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JP3237604B2 - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置

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Publication number
JP3237604B2
JP3237604B2 JP06853998A JP6853998A JP3237604B2 JP 3237604 B2 JP3237604 B2 JP 3237604B2 JP 06853998 A JP06853998 A JP 06853998A JP 6853998 A JP6853998 A JP 6853998A JP 3237604 B2 JP3237604 B2 JP 3237604B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
antenna device
short
radiation
dielectric substrate
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP06853998A
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JPH11266113A (ja
Inventor
秀直 松島
博明 谷所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP06853998A priority Critical patent/JP3237604B2/ja
Publication of JPH11266113A publication Critical patent/JPH11266113A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯型通信機器等
に用いられるアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、携帯電話等の通信機に用いら
れるアンテナとして、モノポールアンテナ等の線状アン
テナが知られている。この線状アンテナは通信機の筐体
の外部に取り付けられており、このため、通信機の小型
化の妨げになるとともに、外力がアンテナに作用するこ
とによりアンテナの破損や変形、特性劣化等を引き起こ
す危険性がある。また、この線状アンテナを通信機の筐
体に取り付けるには、同軸ケーブルやコネクタを介在さ
せる必要があり、通信機の部品点数が多くなることから
コスト面でも好ましくない。
【0003】このような問題を解決するため、例えば特
開平7−221537号公報にいくつかのアンテナ装置
が提案されている。以下に、その公報に提案されたアン
テナ装置のうち、3つのアンテナ装置について、それぞ
れ図9〜図11を参照しながら説明する。図9に示すア
ンテナ装置100は誘電体基板101を備えている。こ
の誘電体基板101には、その長辺方向に、内壁に放射
導体を有するスルーホール102が形成されている。ま
た、誘電体基板101の一端面には、その一端面に広が
る側面導体103が形成され、他端面の中央部分には給
電導体104が形成されており、側面導体103と給電
導体104とは、スルーホール102の内壁に形成され
た放射導体により電気的に接続されている。さらに、給
電導体104の両側には長方形状の側面導体105,1
06が形成されている。
【0004】また、図10に示すアンテナ装置110を
構成する誘電体基板111上面には、その上面全面に広
がる放射導体112が形成されている。また誘電体基板
111の下面には、その下面の一方の短辺側に広がる接
地導体113が形成されている。さらに誘電体基板11
1下面の中央から誘電体基板111の側面にかけて給電
導体114が形成されている。また誘電体基板111に
は、内壁に導体を有するスルーホール115が形成され
ており、このスルーホール115の導体により、放射導
体112と給電導体114とが電気的に接続されてい
る。
【0005】また、図11に示すアンテナ装置120を
構成する誘電体基板121上面の、一方の短辺側には矩
形の放射導体122が形成されている。また、この誘電
体基板121の他方の短辺側の側面から上下面の端部に
かけて給電導体123が形成されており、この給電導体
123および放射導体122は、マイクロストリップラ
イン124により接続されている。この誘電体基板12
1の下面には、その下面のほぼ全面に広がる接地導体1
25が形成されており、この接地導体125は給電導体
123と絶縁されている。また、この給電導体123の
