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JP3215423B2 - 導電性ポリマーの製法 - Google Patents

導電性ポリマーの製法

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JP3215423B2
JP3215423B2 JP51229493A JP51229493A JP3215423B2 JP 3215423 B2 JP3215423 B2 JP 3215423B2 JP 51229493 A JP51229493 A JP 51229493A JP 51229493 A JP51229493 A JP 51229493A JP 3215423 B2 JP3215423 B2 JP 3215423B2
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potential
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anode
conductive
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ハムネット,アンドリュー
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ザ・ユニバーシティ・オブ・ニューキャッスル・アポン・タイン
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G61/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbon-to-carbon link in the main chain of the macromolecule
    • C08G61/12Macromolecular compounds containing atoms other than carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G61/122Macromolecular compounds containing atoms other than carbon in the main chain of the macromolecule derived from five- or six-membered heterocyclic compounds, other than imides
    • C08G61/123Macromolecular compounds containing atoms other than carbon in the main chain of the macromolecule derived from five- or six-membered heterocyclic compounds, other than imides derived from five-membered heterocyclic compounds
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B1/00Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
    • H01B1/06Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances
    • H01B1/12Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances organic substances
    • H01B1/124Intrinsically conductive polymers
    • H01B1/127Intrinsically conductive polymers comprising five-membered aromatic rings in the main chain, e.g. polypyrroles, polythiophenes

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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電気電導性ポリマーの製法ならびに該製法
により得られるポリマーに関する。
ある種の有機ポリマー物質は導電性となりうること、
