JP3217059U - バッジを具備するアイアンゴルフクラブ - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴルフクラブヘッドの全体的な美観を改善するだけでなく、アイアンタイプのゴルフクラブの減衰特性を改善するマルチレベルバッジを備えたゴルフクラブヘッドを提供する。
【解決手段】ゴルフクラブヘッドは、打撃フェース601の背面にポリマー材料620の薄いバッジを含む1つのレベル612で接触するマルチレベルバッジ604を有するアイアンタイプゴルフクラブヘッドであり、マルチレベルバッジは、ゴルフクラブヘッドのシャーシ602によって形成されたキャビティの背面に接触する。ゴルフクラブヘッドの打撃フェースとシャーシの背面との間に形成されたギャップは、振動減衰を実現する温度可変粘度を有する流体で満たされる。
【選択図】図6
【解決手段】ゴルフクラブヘッドは、打撃フェース601の背面にポリマー材料620の薄いバッジを含む1つのレベル612で接触するマルチレベルバッジ604を有するアイアンタイプゴルフクラブヘッドであり、マルチレベルバッジは、ゴルフクラブヘッドのシャーシ602によって形成されたキャビティの背面に接触する。ゴルフクラブヘッドの打撃フェースとシャーシの背面との間に形成されたギャップは、振動減衰を実現する温度可変粘度を有する流体で満たされる。
【選択図】図6
Description
この考案は、全般的に、バッジを備えたアイアンゴルフクラブに関する。より具体的には、この考案は、ゴルフクラブヘッドを支持するアイアンタイプゴルフクラブヘッドの背面部分付近に位置付けられたするバッジを具備するアイアンタイプゴルフクラブヘッドを開示する。このアイアンタイプのゴルフクラブヘッドの背面のバッジは、一般的に、複数の異なる深さを作り出すマルチレベルのバッジを有し、インサートがゴルフクラブヘッドの背面外側表面に接触するだけでなく、打撃フェースの背面に接触することを可能にする。このマルチレベルバッジは、ゴルフクラブヘッドの全体的な美観を改善するだけでなく、アイアンタイプのゴルフクラブの減衰特性を改善する。
ゴルフのゲームは、しばしば広範囲の様々な装備の使用を伴う。一般的に言えば、ゴルファーは、3つの主要なカテゴリー、すなわち、ウッド、アイアン、およびパターにおいて、複数の異なるタイプのクラブを有して良い。ゴルファーごとに、バッグ内の好みのタイプのゴルフクラブが異なる可能性があるけれども、ほとんどの人は、アイアンタイプのゴルフクラブがゴルフゲームにおいて重要な役割を果たすと言うであろう。
アイアンタイプのカテゴリーの中で、ゴルフクラブのタイプは、一般に、マッスルバックタイプのアイアンおよびキャビティバックタイプのアイアンの2つの主要なカテゴリーに分けられる。マッスルバックタイプのアイアンは、一般に、「マッスル部」と呼ばれる厚さの増加した部分を有する一体の金属片から形成されたゴルフクラブとして定義することができる。マッスルバックタイプのアイアンは、ゴルフの初期から存在しており、米国特許第2,007,377号(Link)は、マッスルバックアイアンの初期デザインを示す。他方、キャビティバックアイアンは、一般に、ゴルフクラブヘッドの背面付近に開口部を形成するゴルフクラブを指すといって良い。キャビティタイプアイアンは、一般的に、米国特許第4,826,172号(Antonius)に示されているように露出された開放キャビティを有して良いけれども、キャビティバックアイアンは、米国特許第5,766,092号(Mineur等)に示されるように包囲された空間を構成する閉じた解放構造を含んでも良い。
より優れたゴルファーのための装備として、マッスルバックアイアンは依然として代表的な標準をなすけれども、キャビティバックアイアンの考案は、伝統的なマッスルバックアイアンに比べて大きな性能上の利点を実現する。まず、第一に、ゴルフクラブの後部から重りを取り除くことによって、ゴルフクラブヘッドの周辺端部付近に重量を置くことによって、ゴルフクラブヘッドの慣性モーメントを増加させることができる。キャビティバックアイアンは、慣性モーメントを増加させることに加えて、アイアンタイプのゴルフクラブヘッドの飛距離を増加させることによって、アイアンタイプのゴルフクラブヘッドの性能をさらに向上させることができる。一般に、ゴルフクラブは打撃フェースの反発係数を増加させることによってより大きな飛距離を達成することができ、キャビティバックアイアンは打撃フェースを薄くしてこれを実現できる。
キャビティバックアイアンは、ゴルフクラブヘッドの後部に開口を必要とし、これは美的には魅力的ではなく、このために、ゴルフクラブの設計者は、開口部のキャビティを充填するためにバッジを追加することによってその欠点を改善しようと試みた。米国特許第8,920,261号(Taylor等)は、その目的を達成するのに役立つバッジの試行の一例を示している。
