必要があり、好ましくは4.0以内にする必要が
ある。本実施例では以上の事項を鑑み、取り込み角を
3.5度にした。なお、液晶パネルの画素数は約34万
画素、画素開口率は34%、パネルサイズは対角約2.
8インチである。(図5)において、51は集光光学
系、52はUVIRカットミラー、53a,53b,5
3cはダイクロイックミラー、54a,54b,54c
は高分子分散液晶パネル、55a,55b,55c,5
7a,57b,57cはレンズ、56a,56bおよび
56cしぼりとしてのアパーチャである。なお、5
5,56および57で投写光学系を構成している。ま
た、特に支障のないかぎり55,56および57の組を
投写レンズ系と呼ぶ。なお、アパーチャは投写レンズ系
の説明のため必要とするものであり、実際は用いないこ
とが多い。
【0047】投写レンズ系は各液晶パネルを透過した平
行光線を透過させ、各液晶パネルで散乱した光を遮光さ
せる役割を果たす。その結果、スクリーン上に高コント
ラストのフルカラー表示が実現できる。アパーチャ56
の閉口径を小さく、つまりF値を大きくすればコントラ
ストは向上する。しかし、スクリーン上の画像輝度は低
下する。
【0048】以下、本発明の液晶投写型テレビの動作に
ついて説明する。なお、R,G,B光のそれぞれの変調
系については、ほぼ同一動作であるのでB光の変調系に
ついて例にあげて説明する。まず、集光光学系51から
白色光が照射され、前記白色光のB光成分はBDM53
aにより反射される。前記B光は高分子分散液晶パネル
54aに入射する。前記高分子分散液晶パネルは(図1
1(a)(b))に示すように、画素電極に印加された
信号により入射した光の散乱と透過状態とを制御し、光
を変調する。
【0049】散乱した光はアパーチャ56aで遮光さ
れ、逆に、所定角度内の光はアパーチャ56aを通過す
る。変調された光は投写レンズ57aによりスクリーン
(図示せず)に拡大投映される。以上のようにして、ス
クリーンには画像のB光成分が表示される。同様に高分
子分散液晶パネル54bはG光成分の光を変調し、ま
た、高分子分散液晶パネル54cはR光成分の光を変調
して、スクリーン上にはカラー画像が表示される。
【0050】前述の液晶投写型テレビを構成し、画像表
示を行なったが、コントラストは150,スクリーンゲ
イン5で、画面サイズ40インチの時、中心輝度は18
0(ft−L)であった。
【0051】なお、(図5)において投写レンズ系をこ
れに限定するものではなく、たとえば平行光成分を遮光
体で遮光し、散乱光をスクリーンに投映する中心遮へい
型の光学系を用いてもよいことは言うまでもない。
【0052】また、本発明の液晶投写型テレビの実施例
においてはリア型液晶投写型テレビのように表現した
が、これに限定するものではなく反射型スクリーンに画
像を投映するフロント型液晶投写型テレビでもよいこと
は言うまでもない。さらに、本実施例の液晶投写型テレ
ビにおいては、ダイクロイックミラーにより色分離を行
なうとしたがこれに限定するものではなく、たとえば吸
収型色フィルタを用いて、色分離を行なってもよい。
【0053】また、本実施例の液晶投写型テレビにおい
ては、R,GおよびB光の変調系において投写レンズ系
をそれぞれ1つずつ設けているが、これに限定するもの
ではなく、たとえばミラーなどを用いて液晶パネルによ
り変調された表示画像を1つにまとめてから1つの投写
レンズ系に入射させて投映する構成であってもよいこと
は言うまでもない。さらに、R・G・B光それぞれを変
調する3枚の液晶パネルを設けることに限定するもので
もない。例えば、一枚の液晶パネルにモザイク状のカラ
ーフィルタを取付け、前記パネルの画像を投映するテレ
ビでもよい。
【0054】また、本発明の液晶パネルは透過型液晶パ
ネルのように説明したが、これに限定するものではな
く、反射型に形成してもよい。その場合は、画素電極等
を金属物質で反射電極にすればよい。反射型液晶パネル
を用いて投写型テレビを構成する場合は(図6)のごと
く構成すればよい。なお、(図6)において、61はス
クリーンである。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明の液晶パネルは、高
分子分散液晶を用いることにより、TN液晶を用いた液
晶パネルに比較して2倍以上の高輝度画面を得ることが
できる。
【0056】また、液晶パネルの入射光側にマイクロレ
ンズを配置もしくは形成すること、および対向電極基板
の板厚を最適化することにより、入射光の光利用率を格
段に向上させている。
【0057】また、マイクロレンズ基板等にTFT等の
遮光膜を形成し、ホトコンを防止させており、また、液
晶層内に低誘電膜を形成することにより、画像ノイズが
見えることも防止している。
【0058】さらに、液晶投写型テレビは本発明による
液晶パネルを採用することにより、高コントラスト、高
輝度表示を実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における液晶パネルの一
部断面図
【図2】本発明の第2の実施例における液晶パネルの一
部断面図
【図3】本発明の第3の実施例における液晶パネルの一
部断面図
【図4】本発明の第4の実施例における液晶パネルの一
部断面図
【図5】本発明の一実施例における液晶投写型テレビの
構成図
【図6】本発明の他の実施例における液晶投写型テレビ
の構成図
【図7】光の広がり角の説明図
【図8】液晶パネルの等価回路図
【図9】従来の液晶パネルの断面図
【図10】従来の液晶投写型テレビの構成図
【図11】高分子分散液晶の動作の説明図
【符号の説明】
11 マイクロレンズ基板 12 アレイ基板 13 スペース基板 14 マイクロレンズ 15 接着層 16 対向電極 18 ソース信号線 19 画素電極 20 液晶層 21,43 遮光膜 22 TFT 31 低誘電率膜 41 樹脂層 42 スペーサ 54a,54b,54c 高分子分散液晶パネル 71 主光線 96 TN液晶 97a,97b 配向膜 98 ブラックマトリックス 105a,105b,105c TN液晶パネル 114 水滴状液晶 115 ポリマー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伏見 吉正 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−248125(JP,A) 特開 平4−180020(JP,A) 特開 平3−51817(JP,A) 特開 平2−302726(JP,A) 特開 平1−189685(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックス状に配置された画素電極と
    前記画素電極に信号を印加するスイッチング素子と前記
    画素電極間に配置された信号線とが形成された第1の基
    板と、 対向電極が形成された第2の基板と、 前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持された液
    晶層と、 前記スイッチング素子上、前記信号線上、前記スイッチ
    ング素子に対面する対向電極上および前記信号線に対面
    する対向電極上のうちの少なくとも1つの箇所に、前記
    液晶層の誘電率よりも低い誘電率を有する光透過性を有
    する材料からなり、かつ画素パターンに対応してパター
    ニングされた誘電体膜が形成されていることを特徴とす
    る液晶パネル。
  2. 【請求項2】 マトリックス状に配置された画素電極と
    前記画素電極に信号を印加するスイッチング素子と前記
    画素電極間に配置された信号線とが形成された第1の基
    板と、 対向電極が形成された第2の基板と、 前記画素電極の位置に対応して規則的にマイクロレンズ
    が形成された第3の基板と、 前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持された液
    晶層と、 前記スイッチング素子上、前記信号線上、前記スイッチ
    ング素子に対面する対向電極上および前記信号線に対面
    する対向電極上のうちの少なくとも1つの箇所に、前記
    液晶層の誘電率よりも低い誘電率を有する光透過性を有
    する材料からなり、かつ画素パターンに対応してパター
    ニングされた誘電体膜が形成されていることを特徴とす
    る液晶パネル。
  3. 【請求項3】 マトリックス状に配置された画素電極と
    前記画素電極に接続されたスイッチング素子とが形成さ
    れた第1の基板と、 対向電極が形成された第2の基板と、 画素の位置に対応して規則的にマイクロレンズが形成さ
    れた第3の基板と、 前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持された液
    晶層と、 前記第3の基板と前記第2の基板との間に充填された透
    明材料と、 前記スイッチング素子上、前記信号線上、前記スイッチ
    ング素子に対面する対向電極上および前記信号線に対面
    する対向電極上のうちの少なくとも1つの箇所に、前記
    液晶層の誘電率よりも低い誘電率を有する光透過性を有
    する材料からなり、かつ画素パターンに対応してパター
    ニングされた誘電体膜とを具備し、 前記画素の横長さと縦長さとを平均した長さをaとし、
    前記マイクロレンズの焦点距離をbとした時、b/aの
    値が3以上8以下であることを特徴とする液晶パネル。
  4. 【請求項4】 マトリックス状に配置された画素電極が
    形成された第1の基板と、 対向電極が形成された第2の基板と、 前記画素電極の位置に対応して規則的にマイクロレンズ
    が形成された第3の基板と、 前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持された高
    分子分散液晶層と、 前記第3の基板と前記第2の基板との間に充填された透
    明材料と、 前記第2の基板上でかつ前記透明材料と接する面または
    前記第3の基板上でかつ前記透明材料と接する面に形成
    された遮光膜とを具備し、 前記高分子分散液晶層の液晶材料の割合は50重量%以
    上90重量%以下であり、 前記高分子分散液晶層の膜厚は8μm以上15μm以下
    であることを特徴とする液晶パネル。
  5. 【請求項5】 画素電極がマトリックス状に配置された
    第1の基板と、 対向電極が形成された第2の基板と、 前記画素電極の位置に対応して規則的にマイクロレンズ
    が形成された第3の基板と、 前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持された液
    晶層と、 前記第3の基板と前記第2の基板とを接着する透明材料
    と、 前記第2の基板上でかつ前記透明材料と接する面または
    前記第3の基板上でかつ前記透明材料と接する面に形成
    された遮光膜とを具備したことを特徴とする液晶パネ
    ル。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の液晶パネルと、 アーク放電ランプを有する光発生手段と、 前記光発生手段が放射する光を前記液晶パネルに導く光
    学部材と、 前記液晶パネルの表示画像を投写する投写手段とを具備
    したことを特徴とする投写型表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載の液晶パネルと、 アーク放電ランプを有する光発生手段と、 前記光発生手段が放射する光を前記液晶パネルに導く光
    学部材と、 前記液晶パネルの表示画像を投写する投写手段とを具備
    したことを特徴とする投写型表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の液晶パネルと、 アーク放電ランプを有する光発生手段と、 前記光発生手段が放射する光を前記液晶パネルに導く光
    学部材と、 前記液晶パネルの表示画像を投写する投写手段とを具備
    したことを特徴とする投写型表示装置。
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