さらにある種のかかるポリマーが、ポリマーフィルムを
横切る電位差の適用により導電性および非導電性状態の
間で可逆的かつ繰り返し変換しうることは公知である。
一般的に、入手可能な導電性ポリマーは着色物質であ
り、典型的には、非導電状態では弱く着色していて、導
電状態では強く着色しているか、あるいはその逆であ
る。
導電性ポリマーを電気化学的な重合反応により調製す
ることは公知である。かかる工程によるピロールの重合
反応は、エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイ
エンス・アンド・エンジニアリング(Encyclopedia of
Polymer Science and Engineering)、第13巻、ウィリ
ー・インターサイエンス(Wiley−Interscience)、ニ
ュー・ヨーク(New York)、1988、42−55頁に記載され
ている。かかる工程においては、モノマーを電解槽中の
電解質の存在下に適当な溶媒に溶解する。電気化学的な
重合反応は、室温にて定電圧で行い、該ポリマーをアノ
ード上に沈着させる。しかしながら、かかる条件下では
着色したフィルムが生成する傾向がある。
かかるフィルムの強度、特に破断伸度を改善するため
に、0ないし−40℃の間の低温においてピロールの電気
化学的な重合反応によりフィルムを調製することが公知
である。かかるフィルムは機械的に延伸可能であり、改
善された電導度を有する高配向フィルムが提供される
((オガラワラ(Ogarawara)ら、モレキュラー・クリ
スタルズ・アンド・リキッド・クリスタルズ(Mol.Crys
t.Liq.Cryst.)、(1985)、第118巻、159−162頁を参
照))。
導電性ポリマーは、ビルディングの窓に適用するフィ
ルム形態での使用に潜在的に適しており、窓を通過する
赤外線放射、特に熱エネルギーの流量を制御する(米国
特許出願第5099621を参照)。
該フィルムが、その一状態(例えば、その導電状態)
においてかかる流れを妨げることができるが、その他の
状態においては熱エネルギーの伝導を許容できるなら、
該フィルムを横切っての必要な電位差の適用により、所
望により窓を通過する熱の損失を減少もしくは妨げるこ
とができる。しかしながら、強く着色した入手可能なポ
リマーは、かかる目的には審美的に不適当である。
また、赤外線写真術の分野において、赤外線放射には
感受性であるが可視光線には非感受性である基質上に像
を生成させる導電性フィルムの潜在的な用途がある。し
かしながら、この目的のためのフィルムは明らかに透明
でなければならない。
よって、導電性ポリマーの導電性状態および非導電性
状態の両状態において可視域の光線に対し透明であり、
たとえ色の変化が起きるとしても、かかる状態間の変化
において起こる導電性ポリマー性物質の要望がある。さ
らに好ましくは、該物質は両状態において無色であるべ
きである。
ポリマーを調製する新規なモノマー物質を合成するこ
とにより、前記の目的に適する改善された導電性ポリマ
ーを製造する試みがなされている。しかしながら、新し
いモノマーの製造は、複雑かつ高価であり、生成したポ
リマーはその導電性状態においてかなり不安定で、なお
着色を示す。
本発明は、改善された特性を有する導電性ポリマーを
提供することにより、前記の難点を最小限または回避す
ることを目的とし、これを達成できる修飾された製造方
法を提供する。
かくして、本発明は、少なくともアノードおよびカソ
ードを有する電気化学槽中で少なくとも1モノマーより
なるモノマー成分を電気化学的に重合反応させることに
より導電性ポリマーを製造する方法を提供し、該方法
は、 モノマー成分および電解質を含有する溶液を該槽に導
入し、 該溶液を−10℃ないし−40℃の範囲内の温度に維持
し、次いで、 該槽に適用する電極電位を、カソードおよびアノード
限界(limit)の間で繰り返し循環させ、その1つ
(A)を固定し、その他(B)をアノードまたはカソー
ド重合反応が起こる値に設定し、それにより電気化学的
な重合反応に作用することからなり、 該方法は、重合反応前のさらなる工程、 i)該槽に適用する電極電位を、カソードおよびアノー
ド限界の間で繰り返し循環させ、その1つ(A)を固定
し、その他(B)をアノードまたはカソード重合反応が
起こりうるより低い大きさを有する値に設定し、 ii)各々の限界(A)および(B)を、それら各々の固
定値および設定値に保持し、((以後、循環ボルタモー
グラム(cyclic voltammogram)またはCVと示す))電
流/電位差のトレースを、該トレースが安定するまで同
