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JP3379150B2 - ダイヤモンド被覆材料およびその製造方法 - Google Patents

ダイヤモンド被覆材料およびその製造方法

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Publication number
JP3379150B2
JP3379150B2 JP14210093A JP14210093A JP3379150B2 JP 3379150 B2 JP3379150 B2 JP 3379150B2 JP 14210093 A JP14210093 A JP 14210093A JP 14210093 A JP14210093 A JP 14210093A JP 3379150 B2 JP3379150 B2 JP 3379150B2
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JP
Japan
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diamond
polycrystalline diamond
layer
coating layer
substance
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JP14210093A
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JPH06346241A (ja
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直也 大森
晄▲徳▼ 小林
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/50Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
    • C04B41/5001Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials with carbon or carbonisable materials
    • C04B41/5002Diamond

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  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイヤモンド被覆材料
およびその製造方法に関し、より特定的には、極めて高
い強度と耐摩耗性とを有する被覆硬質材料であるダイヤ
モンド被覆材料およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドは、地球上で最も硬度が高
く、化学的に安定し、耐食性が高く、熱伝導率特性に優
れ、音波伝搬速度が高いなどの数多くの優れた特性を有
している。それゆえ現在、市場においてダイヤモンドを
用いた製品が数多くある。
【0003】たとえば、このダイヤモンドは、(a)
ダイヤモンドの含有量が70体積%以上でダイヤモンド
粒子が互いに結合した多結晶ダイヤモンド焼結体とし
て、(b) 硬質材料の表面に高純度ダイヤモンド多結
晶を被覆したダイヤモンド被覆硬質材料として、(c)
高純度ダイヤモンド多結晶をロウ付けした硬質材料と
して、製品に用いられている。
【0004】より具体的には、 (1) Al、Al−Si合金などの軽合金、プラスチ
ック、ゴム、カーボン、グラファイト、セラミックスな
どの非鉄材料などを切削加工する際に用いるスローアウ
ェイチップ、ドリル、マイクロドリル、エンドミル、ル
ーターなどの切削工具 (2) 岩石採掘工具 (3) ボンディングツール、プリンタヘッド、ダイ
ス、熱間加工用ガイドローラ、製管用ロールなどの各種
耐摩工具、耐摩治具、耐環境治具 (4) 放熱板を始めとする各種機械部品 (5) スピーカを始めとする各種振動板 (6) 各種電子部品 (7) 電着砥石などの各種研磨加工用砥石、ドレッサ
ー などの製品にダイヤモンドは広く実用に供されている。
【0005】ダイヤモンド微粉末を超高圧下で焼結した
多結晶ダイヤモンド焼結体は、たとえば特公昭52−1
2126号公報に記載されている。この公報に記載され
た製造方法では、ダイヤモンドの粉末を超硬合金の成形
体もしくは焼結体に接するように配置し、超硬合金の液
相を生じる温度以上の温度でかつ超高圧下にて焼結が行
なわれる。この焼結に際しては、超硬合金中のCoの一
部がダイヤモンド粉末中に侵入し、結合金属として作用
する。このようにして得られたダイヤモンド焼結体を目
的形状に加工し、各種台金にロウ付けすることにより、
