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JP3309404B2 - 医療部品 - Google Patents

医療部品

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Publication number
JP3309404B2
JP3309404B2 JP31136391A JP31136391A JP3309404B2 JP 3309404 B2 JP3309404 B2 JP 3309404B2 JP 31136391 A JP31136391 A JP 31136391A JP 31136391 A JP31136391 A JP 31136391A JP 3309404 B2 JP3309404 B2 JP 3309404B2
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JP
Japan
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medical
mol
resin
polymer
methyl
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JP31136391A
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JPH05123393A (ja
Inventor
亨 土井
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Prostheses (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、N−アルキル置換マレ
イミド−オレフィン系共重合体からなる耐放射線性、透
明性および耐熱性に優れた医療用材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、医療部品として、塩化ビニル樹
脂、ポリプロピレンなどが用いられている。これらの樹
脂は、軽量で加工性に優れているために血液バック、カ
テ−テル、注射器、ピンセット、クランプなどの医療器
具に用いられている。
【0003】これらの材料の滅菌方法として、従来エチ
レンオキサイドガスを用いた方法が行われてきたが、滅
菌後の医療器具中の残存エチレンオキサイドガスの毒性
問題から、近年、放射線(γ線、X線、電子線および中
性子線等で一般的にはγ線)あるいは120℃程度の水
蒸気を用いた蒸気滅菌法が普及してきた。
【0004】しかしながら、上述の材料は耐放射線性に
劣るため、着色および機械強度の低下が起こるなどの問
題があった。また、水蒸気による滅菌ではある程度の耐
熱性も要求されため、塩化ビニル樹脂のような材料では
滅菌が出来ないなどの問題点を有している。
【0005】したがって、医療部品に求められる特性と
して、耐放射線性に優れること、耐熱性に優れることが
挙げられる。
【0006】また、上述の各種医療部品においては、内
容物の変質や異物の混入などの点から安全衛生上、内容
物を確認できることが重要なことが多く、これらの部品
は良好な透明性を有することが好ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐放
射線性、透明性および耐熱性に優れた医療用材料を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この問題に
鑑み鋭意検討した結果、N−アルキル置換マレイミド−
オレフィン系共重合体からなる医療用材料が、上記目的
を満たすことを見出し本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、下記に示す構成成分
(I)がポリマ−全体の30〜98モル%、構成成分
(II)がポリマ−全体の70〜2モル%であり、ポリ
スチレン換算の重量平均分子量が1×103以上5×1
6以下である樹脂からなることを特徴とする医療用材
に関する。
【0010】
【化3】 (ここで、Rは炭素数1〜18のアルキル基または炭
素数3から12のシクロアルキル基を示す)
【0011】
【化4】 (ここで、R、RおよびRは水素または炭素数1
〜8のアルキル基を示す)上記の樹脂は、例えば、N−
アルキル置換マレイミド類とオレフィン類とのラジカル
共重合反応により得ることができる。
【0012】構成単位(I)を与える化合物は、N−メ
チルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−n−プロ
ピルマレイミド、N−i−プロピルマレイミド、N−n
−ブチルマレイミド、N−i−ブチルマレイミド、N−
s−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N
−n−ペンチルマレイミド、N−n−ヘキシルマレイミ
ド、N−n−ヘプチルマレイミド、N−n−オクチルマ
レイミド、N−ラウリルマレイミド、N−ステアリルマ
レイミド、N−シクロプロピルマレイミド、N−シクロ
ブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の
N−アルキル置換マレイミド類であり、特にN−メチル
マレイミド、N−エチルマレイミド、N−イソプロピル
マレイミドおよびN−シクロヘキシルマレイミドが好ま
しい。これらは1種または2種以上組み合わせて用いる
ことができる。
【0013】構成単位(II)を与える化合物は、エチ
レン、イソブテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチ
ル−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキセン、1−メ
チル−1−ヘプテン、1−イソオクテン、2−メチル−
1−オクテン、2−エチル−1−ペンテン、2−メチル
−2−ブテン、2−メチル−2−ペンテン、2−メチル
−2−ヘキセン等のオレフィン類であり、このうち特に
イソブテンが好ましい。また、これらは1種または2種
以上組み合わせて用いることができる。
【0014】構成単位(I)の含有量は、ポリマ−全体
の30〜98モル%であり、40〜75モル%、特に5
0〜70モル%が好ましい。構成単位(I)が98モル
%を越える場合には生成するポリマ−は脆くなり、30
モル%未満の場合にはポリマ−の耐熱性が低下するため
好ましくない。
【0015】また必要ならば、本発明の目的を損なわな
い範囲で、他のビニル系モノマ−を共重合させることが
できる。他のビニル系モノマ−としては、スチレン,α
−メチルスチレン,ビニルトルエン, 1,3−ブタジ
エン,イソプレンおよびこれらのハロゲン置換誘導体、
メタクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタクリル
酸シクロヘキシル,メタクリル酸フェニル,メタクリル
酸ベンジル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸メ
チル,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチル,アクリル
酸シクロヘキシル,アクリル酸フェニル,アクリル酸ベ
ンジル等のアクリル酸エステル類、酢酸ビニル,安息香
酸ビニル等のビニルエステル類、メチルビニルエ−テ
ル,エチルビニルエ−テル,プロピルビニルエ−テル,
ブチルビニルエ−テル等のビニルエ−テル類、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、無水マレイン酸、N−フェニルマ
レイミド、N−カルボキシフェニルマレイミド、アクリ
ロニトリル、クロロプレンより選ばれる1種類以上の化
合物が挙げられる。
【0016】これらモノマ−の重合は公知の重合法、例
えば塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法および乳化重
合法のいずれもが採用可能である。
【0017】上記のモノマ−の重合の際に用いられる重
合開始剤としては、ベンゾイルパ−オキサイド、ラウリ
ルパ−オキサイド、オクタノイルパ−オキサイド、アセ
チルパ−オキサイド、ジ−t−ブチルパ−オキサイド、
t−ブチルクミルパ−オキサイド、ジクミルパ−オキサ
イド、t−ブチルパ−オキシアセテ−ト、t−ブチルパ
−オキシベンゾエ−ト等の有機過酸化物、または、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2’−アゾビス(2−ブチロニトリル)、2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−
アゾビスイソブチレ−ト、1,1’−アゾビス(シクロ
ヘキサン−1−カルボニトリル)等のアゾ系開始剤が挙
げられる。
【0018】溶液重合法において使用可能な溶媒として
は、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、
シクロヘキサン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ア
セトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、
イソプロピルアルコ−ル、ブチルアルコ−ル等が挙げら
れる。
【0019】重合温度は開始剤の分解温度に応じて適宜
設定することができるが、一般的には40〜150℃の
範囲で行うことが好ましい。
【0020】上記の樹脂は、また、無水マレイン酸とオ
レフィン類との共重合により得られる樹脂をアルキルア
ミン等を用いて、後イミド化することにより得ることも
できる。
【0021】このような後イミド化反応は、例えば、無
水マレイン酸−イソブテン共重合体をメタノ−ル,エタ
ノ−ル,プロパノ−ルなどのアルコ−ル溶媒、あるいは
ベンゼン,トルエンなどの芳香族溶媒等に溶解あるいは
分散させ、メチルアミンなどの一級アミンと100〜3
50℃の温度で反応させることにより行われる。
【0022】ここで、生成する樹脂の重量平均分子量
(Mw)は、ゲルパ−ミエ−ションクロマトグラフィ−
(GPC)により求めることができる。得られた樹脂の
分子量は1×10以上5×10以下、特に1×10
以上1×10以下のものが好ましい。分子量が5×
10を越える場合には成形性が悪くなり、1×10
未満の場合には、得られる樹脂が脆くなる傾向にある。
【0023】また、得られる樹脂には、さらに特性を向
