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JP3397660B2 - 着色の少ない(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造方法 - Google Patents

着色の少ない(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造方法

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Publication number
JP3397660B2
JP3397660B2 JP30689497A JP30689497A JP3397660B2 JP 3397660 B2 JP3397660 B2 JP 3397660B2 JP 30689497 A JP30689497 A JP 30689497A JP 30689497 A JP30689497 A JP 30689497A JP 3397660 B2 JP3397660 B2 JP 3397660B2
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JP
Japan
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meth
acrylic acid
producing
reaction
alkali
Prior art date
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JP30689497A
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JPH11140049A (ja
Inventor
明洋 小林
克則 林
Original Assignee
日立化成工業株式会社
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Filing date
Publication date
Application filed by 日立化成工業株式会社 filed Critical 日立化成工業株式会社
Priority to JP30689497A priority Critical patent/JP3397660B2/ja
Publication of JPH11140049A publication Critical patent/JPH11140049A/ja
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  • Hydrogenated Pyridines (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成高分子化合物
の光安定剤として有用な(メタ)アクリル酸(メタクリ
ル酸またはアクリル酸、以下同じ)ピペリジルエステル
誘導体のうち、着色の少ない(メタ)アクリル酸ピペリ
ジルエステル誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2,2,6,6,-テトラメチルピペリジン誘導
体、1,2,2,6,6,-ペンタメチルピペリジン誘導体等は、
ポリオレフィン等の合成高分子化合物の光安定剤として
知られている。これらのうち、(メタ)アクリル酸ピペ
リジルエステル誘導体は、重合性二重結合を有してお
り、単独重合もしくは他の重合性モノマーと共重合する
ことが可能であるので、高分子量の光安定剤の原料とな
る他、合成高分子樹脂を合成する際に共重合させて光安
定剤を樹脂中に組み込んだ合成高分子の原料とすること
もできる。これらの使用方法は、従来の低分子量の添加
型のピペリジン誘導体と比べ、非溶出性、非揮発性等の
特長があり、近年注目されている。
【0003】(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘
導体の製造方法としては、例えば、特公昭47−853
9号公報には、ヒドロキシピペリジン類と(メタ)アク
リル酸ハロゲン化物とを脱酸剤の存在下で反応させる方
法、及びヒドロキシピペリジン類と(メタ)アクリル酸
エステルとを塩基性触媒の存在下で反応させる方法が記
載されている。また、特開昭54−21489号公報