このダイヤモンド焼結体は、たとえば切削工具、耐摩工
具、掘削工具、ドレッサー、線引きダイスとして広く用
いられている。
【0006】硬質材料の表面に多結晶ダイヤモンドを被
覆したダイヤモンド被覆硬質材料も前述のダイヤモンド
焼結体と同様、広く用いられている。このダイヤモンド
被覆硬質材料についての先行技術としては、特開昭62
−57802号公報、特開昭62−57804号公報、
特開昭62−166904号公報、特開昭63−148
69号公報、特開昭63−140084号公報を始めと
して多くの文献が存在する。これらの文献には、任意の
形状の硬質材料の表面に気相より合成したダイヤモンド
多結晶を被覆することにより、基材の耐摩耗性を著しく
向上させる効果についての記載がある。ダイヤモンド被
覆硬質材料は、高い形状自由度を有し、かつ安価に大量
に製造できるという大きな長所を有し、それゆえ、たと
えば切削工具、耐摩工具、掘削工具、ドレッサー、線引
きダイスとして広く用いられている。
【0007】また、基材表面に気相よりダイヤモンド被
覆層を形成し、この基材を例えばエッチング除去するこ
とにより、多結晶ダイヤモンド板を製造することもでき
る。この多結晶ダイヤモンド板を目的形状に加工し、必
要に応じて各種台金にロウ付けすることにより、上述し
た多結晶ダイヤモンド焼結体やダイヤモンド被覆硬質材
料の用途を始め、スピーカなどの振動板、各種窓材など
の用途にも広く用いられている。
【0008】現在、気相より多結晶ダイヤモンドを被覆
する方法として、μ波プラズマCVD法、RF−プラズ
マCVD法、EA−CVD法、誘磁場μ波プラズマCV
D法、RF熱プラズマCVD法、DCプラズマCVD
法、DCプラズマジェットCVD法、フィラメント熱C
VD法、燃焼法などの数多くの方法が知られており、こ
れらはダイヤモンド被覆硬質材料を製造するのに有力な
方法である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の多結晶
ダイヤモンド焼結体とダイヤモンド被覆硬質材料と多結
晶ダイヤモンドとには、以下に述べる問題点があった。
【0010】まず、ダイヤモンド焼結体は台金にロウ付
けされ、それにより各種工具などが作製される。しかし
ながら、ダイヤモンド焼結体を複雑な形状を有する部分
に優れた精度でロウ付けするのは困難である。具体的に
は、4枚刃エンドミルのような形状のすべての刃部に精
度よくダイヤモンド焼結体をロウ付けするのは、現状の
技術では困難である。それゆえ、ダイヤモンド焼結体を
ロウ付けすることにより作製できる各種工具などでは、
形状が制約され、複雑形状のものを得ることができない
という問題点があった。
【0011】一方、ダイヤモンド焼結体を用いてロウ付
けによらず複雑形状の工具などを作製するためには、ま
ず丸棒形状のダイヤモンド焼結体を作製し、これを例え
ば放電加工して目的形状を得る必要がある。しかしなが
ら、この方法では、実際に優れた耐摩耗性が要求される
部分以外もダイヤモンド焼結体により構成されることと
なる。このため、この方法により作製された工具などは
非常に高価となり、かつ生産性も低いものになるという
問題点があった。
【0012】さらに、ダイヤモンド焼結体を製造するた
めには、上述したように超高圧発生装置が必要となる。
この超高圧発生装置を用いた場合、設備コストなどの面
を考慮すると、大きな形状のダイヤモンド焼結体を製造
することは非常に困難である。それゆえ現状では、約5
0φ程度の大きさのダイヤモンド焼結体が製造できるに
止まっている。このように比較的大きなダイヤモンド焼
結体を得ることができないため、広い面積にダイヤモン
ド焼結体をロウ付けする場合には、複数のダイヤモンド
焼結体を貼合わせる必要がある。それゆえ貼合わせられ
たダイヤモンド焼結体の間に継目が存在し、使用の用途
によっては大きな問題となっていた。
【0013】このダイヤモンド焼結体の短所を克服する
ため、目的形状に加工された基材の表面にダイヤモンド
被覆層が設けられたダイヤモンド被覆硬質材料の開発が
広く行なわれている。このダイヤモンド被覆硬質材料
は、ダイヤモンド焼結体と同程度以上の物理特性が期待
でき、かつ高い形状自由度、量産性を持っている。この
ダイヤモンド被覆硬質材料を製造するにあたっては、超
高圧発生装置は不要であり、それゆえ安価に、かつ大量
に生産できることが十分予想できる。ゆえに、多くの研
究者によりその性能向上が図られている。しかしなが
ら、現状ではダイヤモンド被覆層と基材との密着力およ
び被覆層自体の強度がダイヤモンド焼結体に比較して不
足している。したがって、実用的な使用に用いた場合、
ダイヤモンド被覆層には剥離や破損が生ずる場合が多
く、ダイヤモンド焼結体と同等の寿命を得るに至ってい
ない。
【0014】このダイヤモンド被覆層と基材との密着強
度を高める方法を示したものとして、たとえば特願平2