両側には、接地導体125と接続された側面導体126
が形成されており、この側面導体126は給電導体12
3とは絶縁されている。
【0006】このように構成された、図9〜図11に示
すアンテナ装置100,110,120が、それぞれ、
例えば通信機器本体に内蔵される回路基板に表面実装さ
れ、その通信機器本体から給電導体104,114,1
23を経由してアンテナ装置100,110,120に
電力が供給され、各アンテナ装置100,110,12
0から電磁波が空中に放射される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図9に示すアンテナ装
置100はモノポールアンテナ構造を有する。モノポー
ルアンテナ構造を有するアンテナ装置は、放射導体が接
地導体に対し垂直に延在するときにその性能を発揮す
る。もし仮に、アンテナ装置100の誘電体基板101
下面に接地導体が形成されていると、放射導体の延在方
向(スルーホール102の延在方向)に対し平行に接地
導体が設けられることになり、アンテナ装置100の性
能が発揮されないことになる。従って、図9に示すアン
テナ装置100は、その性能が最大限に発揮されるよう
に、誘電体基板101下面に接地導体は形成されていな
い。また、このアンテナ装置100を回路基板に実装す
る場合、このアンテナ装置100が実装される回路基板
に接地導体が形成されていると、アンテナ装置100の
スルーホール102と平行に接地導体が存在することに
なり、アンテナ装置100の性能が発揮されないことに
なる。従って、このアンテナ装置100の性能を最大限
に発揮させるためには、回路基板の、そのアンテナ装置
100が実装される部分に接地導体を形成することはで
きない。ところが、通信機器に使用される回路基板は一
般に高周波回路基板であり、この高周波回路基板がその
性能を発揮するためには、その回路基板に十分に広い接
地導体の確保が必須である。従って、このアンテナ装置
100を通信機器に使用される回路基板に実装するのは
現実的ではない。
【0008】また、アンテナ装置100は、スルーホー
ル102が延在する方向に対し垂直に交わる面内におい
ては無指向性である。このため、このアンテナ装置10
0を例えば携帯電話に用いると、アンテナ装置から人体
に向かって電磁波が放射されることが予想され、人体へ
の影響が懸念される。また、図10、図11に示すアン
テナ装置110,120は、いずれもマイクロストリッ
プアンテナ構造を有し、誘電体基板111,121下面
それぞれに接地導体113,125が形成されている。
このため、図10、図11に示すアンテナ装置110,
120は単指向性をもつことが予想され、この図10、
図11に示すアンテナ装置110,120を携帯電話に
用いると、アンテナ装置から人体へ向けて放射される電
磁波を抑制することが予想される。ところが、図10の
アンテナ装置110は、放射導体112と給電導体11
4との導通をとるために、誘電体基板111にスルーホ
ールを形成し、このスルーホール内壁を導体化する必要
があり、製造コストがかかるという問題がある。また、
図11のアンテナ装置120は、放射導体122等の各
導体が誘電体基板121の外面に形成されているため、
製造は容易であるが、誘電体基板121上面に、マイク
ロストリップラインアンテナの放射素子として動作す
る、電磁波の共振波長の1/2波長の長さの放射導体1
22に加えて、1/4波長の長さのマイクロストリップ
ライン124も形成されている。従って、放射導体12
2とマイクロストリップライン124とを合わせた長さ
は3/4波長の長さとなり、通信機に内蔵するアンテナ
としては大きすぎる。
【0009】この問題を解決するため、図11のアンテ
ナ装置120を構成する誘電体基体121の誘電率を調
整することにより、図11のアンテナ装置120の小型
化を図ることが考えられるが、このアンテナ装置120
を小型化すると、放射効率が低下し、狭帯域化してしま
うという問題がある。本発明は上記事情に鑑み、指向性
を有するとともに、広帯域化、小型化、および低コスト
化が図られたアンテナ装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のアンテナ装置は、 (1)矩形の上下面および4つの側面で囲まれてなる誘
電体基体 (2)上記誘電体基体下面に広がる接地導体 (3)上記誘電体基体上面の少なくとも3辺に沿って帯
状に広がり両端部が互いの間に所定の間隔をあけてその
3辺を除く第4の辺に接する放射導体 (4)上記誘電体基体上面の、上記放射導体の間に入り
込んだ位置に形成され、一端が上記第4の辺の中央部に
接する励振導体 (5)上記第4の辺に接する側面に形成され、上記放射
導体の各端部それぞれと上記接地導体とに接続された一