や、マクロモレキュラー・ヘミー(Makromol.Chem.)181
巻p595-633(1980)にも、同様に酸ハロゲン化物を用いる
方法と、低級アルキルエステルを用いてエステル交換す
る方法がそれぞれ記載されている。さらには、特開平3
−251569号公報にもエステル交換反応によるアク
リル酸ピペリジルエステル誘導体の製造方法が開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの製造方法のう
ち、酸ハロゲン化物を用いる方法は、無水の状態で反応
する必要があること、原料の(メタ)アクリル酸クロラ
イド等の酸ハロゲン化物の取扱い性、安定性等にも問題
があること等、工業的実施には不利な方法であった。
【0005】これに対して、エステル交換反応による方
法は、酸ハロゲン化物を用いる方法と比べて、原料の取
り扱い性や、操作の簡便さ、高収率で高純度な製品を得
られやすい等有利な方法である。しかしながら、このエ
ステル交換による製造方法においても、従来知られてい
る方法で製造した(メタ)アクリル酸ピペリジルエステ
ル誘導体は、経日による着色が激しく、透明性や淡色性
の要求される高分子成形材料や、塗料等の高分子コーティンク
゛材料等に適用できないといった問題点があった。本発
明は、高収率、高純度で着色の少ない(メタ)アクリル
酸ピペリジルエステル誘導体を、工業的に煩雑な操作を
経ることなく製造する方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、触媒としてオ
ルトチタン酸テトラアルキルエステル類を用い、重合禁
止剤の存在下で一般式(I)を有するヒドロキシピペリ
ジン類を、一般式(II)を有する(メタ)アクリル酸
エステルとエステル交換反応させることにより、一般式
(III)を有する(メタ)アクリル酸ピペリジルエス
テル誘導体を製造する方法において、エステル交換反応
後の反応液をアルカリ処理し、続いてアルカリ除去する
ことを特徴とする(メタ)アクリル酸ピペリジルエステ
ル誘導体の製造方法に関する。
【化4】 ここでR1は水素原子またはメチル基を表す。
【化5】 ここでR2は水素原子またはメチル基を、R3はC1〜C
5のアルキル基を表す。
【化6】 ここでR1及びR2はそれぞれ独立に水素原子またはメチ
ル基を表す。
【0007】本発明においては、上記のアルカリ処理と
してアルカリ金属水酸化物水溶液で反応液を洗浄するこ
とが好ましい。また、上記のアルカリ除去として水洗を
行うことが好ましい。
【0008】本発明においては、上記のオルトチタン酸
テトラアルキルエステル類としてオルトチタン酸テトラ
イソプロピルまたはオルトチタン酸テトライソブチルを
用いることが好ましい。また、上記の重合禁止剤として
ヒドロキノンモノメチルエーテルを用いることが好まし
い。
【0009】本発明においては、アルカリ処理としてア
ルカリ金属水酸化物水溶液で反応液を洗浄する際に50
℃以下で行うことが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】一般式(I)を有するヒドロキシ
ピペリジン類としては、2,2,6,6,−テトラメチルピペリ
ジノール、及び 1,2,2,6,6,-ペンタメチルピペリジノー
ルが挙げられる。一般式(II)を有する(メタ)アク
リル酸エステルとしては、アクリル酸及びメタクリル酸
のメチル、エチル、プロピル、ブチルエステル等が用い
られる。メタクリル酸エステルの場合は、メチルエステ
ルが好適に用いられるが、アクリル酸エステルの場合
は、メチル、エチル、ブチルエステルの中から適宜選ば
れる。
【0011】本発明では、先ず一般式(I)を有するヒ
ドロキシピペリジン類を、一般式(II)を有する(メ
タ)アクリル酸エステルと通常のエステル交換反応させ
る。反応に際しては、一般式(II)を有する(メタ)
アクリル酸エステルを、一般式(I)を有するヒドロキ
シピペリジン類に対して過剰に使用することが、反応を
短時間に終わらせるためや、反応転化率を向上させるた
めに好ましい。通常、ヒドロキシピペリジン類1モルに
対して、(メタ)アクリル酸エステルを2〜5モルの範
囲で使用することが好ましい。(メタ)アクリル酸エス
テルの使用量が2モル未満であると反応が遅くなり、未
反応のヒドロキシピペリジン類が残りやすくなる傾向が
ある。一方、(メタ)アクリル酸エステルの使用量が5
