JP3308397B2 - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
半導体封止用エポキシ樹脂組成物Info
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- JP3308397B2 JP3308397B2 JP15555794A JP15555794A JP3308397B2 JP 3308397 B2 JP3308397 B2 JP 3308397B2 JP 15555794 A JP15555794 A JP 15555794A JP 15555794 A JP15555794 A JP 15555794A JP 3308397 B2 JP3308397 B2 JP 3308397B2
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- semiconductor encapsulation
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体封止用エポキシ
樹脂組成物に関するものである。
樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子は大型化、高集積化の
傾向が高まり、従来のエポキシ樹脂組成物で半導体を封
止した場合、チップやリードフレームと封止樹脂との線
膨張率の差によって発生する熱応力によりチップにクラ
ックが生じたり、ボンディング線が切断されるなど、半
導体部品の信頼性が低下するという問題があった。ま
た、半導体の実装の高集積化に伴い、樹脂封止半導体を
溶融半田中に浸漬したり、赤外リフロー装置などで実装
する方法がとられており、何れも200℃を超える熱処
理によってパッケージにクラックを発生させるという問
題があった。
傾向が高まり、従来のエポキシ樹脂組成物で半導体を封
止した場合、チップやリードフレームと封止樹脂との線
膨張率の差によって発生する熱応力によりチップにクラ
ックが生じたり、ボンディング線が切断されるなど、半
導体部品の信頼性が低下するという問題があった。ま
た、半導体の実装の高集積化に伴い、樹脂封止半導体を
溶融半田中に浸漬したり、赤外リフロー装置などで実装
する方法がとられており、何れも200℃を超える熱処
理によってパッケージにクラックを発生させるという問
題があった。
【0003】熱応力を小さくするとともに実装時に発生
するパッケージクラックを防ぐためにシリカフィラー等
の無機充填剤の含有量を増加させ、線膨張係数を小さく
したり、熱時のパッケージ強度を高めることが有効であ
ることが知られている。特にパッケージクラックの場合
は、パッケージ自体の吸湿水分が実装時の熱処理によっ
てパッケージ内で急激に気化して発生する応力がパッケ
ージ自体の強度を超えたときにクラックが発生する。従
って無機充填剤の含有量を増加させることがパッケージ
の熱時強度を高めるだけでなく、樹脂部分が吸湿する水
分の絶対量を低下させることで実装時のパッケージクラ
ックを防止するのに役立つ(尾形正次ら,”低熱膨張性
エポキシ樹脂系成形材料”第38回熱硬化性樹脂講演討
論会,123-126(1988)、石井利昭ら,”エポキシ成形材
料の流動性に及ぼす球形充填剤の粒度分布の影響”第4
3回熱硬化性樹脂講演討論会,141-144(1993))。
するパッケージクラックを防ぐためにシリカフィラー等
の無機充填剤の含有量を増加させ、線膨張係数を小さく
したり、熱時のパッケージ強度を高めることが有効であ
ることが知られている。特にパッケージクラックの場合
は、パッケージ自体の吸湿水分が実装時の熱処理によっ
てパッケージ内で急激に気化して発生する応力がパッケ
ージ自体の強度を超えたときにクラックが発生する。従
って無機充填剤の含有量を増加させることがパッケージ
の熱時強度を高めるだけでなく、樹脂部分が吸湿する水
分の絶対量を低下させることで実装時のパッケージクラ
ックを防止するのに役立つ(尾形正次ら,”低熱膨張性
エポキシ樹脂系成形材料”第38回熱硬化性樹脂講演討
論会,123-126(1988)、石井利昭ら,”エポキシ成形材
料の流動性に及ぼす球形充填剤の粒度分布の影響”第4
3回熱硬化性樹脂講演討論会,141-144(1993))。
【0004】しかしながら、従来半導体封止用として広
く用いられているオルソクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂とフェノールノボラック硬化剤の組み合わせに対
して、シリカフィラーの含有量を増加させていくと、成
形時の流動性が極端に低下していき、良好なパッケージ
成形品を得るにはフィラー含有量を85重量%未満に押
さえる必要があり、実装時の耐パッケージクラック性も
不充分であった。
く用いられているオルソクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂とフェノールノボラック硬化剤の組み合わせに対
して、シリカフィラーの含有量を増加させていくと、成
形時の流動性が極端に低下していき、良好なパッケージ
成形品を得るにはフィラー含有量を85重量%未満に押