対の放射−グランド短絡導体 (6)上記第4の辺に接する側面の、上記一対の放射−
グランド短絡導体の間に形成され、上記励振導体に接続
された給電導体 (7)上記誘電体基体上面において上記放射導体と上記
励振導体の一部どうしを短絡し、及び/又は、上記第4
の辺に接する側面において上記放射−グランド短絡導体
と上記給電導体の一部どうしを短絡する短絡導体 を備えたことを特徴とする。
【0011】本発明のアンテナ装置は、短絡導体で、放
射導体と励振導体の一部どうし、及び/又は、放射−グ
ランド短絡導体と給電導体の一部どうしを短絡してい
る。これにより、本発明のアンテナ装置では、反射損失
が極小値となる2つの共振周波数が互いに近接してあら
われる(これら2つの共振周波数については、図6を参
照しながら後に詳しく述べる)。従って、本発明のアン
テナ装置を用いると、電磁波が効率よく送受信される周
波数帯域は、2つの共振周波数があらわれる付近の周波
数が連続してつながった帯域となり、従来のマイクロス
トリップアンテナの欠点である狭帯域特性が改善され、
広帯域化が図られる。
【0012】また、本発明のアンテナ装置は、誘電体基
体下面に接地導体が形成され、誘電体基体上面に放射導
体が形成されており、マイクロストリップアンテナ構造
を有している。この構造を有するアンテナ装置は、接地
導体が形成される範囲が広ければ広いほど、アンテナと
しての性能を効率よく発揮する。従って、高周波回路基
板のように、広範囲に広がる接地導体が必要とされる回
路基板に本発明のアンテナ装置と搭載すると、そのアン
テナ装置の性能を効率よく発揮させるのに都合がよい。
また、本発明のアンテナ装置は単指向性を有するもので
ある。このため、本発明のアンテナ装置を例えば携帯電
話に内蔵する場合、携帯電話使用時に、このアンテナ装
置の指向性の向きが人体とは反対側の向きとなるよう
に、このアンテナ装置を内蔵することにより、人体方向
への電磁波の放射が抑制される。
【0013】また、誘電体基体に形成される放射導体の
長さを、例えば、電磁波の共振波長の4分の1波長の長
さに設定すると、この放射導体の長さは、図11に示す
アンテナ装置120の長さと比較して短くて済む。従っ
て、アンテナ装置の小型化が図られ、携帯通信機に内蔵
するアンテナ装置に好適に用いることができる。また、
本発明のアンテナ装置は、誘電体基体の外面にのみ導体
が形成されている。つまり、誘電体基体に、例えば放射
導体を形成するためのスルーホールを形成する必要がな
く、製造コストの削減が図られる。また、本発明のアン
テナ装置を回路基板に実装するためには、このアンテナ
装置の接地導体と回路基板の接地導体、および、アンテ
ナ装置の給電導体と回路基板の給電線をはんだ付けすれ
ばよく、アンテナ装置の実装に同軸ケーブルやコネクタ
は不要である。このため、低コストでアンテナ装置を回
路基板に実装できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の第1実施形態のアンテナ装
置を示す斜視図である。図1に示すアンテナ装置10は
誘電体基体11を備えており、この誘電体基体11の下
面には面状に広がる接地導体(図示せず)が形成されて
いる。また、誘電体基体11の上面にはコの字型の放射
導体16が形成されている。このコの字型の放射導体1
6は、誘電体基体11上面の辺12を除く3つの辺1
3,14,15に沿って帯状に広がっており、その放射
導体16の端部16a,16bは、互いの間に所定の間
隔をあけて辺12に接している。このコの字型の放射導
体16の間に入り込んだ位置には矩形の励振導体17が
形成されており、この矩形の励振導体17の一端は辺1
2の中央部に接している。また、誘電体基体11の、辺
12に接する側面には一対の放射−グランド短絡導体1
8が形成されている。この一対の放射−グランド短絡導
体18を構成する放射−グランド短絡導体18a,18
bは、それぞれ、放射導体16の各端部16a,16b
と誘電体基体11下面に形成された接地導体とに接続さ
れている。この一対の放射−グランド短絡導体18の間
には、励振導体17に接続された給電導体19が形成さ
れている。また、このアンテナ装置10は、誘電体基体
11の上面から側面にかけて短絡導体20(図のハッチ
ングで示した部分)が形成されている。この短絡導体2
0は、誘電体基体11の上面において放射導体16と励
振導体17の一部どうしを短絡し、誘電体基体11の側
面において放射−グランド短絡導体18aと給電導体1
9の一部どうしを短絡している。
【0015】このように構成されたアンテナ装置10
は、短絡導体20で、放射導体16と励振導体17の一
部どうし、および、放射−グランド短絡導体18aと給
電導体19の一部どうしを短絡している。これにより、
アンテナ装置10には、反射損失が極小値となる2つの