−209214号公報がある。この公報に記載された内
容によれば、窒化硅素(Si3 4 )を主成分とする基
材の表面に窒化硅素の柱状晶組織を晶出させ、その表面
に凹凸の存在する状態が作り出されている。またこの凹
凸表面に対してダイヤモンド被覆層を設けることで、ダ
イヤモンド被覆層と基材とを幾何学的に絡ませ、それに
よってダイヤモンド被覆層の密着強度が高められてい
る。
【0015】この公報に示された方法では、ダイヤモン
ド被覆層と基材との密着強度は大幅に改善される。しか
し、ダイヤモンド被覆層の強度はダイヤモンド焼結体に
比較して小さいため、その使用用途によっては破損が生
じる場合がある。なお、ダイヤモンド被覆層がダイヤモ
ンド焼結体より強度が低い理由については、ダイヤモン
ド焼結体がCoを含有しているのに対し、ダイヤモンド
被覆層は実質的に脆性体であるダイヤモンドのみより構
成されているためと考えられる。
【0016】また、上記公報に示された方法によってダ
イヤモンド被覆層と基材との密着強度が大幅に改善され
たとはいえ、さらに高い密着強度の要求される用途で
は、剥離などの生じるおそれもある。
【0017】また多結晶ダイヤモンドをロウ付けする場
合も同様、多結晶ダイヤモンド自体の強度がダイヤモン
ド焼結体に比較して小さいため、その使用用途によって
は多結晶ダイヤモンドが破損するおそれがある。
【0018】以上のことから、現状では、基板との高い
密着力および高い強度を併せ持つダイヤモンド被覆層お
よび多結晶ダイヤモンドを安価にかつ大量に製造する技
術はまだ未完であるといわざるを得ない。
【0019】本発明は、上記の問題点を鑑みてなされた
ものであり、基材との高い密着力および高い強度を併せ
持ち、安価かつ大量に製造可能なダイヤモンド被覆材料
およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明者らは鋭意検討した結果、基材上に形成さ
れるダイヤモンド被覆層中にダイヤモンド以外の物質を
0.01体積%以上70体積%以下の範囲で層状および
粒状で混在させた場合、基材とダイヤモンド被覆層との
密着強度が高く、かつダイヤモンド被覆層の強度も高い
ダイヤモンド被覆材料が得られることを見出した。
【0021】それゆえ、本発明のダイヤモンド被覆材料
は主表面を有する基材と主表面上に形成された被覆層と
を備え、その被覆層は多結晶ダイヤモンドと多結晶ダイ
ヤモンド以外の物質とを含み、その多結晶ダイヤモンド
以外の物質は被覆層に対する体積分率が0.01体積%
以上70体積%以下となるように、かつ多結晶ダイヤモ
ンド中において層状および粒状の双方が混在するように
被覆層に含まれている。
【0022】本発明のダイヤモンド被覆材料の好ましい
1の局面に従えば、基材と被覆層との間に1層以上の中
間層を含んでいる。
【0023】また本発明のダイヤモンド被覆材料の好ま
しい他の局面に従えば、層状の多結晶ダイヤモンド以外
の物質の厚みは0.001μm以上10μm以下であ
る。
【0024】また本発明のダイヤモンド被覆材料の好ま
しいさらに他の局面に従えば、粒状の多結晶ダイヤモン
ド以外の物質の粒径は0.001μm以上10μm以下
である。
【0025】また本発明のダイヤモンド被覆材料の好ま
しいさらに他の局面に従えば、多結晶ダイヤモンドの粒
径が5μm以下である。
【0026】また本発明のダイヤモンド被覆材料の好ま
しいさらに他の局面に従えば、多結晶ダイヤモンド以外
の物質は、4a、5a、6a族元素、それらの元素の炭
化物、それらの元素の窒化物、それらの元素の炭窒化
物、Al2 3 、SiC、Si 3 4 からなる群から選
ばれた少なくとも1種以上を含んでいる。
【0027】また本発明のダイヤモンド被覆材料の好ま
しいさらに他の局面に従えば、中間層が、4a、5a、
6a族元素、それらの元素の炭化物、それらの元素の窒
化物、それらの元素の炭窒化物、Al2 3 、SiC、
Si3 4 からなる群から選ばれた少なくとも1種以上
を含んでいる。
【0028】また本発明のダイヤモンド被覆材料の好ま
しいさらに他の局面に従えば、被覆層の厚みが0.2μ
m以上1000μm以下である。
【0029】また本発明のダイヤモンド被覆材料の好ま
しいさらに他の局面に従えば、基材は、超硬合金、サー
メット、Al2 3 、Si3 4 、SiCからなる群か
ら選ばれた少なくとも1種以上を含んでいる。
【0030】
【0031】また、本願発明者らは鋭意検討した結果、
基材の主表面上に気相合成法により多結晶ダイヤモンド
層を形成し、この多結晶ダイヤモンド層の少なくとも一
部表面上にダイヤモンド以外の物質を形成し、この多結
晶ダイヤモンドを形成する工程と多結晶ダイヤモンド以
外の物質を形成する工程とを4回以上繰返すことによ
り、基材とダイヤモンド被覆層との密着強度が高く、か