時に監視し、その後 iii)限界(B)の値を、該値がアノードまたはカソー
ド重合反応が開始する最小の大きさを有する臨界電位
(critical potential)に達するまで次第に上昇させる
ことからなる。
次いで、該重合反応は、この最小臨界電位または0.01
V以下の大きさを有する電位まで繰り返し循環すること
により達成しうる。
さらに、重合反応の開始後に、該ポリマーフィルムが
所望の厚さまで形成されるように重合反応を維持するた
めには、電位が循環するまで該限界を徐々に上昇させる
ことが必要であることがしばしば見い出される。
このように重合反応の開始前に電極電位を循環させ、
重合反応が達成される値まで該重合反応を誘導する電位
(B)の値を徐々に上昇させることにより、 (a)重合反応が達成される安定な電解条件、および (b)重合反応を効果的に行って、それにより該ポリマ
ーフィルム成長がゆっくりと、従って、可能な限りが制
御されて起こるのに必要な最小値である電位(B)の選
択 が同時に達成できる。
さらに、重合反応の間に電極電位の循環を続けること
により、ゆっくりとした、制御された、安定なポリマー
成長が所望のフィルム厚が達成されるまで維持できる。
かかる特別の、注意深く制御された条件下で、本発明
者らは可視域において高度に透明なフィルムを提供でき
ることを見い出した。該フィルムは、導電性および非導
電性状態の間で切換えが可能で、少なくともこれらの状
態のうちの1状態、好ましくは導電状態において、さら
に好ましくはそれらの導電状態および非導電状態の両方
において高度に透明とすることができる。また、それら
は赤外線域、特にそれらの導電性状態において不透明で
あり、よってビルディング内の熱を保持することができ
る窓のコーティングとしてそれらを特に有用なものとす
る。さらに、該フィルムは特に安定な導電特性を有しう
る。
カソード重合反応につき、カソード電位の大きさの上
昇とは、負の荷電の上昇を意味する。
しかしながら、好ましくは、該重合反応はアノード重
合反応であって、該電極電位(B)は、アノードにおい
てモノマー成分の酸化を提供することができるアノード
電位である。
かかる方法においては、該電極電域は固定されたカソ
ード限界と、電流/電位差トレース(循環ボルタモーグ
ラム)が安定するまで、最初は固定された値に保持し、
次いでポリマー形成が起こる値まで次第に上昇させるア
ノード限界との間で繰り返し循環させる。
示したごとく、注意深く選択され、制御されるべき重
要な変数の一つは反応混合物の温度である。該温度は、
0℃ないし−40℃の範囲内の値、さらに好ましくは約−
10℃以下の値、特に約−15℃に維持する。
本発明に関する製法の第2の重要な特徴は、上記に説
明したごとき限界間に電極電位を循環させることであ
る。すなわち、該電極電位を、最初は固定されたカソー
ド限界および固定されたアノード限界の間を、該循環ボ
ルタモーグラムが安定するまで循環させ、それにより系
の所望の前準備が判断され完了し、次いで、さらに固定
されたカソード限界と、ポリマー形成を起こす臨界電位
をちょうど超えるまで、好ましくは小さな段階状にて、
次第に上昇させるアノード限界との間を循環させる。そ
の臨界電位は、異なった系においては異なるであろう
が、各々の循環アノード電流レベルの徐々になる連続し
た上昇が起こることにより決定できる。
カソード電位は、−0.3Vないし−0.7Vの範囲内、さら
には−0.5V付近に固定することが好ましいことを見い出
した。
該重合反応は、負のカソード電位から最大アノード電
位に循環させて行うのが好ましく、該最大アノード電位
は、徐々になるかつ制御されたポリマーフィルムの成長
を許容するのに有効な重合反応を達成しうる最小値もし
くは最小値より0.01V大きい値であることが好ましい。
しかしながら、該ポリマーフィルムの成長を維持するた
めには、該フィルム圧が形成されるにつれ、以前に重合
反応を開始した時点の値より0.1Vまで高くできる値まで
該電位限界を上昇させる必要があることがしばしば見い
出される。従って、作動電位(working potential)
は、例えば、重合反応が続くまで0.01Vのオーダーで段
階的に次第に上昇させるべきである。
例えば、ポリチオフェンの場合、(標準カロメル電極
に対して)該臨界電位は1.65Vないし1.75V付近に達しう
る。しかしながら、重合反応工程を維持するためには、
1.85Vと高い電位差まで該電位を循環させる必要があろ
う。通常、重合反応の開始は+1.75V付近で起こる。
ポリビチオフェンの場合、該臨界電位は、1Vないし1.
