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JP3235355U - 包装箱 - Google Patents

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JP3235355U
JP3235355U JP2021003817U JP2021003817U JP3235355U JP 3235355 U JP3235355 U JP 3235355U JP 2021003817 U JP2021003817 U JP 2021003817U JP 2021003817 U JP2021003817 U JP 2021003817U JP 3235355 U JP3235355 U JP 3235355U
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智昭 赤井
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富山スガキ株式会社
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Abstract

【課題】収容物の上部を緩衝的に保護する機能を備え、且つ組み立てやすくシンプルな構造の緩衝用仕切り付き包装箱を提供する。【解決手段】包装箱は、筒体を形成するために糊付けされる第一の内面板36を有し、第一の内面板36の端部に緩衝片86が延設される。組み立て状態で、蓋部は、外側から順に、蓋片40、緩衝片86及びサイドフラップ54、78が重なって形成される。蓋片40は、第一の折罫線42で折られて筒体の蓋側の端部を閉鎖し、緩衝片86は、第四の折罫線88で斜めに折れ曲がり、先端部が蓋片40の内面に係止されて筒体の中に収まる。一対のサイドフラップ54、78は、第二及び第三の折罫線56、80で折られ、緩衝片86の内面に押されて斜め下向きに配される。そして、収容物の上部が、緩衝片86又はサイドフラップ54、78によって緩衝的に保護される。【選択図】図2

Description

本考案は、バイアル等の収容物の上部を緩衝的に保護する機能を備えた包装箱に関する。
従来、例えば特許文献1に開示されているように、筒体の蓋側の端部が蓋部で閉鎖され底側の端部が底部で閉鎖される包装箱であって、筒体の蓋側の端部に、上板、縦板、底板及び糊代を折り曲げ可能に連続させた緩衝部材が設けられた包装用箱があった。緩衝部材は、上板と縦板との境界部分で内側に二つ折りされ、糊代が、緩衝部材が連続する側面板の内側に貼着される。そして、筒体の中に瓶等の収容物を入れ、緩衝部材を立体的にして収容物の上部に倒した後、蓋板で端部を閉鎖する。これにより、収容物の上部が緩衝部材によって緩衝的に保護される。
実開平7−4320号公報
特許文献1の包装用箱は、組み立て時、緩衝部材の糊代を、緩衝部材が連続する側面板に糊付けする作業が必要になるので、組み立てるのに手間が掛かる。
本考案は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、収容物の上部を緩衝的に保護する機能を備え、且つ組み立てやすくシンプルな構造の包装箱を提供することを目的とする。
本考案は、一枚の箱体形成片で成り、四角形の筒体の蓋側の端部が蓋部で閉鎖される包装箱であって、前記箱体形成片は、互いに平行に順に連接され、前記筒体に組み立てられる第一から第四の側面板と、前記第一の側面板の蓋側の端部に第一の折罫線を介して延設された蓋片と、前記第二及び第四の側面板の蓋側の端部に第二及び第三の折罫線を介して各々延設された一対のサイドフラップと、前記第一の側面板の内面に糊付けされる内面板と、前記内面板の蓋側の端部に第四の折罫線を介して延設された緩衝片とを備え、前記第四の折罫線は、前記第一、第二及び第三の折罫線よりも底側にずれた位置に設けられ、
組み立て状態で、前記蓋部は、外側から順に、前記蓋片、前記緩衝片及び前記サイドフラップが重なって形成され、前記蓋片は、前記第一の折罫線で折られて前記筒体の蓋側の端部を閉鎖し、前記緩衝片は、前記第四の折罫線で斜めに折れ曲がり、先端部が前記蓋片の内面に係止されて前記筒体の中に収まり、一対の前記サイドフラップは、前記第二及び第三の折罫線で折られ、前記緩衝片の内面に押されて斜め下向きに配され、前記収容物の上部が、前記緩衝片又は前記サイドフラップによって緩衝的に保護される包装箱である。
前記緩衝片は、前記第四の折罫線が有る基端部の両側が内向きに切り欠かれ、前記基端部が先端部よりも幅狭になっていることが好ましい。また、前記蓋片の延出方向の端部に、再封用の差し込み片が延設され、前記第三の側面板の前記蓋側の端部に、開封用破断線で囲まれた開封部が設けられ、組み立て状態で、前記蓋片差し込片が前記第三の側面板の内側に差し込まれ、前記開封部の内面に糊付けされている構成にすることができる。
本考案の包装箱は、一枚の箱体形成片で成るシンプルな構造であり、組み立て状態で、蓋片、緩衝片及びサイドフラップが順に重なって蓋部となり、蓋片と緩衝片との間に緩衝用の空間が形成されるので、収容物の上部がサイドフラップ及び緩衝片によって緩衝的に保護される。また、この緩衝構造を形成する時には糊付け等の特別な作業は不要であり、蓋側の端部を蓋部で閉鎖する作業を行う中で自動的に形成されるので、非常に組み立てやすい。
本考案の包装箱の第一の実施形態の組み立て状態を示す斜視図(a)、内部の収容物を示す斜視図(b)である。 第一の実施形態の包装箱を形成する箱体形成片を裏面側から見た展開図である。 図2の箱体形成片を折り畳む工程を順に示す図(a)、(b)である。 図2の箱体形成片を折り畳む工程を順に示す図(a)、(b)である。 図2の箱体形成片を折り畳む工程を示す図である。 折り畳まれた箱体形成片を立体的にして筒体及び底部を形成した状態を示す正面図(a)及び(b)、右側面図(c)、底面図(d)である。 図6の状態の内部構造を示す右側面図(a)、緩衝用仕切りを立体的に形成した状態の内部構造を示す右側面図(b)である。 図7(b)の緩衝用仕切りに収容物を入れた状態の内部構造を示す右側面図(a)、蓋部を形成した組み立て状態の内部構造を示す右側面図(b)である。 図8(b)に示す組み立て状態の蓋部を開封した状態の内部構造を示す右側面図(a)、底部の開封用破断線を破断させて底部を解体した状態の内部構造を示す右側面図(b)である。 本考案の包装箱の第二の実施形態の組み立て状態を示す斜視図(a)、内部の収容物を示す斜視図(b)である。 第二の実施形態の緩衝用仕切り付き包装箱を形成する箱体形成片を裏面側から見た展開図である。 本考案の包装箱の第三の実施形態の組み立て状態を示す斜視図(a)、内部の収容物を示す斜視図(b)である。 第三の実施形態の包装箱を形成する箱体形成片を裏面側から見た展開図である。 折り畳まれた箱体形成片を立体的にして筒体及び底部を形成した状態の内部構造を示す右側面図(a)、緩衝用仕切りを立体的に形成した状態の内部構造を示す右側面図(b)である。
以下、本考案の包装箱の第一の実施形態について、図1〜図9に基づいて説明する。この実施形態の包装箱10は、図1(a)に示すように、略直方体の外箱12と、外箱12の中に配置された緩衝用仕切り14とで構成され、図1(b)に示すように、薬剤入りのバイアル等の収容物Sを1個ずつ包装する包装箱として使用される。
包装箱10(外箱12及び緩衝用仕切り14)は、厚紙等で成る一枚の箱体形成片16を組み立てることによって形成され、箱体形成片16は、図2に示すように、外箱12に組み立てられる外箱形成部18と、緩衝用仕切り14に組み立てられる仕切り形成部20とで構成される。
まず、外箱形成部18について説明する。外箱形成部18は、互いに平行に連接された4つの側面板22,24,26,28を有している。側面板22,24,26,28は、外箱12の胴部となる板で、連接方向と直交する幅方向の長さが同じで、連接方向の長さは、側面板22,26が長くて互いにほぼ等しく、側面板24,28が短くて互いにほぼ等しい。側面板22,24,26,28は、折罫線30,32,34で各々区切られている。
側面28の連接方向の端部には、組み立て状態で側面板22の裏面に糊付けされる第一の内面板36が連接され、折罫線38で側面板28と区切られている。第一の内面板36は、連接方向と直交する幅方向の長さが側面板22,26よりも短く、連接方向長さが側面板22,26と同じか僅かに短い。
以下、側面板22を第一の側面板22、側面板24を第二の側面板24、側面板26を第三の側面板26、側面板28を第四の側面板28と称する。また、第一から第四の側面板22,24,26,28及び第一の内面板36の、図2における上側の端部を蓋側の端部、下側の端部を底側の端部と称する。
第一の側面板22の蓋側の端部には、略長方形の蓋片40が延設され、第一の折罫線42で第一の側面板22と区切られている。蓋片40の延出長さは、第二及び第四の側面板24,28の連接方向長さとほぼ同じである。さらに、蓋片40の先端部には、差し込み片44が延設され、折罫線46で蓋片40と区切られている。差し込み片44は、先端側の中央部が円弧状に切り欠かれ、先端側の両角部が丸く面取りされている。
第一の側面板22の底側の端部には、台形状の第一の底片48が延設され、折罫線50で第一の側面板22と区切られている。第一の底片58の延出長さは、第二及び第四の側面板24,28の連接方向長さの約2/5で、内側に設けた2つの補助折罫線52によって、先端側の両角部が略三角形に区切られている。
第二の側面板24の蓋側の端部には、台形状のサイドフラップ54が延設され、第二の折罫線56で第二の側面板24と区切られている。サイドフラップ54の延出長さは、第一及び第三の側面板22,26の連接方向の長さの1/2よりも少し短い。底側の端部にも台形状のサイドフラップ58が延設され、折罫線60で第二の側面板24と区切られている。
第三の側面板26の蓋側の端部には、略長方形の第二の内面板62が延設され、折罫線64で第三の側面板26と区切られている。第二の内面板62の延出長さは、第三の側面板26の、連接方向と直角な幅方向の長さの約4/5に設定されている。そして、第二の内面板62の内側に、一部が折罫線64と重なる略長方形の透孔66が形成されている。
また、第三の側面板64の内側には、第二の内面板62の透孔66の端縁と略U字形の開封用破断線68とで囲まれた開封部70が設けられている。なお、組み立て状態で、第二の内面板62が折罫線64で折り曲げられて第三の側面板24の内面側に重なるが、開封部70及び開封用破断線68の部分には重ならないようにするため、透孔66が設けられている。また、第二の内面板62の先端側の左右の端部は、組み立て状態で、後述する緩衝用仕切り14の係合部114と係合する係合受け部62aとなる。
第三の側面板26の底側の端部には、台形状の第二の底片72が延設され、折罫線74で第三の側面板26と区切られている。第二の底片72の延出長さは、第二及び第四の側面板24,28の連接方向長さとほぼ同じか僅かに短い。また、第二の底片72の内側は、幅方向に横切る解体用破断線76によって、第三の側面板26に連続する基端側領域72aと先端側領域72bとに区切られている。解体用破断線76は、中央部が折罫線74に向かって膨出する略V字形にレイアウトされている。
第四の側面板28の蓋側の端部には、サイドフラップ54とほぼ対称なサイドフラップ78が延設され、第三の折罫線80で第四の側面板28と区切られている。また、底側の端部にも、サイドフラップ58とほぼ対称なサイドフラップ82が延設され、折罫線84で第四の側面板28と区切られている。
第一の内面板36の蓋側の端部のほぼ中央の位置には、舌片状の緩衝片86が延設され、第四の折罫線88で第一の内面板36と区切られている。第四の折罫線88は、第一、第二及び第三の折罫線42,56,80及び折罫線64よりも底側にずれた位置に設けられている。また、緩衝片86は、第四の折罫線88が有る基端部の両側が略V字形に切り欠かれ、基端部が先端部よりも幅狭になっている。
次に、仕切り形成部20について説明する。仕切り形成部20は、互いに平行に順に連接された下横板90、可動縦板92、上横板94、固定縦板96、補助横板98及び補助可動縦板100で構成され、折罫線102.104.106.108,110で各々区切られている。そして、下横板90の連接方向の端部が、折罫線112を介して第一の内面板36の底側の端部に連続している。折罫線112の位置は、折罫線50,60,74,84よりも蓋側にずれた位置に設定されている。
下横板90、上横板94及び補助横板98の連接方向の長さは、第二及び第四の側面板24,28の連接方向長さとほぼ同じか僅かに短い。また、可動縦板92、固定縦板96及び補助可動縦板100の連接方向長さは、順に少しずつ短くなっている。
上横板94及び補助横板98の内側には、収容物Sの胴部が入る大きさの透孔94a,98aが各々設けられている。また、可動縦板92と下横板90との境界部は、折罫線102の中央部が中断され、この中断された位置から可動縦板92の内側に向かって膨出する短い舌片状の係合部114が切り込み線によって一対に設けられ、さらに一対の係合部114に間の挟まれるように、下横板90の内側に向かって膨出する舌片状の支持脚片116が切り込み線によって設けられている。
このように、箱体形成片16は、外箱形成部18と仕切り形成部20とで構成され、外箱形成部18及び仕切り形成部20は、第一の内面板36と下横板90の端部同士が連続して一体になっている。
次に、包装箱10の組み立て方法の一例を説明する。ここでは、図2に示す箱体形成片16の各折罫線の折り曲げ方について、表面が凸になる折り方を正折り、裏面が凸になる折り方を逆折りと称する。
まず、図3(a)に示すように、折罫線108を正折りして補助横板98及び補助可動縦板100を上横板94及び固定縦板96の裏面側に重ね、補助可動縦板100の表面に糊118を塗布する。そして、図3(b)に示すように、折罫線104を正折りして補助横板98及び補助可動縦板100を下横板90及び可動縦板92の裏面側に重ね、補助可動縦板100を可動縦板92に糊付けする。
さらに、固定縦板96の表面に糊120を塗布した後、図4(a)に示すように、折罫線112を正折りすることによって上横板94及び固定縦板96を第一の内面板36の裏面側に重ね、固定縦板96を第一の内面板36に糊付けする。これで、仕切り形成部20の各部材が第一の内面板36の裏面側に折り重なった状態になる。そして、第二の内面板62を折罫線64で正折りし、第二の内面板62を第三の側面板26の裏面側に重ねる。
その後、図4(b)に示すように、折罫線38を正折りすることによって仕切り形成部20の各部材及び第一の内面板36を第四の側面板28の裏面側に重ね、第一の内面板36の表面に糊122を塗布する。そして、図5に示すように、折罫線32を正折りすることによって第一及び第二の側面板22,24を第一及び第二の内面板36,62の表面側に重ね、第一の側面板22を第一の内面板36に糊付けする。箱体形成片16は、この折り畳み状態で包装箱10を製造する工場等から出荷される。
次に収容物Sを包装する工場等において、箱体形成片16を立体的にする。まず、折罫線30,32,34,38を各々90度に正折りして、4つの側面板22,24,26,28と第一及び第二の内面板36,62とで成る四角形の筒体124を形成する。その後、筒体124の底側の端部を閉鎖するため、折罫線60,84でサイドフラップ58,82を各々90度に正折りし、第一の底片48を折罫線50で90度に正折りしてサイドフラップ58,82に重ねる。そして、第一の底片48の表面に糊126を塗布した後、第二の底片72を90度に正折りして第一の底片48に重ね、第二の底片72の先端側領域72bを第一の底片48に糊付けする。これでシールエンド型の底部128が形成され、図6(a)〜(d)及び図7(a)に示す状態になる。
この状態を簡単に説明すると、図6(d)に示すように、底部128は、第一及び第二の底片48,72が互いに糊付けられ、第一の底片48の補助折罫線52が第二の底片72の解体用破断線76にほぼ重なる。また、図7(a)に示すように、第二の内面板62が第三の側面板26の内面側に重なり、第三の側面板26の開封部70及び開封用破断線68が透孔66の内側に収まり、緩衝片86の上端部は、筒体124の蓋側の端部から突出する。仕切り形成部20の各部材は、互いに折り重なって第一の内面板36の内面側に配置され、可動縦板92や上横板94の一部が筒体124の蓋側の端部から突出する。
次に、仕切り形成部20を立体的にするため、上横板94の端部(折罫線104の近傍)を底部128の方向に押し込む。この時、仕切り形成部20の各折罫線に、折り畳み状態を維持しようとする弾発力が発生するので、この弾発力に抗して押し込むことになる。
上横板94の端部(折罫線104の近傍)を押し込むと、図7(b)に示すように、固定縦板96が第一の内面板36の内面に糊付けされているので、可動縦板92が移動して第三の側面板26の近傍に対向し、係合部114が可動縦板92から抜け出て下横板90と面一になって第三の側面板26に向かって突出し、仕切り形成部20の各折罫線がほぼ90度に屈曲した時、係合部114が第二の内面板62の係合受け部62aに係合する。また、支持脚片116が下横板90から抜け出て可動縦板92と面一になって底部128に向かって突出し、支持脚片116の先端部が底部128(サイドフラップ58,82)の内面に係止される。そして、下横板90が、第一の内面板36及び可動縦板92に両端部が支持されて底部128の上方に配置され、上横板94が、固定縦板96及び可動縦板92に両端部が支持されて下横板90の上方に配置される。また、補助可動縦板100が可動縦板92の内面に糊付けされているので、補助横板98が、固定縦板96及び補助可動縦板100に両端部が支持されて上横板94と下横板90との間に配置される。これで、立体的な緩衝用仕切り14が形成されるので、上横板94を押し込む動作を止める。
上横板94を押し込む動作を止めると、緩衝用仕切り14は、各折罫線に発生する弾発力で折り畳み状態に戻ろうとするが、係合部114が係合受け部62aに係合しているので、適切な立体形状に保持される。
次に、図8(a)に示すように、収容物Sを筒体124の蓋側の端部から中に入れて、緩衝用仕切り14に支持させる。収容物Sは、下部が下横板90の上面で支持され、側面の上側の位置が上横板94の透孔94aの内周縁部でガイドされ、側面の中央からやや下側の位置が補助横板98の透孔98aの内周縁部でガイドされる。
収容物Sを入れると、筒体124の蓋側の端部を閉鎖するため、第二及び第三の折罫線56,80でサイドフラップ54,78を各々90度に正折りする。そして、差し込み片44の表面に糊130を塗布した後、折罫線46を90度に正折りして差し込み片44を倒し、蓋片40を第一の折罫線42で正折りしてサイドフラップ54,80に重ねる。これにより、緩衝片86は、蓋片40に押されて第四の折罫線88で自動的に屈曲する。
そして、蓋片40で筒体124の端部を塞ぎ、差し込み片44をサイドフラップ54,78と第二の内面板62及び第三の側面板26との隙間に差し込み、差し込み片44を、透孔66を通じて開封部70の裏面に糊付けする。これで、蓋片40、緩衝片86及びサイドフラップ54,78が順に重なった蓋部132が形成され、図8(b)及び図1(a)、(b)に示す組み立て状態になる。
この組み立て状態で、緩衝片86は、第四の折罫線88で斜めに折れ曲がり、先端部が蓋片40の内面に係止されて筒体124の中に収まる。サイドフラップ54,78は、第二及び第三の折罫線56,78で折れ曲がり、緩衝片86の内面に押されて斜め下向きに配され、蓋片40と緩衝片86との間に緩衝用の空間が形成され、収容物Sの上部がサイドフラップ54,78及び緩衝片86によって緩衝的に保護される。
包装箱10の蓋部132を開封する時は、第三の側面板26の開封部70を指で押し込んで開封用破断線68を破断させ、蓋片40及び差し込み片44を摘んで引き上げる。このとき、開封部70は、第三の側面板26から分離するが、差し込み片44に糊付けされて一緒に移動するので、ゴミにならない。そして、図8(a)に示すように、緩衝片86及びサイドフラップ54,78を引き上げて筒体124の端部を開放すると、中の収容物Sを取り出すことができる。
開封した後で再封する時は、サイドフラップ54,78、緩衝片86及び蓋片40を順に倒し、差し込み片44を第二の内面板62の内面側に差し込めばよい。
使用後、包装箱10を廃棄する時は、立体的な包装箱10を折り畳み可能な状態にする。まず、第二の底片72の中央部を指で押し込んで解体用破断線76を破断させ、先端側領域72bを第二の底片72(基端側領域72a)から分離させ、底部128を解体する。このとき、分離した先端側領域72bは第一の底片48に糊付けされて一緒に移動するので、ゴミにならない。また、第一の底片48の内側に、解体用破断線76に重なる補助折罫線52が設けてあるので、第一の底片48の両角部が適切に折れ曲がり、解体用破断線76をスムーズに破断させることができる。
底部128を解体すると、さらに第一の底片48及び先端側領域72bを深く押し込み、第一の底片48の内面(又は図示しないサイドフラップ58,82の内面)で下横板90の下面を押し上げる。すると、図9(b)に示すように、係合部114と係合受け部62aとの係合が解除され、立体的な緩衝用仕切り部14を元の折り畳み状態に戻すことができる。底部128の解体と緩衝用仕切り14の折り畳みは、ほぼ1アクションで簡単に行うことができる。そして、筒体124を平坦な折り畳み状態にすることによって、緩衝機能付き包装箱10をコンパクトに廃棄することができる。
以上説明したように、緩衝仕切り付き包装箱10は、一枚の箱体形成片18で形成されるシンプルな構造であり、収容物Sが緩衝用仕切り14にセットされると、収容物Sの下部が下横板90の上面に支持され、収容物Sの側面が上横板94及び補助横板98の透孔94a,98aの内周縁部でガイドされ、収容物Sの上部がサイドフラップ54,78及び緩衝片86によって保護され、収容物Sが外箱12に接触しないように安全に保持される。
また、外箱12の内側の係合受け部62aに緩衝用仕切り14の係合部114が係合することによって、緩衝用仕切り14が折り畳み状態に戻ろうとする動作が阻止され、緩衝用仕切り14を適切な立体形状に保持させることができる。しかも、組み立て時、折り畳み状態の緩衝用仕切り14を立体的にすることで、係合部114を係合受け部62aに自動的且つスムーズに係合させることができ、非常に組み立てやすい。また、蓋部132の緩衝構造についても、糊付け等の特別な作業は不要であり、蓋側の端部を蓋部132で閉鎖する作業を行う中で自動的に形成されるので、非常に組み立てやすい。その他、使用後、包装箱10を折り畳んで廃棄するための作業も簡単である。
次に、本考案の包装箱の第二の実施形態について、図10、図11に基づいて説明する。ここで、上記の包装箱10(及び箱体形成片16)と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態の包装箱134は、図10(a)に示すように、略直方体の外箱12と、外箱12の中に配置された緩衝用仕切り14とで構成され、図10(b)に示すように、収容物Sを2個ずつ包装する包装箱として使用される。つまり、1個入りの包装箱10を2個入りの包装箱に改変したものである。
包装箱134は、厚紙等で成る一枚の箱体形成片136を組み立てることによって形成され、箱体形成片136は、図11に示すように、外箱12に組み立てられる外箱形成部138と、緩衝用仕切り14に組み立てられる仕切り形成部140とで構成される。
箱体形成片136の構成は、上記の箱体形成片16とほぼ同じであるが、2個入りにするため、緩衝片86を含む複数の板のサイズが大きくなっている点と、上横板94及び補助横板98の透孔94a,98aが2個ずつ形成されている点が異なる。
包装箱134の組み立て方法、蓋部132を開封し再封する動作、及び廃棄時の動作は、上記の包装箱10と同様である。この包装箱134においても、上記の包装箱10とほぼ同様の作用効果が得られる。
次に、本考案の包装箱の第三の実施形態について、図12〜図14に基づいて説明する。ここで、上記の包装箱10(及び箱体形成片16)と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態の包装箱142は、図12(a)に示すように、略直方体の外箱12と、外箱12の中に配置された緩衝用仕切り14とで構成され、図12(b)に示すように、収容物Sを5個ずつ包装する包装箱として使用される。つまり、1個入りの包装箱10を5個入りの包装箱に改変したものである。
包装箱142は、厚紙等で成る一枚の箱体形成片144を組み立てることによって形成され、箱体形成片144は、図13に示すように、外箱12に組み立てられる外箱形成部146と、緩衝用仕切り14に組み立てられる仕切り形成部148とで構成される。
箱体形成片144の構成は、上記の箱体形成片16と共通点が多いが、5個入りにするため、緩衝片86を含む複数の板のサイズが大きくなっている点と、上横板94及び補助横板98の透孔94a,98aが5個ずつ形成されている点が異なる。さらに、第二の内面板62の内側に、略菱形の透孔で成る係合受け部62bが設けられている点と、係合受け部62bに係合する係合部150が、可動縦板92と下横板90との境界部ではなく、可動縦板92と上横板94との境界部に設けられている点が異なる。
包装箱134の組み立て方法は、上記の包装箱10と基本的に同じである。ただし、係合部150及び係合受け部62bの構成が変更されているので、これらが係合する時の動作が少し違ってくる。
図14(a)は、包装箱134(箱体形成片144)を組み立てる途中の、筒体124を立体的にして底部128を形成した状態を示している。この状態で、筒体124の中の仕切り形成部148の各部材は、互いに折り重なって第一の内面板36の内面側に配置され、可動縦板92や上横板94の一部が筒体124の蓋側の端部から突出する。これは、図7(a)に示す包装箱10(箱体形成片16)の状態とほぼ同じである。
この状態から、仕切り形成部148を立体的にするため、上横板94の端部(折罫線104の近傍)を底部128の方向に押し込むと、図14(b)に示すように、可動縦板92が移動して第三の側面板26の近傍に対向し、可動縦板92から抜け出た係合部150が上横板94と面一になって第三の側面板26に向かって突出し、仕切り形成部148の各折罫線がほぼ90度に屈曲した時、係合部150が第二の内面板62の係合受け部62bの中に入って係合する。これで、立体的な緩衝用仕切り14が形成されるので、上横板94の押し込みを止める。
上横板94の端部を押し込む動作を止めると、緩衝用仕切り14は、各折罫線の弾発力によって折り畳み状態に戻ろうとするが、係合部150が係合受け部62bの中に入って係合しているので、適切な立体形状に保持される。
また、5個の収容物Sを包装した組み立て状態で、緩衝片86は、第四の折罫線88で斜めに折れ曲がり、先端部が蓋片40の内面に係止されて筒体124の中に収まる。サイドフラップ54,78は、第二及び第三の折罫線56,78で折れ曲がり、緩衝片86の内面に押されて斜め下向きに配され、蓋片40と緩衝片86との間に緩衝用の空間が形成される。そして、5個の収容物Sの中の両端にある2個は、上部がサイドフラップ54,78及び緩衝片86によって緩衝的に保護され、その他の3個は、上部が緩衝片86によって緩衝的に保護される。
包装箱142の蓋部132の開封と再封の方法、及び廃棄時の作業は、上記の包装箱10と同様である。この包装箱142においても、上記の包装箱10と同様の作用効果が得られる。
なお、本考案の包装箱は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、包装箱10は、収容物Sの下部及び側面を保護する緩衝用仕切り14を備えているが、緩衝用仕切りは別の構造に変更することができ、必要なければ省略することも可能である。緩衝用仕切り14を省略する場合、第二の内面板62が不要になるので、この位置に別の蓋片を延設し、蓋片40と糊付けしてシールエンド型の蓋部にすることも可能である。これは、他の包装箱134,142についても同様である。
緩衝片の形状や大きさは、本考案の狙いとする作用効果が得られる範囲で自由に変更することができる。ただし、緩衝片は、上記の緩衝片86のように、第四の折罫線88が有る基端部の両側が内向きに切り欠かれ、基端部が先端部よりも幅狭になっていることが好ましい。これは、蓋片40を倒す時に、緩衝片86がサイドフラップ54,78に引っ掛かって屈曲できなくなるのを防止するためである。また、図13に示す緩衝片86の中の折罫線86aも、同様の目的で設けている。しかしながら、緩衝片86の基端部の切り欠きや折罫線86aは、必要に応じて省略することができる。
その他、箱体の大きさ、底部の形態、箱体形成片の素材等は、用途に合わせて自由に設定することができる。
10,134,142 包装箱
12 外箱
14 緩衝用仕切り
16,136,144 箱体形成片
18,138,146 外箱形成部
20,140,148 仕切り形成部
22 第一の側面板
24 第二の側面板
26 第三の側面板
28 第四の側面板
36 第一の内面板
40 蓋片
42 第一の折罫線
44 差し込み片
54,78 サイドフラップ
56 第二の折罫線
62 第二の内面板
62a,62b 係合受け部
68 開封用破断線
70 開封部
76 解体用破断線
80 第三の折罫線
86 緩衝片
88 第四の折罫線
90 下横板
92 可動縦板
94 上横板
94a 透孔
96 固定縦板
98 補助横板
98a 透孔
100 補助可動縦板
114,150 係合部
116 支持脚片
118,120,122、126,130 糊
124 筒体
128 底部
132 蓋部

Claims (3)

  1. 一枚の箱体形成片で成り、四角形の筒体の蓋側の端部が蓋部で閉鎖される包装箱において、
    前記箱体形成片は、互いに平行に順に連接され、前記筒体に組み立てられる第一から第四の側面板と、前記第一の側面板の蓋側の端部に第一の折罫線を介して延設された蓋片と、前記第二及び第四の側面板の蓋側の端部に第二及び第三の折罫線を介して各々延設された一対のサイドフラップと、前記第一の側面板の内面に糊付けされる内面板と、前記内面板の蓋側の端部に第四の折罫線を介して延設された緩衝片とを備え、前記第四の折罫線は、前記第一、第二及び第三の折罫線よりも底側にずれた位置に設けられ、
    組み立て状態で、前記蓋部は、外側から順に、前記蓋片、前記緩衝片及び前記サイドフラップが重なって形成され、前記蓋片は、前記第一の折罫線で折られて前記筒体の蓋側の端部を閉鎖し、前記緩衝片は、前記第四の折罫線で斜めに折れ曲がり、先端部が前記蓋片の内面に係止されて前記筒体の中に収まり、一対の前記サイドフラップは、前記第二及び第三の折罫線で折られ、前記緩衝片の内面に押されて斜め下向きに配され、前記収容物の上部が、前記緩衝片又は前記サイドフラップによって緩衝的に保護されることを特徴とする包装箱。
  2. 前記緩衝片は、前記第四の折罫線が有る基端部の両側が内向きに切り欠かれ、前記基端部が先端部よりも幅狭になっている請求項1記載の包装箱。
  3. 前記蓋片の延出方向の端部に、再封用の差し込み片が延設され、前記第三の側面板の前記蓋側の端部に、開封用破断線で囲まれた開封部が設けられ、組み立て状態で、前記蓋片差し込片が前記第三の側面板の内側に差し込まれ、前記開封部の内面に糊付けされている請求項1又は2記載の包装箱。
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