つダイヤモンド被覆層の強度も高いダイヤモンド被覆材
料が製造できることを見出した。
【0032】それゆえ、本発明のダイヤモンド被覆材料
の製造方法は、主表面を有する基材と、その主表面上に
形成された被覆層とを備え、その被覆層は多結晶ダイヤ
モンドと多結晶ダイヤモンド以外の物質とを含み、その
多結晶ダイヤモンド以外の物質は被覆層に対する体積分
率が0.01体積%以上70体積%以下となるように、
かつ多結晶ダイヤモンド中において層状および粒状の双
方が混在するように被覆層に含まれているダイヤモンド
被覆材料の製造方法であって、以下の工程を備えてい
る。
【0033】まず基材の主表面上に気相合成法により第
1の多結晶ダイヤモンド層が形成される。そして第1の
多結晶ダイヤモンド層の少なくとも一部表面上に第1の
多結晶ダイヤモンド以外の物質が形成される。そして第
1の多結晶ダイヤモンド以外の物質の少なくとも一部を
覆うように気相合成法により第1の多結晶ダイヤモンド
層上に第2の多結晶ダイヤモンド層が形成される。そし
て第2の多結晶ダイヤモンド層の少なくとも一部表面上
に第2の多結晶ダイヤモンド以外の物質が形成される。
そして第2の多結晶ダイヤモンド以外の物質を覆うよう
に気相合成法により第2の多結晶ダイヤモンド層上に第
3の多結晶ダイヤモンド層が形成される。そして第3の
多結晶ダイヤモンド層の少なくとも一部表面上に第3の
多結晶ダイヤモンド以外の物質が形成される。そして第
3の多結晶ダイヤモンド以外の物質を覆うように気相合
成法により第3の多結晶ダイヤモンド層上に第4の多結
晶ダイヤモンド層が形成される。第1、第2、第3およ
び第4の多結晶ダイヤモンド層を形成する工程と、第
1、第2および第3の多結晶ダイヤモンド以外の物質を
形成する工程とを、連続した真空容器内で行なう。
【0034】なお、基材の主表面上にまず第1の多結晶
ダイヤモンドを形成しているが、基材の主表面の少なく
とも一部にダイヤモンド以外の物質を形成し、その後に
第1の多結晶ダイヤモンドを形成してもよい。
【0035】
【0036】
【作用】ダイヤモンド被覆材料においてダイヤモンド被
覆層が剥離する原因として、基材と被覆層との密着強
度の不足、被覆層に発生した亀裂の伸展による被覆層
破壊、の2つが挙げられる。の密着強度の不足は、主
にダイヤモンドが分子間引力および力学的な絡みによっ
て接合されているのみであるということに起因してい
る。またの被覆層破壊は、ダイヤモンドが脆性体であ
ることに起因している。さらに、ダイヤモンド被覆層の
強度が低い原因として、ダイヤモンド被覆層の作製方法
である気相合成法の成膜プロセスが挙げられる。すなわ
ち、気相合成法によりダイヤモンド被覆層を形成する場
合、その成膜プロセスは核発生→核成長→成膜というプ
ロセスとなる。このため、ダイヤモンド被覆層を構成す
るダイヤモンド粒が、成長するに伴い、その粒径が大き
くなり、必然的にその強度が低くなるためであると考え
られる。
【0037】これに対して、本発明のダイヤモンド被覆
材料においては、被覆層中に多結晶ダイヤモンド以外の
物質は層状および粒状の双方が混在するように含まれて
いる。このようにダイヤモンド以外の物質(成分)が
状および粒状の双方で混在するため、基材と被覆層との
密着力が向上する。また、被覆層に亀裂が発生した場合
でも、被覆層中にダイヤモンド以外の物質が層状および
粒状の双方で混在しているため、このダイヤモンド以外
の物質により亀裂の伸展が停止させられる。さらに、被
覆層中に含まれるダイヤモンド以外の物質の表面上にお
いて、ダイヤモンドの核発生が起き、または、核成長が
停止するため、ダイヤモンド粒が細かくなる。これによ
り、ダイヤモンド粒同士の接触面積が増大し、ダイヤモ
ンドのみから構成される被覆層と比較して大幅に高い強
度が得られる。
【0038】また、本発明のダイヤモンド被覆材料で
は、このダイヤモンド以外の物質(成分)は被覆層に対
して体積分率が0.01体積%以上70体積%以下とな
るように被覆層に含まれている。ダイヤモンド以外の物
質の体積分率が0.01体積%よりも小さくなると、上
述した基材と被覆層との高い密着強度と被覆層自体の高
い強度という効果が低くなる。またダイヤモンド以外の
物質の体積分率が70体積%を越えると、被覆層の耐摩
耗性が低下し、より高い耐摩耗性が要求される使用用途
に用いることは望ましくない。
【0039】また、本発明のダイヤモンド被覆材料にお
いては、基材と被覆層との間に、双方に対して化学的親
和性の高い物質から構成される1層以上の中間層を予め
設けることは、さらに高い基材と被覆層との密着力を得
る上において好ましい。
【0040】またダイヤモンド以外の物質の層の厚みお
よび粒の粒径は0.001μm以上10μm以下である
ことが好ましい。ダイヤモンド以外の物質の層の厚みお
よび粒の粒径が0.001μmより小さい場合、この層