2V付近に達しうる。重合反応を維持するためには、1.3V
の電位差まで循環させる必要があろうが、開始は通常+
1.2V付近で起こる。
ポリピロールの場合、該臨界電位は0.6−0.7V付近に
達しうる。重合反応を維持するためには、0.8Vと高い電
位差まで循環させる必要があろうが、開始は通常+0.7V
付近で起こる。
典型的には、アノード限界の上限を臨界電位に向けて
次第に増加させ、次いで重合反応を維持するために臨界
電位を超えさせる小さな段階は、0.01Vのオーダーとな
ろう。
本発明の工程は、導電特性を有することが公知のポリ
マーの類いならびに恐らく他のものの製造に適用でき
る。例えば、それは、ポリピロール、ポリチオフェン、
ポリビチオフェン、ポリフェニレン、ポリアニリン、お
よびポリ(ベンゾ[C]−チオフェン)の透明な導電形
態を製造するのに用いることができる。典型的には、該
ポリマー生成物は、各ポリマー鎖につき約40ない約120
モノマー単位、例えば鎖当たりかかる40単位のオーダー
を有する重合度としうる。
モノマー成分および電解質を含有する溶液は、溶媒中
にモノマーおよび電解質を溶解することにより得ること
ができ、該重合反応は可能な非プロトン性の極性溶媒類
中で行うことができる。該溶媒は、モノマーおよび電解
質を溶解し、用いる操作電位の範囲を通して安定である
ように選択すべきである。
さらに、該溶媒は、選択された重合反応温度において
電気化学的な重合反応に適した粘度を有するべきであ
る。好ましい粘度は、0.25ないし6センチポイズ(2.5
ないし60Pa.s×10-4)で、さらに好ましくは3センチポ
イズ(30×10-4Pa.s)未満で、特に0.4ないし1.2センチ
ポイズ(4ないし12Pa.s)である。適当な溶媒として
は、アセトニトリル、メタノール、炭酸プロピレンおよ
びテトラヒドロフランを包含する。
該電解質は、付する低温において溶液中に存在するこ
とはできるが、好ましくは、テトラフルオロホウ酸また
はヘキサフルオロリン酸イオンを供与できるいずれの電
解質でもよい。典型的な例はテトラフルオロホウ酸テト
ラ−n−ブチルアンモニウムまたはヘキサフルオロリン
酸テトラ−n−ブチルアンモウムである。
すでに前記に示した条件以外は、該反応条件はこのタ
イプの重合反応で普通のよく知られたものである。かく
して、該ポリマーはいずれの適当な不活性な作動電極、
例えば白金電極または酸化スズインジウム被覆ガラス電
極上で成長しうる。該作動電極は、使用前によく磨かれ
ているべきである。同様にして、いずれの不活性な対電
極を用いることもできる。また、対照電解を用いて作動
電極の電位の監視に対するベースを提供するのを所望す
るならば、その凝固点より高い温度で保持しかつ塩橋上
で使用する限り、水性の対照電極が適当である。
ここで本発明を、添付の図面を参照し、以下の実施例
によりさらに記載して説明する。この図面および実施例
は、種々の透明な導電性ポリマーの製造工程の適用を簡
単に記載している。
図面中: 第1図は、チオフェン(X=S)またはピロール(X
=NH)の電気化学的な重合反応の間に起こる反応を示
す; 第2図は、後記実施例1の調製工程で用いる電解槽の
概略図である; 第3図は、UV−可視光線域におけるイン・サイチュー
(in situ)・スペクトル診査(spectral assessment)
が可能な電解槽の概略図である; 第4図は、フーリエ変換−IR(FTIR)分光器によるイ
ン・サイチュー・スペクトル診査が可能な電解槽の概略
図である; 第5図は、本発明を具体化する工程で用いる電位差再
循環((voltage recycling(サイクリック・ボルタメ
トリー))の概略図である; 第6図は、後記実施例1のバックグラウンド電解質の
テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウムとアセ
トニトリル中のポリチオフェンの成長の実際のボルタモ
ーグラム反応である; 第7図および第8図は、低温(−15℃)(第7図)お
よび室温(第8図)で成長させたポリチオフェンフィル
ムの成長循環ボルタモーグラム(CV)を示す; 第9図は、室温(RT)および低温(−15℃)(LT)に
おいて成長させたポリチオフェンフィルムの成長の間に
得られたUV−可視光線スペクトルの比較を示す; 第10図および第11図は、それぞれ室温(第10図)およ
び低温(−15℃)(第11図)で成長させた完全に酸化し
た形態のポリビチオフェンフィルムの、中性形態の各フ
ィルムに対する室温で得られたフーリエ変換赤外分光
(FTIR)スペクトルである; 第12図および第13図は、それぞれ室温(第12図)およ
び低温(第13図)で成長させた完全に酸化した形態のポ
リピロールフィルムの、中性形態の各フィルムに対する
室温で得られたFTIRスペクトルである。
実施例1 ポリチオフェンは、脱酸素化したアセトニトリル中の
0.1モルdm-3のチオフェンおよび0.1モルdm-3のテトラフ
ルオロホウ酸テトラ−n−ブチルアンモニウムを含有す
る磨かれた白金電極2を付設する、(第2図に概略的に
説明するごとき)3個の電極がサーモスタット制御され
た電気化学槽中にて標準的方法で成長させた。該アセト
ニトリルは、水素化カルシウムを乾燥剤とした乾燥窒素
下に新たに蒸留した。全ての試薬の電気化学槽への移動
は、湿度および空気解放条件下で行った。対電極4は白
金網で、対照電極6は標準カロメル電極であった。
該槽の温度が約−15℃に安定したら、(第5図に示す
ごとく)該作動電極の電位を、100mV/秒のスキャン速度
にて(すなわち、100mV/秒にて連続的に変化させ)−0.
