JP3374770B2 - 吐出量可変式ポンプの制御装置 - Google Patents
吐出量可変式ポンプの制御装置Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吐出量可変式ポン
プの制御装置に関し、特にポンプ吐出量を応答性良好に
変化させることが可能な吐出量可変式ポンプの制御装置
に関する。
プの制御装置に関し、特にポンプ吐出量を応答性良好に
変化させることが可能な吐出量可変式ポンプの制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】プランジャポンプ等の容積式ポンプの吸
入側に吸入調量弁を設け、吸入行程中にポンプに吸入さ
れる流体の量を変化させることによりポンプ吐出量を変
化させる吸入調量式の吐出量可変ポンプが知られてい
る。容積ポンプでは、最大吐出量はプランジャの行程容
積に等しくなるが、吸入調量弁によりプランジャの吸入
行程時に吸入される流体の量をプランジャの行程容積以
下に制限することにより、容積ポンプの吐出量をゼロか
ら最大吐出量まで連続的に変化させることが可能とな
る。また、吸入調量式の吐出量可変ポンプに使用される
吸入調量弁としては、全開また全閉の開度のみをとるよ
うにした開閉弁と、開度に応じてポンプに流入する流体
の流量(単位時間当たりに流入する流体の量)を連続的
に調節可能な流量制御弁とのいずれかが用いられる。吸
入調量弁として開閉弁を使用した場合には、ポンプ吸入
行程中の調量弁開弁時間を変えることによりポンプに吸
入される流体の量が調整される。このため、開閉弁を吸
入調量弁として使用した場合にはポンプ吐出量が一定に
維持されている場合でもポンプの吸入行程毎に吸入調量
弁の開閉動作を行なう必要が生じる。これに対して、吸
入調量弁として流量制御弁を使用した場合には、制御弁
開度(すなわち、流量)を変えることによりポンプに吸
入される流体の量が調整されるため、ポンプ吐出量が一
定に維持されている場合には吸入調量弁の開度も一定に
維持される。
入側に吸入調量弁を設け、吸入行程中にポンプに吸入さ
れる流体の量を変化させることによりポンプ吐出量を変
化させる吸入調量式の吐出量可変ポンプが知られてい
る。容積ポンプでは、最大吐出量はプランジャの行程容
積に等しくなるが、吸入調量弁によりプランジャの吸入
行程時に吸入される流体の量をプランジャの行程容積以
下に制限することにより、容積ポンプの吐出量をゼロか
ら最大吐出量まで連続的に変化させることが可能とな
る。また、吸入調量式の吐出量可変ポンプに使用される
吸入調量弁としては、全開また全閉の開度のみをとるよ
うにした開閉弁と、開度に応じてポンプに流入する流体
の流量(単位時間当たりに流入する流体の量)を連続的
に調節可能な流量制御弁とのいずれかが用いられる。吸
入調量弁として開閉弁を使用した場合には、ポンプ吸入
行程中の調量弁開弁時間を変えることによりポンプに吸
入される流体の量が調整される。このため、開閉弁を吸
入調量弁として使用した場合にはポンプ吐出量が一定に
維持されている場合でもポンプの吸入行程毎に吸入調量
弁の開閉動作を行なう必要が生じる。これに対して、吸
入調量弁として流量制御弁を使用した場合には、制御弁
開度(すなわち、流量)を変えることによりポンプに吸
入される流体の量が調整されるため、ポンプ吐出量が一
定に維持されている場合には吸入調量弁の開度も一定に
維持される。
【0003】このような流量制御式吸入調量弁を用いた
吐出量可変ポンプの例としては、例えば特許登録第26
23537号に記載されたものがある。同特許の吐出量
可変ポンプはディーゼル機関の高圧燃料を各気筒の燃料
噴射弁に分配する蓄圧室(コモンレール)に燃料を供給
する燃料噴射ポンプとして使用されるものであり、ラジ
アルピストン式のプランジャポンプとして構成されてい
る。また、同特許の吐出量可変ポンプはポンプ吸入ポー
トに接続された燃料吸入配管に吸入調量弁を備えてい
る。吸入調量弁としては、弁体を移動させて弁吐出ポー
トの流路開口面積を変化させ、流路抵抗を変化させてポ
ンプに流入する燃料の流量を調節するものが使用されて
いる。
吐出量可変ポンプの例としては、例えば特許登録第26
23537号に記載されたものがある。同特許の吐出量
可変ポンプはディーゼル機関の高圧燃料を各気筒の燃料
噴射弁に分配する蓄圧室(コモンレール)に燃料を供給
する燃料噴射ポンプとして使用されるものであり、ラジ
アルピストン式のプランジャポンプとして構成されてい
る。また、同特許の吐出量可変ポンプはポンプ吸入ポー
トに接続された燃料吸入配管に吸入調量弁を備えてい
る。吸入調量弁としては、弁体を移動させて弁吐出ポー
トの流路開口面積を変化させ、流路抵抗を変化させてポ
ンプに流入する燃料の流量を調節するものが使用されて
いる。
【0004】同特許では、コモンレール内の燃料が各燃
料噴射弁から噴射されるため燃料噴射量に応じた量の燃
料をポンプから圧送し、コモンレール圧力を目標圧力に
維持することが必要となる。また、コモンレール目標圧
力は各燃料噴射弁の燃料噴射率を機関運転状態に応じて
変化させるため、機関の運転状態に対応して広い範囲で
変化する。このため、ポンプ吐出量を機関燃料噴射量や
コモンレール目標圧力の急激な変化に応じて応答性良好
に制御することが必要となる。
料噴射弁から噴射されるため燃料噴射量に応じた量の燃
料をポンプから圧送し、コモンレール圧力を目標圧力に
維持することが必要となる。また、コモンレール目標圧
力は各燃料噴射弁の燃料噴射率を機関運転状態に応じて
変化させるため、機関の運転状態に対応して広い範囲で
変化する。このため、ポンプ吐出量を機関燃料噴射量や
コモンレール目標圧力の急激な変化に応じて応答性良好
に制御することが必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、吸入調量弁を
用いて容積式ポンプの吐出量を調整した場合、吸入調量
弁の動作に対してポンプ吐出量変化が遅れる問題があ
る。すなわち、吸入調量弁はポンプ吸入行程中にポンプ
に吸入される流体の量を制御するものであるが、ポンプ
内に吸入された量の流体が吐出されるのは、吸入行程が
終わって次のポンプの吐出行程が開始されてからにな
る。このため、吸入調量弁による吐出量制御を行なった
場合には吐出量の制御動作(吸入調量弁の制御動作)か
ら実際の吐出量変化が生じるまでの間に時間遅れが生じ
るのである。
用いて容積式ポンプの吐出量を調整した場合、吸入調量
弁の動作に対してポンプ吐出量変化が遅れる問題があ
る。すなわち、吸入調量弁はポンプ吸入行程中にポンプ
に吸入される流体の量を制御するものであるが、ポンプ
内に吸入された量の流体が吐出されるのは、吸入行程が
終わって次のポンプの吐出行程が開始されてからにな
る。このため、吸入調量弁による吐出量制御を行なった
場合には吐出量の制御動作(吸入調量弁の制御動作)か
ら実際の吐出量変化が生じるまでの間に時間遅れが生じ
るのである。
【0006】また、上述の特許登録第2623537号
のように、流量制御弁式の吸入調量弁を用いてコモンレ
ール用燃料噴射ポンプの吐出量を制御する場合には、吸
入調量弁の開度は通常、ポンプの各プランジャの吸入行
程開始時にその時点での要求吐出量に応じた値に設定さ
れ、一旦設定されるとプランジャ吸入行程中はその設定
開度に保持される。これにより、吸入行程中に調量弁を
通って各プランジャに流入する燃料の単位時間当たり流
量が一定になるため、吸入行程中各プランジャに流入す
る燃料の総量(すなわち各プランジャ吐出量)の調量精
度が向上する。
のように、流量制御弁式の吸入調量弁を用いてコモンレ
ール用燃料噴射ポンプの吐出量を制御する場合には、吸
入調量弁の開度は通常、ポンプの各プランジャの吸入行
程開始時にその時点での要求吐出量に応じた値に設定さ
れ、一旦設定されるとプランジャ吸入行程中はその設定
開度に保持される。これにより、吸入行程中に調量弁を
通って各プランジャに流入する燃料の単位時間当たり流
量が一定になるため、吸入行程中各プランジャに流入す
る燃料の総量(すなわち各プランジャ吐出量)の調量精
度が向上する。
【0007】ところが、このように吸入調量弁開度をプ
ランジャ吸入行程中同一開度に維持しているとコモンレ
ール圧力の制御応答性が低下する問題が生じる。前述の
ように、コモンレール目標圧力は機関運転状態(例え
ば、運転者のアクセルペダル踏込み量と機関回転数等)
に応じて変化する。このため、例えば急加速の必要が生
じてアクセルペダルが急激に踏み込まれたような場合に
は、プランジャ吸入行程中途でもコモンレール目標圧力
が急激に上昇するような場合が生じる。この場合、吸入
調量弁開度をプランジャ吸入行程中一定に維持している
と、吸入行程中に生じたコモンレール目標圧力が次回の
プランジャ吐出量に反映されず、コモンレール目標圧力
が上昇したにもかかわらずプランジャ吐出行程では上昇
前のコモンレール目標圧力に応じた量の燃料しか吐出さ
れないことになる。このため、ポンプ吐出量がコモンレ
ール目標圧力の上昇に追従できず、コモンレール圧力の
制御応答性が悪化する問題が生じる。
ランジャ吸入行程中同一開度に維持しているとコモンレ
ール圧力の制御応答性が低下する問題が生じる。前述の
ように、コモンレール目標圧力は機関運転状態(例え
ば、運転者のアクセルペダル踏込み量と機関回転数等)
に応じて変化する。このため、例えば急加速の必要が生
じてアクセルペダルが急激に踏み込まれたような場合に
は、プランジャ吸入行程中途でもコモンレール目標圧力
が急激に上昇するような場合が生じる。この場合、吸入
調量弁開度をプランジャ吸入行程中一定に維持している
と、吸入行程中に生じたコモンレール目標圧力が次回の
プランジャ吐出量に反映されず、コモンレール目標圧力
が上昇したにもかかわらずプランジャ吐出行程では上昇
前のコモンレール目標圧力に応じた量の燃料しか吐出さ
れないことになる。このため、ポンプ吐出量がコモンレ
ール目標圧力の上昇に追従できず、コモンレール圧力の
制御応答性が悪化する問題が生じる。
【0008】本発明は、流量制御式の吸入調量弁を用い
た場合の上記吐出量変化の遅れを防止し、制御応答性を
向上させることが可能な吐出量可変式ポンプの制御装置
を提供することを目的としている。
た場合の上記吐出量変化の遅れを防止し、制御応答性を
向上させることが可能な吐出量可変式ポンプの制御装置
を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、容積式ポンプの吸入行程における流体吸入量を
変化させる吸入調量弁と、前記吸入調量弁を制御して、
ポンプ吸入行程中にポンプに吸入される流体量を変化さ
せることにより、ポンプ吐出量を変化させる調量手段と
を備えた吐出量可変式ポンプの制御装置において、前記
吸入調量弁は、開度に応じて前記ポンプに吸入される流
体の単位時間当たり流量を調節可能な流量制御式調量弁
であり、前記調量手段は、ポンプ吸入行程中にポンプの
要求吐出量の変化があったときには、該要求吐出量の変
化があったポンプ吸入行程中に前記吸入調量弁の開度を
変化させることにより、要求吐出量の変化に応じてポン
プ吐出量を変化させることを特徴とする、吐出量可変式
ポンプの制御装置が提供される。
よれば、容積式ポンプの吸入行程における流体吸入量を
変化させる吸入調量弁と、前記吸入調量弁を制御して、
ポンプ吸入行程中にポンプに吸入される流体量を変化さ
せることにより、ポンプ吐出量を変化させる調量手段と
を備えた吐出量可変式ポンプの制御装置において、前記
吸入調量弁は、開度に応じて前記ポンプに吸入される流
体の単位時間当たり流量を調節可能な流量制御式調量弁
であり、前記調量手段は、ポンプ吸入行程中にポンプの
要求吐出量の変化があったときには、該要求吐出量の変
化があったポンプ吸入行程中に前記吸入調量弁の開度を
変化させることにより、要求吐出量の変化に応じてポン
プ吐出量を変化させることを特徴とする、吐出量可変式
ポンプの制御装置が提供される。
【0010】すなわち、請求項1の発明では調量手段
は、流量制御式の吸入調量弁の開度を吸入行程中一定開
度に保持するのではなく、ポンプ要求吐出量の変化があ
った場合にはポンプ吸入行程中であっても調量弁開度を
要求吐出量の変化に応じて変化させる。このため、例え
ばポンプ吸入行程中にポンプ要求吐出量が急激に増大し
た場合には吸入調量弁は要求吐出量に応じて大きく開弁
しポンプ内に吸入される流体量を増大させる。このた
め、次のポンプ吐出行程における吐出量に要求吐出量の
増大が直ちに反映されるようになり吐出量制御の応答性
が向上する。
は、流量制御式の吸入調量弁の開度を吸入行程中一定開
度に保持するのではなく、ポンプ要求吐出量の変化があ
った場合にはポンプ吸入行程中であっても調量弁開度を
要求吐出量の変化に応じて変化させる。このため、例え
ばポンプ吸入行程中にポンプ要求吐出量が急激に増大し
た場合には吸入調量弁は要求吐出量に応じて大きく開弁
しポンプ内に吸入される流体量を増大させる。このた
め、次のポンプ吐出行程における吐出量に要求吐出量の
増大が直ちに反映されるようになり吐出量制御の応答性
が向上する。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、前記吸入
調量弁は、前記ポンプに吸入される流体の流量が吸入調
量弁開度に対して非線形に変化するように構成されてい
る請求項1に記載の吐出量可変式ポンプの制御装置が提
供される。請求項2の発明では、ポンプに供給(吸入)
される流体の流量は吸入調量弁開度に対して非線形に変
化するようにされている。すなわち、流体流量と調量弁
開度とは比例せず、例えば調量弁開度が同一量だけ変化
しても弁開度が小さい領域(低流量領域)では流量変化
が小さく、弁開度が大きい領域(第流量領域)では流量
変化が大きくなるようにされている。このように設定す
ることにより、例えば小流量領域ではポンプの吐出量を
精密に調量可能となるとともに、要求吐出量が急激に増
大したような場合にはポンプに吸入される流体量を短時
間で大幅に増大させることが可能となり、吐出量の制御
の精度と応答性との両方が向上するようになる。
調量弁は、前記ポンプに吸入される流体の流量が吸入調
量弁開度に対して非線形に変化するように構成されてい
る請求項1に記載の吐出量可変式ポンプの制御装置が提
供される。請求項2の発明では、ポンプに供給(吸入)
される流体の流量は吸入調量弁開度に対して非線形に変
化するようにされている。すなわち、流体流量と調量弁
開度とは比例せず、例えば調量弁開度が同一量だけ変化
しても弁開度が小さい領域(低流量領域)では流量変化
が小さく、弁開度が大きい領域(第流量領域)では流量
変化が大きくなるようにされている。このように設定す
ることにより、例えば小流量領域ではポンプの吐出量を
精密に調量可能となるとともに、要求吐出量が急激に増
大したような場合にはポンプに吸入される流体量を短時
間で大幅に増大させることが可能となり、吐出量の制御
の精度と応答性との両方が向上するようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。図1は、本発明を自動車用
ディーゼル機関に適用した場合の実施形態の概略構成を
示す図である。図1において、1は内燃機関10(本実
施形態では4気筒ディーゼル機関)の各気筒内に燃料を
直接噴射する燃料噴射弁、3は各燃料噴射弁1が接続さ
れる共通の蓄圧室(コモンレール)を示す。コモンレー
ル3は、後述する容積式高圧燃料供給ポンプ5(以下
「高圧燃料ポンプ」という)から供給される加圧燃料を
貯留し、各燃料噴射弁1に分配する機能を有する。
実施形態について説明する。図1は、本発明を自動車用
ディーゼル機関に適用した場合の実施形態の概略構成を
示す図である。図1において、1は内燃機関10(本実
施形態では4気筒ディーゼル機関)の各気筒内に燃料を
直接噴射する燃料噴射弁、3は各燃料噴射弁1が接続さ
れる共通の蓄圧室(コモンレール)を示す。コモンレー
ル3は、後述する容積式高圧燃料供給ポンプ5(以下
「高圧燃料ポンプ」という)から供給される加圧燃料を
貯留し、各燃料噴射弁1に分配する機能を有する。
【0013】また、図1において7は機関10の燃料
(本実施形態では軽油)を貯留する燃料タンク、9は高
圧燃料ポンプに低圧配管8を介して燃料を供給する低圧
フィードポンプを示している。また、高圧燃料ポンプ5
から吐出された燃料は、高圧配管17を通ってコモンレ
ール3に供給され、コモンレール3から各燃料噴射弁1
を介して内燃機関の各気筒内に噴射される。
(本実施形態では軽油)を貯留する燃料タンク、9は高
圧燃料ポンプに低圧配管8を介して燃料を供給する低圧
フィードポンプを示している。また、高圧燃料ポンプ5
から吐出された燃料は、高圧配管17を通ってコモンレ
ール3に供給され、コモンレール3から各燃料噴射弁1
を介して内燃機関の各気筒内に噴射される。
【0014】図1に20で示すのは、機関の制御を行う
エンジン制御回路(ECU)である。ECU20は、リ
ードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ
(RAM)、マイクロプロセッサ(CPU)、入出力ポ
ートを双方向バスで接続した公知の構成のマイクロコン
ピュータとして構成されている。ECU20は、後述す
るように高圧燃料ポンプ5の吸入調量弁の開度を制御し
てポンプ5からコモンレール3に圧送される燃料量を調
整し、コモンレール3内の燃料圧力を機関負荷、回転数
等に応じて制御する燃料圧力制御を行う。また、ECU
20は、燃料噴射弁1の開弁時間を制御して気筒内に噴
射される燃料量を制御する燃料噴射制御を行う。
エンジン制御回路(ECU)である。ECU20は、リ
ードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ
(RAM)、マイクロプロセッサ(CPU)、入出力ポ
ートを双方向バスで接続した公知の構成のマイクロコン
ピュータとして構成されている。ECU20は、後述す
るように高圧燃料ポンプ5の吸入調量弁の開度を制御し
てポンプ5からコモンレール3に圧送される燃料量を調
整し、コモンレール3内の燃料圧力を機関負荷、回転数
等に応じて制御する燃料圧力制御を行う。また、ECU
20は、燃料噴射弁1の開弁時間を制御して気筒内に噴
射される燃料量を制御する燃料噴射制御を行う。
【0015】上記制御のため、ECU20の入力ポート
には、コモンレール3に設けた燃料圧力センサ31から
コモンレール3内の燃料圧力に対応する電圧信号がAD
変換器34を介して入力されている他、機関アクセルペ
ダル(図示せず)に設けたアクセル開度センサ35から
アクセルペダルの操作量(踏み込み量)に対応する信号
が同様にAD変換器34を介して入力されている。
には、コモンレール3に設けた燃料圧力センサ31から
コモンレール3内の燃料圧力に対応する電圧信号がAD
変換器34を介して入力されている他、機関アクセルペ
ダル(図示せず)に設けたアクセル開度センサ35から
アクセルペダルの操作量(踏み込み量)に対応する信号
が同様にAD変換器34を介して入力されている。
【0016】更に、ECU20の入力ポートには、機関
のクランク軸近傍(図示せず)に設けたクランク角セン
サ37から、クランク軸が基準回転位置(例えば第1気
筒の上死点)になったときに発生する基準パルス信号
と、クランク軸一定回転角毎に発生する回転パルス信号
との2つの信号が入力されている。ECU20は、上記
の回転パルス信号の間隔からクランク軸回転速度を算出
するとともに、基準パルス信号入力後に入力する回転パ
ルス信号を計数することによりクランク軸の回転角(位
相)CAを検出する。
のクランク軸近傍(図示せず)に設けたクランク角セン
サ37から、クランク軸が基準回転位置(例えば第1気
筒の上死点)になったときに発生する基準パルス信号
と、クランク軸一定回転角毎に発生する回転パルス信号
との2つの信号が入力されている。ECU20は、上記
の回転パルス信号の間隔からクランク軸回転速度を算出
するとともに、基準パルス信号入力後に入力する回転パ
ルス信号を計数することによりクランク軸の回転角(位
相)CAを検出する。
【0017】また、ECU20の出力ポートは、駆動回
路40を介して燃料噴射弁1に接続され、各燃料噴射弁
1の作動を制御している他、駆動回路40を介して高圧
燃料ポンプ5の吸入調量弁の開閉を制御するソレノイド
アクチュエータに接続され、ポンプ5の圧送量を制御し
ている。次に、本実施形態の高圧燃料ポンプ5について
説明する。高圧燃料ポンプ5としては、適宜な形式の容
積式ポンプ(例えば、列型の往復動プランジャポンプ、
ラジアルプランジャポンプ等)が使用可能であるが、本
実施形態では図2にその構成を模式的に示すインナカム
式ラジアルプランジャポンプを使用した場合について説
明する。
路40を介して燃料噴射弁1に接続され、各燃料噴射弁
1の作動を制御している他、駆動回路40を介して高圧
燃料ポンプ5の吸入調量弁の開閉を制御するソレノイド
アクチュエータに接続され、ポンプ5の圧送量を制御し
ている。次に、本実施形態の高圧燃料ポンプ5について
説明する。高圧燃料ポンプ5としては、適宜な形式の容
積式ポンプ(例えば、列型の往復動プランジャポンプ、
ラジアルプランジャポンプ等)が使用可能であるが、本
実施形態では図2にその構成を模式的に示すインナカム
式ラジアルプランジャポンプを使用した場合について説
明する。
【0018】図2において、51はポンプハウジング
(図示せず)内に固定されたインナカムリング、55は
ポンプ駆動軸(図示せず)によりインナカムリング51
内を回転するシューガイド、54はシューガイド55と
ともに回転するシリンダブロック、54A、54Bはシ
リンダブロック54内に直径方向に形成されたシリンダ
をそれぞれ示している。シリンダ54A、54Bはポン
プ駆動軸に垂直な面内に配置され、シリンダ54Aと5
4Bとは互いに垂直に、ポンプ駆動軸軸線方向に適宜な
距離をおいて配置されている。シリンダ54A、54B
内にはそれぞれ1組のプランジャ53Aと53Bとが各
シリンダ内で互いに対向して配置されている。
(図示せず)内に固定されたインナカムリング、55は
ポンプ駆動軸(図示せず)によりインナカムリング51
内を回転するシューガイド、54はシューガイド55と
ともに回転するシリンダブロック、54A、54Bはシ
リンダブロック54内に直径方向に形成されたシリンダ
をそれぞれ示している。シリンダ54A、54Bはポン
プ駆動軸に垂直な面内に配置され、シリンダ54Aと5
4Bとは互いに垂直に、ポンプ駆動軸軸線方向に適宜な
距離をおいて配置されている。シリンダ54A、54B
内にはそれぞれ1組のプランジャ53Aと53Bとが各
シリンダ内で互いに対向して配置されている。
【0019】本実施形態では、インナカムリング51は
2つのカム山部51A、51Bを有する2山カムとされ
ている。各プランジャは、カムローラ57を介してイン
ナカムリング51内面に摺接しており、シューガイド5
5とシリンダブロック54とが回転すると各プランジャ
はカムリング51のカムプロフィルに沿ってシリンダ内
を往復動する。本実施形態では、インナカムリング51
の2つのカム山部51A、51Bはポンプ駆動軸軸線に
対して対称に配置されており、シリンダブロック54が
回転すると、プランジャの組53Aはシリンダ54A内
で、プランジャの組53Bはシリンダ54B内で、それ
ぞれ互いに反対の方向に往復動するようになる。このた
め、シリンダのそれぞれの組のプランジャ間の空間から
なるポンプ室56A、56Bの容積はプランジャの往復
動に応じて変化し、燃料の吸入と吐出とを行う。なお、
図示していないが、ポンプ室56A、56B内にはそれ
ぞれの組の対向するプランジャを半径方向外側(ポンプ
室容積が増大する方向)に付勢する圧縮スプリングが収
納されている。すなわち、各シリンダの吸入行程時には
プランジャは後述する吸入調量弁71を介して供給され
る燃料の圧力と上記圧縮スプリングとに押動されてポン
プ室容積が増大しポンプ室に燃料が充填される。
2つのカム山部51A、51Bを有する2山カムとされ
ている。各プランジャは、カムローラ57を介してイン
ナカムリング51内面に摺接しており、シューガイド5
5とシリンダブロック54とが回転すると各プランジャ
はカムリング51のカムプロフィルに沿ってシリンダ内
を往復動する。本実施形態では、インナカムリング51
の2つのカム山部51A、51Bはポンプ駆動軸軸線に
対して対称に配置されており、シリンダブロック54が
回転すると、プランジャの組53Aはシリンダ54A内
で、プランジャの組53Bはシリンダ54B内で、それ
ぞれ互いに反対の方向に往復動するようになる。このた
め、シリンダのそれぞれの組のプランジャ間の空間から
なるポンプ室56A、56Bの容積はプランジャの往復
動に応じて変化し、燃料の吸入と吐出とを行う。なお、
図示していないが、ポンプ室56A、56B内にはそれ
ぞれの組の対向するプランジャを半径方向外側(ポンプ
室容積が増大する方向)に付勢する圧縮スプリングが収
納されている。すなわち、各シリンダの吸入行程時には
プランジャは後述する吸入調量弁71を介して供給され
る燃料の圧力と上記圧縮スプリングとに押動されてポン
プ室容積が増大しポンプ室に燃料が充填される。
【0020】図2において、61Aはシリンダ54Aの
ポンプ室56Aに接続された吸入圧送通路、67Aは吸
入圧送通路61Aと圧送通路65Aとを接続する圧送逆
止弁、69Aは吸入圧送通路61Aと吸入通路63Aと
を接続する吸入逆止弁である。また、シリンダ54Bの
ポンプ室56Bにも同様な吸入圧送通路61Bが設けら
れており、それぞれ圧送逆止弁67Bと吸入逆止弁69
Bとを介して圧送通路65B、吸入通路63Bとに接続
されている。更に、両方の圧送通路65A、65Bは下
流側で互いに合流して高圧配管17を介してコモンレー
ルに接続されている。また、両方の吸入通路63A、6
3Bは上流側で集合吸入通路68に合流しており、集合
吸入通路68は、吸入調量弁71を介して前述の低圧フ
ィードポンプ9からの低圧配管8に接続されている。
ポンプ室56Aに接続された吸入圧送通路、67Aは吸
入圧送通路61Aと圧送通路65Aとを接続する圧送逆
止弁、69Aは吸入圧送通路61Aと吸入通路63Aと
を接続する吸入逆止弁である。また、シリンダ54Bの
ポンプ室56Bにも同様な吸入圧送通路61Bが設けら
れており、それぞれ圧送逆止弁67Bと吸入逆止弁69
Bとを介して圧送通路65B、吸入通路63Bとに接続
されている。更に、両方の圧送通路65A、65Bは下
流側で互いに合流して高圧配管17を介してコモンレー
ルに接続されている。また、両方の吸入通路63A、6
3Bは上流側で集合吸入通路68に合流しており、集合
吸入通路68は、吸入調量弁71を介して前述の低圧フ
ィードポンプ9からの低圧配管8に接続されている。
【0021】ポンプ5のシューガイド55とシリンダブ
ロック54とが回転駆動され、各シリンダのプランジャ
がカム山部51A、51Bを頂点に向かって移動する
と、各シリンダのプランジャはカム山により中心方向に
押動され、シリンダのポンプ室容積が低下する。このた
め、ポンプ室内の燃料は加圧され吸入圧送通路61A、
61Bから圧送逆止弁67A、67B、圧送通路65
A、65Bを通ってコモンレール3に圧送される。ま
た、各シリンダのプランジャがカム山部頂点を通過する
とポンプ室容積は増大し、集合吸入通路68から吸入通
路63A、63B、吸入逆止弁69A、69B及び吸入
圧送通路61A、61Bを通ってポンプ室に燃料が流入
する。
ロック54とが回転駆動され、各シリンダのプランジャ
がカム山部51A、51Bを頂点に向かって移動する
と、各シリンダのプランジャはカム山により中心方向に
押動され、シリンダのポンプ室容積が低下する。このた
め、ポンプ室内の燃料は加圧され吸入圧送通路61A、
61Bから圧送逆止弁67A、67B、圧送通路65
A、65Bを通ってコモンレール3に圧送される。ま
た、各シリンダのプランジャがカム山部頂点を通過する
とポンプ室容積は増大し、集合吸入通路68から吸入通
路63A、63B、吸入逆止弁69A、69B及び吸入
圧送通路61A、61Bを通ってポンプ室に燃料が流入
する。
【0022】図2に示すように、本実施形態では2山カ
ムが使用されているため、各プランジャはポンプ1回転
当たり2回の圧送を行う。また、シリンダ54Aと54
Bとは互いに直角に配置されているため、本実施形態で
は、ポンプ1回転あたり2つのシリンダにより計4回の
圧送が行われる。本実施形態では、ポンプ5は機関10
のカム軸に接続され、クランク軸の2分の1の速度で駆
動される。このため、シリンダ54A、54Bはそれぞ
れクランク軸回転角360°を1行程サイクルとして燃
料の吸入と圧送とが行われ、ポンプ5全体ではクランク
軸回転角180°毎に燃料が圧送される。
ムが使用されているため、各プランジャはポンプ1回転
当たり2回の圧送を行う。また、シリンダ54Aと54
Bとは互いに直角に配置されているため、本実施形態で
は、ポンプ1回転あたり2つのシリンダにより計4回の
圧送が行われる。本実施形態では、ポンプ5は機関10
のカム軸に接続され、クランク軸の2分の1の速度で駆
動される。このため、シリンダ54A、54Bはそれぞ
れクランク軸回転角360°を1行程サイクルとして燃
料の吸入と圧送とが行われ、ポンプ5全体ではクランク
軸回転角180°毎に燃料が圧送される。
【0023】なお、本実施形態では高圧燃料ポンプ5と
して図2のインナカム式ラジアルプランジャポンプが使
用されているが、本発明はこの形式のポンプに適用が限
定されるわけではなく、他の形式のポンプにも適用する
ことができる。例えば、図10は高圧燃料ポンプ5とし
て使用可能な他の形式のポンプの例として、偏心カム式
プランジャポンプを示している。
して図2のインナカム式ラジアルプランジャポンプが使
用されているが、本発明はこの形式のポンプに適用が限
定されるわけではなく、他の形式のポンプにも適用する
ことができる。例えば、図10は高圧燃料ポンプ5とし
て使用可能な他の形式のポンプの例として、偏心カム式
プランジャポンプを示している。
【0024】図10のポンプ80は、偏心した回転中心
周りに回転するポンプ駆動軸89と、この駆動軸89周
りに設けられ駆動軸89と摺動接触するカム87とを備
えている。また、このポンプではカム87の両側に一対
のプランジャ83A、83Bが設けられており、カム8
7に押動されハウジング81内に形成されたシリンダ内
を往復動する。また、図10のポンプ80では、燃料の
吸入、吐出を行なうポンプ室84A、84Bは各シリン
ダの両端部に別々に形成されている。図10において、
燃料は低圧配管8から吸入調量弁71、集合吸入通路6
8、吸入通路63A、63Bを通り吸入逆止弁69A、
69Bからポンプ室84A、84Bに流入し、プランジ
ャ83A、83Bにより加圧されて、ポンプ室84A、
84Bから圧送逆止弁67A、67Bを通り吐出通路6
5A、65B、高圧配管17を通ってコモンレールに3
に供給される。図10のポンプでは、プランジャ83
A、83Bはスプリング85A、85Bによりカム87
に常時押圧されている。このため、カム87は駆動軸8
9の偏心回転に伴って公転運動をするものの、自転運動
は制限される。カム87の公転運動によりプランジャ8
3A、83Bは互いに位相が逆の往復運動を行なう。
周りに回転するポンプ駆動軸89と、この駆動軸89周
りに設けられ駆動軸89と摺動接触するカム87とを備
えている。また、このポンプではカム87の両側に一対
のプランジャ83A、83Bが設けられており、カム8
7に押動されハウジング81内に形成されたシリンダ内
を往復動する。また、図10のポンプ80では、燃料の
吸入、吐出を行なうポンプ室84A、84Bは各シリン
ダの両端部に別々に形成されている。図10において、
燃料は低圧配管8から吸入調量弁71、集合吸入通路6
8、吸入通路63A、63Bを通り吸入逆止弁69A、
69Bからポンプ室84A、84Bに流入し、プランジ
ャ83A、83Bにより加圧されて、ポンプ室84A、
84Bから圧送逆止弁67A、67Bを通り吐出通路6
5A、65B、高圧配管17を通ってコモンレールに3
に供給される。図10のポンプでは、プランジャ83
A、83Bはスプリング85A、85Bによりカム87
に常時押圧されている。このため、カム87は駆動軸8
9の偏心回転に伴って公転運動をするものの、自転運動
は制限される。カム87の公転運動によりプランジャ8
3A、83Bは互いに位相が逆の往復運動を行なう。
【0025】図10のポンプでは、プランジャ83Aと
83Bとは交互に圧送を行い、全体としてポンプ1回転
当たり2回の圧送が行なわれる。また、プランジャ83
A、83Bとカム87とは常時面接触を保持しているた
めポンプ吐出圧が高圧になる場合にもカムとプランジャ
との接触面圧を低く抑えることが可能となっている。な
お、本発明は図2、図10の形式以外の容積式ポンプに
も適用できることは言うまでもない。
83Bとは交互に圧送を行い、全体としてポンプ1回転
当たり2回の圧送が行なわれる。また、プランジャ83
A、83Bとカム87とは常時面接触を保持しているた
めポンプ吐出圧が高圧になる場合にもカムとプランジャ
との接触面圧を低く抑えることが可能となっている。な
お、本発明は図2、図10の形式以外の容積式ポンプに
も適用できることは言うまでもない。
【0026】次に、本実施形態の高圧燃料ポンプの調量
方式について、図2のポンプを例にとって説明する。本
実施形態では吸入調量弁71は、電磁流量制御弁とさ
れ、ECU20から駆動回路40を介して供給される駆
動電流に応じた開度を取り、ポンプ室56A及び56B
に流入する燃料の流量を制御する。本実施形態の吸入調
量弁71の構成については後に詳述する。
方式について、図2のポンプを例にとって説明する。本
実施形態では吸入調量弁71は、電磁流量制御弁とさ
れ、ECU20から駆動回路40を介して供給される駆
動電流に応じた開度を取り、ポンプ室56A及び56B
に流入する燃料の流量を制御する。本実施形態の吸入調
量弁71の構成については後に詳述する。
【0027】本実施形態ではECU20は機関運転条件
から燃料噴射量TAUとコモンレール目標圧力PCTR
Gとを算出し、TAU、PCTRGとコモンレール圧力
センサ31で検出したコモンレール内の燃料圧力PCと
に基づいてコモンレール圧力を目標圧力PCTRGに調
整するのに必要な高圧燃料ポンプ5の圧送量(吐出量)
を算出する。そして、ECU20は更に、吸入調量弁7
1の開度を制御しポンプ5吐出量が上記により算出した
要求吐出量になるように、各シリンダの吸入行程中にポ
ンプ室に吸入される燃料の総量を調節する。
から燃料噴射量TAUとコモンレール目標圧力PCTR
Gとを算出し、TAU、PCTRGとコモンレール圧力
センサ31で検出したコモンレール内の燃料圧力PCと
に基づいてコモンレール圧力を目標圧力PCTRGに調
整するのに必要な高圧燃料ポンプ5の圧送量(吐出量)
を算出する。そして、ECU20は更に、吸入調量弁7
1の開度を制御しポンプ5吐出量が上記により算出した
要求吐出量になるように、各シリンダの吸入行程中にポ
ンプ室に吸入される燃料の総量を調節する。
【0028】すなわち、本実施形態のECU20は、ア
クセル開度(運転者のアクセルペダル踏込み量)と機関
回転数とから機関への燃料噴射量TAUを算出し、更に
算出した燃料噴射量TAUと機関回転数とに基づいてコ
モンレールの目標圧力PCTRGを算出する。燃料噴射
量TAU及びコモンレール目標圧力は、それぞれ機関回
転数とアクセル開度、及び機関回転数と燃料噴射量TA
Uを用いた数値マップとしてECU20のROMに格納
されている。
クセル開度(運転者のアクセルペダル踏込み量)と機関
回転数とから機関への燃料噴射量TAUを算出し、更に
算出した燃料噴射量TAUと機関回転数とに基づいてコ
モンレールの目標圧力PCTRGを算出する。燃料噴射
量TAU及びコモンレール目標圧力は、それぞれ機関回
転数とアクセル開度、及び機関回転数と燃料噴射量TA
Uを用いた数値マップとしてECU20のROMに格納
されている。
【0029】ポンプの要求吐出量QTRGは、前回吐出
量計算時から今回吐出量計算時までの目標圧力の変化量
ΔPCTRGと燃料噴射量TAUとから定まるフィード
フォワード量QFFとコモンレール目標圧力PCTRG
と現在のコモンレール圧力PCとの偏差ΔPCに基づい
て算出されるフィードバック量QFBとの和、QTRG
=QFF+QFBとして算出される。なお、フィードフ
ォワード量QFFはΔPCTRGと燃料噴射量TAUと
を用いた数値マップとして予めECU20のROMに格
納されており、フィードバック量QFBは、例えば、偏
差ΔPCに基づくPI(比例積分)制御により算出され
る。
量計算時から今回吐出量計算時までの目標圧力の変化量
ΔPCTRGと燃料噴射量TAUとから定まるフィード
フォワード量QFFとコモンレール目標圧力PCTRG
と現在のコモンレール圧力PCとの偏差ΔPCに基づい
て算出されるフィードバック量QFBとの和、QTRG
=QFF+QFBとして算出される。なお、フィードフ
ォワード量QFFはΔPCTRGと燃料噴射量TAUと
を用いた数値マップとして予めECU20のROMに格
納されており、フィードバック量QFBは、例えば、偏
差ΔPCに基づくPI(比例積分)制御により算出され
る。
【0030】次いで、ECU20は上記要求吐出量に基
づいて、予め定めた関係に基づいて吸入調量弁71の開
度を設定する。前述したように、本実施形態の吸入調量
弁71は吸入行程中のシリンダに単位時間当たりに流入
する燃料量、すなわち燃料流量を変化させる。これによ
りポンプ吸入行程中にシリンダに充填される燃料の総量
が調節され、各シリンダの吐出行程における吐出量(圧
送量)が変化する。
づいて、予め定めた関係に基づいて吸入調量弁71の開
度を設定する。前述したように、本実施形態の吸入調量
弁71は吸入行程中のシリンダに単位時間当たりに流入
する燃料量、すなわち燃料流量を変化させる。これによ
りポンプ吸入行程中にシリンダに充填される燃料の総量
が調節され、各シリンダの吐出行程における吐出量(圧
送量)が変化する。
【0031】図3は、吸入調量弁71の開度(燃料流
量)と実際にポンプ5の吸入行程のシリンダに充填され
る燃料量との関係を説明する図である。図3において縦
軸は単位時間当たりのシリンダ吸入流量(m3 /秒)、
横軸は時間を表している。また、図3のカーブVCLは
吸入調量弁71全開の場合のシリンダ吸入行程における
単位時間当たりのシリンダ吸入流量を表している。すな
わち、カーブVCLはシリンダのポンプ室の容積の変化
率を表しており、シリンダの幾何学的形状とポンプ回転
数とから定まるシリンダの最大吸入流量に等しくなる。
量)と実際にポンプ5の吸入行程のシリンダに充填され
る燃料量との関係を説明する図である。図3において縦
軸は単位時間当たりのシリンダ吸入流量(m3 /秒)、
横軸は時間を表している。また、図3のカーブVCLは
吸入調量弁71全開の場合のシリンダ吸入行程における
単位時間当たりのシリンダ吸入流量を表している。すな
わち、カーブVCLはシリンダのポンプ室の容積の変化
率を表しており、シリンダの幾何学的形状とポンプ回転
数とから定まるシリンダの最大吸入流量に等しくなる。
【0032】一方、カーブVCIは吸入調量弁71を通
る単位時間当たりの燃料量(流量)を示している。図3
ではシリンダの吸入行程中に吸入調量弁開度を一定に保
持した場合について示しており、カーブVCIは水平な
直線となっている。今、図3において、吸入行程全体で
吸入調量弁71を通過する燃料の総量(m3 )は直線V
CIの下側の面積B(図3)に等しくなる。一方、シリ
ンダに充填可能な最大燃料量(シリンダの行程容積)
(m3 )はカーブVCLで囲まれる領域の面積A(図
3)に等しくなる。すなわち、シリンダは吸入調量弁7
1を通る燃料流量がいくら大きくても吸入行程中に面積
Aに相当する量以上の燃料を供給することはできない。
このため、実際に吸入行程中にシリンダに吸入される燃
料量は、B≧Aの場合には(例えば吸入調量弁71が全
開の場合には)シリンダの行程容積Aに相当する量に、
A≧Bの場合(例えば吸入調量弁71開度が比較的小さ
い場合)にはBに相当する量になる。
る単位時間当たりの燃料量(流量)を示している。図3
ではシリンダの吸入行程中に吸入調量弁開度を一定に保
持した場合について示しており、カーブVCIは水平な
直線となっている。今、図3において、吸入行程全体で
吸入調量弁71を通過する燃料の総量(m3 )は直線V
CIの下側の面積B(図3)に等しくなる。一方、シリ
ンダに充填可能な最大燃料量(シリンダの行程容積)
(m3 )はカーブVCLで囲まれる領域の面積A(図
3)に等しくなる。すなわち、シリンダは吸入調量弁7
1を通る燃料流量がいくら大きくても吸入行程中に面積
Aに相当する量以上の燃料を供給することはできない。
このため、実際に吸入行程中にシリンダに吸入される燃
料量は、B≧Aの場合には(例えば吸入調量弁71が全
開の場合には)シリンダの行程容積Aに相当する量に、
A≧Bの場合(例えば吸入調量弁71開度が比較的小さ
い場合)にはBに相当する量になる。
【0033】従来、吸入調量弁71の開度調節は各シリ
ンダの吸入行程開始時に行なわれ、一旦開度が調節され
ると、吸入調量弁開度は図3に示したように吸入行程の
間同一開度に保持されていた。すなわち従来は、吸入行
程中に要求吐出圧が変化したような場合でも次の吸入行
程開始時にならない限り吸入調量弁の開度の調節は行な
われなかった。一方、要求吐出量は目標コモンレール圧
が変化したような場合には目標コモンレール圧力の変化
に追従して即座に変化する。このため、アクセルペダル
が急激に踏み込まれたような場合には、ポンプ要求吐出
量はシリンダの吸入行程中であっても直ちに増大する。
このような場合には、シリンダ吸入行程中に吸入調量弁
71開度を一定に維持していると実際のポンプ吐出量の
増大が大幅に遅れてしまい、コモンレール圧力の上昇が
遅れる問題が生じる。
ンダの吸入行程開始時に行なわれ、一旦開度が調節され
ると、吸入調量弁開度は図3に示したように吸入行程の
間同一開度に保持されていた。すなわち従来は、吸入行
程中に要求吐出圧が変化したような場合でも次の吸入行
程開始時にならない限り吸入調量弁の開度の調節は行な
われなかった。一方、要求吐出量は目標コモンレール圧
が変化したような場合には目標コモンレール圧力の変化
に追従して即座に変化する。このため、アクセルペダル
が急激に踏み込まれたような場合には、ポンプ要求吐出
量はシリンダの吸入行程中であっても直ちに増大する。
このような場合には、シリンダ吸入行程中に吸入調量弁
71開度を一定に維持していると実際のポンプ吐出量の
増大が大幅に遅れてしまい、コモンレール圧力の上昇が
遅れる問題が生じる。
【0034】図4は、シリンダ吸入行程中に吸入調量弁
71開度を一定に維持した場合の上記吐出量制御遅れを
説明するタイミング図である。図4において、横軸は時
間を示しており、カーブVCL1は高圧燃料ポンプ5の
シリンダ54A(以下、#1シリンダという)の図3に
示したVCLと同様な最大吸入量曲線、VCL2は高圧
燃料ポンプ5のシリンダ54B(以下、#2シリンダと
言う)の最大吸入量曲線である。前述のように、本実施
形態では#1シリンダと#2シリンダとが互いに直角に
配置されているため、#2シリンダの吸入行程と#1シ
リンダの吐出行程とが、また#1シリンダの吸入行程と
#2シリンダの吐出行程とがそれぞれ重なっている。
71開度を一定に維持した場合の上記吐出量制御遅れを
説明するタイミング図である。図4において、横軸は時
間を示しており、カーブVCL1は高圧燃料ポンプ5の
シリンダ54A(以下、#1シリンダという)の図3に
示したVCLと同様な最大吸入量曲線、VCL2は高圧
燃料ポンプ5のシリンダ54B(以下、#2シリンダと
言う)の最大吸入量曲線である。前述のように、本実施
形態では#1シリンダと#2シリンダとが互いに直角に
配置されているため、#2シリンダの吸入行程と#1シ
リンダの吐出行程とが、また#1シリンダの吸入行程と
#2シリンダの吐出行程とがそれぞれ重なっている。
【0035】図4において、カーブQTRGはECU2
0により算出されるポンプ5の要求吐出量QTRGを、
カーブVCIは吸入調量弁71の通過燃料流量をそれぞ
れ示している。前述のように、従来吸入調量弁71の開
度は各シリンダの吸入行程開始時(図4にP1、P2、
P3で示した点)で設定され、吸入行程中は一定に保持
されている。このため、図4カーブVCIに示すように
吸入調量弁71の通過燃料量も各シリンダ吸入行程中は
略一定値となる。
0により算出されるポンプ5の要求吐出量QTRGを、
カーブVCIは吸入調量弁71の通過燃料流量をそれぞ
れ示している。前述のように、従来吸入調量弁71の開
度は各シリンダの吸入行程開始時(図4にP1、P2、
P3で示した点)で設定され、吸入行程中は一定に保持
されている。このため、図4カーブVCIに示すように
吸入調量弁71の通過燃料量も各シリンダ吸入行程中は
略一定値となる。
【0036】今、図4に示すようにポンプ要求吐出量Q
TRGが#1シリンダの吸入行程中(図4、C点)で急
に増大した場合について考える。この場合、#1の吸入
行程における吸入調量弁71開度は吸入行程開始時のP
1で既に設定を終わった後であるため、吸入調量弁71
開度が要求吐出量の増大に応じて増大設定されるのは、
次の#2シリンダの吸入行程開始時P2になる。また、
#2シリンダの吸入行程中に吸入された燃料が吐出され
るのは#2シリンダの吐出行程になるため、ポンプの吐
出量(図4QACT)が実際に増大を開始するのは図4
にC′で示す点になってしまう。このため、要求吐出量
の変化(C点)から実際に吐出量が変化するまで(C′
点)の間の遅れ(図4にDLで示す時間)が比較的大き
くなりコモンレール圧力の制御性が悪化するのである。
TRGが#1シリンダの吸入行程中(図4、C点)で急
に増大した場合について考える。この場合、#1の吸入
行程における吸入調量弁71開度は吸入行程開始時のP
1で既に設定を終わった後であるため、吸入調量弁71
開度が要求吐出量の増大に応じて増大設定されるのは、
次の#2シリンダの吸入行程開始時P2になる。また、
#2シリンダの吸入行程中に吸入された燃料が吐出され
るのは#2シリンダの吐出行程になるため、ポンプの吐
出量(図4QACT)が実際に増大を開始するのは図4
にC′で示す点になってしまう。このため、要求吐出量
の変化(C点)から実際に吐出量が変化するまで(C′
点)の間の遅れ(図4にDLで示す時間)が比較的大き
くなりコモンレール圧力の制御性が悪化するのである。
【0037】本実施形態では、ポンプ吐出量が変化した
場合にはシリンダ吸入行程中であっても吸入調量弁71
の開度を変化させることにより上記遅れを低減してい
る。図5は要求吐出量QTRGが図4と同じ変化をした
ときの本実施形態における吸入調量弁71の通過燃料流
量VCIと実際のポンプ吐出量QACTの変化を示す図
4と同様な図である。本実施形態では、各シリンダ吸入
行程開始時(P1、P2、P3)に加えて、各シリンダ
吸入行程の中間位置(図5、P1′、P2′、P3′)
においても吸入調量弁71の開度を要求吐出量に応じて
設定するようにしている。このため、図5、C点でポン
プ要求吐出量が変化した場合には直ちにP1′点で吸入
調量弁71開度が増大し、VCIも直ちに増加するよう
になる。これにより、実際の吐出量も#1シリンダの吐
出行程開始時から増大するようになり、遅れが図5にD
L′で示す期間にまで短縮される。
場合にはシリンダ吸入行程中であっても吸入調量弁71
の開度を変化させることにより上記遅れを低減してい
る。図5は要求吐出量QTRGが図4と同じ変化をした
ときの本実施形態における吸入調量弁71の通過燃料流
量VCIと実際のポンプ吐出量QACTの変化を示す図
4と同様な図である。本実施形態では、各シリンダ吸入
行程開始時(P1、P2、P3)に加えて、各シリンダ
吸入行程の中間位置(図5、P1′、P2′、P3′)
においても吸入調量弁71の開度を要求吐出量に応じて
設定するようにしている。このため、図5、C点でポン
プ要求吐出量が変化した場合には直ちにP1′点で吸入
調量弁71開度が増大し、VCIも直ちに増加するよう
になる。これにより、実際の吐出量も#1シリンダの吐
出行程開始時から増大するようになり、遅れが図5にD
L′で示す期間にまで短縮される。
【0038】図6は、シリンダ吸入行程中途で吸入調量
弁71開度を増大させた場合にシリンダ内に吸入(充
填)される燃料量の変化を説明する、図3と同様な図で
ある。図6において、P1′点で吸入調量弁71開度が
増大されると吸入調量弁71を通過する燃料の流量VC
Iも増大する。これに先立つ吸入行程前半(図6、P1
〜P1′)では吸入調量弁の開度は小さいため、実際に
シリンダに流入した燃料の総量(図6、B1)はシリン
ダのP1′時点での行程容積(図6、A1)より小さく
なっている。一方、P1′点で吸入調量弁71開度が増
大すると吸入調量弁71からシリンダに流入する燃料の
流量も図6にVCIで示すように増大する。このため、
吸入行程全体でシリンダに流入する燃料の総量は、図6
のB1(P1〜P1′)とB2(P1′〜P2)との和
になる。この場合、吸入行程前半(P1〜P1′)では
流入した燃料量B1はシリンダ行程容積A1より小さい
ため、シリンダ内は完全に燃料で満たされておらず(A
1−B1)に相当する容積の空間が残っている。従っ
て、充分に吸入調量弁71開度を大きく設定して燃料量
B2が吸入行程後半のシリンダ行程容積A2と上記空間
容積(A1−B1)より大きくなるようにすれば、吸入
行程が終了するまでにシリンダの全行程容積まで燃料を
充填することができる。すなわち、吸入行程中途(P
1′点)で吸入調量弁71開度を増大した場合でも、シ
リンダの全行程容積に相当する量の燃料を充填すること
が可能となる。(この場合、吸入行程中に実際にシリン
ダに充填される燃料量は、図6において(B1+B2)
≧Aの場合にはAとなり、(B1+B2)<Aの場合に
は(B1+B2)となる。なおAはシリンダの全行程容
積でA=A1+A2となる。)このように、本実施形態
では吸入行程中途で吸入調量弁開度を増大した場合で
も、要求吐出量変化直後の吐出行程からポンプ最大吐出
量を得ることができるため、コモンレール目標圧力の変
化が大きい場合でも速やかにコモンレール圧力を上昇さ
せることが可能となる。
弁71開度を増大させた場合にシリンダ内に吸入(充
填)される燃料量の変化を説明する、図3と同様な図で
ある。図6において、P1′点で吸入調量弁71開度が
増大されると吸入調量弁71を通過する燃料の流量VC
Iも増大する。これに先立つ吸入行程前半(図6、P1
〜P1′)では吸入調量弁の開度は小さいため、実際に
シリンダに流入した燃料の総量(図6、B1)はシリン
ダのP1′時点での行程容積(図6、A1)より小さく
なっている。一方、P1′点で吸入調量弁71開度が増
大すると吸入調量弁71からシリンダに流入する燃料の
流量も図6にVCIで示すように増大する。このため、
吸入行程全体でシリンダに流入する燃料の総量は、図6
のB1(P1〜P1′)とB2(P1′〜P2)との和
になる。この場合、吸入行程前半(P1〜P1′)では
流入した燃料量B1はシリンダ行程容積A1より小さい
ため、シリンダ内は完全に燃料で満たされておらず(A
1−B1)に相当する容積の空間が残っている。従っ
て、充分に吸入調量弁71開度を大きく設定して燃料量
B2が吸入行程後半のシリンダ行程容積A2と上記空間
容積(A1−B1)より大きくなるようにすれば、吸入
行程が終了するまでにシリンダの全行程容積まで燃料を
充填することができる。すなわち、吸入行程中途(P
1′点)で吸入調量弁71開度を増大した場合でも、シ
リンダの全行程容積に相当する量の燃料を充填すること
が可能となる。(この場合、吸入行程中に実際にシリン
ダに充填される燃料量は、図6において(B1+B2)
≧Aの場合にはAとなり、(B1+B2)<Aの場合に
は(B1+B2)となる。なおAはシリンダの全行程容
積でA=A1+A2となる。)このように、本実施形態
では吸入行程中途で吸入調量弁開度を増大した場合で
も、要求吐出量変化直後の吐出行程からポンプ最大吐出
量を得ることができるため、コモンレール目標圧力の変
化が大きい場合でも速やかにコモンレール圧力を上昇さ
せることが可能となる。
【0039】次に、本実施形態の吸入調量弁71につい
て説明する。図7は本実施形態の吸入調量弁71の構造
を模式的に示す断面図である。図7において、吸入調量
弁71は円筒形のアウターハウジング711とアウター
ハウジング711に嵌挿、固定された円筒形のインナー
ハウジング713及び、インナーハウジング713内を
摺動可能な円筒状の弁体715とを備えている。図7に
717で示すのは、弁体715駆動用のソレノイド、7
19は弁体715を押圧付勢する圧縮スプリングであ
る。アウターハウジング711にはその周壁上に吸入ポ
ート711aと出口ポート711bとが設けられてい
る。入口ポート711aは、低圧フィードポンプ9から
の低圧配管8に接続され、出口ポート711bは高圧燃
料ポンプの集合吸入通路68に接続されている(図2参
照)。また、アウターハウジング711のインナーハウ
ジング713外周と接する部分の内周面には円周溝から
なる環状燃料通路711cが設けられており、インナー
ハウジング713壁面を貫通する2つのインナー出口ポ
ート713aとアウターハウジング出口ポート711b
とを連通している。インナー出口ポート713aの形状
については後述する。
て説明する。図7は本実施形態の吸入調量弁71の構造
を模式的に示す断面図である。図7において、吸入調量
弁71は円筒形のアウターハウジング711とアウター
ハウジング711に嵌挿、固定された円筒形のインナー
ハウジング713及び、インナーハウジング713内を
摺動可能な円筒状の弁体715とを備えている。図7に
717で示すのは、弁体715駆動用のソレノイド、7
19は弁体715を押圧付勢する圧縮スプリングであ
る。アウターハウジング711にはその周壁上に吸入ポ
ート711aと出口ポート711bとが設けられてい
る。入口ポート711aは、低圧フィードポンプ9から
の低圧配管8に接続され、出口ポート711bは高圧燃
料ポンプの集合吸入通路68に接続されている(図2参
照)。また、アウターハウジング711のインナーハウ
ジング713外周と接する部分の内周面には円周溝から
なる環状燃料通路711cが設けられており、インナー
ハウジング713壁面を貫通する2つのインナー出口ポ
ート713aとアウターハウジング出口ポート711b
とを連通している。インナー出口ポート713aの形状
については後述する。
【0040】一方、弁体715はその中心に軸線方向に
燃料通路715aが穿設されており、弁体のインナーハ
ウジング側端面に開口している。また、弁体715のア
ウターハウジング側部分外周には上記燃料通路715a
に連通する2つのポート715bが設けられている。低
圧フィードポンプ9から低圧通路8を介して供給された
燃料は、吸入調量弁71の入口ポート711aからアウ
ターハウジング711内に流入する。この燃料は弁体7
15の2つのポート715bから中央の燃料通路715
aに流入し、弁体端面の開口からインナーハウジング7
13内に流入する。更に、この燃料は、インナーハウジ
ング713の2つのインナー出口ポート713aから環
状燃料通路711cを通り、アウターハウジング711
の出口ポート711bから集合吸入通路68を通り、高
圧燃料ポンプ5のポンプ室56A、56Bに供給され
る。
燃料通路715aが穿設されており、弁体のインナーハ
ウジング側端面に開口している。また、弁体715のア
ウターハウジング側部分外周には上記燃料通路715a
に連通する2つのポート715bが設けられている。低
圧フィードポンプ9から低圧通路8を介して供給された
燃料は、吸入調量弁71の入口ポート711aからアウ
ターハウジング711内に流入する。この燃料は弁体7
15の2つのポート715bから中央の燃料通路715
aに流入し、弁体端面の開口からインナーハウジング7
13内に流入する。更に、この燃料は、インナーハウジ
ング713の2つのインナー出口ポート713aから環
状燃料通路711cを通り、アウターハウジング711
の出口ポート711bから集合吸入通路68を通り、高
圧燃料ポンプ5のポンプ室56A、56Bに供給され
る。
【0041】図7の吸入調量弁71では、弁体715の
軸線方向位置を変化させてインナー出口ポート713a
の開口面積を変化させることにより吸入調量弁71を通
過する燃料の流量を制御している。ECU20は駆動回
路40を介して吸入調量弁のソレノイド717に駆動電
流を供給し、弁体715の軸線方向位置を制御する。例
えば、流量を低下させる場合にはECU20はソレノイ
ド717に供給される駆動電流を低減する。これによ
り、弁体715をソレノイド717に吸引する電磁力が
低下し、弁体は圧縮スプリング719の付勢力により図
7左方向に押動される。このため、インナー出口ポート
713a開口部のうち弁体715に覆われる部分の面積
が増大し、インナー出口ポート713の開口部の流路面
積の減少に応じて吸入調量弁71を通過する燃料流量が
低減される。一方、ソレノイド717に供給される駆動
電流が増大されると弁体715をソレノイド717に吸
引する電磁力が増大し、弁体715は圧縮スプリング7
19の付勢力に抗して図7右方向に移動する。これによ
り、インナー出口ポート713の開口面積が増大するた
め吸入調量弁71を通過する燃料流量が増大するように
なる。
軸線方向位置を変化させてインナー出口ポート713a
の開口面積を変化させることにより吸入調量弁71を通
過する燃料の流量を制御している。ECU20は駆動回
路40を介して吸入調量弁のソレノイド717に駆動電
流を供給し、弁体715の軸線方向位置を制御する。例
えば、流量を低下させる場合にはECU20はソレノイ
ド717に供給される駆動電流を低減する。これによ
り、弁体715をソレノイド717に吸引する電磁力が
低下し、弁体は圧縮スプリング719の付勢力により図
7左方向に押動される。このため、インナー出口ポート
713a開口部のうち弁体715に覆われる部分の面積
が増大し、インナー出口ポート713の開口部の流路面
積の減少に応じて吸入調量弁71を通過する燃料流量が
低減される。一方、ソレノイド717に供給される駆動
電流が増大されると弁体715をソレノイド717に吸
引する電磁力が増大し、弁体715は圧縮スプリング7
19の付勢力に抗して図7右方向に移動する。これによ
り、インナー出口ポート713の開口面積が増大するた
め吸入調量弁71を通過する燃料流量が増大するように
なる。
【0042】図8は、本実施形態におけるインナー出口
ポート713aの形状を示す、図7のVIII-VIII 線に沿
った部分断面図である。本実施形態では、インナー出口
ポート713aは、弁体715移動方向に対して幅の狭
い長方形部分(図8、I部分)と幅の広い長方形部分
(図8、II部分)とを組み合わせた凸字形状の断面を
有しており、幅の広い長方形部分IIがソレノイド71
7側になるようにインナーハウジング713壁面に形成
されている。
ポート713aの形状を示す、図7のVIII-VIII 線に沿
った部分断面図である。本実施形態では、インナー出口
ポート713aは、弁体715移動方向に対して幅の狭
い長方形部分(図8、I部分)と幅の広い長方形部分
(図8、II部分)とを組み合わせた凸字形状の断面を
有しており、幅の広い長方形部分IIがソレノイド71
7側になるようにインナーハウジング713壁面に形成
されている。
【0043】インナー出口ポート713aを上記のよう
な凸字形状断面に形成した結果、本実施形態では、弁体
715のストローク(開度)と吸入調量弁71の通過燃
料量(インナー出口ポート713aの開口面積)との関
係は、図9に示すように非線形になる。すなわち、弁体
ストローク(開度)が0からa(図8参照)までの間で
は長方形II部分は弁体715に覆われており、長方形
I部分のみが開口している。このため、燃料流量は開度
に比例して増大するが、開度変化に対する流量変化の感
度(図9の流量カーブの傾き)は比較的小さい。一方、
ストロークが増大してaを越えると幅の広い長方形部分
IIが開口するようになるため、ストローク量がaを越
えると開度変化に対する流量変化の感度は増大するよう
になる。
な凸字形状断面に形成した結果、本実施形態では、弁体
715のストローク(開度)と吸入調量弁71の通過燃
料量(インナー出口ポート713aの開口面積)との関
係は、図9に示すように非線形になる。すなわち、弁体
ストローク(開度)が0からa(図8参照)までの間で
は長方形II部分は弁体715に覆われており、長方形
I部分のみが開口している。このため、燃料流量は開度
に比例して増大するが、開度変化に対する流量変化の感
度(図9の流量カーブの傾き)は比較的小さい。一方、
ストロークが増大してaを越えると幅の広い長方形部分
IIが開口するようになるため、ストローク量がaを越
えると開度変化に対する流量変化の感度は増大するよう
になる。
【0044】図9のように弁開度が比較的小さい領域
(ストローク0からaまで)では開度変化に対する流量
変化が小さく、弁開度が大きい領域では開度変化に対す
る流量変化が大きい非線形の流量特性を吸入調量弁71
に設定することにより、本実施形態では流量が小さい領
域での流量制御の精度を向上させるとともに、大流量が
必要とされる領域では短時間で流量を増大させることが
可能となっている。コモンレールに燃料を供給する高圧
燃料ポンプ5では、特に吐出量が低い時の吐出量制御精
度が要求されるとともに、急加速等の場合にはコモンレ
ール圧力を急速に上昇させるために吐出量を短時間で増
大させることが必要となる。このため、吸入調量弁は低
流量領域における流量制御精度と大流量領域における大
きな流量増大速度との両方が要求される。この場合、流
量制御精度を向上させるためには、吸入調量弁71の開
度変化に対する流量変化の感度は小さい方が好ましく、
流量変化速度を大きく維持するためには、逆に上記感度
は大きい方が好ましい。特に、本実施形態のようにシリ
ンダ吸入行程中途で吸入調量弁71の流量を大きく増大
させる必要が生じる場合には、できるだけ短時間でシリ
ンダ内に多量の燃料を充填するために、吸入調量弁71
の流量を極めて短時間で増大させる必要がある。本実施
形態では、吸入調量弁の開度変化に対する流量変化の感
度を図9に示すように非線形に設定し、低流量領域では
感度を小さく、大流量領域では感度を大きく設定してい
る。これにより、低流量領域におけるポンプ吐出量制御
精度の向上と大流量領域における吐出量変化速度の確保
という互いに相反する2つの要求を同時に満足させるこ
とが可能となっている。
(ストローク0からaまで)では開度変化に対する流量
変化が小さく、弁開度が大きい領域では開度変化に対す
る流量変化が大きい非線形の流量特性を吸入調量弁71
に設定することにより、本実施形態では流量が小さい領
域での流量制御の精度を向上させるとともに、大流量が
必要とされる領域では短時間で流量を増大させることが
可能となっている。コモンレールに燃料を供給する高圧
燃料ポンプ5では、特に吐出量が低い時の吐出量制御精
度が要求されるとともに、急加速等の場合にはコモンレ
ール圧力を急速に上昇させるために吐出量を短時間で増
大させることが必要となる。このため、吸入調量弁は低
流量領域における流量制御精度と大流量領域における大
きな流量増大速度との両方が要求される。この場合、流
量制御精度を向上させるためには、吸入調量弁71の開
度変化に対する流量変化の感度は小さい方が好ましく、
流量変化速度を大きく維持するためには、逆に上記感度
は大きい方が好ましい。特に、本実施形態のようにシリ
ンダ吸入行程中途で吸入調量弁71の流量を大きく増大
させる必要が生じる場合には、できるだけ短時間でシリ
ンダ内に多量の燃料を充填するために、吸入調量弁71
の流量を極めて短時間で増大させる必要がある。本実施
形態では、吸入調量弁の開度変化に対する流量変化の感
度を図9に示すように非線形に設定し、低流量領域では
感度を小さく、大流量領域では感度を大きく設定してい
る。これにより、低流量領域におけるポンプ吐出量制御
精度の向上と大流量領域における吐出量変化速度の確保
という互いに相反する2つの要求を同時に満足させるこ
とが可能となっている。
【0045】
【発明の効果】各請求項に記載の発明によれば、吐出量
可変式の容積式ポンプに流量制御式の吸入調量弁を用い
た場合の吐出量制御の遅れを防止し、制御応答性を向上
させることが可能となる共通の効果を奏する。
可変式の容積式ポンプに流量制御式の吸入調量弁を用い
た場合の吐出量制御の遅れを防止し、制御応答性を向上
させることが可能となる共通の効果を奏する。
【図1】本発明を自動車用ディーゼル機関に適用した場
合の実施形態の概略構成を示す図である。
合の実施形態の概略構成を示す図である。
【図2】図1の高圧燃料ポンプの構造の一例を模式的に
示す図である。
示す図である。
【図3】吸入調量弁開度(燃料流量)と吸入行程のシリ
ンダに充填される燃料量との関係を説明する図である。
ンダに充填される燃料量との関係を説明する図である。
【図4】シリンダ吸入行程中に吸入調量弁開度を一定に
維持した場合の吐出量制御遅れを説明するタイミング図
である。
維持した場合の吐出量制御遅れを説明するタイミング図
である。
【図5】吸入行程中途で吸入調量弁開度を調節した場合
の吐出量変化制御遅れ時間の短縮を説明する図4と同様
な図である。
の吐出量変化制御遅れ時間の短縮を説明する図4と同様
な図である。
【図6】吸入行程中途で吸入調量弁開度を調節した場合
の吸入行程のシリンダに充填される燃料量について説明
する図である。
の吸入行程のシリンダに充填される燃料量について説明
する図である。
【図7】吸入調量弁の構造の一例を模式的に示す断面図
である。
である。
【図8】図7のVIII-VIII 線に沿った部分断面図であ
る。
る。
【図9】図7の吸入調量弁の開度と流量との関係を示す
図である。
図である。
【図10】高圧燃料ポンプの図2とは異なる構造の例を
模式的に示す図である。
模式的に示す図である。
5…高圧燃料ポンプ
53A,53B…プランジャ
54A,54B…シリンダ
71…吸入調量弁
715…弁体
713a…インナー出口ポート
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平7−12055(JP,A)
特開 平8−303325(JP,A)
特開 平5−272462(JP,A)
特開 平3−213683(JP,A)
特開 平2−130281(JP,A)
特許2623537(JP,B2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F04B 49/00
F02M 59/20
Claims (2)
- 【請求項1】 容積式ポンプの吸入行程における流体吸
入量を変化させる吸入調量弁と、前記吸入調量弁を制御
して、ポンプ吸入行程中にポンプに吸入される流体量を
変化させることにより、ポンプ吐出量を変化させる調量
手段とを備えた吐出量可変式ポンプの制御装置におい
て、 前記吸入調量弁は、開度に応じて前記ポンプに吸入され
る流体の単位時間当たり流量を調節可能な流量制御式調
量弁であり、 前記調量手段は、ポンプ吸入行程中にポンプの要求吐出
量の変化があったときには、該要求吐出量の変化があっ
たポンプ吸入行程中に前記吸入調量弁の開度を変化させ
ることにより、要求吐出量の変化に応じてポンプ吐出量
を変化させることを特徴とする、吐出量可変式ポンプの
制御装置。 - 【請求項2】 前記吸入調量弁は、前記ポンプに吸入さ
れる流体の流量が吸入調量弁開度に対して非線形に変化
するように構成されている請求項1に記載の吐出量可変
式ポンプの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32831398A JP3374770B2 (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | 吐出量可変式ポンプの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32831398A JP3374770B2 (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | 吐出量可変式ポンプの制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000154786A JP2000154786A (ja) | 2000-06-06 |
JP3374770B2 true JP3374770B2 (ja) | 2003-02-10 |
Family
ID=18208851
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32831398A Expired - Fee Related JP3374770B2 (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | 吐出量可変式ポンプの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3374770B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0407297D0 (en) * | 2004-03-31 | 2004-05-05 | Caldwell N J | Fluid working machine with displacement control |
DE102012109074A1 (de) * | 2012-09-26 | 2014-03-27 | Sauer-Danfoss Gmbh & Co. Ohg | Verfahren und Vorrichtung zur Ansteuerung einer elektrisch kommutierten Fluidarbeitsmaschine |
-
1998
- 1998-11-18 JP JP32831398A patent/JP3374770B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000154786A (ja) | 2000-06-06 |
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Legal Events
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