および粒の上に形成されるダイヤモンドの核発生を促進
することができず、ダイヤモンド粒の粒径の増加ひいて
は強度の低下を招来する。また多結晶ダイヤモンド以外
の物質の層の厚みおよび粒の粒径が10μmを越える場
合、被覆層全体の硬度が低下する。
【0041】また本発明のダイヤモンド被覆材料におい
て、多結晶ダイヤモンドを構成するダイヤモンド粒の粒
径は、5μm以下であることが好ましい。この多結晶ダ
イヤモンドを構成するダイヤモンド粒の粒径が5μmを
越えても、被覆層の大きな強度の向上が認められない。
また多結晶ダイヤモンドを構成するダイヤモンド粒の粒
径は5μm以下としているが、3μm以下であればより
好ましく、1μm以下ではより一層好ましい。
【0042】また本発明のダイヤモンド被覆材料におい
て、ダイヤモンド以外の物質は、4a、5a、6a族元
素、それらの元素の炭化物、それらの元素の窒化物、そ
れらの元素の炭窒化物、Al2 3 、SiC、Si3
4 からなる群から選ばれた少なくとも1種以上を含んで
いることが好ましい。ダイヤモンド以外の物質が上記の
群から選ばれた少なくとも1種以上を含むことにより、
この物質上にダイヤモンドを被覆するときに、初期ダイ
ヤモンド核の発生密度が高くなり、被覆層の強度の向上
を図ることができる。
【0043】本発明のダイヤモンド被覆材料において
は、被覆層の厚みは0.2μm以上1000μm以下が
好ましい。被覆層の厚みを0.2μmより小さくしても
耐摩耗性などの諸性能の向上が認められない。また被覆
層の厚みが1000μmを越えても、もはや大きな性能
向上が認められず、経済的にも好ましくない。なお、被
覆層の厚みは0.5μm以上であればより好ましい。
【0044】また本発明のダイヤモンド被覆材料におい
ては、被覆層は、超硬合金(特にWC基超硬合金)、サ
ーメット、Al2 3 、SiC、Si3 4 からなる群
から選ばれた少なくとも1種以上を含むことが好まし
い。本発明のダイヤモンド被覆材料における被覆層は、
実質的にダイヤモンドのみから構成される被覆層と比較
してはるかに高い強度を有する。しかし、この被覆層は
脆性体であるダイヤモンドを多く含有するため、上記の
群から選ばれた少なくとも1種以上を含む高硬度の材料
を基材に使用することが望ましい。
【0045】本発明のダイヤモンド被覆材料の製造方法
においては、第1の多結晶ダイヤモンド層上の少なくと
も一部表面に形成されたダイヤモンド以外の物質を被覆
するように気相合成法により第2の多結晶ダイヤモンド
層が形成される。また第3および第4の多結晶ダイヤモ
ンド層もほぼ同様に形成される。このように、ダイヤモ
ンド以外の物質上で多結晶ダイヤモンド層が気相合成法
により形成されるため、上述したように、ダイヤモンド
の核発生が生じ、かつ、すでに存在しているダイヤモン
ド核の成長が抑制され、多結晶ダイヤモンドを構成する
ダイヤモンド粒が細かくなる。またこれを第3と第4の
多結晶ダイヤモンド層においても繰返すため、各多結晶
ダイヤモンド層の強度が高くなり、ひいては被覆層自体
の強度が高くなる。また、多結晶ダイヤモンド層とダイ
ヤモンド以外の物質が部分的および/または全体的に交
互に形成されることにより、多結晶ダイヤモンド以外の
物質は層状および粒状の双方が混在するように形成され
る。これによって、被覆層と基板との密着力も向上す
る。
【0046】なお、本発明のダイヤモンド被覆材料にお
いて、基板と被覆層との間に中間層を設ける場合には、
中間層の厚みは0.2μm以上5μm以下であることが
望ましい。中間層の厚みが0.2μmより小さいと、密
着性向上の効果が得られず、また5μmを越えても密着
性は向上せず、経済的にも好ましくない。
【0047】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。
【0048】実施例1 SiC、Si3 4 、サイアロン、Al2 3 、超硬合
金を基材として準備した。これらの基材表面に公知の化
学蒸着法により約1分間、WCの核発生を行なった。そ
の後、公知の熱フィラメントCVD法により約30分
間、ダイヤモンドの核発生を行なった。このWCの核発
生とダイヤモンドの核発生の繰返しを15回行い、それ
らの層の全体的な厚みが7μmとなるダイヤモンド−W
C混合被覆層を形成した。また比較例として、前述の各
種基材上に、熱フィラメントCVD法により約7時間の
ダイヤモンドの核発生を行ない、その厚みが6μmとな
るダイヤモンド被覆層単層を形成した。これらの本発明
例と比較例とについて、ダイヤモンド圧子による引掻き
試験を行なった。その結果、比較例は20kgの荷重に
よりダイヤモンド被覆層がいずれも剥離または亀裂破損
したのに対し、本発明例は70kgの荷重でも被覆層の
剥離および亀裂の発生は認められなかった。
【0049】また、ダイヤモンド以外の物質としてWC
の代わりにTiC、TiN、TiCNを各々用いて同じ
試験を行なったところ、WCを用いた場合と同様、70
kgの荷重でも被覆層の剥離および亀裂の発生は認めら
れなかった。すなわち、ダイヤモンド以外の物質として
WC、TiC、TiN、TiCNを用いた場合、比較例
より良好な基材との密着強度および被覆層強度の得られ
ることが判明した。
【0050】さらに、ダイヤモンド以外の物質としてW
C、TiC、TiN、TiCNを用いた本発明例の被覆
材料の膜成長方向に沿った断面を、走査型電子顕微鏡
(SEM)にて観察した。その結果、被覆層中に0.5
〜40%の体積分率にてダイヤモンド以外の物質(成
分)が、存在していることを確認した。またそのダイヤ
モンド以外の物質の層状のものの厚みは0.002〜2
μmであり、また粒状のものの粒径は0.003〜3μ
mであることも確認した。
【0051】なお、上記の方法により得られた本発明例
の概略的な断面を図1に示す。図1を参照して、基材2
0上にたとえばWCよりなる中間層3bを介在して被覆
層10が形成されている。この中間層3bは、層状およ
び/または粒状をなしている。被覆層10は、多結晶ダ
イヤモンド1と多結晶ダイヤモンド以外の物質(たとえ
ばWC)3aとを有している。この多結晶ダイヤモンド
以外の物質3aは、被覆層中において層状および粒状の
双方が混在するように分布している。
【0052】実施例2 SiC、Si3 4 、サイアロン、Al2 3 、DIN
1.3207ハイス、クロムモリブデン鋼(SCM4
35)、ステンレス(SUS304)、炭素鋼(S50
C)、超硬合金(K10)、サーメットを基材として準
備した。これらの基材表面に公知の物理蒸着法にて約3
0秒間、TiCの付着を行なった。その後、公知の熱フ
ィラメントCVD法により約30分間、ダイヤモンドの
核発生を行なった。このTiCの付着とダイヤモンドの
核発生との繰返しを20回行ない、その層の全体的な厚
みが7μmとなるダイヤモンド−TiC混合被覆層を形
成し、これらを本発明例とした。
【0053】また、上述した各種基材の表面上に公知の
熱フィラメントCVD法により、約4時間ダイヤモンド
の核発生を行なうことにより、厚みが3μmのダイヤモ
ンド炭素被覆層を形成し、これらを比較例とした。な
お、DIN 1.3207ハイス、クロムモリブデン鋼
(SCM435)、ステンレス(SUS304)、炭素
鋼(S50C)の表面にはダイヤモンドは形成できなか
った。
【0054】これらの本発明例と比較例について、ロッ
クウェル圧子による10秒間の圧子押込み試験を行なっ
た。その結果、比較例は20kgの荷重によって被覆層
のいずれについても剥離もしくは亀裂が発生した。これ
に対して、本発明例は60kgの荷重でも被覆層に剥離
は認められなかった。
【0055】また、ダイヤモンド以外の成分としてTi
Cに代えてTiN、TiCNを用いて同じ試験を行なっ
たところ、TiCを用いた本発明例と同様、60kgの
荷重でも被覆層の剥離は認められなかった。すなわち、
ダイヤモンド以外の成分としてTiC、TiN、TiC
Nを用いた本発明例においても、比較例より良好な基材
との密着強度および被覆層強度の得られることが判明し
た.さらに、本発明例の被覆層の膜成長方向に沿った断
面を、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した。そ
の結果、ダイヤモンド以外の成分(TiCまたはTiN
またはTiCN)が被覆層中に0.5〜40%の体積分
率で存在することが確認された。またこのダイヤモンド
以外の物質について、層状のものの厚みは0.002〜
2μmであり、または粒状のものの粒径は0.005〜
3μmであることも確認した。
【0056】実施例3 部材として、以下の表1に記載した原料粉末を振動ミル
を用いて粉砕し、バインダーを添加したものをプレス成
形および成形加工し、温度300℃にて脱バインダー
後、温度1450℃にて焼結を行なった。これにより得
られた焼結体基材の表面を#280のレジンボンドダイ
ヤモンド砥石にて研削加工した。これにより、JIS
B4103に定められたSPGN422形状の母材切削
チップを製造した。これらのチップの表面に、表2に表
記した方法にて、表面に被覆層を形成し、表3に表記し
た本発明例の切削チップ1〜19および比較例の切削チ
ップ20〜25を製造した。なお、ダイヤモンドの被覆
は、公知のμ波プラズマCVD法を用い、2.45GH
zのμ波プラズマCVD装置を用いて、温度900℃に
加熱し、全圧を80Torrとした水素−メタン2.5
%の混合プラズマ中にて行なった。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】本発明例の切削チップの被覆層を構成する
ダイヤモンド粒の粒径は、いずれも2μm以下であっ
た。また本発明例の切削チップ1〜19の断面を、走査
型電子顕微鏡にて観察した。その結果、被覆層中にダイ
ヤモンド以外の成分が3〜67%の体積分率で含まれて
いることを確認した。また、被覆層中のダイヤモンド以
外の物質について、層状のものの厚みは0.002〜2
μmであり、または粒状のものの粒径は0.005〜3
μmであることも確認した。被覆層中のダイヤモンド以
外の物質の体積分率も併せて表2に示した。
【0061】また本発明例の切削チップ19には切れ刃
近傍における被覆層の表面を#500のダイヤモンド電
着砥石を用いて、その表面の面粗度が0.2Sになるま
で表面加工を施した。
【0062】これらの本発明例と比較例との切削チップ
を用いて、 被削材 : Al−17wt%Si合金(丸棒) 切削速度: 800m/min. 送り : 0.2mm/rev. 切込み : 1.5mm 切削油 : 水溶性 切削時間: 20分 の条件にて連続切削試験を行なった。その結果を上記の
表3に示す。
【0063】比較例である切削チップ20〜24および
被覆層を形成しなかった切削チップ25については、い
ずれも本発明例の切削チップと同等の性能は得られてい
ないことが判明した。また、本発明例の切削チップ1お
よび3に関して、被覆層形成のときの繰返し回数を変化
させたところ、被覆層の層の厚みが0.2μm以下の場
合、耐摩耗性の向上が認められず、すなわち被覆層の形
成しない場合と逃げ面摩耗量がほぼ同じになることも確
認した。
【0064】さらに比較のため、Si基板の表面に、上
述と同じ方法により、0.4mmのダイヤモンド被覆層
を形成した後、Si基板をエッチング除去して形成した
多結晶ダイヤモンド板を、表1のAの組成の超硬合金に
ロウ付けして比較例の切削チップを製造し、上述と同じ
内容の切削試験を行なった。その結果、切削開始後5分
間でロウ付けした多結晶ダイヤモンド板が欠損し、継続
して切削を行なうことが不可能となった。
【0065】なお、上記の実施例においては、多結晶ダ
イヤモンドを含有する被覆層について詳細に述べたが、
この多結晶ダイヤモンドがダイヤモンド、ダイヤモンド
状炭素、不定形炭素およびこれらの複合体であった場合
にもまったく同様の効果が得られる。さらに、これらの
各種被覆層が硼素(B)、窒素(N)、酸素(O)を始
めとする各種軽元素を含んだ場合でも、まったく同様の
効果が得られる。また、ダイヤモンド被覆の方法は、従
来の技術において紹介した方法をはじめ、あらゆる方法
を用いてもよい。
【0066】また、多結晶ダイヤモンド以外の物質の製
造方法として、化学蒸着法、物理蒸着法、スパッタリン
グ法、真空蒸着法、物理的置載からなる群から選ばれた
少なくとも1種以上の方法もしくは別の方法により形成
されればよい。
【0067】本実施例では、ダイヤモンド以外の物質の
形成(被覆)方法に単一の方法を用いたが複数の方法を
用いてもその効果は明白である。
【0068】さらに、所定の被覆層の表面の面粗度およ
び/または寸法精度を得るために、ダイヤモンド被覆層
表面を砥石や熱処理などにて平滑化、鏡面化しても、本
発明の優秀性は損なわれない。
【0069】
【発明の効果】以上の実験の結果より、本発明のダイヤ
モンド被覆材料においては、従来のダイヤモンド被覆材
料に比較して、良好なダイヤモンド膜の耐剥離性を有
し、かつ天然ダイヤモンドやダイヤモンド焼結体や多
結晶ダイヤモンドと同等の耐摩耗性を有し、かつ高い
強度を持つ、ことは明らかである。また、天然ダイヤモ
ンド、ダイヤモンド焼結体および多結晶ダイヤモンドを
用いた場合と比較して、高い形状自由度を持ち、かつ安
易に大量に製造できるという長所も備えている。さら
に、本発明のダイヤモンド被覆材料を各種切削工具(た
とえばドリル、エンドミルなどの回転工具、耐摩工
具)、各種機械部品、砥石、各種治具、耐蝕材料などに
応用した場合でも、良好な結果の得られることが十分に
予想できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の製造方法により製造された本発明の
ダイヤモンド被覆材料の構成を概略的に示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 多結晶ダイヤモンド 3a 多結晶ダイヤモンド以外の物質 3b 中間層 10 被覆層 20 基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B23B 27/14 B23B 27/14 A (56)参考文献 特開 昭61−15972(JP,A) 特開 平1−145314(JP,A) 特開 平2−267284(JP,A) 特開 平4−56768(JP,A) 特開 平6−297207(JP,A) 特開 平1−317112(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 16/56 C30B 29/04 B23P 15/28 B23B 27/14

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主表面を有する基材と、 前記主表面上に形成された被覆層とを備え、 前記被覆層は、多結晶ダイヤモンドと前記多結晶ダイヤ
    モンド以外の物質とを含み、 前記多結晶ダイヤモンド以外の物質は、前記被覆層に対
    する体積分率が0.01体積%以上70体積%以下とな
    るように、かつ前記多結晶ダイヤモンド中において層状
    および粒状の双方が混在するように前記被覆層に含まれ
    ている、ダイヤモンド被覆材料。
  2. 【請求項2】 前記基材と前記被覆層との間に1層以上
    の中間層を含む、請求項1に記載のダイヤモンド被覆材
    料。
  3. 【請求項3】 前記層状の多結晶ダイヤモンド以外の物
    質の厚みは0.001μm以上10μm以下である、請
    求項1および2のいずれかに記載のダイヤモンド被覆材
    料。
  4. 【請求項4】 前記粒状の多結晶ダイヤモンド以外の物
    質の粒径は0.001μm以上10μm以下である、請
    求項1および2のいずれかに記載のダイヤモンド被覆材
    料。
  5. 【請求項5】 前記多結晶ダイヤモンドの粒径が5μm
    以下である、請求項1、2、3および4のいずれかに記
    載のダイヤモンド被覆材料。
  6. 【請求項6】 前記多結晶ダイヤモンド以外の物質は、
    4a、5a、6a族元素、前記元素の炭化物、前記元素
    の窒化物、前記元素の炭窒化物、Al23、SiC、S
    34からなる群から選ばれた少なくとも1種以上を含
    む、請求項1、2、3、4および5のいずれかに記載の
    ダイヤモンド被覆材料。
  7. 【請求項7】 前記中間層は、4a、5a、6a族元
    素、前記元素の炭化物、前記元素の窒化物、前記元素の
    炭窒化物、Al23、SiC、Si34からなる群から
    選ばれた少なくとも1種以上を含む、請求項1、2、
    3、4、5および6のいずれかに記載のダイヤモンド被
    覆材料。
  8. 【請求項8】 前記被覆層の厚みが0.2μm以上10
    00μm以下である、請求項1、2、3、4、5、6お
    よび7のいずれかに記載のダイヤモンド被覆材料。
  9. 【請求項9】 前記基材は、超硬合金、サーメット、A
    23、Si34、SiCからなる群から選ばれた少な
    くとも1種以上を含む、請求項1、2、3、4、5、
    6、7および8のいずれかに記載のダイヤモンド被覆材
    料。
  10. 【請求項10】 主表面を有する基材と、 前記主表面上に形成された被覆層とを備え、 前記被覆層は、多結晶ダイヤモンドと前記多結晶ダイヤ
    モンド以外の物質とを含み、 前記多結晶ダイヤモンド以外の物質は、前記被覆層に対
    する体積分率が0.01体積%以上70体積%以下とな
    るように、かつ前記多結晶ダイヤモンド中において層状
    および粒状の双方が混在するように前記被覆層に含まれ
    ているダイヤモンド被覆材料の製造方法であって、 基材の主表面上に気相合成法により第1の多結晶ダイヤ
    モンド層を形成する工程と、 前記第1の多結晶ダイヤモンド層の少なくとも一部表面
    上に第1の多結晶ダイヤモンド以外の物質を形成する工
    程と、 前記第1の多結晶ダイヤモンド以外の物質を覆うように
    前記第1の多結晶ダイヤモンド層上に気相合成法により
    第2の多結晶ダイヤモンド層を形成する工程と、 前記第2の多結晶ダイヤモンド層の少なくとも一部表面
    上に第2の多結晶ダイヤモンド以外の物質を形成する工
    程と、 前記第2の多結晶ダイヤモンド以外の物質を覆うように
    前記第2の多結晶ダイヤモンド層上に気相合成法により
    第3の多結晶ダイヤモンド層を形成する工程と、 前記第3の多結晶ダイヤモンド層の少なくとも一部表面
    上に第3の多結晶ダイヤモンド以外の物質を形成する工
    程と、 前記第3の多結晶ダイヤモンド以外の物質を覆うように
    前記第3の多結晶ダイヤモンド層上に気相合成法により
    第4の多結晶ダイヤモンド層を形成する工程とを備え 前記第1、第2、第3および第4の多結晶ダイヤモンド
    層を形成する工程と、前記第1、第2および第3の多結
    晶ダイヤモンド以外の物質を形成する工程とは、連続し
    た真空容器内において行なわれる、 ダイヤモンド被覆材
    料の製造方法。
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