5Vおよび1.0Vの間で30分間繰り返し循環させ;次いで、
該正の限界値を0.1Vの段階で上昇させ、電位の循環を該
循環ボルタモーグラムが安定するまで続けた。アノード
電位限界が1.5Vに達したら、該電位循環の間に認められ
る電流がほとんどゼロに降下するまで60分間にわたり循
環を続けた。
次いで、該正の限界を再度0.01V段階で上昇させ、該
循環ボルタモーグラムを次に限界内で上昇させる前の各
時点で再度安定化させる。該限界の上昇および電位の循
環は、各循環でアノード電流が徐々にかつ連続的に上昇
することにより示されるごとく、ポリマー成長が開始す
るまで続けた。これは、ポリチオフェンの例において
は、約+1.75V対(versus)SCEで起こった。フィルム成
長は、所望の厚さのポリマーフィルム8が得られるまで
続けた。この成長の間の循環ボルタモーグラム反応を第
6図に示す。理解されるごとく、これは、該ポリマーが
中性の絶縁状態であるA、該ポリマーが酸化された導電
性状態であるB、およびポリマー成長がゆっくりとしか
も制御されて起こるCのそれぞれの領域を包含する。
得られたポリチオフェンフィルムは、その導電状態お
よびその非導電形態の両状態において高度に透明であっ
た。
実施例2 室温のものと比較して低温で達成された透明度の改善
を、さらに明白に証明するため、前記の実験を槽中にて
−15℃および室温で繰り返し、概略的に第3図に示す。
ここでは、分かり易くするため対照電極および対電極は
省略している。
該槽1は、イン・サイチューのUV−可視光線実験が可
能なように特別に設計されており、光源10および検出器
12の間に配されている。ポリマーフィルム16が成長する
アノード14は、ガラススライド18上の酸化インジウムス
ズ(ITO)の導電性金属層よりなる。酸化型のUV−可視
光線スペクトルフィルムは、10分間隔で採取し、溶媒、
電解質およびモノマーのブランクと照合した。
各フィルムの成長の間、成長循環ボルタモーグラムプ
ロットを取り、その結果を第7図(低温重合反応)およ
び第8図(室温重合反応)に示す。酸化段階の間のこれ
らの各曲線下面積を決定するための積分値は、直接フィ
ルム厚に関連し各フィルムが同じ厚さに成長することを
示す、通過した電荷(第7図は2.04mC、第8図は2.14m
C)を与える。かくして、各UV−可視光線スペクトルの
比較は、透明度における相違をかなり反映している。
第9図は、室温(RT)および低温(LT)の両重合反応
によって調製したフィルムにつき、フィルム成長の間に
得たイン・サイチュー・UV−可視光線スペクトルを示し
ており、低温でさらに低い吸収が達成されていることを
明白に示している。この相違は、RTで維持された。
実施例3 可視光線に対して透明であるが、赤外線(IR)放射に
対して、特に中IR域においては不透明であるフィルムを
提供できるのが有利である。かかる特性を証明するため
に、第4図に示すバイオラドFTS40FTIR分光器を用いた
イン・サイチュー・フーリエ変換−IR(FTIR)実験が可
能なように特別に設計された槽中で、室温および低温
(−15℃)でビチオフェンモノマーからポリビチオフェ
ンを成長させた。
該槽は、一般的に20に示される円筒形状をしたガラス
チャンバーよりなり、減少した直径(redused diamete
r)の軸末端領域を有し、該チャンバー20と同軸のポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)の電極ホルダー24がそ
