JP3383882B2 - 低レベルα線量・高純度三酸化アンチモンの製造方法 - Google Patents
低レベルα線量・高純度三酸化アンチモンの製造方法Info
- Publication number
- JP3383882B2 JP3383882B2 JP28425791A JP28425791A JP3383882B2 JP 3383882 B2 JP3383882 B2 JP 3383882B2 JP 28425791 A JP28425791 A JP 28425791A JP 28425791 A JP28425791 A JP 28425791A JP 3383882 B2 JP3383882 B2 JP 3383882B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antimony trioxide
- antimony
- solid
- dose
- purity
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01G—COMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
- C01G30/00—Compounds of antimony
- C01G30/004—Oxides; Hydroxides; Oxyacids
- C01G30/005—Oxides
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2006/00—Physical properties of inorganic compounds
- C01P2006/80—Compositional purity
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
Description
つ高純度な三酸化アンチモンの製造方法に関するもので
ある。
中に不純物として存在するトリウムやウラン及びそれら
が壊変したときの娘核種から放射されるα粒子によって
ソフトエラーが生じる可能性があり、エポキシ系封止剤
の難燃助剤として添加する三酸化アンチモンとしては、
α線量が低レベルであることが必要条件であり、しかも
難燃性の向上を図るために、高純度であることが要求さ
れる。
の製造法としては、特開昭61−106416号公報や
特開昭61−111920号公報,特公昭62−217
30号公報記載の技術等が提案されているが、いずれの
方法も欠点がある。
済的である。また、蒸留分の塩化アンチモンに直接水を
加えて加水分解させるが、塩化アンチモンの融点が7
3.4℃であるため、常温では固化しており、固体に加
水分解反応を適用しても分散性の良い粒子は得られな
い。
以上の水を加え、60℃以上に加温しながら撹拌し、生
成した沈殿物を▲ろ▼過し、該沈殿物を10倍以上で6
0℃以上の温水で洗浄し乾燥する方法。
鉛やビスマス等の不純物の除去がほとんどできないの
で、高純度三酸化アンチモンが得られない。上記のよう
に、従来法にはいずれも致命的ともいえる欠点がある。
より分離効果を高め、低レベルα線量で高純度にしてし
かも分散性のよい粒子状の三酸化アンチモンの製造を目
的とする。
ンチモンを塩酸で溶解した後、減圧蒸留して留出分をア
ルコールで溶解し、液−液状態でしかも常温で加水分解
させてオキシ塩化アンチモン(Sb4O5Cl2)の結
晶を生成させることにより、α線放射性元素及び鉛,ビ
スマス等の不純物を除去することができ、最終的に低レ
ベルα線量で高純度でしかも分散性のよい粒子状の三酸
化アンチモンが得られるとの知見を得て、本発明をなす
に至ったのである。
レベルα線量・高純度三酸化アンチモンを製造する方法
において、粗三酸化アンチモンを塩酸で溶解し固液分離
する第1工程と、第1工程で得られた液分から100℃
以下の低温留出成分を除去した後、100℃を超える温
度で蒸留して高温留出成分を得る第2工程と、第2工程
で得られた高温留出成分をアルコールで溶解した後、水
を加えて加水分解させ固液分離する第3工程と、第3工
程で得られた固形分をアルカリと接触させて三酸化アン
チモンを生成させて固液分離する第4工程と、からなる
ことを特徴とする低レベルα線量・高純度三酸化アンチ
モンの製造方法を提供するものである。
蒸留が好ましく、第3工程で得られた固形分はオキシ塩
化アンチモン(Sb4O5Cl2)の結晶であり、第4
工程で使用するアルカリはアンモニア水が好ましい。次
に、本発明を詳細に説明する。
不純物を含有する三酸化アンチモンを当量以上の塩酸、
好ましくは特級濃塩酸(12N)2当量で溶解した後▲
ろ▼別して、不純物を主体とする不溶解分を完全に分離
除去し、塩化アンチモン溶液とする。(第1工程)
溶液を好ましくはエバポレータ内で減圧し、更に好まし
くは1〜50mmHgに減圧した負圧状態で、水の沸点
即ち100℃まで加温して蒸留する(これを低温留出成
分という)。得られた蒸留分を系外に除去し、更に加温
し100℃を超える温度好ましくは100℃を超え13
5℃以下の温度範囲で蒸留好ましくは減圧蒸留させる。
これにより、ほとんどの不純物が除去される(これを高
温留出成分という)。(第2工程)
は蒸留装置から通常の反応容器に移す。留出成分である
塩化アンチモンは温度の低下に伴なって直ちに固化する
が、これに適量のアルコールを加えて溶解させる。得ら