モルを越えると生産性が低下するとともに、反応終了後
に過剰の(メタ)アクリル酸エステルを回収する工程に
長時間を要する傾向がある。
【0012】本発明におけるエステル交換反応には、高
純度な製品が得られる触媒としてオルトチタン酸テトラ
メチル、オルトチタン酸テトラエチル、オルトチタン酸
テトラプロピル、オルトチタン酸テトライソプロピル、
オルトチタン酸テトラブチルなどのオルトチタン酸テト
ラアルキルエステルなどが用いられる。これらの触媒の
中でも、触媒の取り扱いの点から、比較的安定なオルト
チタン酸テトライソプロピル及びオルトチタン酸テトラ
ブチルが特に好ましい。触媒の使用量は、(メタ)アク
リル酸エステルとヒドロキシピペリジン類の合計量に対
して通常0.01〜5.0重量%の範囲である。触媒量
が0.01重量%未満であると反応の進行が遅くなる傾
向があり、5.0重量%を越えても触媒の効果は向上す
る傾向はなく、不経済である。
【0013】オルトチタン酸テトラアルキルエステル類
を触媒として使用する場合は、反応系中に水分が多いと
触媒が活性を失いやすいので、予め触媒を加える前に反
応混合物を加熱還流して系内の水分を少なくしておいた
り、反応中に水分の混入を防ぐような方法が実施され
る。
【0014】エステル交換反応に際しては、(メタ)ア
クリル酸エステルの製造で通常実施されているように重
合防止剤を存在させることが好ましい。重合防止剤とし
ては、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテ
ル、t−ブチルカテコール、t−ブチルヒドロキノン、
2,4-ジメチル-6-tブチルフェノール、2,6-tブチル−
p−クレゾール、パラベンゾキノン、2,5-ジフェニルパ
ラベンゾキノン、フェノチアジン、ジフェニルアミンな
どが使用される。その中でも、製品の貯蔵時及び使用時
に着色の少ない重合禁止剤として、ヒドロキノンモノメ
チルエーテルが特に好適に使用される。
【0015】上記の重合防止剤の使用量は、ヒドロキシ
ピペリジン類に対して、5〜2000ppmが好まし
く、特に10〜500ppmが好ましい。重合防止剤が
5ppm未満であると重合防止効果が得られない傾向が
あり、また、2000ppmを越えると製品のポリマ化
を阻害するなどの悪影響を及ぼす傾向がある。
【0016】本発明において、反応中の反応液の重合防
止のために、少量の分子状酸素を吹き込むのが好まし
い。分子状酸素としては、希釈された状態で使用するの
が好ましく、好適には空気が用いられる。また、分子状
酸素の吹き込みは、蒸発して蒸気として存在したり、上
部の釜壁等に凝縮した(メタ)アクリル酸エステルの重
合を防止するためにも好ましい。分子状酸素の使用量と
しては、反応器の形状や撹拌動力などによっても影響を
受けるが、ヒドロキシピペリジン類1モルに対して5〜
500ml/min(空気として25〜2,500ml
/min)の速度で吹き込むことが好ましい。
【0017】本発明のエステル交換反応では、反応に関
与しない不活性なものであれば、適宜溶媒を使用するこ
ともできる。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロ
ヘキサン等の炭化水素類やジオキサンなどのエーテル類
などを挙げることができる。
【0018】本発明のエステル交換反応は、常圧又は減
圧下で60〜130℃で行うのが好ましい。また、エス
テル交換反応の形態としては、(メタ)アクリル酸エス
テルとアルコールをエステル交換反応により(メタ)ア
クリル酸エステルを製造する当業者間で一般的に知られ
ている方法を採用することができる。この方法では、原
料アルコールの転換率を高めるため、副生する低級アル
コールと原料の(メタ)アクリル酸エステル又は溶剤を
共沸蒸留することにより、副生する低級アルコールを系
外に留去しながら合成を行うことが好ましい。このた
め、反応装置としては精留搭の付いた回分式反応槽が使
用することが好ましい。
【0019】本発明は、上記のエステル交換反応により
得た反応液をアルカリ処理し、続いてアルカリ除去する
ことを特徴とする製造方法に関する。アルカリ処理に際
しては、反応液は常法により水を加えて触媒を不溶化さ
せるが、この不溶物を濾過して除くか、あるいはそのま
ま不溶物の存在下で行われる。なお、場合によっては、
反応液を直接アルカリ処理することにより、触媒の不溶