さえる必要があり、実装時の耐パッケージクラック性も
不充分であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決するため種々の検討の結果なされたものであり、
その目的とするところは、成形性を損なうことなく実装
時の熱履歴に対する抵抗性が高く、信頼性に優れた半導
体装置を与える封止用樹脂組成物を提供することにあ
る。
を解決するため種々の検討の結果なされたものであり、
その目的とするところは、成形性を損なうことなく実装
時の熱履歴に対する抵抗性が高く、信頼性に優れた半導
体装置を与える封止用樹脂組成物を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)一般式
【0007】
【化1】
【0008】で示される二官能性エポキシ樹脂をエポキ
シ樹脂成分中、50重量%以上含有するエポキシ樹脂、
(B)少なくともフェノール性水酸基3個を骨格中に含
有する樹脂を主成分とするフェノール系硬化剤、及び
(C)無機充填剤、を必須成分とし、全体の樹脂組成物
に対して前記(C)無機充填剤を85〜97重量%の割
合で含有することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹
脂組成物である。
シ樹脂成分中、50重量%以上含有するエポキシ樹脂、
(B)少なくともフェノール性水酸基3個を骨格中に含
有する樹脂を主成分とするフェノール系硬化剤、及び
(C)無機充填剤、を必須成分とし、全体の樹脂組成物
に対して前記(C)無機充填剤を85〜97重量%の割
合で含有することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹
脂組成物である。
【0009】上記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂
は、下記一般式(2)で表されるビスフェノール化合物
とエピクロルヒドリンとを反応させることにより合成さ
れる。
は、下記一般式(2)で表されるビスフェノール化合物
とエピクロルヒドリンとを反応させることにより合成さ
れる。
【0010】
【化2】
【0011】この反応は通常のビスフェノールA型のエ
ポキシ樹脂を合成する反応と同様の操作にて行うことが
できる。例えば一般式(2)で示されるビスフェノール
化合物をモル比で約10倍量のエピクロルヒドリンに溶
解した後、水酸化ナトリウムの存在下で30〜100
℃、好ましくは50〜80℃の範囲で1〜5時間反応さ
せる。この時の水酸化ナトリウムの使用量はビスフェノ
ール化合物1モルに対して概略等モルであることが望ま
しい。反応終了後、過剰のエピクロルヒドリンを減圧留
去し、メチルイソブチルケトン等の溶媒を加えて溶解
し、生成する無機塩を濾過、水洗して除去する。その後
再び溶媒を減圧留去することによって目的のエポキシ樹
脂を得ることができる。
ポキシ樹脂を合成する反応と同様の操作にて行うことが
できる。例えば一般式(2)で示されるビスフェノール
化合物をモル比で約10倍量のエピクロルヒドリンに溶
解した後、水酸化ナトリウムの存在下で30〜100
℃、好ましくは50〜80℃の範囲で1〜5時間反応さ
せる。この時の水酸化ナトリウムの使用量はビスフェノ
ール化合物1モルに対して概略等モルであることが望ま
しい。反応終了後、過剰のエピクロルヒドリンを減圧留
去し、メチルイソブチルケトン等の溶媒を加えて溶解
し、生成する無機塩を濾過、水洗して除去する。その後
再び溶媒を減圧留去することによって目的のエポキシ樹
脂を得ることができる。
【0012】本発明において用いられるエポキシ樹脂
は、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂が50重量%
以上含有されることが望ましい。これは一般式(1)で
示されるエポキシ樹脂が低粘度であり、フェノール系硬
化剤、無機充填剤を配合して成形材料とした際に成形時
の溶融粘度を低くすることができ、結果として無機充填
剤の充填率を高めることができるので好ましい。エポキ
シ樹脂成分のうち一般式(1)のエポキシ樹脂が50重
量%未満になるとこの低粘度化、高充填化の効果が得ら
れないので好ましくない。
は、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂が50重量%
以上含有されることが望ましい。これは一般式(1)で
示されるエポキシ樹脂が低粘度であり、フェノール系硬
化剤、無機充填剤を配合して成形材料とした際に成形時
の溶融粘度を低くすることができ、結果として無機充填
剤の充填率を高めることができるので好ましい。エポキ
シ樹脂成分のうち一般式(1)のエポキシ樹脂が50重
量%未満になるとこの低粘度化、高充填化の効果が得ら
れないので好ましくない。
【0013】エポキシ樹脂成分のうち50重量%未満の
範囲で一般式(1)以外のエポキシ樹脂を用いることが
できる。これらについて例示すると、フェノール、o-
クレゾール等のフェノール類とホルムアルデヒドの反応
物であるノボラック化合物をエポキシ化したノボラック
系エポキシ樹脂、トリス-(4-ヒドロキシフェニル)-メ
タン、1,1,2,2-テトラキス(4-ヒドロキシフェニ
ル)エタン等の三価以上のフェノール類から誘導される
グリシジルエーテル化合物、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ハイドロキノン、レゾルシン等の二価フェ
ノール類又はテトラブロムビスフェノールA等のハロゲ
ン化ビスフェノール類から誘導されるグリシジルエーテ
ル化合物、フェノール類と芳香族カルボニル化合物との
縮合反応により得られる多価フェノール類のグリシジル
エーテル化合物、p-アミノフェノール、m-アミノフェ
ノール、4-アミノメタクレゾール、6-アミノメタクレ
ゾール、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、3,3'-ジ
アミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニル
エーテル、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、1,4
-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(3-
アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2-ビス(4-アミノフ
ェノキシフェニル)プロパン、p-フェニレンジアミン、
m-フェニレンジアミン、2,4-トルエンジアミン、2,
6-トルエンジアミン、p-キシリレンジアミン、m-キ
シリレンジアミン、1,4-シクロヘキサンビス(メチル
アミン)、1,3-シクロヘキサンビス(メチルアミン)等
から誘導されるアミン系エポキシ樹脂、p-オキシ安息
香酸、m-オキシ安息香酸、テレフタル酸、イソフタル
酸等の芳香族カルボン酸から誘導されるグリシジルエス
テル系化合物、5,5-ジメチルヒダントイン等から誘導
されるヒダントイン系エポキシ化合物、2,2-ビス(3,
4-エポキシシクロヘキシル)プロパン、2,2-ビス[4-
(2,3-エポキシプルピル)シクロヘキシル]プロパン、
ビニルシクロヘキセンジオキサイド、3,4-エポキシシ
クロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカ
ルボキシレート等の脂環式エポキシ樹脂、N,N-ジグリ
シジルアニリン等があり、これらのエポキシ樹脂の1種
または2種以上が使用される。
範囲で一般式(1)以外のエポキシ樹脂を用いることが
できる。これらについて例示すると、フェノール、o-
クレゾール等のフェノール類とホルムアルデヒドの反応
物であるノボラック化合物をエポキシ化したノボラック
系エポキシ樹脂、トリス-(4-ヒドロキシフェニル)-メ
タン、1,1,2,2-テトラキス(4-ヒドロキシフェニ
ル)エタン等の三価以上のフェノール類から誘導される
グリシジルエーテル化合物、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ハイドロキノン、レゾルシン等の二価フェ
ノール類又はテトラブロムビスフェノールA等のハロゲ
ン化ビスフェノール類から誘導されるグリシジルエーテ
ル化合物、フェノール類と芳香族カルボニル化合物との
縮合反応により得られる多価フェノール類のグリシジル
エーテル化合物、p-アミノフェノール、m-アミノフェ
ノール、4-アミノメタクレゾール、6-アミノメタクレ
ゾール、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、3,3'-ジ
アミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニル
エーテル、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、1,4
-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(3-
アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2-ビス(4-アミノフ
ェノキシフェニル)プロパン、p-フェニレンジアミン、
m-フェニレンジアミン、2,4-トルエンジアミン、2,
6-トルエンジアミン、p-キシリレンジアミン、m-キ
シリレンジアミン、1,4-シクロヘキサンビス(メチル
アミン)、1,3-シクロヘキサンビス(メチルアミン)等
から誘導されるアミン系エポキシ樹脂、p-オキシ安息
香酸、m-オキシ安息香酸、テレフタル酸、イソフタル
酸等の芳香族カルボン酸から誘導されるグリシジルエス
テル系化合物、5,5-ジメチルヒダントイン等から誘導
されるヒダントイン系エポキシ化合物、2,2-ビス(3,
4-エポキシシクロヘキシル)プロパン、2,2-ビス[4-
(2,3-エポキシプルピル)シクロヘキシル]プロパン、
ビニルシクロヘキセンジオキサイド、3,4-エポキシシ
クロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカ
ルボキシレート等の脂環式エポキシ樹脂、N,N-ジグリ
シジルアニリン等があり、これらのエポキシ樹脂の1種
または2種以上が使用される。