れた塩化アンチモンアルコール溶液に撹拌しながら水好
ましくはイオン交換水を加え、常温で加水分解させる。
加水分解反応によりオキシ塩化アンチモン(Sb4O5
Cl2)の結晶が生成する。この生成したオキシ塩化ア
ンチモンの結晶を▲ろ▼別する。これにより微量残存す
る不純物が除去される。(第3工程)
ルカリ好ましくは高純度のアンモニア水を加えて、三酸
化アンチモンを生成させて▲ろ▼別する。(第4工程) ▲ろ▼別された三酸化アンチモンをイオン交換水で塩素
イオン(Cl−)が洗浄後液に検出されなくなるまで充
分に洗浄した後、脱水し乾燥させる。
ト/cm2Hr以下、不純物が10ppm以下の低レベ
ルのα線量でかつ高純度で分散性のよい粒子状の三酸化
アンチモンが製造できるのである。
度域(100〜135℃)で蒸留速度を上げ、更に精製
能力を著しく向上させることができる。また、減圧蒸留
時の減圧状態は1〜50mmHg減圧した負圧状態にす
るだけであるので、簡単な減圧装置例えばアスピレータ
等で容易に減圧させることができる。また、高温蒸留成
分をアルコールで溶解させることによって、高温蒸留成
分である塩化アンチモンを室温で固化させることなく液
−液状態で加水分解反応をスムーズに進行させることが
できるのである。次に、本発明を実施例により説明す
る。
鉛:0.039wt%、ビスマス:0.022wt%、
α線量:2.2±0.3カウント/cm2・Hrの品位
の粗三酸化アンチモンを10l反応容器に1Kg採取
し、濃塩酸(特級35wt%)3.5lを加えて撹拌し
て溶解したのち、不溶解残渣を▲ろ▼別して除去した。
エバポレータに分取し、アスピレータにより常圧から2
0mmHg減圧させた負圧状態で蒸留して水の沸点即ち
100℃までの蒸留成分を系外に除去した後、130℃
まで昇温させて減圧蒸留を行なった。得られた蒸留成分
の塩化アンチモンをビーカに取り、室温まで降温させて
固化した塩化アンチモンにエチルアルコールを加えて完
全に溶解させた後、撹拌しながらイオン交換水を加えて
加水分解させ、オキシ塩化アンチモンの結晶を生成晶出
させた後▲ろ▼別した。得られたオキシ塩化アンチモン
の結晶に高純度アンモニア水を加え、三酸化アンチモン
を生成させて▲ろ▼別した後、イオン交換水で塩素イオ
ン(Cl−)が洗浄後液中に認められなくなるまで洗浄
し、脱水・乾燥した。
0001wt%以下、ビスマス:0.0001wt%以
下、α線量0.0002カウント/cm2・Hrの低レ
ベルα線量で高純度でしかも分散性のよい粒子状の三酸
化アンチモンであった。
蒸留するために比較的低温度(100〜135℃)で蒸
留速度を上げかつ精製能力を向上させることができる。
その減圧程度は1〜50mmHg減圧させた負圧状態に
するだけであるので、容易にその減圧状態を保持するこ
とができる。
モンをアルコールで溶解させた後加水分解させるので、
常温で液−液間反応がスムーズに進行し、しかもα線放
射量が0.005カウント/cm2・Hr以下、不純物
が10ppm以下の低レベルのα線量で高純度でしかも
分散性のよい粒子状の三酸化アンチモンが低コストで製
造できるのである。
Claims (2)
- 【請求項1】 粗三酸化アンチモンから低レベルα線量
・高純度三酸化アンチモンを製造する方法において、 粗三酸化アンチモンを塩酸で溶解し、固液分離する第1
工程と、 第1工程で得られた液分から100℃以下の低温留出成
分を除去した後、100℃を超える温度で蒸留して高温
留出成分を得る第2工程と、 第2工程で得られた高温留出成分をアルコールで溶解し
た後、水を加えて加水分解させ固液分離する第3工程
と、 第3工程で得られた固形分をアルカリと接触させて三酸
化アンチモンを生成させて固液分離する第4工程と、 からなることを特徴とする低レベルα線量・高純度三酸
化アンチモンの製造方法。 - 【請求項2】 前記第2工程の蒸留が減圧蒸留であり、
第3工程で得られた固形分がオキシ塩化アンチモンであ
り、第4工程で使用するアルカリがアンモニア水である
請求項1記載の低レベルα線量・高純度三酸化アンチモ
ンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28425791A JP3383882B2 (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 低レベルα線量・高純度三酸化アンチモンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28425791A JP3383882B2 (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 低レベルα線量・高純度三酸化アンチモンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06256019A JPH06256019A (ja) | 1994-09-13 |
JP3383882B2 true JP3383882B2 (ja) | 2003-03-10 |
Family