さらに、キャビティバックアイアンの検討に焦点を当てると、ゴルフクラブの設計者は、これらのタイプのアイアンの性能を向上させるために、打撃時のフェースのより大きな撓みを可能にするために極めて薄いフェースを作成することをしばしば試みており、これは上述のとおりである。ゴルフボールとの衝突中にフェースの撓みが増加すると、一般に、ゴルフボールがより厚いフェース相当物よりも、遠く移動することを可能にし、それにより、キャビティバックアイアンタイプのゴルフクラブの性能を高める。米国特許第7,008,331号(Chen)は、アイアンタイプのゴルフクラブヘッドの性能を向上させるために薄いフェースアイアンを試す初期の例の1つを示している。
ゴルフクラブの設計者は、より薄い材料が一般に厚い材料よりも耐久性が低いことを認識して、打撃フェース部の薄化に関連する耐久性の問題を打ち消そうと試みている。米国特許第8,961,336号(Parsons等)は、空間包囲のアイアンゴルフクラブヘッドの内部キャビティをポリマーで充填して、薄くされたフェースの構造的支持を提供することによって、この問題に対処する方法の一例を提供する。
アイアンタイプのゴルフクラブヘッドの性能を改善するためのすべての試みにもかかわらず、打撃フェースが当該分野におけるデザインのいずれも、打撃フェースの強度および靱性の増大する要求に対処するための美しく魅力的な方法を提供することができない。これは、キャビティタイプアイアンにおいて、とくに、フィラーの充填を可能にする中空の空洞を有しても良い、または有さなくても良い、キャビティタイプアイアンにおいて、性能を向上させるために打撃フェースがますます薄くなっているからである。
この考案の1つの側面は、ゴルフクラブヘッドであって、当該ゴルフクラブヘッドの前面部分に位置決めされた打撃フェース部と、上記打撃フェース部の後方部分に結合され、開口を具備する背面キャビティを構成するシャーシとを有し、上記開口が上記打撃フェース部の背面表面へのアクセスを実現し、さらにマルチレベルバッジを有し、このマルチレベルバッジが、第1のレベルおよび第2のレベルを有し、当該マルチレベルバッジが上記キャビティに取り付けられる、ゴルフクラブヘッドである。シャーシの背面キャビティは、背面キャビティの周囲に少なくとも1つの支持タブをさらに有し、マルチレベルバッジの第1のレベルは、打撃フェース部の背面に実質的に接触し、第2のレベルは、支持タブの背面に実質的に接触する。
この考案の他の側面において、アイアンタイプゴルフクラブヘッドは、当該アイアンタイプゴルフクラブヘッドの正面部に位置決めされた打撃フェース部と、打撃フェース部の後方部分に結合され、開口を具備する背面キャビティを形成するシャーシとを有し、上記開口は上記打撃フェース部の背面表面へのアクセスを実現し、さらに、マルチレベルバッジを有し、このマルチレベルバッジは、第1のレベルおよび第2のレベルをさらに有し、当該マルチレベルバッジは上記背面キャビティに取り付けられ、マルチレベルバッジの第1のレベルは打撃フェース部の背面表面に実質的に接触し、第2のレベルは上記キャビティの背面表面に実質的に接触し、マルチレベルバッジはゴルフボールとの衝撃時に、圧縮力のみを受ける。
この考案の他の側面では、打撃フェースの背面表面およびシャーシのマッスル部分の下側前面部分がギャップおよび空洞を形成し、温度可変粘度を有する流体が、少なくとも部分的に、ギャップを満たし、上記打撃フェースの上記背面表面および上記シャーシのマッスル部分の下側前面部分に接触する。
この考案の別の側面では、温度可変粘度を有する流体は、ギャップと空洞と少なくとも部分的に満たし、ギャップおよび空洞を連結する。
この考案のこれらの、または他の特徴、側面、および利点は以下の図面、説明および実用新案登録請求の範囲を参照して理解されるであろう。
この考案の、先の、または他の特徴および利点は、添付図面において図説される、この考案の以下の説明から明らかであろう。添付図面はここに組み入れて明細書の一部を構成し、この考案の原理を説明するのに役立ち、同業者がこの考案を実施することを可能にする。
以下の詳細な説明は、この考案を現状で最も良く考えられた態様で実現するものである。この記載は限定的な意図で把握されるのでなく、単に、この考案の全体的な原理を説明する目的でなされ、この考案の範囲は添付の実用新案登録請求の範囲の記載により最も良く規定される。
以下の説明される種々の考案の特徴は、各々、相互に独立して採用でき、また他の特徴と組みあわされて採用できる。ただし、いずれの1つの考案の特徴も上述した問題のいずれかまたはすべてに対処するものでなくともよく、上述した問題の1つに対処するものであってもよい。さらに上述の問題の1つまたはそれ以上が以下で説明されるいずれの特徴によっても充分に対処されなくとも良い。
添付図面の図1は、この考案の事例的な実施例に従うゴルフクラブヘッド100の斜視図を示す。図1に示すように、ここに示されるタイプのアイアンタイプのゴルフクラブヘッド100は、ゴルフクラブヘッド100のシャーシ102の後部にキャビティ103を有するキャビティバックタイプのアイアンである。キャビティ103は、この考案の当該実施例において示され、一般に、空洞103に取り付けられたマルチレベルのバッジ104で覆って良い。添付の図面の図1は、マルチレベルのバッジ104に加えて、ゴルフクラブヘッド100を完成させるための、全体的なキャビティ103の内部に嵌合するために使用される追加の構成要素も示している。ここで図1に示される中央キャビティバッジ106は、追加の構成要素の1つを示し、中央キャビティバッジ106は、マルチレベルバッジ104自体に形成された内部開口部105内に収まるように設計され、成形されている。最後に、図1に示すゴルフクラブヘッド100は、マルチレベルバッジ104の外面に取り付けられてゴルフクラブヘッド100を完成させる外側バッジ108を示す。この考案のこの実施例に示すマルチレベルバッジ104を組み込むと、美しく魅力的なバッジにより開放キャビティ103をカバーすることができ、同時に、この考案の範囲および内容から逸脱することなく付加的なバッジを取り付けるシャーシを実現する。
添付の図面の図2は、この考案の例示的な実施例によるゴルフクラブヘッド200の分解斜視図を示し、図1において参照した様々な構成要素の間の関係をより明瞭に示す。まず、第一に、ゴルフクラブヘッド200のシャーシ202は、打撃フェース部201とは別個に形成されていてもよいことは、図2から理解できる。本実施例に示す打撃フェース部201は、一般に、ゴルフボールによる強い衝撃に耐えるために、スチールタイプの材料から形成されて良いけれども、この考案の代替的な実施例では、打撃フェース部201は、この考案の範囲および内容から逸脱することなく、チタンのような代替的な高強度材料から製造されても良い。上述に加えて、打撃フェース201は、ゴルフクラブヘッド200の本体のシャーシ202のソールカットアウトに対応する、打撃フェース201の底部近くに、ソールタブ210を一般に含み得ることに注目することは重要である。ソールタブ210は、一般に、打撃フェース201がゴルフクラブヘッド200のシャーシ202とは異なる材料で作られている場合に有益であろう。これは、ソールタブ210は、ゴルフボールとの衝突中に生じる高い応力の領域から溶接ラインをはずすことを可能にするからである。
図2は、また、シャーシ202の後部にキャビティ203を有するゴルフクラブヘッドの当該シャーシ202を示し、これがキャビティタイプアイアンを形成する。ゴルフクラブヘッド200の分解図は、キャビティ203に加えて、キャビティ203内の内部開口部205を示しており、内部開口部205は打撃フェース201の背面に接している。この開口はこの考案にとって重要である。なぜなら、マルチレベルバッジ204が内部開口部205を介して打撃フェース201と接触することを可能にし、ゴルフクラブヘッド200のための構造的支持を実現することを可能にする。図2に示すマルチレベルバッジ204は、内部開口部205のサイズおよび形状に対応する二次キャビティ207を有し、もって、内部開口部205とマルチレベルバッジ204との係合を容易にするだけでなく、追加の中央キャビティバッジ206をマルチレベルバッジ204の後ろに配置する。図2に示す中央キャビティバッジ206を追加することにより、ゴルフクラブヘッド200自体に美的な複雑構成の付加的なバッジを形成する。最後に、ゴルフクラブヘッド200の分解図は、マルチレベルバッジ204の周囲に取り付けられた外部バッジ208を示している。
添付図面の図3は、マルチレベルバッジ304の拡大背面斜視図を示し、ゴルフクラブヘッドのこの非常に重要な部分をより詳細に示すことを可能にする。前述したように、マルチレベルバッジ304の後方斜視図は、マルチレベルバッジ304のマルチレベルアスペクトを生成する二次キャビティ307を含む。しかしながら、多次元およびマルチレベルアスペクトを真に理解するためにはマルチレベルバッジ304の拡大正面斜視図が必要である。
添付図面の図4は、この考案の例示的な実施例によるマルチレベルバッジ404の正面斜視図を示す。この正面斜視図では、2つの異なる「レベル」が識別され、後に示すゴルフクラブヘッドの断面図において重要であろう。まず、第一に、マルチレベルバッジ404は、組み立てられた状態で、打撃フェース201(図2に示す)と接触する面となる第1のレベル412を有することが分かる。第1のレベル412に加えて、マルチレベルバッジ404のこの正面斜視図は、組み立てられた状態で、ゴルフクラブヘッドのシャーシの背面の後方に対面する表面に接触する第2のレベル414も示す。換言すると、マルチレベルバッジ404の第2のレベル414は、マルチレベルバッジ404の第1のレベル412を周回するように包囲し、マルチレベルバッジ404の中央部分の近くに窪みまたは二次キャビティ307(図3参照)を形成する。
様々な構成要素の関係をさらに明確に理解するために、ゴルフクラブヘッドの断面図は非常に有益である。ただし、ゴルフクラブヘッドの断面図を導入する前に、図5は、断面図A−A'を示すようにゴルフクラブヘッド500の正面図を示す。ここで、図5において、断面線A−A'は、スコアラインを二等分するゴルフクラブヘッドの中心を通って、ゴルフクラブヘッドを2分割するように示されている。
添付図面の図6は、図5に示す断面線A−A'に沿ったゴルフクラブヘッド600の断面図を示す。ゴルフクラブヘッド600の断面図により、構成要素間の様々な関係をより明確に示すことができる。この断面図では、打撃フェース部601がゴルフクラブヘッド600の正面部分に位置し、打撃フェース部601が当該打撃フェース部601のソール部分から後方に延びるソールタブ610を有することが分かる。打撃フェース部601の周囲の後方には、ゴルフクラブヘッド600のシャーシ602があり、当該シャーシ602が、トプラインの一部およびソールの一部を実現。シャーシ602は、ゴルフクラブヘッド600の付加的な外装部品を形成すことに加えて、マルチレベルバッジ604がゴルフクラブヘッド600の複数の表面に係合することを可能にする開口部205(図2参照)を有するキャビティ203を形成する。
この考案のこの実施例では、マルチレベルバッジ604の第1のレベル612は、ゴルフクラブヘッド600の正面部分に位置し、打撃フェース部601の背面に係合し、もって、ゴルフボールとの衝突による過酷な作用の吸収および減衰を支援する。ここで、マルチレベルバッジ604の第1のレベル612および打撃フェース部601の背面は、約1.5mm未満、より好ましくは約1.25mm未満、最も好ましくは約1.0mm未満の厚さを有するポリマー材料620の薄いバッジをさらに含み得ることに留意すべきである。この考案のこの実施例におけるポリマー材料620は、一般に、打撃フェース部601の背面とマルチレベルバッジ604の第1のレベル612との間に結合を形成する接着特性を有して良い。ポリマー材料620は、上述の接着特性の付与に加えて、一般的に、ゴルフクラブヘッド600の全体に関して所定の振動吸収および構造の一体性を実現して良い。最後に、この考案の代替的な実施例では、ポリマー材料620は、ゴルフクラブヘッド600の開口部205を利用してマルチレベルバッジ604を打撃フェース部601に取り付けるのを支援するグロメット型取り付け機構であっても良い。この実施例におけるマルチレベルバッジ604の第2のレベル614は、ここでは、より後方に位置付けられる、マルチレベルバッジ604の前方に対面するレベルとして示されている。この実施例における第2のレベル614は、シャーシ602上のキャビティ203(図2参照)の後方に面する表面と全体的に係合して、マルチレベルバッジ604の第1のレベル612が受ける衝撃力を分散させ、散逸させるのを支援する。
マルチレベルバッジ604の種々のレベルは、この考案にとって非常に重要であり、ここでそれをより詳細に検討する価値がある。まず、第一に、第1のレベル612および第2のレベル614によって生成される関係が、衝撃力の応力が完全に独特の方法で散逸されることを認識することが重要である。より具体的には、この考案は、第1のレベル612および第2のレベル614の両方の前方表面でマルチレベルバッジ604を接触させることによって、マルチレベルバッジ604に対する圧縮力を除去し、マルチレベルバッジ604上の引っ張り力を利用する。この実施例では、ゴルフクラブヘッド600のシャーシ602の後部に追加の圧力を加えることなく衝撃力を分散させるので、マルチレベルバッジ604の引張力が圧縮力よりも好ましい。
マルチレベルバッジ604によって達成されるユニークな力分布の結果として、添付図面の図6は、マルチレベルバッジ604の他の特異な特徴も示す。より具体的には、この考案に従うマルチレベルバッジ604は、一般に、第1のレベル612および第2のレベル614を、ゴルフクラブヘッド600のキャビティ203(図2参照)内の2またはそれ以上の種々の深さで、2つの異なる表面に接触させて良い。この実施例において、第1のレベル612の深さは、完全に窪んでおり、第2のレベル614の深さによって取り囲まれており、マルチレベルバッジ604が異なる深さでゴルフクラブヘッド600に接触することを可能にする独自のマルチレベルバッジ604を形成する。
上述した様々な寸法を示すのを支援するために、シャーシ702およびマルチレベルバッジ804は、図7および図8にそれぞれ示されるそれらの断面図によって分離されている。まず、添付の図面の図7は、ゴルフクラブヘッド700のシャーシ702を打撃フェース部701と共に示す断面図を示している。打撃フェースは、ゴルフクラブヘッド700のシャーシ702によって形成されたキャビティ703から最も離れて配置され、第1の深さd1の第1のキャビティ深さを形成する。シャーシ702の後部の支持タブ715は、第2のキャビティ深さd2を形成する。1つ以上の支持タブ715は、上述のマルチレベルバッジの上述の第2のレベルが上述のシャーシに接触する表面を実現する。この考案のこの実施例では、マルチレベルバッジ704は、ゴルフクラブヘッド700のトップ部分付近で、第2キャビティ深さd2においてゴルフクラブヘッド700に接触するけれども、ゴルフクラブヘッド700の底部ソール部分の近くの先に述べた第2のキャビティ深さd2においてゴルフクラブヘッド700へと戻って接触する前に、ゴルフクラブヘッド700の中央部分の近くで、第1のキャビティ深さd1でゴルフクラブヘッド700と接触する。この考案の当該実施例において、d1は常にd2より大きく、d1は一般に約3.0mmより大きく、より好ましくは約3.25mmより大きく、最も好ましくは約3.5mmより大きくて良い。他方、d2は、この考案の範囲および内容から逸脱することなく、一般に、約2.5mm未満、より好ましくは約2.25mm未満、最も好ましくは約2.0mm未満であって良い。
添付図面の図8は、この考案の例示的な実施例によるマルチレベルバッジ804の断面図を示す。マルチレベルバッジ804のこの拡大断面図は、マルチレベルバッジ(マルチ材料バッジ)804の厚さが、マルチレベルバッジ804の大部分についてd3の厚さであることを示し、マルチレベルバッジ804の特定の部分は、外側のバッジを収容するためにd4の材料厚さを減少させている。この現行の例示的な実施例に示される厚さd3は、一般に、約0.8mm〜約1.2mm、より好ましくは約0.9mm〜約1.1mm、最も好ましくは約1.0mmであって良い。この現行の例示的な実施例におけるマルチレベルバッジ804の減少した材料厚さd4は、一般に、約0.9mm未満、より好ましくは約0.8mm未満、最も好ましくは約0.75mm未満であって良く、これはこの考案の範囲および内容から逸脱しない。
添付図面の図8は、また、材料の厚さを示すことに加えて、マルチレベルバッジ804の2つの異なるレベルにある第1のレベル812および第2のレベル814を示す。異なるレベルにある2つのバッジに加えて、第1のレベル812と第2のレベル814の相対的な角度を角度θ1で識別するのを支援するために使用することができる。この考案の現行の例示的な実施例におけるθ1は、一般に、約0°?約20°、より好ましくは約0°〜約10°、最も好ましくは約0°〜約5°であって良い。
添付図面の図9は、この考案の代替的な実施例によるゴルフクラブヘッド900の分解斜視図を示す。この分解斜視図では、ゴルフクラブヘッド900の個々の構成要素は、より明確に示され、各構成要素の間の関係を説明する。上述の検討と同様に、ゴルフクラブヘッド900は、シャーシ202の正面部分に取り付けられたソールタブ910を有する打撃フェース部901などの基本構成要素を有して良い。シャーシ902は、第1のバッジ904および第2の内部バッジ906のようなゴルフクラブヘッド900の後部の構成要素に露出する打撃フェース部901の前面に取り付けられて良い。一般に、ポリマー材料920は、第1のバッジ904の前面表面に取り付けられて良く、ポリマー材料920は、バッジ904を容易に取り付けることを可能にする接着特性を有する。
上述の部品に加えて、図9に示される、ゴルフクラブヘッドの分解斜視図は、また、温度可変粘性の流体922を、それが、シャーシ902の底部で空洞(図10において符号1024で後に示される)を満たす状態で示すことができる。この位置に温度可変粘性の流体922を配置することにより、当該温度可変粘性の流体922を打撃フェース部901の背面に接触させ、振動減衰を実現し、ゴルフクラブヘッド900の音を改善する。温度可変粘度を有する流体922は、ギャップを充填することに加えて、打撃フェース部901およびシャーシ902の前面表面の間の空で気を満たす。シャーシ902によって形成された空洞1024(図10に示されている)を示すために、図10には、正面から見た分解斜視図が示されている。
添付図面の図10は、この考案の代替的な実施例によるゴルフクラブヘッド1000の正面分解図を示す。より具体的には、図10に示すゴルフクラブヘッド1000の分解図によれば、シャーシ1002内の空洞1024をより明確に示すことができる。シャーシ1002の内部を示すことにより、温度可変粘度を有する流体1022の物理的境界をより明確に示すことができる。したがって、温度可変粘性を有する流体1022が内部開口1005を介して打撃フェース部1001の後部に導入されるので、温度可変粘性を有する流体1022の粘性特性により、流体1022がシャーシ1002の内部の形状に実質的に適合化される。ここで示される、この考案の1つの例示的な実施例では、流体1022の重量は約2.0グラム〜約8.0グラム、より好ましくは約2.5グラム〜約7.5グラム、最も好ましくは、全て約3.0グラム〜約7.0グラムであり、これはこの考案の範囲および内容から逸脱しない。
図9および図10は、シャーシ1002によって形成された空洞1024と同一の形状をとる温度可変粘性の流体922および1022を示しているが、温度可変粘度を有する流体1022の実際の形状は、実際の流体1022の流れ特性に応じて、若干、異なって良い。この考案の1つの実施例では、温度および粘度によって、流体1022の位置がよりトウ側に偏る可能性があり、一方、別の実施例では、温度および粘度によって、流体1022の位置が、ほりヒール側に偏って良く、これはこの考案の範囲および内容から逸脱しない。ここで、流体1022の実際の形状にかかわらず、流体1022の一部は、打撃フェース部1001およびシャーシ1002の正面部分によって形成されるギャップの近くに留まることが重要であることに留意すべきである。このギャップにより、振動減衰効果を実現し、それによりゴルフボールに衝突するときのゴルフクラブヘッド1000の不快な音と感触を最小限にする。
この考案のこの好ましい実施例で使用される温度可変粘度を有する流体1022は、一般に、異なる温度で異なるように設計された感圧接着剤であって良い。より具体的には、この実施例における流体1022は、H.B.Fullerから入手できる、部品番号HL−2814のホットメルトタイプの材料であって良い。流体1022の温度可変粘度は、148.9℃(300°F)で4125cP(mPa・s)の粘度および176.7℃(350°F)で2010cP(mPa・s)の粘度を有するものとしてより具体的に定義することができる。様々な温度で可変粘度を有することにより、流体1022は、流体が著しい振動を経験するゴルフクラブヘッド1000内の位置に到達することを可能にし、音と感触の問題に対処するのに役立つ異なる特性をとることができる。粘度数値に加えて、好ましい流体1022が1276g(45オンス)のループタックを有し、180度の剥離(60秒/75F、1ミル)が0.393Kg/cm(2.2ポンド/インチ)であることを認識することも価値がある。これらの特性は、流体1022の粘着性と、それが打撃フェース部1001の背面にどのように付着するかを識別するのに役立つ。
この考案のこの代替的な実施例に示される様々な構成要素間の特定の関係を示すために、図11において、ゴルフクラブヘッド1100の断面図が示されている。添付の図面の図11は、この考案の代替的な実施例の、図5に示す断面線A−A'に沿った断面図である。ゴルフクラブヘッド1100の断面図は、シャーシ1102の裏側から内部開口部1105を通って充填された流体1122を示す。流体1122は、重力を介して下方に流れて、打撃フェース部1101の背面とシャーシ1102の前側下部との間に形成されたギャップ1126を介して、シャーシ1102の下側部分で、空洞1124を満たす。このギャップ1126は、一般に、約1.0mm〜約3.0m、好ましくは約1.5mm〜約2.5mm、最も好ましくは約1.5mmの小さな距離d5を有して良い。
上述したようにギャップ1126の距離d5を小さい距離にすることは、この考案の機能を適切に実現するうえで重要である。なぜならば、ギャップ1126の距離を十分に小さくして、温度可変粘度を有する流体1122が打撃フェース部に対して十分にサポートを実現して、それに加えて、シャーシ1102のソールマッスル部分の前面表面と接触するようにするからである。これに加えて、ギャップ1126は、また、流体1022がギャップ1126を通って流れ、ゴルフクラブヘッド1100の底部の空洞1024に達することを可能にするのに十分な大きさである必要がある。このギャップ1126の距離d5は、流体1122が打撃フェース部1101とシャーシ1102との間に挟まれたままであることを可能にするだけでなく、温度可変粘性流体1122を下部空洞1124部分に流すことを可能にし、これはこの考案の範囲および内容から逸脱しない。
添付図面の図12は、この考案の代替的な実施例によるゴルフクラブヘッド1200の断面図を示す。この実施例では、流体1222は、ゴルフクラブヘッド1200のギャップ1126部分のみを充填し、空洞1224部分を充填しないことが分かる。この考案のこの実施例は、より少ない流体1222しか必要でなく、ギャップ1226における流体1222の濃縮が、追加の流体1222を添加することなく、所望の振動減衰をもたらす状況において好ましい場合がある。
作業例における他の事柄、または、とくに明言しなくとも、すべての数値範囲、量、値、百分率、例えば材料の量、慣性モーメント、重心位置、ロフト、ドラフト角、種々の性能比についてのこれら、および明細書中の他のものは、たとえ、その値、量または範囲に関連して用語「約」が表示されていなくとも、「約」がその前に配置されているように読むことができる。したがって、そうでないと示されていない限り、明細書および実用新案登録請求の範囲に表される数のパラメータは近似的であり、これは、この考案により得られることが企図される所望の特性に応じて変化する。最低限でも、もちろん均等論の適用を制約するものではないが、各数のパラメータは記録されている有効数字の数や通常の丸め処理に照らして解釈されるべきである。
この考案の広範な範囲を示す数的範囲およびパラメータは近似的であるけれども、具体例において示された数値は可能な限り正確に記録した。任意の数値は、それでも、それぞれのテスト計測に見いだされる標準偏差に必然的に起因する誤差を含む。さらに、種々のスコープの数値範囲が示される場合には、例示された値を含めた値の任意の組み合わせが利用できると理解されたい。
もちろん、先のものはこの考案の事例の実施例に関するものであり、実用新案登録請求の範囲に記載されたこの考案の趣旨および範囲から逸脱しない範囲で修正を行うことができることに留意されたい。
100 ゴルフクラブヘッド
102 シャーシ
103 キャビティ
104 マルチレベルバッジ
105 内部開口部
106 中央キャビティバッジ
108 外側バッジ
200 ゴルフクラブヘッド
201 打撃フェース部
202 シャーシ
203 キャビティ
204 マルチレベルバッジ
205 内部開口部
206 中央キャビティバッジ
207 二次キャビティ
208 外部バッジ
210 ソールタブ
304 マルチレベルバッジ
307 二次キャビティ
404 マルチレベルバッジ
412 第1のレベル
414 第2のレベル
500 ゴルフクラブヘッド
600 ゴルフクラブヘッド
601 打撃フェース部
602 シャーシ
604 マルチレベルバッジ
610 ソールタブ
612 第1のレベル
614 第2のレベル
620 ポリマー材料
700 ゴルフクラブヘッド
701 打撃フェース部
702 シャーシ
703 キャビティ
704 マルチレベルバッジ
715 支持タブ
804 マルチレベルバッジ
812 第1のレベル
814 第2のレベル
900 ゴルフクラブヘッド
901 打撃フェース部
902 シャーシ
904 第1のバッジ
906 第2の内部バッジ
910 ソールタブ
920 ポリマー材料
922 流体
1000 ゴルフクラブヘッド
1001 打撃フェース部
1002 シャーシ
1005 内部開口
1022 流体
1024 空洞
1100 ゴルフクラブヘッド
1101 打撃フェース部
1102 シャーシ
1105 内部開口部
1122 流体
1124 空洞
1126 ギャップ
1200 ゴルフクラブヘッド
1222 流体
1224 空洞
1226 ギャップ
102 シャーシ
103 キャビティ
104 マルチレベルバッジ
105 内部開口部
106 中央キャビティバッジ
108 外側バッジ
200 ゴルフクラブヘッド
201 打撃フェース部
202 シャーシ
203 キャビティ
204 マルチレベルバッジ
205 内部開口部
206 中央キャビティバッジ
207 二次キャビティ
208 外部バッジ
210 ソールタブ
304 マルチレベルバッジ
307 二次キャビティ
404 マルチレベルバッジ
412 第1のレベル
414 第2のレベル
500 ゴルフクラブヘッド
600 ゴルフクラブヘッド
601 打撃フェース部
602 シャーシ
604 マルチレベルバッジ
610 ソールタブ
612 第1のレベル
614 第2のレベル
620 ポリマー材料
700 ゴルフクラブヘッド
701 打撃フェース部
702 シャーシ
703 キャビティ
704 マルチレベルバッジ
715 支持タブ
804 マルチレベルバッジ
812 第1のレベル
814 第2のレベル
900 ゴルフクラブヘッド
901 打撃フェース部
902 シャーシ
904 第1のバッジ
906 第2の内部バッジ
910 ソールタブ
920 ポリマー材料
922 流体
1000 ゴルフクラブヘッド
1001 打撃フェース部
1002 シャーシ
1005 内部開口
1022 流体
1024 空洞
1100 ゴルフクラブヘッド
1101 打撃フェース部
1102 シャーシ
1105 内部開口部
1122 流体
1124 空洞
1126 ギャップ
1200 ゴルフクラブヘッド
1222 流体
1224 空洞
1226 ギャップ
Claims (20)
- ゴルフクラブヘッドであって、
上記ゴルフクラブヘッドの前方部分に配置された打撃フェース部と、
上記打撃フェース部の後方部分に結合され、開口を具備する後方キャビティを形成するシャーシであって、上記開口が上記打撃フェース部の背面表面へのアクセスを実現する、上記シャーシとを有し、
上記打撃フェース部の上記背面と上記シャーシのマッスル部の下側前方部分とがギャップおよび空洞を形成し、
上記ギャップは上記空洞の上に位置付けられ、上記空洞と結合され、温度可変粘性の流体が、少なくとも部分的に上記ギャップを満たし、上記流体は、上記打撃フェース部の上記背面および上記シャーシの上記マッスル部の上記下側前方部分と接触することを特徴とする、ゴルフクラブヘッド。 - 上記流体は上記ギャップを充填することに加えて、上記空洞を少なくとも部分的に充填する、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記流体が148.9℃(300°F)で4125cP(mPa・s)の粘度を有し、176.7℃(350°F)で2010cP(MPa・s)の粘度を有する、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記流体のループタックが1276g(45オンス)である、請求項3に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記流体が0.393Kg/cm(2.2ポンド/インチ)の180度の剥離(60秒/75F、1ミル)を有する、請求項4に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記流体が、2.0グラム〜8.0グラムの間の質量を有する、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記流体は、2.5グラム〜7.5グラムの間の質量を有する、請求項6に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記流体が3.0グラム〜7.0グラムの間の質量を有する、請求項7に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記ギャップは、1.0mm〜3.0mmの間の距離を有する、請求項6に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記ギャップが1.5〜2.5mmの距離を有する、請求項9に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記ギャップは、1.5mmの間の距離を有する、請求項10に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記流体が上記空洞を少なくとも部分的に充填する、請求項9に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記流体が上記ギャップと上記空洞を連続的に充填する、請求項12に記載のゴルフクラブヘッド。
- ゴルフクラブヘッドであって、
上記ゴルフクラブヘッドの前方部分に配置された打撃フェース部と、
上記打撃フェース部の後方部分に結合され、開口を具備する後方キャビティを形成するシャーシであって、上記開口が上記打撃フェース部の背面表面へのアクセスを実現する、上記シャーシとを有し、
上記打撃フェース部の上記背面と上記シャーシのマッスル部の下側前方部分とがギャップおよび空洞を形成し、
上記ギャップは上記空洞の上に位置付けられ、上記空洞と結合され、温度可変粘性の流体が、少なくとも部分的に上記ギャップおよび上記空洞を満たし、当該流体が上記ギャップおよび上記空洞を連結し、
上記流体が上記打撃フェース部の上記背面および上記シャーシの上記マッスル部の上記下側前方部分と接触することを特徴とする、ゴルフクラブヘッド。 - 上記ギャップは、1.0mm〜3.0mmの間の距離を有する、請求項14に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記ギャップが1.5〜2.5mmの距離を有する、請求項15に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記ギャップは、1.5mmの間の距離を有する、請求項16に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記流体が、2.0グラム〜8.0グラムの間の質量を有する、請求項15に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記流体は、2.5グラム〜7.5グラムの間の質量を有する、請求項18に記載のゴルフクラブヘッド。
- 上記流体が3.0グラム〜7.0グラムの間の質量を有する、請求項19に記載のゴルフクラブヘッド。
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