化も同時に行われる場合もある。
【0020】アルカリ処理に使用するアルカリとして
は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩等のアル
カリ金属の塩基性化合物を、固形のまま使用する方法と
水溶液として使用する方法とがある。また、ナトリウム
メトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブト
キシド等のアルカリ金属アルコキシドを固形又はアルコ
ール溶液として使用することもできる。さらにリチウム
アミド、ナトリウムアミド、カリウムアミド等のアルカ
リ金属アミドを使用することもできる。また、酸化マグ
ネシウム、シリカマグネシア、塩基性イオン交換樹脂等
の固形アルカリも使用することができる。
【0021】これらの中で、操作が簡便で処理効率の良
い方法としてアルカリ金属水酸化物の水溶液で洗浄する
方法が最も好適に行われる。なお、アルカリ処理にあた
っては、原料及び製品の(メタ)アクリル酸エステル化
合物のエステル分解反応を防止するため、50℃以下で
行うことが好ましい。
【0022】本発明においては、アルカリ処理に続いて
アルカリ除去を行う。通常、これはアルカリ処理した反
応液を水洗することにより実施される。アルカリ除去が
完了したかの判定は、洗浄水のPHをPH試験紙やPH
メーターで測定したり、反応液側を中和滴定することに
より行われる。なお、固形のアルカリを用いてアルカリ
処理した場合は、濾過によりアルカリ物質を除去すれば
良いが、微量のアルカリが溶解、混入している場合には
濾過後水洗を行えばよい。
【0023】アルカリ処理及びアルカリ除去工程の後、
本発明の目的化合物は、常法にしたがって採取される。
すなわち、過剰の原料の(メタ)アクリル酸エステル
や、溶媒を留去して除去し、必要により濾過工程を経る
ことにより製品として使用できるが、さらに減圧下に蒸
留することによりさらに高純度の目的化合物を得ること
が出来る。
【0024】本発明者らは、(メタ)アクリル酸ピペリ
ジルエステル誘導体そのものは、経日着色をすることが
無く、着色するのは不純物であること、着色の原因とな
る不純物はアルカリ処理で除去可能なこと、(メタ)ア
クリル酸ピペリジルエステル誘導体をアルカリ処理した
後、そのまま貯蔵しておくと副反応が進行し、不純物が
新たに生成すること及び製品が液状の場合は不溶物が析
出し、また製品が固形の場合は溶媒等に溶解した場合に
不溶物が生じることを見出した。本発明はこれらの知見
に基づいてなされたものである。
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げて説明するが、本発明は
これらにより制限されるものではない。尚、以下におい
て%とあるのは重量%である。 実施例1 撹拌機、温度計、空気導入管、及び精留塔(15段)を
取り付けた1リットルのフラスコに、1,2,2,6,6,-ペンタメ
チルピペリジノール171g(1モル)、メタクリル酸
メチル350g(3.5モル)、ヒドロキノンモノメチ
ルエーテル0.05gを仕込み、乾燥空気を50ml/
minの速度で吹き込みながら加熱還流し系内の水分を
除去した。次に、オルトチタン酸イソプロピル(チタン
テトライソプロポキシド)1.5gを加え、エステル交
換反応させた。はじめ、反応混合物を加熱還流し、精留
塔塔頂温度はメタクリル酸メチルの沸点である100℃
付近であったが、反応の進行と共に、メタノールとメタ
クリル酸メチルの共沸混合物の沸点に近づいたので、塔
頂温度が64〜66℃の範囲になるように還流比を調節
してメタノールをメタクリル酸メチルとの共沸物として
留去しながら反応を行った。触媒を加えてから、2.5
時間経過した頃から塔頂温度が上昇し始め約90℃まで
上昇したのでそれに合わせて還流比を徐々に大きくし、
最終的には還流比を15にして反応を続けた。反応開始
後、4時間目の反応液をガスクロマトグラフィ分析した
ところ、原料アルコールである1,2,2,6,6,-ペンタメチ
ルピペリジノールが、目的化合物である該アルコールの
メタクリル酸エステルに対して0.3%(面積%)とな
ったので反応を終了した。
【0026】反応液を80℃まで冷却したところで20
%食塩水50g加えて触媒を加水分解し不溶化した。さ
らに反応液が45℃まで冷却したところで20%水酸化
ナトリウム水溶液25gを加え、フラスコの内容物を分