ID=17676188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28425791A Expired - Fee Related JP3383882B2 (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 低レベルα線量・高純度三酸化アンチモンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3383882B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018030384A1 (ja) | 2016-08-12 | 2018-02-15 | 旭化成株式会社 | 酸化物触媒の製造方法、並びに不飽和ニトリル及び不飽和酸の製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115305361B (zh) * | 2022-08-26 | 2023-05-09 | 山东恒邦冶炼股份有限公司 | 一种高纯锑棒及高纯锑白联合制备工艺 |
-
1991
- 1991-08-06 JP JP28425791A patent/JP3383882B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018030384A1 (ja) | 2016-08-12 | 2018-02-15 | 旭化成株式会社 | 酸化物触媒の製造方法、並びに不飽和ニトリル及び不飽和酸の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06256019A (ja) | 1994-09-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101484954B1 (ko) | 고순도 인산의 제조방법 | |
JP3383882B2 (ja) | 低レベルα線量・高純度三酸化アンチモンの製造方法 | |
CA1067513A (en) | Selectively separating oxalic, tartaric glyoxylic and erythronic acids from aqueous solutions containing the same | |
US3488144A (en) | Recovery of copper contaminated platinum group catalyst metal salts | |
JP2823070B2 (ja) | 高純度オキシ塩化ジルコニウム結晶の製造方法 | |
JP2774329B2 (ja) | 硝酸ルテニウム溶液の製造方法 | |
JP3198344B2 (ja) | 低レベルα線量・高純度三酸化アンチモンの製造法 | |
JP2001089520A (ja) | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 | |
CN113862481A (zh) | 一种回收再利用导电浆料的方法 | |
JP3503116B2 (ja) | 高濃度フリーヒドロキシルアミン水溶液の製造法 | |
JPH09255339A (ja) | 硝酸ビスマス水溶液の精製方法 | |
JP3585603B2 (ja) | 高純度炭酸ストロンチウムの製造方法 | |
JP3494485B2 (ja) | 硝酸ロジウム溶液の製造方法 | |
JP3206432B2 (ja) | 低α低酸素金属スカンジウムとその製造方法 | |
US3637517A (en) | Process for producing phosphors | |
US3205260A (en) | Process for the purification of terephthalic acid | |
US2800390A (en) | Process for the production of iodides and amphoteric metal hydroxides | |
JPH0121093B2 (ja) | ||
US2361576A (en) | Method of refining a crude 1-naphthylacetic acid | |
US3043867A (en) | Method for the purification of aminocarboxylic acids | |
US1597216A (en) | Process of treating vanadium ores and solutions | |
US2013767A (en) | Treating rare-earth metal compounds | |
JPH0253497B2 (ja) | ||
JP2988650B2 (ja) | アルミニウムを含有する塩酸−リン酸系廃液の処理方法 | |
JP3303421B2 (ja) | インジウム−錫酸化物針状粉末の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071227 Year of fee payment: 5 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071227 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071227 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081227 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |