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JP3373602B2 - 超音波治療装置 - Google Patents

超音波治療装置

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Publication number
JP3373602B2
JP3373602B2 JP19435993A JP19435993A JP3373602B2 JP 3373602 B2 JP3373602 B2 JP 3373602B2 JP 19435993 A JP19435993 A JP 19435993A JP 19435993 A JP19435993 A JP 19435993A JP 3373602 B2 JP3373602 B2 JP 3373602B2
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therapeutic
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聡 相田
克彦 藤本
義治 石橋
真理子 柴田
琢治 鈴木
史郎 斉藤
守 泉
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Publication date
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Priority to EP94103913A priority patent/EP0627206B1/en
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  • Surgical Instruments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検体外から強力超音
波を集中照射して治療を行う超音波治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療の世界では患者への障害・負
担を最小限にとどめながら十分な治療効果を目指すMI
T(Minimally Invasive Trea
tment:最小侵襲治療)の考え方が重視されてお
り、今後の医療機器にとって趨勢となると思われる。
【0003】このMITの代表として、特公平4−48
457号公報に示されるような体外から衝撃波を照射し
て結石を破砕治療する治療法Extracorpore
alShock Wave Lithotripsy
(ESWL)が挙げられる。本治療法は今や尿路系結石
における治療の第一選択であり、現在では胆石も含めて
保険治療が行われている。
【0004】中でも強力超音波源に圧電素子を用いる方
法は、小焦点、消耗品がない、強力超音波強度を任意に
コントロールできる、複数の圧電素子にかける駆動波形
を位相制御することにより焦点位置をコントロールでき
る等、優れた長所がある(特開昭60−145131号
公報,USP−4526168参照)。また、駆動波形
を位相制御することにより、焦点の形状を変化させるこ
ともできる(特開昭62−42773号公報参照)。
【0005】また、この様な強力な音響エネルギを用い
た治療には、他にも特開昭61−13956号公報に示
されるように、連続的な強力超音波照射により患部の温
度を43℃程度まで上昇させて癌を治療する、加温治療
法(ハイパーサーミア)が注目されるようになってき
た。これは、42.5℃を境界として癌細胞の生存率が
大幅に低下して正常細胞の生存率には大きな変化のない
ことが確認されたことと、癌細胞のような新生細胞中で
は正常細胞に比較して血流が少ないため血流による冷却
効果の小さいことから癌細胞は正常細胞に比較して、よ
り加温されやすい性質を持つということを利用したもの
である。腫瘍部位を局所的に加温する方法が特に有効で
ある。
【0006】また、上記の加温治療法を進めて、文献
「G. Vallancien etal., Pro
gress in Urology, (1991)
pp84−88」に示されるように、腫瘍部分を80
℃以上に加熱し、腫瘍組織をタンパク変性させるという
治療法も報告されており、特開昭61−13955号公
報や特願平3−306106号に示されるように、体外
で発生させた強力な超音波を体内の治療部位に集束さ
せ、組織の超音波エネルギの吸収による発熱で癌を温熱
治療する装置が開発されている。
【0007】また超音波による発熱ではなく、結石を破
砕するような強力なパルス状の強力超音波を癌に照射
し、その機械的な力で細胞を壊死させる治療法も研究さ
れている。(Hoshi, S. et al.:
J. Urology,Vol.146:439,19
91.) 強力超音波を用いて結石破砕治療及び腫瘍治療を行う場
合は、これらの専用装置を別個に用意しなければなら
ず、装置の設置スペースやコストの負担が大きくなると
いう欠点があった。この問題点に対し、特願平3−30
6106号公報で記載されているように、結石破砕装置
と加温・加熱治療装置を一体化し、さらに使用法を誤ら
ないように画像上に治療モードを明確に表示した超音波
治療装置が知られている。
【0008】ところで、加熱治療超音波は1MHz程度
の周波数が使われ、数秒以下のバーストで照射される。
1回の焼灼領域は焦点近傍の数mm大で患部領域を全て
治療するために焦点位置を移動させ、照射を繰り返す。
治療の際は、患部に対する焦点の位置合わせ、及び、被
治療領域を観察する手段が必要となる。その手段として
超音波画像がリアルタイム性の点で有利であり、周辺部
への誤照射などを防止しながら確実に治療進行を監視で
きる。
【0009】また、体外から超音波を集束させる超音波
治療装置において最も重要な技術は、治療用超音波の焦
点と患部を正しく一致させる位置合わせ技術である。従
来は特公平4−48457号公報に示されるように、治
療用超音波を放射するアプリケータの中心部に画像撮像
用超音波プローブを取り付け、これにより得られる超音
波断層像から患部の位置を判定し、アプリケータの機械
的位置を制御して焦点位置をコントロールしている。こ
こで、このアプリケータの位置コントロールは、アプリ
ケータが大型であることにもよるが、メカニカルな位置
制御をしている。理論的にはX,Y,Zの3軸の制御で
一意に位置を一致させられるが実際上はさらに2軸の回
転を与え5軸で制御している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように生体
内に局所的に強力超音波を照射し数秒間高温に保持する
ことにより、癌などの悪性腫瘍を破壊する超音波治療装
置においては、治療用超音波発生素子と被治療領域を観
察する手段が必要となる。その手段として超音波画像が
リアルタイム性の点で有利であり、周辺部への誤照射な
どを防止しながら確実に治療進行を監視できる。しかし
治療用超音波照射中にこの治療超音波の影響を受け、超
音波画像にノイズがはいり治療進行の監視ができないと
いう問題があった。これを解決するために、従来から治
療用超音波を間欠的に照射して、照射していない時間を
診断用超音波の送受信時間とする方法が行われたりして
いるが、リアルタイム性が損なわれ、体動や呼吸性移動
により正確に被治療領域に強力超音波を照射することが
できなかった。
【0011】そこで本発明では、治療用超音波の影響に
より診断用超音波画像に混入するノイズを低減し、治療
進行中にリアルタイムの高画質超音波像が得られる超音
波治療装置を実現することを目的とする。
【0012】前述の治療装置において、術者は治療前
に、小型の超音波プローブを手動で自由自在に駆使して
良好な超音波断層像を得て治療計画を練る。しかし、治
療を開始すると、機械操作によるアプリケータのコント
ロールでは患部を描出させる際の感覚が、超音波診断装
置の感覚とは大きく異なってしまうため、位置合わせの
使い勝手が良いとは言えず、大きな問題となっていた。
【0013】また特に、開腹や開頭して癌などを超音波
治療する場合(術中照射)などでは、小型のアプリケー
タを腹腔内に潜り込ませて微妙な位置調整を行わなけれ
ばならないため、機械制御時の操作性の悪さが問題とな
っていた。さらに、前述のような術中照射では特に患者
への感染、或いは患者間の感染が大きな問題となるた
め、アプリケータ部の滅菌が重要となるが、電気・給排
水などの長いケーブルがついておりしかも材質などの点
からアプリケータ全体を毎回滅菌することは非常に煩雑
であった。また治療部位が体表から極めて浅い場合は、
治療用超音波の焦点とアプリケータ前面のカップリング
膜との距離が非常に近くなってしまうため、該超音波エ
ネルギにより膜が損傷を受け、アプリケータ内部のカッ
プリング液体が漏れ出す恐れがあった。このため該カッ
プリング液及びその給排水系全体を常に滅菌する必要が
あったが、それは事実上困難であった。
【0014】強力超音波により、生体内を加温しようと
するとき、アプリケータと生体表面のカップリング部
に、気泡等の音響特性が生体と明らかに違う物質が存在
すると、その部分が異常に発熱し、生体表面を損傷する
恐れがある。また、生体表面に存在する角質層と生体内
部の音響特性の違いによっても同様な発熱が起こること
が予想される。
【0015】そこで、本発明では、この異常な発熱によ
る生体表面の損傷を未然に防ぐために、生体表面の温度
変化を常に観測し、異常な発熱が見られる場合には、強
力超音波の照射を弱めたり、停止したりすることを特徴
とする超音波治療装置を提案する。
【0016】通常の物質表面の温度変化の測定には、白
金測温抵抗体温度計、熱電対温度計、サーミスタ温度計
等の接触型の温度計と、非接触型の放射温度計の使用が
考えられるが、強力超音波を用いた加熱温中の測定で
は、生体表面に音響特性の異なる金属性の感温部を接触
させていることは難しく、非接触型の温度計を用いる方
が好ましい。
【0017】強力超音波を応用した治療装置として、体
外衝撃波結石破砕装置と加温・加熱治療装置を一体化し
た超音波治療装置が提案されているが、結石破砕用の超
音波基本周波数と加温・加熱治療用の超音波基本周波数
が大きく異なるため、同一の超音波振動子で上述の2種
の治療を行おうとするとエネルギロスが大きくなり非経
済的であるばかりでなく、振動子やパルサユニットなど
が大きくなるという問題点があった。
【0018】また、加温・加熱治療用の超音波と診断用
超音波の周波数が接近しているため、加温・加熱治療中
は診断用超音波による生体内イメージング像がノイズに
うもれてしまい、治療中の生体内情報がリアルタイムで
得られないという問題点があった。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1記載の発明においては、被検体の治療
部位に治療用超音波を照射する治療用超音波発生手段
と、前記被検体内へイメージング用超音波を照射するこ
とにより治療部位近傍の画像情報を収集する超音波イメ
ージング手段とを備えた超音波治療装置において、前記
治療用超音波発生手段から治療用超音波を照射する際は
前記超音波イメージング手段から照射するイメージング
用超音波の送信パワーを増加させるよう制御することを
特徴とする。また、請求項2記載の発明においては、被
検体の治療部位に治療用超音波を照射する治療用超音波
発生手段と、前記被検体内へイメージング用超音波を照
射することにより治療部位近傍の画像情報を収集する超
音波イメージング手段とを備えた超音波治療装置におい
て、前記超音波イメージング手段は互いに異なる2つの
中心周波数を有する超音波を発生するものであり、これ
ら2つの中心周波数のうち前記治療用超音波の中心周波
数との差異が大なる中心周波数の超音波をイメージング
用に用いることを特徴とする。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【作用】本願第1の発明の作用を以下に示す。超音波イ
メージング装置から発生するイメージング用の超音波の
占有周波数帯域幅は中心周波数に対して100%程度で
あるため低周波側の受信感度は中心周波数の1/2の周
波数までで、それ以下の周波数に対してはほとんど感度
を有さない。治療用超音波発生装置はバースト駆動され
るためその主要周波数帯域は狭帯域となり、占有周波数
幅は狭い。従ってイメージング用超音波の中心周波数に
対して治療用超音波の周波数を1/2以下に設定すれば
超音波イメージング装置の受信信号への治療用超音波の
主要周波数成分の混入は防げる。それぞれの周波数差は
広いほど効果的であるが、2から3倍程度の周波数差で
使われることが多い。治療用超音波はバースト駆動であ
るため主要周波数帯域は狭帯域であるが、レベルの低い
副帯域が広い周波数帯にわたり存在する。治療用超音波
は数百Wとハイパワー駆動されるため、これら低レベル
の成分も超音波イメージング装置の画像のノイズとなり
問題となることがある。そのような場合は、治療用超音
波を照射している時間のみ、ノイズを低減する必要があ
る。超音波イメージング装置の送信パワーを増加するこ
とは治療時のノイズの増分を画像信号成分を増加させる
ことで補償することになり、ノイズの影響を軽減でき
る。また、超音波イメージング装置の画像に大きく影響
しない低周波領域の成分をハイパスフィルタ処理するこ
とも効果的である。ノイズを含んだ画像信号をFFT変
換した後にノイズ周波数域の信号をゼロにするデジタル
処理を施し、場合によってはカットした成分を補間処理
した後に逆FFT変換して画像処理するとより効果的で
ある。さらには、あらかじめ治療超音波による混入ノイ
ズ成分を測定記録しておき、イメージング装置の受信信
号に対してキャンセル処理すればなお効果的である。
【0028】本願第2の発明によれば、上記図7〜10
のような構成にすると基本共振に加えて2次高調波の発
生が可能になる。超音波画像へのノイズは、治療用の超
音波の周波数と診断用の超音波の周波数が近接している
ときに起こりやすい。本発明では治療用超音波発生手段
と診断用超音波プローブの少なくとも一方が基本共振に
加えて2次高調波を発生できる。したがって治療を行う
前にノイズの有無を確認して、最もノイズの少ない周波
数の組み合わせを選ぶことができる。従来方法では治療
用周波数と診断用周波数の組み合わせが1種類であった
のに対し、本発明では最大4種類になる。また被治療領
域の体表からの深さにより周波数を選択できるので安全
で効率の良い治療を行うことができる。具体的には生体
の超音波減衰を考慮して深い所は低い周波数で、浅い所
は高い周波数で設定したりできる。さらに後述のように
超音波周波数は2層の全体の厚さで決まり、各層の厚さ
の比を変えることにより、基本共振と2次高調波の電気
機械変換効率の相対値を制御できるので装置の設計に反
映することができる。
【0029】以下に2次高調波の発生原理について述べ
るが考え方は同じなので1つの場合についてのみ記す。
構造は図9に示した厚さが異なる2層圧電体で分極方向
が逆になるように積層し、電気的に直列構成したものと
する。両端面の電極に電圧を印加すると、圧電体内には
粗密波が伝搬する。今、一方の圧電体31の界面Aから
外部に粗波が放射されたとすると圧電体31の内部には
反作用で密波(1) 伝搬する。同時に2つの圧電体31,
33の界面Bでは、それぞれの層の電界方向と分極方向
の関係が逆なので、一方の圧電体が伸びると他方が縮む
ことになり、粗密波が発生する。すなわち圧電体31に
は密波(2) 、圧電体32には粗波(3) 伝搬する。一方圧
電体32の界面Bと反対側の面Cでは、圧電体31と電
界方向と分極方向の関係が逆なので圧電体32の内部に
粗波(4) 伝搬する。したがって界面Aからは(1) 〜(4)
よる波が減衰するまで放射される。なお界面Cに波が到
達すると外部との音響インピーダンスの大小関係から極
性が反転する。これと2層の厚さが異なるということを
考慮すると、界面Aから放射される粗波と密波の時間間
隔が一定にならない。すなわちこのことは、放射される
波は2層圧電体の全体の厚さが半波長の周波数を基本周
波数とするフーリエ級数て表わされ、かつ偶数次の高調
波が存在することを意味する。したがって基本周波に加
えて2次高調波の励振が可能になる。
【0030】ところで診断用超音波において基本共振と
2次高調波が発生できるようにすると図14に示したよ
うに、その伝達関数(インパルス応答の周波数スペクト
ラム)は、基本共振と2次高調波の間に急峻な谷間が形
成される。したがってその谷間に治療用超音波周波数を
設定すると、超音波画像へのノイズ混入が低減される。
【0031】さらに備えた2つの特徴の内一つは、アプ
リケータの重量が概略相殺されることにより、操作者は
アプリケータの位置を機械力に頼ることなく手動で制御
することが可能となる。さらにこのとき操作者はアプリ
ケータに取り付けられた把持部を把持することにより位
置制御が確実となる。
【0032】この構造により操作者はアプリケータをあ
たかも超音波プローブであるかのように扱えるため、術
前に超音波プローブで患部を確認した場合と同様の画質
で患部を描出することができ、超音波焦点を正確にター
ゲットに一致させることが可能となる。
【0033】また患者がアプリケータの重さをそのまま
感じることがないため、不快感が少なくなる。さらに本
発明では、該把持部の角度が可変であるため、例えば肝
臓上部の腫瘍を治療しようとする場合、把持部を治療超
音波の照射軸から大きく傾けることにより、開腹した狭
い腹腔内にも肋弓下からアプリケータを挿入し、患部に
装着することが可能となる。さらに把持部が回転できる
ため把持部の角度と独立にアプリケータ内部の超音波プ
ローブの断層面角度を変更できる。
【0034】さらに給電並びに給排水用のケーブル並び
に・ホースがアプリケータ部で着脱できるため、アプリ
ケータの外部を滅菌する際、長いケーブル並びにホース
を滅菌する必要がなく、作業が簡単になる。
【0035】さらにこの発明では、該カップリング体を
着脱可能にしているため、各患者毎に該カップリング体
を交換することが容易であり、滅菌が困難であるアプリ
ケータを毎回滅菌する必要がなくなる。また該カップリ
ング体が内部に滅菌水を入れた構造になっているため、
もし仮に、治療用超音波のエネルギにより焦点近傍側の
膜に微小な孔が開いたとしても患者には感染の恐れはな
い。このためアプリケータ内部のカップリング液体も滅
菌する必要がない。また患者の血液などが直接アプリケ
ータ側に達することもないためアプリケータを滅菌する
必要がない。
【0036】もう一つは、強力な超音波を集束させて治
療を行う際に、患者の体表の温度変化を検出する手段
と、該検出された温度変化のデータにより、強力超音波
の照射条件を制御する手段により、患者の体表における
異常な発熱を防ぐことができ、患者の皮膚に損傷を与え
ることがない、安全な治療ができる。
【0037】さらに、結石破砕用衝撃波を発生する圧電
素子群とそれらとは周波数が異なる加温・加熱用超音波
を発生する圧電素子群を同一のアプリケータに収納して
あるので、どちらの治療に対してもエネルギ使用効率の
高い治療を可能とする。また、両圧電素子群を組み合わ
せることによって、焦点性状を変化させることが可能と
なる。さらに、結石破砕用の圧電素子群を生体内探査用
超音波発生源として使用すれば、診断用超音波が使用で
きない加温・加熱治療中でもリアルタイムに焦点近傍の
情報を得ることができる。
【0038】
【実施例】図1に、本願第1の発明の超音波治療装置の
構成概略図を示す。集束超音波を発生する凹面形状の圧
電素子からなる超音波振動子1は、その焦点Fを患者1
0の内部の病変部11に位置合わせして、治療超音波駆
動装置6により駆動される。1秒程度で焦点Fの数mm
の領域を70〜90℃に加熱し病変組織を壊死させる。
超音波プローブ2は、超音波イメージング装置5で人体
内部の断層像を観察するもので焦点Fと病変部の位置合
わせや、治療状況の観察に使われる。マニピュレータ3
は位置制御装置4により超音波振動子1の焦点Fを画像
の病変部に位置合わせするものである。これは焦点Fを
徐々に病変部11内で移動させ、病変部全体を壊死させ
るためにある。システム制御装置7は位置制御装置4、
超音波イメージング装置5、治療超音波駆動装置6の統
括的な制御を行う。水袋8は超音波の伝搬媒体9を保持
する。
【0039】超音波プローブ2は超音波パルスを送信
し、生体内部組織からの反射波を受信して断層像を表示
するためのものである。超音波振動子1が駆動され、放
射超音波が生体内部で反射し、超音波プローブ2に受信
されると、その信号はノイズとして画像を乱す。見にく
い時には治療用の信号のみとなり断層像が全く表示され
なくなる。図2に超音波プローブ2の周波数特性例を示
す。占有周波数帯域幅△fとその中心周波数f0の比は
送受波器の構成で異なるが100〜150%程度であ
る。100%とすると感度を有する周波数は0.5×f
0から1.5×f0程度となる。治療用超音波照射によ
る生体組織からの反射波の周波数成分がイメージング装
置の周波数帯域内に含まれない状態に設定できれば超音
波画像へのノイズの混入を防ぐことができる。治療超音
波はバースト駆動され、1MHz程度の周波数で1秒程
度駆動されるためその周波数特性例は図3に示すような
狭帯域なものとなる。したがって治療超音波周波数をイ
メージング装置の中心周波数の1/2以下に設定すれば
治療超音波の主要周波数成分はイメージング装置の感度
帯域外となり、ノイズ影響の無い画像が得られる。しか
しながら、上述したイメージング装置の感度帯域以外の
周波数では全く感度が無いわけではなく、治療超音波も
バースト駆動ゆえに低レベルではあるが周波数の広がり
を有する。治療超音波は数百Wというハイパワー駆動さ
れ、通常無視できるような低レベルの成分でもイメージ
ング装置の画像に影響することがある。したがってそれ
ぞれの周波数比は大きなほど望ましい。
【0040】実用的な超音波治療装置の超音波イメージ
ング装置の中心周波数は3〜5MHzが使われ、治療周
波数は1〜2MHz程度と考えられる。治療周波数とイ
メージング周波数比が2から3倍では上述したように治
療超音波のパワーが大きいがゆえに画像へのノイズ混入
が無視できない場合がある。この対策としてはノイズが
混入するのは治療超音波照射時のみであることから、こ
の時間のみノイズを低減する手段をイメージング装置に
持たせれば良いことになる。
【0041】ノイズ低減の第1の手段は、超音波イメー
ジング装置の画像のS/N比を一定に保たせることであ
る。超音波イメージング装置5の中に治療超音波の照射
によるノイズの増加分に合わせ、治療超音波照射時のみ
超音波イメージング装置の送信パワーを増加させ画像信
号のS/N比を補償する手段を設ければ良い。そのと
き、超音波イメージング用超音波のパワーが正常な人体
組織に悪影響を与えない範囲に制限されることは言うま
でもない。
【0042】ノイズ低減の第2の手段は、超音波イメー
ジング装置の受信信号を画像化する前に画像への影響の
少ない程度にカットオフ周波数を設定したハイパスフィ
ルタ処理を行うことである。例えば治療用超音波のパワ
ーがあまりにも大きいために図2に示す超音波プローブ
の周波数帯域より低い周波数成分がノイズとして混入し
画像に影響を与えた場合、送受波器の周波数帯域以下を
カットするハイパスフィルタ処理することでノイズの混
入を除去できる。またノイズ成分が送受波器の周波数帯
域内の低周波領域をわずかに含む場合でも、図4のよう
に超音波プローブの中心周波数f0の0.7倍程度の周
波数以下をカットするようにハイパスフィルタ処理して
も画像に与える影響は小さく、治療状況を観察すること
が可能である。画像の影響が小さければ超音波イメージ
ング装置5の中にフィルタ処理手段を常設しても良い
が、画像の劣化が大きいときは治療超音波が照射されて
いる時間のみ超音波イメージング装置の受信信号をフィ
ルタ処理する手段を設ければ良い。
【0043】フィルタ処理の方法としてノイズを含んだ
画像信号をFFT変換した後にノイズ周波数域の信号を
ゼロにするデジタル処理を施し、再び逆FFT変換する
方法もある。アナログフィルタよりもシャープに除去で
き、除去した画像信号成分を補間することも可能であ
る。ノイズを含んだ画像信号をFFT変換した周波数成
分が図5(a)のようになったとする。これをf1の周
波数以下をデジタル処理でカットし図5(b)のように
する。これを逆FFT変換して画像信号とすればノイズ
の除去された画像が得られる。カットされた画像信号成
分が大きい場合は、デジタル処理により図5(c)のよ
うにある関数を持ってカットされた斜線の成分を補間す
る処理を行えば画像信号の乱れを軽減できより効果的で
ある。このようなフィルタ処理手段を超音波イメージン
グ装置に常設すれば、超音波治療装置の駆動に同期させ
て制御する必要はなく、同期制御手段が必要なくなりシ
ステムが簡略化できる。
【0044】ノイズ低減の第3の手段は、あらかじめノ
イズだけの周波数成分を記録しておき、ノイズの混入さ
れた受信信号から引き算処理によりノイズ成分を除去す
ることである。超音波プローブの周波数帯域内の広い領
域をノイズの周波数成分が占める場合に効果的である。
治療超音波を照射したときに超音波プローブに受信され
る治療超音波成分だけを瞬間的に記録し、治療超音波を
照射しているときだけ、イメージング用の受信信号から
記録したノイズ周波数成分を除去する処理を行って画像
化する手段を超音波イメージング装置5に設ければ、ノ
イズの除去された画像が得られる。
【0045】本願第2の発明の一実施例を説明する。治
療用、診断用とも2次高調波の励振が可能なように構成
した。一例として治療用周波数は1MHzと2MHz、
診断用周波数は2.5MHzと5MHzとした。用いた
圧電体は両者ともジルコン・チタン酸鉛(PZT)系圧
電セラミックで、圧電体の構成は図7,9に示したよう
に治療用は同じ厚さの圧電体を接着積層したもの、診断
用は厚さが異なり分極方向が逆の圧電体を積層して両端
面に電極を形成したものとした。本発明の基本構成を図
6に示す。超音波振動子1は例えば直径15cm、曲率
15cmの球殻をしており、その中心部に電子セクタプ
ローブ2が設置してある。超音波振動子1は例えば凹面
に加工して電極を形成しておいた厚さ1mmのPZT圧
電セラミックの凸部に、同じ種類で同じ厚さの圧電セラ
ミックをエポキシ系接着剤により接着して2層構成とし
た。一方超音波プローブ2の圧電セラミックの作製にお
いては、グリーンシートに内部電極として白金ペースト
をスクリーン印刷し、これにグリーンシートを積層して
脱脂後、一体焼成した。焼成後圧電体層の厚さを調整し
400μmと200μmになるようにした。これに、銀
ペーストを印刷、焼付けして外部電極とした。その後分
極処理を行い、方向が逆になるようにして図9に示した
2層圧電体を作製した。プローブ作製では厚い400μ
m側が超音波放射面となるようにして、マッチング層、
バッキング材などを形成した。
【0046】アプリケータ12は駆動回路群15、超音
波プローブ2は送信回路13を介してシステム制御装置
7に接続されており、適切な周波数設定がなされる。超
音波プローブ2で送信された診断用超音波は体内で反射
され超音波プローブ2で受信される。この反射信号を受
信回路14で増幅・検波した後、A/D変換器16でデ
ジタル信号に変換され画像メモリ17に取り込まれる。
公知技術であるため詳細は省略するが該画像メモリ17
では表示用にデータを処理した後、D/A変換器18を
通してCRT19に断層像を表示する。これらの制御は
全てシステム制御装置7により制御される。本実施例に
おいては、生体の超音波減衰を考慮すると10cm以上
の深さでは治療用周波数は1MHz、診断用周波数は
2.5MHzが好ましく、10cmより浅いところでは
それぞれ2MHz、5MHzが好ましい。ただこれに拘
る必要はなく、その場に応じて適宜選択できる。また治
療用超音波の被治療領域への焦点合わせについては、ア
プリケータ12の位置を機械的に変更させて一致させ
る。このとき深さ方向への調整の際は、アプリケータ1
2内の水量を調整して患者10との接触を確保すること
になる。またアプリケータ12の振動子に図12を示す
ような同心円型や図13に示したような2次元配列型を
用い、それぞれ分割された振動子に異なる位相の駆動信
号を与えることで焦点位置を電子的に制御できる。また
アプリケータ12と超音波プローブ2の位置関係も図6
のようにアプリケータ12の中心に超音波プローブ2を
設置する必要はなく、図11に示したように超音波プロ
ーブ2をアプリケータ12の横に設置しても良い。また
治療用超音波周波数と診断用超音波周波数の大小関係も
本実施例と同じでなく、前者が後者よりも大きくなって
も良い。また治療用周波数を診断用周波数である2.5
MHzと5MHzの中間の3.75MHzに設定すると
前述のように超音波画像へのノイズ混入が低減される。
【0047】以下に本願第3の発明の実施例を図を用い
て説明する。図15に本発明の第一の実施例の構成を示
す。アプリケータ12は特公平4−48457号公報に
示される通り、内部に治療用超音波を発生させるための
超音波振動子ならびに体内の超音波断層像を構成するた
めの超音波プローブが水密状態に構成されている。ここ
で該治療用超音波振動子を駆動する駆動回路と超音波プ
ローブと結合されて断層像を再構成表示する超音波画像
装置ならびに各々を結合するケーブルやホースは図示し
ていない。そして該アプリケータ12は2本のケーブル
41で懸吊され、アーム42で保持されている。該アー
ム42はスタンド44に揺動ならびに回転可能に取り付
けられており、アプリケータ12と反対側の端にはアプ
リケータ12と重量的にほぼ釣り合い、僅かに重いカウ
ンターバランス43が取り付けられている。ここでアー
ム42とスタンド44をつなぐ関節部45は揺動ならび
に回転可能になっているだけではなく、適度な抵抗感が
あり、本実施例のように取り付けられた部品の重量バラ
ンスがほぼ取れている状況では、外力が加わったときの
み動き、外力が取れた状態ではアプリケータ12をやや
持ち上げた位置に維持するように作られている。またス
タンド44の根元は水平方向に移動可能な構造になって
いる。このため操作者がアプリケータ12に取り付けら
れた把持部46を持って位置を変えようとするとアプリ
ケータ12の慣性力と関節部45の抵抗ならびにスタン
ド44の水平移動時の抵抗の3種類の力に対抗するだけ
で任意の位置に位置合わせが可能であり、しかも移動さ
せた後では極めて僅かな力でその位置を保持できる。ま
たカウンターバランス43がやや重いため、操作者が意
図的に患者に装着しない限りアプリケータ12は患者か
ら退避することになる。このためフェールセーフ状況と
なり非常に安全である。
【0048】図16に本実施例のアプリケータ12の詳
細な構造を示す。図16(a)はアプリケータ12に取
り付けられた把持部47がアプリケータ12に対して垂
直な状況を示す。把持部47の角度変更の軸48に対し
て左右2本の前記懸吊ケーブル41が固定されている。
【0049】そして把持部47の内部を通して治療用超
音波を放射するための電気エネルギを供給するためのケ
ーブル49やカップリング用の水を給排水するためのホ
ース50が取り付けられている。そしてアプリケータ1
2の上面には後ほど述べるカップリング体を取り付ける
ための4つの突起部51が構成されている。また把持部
47には治療用超音波の照射をコントロールするスイッ
チ52が取り付けられている。そして図16(b)は把
持部47がアプリケータ12に対して角度を付けて固定
されている状況を示す。該把持部47の関節部の構造は
当該業者にとって公知の技術であるため説明を省略する
が、軸48を中心に所定の角度毎に軽く固定されクリッ
ク感を与えるような機構になっている。
【0050】次に図17(a)に本発明のカップリング
体53を示す。上部に、弾力を有ししかも取り付け穴の
開いた取り付け部54が例えば4カ所構成されている。
図17(b)はその断面を見たもので本体部55は治療
用超音波が十分に透過する薄い膜になっている。しかも
2重構造になっており内部には脱気した滅菌水56が封
入されている。該カップリング体を前記アプリケータ1
2に取り付けた状態を断面で示したのが図17(c)で
ある。アプリケータ12の膜とカップリング体の内側と
の接触面は、取り付け時に流し込んだ脱気水(この場合
は必ずしも滅菌水である必要はない)または超音波ゼリ
ーのために空気が入らないようになっている。そして取
り付け部54は操作者により十分に引っ張って延びた状
態で突起部51に引っかけられる。このため該カップリ
ング体53の取り替えは非常に簡単になっている。最近
では体液・血液等を媒体とした感染症が増えてきてお
り、通常このようなカップリング体53は患者毎に使い
捨てになる。したがって該カップリング体53全体を滅
菌したままパックしたものを作ることによって、使い捨
ての手術手袋の感覚で使用することが可能となる。
【0051】図18に他のアプリケータの実施例を示
す。本アプリケータ57には、治療用超音波を照射する
ための電気エネルギを供給するケーブルと、内部の水を
給排水するためのホースと、内部の超音波プローブとの
信号をやり取りするためのケーブルとをつなぐためのコ
ネクタ群58が構成されており、アプリケータの滅菌時
ならびにアプリケータの交換時にケーブル・ホース毎取
り外す必要がない。
【0052】本発明は要旨を逸脱しない限り、様々な変
更が可能である。例えば前記実施例ではアプリケータ1
2を支える機構部に懸吊ケーブルを用いたカウンターバ
ランス方式を用いたが、これ以外にもバネによりバラン
スを取った多関節アーム方式やセンサとモータ系とを組
み合わせた電動方式でも可能である。またその他具体的
な設計法に関しても同様である。
【0053】以下に本願第4の発明の実施例について図
を用いて述べる。図19に本実施例の一構成図を示す。
まず、超音波治療部を説明する。アプリケータ12は、
治療用強力超音波を照射する超音波振動子1と、強力超
音波を患者10まで導く超音波伝搬媒体9と、該超音波
伝搬媒体9を密閉する水袋8よりなる。アプリケータ1
2は図20に示すように円形平板の超音波振動子1を径
方向・周方向に分割した形状を有している。治療する際
はアプリケータ12を体表に乗せ、水袋8を超音波ゼリ
ー等59を介して患者10の皮膚に接触させる。焦点F
を病変部11に一致させてから駆動回路群15で超音波
振動子1を駆動して強力超音波を照射し、焦点Fと一致
した治療部位を高温に維持して治療する。
【0054】本実施例では、強力超音波発生源としてフ
ェーズドアレイを用いた。従って、駆動回路群15の駆
動タイミングを位相制御回路群60によって制御するこ
とにより、アプリケータ12を移動させずに焦点位置や
音場、加温・加熱領域を操作することができる。駆動回
路群15は分割した超音波振動子1の個数のチャンネル
に分かれており、システム制御装置7からの信号により
位相制御回路群60で遅延を与えられた独立のタイミン
グ信号により駆動される。これにより超音波の焦点F,
F′は3次元的に任意の場所に設定できる。この遅延時
間制御による焦点位置の移動操作は、USP4,52
6,168公報に詳述されている。
【0055】次に位置決めとMRI像の撮像部について
説明する。まず、患者10は治療台61上にセットさ
れ、RFコイル62と静磁場コイル63と勾配磁場用コ
イル64が内蔵されている撮像用のガントリ内(図示せ
ず)にシステム制御装置7の制御により、テーブル移動
装置69により送り込まれる。
【0056】次にシステム制御装置7は勾配磁場電源6
5、送受信回路66を入力手段67より指示した所定の
シーケンス(例えばT2強調撮像法)により起動し、患
者10体内の3次元の画像情報を、図示しないメモリ内
に記憶する。
【0057】ここで、患者10体内のMRI画像に基づ
き、あらかじめ治療計画を立てることが可能である。こ
のMRI像のCRTへの表示の方法及び、治療計画の方
法は特願平4−43603号に述べられている。
【0058】MRI画像が得られると、システム制御装
置7がマニピュレータ3を制御し、患者10にアプリケ
ータ12が取り付けられる。このとき、強力超音波の焦
点Fの体内での位置は、マニピュレータ3の各所に取り
付けられたポテンショメータ(図示せず)等から構成さ
れる位置制御装置4からの信号と、あらかじめ計測して
おいたMRI装置とマニピュレータ3との取付位置の情
報よりシステム制御装置7が計算し、これを記憶する。
焦点位置Fは、CRT19のMRI画像上に表示され
る。また、CRT19のMRI画像上には単に焦点Fだ
けでなく、超音波の入射経路68を併せて表示すること
もできる。
【0059】システム制御装置7に記憶された焦点Fの
位置と病変部11の位置との一致状態をチェックし、シ
ステム制御装置7が超音波照射の開始を駆動回路群15
に指示し、治療が開始される。
【0060】ここで、アプリケータ12と患者10の体
表とのカップリング部の異常な発熱部70の検出につい
て説明する。まず、可逆性の熱変色性を示す化学物質の
結晶粒子を音響インピーダンスが生体に近いゲル状の媒
体を用いて、アプリケータ12の水袋8と患者10の体
表の間に超音波ゼリー59として塗布する。可逆性の熱
変色性を示す物質は、スピロピラン類やビアントロン、
ジキサンチレン等の縮合芳香環の置換したエチレン誘導
体などが考えられるが、これらの内、50〜60℃の生
体が損傷を受ける前の温度で呈色反応を示すような物質
を用いる。
【0061】加温中、患者の体表に異常な発熱部70が
発生し、例えば、60℃に達したときにその部分の熱変
色性粒子が赤色に発色すると、振動子12の中央部に取
り付けられ、常に水袋8と体表の接触面を監視している
光学カメラ71がその発色を感知する。
【0062】ここで、光学カメラ71がとらえるリアル
タイムの画像は常にCRT19に送られ、システム制御
装置7は、CRT19上のリアルタイムの画像上に赤色
を示している画素(図示せず)があるかどうかまた、赤
色光の輝度を判断し、赤色を示す画素がある場合には、
駆動回路群15に信号を送り、輝度に応じて強力超音波
の強度を減少させる等のエネルギーのコントロールを行
うか、照射の停止を行う。 本実施例では、可逆性の熱
変色性を示すエチレン誘導体を用いたが、これは、可逆
性示温塗料のうちの展色剤のラッカー・ビニル系ワニ
ス、顔料で結晶転移による変色を示す、水銀などのハロ
ゲン化物及びその錯塩、複塩を用いてもよい。また、不
可逆性示温塗料の顔料であり、脱水反応による変色をす
る、CoCl2 ・2(CH264 ・10H2 O、N
iBr2 ・2(CH264 ・10H2 OなどのC
o、Niの錯塩、複塩や、感熱紙に用いられるような、
無色のロイコクリスタルバイオレットとビスフェノール
類の熱呈色反応や、マスクロカプセル中の着色微粒子の
熱破壊呈色反応でもよい。
【0063】また、ゲル状の媒体に混入して用いる代わ
りに、可能な物であれば熱変色性物質自体を膜状にして
用いてもよい。また、熱変色物質を用いる代わりに、感
温性の液晶の膜を用いてもよい。
【0064】当初の治療計画の中間あるいは終了と思わ
れる時点で超音波の照射を停止し、治療の進行状況を観
察する。これは、前記動作と同様に行われ、病変部11
周囲のMRI画像を撮像し、生体の変化を調べる。この
間も、アプリケータ12は患者10につけたままであ
る。ここで治療前にメモリ上に記憶しておいたT2強調
画像のデータと今回のデータをサブトラクションすると
熱変性領域が明瞭に確認でき、治療が十分に行われたの
か、あるいは不十分で再治療が必要かを判断できる。ま
たこれは当初から治療計画に盛り込んで、所定治療時間
おきに自動的に撮像することも可能である。
【0065】MRIによる治療効果判定で十分治療が完
了したと判断できる状況になったら、操作者は治療を終
了する。この時システム制御回路7は治療条件の履歴を
メモリから呼び出し、治療記録をCRT19から出力で
きる。
【0066】ここで、送受信用RFコイルとして体腔内
コイルを使用してもよい。また、超音波振動子1にフェ
イズドアレイを用いたが、これはアニュラーアレイでも
よいし、アプリケータを機械的に動かして焦点を移動さ
せてもよい。
【0067】また、図21の第2の実施例に示すよう
に、超音波振動子1は、中央に超音波イメージング装置
5につながった超音波プローブ2を取り付けられ、リア
ルタイムに体内の超音波像を観察できるものでもよい。
この超音波プローブ2は前後方向のスライドと回転移動
が可能に構成されている。超音波断層像を得る超音波プ
ローブ2と治療用超音波の焦点Fとの相対位置を求める
手段を設けることで、超音波画像上に焦点位置Fを表示
したり、さらにMRIで得られた2次元または3次元の
体内画像上にその時表示している超音波断層像の位置を
示し、先に立てた治療計画にそって超音波断層像を利用
することができる。
【0068】これらの方法は、特願平4−242886
号に詳しく述べられている。また、アプリケータ12は
本実施例のような上方アプローチだけでなく、マニピュ
レータ3で移動させることにより、下方アプローチでも
用いることができる。
【0069】この実施例では、患者10の体表の異常な
発熱部70を、振動子2の中央に取り付けられた放射温
度計72により検出する。放射温度計72が例えば、普
通体温(例えば40℃とする)と相対的に20℃の温度
上昇を示したとき、この情報はシステム制御装置7に送
信され、システム制御装置7は駆動回路群15を制御
し、強力超音波の照射エネルギーを弱めたり、照射を停
止させたりする。
【0070】以上の実施例では超音波加熱による腫瘍の
治療について述べたが、これは強力超音波による結石の
治療についても同様である。但し、この際は発熱よりも
患者10の体表に高圧力部ができるほうが問題であるた
め、感圧性の呈色反応を光学カメラ72で検出する。
【0071】以下に本願第5の発明の一実施例を図面に
したがって説明する。図22は、本発明に係わる超音波
治療装置の一実施例を示すものである。同図において、
超音波アプリケータ12は複数の圧電素子を球殻上に配
置した超音波振動子1A及び1Bと、この超音波振動子
の中心に挿入配置されたイメージング用の超音波プロー
ブ2と可撓性の水袋8によって構成されている。アプリ
ケータ12は同図に示すように患者10の体内の病変部
11を治療すべく、音響インピーダンスが生体に近い物
質でできた音響的エネルギの伝搬媒体9(例えば水な
ど)を介して患者10に当接される。
【0072】超音波振動子1A及び1Bはそれぞれ共振
周波数が異なる圧電素子によって構成されており、独立
して駆動可能となっている。例えば、超音波振動子1A
は共振周波数が250kHzであり結石破砕用に用いら
れる。また、超音波振動子1Bは共振周波数1.5MH
zであり加温・加熱用に使用される。本実施例では超音
波振動子1Aを級殻上内側に配置し、超音波振動子1B
を外側に配置しているが、このように配置すると加温・
加熱用の強力超音波の焦点サイズは内側に配置されるよ
りも小さくなり、より限定した範囲により高い圧力(高
温)の領域を作ることができる。
【0073】超音波振動子1A及び1Bはそれぞれの共
振周波数に調整された駆動回路群15A及び15Bによ
って駆動される。駆動回路群15Aは切り替え手段73
を介して高電圧源74Aまたは低電圧源75に接続され
ている。高電圧源74Aは治療用強力超音波発生用の電
力源であり、低電圧源75は特開昭第63−5376号
公報で記載されているごとく病変部11を探査する微弱
な超音波パルス発生用の電力源である。駆動回路群15
Bは高電圧源74Bに接続されており、治療用超音波を
出力する。駆動回路群15Aには位相制御回路群60A
が駆動回路群15Bには位相制御回路群60Bが接続さ
れており、治療モードに対してある決まった長さの方形
波を出力する。なお、位相制御回路群60A,60B、
低電圧源75、高電圧源74A,74Bはシステム制御
装置7に接続されており、動作状態が制御される。
【0074】超音波振動子1Aには反射波処理回路77
が接続されている。特開昭第63−5736号公報で記
載されているように、超音波振動子1Aから微弱な超音
波パルスを病変部11に向けて照射し、病変部11が結
石などの超音波高反射体であれば、焦点と病変部11が
一致したときのみ探査波は効率よく反射され、その信号
は超音波振動子1Aで受信される。超音波振動子1Aで
取得された反射信号は反射波処理回路77で処理され、
結果はシステム制御装置7及びデジタルスキャンコンバ
ータ78(以下、DSCという)に送られる。DSC7
8では、上述の反射信号の他に超音波画像イメージング
装置5からの生体内超音波画像や治療状況などの情報が
処理され、結果をCRT19上に表示する。
【0075】アプリケータ12内に挿入配置された超音
波プローブ2は超音波イメージング装置5に接続されて
おり、超音波イメージング装置5では生体内画像が再構
成される。
【0076】システム制御装置7は治療モード選択の他
にモード確認、警告、DSC78の制御、入力手段67
から指示された命令の処理などを行う。ここで、入力手
段67は、例えばキーボードやマウスやライトペンとい
った入力機器である。
【0077】次に、本発明の動作について図22にした
がって説明する。まず始めに、病変部11が腎結石や胆
石である場合を説明する。操作者は図23に示す画面で
入力手段67(例えばマウスやライトペンなど)を利用
して治療モードを選択する。治療モードの情報はシステ
ム制御装置7に送られ、DSC78を介し治療モードの
表示をするとともに音声処理回路79を介し音声により
スピーカ80から操作者に知らせる。次に操作者は照射
モードと照射エルネギを入力し、治療準備が完了する。
結石破砕モードでは、通常、超音波振動子1Aのみ動作
するが、焦点圧力を大きくしたい場合は超音波振動子1
Bも同時に動作する。超音波振動子1Bからは基本周波
数1.5MHzの強力超音波が出力され、超音波振動子
1Aからの250kHzの強力超音波とともに焦点に向
けて集束する。その際、焦点近傍では衝撃波の形成が起
こるが、超音波振動子1A及び1Bからの超音波の割合
によりピーク圧力と焦点サイズを変化させることができ
る。操作者は希望の焦点ピーク圧力や焦点サイズを入力
手段67によって入力し、システム制御装置7がメモリ
76を参照して高電圧源74A及び74Bの出力と出力
タイミングを調整する。
【0078】次に、加温・加熱モードについて説明す
る。操作者は入力手段67を介して治療モードを入力す
る。ここで、図24に示すように、加温・加熱モードが
選択されたとする。この情報はシステム制御装置7によ
って、DSC78を介してCRT19上に表示されると
ともに、スピーカ80から音声処理回路79を介し音声
によって操作者に知らせる。次に操作者は照射エネル
ギ、バースト長及び繰り返し周波数を入力し、治療準備
が完了する。
【0079】治療はおもに、超音波振動子1Bを用いて
行われる。ただし、この場合も結石破壊と同様に、超音
波振動子1Aも同時に制御し焦点ピーク圧力や焦点サイ
ズを任意に設定することができる。その設定の仕方は結
石破砕治療の場合と同様である。さらに、位相制御回路
群60A及び60Bの時間ゲート幅を制御してバースト
波の長さを変えることができる。
【0080】さて、超音波振動子1Bのみを治療用強力
超音波発生源として使用した場合、超音波振動子1Aを
探査用超音波発生源として使用することができる。加温
・加熱用超音波の周波数は通常数MHz(本実施例では
1.5MHz)であり、イメージング用の超音波周波数
(3.75MHz)に近くなっている。そのため、加温
・加熱治療中はイメージング用超音波による生体内像は
ノイズに埋もれてしまいリアルタイムモニタリングが困
難である。そこで、超音波周波数250kHzの探査用
超音波を用い、生体内情報の一部分を取得する。一例を
次に述べる。
【0081】加熱治療が進行し、焦点近傍の組織の熱変
性が進行してくると、その部位での音響インピーダンス
が大きく変化する。よって、加温・加熱治療中に探査用
超音波を焦点に向けて照射しておけば、その反射波の大
きさを解析することによって、組織の熱変性による音響
インピーダンスの変化をリアルタイムに知ることがで
き、加温・加熱治療超音波の照射制御に利用できる。
【0082】また、焦点近傍に生じたキャビテーション
に関する情報を知ることもできる。強力超音波が水中を
伝播すると水中にキャビテーションが生じることが知ら
れている。このキャビテーション内部は低圧力の気体で
充満しており、超音波はキャビテーションによって吸
収、散乱及び反射される。加温・加熱用強力超音波が焦
点に集束すると、焦点手前から焦点にわたってキャビテ
ーションが発生する。このため、超音波のエネルギは焦
点手前のキャビテーションの影響を受け、焦点手前も大
きな熱変性を受けることになる。これを避けるため、超
音波振動子1Aから探査用超音波を加温・加熱治療中に
パルス的に照射し、キャビテーションによる反射波を受
信する時間が早くなってきたらキャビテーション生成が
焦点手前に成長してきたと判断して加温・加熱用超音波
の送信をストップする。
【0083】また、体表の変化についての情報を得るこ
ともできる。加温・加熱治療では体表面における温度上
昇が問題になる。強力超音波を生体内に向けて照射する
場合、体表面における透過エネルギ密度が大きいと体表
の温度が上昇し、ときには熱変性を起こすことがある。
これを避けるため、超音波振動子1Aから放射した探査
用超音波を利用する。あらかじめ超音波振動子と体表と
の距離を計測し、体表における探査波の反射強度を測定
しておく。体表が加熱により変化し始めると体表におけ
る探査波の反射強度は大きくなるので体表の変化を知る
ことができる。より具体的には、体表の信号が受信でき
るように反射波処理回路77の受信ゲート時間を調節し
ておけば、体表における反射波を選択して取得すること
が可能となるので、反射波の大きさがある一定の闘値以
上になったら加温・加熱用超音波の照射を止め警告を表
示する。なお、以上の動作は、治療用超音波の照射休止
時におけるイメージング用超音波によっても可能であ
り、体表においてエコーが高くなってきたら警告を発
し、治療用超音波を照射しないようにしてもよい。
【0084】その他、キャビテーションを積極利用する
方法も考えられる。超音波振動子1A及び1Bをそれぞ
れ高電圧源74A及び74Bに接続する。図25に示す
ように、超音波振動子1Aにパルス高電圧を印加し衝撃
波を焦点に集束させる。超音波振動子1Aよりも適当に
遅れて超音波振動子1Bを駆動すれば、焦点に衝撃波が
到達しキャビテーションが焦点近傍に生成したとき超音
波振動子1Bからの治療用強力超音波が焦点に到達す
る。その際、文献「K. Hynynen.,Ultr
a. Med. Biol. 17(1991) p
p.157−169」で報告されているように、キャビ
テーションに治療用超音波のエネルギが吸収され、その
領域で生体はキャビテーションがない場合よりも高温に
加熱される。以上のような照射シーケンスで治療用強力
超音波を照射することにより治療効率を向上させること
ができる。
【0085】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、治療用
超音波の影響により診断用超音波画像に混入するノイズ
を低減し、治療進行中にリアルタイムの高画質超音波像
が得られる超音波治療装置を提供することができる。
【0086】以上述べたように本願第2の発明によれ
ば、超音波送受信用として用いる圧電体を積層構成とす
ることにより、基本周波数に加えて2次高調波を励振す
ることが可能になるので、治療用超音波の周波数と診断
用超音波の周波数の組み合わせを変えることができ、診
断用超音波画像にノイズの影響の少ない組み合わせを設
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願第1の発明の超音波治療装置の一構成概
念図。
【図2】 超音波イメージング装置用送受波器の感度帯
域。
【図3】 照射される治療用超音波の周波数帯域。
【図4】 本願第1の発明のハイパスフィルタ処理後の
感度帯域を示した図。
【図5】 本願第1の発明のデジタルフィルタ処理の説
明図。
【図6】 本願第2の発明に係る超音波治療装置を示す
ブロック図。
【図7】 2次高調波を励振可能な圧電体の一構成を示
した図。
【図8】 2次高調波を励振可能な圧電体の一構成を示
した図。
【図9】 2次高調波を励振可能な圧電体の一構成を示
した図。
【図10】 2次高調波を励振可能な圧電体の一構成を
示した図。
【図11】 本願第2の発明のアプリケータと超音波プ
ローブの他の配置図。
【図12】 本願第2の発明の他の実施例を示すアプリ
ケータの電極分割構造。
【図13】 本願第2の発明の他の実施例を示すアプリ
ケータの電極分割構造。
【図14】 本願第2の発明に係る超音波プローブのイ
ンパルス応答の周波数スペクトラム。
【図15】 本願第3の発明の一実施例に係る構成図。
【図16】 本願第3の発明の一実施例のアプリケータ
を示す概略図。
【図17】 本願第3図の発明の一実施例のカップリン
グ体を示す概略図。
【図18】 本願第3図の発明の第二の実施例における
アプリケータを示す概略図。
【図19】 本願第4の発明の第1の実施例の構成図。
【図20】 実施例の超音波アプリケータの一模式図。
【図21】 本願第4の発明の第2の実施例の構成図。
【図22】 本願第5の発明の実施例を示すブロック
図。
【図23】 結石破砕モードにおけるCRT表示例。
【図24】 加温・加熱治療におけるCRT表示例。
【図25】 圧電素子群を駆動するタイムチャート。
【符号の説明】
1…超音波振動子、 2…超音波プローブ、 3…マニ
ピュレータ、 4…位置制御装置、 5…超音波イメー
ジング装置、 6…治療超音波駆動装置、7…システム
制御装置、 8…水袋、 9…超音波伝搬媒体、 10
…患者、11…病変部、 F…焦点、 △f…イメージ
ング用超音波送受波器の占有帯域幅、f0…イメージン
グ用超音波送受波器の中心周波数、 12…アプリケー
タ、 13…送信回路、 14…受信回路、 15…駆
動回路群、 16…A/D変換器、 17…画像メモ
リ、 18…D/A変換器、 19…CRT、20…接
着層、 21,23,26,28,30,32,34,
36,38…電極、 22,27,29,31,33,
37,39…圧電体、 35,40…分極方向、 25
…背面接合板、 41…ケーブル、 42…アーム、4
3…カウンターバランス、 44…スタンド、 45…
関節部、46,47…把持部、 48…軸、 49…ケ
ーブル、 50…ホース、51…突起部、 52…スイ
ッチ、 53…カップリング体、 54…取り付け部、
55…本体部、 56…滅菌水、 57…アプリケー
タ、 58…コネクタ群、 59…超音波ゼリー、 6
0…位相制御回路群、61…治療台、62…RFコイ
ル、 63…静磁場コイル、 64…勾配磁場用コイ
ル、65…勾配磁場電源、 66…送受信回路、 67
…入力手段、 68…超音波入射経路、 69…テーブ
ル移動装置、 70…異常な発熱部、71…光学カメ
ラ、 72…放射温度計、 1A,1B…圧電素子群、
15A,15B…駆動回路、 73…低電圧源と高電圧
源の切り替え手段、74A,74B…高電圧源、 75
…低電圧源、 60A…位相制御回路群、60B…位相
制御回路群、 76…メモリ、 77…反射波処理回
路、78…デジタルスキャンコンバータ(DSC)、
79…音声処理回路、80…スピーカ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 真理子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センター内 (72)発明者 鈴木 琢治 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センター内 (72)発明者 斉藤 史郎 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センター内 (72)発明者 泉 守 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平1−250245(JP,A) 特開 平2−286142(JP,A) 特開 平4−336060(JP,A) 特公 平3−31456(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 18/00 A61B 8/14 A61B 17/22 A61N 7/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体の治療部位に治療用超音波を照射
    する治療用超音波発生手段と、前記被検体内へイメージ
    ング用超音波を照射することにより治療部位近傍の画像
    情報を収集する超音波イメージング手段とを備えた超音
    波治療装置において、前記治療用超音波発生手段から治
    療用超音波を照射する際は前記超音波イメージング手段
    から照射するイメージング用超音波の送信パワーを増加
    させるよう制御することを特徴とする超音波治療装置。
  2. 【請求項2】 被検体の治療部位に治療用超音波を照射
    する治療用超音波発生手段と、前記被検体内へイメージ
    ング用超音波を照射することにより治療部位近傍の画像
    情報を収集する超音波イメージング手段とを備えた超音
    波治療装置において、前記超音波イメージング手段は互
    いに異なる2つの中心周波数を有する超音波を発生する
    ものであり、これら2つの中心周波数のうち前記治療用
    超音波の中心周波数との差異が大なる中心周波数の超音
    波をイメージング用に用いることを特徴とする超音波治
    療装置。
  3. 【請求項3】 前記超音波イメージング手段は、互いに
    厚さが異なる2層構造でかつ分極方向が逆になるよう積
    層された圧電体を用いることにより、互いに異なる2つ
    の中心周波数を有する超音波を発生するものである請求
    項2記載の超音波治療装置。
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