液ロートに移し激しく浸透して反応液をアルカリ処理し
た。分液ロートを静置し、水層を抜き出した。このとき
の水層はPH試験紙でPH14以上を示した。ついで有
機層を20%食塩水50gで2回洗浄した。2回目の洗
浄水はPH7を示し、有機層からアルカリ除去できたこ
とを確認した。アルカリ処理と除去を行った反応液か
ら、ロータリエバポレーターを用いて過剰のメタクリル
酸メチルを減圧下留去し、ついで濾過することにより、
1,2,2,6,6,-ペンタメチル-4-メタクリロイルオキシピペ
リジンを得た。収量は231.8g(収率97%)、製
品のガスクロマト純度は99.2%であり、1,2,2,6,6,
-ペンタメチルピペリジノール0.3%とメタクリル酸
メチル0.5%を含んでいた。また、JIS K6901により
定められるハーゼン色数(APHA)の色相は70であ
った。
【0027】実施例2 実施例1と同様の操作で得た1,2,2,6,6,-ペンタメチル-
4-メタクリロイルオキシピペリジンをさらに減圧蒸留し
た。(沸点115〜117℃/4mmHg)収量は224.2g
(収率94%)であった。製品のガスクロマト純度は9
9.6%であり、1,2,2,6,6,-ペンタメチルピペリジノ
ール0.2%とメタクリル酸メチル0.2%を含んでい
た。また、色相はハーゼン色数(APHA)10であっ
た。
【0028】比較例1 実施例1と同様に反応を行い、反応後そのままメタクリ
ル酸メチルを減圧下で留去し、ついで減圧蒸留すること
により1,2,2,6,6,-ペンタメチル-4-メタクリロイルオキ
シピペリジンを得た。収量は228.2g(収率95.
5%)であった。製品のガスクロマト純度は99.4%
であり、1,2,2,6,6,-ペンタメチルピペリジノール0.
3%とメタクリル酸メチル0.3%を含んでいた。ま
た、色相はハーゼン色数(APHA)30であった。
【0029】比較例2 実施例1と同様に反応を行い、反応後反応液に20%食
塩水80gを加えて、触媒を不溶化し、水層を分離した
後、メタクリル酸メチルを減圧下に留去し濾過すること
により1,2,2,6,6,-ペンタメチル-4-メタクリロイルオキ
シピペリジンを得た。収量は231.0g(収率96.
7%)であった。製品のガスクロマト純度は99.2%
であり、1,2,2,6,6,-ペンタメチルピペリジノール0.
3%とメタクリル酸メチル0.5%を含んでいた。ま
た、色相はハーゼン色数(APHA)100であった。
【0030】比較例3 比較例2と全く同様にして得た1,2,2,6,6,-ペンタメチ
ル-4-メタクリロイルオキシピペリジンをさらに減圧蒸
留した。収量は223.5g(収率93.5%)であっ
た。製品のガスクロマト純度は99.5%であり、1,2,
2,6,6,-ペンタメチルピペリジノール0.3%とメタク
リル酸メチル0.2%を含んでいた。また、色相はハー
ゼン色数(APHA)20であった。
【0031】比較例4 実施例1と全く同様に反応を行い、反応後触媒の不溶化
とアルカリ処理まで実施例1と同様に行ったが、その後
の水洗によるアルカリ除去は行わず、そのまま過剰のメ
タクリル酸メチルを減圧下留去を行ったところ、製品中
に不溶物の結晶の生成が認められらた。この不溶物を濾
過することにより、1,2,2,6,6,-ペンタメチル-4-メタク
リロイルオキシピペリジンを得た。収量は207.3g
(収率86.7%)、色相はハーゼン色数(APHA)
40であった。
【0032】実施例3 実施例1〜2、比較例1〜4で得た1,2,2,6,6,-ペンタ
メチル-4-メタクリロイルオキシピペリジンを室温で2
ヶ月間保管し、途中の色相変化を調べた。結果を表1に
まとめた。
【0033】
【表1】
【0034】実施例4 実施例1で1,2,2,6,6,-ペンタメチルピペリジノール1
71g(1モル)の代わりに2,2,6,6,-テトラメチルピ
ペリジノール157g(1モル)を用いた他は全く同様
に操作して2,2,6,6,-テトラメチル-4-メタクリロイルオ
キシピペリジン216g(収率96%)を得た。製品の
ガスクロマト純度は99.2%であり、2,2,6,6,-テト
ラメチルピペリジノール0.3%とメタクリル酸メチル
0.5%を含んでいた。2,2,6,6,-テトラメチル-4-メタ
クリロイルオキシピペリジンは、固体でありm.p.5
6〜58℃であった。また、溶融色相はハーゼン色数
(APHA)40であった。3ヶ月後に溶融色相を測定
