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JP3222638B2 - オリゴペプチド混合物及びその製造法 - Google Patents

オリゴペプチド混合物及びその製造法

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JP3222638B2
JP3222638B2 JP16501493A JP16501493A JP3222638B2 JP 3222638 B2 JP3222638 B2 JP 3222638B2 JP 16501493 A JP16501493 A JP 16501493A JP 16501493 A JP16501493 A JP 16501493A JP 3222638 B2 JP3222638 B2 JP 3222638B2
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Japan
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mixture
oligopeptide mixture
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less
protein
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JP16501493A
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耕次 高野
英生 大友
建一 垣本
哲夫 金子
哲彦 丸山
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Meiji Co Ltd
Meiji Dairies Corp
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Meiji Co Ltd
Meiji Dairies Corp
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2250/00Food ingredients
    • A23V2250/54Proteins
    • A23V2250/542Animal Protein
    • A23V2250/5424Dairy protein
    • A23V2250/54244Beta lactoglobulin

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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低アレルギー性の食品
および経腸栄養剤に利用可能な、腸管吸収性に優れ、ア
ミノ酸バランスが良く、風味の良好な新規オリゴペプチ
ド混合物及びその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乳幼児から小児に多いアトピー性体質者
は、その素因をたどれば、妊婦の妊娠期間中、特に妊娠
後期の抗原性の強い卵、牛乳、大豆製品、魚などの摂取
に起因するといわれている。したがって、妊娠中にはこ
れら抗原性の強い異種タンパク質の摂取を控えたほうが
望ましいが、逆にこれらは代表的なタンパク質源でもあ
るので、栄養摂取上困難な問題である。
【0003】また、既にアレルギー体質になってしまっ
ている人にとっても同様にタンパク質源となる食品の摂
取制限は、食品の選択上大きな問題である。
【0004】一方、手術前および手術後の栄養補給のた
めに用いられている経腸栄養剤については、未分解のタ
ンパク質を用いたものは消化不良が、アミノ酸混合物を
用いたものは下痢や腹部膨満症状の発生が問題となるこ
とが多い。また、腸管からの吸収速度については、アミ
ノ酸混合物よりもオリゴペプチドの方が優れていること
が明らかになっている。
【0005】以上のような現状から、元来優れたアミノ
酸バランスを有する乳タンパク質、特に乳清タンパク質
を酵素で加水分解したオリゴペプチド混合物を製造する
方法が多数開発されている。それらのいくつかを例示す
れば次のとおりである。
【0006】特開平2−138991号公報には、ペプ
チドの分子量が1000以下、抗原性を呈さず、原料タ
ンパク質中の芳香族アミノ酸が90%以上遊離アミノ酸
になるまで酵素分解した後、ゲルろ過法によって遊離の
芳香族アミノ酸を除去して遊離アミノ酸含量を20%以
下にすることよりなる低分子ペプチドの製造方法が示さ
れている。
【0007】特開平4−112753号公報には、ペプ
チドの分子量が10000以下、平均鎖長が3〜8、遊
離アミノ酸含量が20%以下、抗原性がβ−ラクトグロ
ブリンの1/10000以下となるように耐熱性の酵素
で60〜80℃で加水分解することよりなる乳清タンパ
ク加水分解物の製造法が示されている。
【0008】特開平4−248959号公報には、ペプ
チドの分子量が2000以下、抗原残存活性が10-4
下、遊離アミノ酸含量が5%以下となるようにバチルス
・ズブチリス(Bacillus subtilis)
由来のエンドペプチダーゼ、トリプシンおよび/または
キモトリプシンの混合酵素で加水分解することよりなる
乳清タンパク質由来のオリゴペプチド混合物の製造法が
示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平2−138991号公報の発明においては、芳香族
アミノ酸含量が極めて少なく、元来乳清タンパク質が有
している優れたアミノ酸バランスを著しく損なってお
り、また、風味については何ら言及されていない。
【0010】また、上記特開平4−112753号公報
の発明においては分子量分布が10000以下、メイン
ピークが1000〜5000と大きなペプチドを含んで
おり、さらに上記特開平4−248959号公報の発明
においてもpH4.5〜5.5で加熱すると多量の沈で
ん物が生じるほど大きな分子量のペプチドが残存してお
り、それぞれ腸管吸収の点から満足なものではない。
【0011】以上のように、乳清タンパク質を酵素分解
することによって得られるオリゴペプチド混合物につい
ては、腸管吸収性に優れ、アミノ酸バランスが良く、風
味が良好という全ての条件を満たし、低アレルギー性の
食品および経腸栄養剤の窒素源として利用可能なものは
従来知られていなかった。
【0012】本発明は、このような技術の現状に鑑み、
上記したようなすぐれた性質を有する新規なオリゴペプ
チド混合物を新たに開発する目的でなされたものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために各方面から検討した結果、乳清タンパ
ク質をバチルス属由来のプロテアーゼと放線菌由来のプ
ロテアーゼの2種類の酵素により加水分解し、酵素と不
溶性の加水分解物を除去することにより、乳清タンパク
質本来のアミノ酸バランスを維持したまま腸管吸収性に
優れ、風味が良好なオリゴペプチド混合物が得られるこ
とを見いだした。
【0014】さらに、バチルス属由来のプロテアーゼ、
放線菌由来のプロテアーゼに付け加えて、トリプシンお
よび/またはキモトリプシンを併用して加水分解しても
同様にオリゴペプチド混合物が得られることを見いだ
し、本発明を完成した。
【0015】以下、本発明を詳しく説明する。
【0016】本発明を実施するには、乳清タンパク質を
特定の酵素で処理しなければならないが、本発明におい
て使用される乳清タンパク質としては、乳清タンパク質
濃縮物(Whey Protein Concentr
ate、WPC)や乳清タンパク質分離物(Whey
Protein Isolate、WPI)があげられ
る。
【0017】WPCは、チーズやカゼインを製造する際
に生じる乳清を限外ろ過・ゲルろ過・乳清結晶分離など
の方法で処理し、タンパク質含量を通常35〜85%
(固形分換算)まで高めたものである。
【0018】WPIは、WPCと区別されるものであっ
て、イオン交換法などの方法でタンパク質含量を95%
(固形分換算)以上という高純度に精製した未変性乳清
タンパク質である。
【0019】また、アミノ酸バランスを大きく変化させ
ない範囲内で、イオン交換法・疎水的吸着法などの方法
により乳清タンパク質中のβ−ラクトグロブリンやα−
ラクトアルブミンの一部を除去したWPCを使用するこ
ともできる。
【0020】このような乳清タンパク質を酵素によって
加水分解するのであるが、本発明において使用される酵
素は、バチルス(Bacillus)属由来のプロテア
ーゼ、放線菌由来のプロテアーゼおよび動物臓器由来の
トリプシン、キモトリプシンである。これらの酵素は、
いずれも市販品を使用することができる。
【0021】例えば、バチルス属由来のプロテアーゼと
しては、ビオプラーゼ(ナガセ生化学工業社)、アルカ
ラーゼ(ノボ社)、プロテアーゼNアマノ(天野製薬
社)などがあげられるし、放線菌由来のプロテアーゼと
しては、アクチナーゼ(科研ファルマ社)、プロナーゼ
(シグマ社)などがあげられる。
【0022】本発明においては、上述の乳清タンパク質
をタンパク質濃度で1〜20%、好ましくは5〜10%
となるように水溶液を調製し、加熱殺菌した後または加
熱殺菌することなく酵素分解を行う。
【0023】酵素分解は、水酸化ナトリウムや水酸化カ
リウムなどのアルカリ液や塩酸やクエン酸などの酸液を
用いて、酵素の至適pHであるpH7〜8に調整しなが
ら40〜60℃に保持し、3〜48時間、好ましくは6
〜24時間行う。
【0024】使用する酵素は、一度にまとめて添加して
もよいし、別々に添加してもよい。またこのとき、添加
する順序は問わない。
【0025】酵素分解後、加熱により酵素を失活し、遠
心分離・精密ろ過・限外ろ過などの方法により酵素と不
溶性の加水分解物を除去する。あるいは酵素分解後加熱
失活せず、分画分子量20000以下の限外ろ過膜を使
用して限外ろ過を行うなどの方法により、酵素と不溶性
の加水分解物を除去してもよい。
【0026】このようにして得られたオリゴペプチド混
合物は、通常、灰分が5〜20%(固形分換算)含まれ
ているが、必要があれば電気透析などの方法で脱塩処理
することも可能である。
【0027】また、このようにして得られたオリゴペプ
チド混合物は、公知の方法で凍結・濃縮・乾燥すること
もできる。
【0028】以上のようにして目的とするオリゴペプチ
ド混合物が得られるが、例えば、後述する試験方法によ
り測定すると、平均鎖長3〜5、最大分子量1500以
下、抗原性がβ−ラクトグロブリンの1/10000以
下、そして苦味や旨味が極めて少ないものである。
【0029】以下、試験例及び実施例について述べる
が、そこで用いられる数値は、次のような試験方法によ
って求めたものである。
【0030】試験方法:
【0031】(平均鎖長)オリゴペプチド混合物中のペ
プチドの平均鎖長は、次式により求めた。 (OTA−FA)/(OFA−FA) 但し式中、 OTA:オリゴペプチド混合物中の全アミノ基 OFA:オリゴペプチド混合物中の遊離アミノ基 FA:遊離アミノ酸相当のアミノ基
【0032】オリゴペプチド混合物の全アミノ基(OT
A)は、試料を強酸性または強塩基性下で加水分解後、
アミノ酸自動分析機で分析したアミノ酸組成より計算し
た。
【0033】なお、このとき、トリプトファンは8N水
酸化ナトリウムで110℃22時間加水分解した試料に
より、システインおよびメチオニンは過ギ酸処理後6N
塩酸で110℃22時間加水分解した試料により、その
他のアミノ酸は6N塩酸で110℃22時間加水分解し
た試料により測定した値を用いた。
【0034】オリゴペプチド混合物の遊離アミノ基(O
FA)は、TNBS(トリニトロベンゼンスルホン酸)
法により測定した。
【0035】遊離アミノ酸相当のアミノ基(FA)は、
試料を0.1N塩酸で希釈した後、アミノ酸自動分析機
で分析した遊離アミノ酸組成より計算した。
【0036】(最大分子量)オリゴペプチド混合物中の
最大ペプチドの分子量は、アサヒパックGS−320
(直径7.6mm、長さ500mm)を用いた高速液体
クロマトグラフィーにより測定した。クロマトグラム上
の最初のピーク(ただし、ショルダーのある場合は最初
のショルダー)の溶出時間と、別に作成した較正曲線か
ら最大分子量を求めた。
【0037】(抗原性)オリゴペプチド混合物の抗原性
は、ELISA抑制試験法により、ウサギ抗β−ラクト
グロブリン血清とアルカリフォスファターゼ標識ヤギ抗
ウサギIgG抗体を用いて測定した。β−ラクトグロブ
リンとオリゴペプチド混合物について、それぞれ全く抑
制のかからない最大濃度を比較し、その比率を示した。
【0038】(苦味および旨味)オリゴペプチド混合物
の苦味および旨味は、タンパク質濃度を2%に調整した
液について、20〜30代の16名の熟練したパネルに
より官能的に評価した。評価結果を次のように示した。
【0039】苦味 −:苦味があるとした人数が 0〜4 名/16名 ±: 同 5〜11名/16名 +: 同 12〜16名/16名
【0040】旨味 −:旨味があるとした人数が 0〜4 名/16名 ±: 同 5〜11名/16名 +: 同 12〜16名/16名
【0041】
【試験例】WPI(タンパク質含量92%)55gを水
900gに溶解し、80℃で10分間加熱殺菌した。5
0℃に冷却後、酵素を一度に添加し、pH7に調整しな
がら50℃で24時間保持して加水分解した。次いで9
0℃で10分間加熱して酵素を失活させた後、遠心分離
して酵素と不溶性の加水分解物を除去した。各種酵素を
使用して調製した試料について平均鎖長、最大分子量、
抗原性、苦味および旨味を評価した。試験結果を表1、
表2で示される第1表に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】上記結果から明らかなように、いずれの試
験区でも抗原性はβ−ラクトグロブリンの1/1000
0以下であり、ペプチドの平均鎖長は3〜5の範囲内で
あった。
【0045】しかし、エクソペプチダーゼを用いない試
験区1〜3では最大分子量が1800以上であり、また
苦味を感じる人がやや多かった。
【0046】また、エクソペプチダーゼとしてアスペル
ギルス(Aspergillus)属由来の酵素(例え
ば、プロテアーゼAアマノ、デナチームAP)を用いた
試験区4〜6では、最大分子量は1500以下であり、
苦味を感じる人はほとんどいなかったが、遊離アミノ酸
が多く、旨味を感じる人が多かった。
【0047】一方、本発明で記載した酵素の組み合せで
ある試験区7〜9では、最大分子量は1500以下であ
り、苦味や旨味を感じる人はほとんどいなかった。
【0048】以上のように、平均鎖長3〜5、最大分子
量1500以下、抗原性がβ−ラクトグロブリンの1/
10000以下、そして苦味や旨味が極めて少ないとい
う全ての条件を満たすオリゴペプチド混合物を調製する
ためには、バチルス属由来のプロテアーゼと放線菌由来
のプロテアーゼの2種類の酵素、またはバチルス属由来
のプロテアーゼ、放線菌由来のプロテアーゼ、トリプシ
ンおよび/またはキモトリプシンからなる3または4種
類の酵素によって加水分解することが必要であった。
【0049】
【実施例1】WPC(タンパク質含量78%)770g
を水9200gに溶解し、75℃で10分間殺菌後40
℃に冷却した。アルカラーゼ(ノボ社)2500単位/
gタンパク質およびアクチナーゼ(科研ファルマ社)5
000単位/gタンパク質を添加し、10%水酸化ナト
リウム溶液でpHを7に調整しながら40℃で12時間
加水分解した。90℃で10分間加熱して酵素を失活さ
せた後、遠心分離して上清を回収し、これを乾燥してオ
リゴペプチド混合物粉末720gを得た。
【0050】この粉末のペプチドの平均鎖長は4.2、
最大分子量は1200、抗原性はβ−ラクトグロブリン
の1/10000以下であり、苦味や旨味はほとんどな
いものであった。
【0051】
【実施例2】WPI(タンパク質含量92%)1000
gを水8800gに溶解した。これにビオプラーゼ(ナ
ガセ生化学工業社)2200単位/gタンパク質、トリ
プシン(ノボ社)1300単位/gタンパク質、キモト
リプシン(ノボ社)90単位/gタンパク質およびアク
チナーゼ(科研ファルマ社)1100単位/gタンパク
質を添加し、10%水酸化ナトリウム溶液でpHを7.
5に調整しながら50℃で20時間加水分解した。これ
を分画分子量20000の限外ろ過膜で限外ろ過して酵
素と不溶性の加水分解物を除去した。さらに、電気透析
装置を用いて電気伝導度が1/10となるまで脱塩した
後乾燥して、オリゴペプチド混合物粉末940gを得
た。
【0052】この粉末の2%溶液は、pH4〜5で加熱
しても全く沈でん物が認められず、苦味や旨味はほとん
どないものであった。また、ペプチドの平均鎖長は3.
8、最大分子量は1000、抗原性はβ−ラクトグロブ
リンの1/10000以下であった。
【0053】
【実施例3】pH4.6のチーズホエーを陽イオン交換
樹脂Indion S3(ライフテクノロジー社)に通
液し、α−ラクトアルブミンの一部を除くほとんどの乳
清タンパク質を吸着させた。これを水酸化ナトリウム溶
液を使用してpH9で溶出し、分画分子量20000の
限外ろ過膜で濃縮後噴霧乾燥してタンパク質含量88%
のWPCを得た。このWPCのタンパク質中β−ラクト
グロブリンは80%、α−ラクトアルブミンは6%であ
った。
【0054】このWPC570gを水9400gに溶解
し、ビオプラーゼ(ナガセ生化学工業社)2000単位
/gタンパク質、トリプシン(ノボ社)2500単位/
gタンパク質を添加し、10%水酸化ナトリウム溶液で
pHを8に調整しながら50℃で8時間加水分解した。
次に、アクチナーゼ(科研ファルマ社)1250単位/
gタンパク質を添加し、pHを7に調整しながら50℃
で16時間加水分解した。120℃で15秒間加熱して
酵素を失活させた後、遠心分離して上清を回収し、さら
に孔径0.45μの精密ろ過膜でろ過したものを乾燥し
てオリゴペプチド混合物粉末530gを得た。
【0055】この粉末の2%溶液は、pH4〜5で加熱
しても全く沈でん物が認められず、苦味や旨味はほとん
どないものであった。また、ペプチドの平均鎖長は3.
6、最大分子量は1000、抗原性はβ−ラクトグロブ
リンの1/10000以下であった。
【0056】
【発明の効果】本発明の製造方法により、乳清タンパク
質から腸管吸収性に優れ、アミノ酸バランスが良く、抗
原性が無く、風味の良好なオリゴペプチド混合物を収率
良く得ることができる。
【0057】また、本発明に係るオリゴペプチド混合物
は、次のような用途に使用することが可能である。
【0058】(1)消化吸収能の低い乳幼児、高令者お
よび手術前後の病人への栄養補給剤、経腸栄養剤。 (2)乳幼児から小児に多いアレルギー性疾患者への栄
養補給剤、低アレルギー性食品。 (3)妊娠期特にその後期において、胎児へのアレルギ
ー体質の移行を抑制するため食事制限を行っている妊婦
への栄養補給剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12P 21/06 A61K 37/18 (72)発明者 金子 哲夫 東京都東村山市栄町1−21−3 明治乳 業株式会社 中央研究所内 (72)発明者 丸山 哲彦 東京都東村山市栄町1−21−3 明治乳 業株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平4−248959(JP,A) 特開 平5−5000(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/305 A23J 3/08 A23J 3/34 A61K 38/00 BIOSIS(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳清タンパク質をバチルス属由来のプロ
    テアーゼと放線菌由来のプロテアーゼの2種類の酵素に
    よって加水分解した後、酵素と不溶性の加水分解物を除
    去することを特徴とするオリゴペプチド混合物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 更にトリプシン及び/又はキモトリプシ
    ンを使用して加水分解することを特徴とする請求項1に
    記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の方法によ
    って製造してなるオリゴペプチド混合物。
  4. 【請求項4】 オリゴペプチド混合物が、平均鎖長3〜
    5、最大分子量1500以下、抗原性がβ−ラクトグロ
    ブリンの1/10000以下、そして苦味や旨味が極め
    て少ないものであることを特徴とする請求項3に記載の
    オリゴペプチド混合物。
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