共振周波数が互いに近接してあらわれ、アンテナ装置1
0により送受信される電磁波の周波数の広帯域化が図ら
れる。本発明のアンテナ装置により電磁波の周波数の広
帯域化が図られる様子については、後に図5を参照しな
がら説明する。
【0016】また、アンテナ装置10は、誘電体基体1
1下面に接地導体が形成され、誘電体基体11上面に放
射導体16が形成されており、マイクロストリップアン
テナ構造を有していることから、アンテナ装置10は単
指向性を有する。このため、例えば携帯電話にこのアン
テナ装置10を内蔵する場合、その携帯電話使用時に、
このアンテナ装置10の指向性の向きが人体とは反対側
の向きとなるように、そのアンテナ装置10を内蔵する
ことにより、人体方向への電磁波の放射が抑制される。
【0017】また、アンテナ装置10の放射導体16の
長さを、例えば、電磁波の共振波長の4分の1波長の長
さに設定すると、この放射導体16の長さは、図11に
示すアンテナ装置の長さと比較して短くて済み、アンテ
ナ装置の小型化が図られる。また、アンテナ装置10
は、誘電体基体11の外面にのみ導体が形成されてお
り、製造コストの削減が図られる。また、アンテナ装置
10を回路基板に実装するためには、このアンテナ装置
10の接地導体と回路基板の接地導体、およびアンテナ
装置10の給電導体19と回路基板の給電線をはんだ付
けすればよく、低コストで、アンテナ装置10を回路基
板に実装できる。
【0018】尚、図1に示すアンテナ装置10の短絡導
体20は、放射導体16と励振導体17の一部どうし、
および、放射−グランド短絡導体18aと給電導体19
の一部どうしを短絡しているが、この短絡導体20は、
放射導体16と励振導体17の一部どうしのみを短絡す
るものであってもよいし、放射−グランド短絡導体18
と給電導体19の一部どうしのみを短絡するものであっ
てもよい。以下に、図1に示すアンテナ装置の変形例と
して、図1に示すアンテナ装置の短絡導体20とは異な
る短絡導体が形成されたアンテナ装置について説明す
る。
【0019】図2は、各アンテナ装置を示す斜視図
(a)〜(f)である。この図2(a)〜図2(f)に
示す各アンテナ装置の説明にあたっては、図1に示すア
ンテナ装置の構成要素と同一の構成要素には同一符号を
付して示し、図1に示すアンテナ装置との相違点のみに
ついて説明する。尚、各アンテナ装置の短絡導体は、図
中にハッチングで示してある。
【0020】図2(a)のアンテナ装置31の誘電体基
体11には、放射導体16と励振導体17の一部どうし
を短絡する短絡導体32が形成されている。図2(b)
のアンテナ装置33の誘電体基体11には、放射−グラ
ンド短絡導体18aと給電導体19の一部どうしを短絡
する短絡導体34が形成されている。
【0021】図2(c)のアンテナ装置35の誘電体基
体11には、放射導体16と励振導体17の一部どうし
を短絡する短絡導体36と、放射−グランド短絡導体1
8aと給電導体19の一部どうしを短絡する短絡導体3
7が形成されている。図2(d)のアンテナ装置38の
誘電体基体11には、放射導体16と励振導体17の一
部どうしを短絡する短絡導体39が2つ形成されてい
る。
【0022】図2(e)のアンテナ装置40の誘電体基
体11には、放射−グランド短絡導体18aと給電導体
19の一部どうしを短絡する短絡導体41と、放射−グ
ランド短絡導体18bと給電導体19の一部どうしを短
絡する短絡導体42が形成されている。図2(f)のア
ンテナ装置43の誘電体基体11には、放射導体16と
励振導体17の一部どうしを短絡する短絡導体44と、
放射−グランド短絡導体18aと給電導体19の一部ど
うしを短絡する短絡導体45が形成されている。また、
誘電体基体11の上面から側面にかけて、放射導体16
と励振導体17の一部どうし、および、放射−グランド
短絡導体18bと給電導体19の一部どうしを短絡する
短絡導体46が形成されている。
【0023】このように、誘電体基体11に形成される
短絡導体は、放射導体16と励振導体17の一部どう
し、および/または、一対の放射−グランド短絡導体1
8と給電導体19の一部どうしを短絡するものであれば
よい。図3は、本発明の第2実施形態のアンテナ装置を
示す斜視図である。図3に示すアンテナ装置70は誘電
体基体71を備えており、この誘電体基体71の下面に
は面状に広がる接地導体(図示せず)が形成されてい
る。また、誘電体基体71の上面には放射導体76が形
成されている。この放射導体76は、辺72,73,7
4,75に沿って帯状に広がり、その放射導体76の端
部76a,76bは互いの間に所定の間隔をあけて辺7
2に接している。また、この放射導体76の間に入り込
んだ位置には励振導体77が形成されており、この励振
導体77は2つの矩形部77a,77bを備えている。
これら矩形部77a,77bのうちの一方の矩形部77
aは、放射導体76の内側を広がるように形成され、も
う一方の矩形部77bは、放射導体76の端部76a,
76bの間に形成されている。この一方の矩形部77a
は、もう一方の矩形部77bの幅W2よりも大きい幅W
1を有しており、この励振導体77の、矩形部77b側
の端は、辺72の中央部に接している。また、誘電体基
体71の、辺72に接する側面には一対の放射−グラン
ド短絡導体78が形成されている。この一対の放射−グ
ランド短絡導体78を構成する放射−グランド短絡導体
78a,78bは、それぞれ、放射導体76の各端部7
6a,76bと誘電体基体71下面に形成された接地導
体とに接続されている。この一対の放射−グランド短絡
導体78の間には、励振導体77の矩形部77bに接続
された給電導体79が形成されている。また、このアン
テナ装置70は、誘電体基体71の上面に短絡導体8
0,81(図のハッチングで示した部分)が形成されて
いる。これら短絡導体80,81のうちの短絡導体80
は、放射導体76の端部76aと励振導体77の矩形部
77bを短絡し、もう一方の短絡導体81は、放射導体
76の端部76bと励振導体77の矩形部77bを短絡
している。
【0024】このように、励振導体は異なる幅を有する
ものであってもよい。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。実
施例として図2(b)に示すアンテナ装置33を用い、
比較例として短絡導体を備えていないアンテナ装置を用
いた。以下に、比較例のアンテナ装置について説明す
る。
【0026】図4は、この比較例のアンテナ装置を示す
斜視図である。この図4に示すアンテナ装置50の説明
にあたっては、図1に示すアンテナ装置10の構成要素
と同一の構成要素には同一符号を付して示し、図1に示
すアンテナ装置10との相違点のみについて説明する。
この図4に示すアンテナ装置50と、図1に示すアンテ
ナ装置10との相違点は、図4に示すアンテナ装置50
が、図1に示すアンテナ装置10が備えている短絡導体
20を備えていない点のみである。
【0027】次に、実施例および比較例のアンテナ装置
の製造方法について説明する。実施例および比較例のア
ンテナ装置の製造にあたっては、先ず、誘電体基体11
の材料を選定した。この誘電体基体11の材料は、高周
波帯において、比誘電率(εr )が安定し、低損失で、
共振周波数の温度係数(τf )の小さなものが好まし
い。ここでは、アルミナ系セラミックス(2GHzにお
いてεr =8.5、Q=1000、τf =38ppm/
℃)を選定した。この材料を用いて、実施例および比較
例のアンテナ装置33,50の誘電体基体11を製造し
た。誘電体基体11の長さ×幅×厚さは、16mm×1
4mm×4mmとした。この製造した誘電体基体11
に、各導体のパターンを、銀−白金ペースト(Dupo
n社QS−171)をスクリーン印刷法により印刷し、
850℃で焼成した。このようにして、実施例および比
較例のアンテナ装置33,50を製造した。
【0028】尚、ここでは、各導体のパターンを印刷す
るために、銀−白金ペーストを用いているが、銅、銀、
金、ニッケル等のペーストを用いて導体パターンを印刷
してもよい。また、ここでは、銀−白金ペーストを印刷
することにより、誘電体基体11に各導体を形成してい
るが、蒸着、箔貼り付け等により、誘電体基体11に各
導体を形成してもよい。
【0029】上記のようにして製造された、実施例およ
び比較例のアンテナ装置33,50を、100mm角の
銅板中央に実装した。図5は、銅板に実装された実施例
のアンテナ装置を示す上面図(a)、その側面図(b)
である。この実施例のアンテナ装置33を銅板61に実
装するにあたっては、この銅板61中央に貫通孔を形成
しておき、この貫通孔にSMAコネクタ62を半田付け
した。このSMAコネクタ62は、その中心導体が銅板
61表面から突出するように半田付けしてある。このS
MAコネクタ62を半田付けした後、その中心導体と、
アンテナ装置33の給電導体19を半田付けすることに
より、図5に示すようにアンテナ装置33を銅板61に
実装した。また、比較例のアンテナ装置50について
も、実施例のアンテナ装置33の実装方法と同じ方法で
銅板に実装した。
【0030】次に、銅板に実装された、実施例および比
較例のアンテナ装置33,50それぞれの反射損失を測
定した。以下に、その測定結果について説明する。図6
は、実施例のアンテナ装置の反射損失の周波数特性を示
す図であり、図7は、比較例のアンテナ装置の反射損失
の周波数特性を示す図である。図7に示すように、短絡
導体を備えていない比較例のアンテナ装置50は、1.
839GHzが共振周波数となっている。このとき、反
射損失が−10dB以下となる周波数帯域は、1.83
41GHzから1.847GHzまでであり、周波数帯
域幅は16MHz、比帯域0.87%となっている。こ
れに対し、図6に示すように、短絡導体を備えている実
施例のアンテナ装置33では、1.956GHzで共振
しており1.956GHzに主ピークが見られるが、こ
の主ピークの高周波側が膨らんでいる。これは1.99
GHzでも共振しているためであり、この互いに異なる
周波数での共振により、1.942GHzから1.99
9GHzまで連続して、反射損失が−10dB以下とな
っている。このとき、反射損失が−10dB以下の周波
数帯域幅は57MHz、中心周波数1.971GHz、
比帯域2.89%である。従って、実施例のアンテナ装
置33と、比較例のアンテナ装置50とを比較すると、
比帯域を3倍以上に拡大する効果があることがわかる。
【0031】図8は、図5に示すように銅板に実装され
た実施例のアンテナ装置の放射パターンを示す図であ
る。図8には、図5(b)に示すXZ面内の放射パター
ンが示されている。図8に示すX軸,Z軸は、それぞれ
図5に示すX軸,Z軸に対応している。アンテナ装置3
3から放射される電磁波の利得が最大となる方向は、図
8に示すZ軸方向から約30度ずれたD軸方向(このD
軸は、図5(b)に示すD軸に対応する)であり、1.
0dBの高利得となっている。また、Z軸方向が約−1
dBであるのに対し、Z軸方向とは反対方向であるW軸
方向(このW軸は、図5(b)に示すW軸に対応する)
は−16dBであり、Z軸方向とW軸方向とを比較する
と、利得は15dB以上の差があり、実施例のアンテナ
装置が明瞭な指向性を有することがわかる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアンテナ
装置によれば、指向性を有するとともに、広帯域化、小
型化、および低コスト化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のアンテナ装置を示す斜
視図である。
【図2】図1に示すアンテナ装置の短絡導体20とは異
なる短絡導体が形成された各アンテナ装置を示す斜視図
である。
【図3】本発明の第2実施形態のアンテナ装置を示す斜
視図である。
【図4】比較例のアンテナ装置を示す斜視図である。
【図5】銅板に実装された実施例のアンテナ装置を示す
図である。
【図6】実施例のアンテナ装置の反射損失の周波数特性
を示す図である。
【図7】比較例のアンテナ装置の反射損失の周波数特性
を示す図である。
【図8】図5に示すように実装された実施例のアンテナ
装置の放射パターンを示す図である。
【図9】特開平7−221537号公報に提案されたア
ンテナ装置を示す斜視図である。
【図10】図9とは別の、特開平7−221537号公
報に提案されたアンテナ装置を示す斜視図である。
【図11】図9、図10とは別の、特開平7−2215
37号公報に提案されたアンテナ装置を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
10,31,33,35,38,40,43,50,7
0 アンテナ装置 11,71 誘電体基体 12,13,14,15,72,73,74,75 辺 16,76 放射導体 16a,16b,76a,76b 端部 17,77 励振導体 18,78 一対の放射−グランド短絡導体 18a,18b,78a,78b 放射−グランド短絡
導体 19,79 給電導体 20,32,34,36,37 39,41,42,4
4,45,46,80,81 短絡導体 61 銅板 62 SMAコネクタ 77a,77b 矩形部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−219619(JP,A) 特開 平9−214240(JP,A) 特開 平10−13139(JP,A) 特開 平9−153734(JP,A) 特開 平7−221537(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 13/08 H01Q 1/27 H01Q 1/38 H01Q 5/01 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形の上下面および4つの側面で囲まれ
    てなる誘電体基体と、 前記誘電体基体下面に広がる接地導体と、 前記誘電体基体上面の少なくとも3辺に沿って帯状に広
    がり両端部が互いの間に所定の間隔をあけて該3辺を除
    く第4の辺に接する放射導体と、 前記誘電体基体上面の、前記放射導体の間に入り込んだ
    位置に形成され、一端が前記第4の辺の中央部に接する
    励振導体と、 前記第4の辺に接する側面に形成され、前記放射導体の
    各端部それぞれと前記接地導体とに接続された一対の放
    射−グランド短絡導体と、 前記第4の辺に接する側面の、前記一対の放射−グラン
    ド短絡導体の間に形成され、前記励振導体に接続された
    給電導体と、 前記誘電体基体上面において前記放射導体と前記励振導
    体の一部どうしを短絡し、及び/又は、前記第4の辺に
    接する側面において前記放射−グランド短絡導体と前記
    給電導体の一部どうしを短絡する短絡導体とを備えたこ
    とを特徴とするアンテナ装置。
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