上させる目的で、フェノ−ル系安定剤、リン系安定剤、
硫黄系安定剤、ヒンダ−ドアミン系安定剤等の各種安定
剤などをそれぞれ単独に、あるいは併用して用いること
ができる。
【0024】また、本発明において得られる樹脂には必
要に応じて各種染料、無機および有機粒子、発泡剤、難
燃剤、帯電防止剤、各種潤滑剤等を添加してもよい。
【0025】
【0026】本発明の医療用材料を用いた医療部品の形
状には特に制限はなく、チューブ、シート、フィルム、
ボトル、ファイバーあるいは各種成形体等が挙げられ
る。また、医療部品の成形方法についても特に制限はな
く、射出成形、圧縮成形、押出成形、発泡成形、キャス
ト成形、ブロー成形などを用いることができる。
【0027】本発明の医療用材料を用いた医療部品とし
ては、例えば、輸液バッグ、血液バッグ、カテーテル
類、医療用チューブ類、注射器、ピンセット、トレイ
類、クランプ類、シャーレ、マイクロプレート、ピペッ
ト、人工腎臓の容器、人工骨、目薬容器、哺乳ビン、医
療容器、義歯、膣鏡、レントゲン部品などの医療部品が
挙げられる。
【0028】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明は実施例に限定されるものではない。
【0029】生成ポリマ−の分子量は、GPC(東ソ−
(株)製HLC−802A)を用い、ポリスチレン換算
により求めた。
【0030】得られた樹脂をペレット化した後に、射出
成形機(パナジェクション;松下電器産業株式会社製)
により試験片を作成し、各種測定に用いた。
【0031】得られたサンプルの曲げ強度はASTM
D790、熱変形温度はASTMD648、光線透過率
はASTM D1003にそれぞれ準拠して測定した。
【0032】耐放射線性は50×25×0.8mmのプ
レス試験片にコバルト60線源を用いて5.0Mラッド
のγ線を照射し、照射による試験片の着色を黄色度の変
化率(ΔYI)により評価した。黄色度の変化率はJI
S K7103に準拠し、カラ−コンピュ−タ−(スガ
試験機株式会社製)を用いて評価した(反射法;反射板
の三刺激値X;79.44 Y;82.22 Z;9
4.51)。
【0033】実施例1 撹拌機、窒素導入管、温度計および脱気管の付いた50
lオ−トクレ−ブに、N−メチルマレイミド2780g
(25モル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)3.2g(0.02モル)およびジオキサ
ン40lを仕込み、窒素で数回パ−ジした後イソブテン
2805g(50モル)を仕込み、60℃で12時間反
応を行った。
【0034】反応内容物をエタノ−ルに注ぎ、ポリマ−
を析出させた。得られたポリマ−をジオキサン−メタノ
−ルで再沈精製した後、減圧下60℃で24時間乾燥し
た。収量は4030gであった。
【0035】得られたポリマ−の元素分析結果(C;6
4.7重量%、H;7.8重量%、N;8.4重量%)
より、生成ポリマ−中のマレイミド単位は50モル%で
あった。得られたポリマ−は分子量(Mw)22300
0であった。得られた樹脂を用いサンプルを作成した。
特性評価結果を表1に示す。
【0036】実施例2 実施例1と同様の方法により、N−イソプロピルマレイ
ミド−イソブテン共重合体を合成した。
【0037】得られたポリマ−の元素分析結果より、生
成ポリマ−中のマレイミド単位は50モル%であった。
得られたポリマ−は分子量(Mw)181000であっ
た。得られた樹脂を用いサンプルを作成した。特性評価
結果を表1に示す。
【0038】実施例3 実施例1と同様の方法により、N−シクロヘキシルマレ
イミド−イソブテン共重合体を合成した。
【0039】得られたポリマ−の元素分析結果より、生
成ポリマ−中のマレイミド単位は51モル%であった。
得られたポリマ−は分子量(Mw)172000であっ
た。得られた樹脂を用いサンプルを作成した。特性評価
結果を表1に示す。
【0040】比較例1 比較として、塩化ビニル樹脂(リュ−ロン;東ソ−製)
を用いた。
【0041】
【0042】
【発明の効果】実施例より明かなように、本発明の医療
用材料を用いた医療部品は、耐放射線性および耐熱性に
優れ、良好な透明性を有することから、輸液バッグ、血
液バッグ、カテーテル類、医療用チューブ類、注射器、
ピンセット、トレイ類、クランプ類、シャーレ、マイク
ロプレート、ピペット、人工腎臓の容器、人工骨、目薬
容器、哺乳ビン、医療容器、義歯、膣鏡、レントゲン部
品などの医療部品として有用である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記に示す構成成分(I)がポリマ−全体
    の30〜98モル%、構成成分(II)がポリマ−全体
    の70〜2モル%であり、ポリスチレン換算の重量平均
    分子量が1×103以上5×106以下である樹脂からな
    ることを特徴とする医療用材料。 【化1】 (ここで、R1は炭素数1〜18のアルキル基または炭
    素数312のシクロアルキル基を示す) 【化2】 (ここで、R2、R3およびR4は水素または炭素数1〜
    8のアルキル基を示す)
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