【0014】本発明のエポキシ樹脂組成物に用いられる
硬化剤としては、フェノール性水酸基を少なくとも3個
骨格中に含有する樹脂が主成分であることが好ましい。
フェノール性水酸基が2個以下である場合、一般式
(1)の二官能エポキシ樹脂を充分に架橋、硬化させる
ことができず、結果として耐熱性、物理特性が低下する
ので好ましくない。フェノール系硬化剤成分のうち、フ
ェノール性水酸基を3個以上含有する成分が50重量%
以上であれば充分な架橋、硬化反応が可能であり、耐熱
性、物理特性に優れた硬化物を与えるので好ましい。
硬化剤としては、フェノール性水酸基を少なくとも3個
骨格中に含有する樹脂が主成分であることが好ましい。
フェノール性水酸基が2個以下である場合、一般式
(1)の二官能エポキシ樹脂を充分に架橋、硬化させる
ことができず、結果として耐熱性、物理特性が低下する
ので好ましくない。フェノール系硬化剤成分のうち、フ
ェノール性水酸基を3個以上含有する成分が50重量%
以上であれば充分な架橋、硬化反応が可能であり、耐熱
性、物理特性に優れた硬化物を与えるので好ましい。
【0015】フェノール系硬化剤の構造については特に
限定されるものではないが例を挙げると、トリス-(4-
ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールノボラック、
o-クレゾールノボラック、ナフトールノボラック、ポ
リビニルフェノール等に代表される3価以上のフェノー
ル類、さらにはフェノール類、ナフトール類又はビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、
4,4'-ビフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、
ナフタレンジオール等の2価フェノール類のホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p-ヒ
ドロキシベンズアルデヒド、p-キシリレングリコール
等の縮合剤によって合成される多価フェノール性化合物
等である。
限定されるものではないが例を挙げると、トリス-(4-
ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールノボラック、
o-クレゾールノボラック、ナフトールノボラック、ポ
リビニルフェノール等に代表される3価以上のフェノー
ル類、さらにはフェノール類、ナフトール類又はビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、
4,4'-ビフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、
ナフタレンジオール等の2価フェノール類のホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p-ヒ
ドロキシベンズアルデヒド、p-キシリレングリコール
等の縮合剤によって合成される多価フェノール性化合物
等である。
【0016】本発明において用いられる無機充填剤は全
体の樹脂組成物に対して85〜97重量%の割合で含有
されることが望ましい。85重量%以上になるとエポキ
シ樹脂組成物から硬化して得られる半導体自体の吸水性
が低下するとともに、パッケージの熱時強度が向上する
ために、半田接続実装時の熱履歴によってパッケージに
クラックが発生することを防ぐことが可能となる。一方
97重量%を超えると、成形時の溶融粘度が高くなり、
流動性が極端に低下して樹脂封止半導体の良好な成形品
が得られないので好ましくない。
体の樹脂組成物に対して85〜97重量%の割合で含有
されることが望ましい。85重量%以上になるとエポキ
シ樹脂組成物から硬化して得られる半導体自体の吸水性
が低下するとともに、パッケージの熱時強度が向上する
ために、半田接続実装時の熱履歴によってパッケージに
クラックが発生することを防ぐことが可能となる。一方
97重量%を超えると、成形時の溶融粘度が高くなり、
流動性が極端に低下して樹脂封止半導体の良好な成形品
が得られないので好ましくない。
【0017】本発明の無機充填剤は特に限定されるもの
ではないが、通常球状あるいは破砕状の溶融シリカ、結
晶シリカ等のシリカ粉末やアルミナ粉末、ガラス粉末等
を用いることができる。2種以上の充填剤の併用も可能
であることは言うまでもない。
ではないが、通常球状あるいは破砕状の溶融シリカ、結
晶シリカ等のシリカ粉末やアルミナ粉末、ガラス粉末等
を用いることができる。2種以上の充填剤の併用も可能
であることは言うまでもない。
【0018】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
には、硬化促進剤、難燃剤、充填材、着色剤、離型剤及
び表面処理剤が含有される。
には、硬化促進剤、難燃剤、充填材、着色剤、離型剤及
び表面処理剤が含有される。
【0019】硬化促進剤としては、例えば2-メチルイ
ミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾールなどの
イミダゾール類、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、ベンジルジメチルアミンなどのアミン
類、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、
トリス(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリフェニル
ホスフィン−トリフェニルボロン、テトラフェニルホス
フィン−テトラフェニルボレートなどの有機リン化合物
などが挙げられる。2種以上を併用して用いることも差
し支えない。
ミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾールなどの
イミダゾール類、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、ベンジルジメチルアミンなどのアミン
類、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、
トリス(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリフェニル
ホスフィン−トリフェニルボロン、テトラフェニルホス
フィン−テトラフェニルボレートなどの有機リン化合物
などが挙げられる。2種以上を併用して用いることも差
し支えない。
【0020】難燃剤としては公知の添加型、反応型何れ
も用いることが可能であるが、例を挙げると、テトラブ
ロムビスフェノールAから誘導される臭素化エポキシ樹
脂、赤リン、リン酸エステルなどのリン系難燃剤、メラ
ミン、グアニジン、メラミンシアヌレートなどの窒素系
難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三
酸化アンチモン、五酸化アンチモンなどの無機系難燃剤
などである。必要に応じて2種以上を併用することも差
し支えない。
も用いることが可能であるが、例を挙げると、テトラブ
ロムビスフェノールAから誘導される臭素化エポキシ樹
脂、赤リン、リン酸エステルなどのリン系難燃剤、メラ
ミン、グアニジン、メラミンシアヌレートなどの窒素系
難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三
酸化アンチモン、五酸化アンチモンなどの無機系難燃剤
などである。必要に応じて2種以上を併用することも差
し支えない。
【0021】着色剤としては、顔料、染料などを用いる
ことができるが、通常カーボンブラックなどを用いるの
が好ましい。
ことができるが、通常カーボンブラックなどを用いるの
が好ましい。
【0022】離型剤としては、例えば天然ワックス、合
成ワックス、高級脂肪酸またはその金属塩類、あるいは
パラフィンなどが挙げられるが特にこれらに限定される
ものではない。
成ワックス、高級脂肪酸またはその金属塩類、あるいは
パラフィンなどが挙げられるが特にこれらに限定される
ものではない。
【0023】本発明に用いられる表面処理剤とは、充填
剤の表面処理剤のことであり、公知のシランカップリン
グ剤、チタネート系あるいはアルミニウム系カップリン
グ剤等を用いることができる。
剤の表面処理剤のことであり、公知のシランカップリン
グ剤、チタネート系あるいはアルミニウム系カップリン
グ剤等を用いることができる。
【0024】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
は、以上述べてきたような構成とすることによって、無
機充填剤の含有量を85%以上に高めても成形時の流動
性に優れ、良好な樹脂封止型半導体を得ることが可能に
なるものである。さらにこの半導体装置のパッケージは
充填剤含有量が高いために従来のパッケージに比べて吸
湿性が小さく、また熱時強度が高いためにプリント基板
などへの実装時に加わる高温の熱履歴を受けてもパッケ
ージクラックの発生を引き起こすことなく、高信頼性の
半導体装置を提供できるものである。
は、以上述べてきたような構成とすることによって、無
機充填剤の含有量を85%以上に高めても成形時の流動
性に優れ、良好な樹脂封止型半導体を得ることが可能に
なるものである。さらにこの半導体装置のパッケージは
充填剤含有量が高いために従来のパッケージに比べて吸
湿性が小さく、また熱時強度が高いためにプリント基板
などへの実装時に加わる高温の熱履歴を受けてもパッケ
ージクラックの発生を引き起こすことなく、高信頼性の
半導体装置を提供できるものである。
【0025】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳しく説明
する。
する。
【0026】(実施例1)1,4-ビス(p-ヒドロキシフ
ェノキシ)ベンゼンをグリシジルエーテル化して得られ
たエポキシ樹脂(C−1)(エポキシ当量:220[g/e
q])、油化シェルエポキシ(株)製テルペンフェノール樹
脂YLH−402(水酸基当量:170[g/eq])、住友
デュレズ(株)製フェノールノボラック樹脂PR−517
14(水酸基当量:103[g/eq])、平均粒径11μm
の球状溶融シリカ粉末、平均粒径30μmの球状溶融シ
リカ粉末、平均粒径6μmの破砕溶融シリカ粉末、硬化