したがAPHA40であった。
【0035】実施例5 実施例1でメタクリル酸メチル350g(3.5モル)
の代わりにアクリル酸メチル350g(4.1モル)を
用いた他は全く同様に操作して1,2,2,6,6,-テトラメチ
ル-4-アクリロイルオキシピペリジン213.8g(収
率95%)を得た。製品のガスクロマト純度は99.5
%であり、2,2,6,6,-テトラメチルピペリジノール0.
3%とアクリル酸メチル0.2%を含んでいた。色相は
ハーゼン色数(APHA)50であった。2ヶ月後に色
相を測定したがAPHA50であった。
【0036】
【発明の効果】本発明により、高収率、高純度で、ハー
ゼン色数が長期間100以下と着色の少ない(メタ)ア
クリル酸ピペリジルエステル誘導体を、工業的に煩雑な
操作を経ることなく得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−251569(JP,A) 特開 昭55−130937(JP,A) 特開 昭54−76517(JP,A) 英国特許1064457(GB,B) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 211/00 - 211/98 C07B 61/00 300 C07B 63/04 B01J 21/06,31/38 REGISTRY(STN) CAPLUS(STN) CAOLD(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒としてオルトチタン酸テトラアルキ
    ルエステル類を用い、重合禁止剤の存在下で一般式
    (I)を有するヒドロキシピペリジン類を、一般式(I
    I)を有する(メタ)アクリル酸エステルとエステル交
    反応させることにより、一般式(III)を有する
    (メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体を製造す
    る方法において、エステル交換反応後の反応液をアルカ
    リ処理し、続いてアルカリ除去することを特徴とする
    (メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造方
    法。 【化1】 ここでR1は水素原子またはメチル基を表す。 【化2】 ここでR2は水素原子またはメチル基を、R3はC1〜C
    5のアルキル基を表す。 【化3】 ここでR1及びR2はそれぞれ独立に水素原子またはメチ
    ル基を表す。
  2. 【請求項2】アルカリ処理としてアルカリ金属水酸化物
    水溶液で反応液を洗浄する請求項1記載の(メタ)アク
    リル酸ピペリジルエステル誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】アルカリ除去として水洗を行う請求項1ま
    たは2記載の(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘
    導体の製造方法。
  4. 【請求項4】オルトチタン酸テトラアルキルエステル類
    としてオルトチタン酸テトライソプロピルまたはオルト
    チタン酸テトライソブチルを用いる請求項1、2または
    3記載の(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体
    の製造方法。
  5. 【請求項5】重合禁止剤としてヒドロキノンモノメチル
    エーテルを用いる請求項1、2、3または4記載の(メ
    タ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】アルカリ処理としてアルカリ金属水酸化物
    水溶液で反応液を洗浄する際に50℃以下で行う請求項
    1、2、3、4または5記載の(メタ)アクリル酸ピペ
    リジルエステル誘導体の製造方法。
JP30689497A 1997-11-10 1997-11-10 着色の少ない(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造方法 Expired - Lifetime JP3397660B2 (ja)

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