促進剤(トリフェニルホスフィン)、その他の添加剤を
表1に示す割合で混合した後、ミキシングロールを使っ
て90℃で8分間混練した後、冷却粉砕し、半導体封止
用樹脂組成物を調整した。この封止用樹脂組成物を17
5℃/3分間の条件でトランスファー成形し、175℃
で6時間の後硬化を実施し成形試験片を作製した。
ェノキシ)ベンゼンをグリシジルエーテル化して得られ
たエポキシ樹脂(C−1)(エポキシ当量:220[g/e
q])、油化シェルエポキシ(株)製テルペンフェノール樹
脂YLH−402(水酸基当量:170[g/eq])、住友
デュレズ(株)製フェノールノボラック樹脂PR−517
14(水酸基当量:103[g/eq])、平均粒径11μm
の球状溶融シリカ粉末、平均粒径30μmの球状溶融シ
リカ粉末、平均粒径6μmの破砕溶融シリカ粉末、硬化
促進剤(トリフェニルホスフィン)、その他の添加剤を
表1に示す割合で混合した後、ミキシングロールを使っ
て90℃で8分間混練した後、冷却粉砕し、半導体封止
用樹脂組成物を調整した。この封止用樹脂組成物を17
5℃/3分間の条件でトランスファー成形し、175℃
で6時間の後硬化を実施し成形試験片を作製した。
【0027】こうして得られた試験片の曲げ強度(JI
S K6911)を240℃にて測定した。また、TM
A(熱機械的試験)にて線膨張係数ならびにガラス転移
温度を測定した。さらに80pinQFPICを成形
し、後硬化後85℃85%の恒温恒湿機中で吸湿処理を
24時間、72時間、168時間行った後、IRリフロ
ー装置(240℃/10秒)で処理し、パッケージのク
ラックを観察した。結果を表2に示す。
S K6911)を240℃にて測定した。また、TM
A(熱機械的試験)にて線膨張係数ならびにガラス転移
温度を測定した。さらに80pinQFPICを成形
し、後硬化後85℃85%の恒温恒湿機中で吸湿処理を
24時間、72時間、168時間行った後、IRリフロ
ー装置(240℃/10秒)で処理し、パッケージのク
ラックを観察した。結果を表2に示す。
【0028】(実施例2〜4、比較例1〜6)表1に示
す割合で各材料を混合した後、実施例1と同様にして各
種物性を測定した。測定結果を表2に示す。
す割合で各材料を混合した後、実施例1と同様にして各
種物性を測定した。測定結果を表2に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】本発明により得られる半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物は溶融状態において低粘度になるため、
無機充填剤の含有量を増加することが可能であり、得ら
れる半導体装置は熱応力が小さく、熱時強度が高いため
に耐クラック性に優れている。
キシ樹脂組成物は溶融状態において低粘度になるため、
無機充填剤の含有量を増加することが可能であり、得ら
れる半導体装置は熱応力が小さく、熱時強度が高いため
に耐クラック性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 23/31 (56)参考文献 特開 昭62−41223(JP,A) 特開 平6−313025(JP,A) 特開 昭57−23625(JP,A) 特開 昭58−75854(JP,A) 特開 昭58−75857(JP,A) 特開 平4−120126(JP,A) 特開 平4−153213(JP,A) 特開 平4−183709(JP,A) 特開 平5−5053(JP,A) 特開 平4−183711(JP,A) 特開 平6−107911(JP,A) 特表 平1−501800(JP,A) 特表 平2−502927(JP,A) 特表 平2−503009(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/24 C08G 59/62 C08L 63/00 - 63/02 H01L 23/29
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)一般式 【化1】 で示される二官能性エポキシ樹脂をエポキシ樹脂成分
中、50重量%以上含有するエポキシ樹脂、(B)少な
くともフェノール性水酸基3個を骨格中に含有する樹脂
を主成分とするフェノール系硬化剤、及び(C)無機充
填剤、を必須成分とし、全体の樹脂組成物に対して前記
(C)無機充填剤を85〜97重量%の割合で含有する
ことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】 フェノール系硬化剤成分のうち、少なく
ともフェノール性水酸基3個を骨格中に含有する樹脂が
50重量%以上である、請求項1記載の半導体封止用エ
ポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】 硬化促進剤、難燃剤、充填材、着色剤、
離型剤及び表面処理剤を含有する請求項1又は2記載の
半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
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