こに摺動可能に設けられたスリーブ22を区画している。
O−リングシール26はスリーブ22および電極ホルダー24
の間に配されている。該電極ホルダー24は、スリーブ22
から離れた軸末端にディスク28を有し、このディスク28
は白金作動電極30がそこに配された電極ホルダーの軸末
端面を提供する。環状の白金ワイヤー対電極32は、電極
ホルダー24を囲み、カロメル対照電極34はチャンバー20
の円筒壁の中にはめ込まれている。スリーブ22から離れ
ているチャンバー20の軸末端は、PTFEシール40と協同で
きるプラスチック(PVDF)材質のスクリューキャップ38
により所定の位置に保持されたCaF2窓36により閉鎖され
ている。
FTIR測定に際して、白金作動電極30が窓36に隣接して
配され、IR光線が電極30上で成長する該ポリマーフィル
ムに向けられるように該電極ホルダー24の位置を調整
し、反射光線は液体N2で冷却したHg−Cd−Te検出器によ
って検出される。
ポリビチオフェンフィルムの成長条件は、アノード電
位を0.9Vで安定させ、次いで、成長が起こる1.2Vの電位
まで0.01V段階で次第に増加させることを除て実施例1
のものと同一であった。
FTIR反射率プロットは、室温および低温でそれぞれ成
長させたポリマーフィルムにつき、0.0Vにおける中性形
態のフィルムに対する、1.0Vにおける十分に酸化された
形態において室温で得た。実施例2のものに対応するCV
実験(結果は示さず)は、各フィルムが同様な厚さであ
ることを示した。FTIRの結果を第10図(室温重合反応)
および第11図(低温重合反応)に示す。理解されるごと
く、室温重合反応により調製したフィルムでは、電子的
吸収(負の反射率)はIR範囲中では最高値に達していな
いが、一方、低温重合反応により調製したフィルムは、
電子的吸収がIR領域の中央に向かう6200cm-1の波数にて
最高値に達している。
さらに、低温で成長させたフィルムの可視光線診査
は、フィルムの導電性および非導電性形態の両形態にお
いてこれが非常に透明であることを示す一方、室温で調
製したフィルムはその導電性形態においては非常に着色
していることを示していた。
これは、本発明を具体化する方法による低温重合反応
から得たフィルムが、可視光線に対しては非常に透明で
あるが、IR放射に対しては不透明で、よって、フィルム
を供した窓を通る熱の拡散および侵入を防ぐ有用なフィ
ルムを提供できるであろうことを示している。
実施例4 室温および低温(−15℃)の両温度でのピロール(第
1図を参照、X=NH)の重合反応に、実施例3の方法を
繰り返した。
ピロールフィルムの成長条件は、アノード電位を0.4V
で安定させ、次いで、成長が起こる0.7Vの電位まで0.01
V段階で次第に上昇させた以外は、実施例4のものと同
一であった。
低温で成長させたフィルムの可視光線診査は、これが
導電性および非導電性状態の両状態で非常に透明である
一方、室温で調製したフィルムの導電性状態では非常に
着色していることを示した。
室温および低温で成長させた同様の厚さのフィルムの
室温で得たFTIRプロットの結果をそれぞれ第12図および
第13図に示す。
再度、これらの結果は、両フィルムについて、−0.2V
における中性状態に対し、電子吸収は0.7Vまでの酸化に
際してどのように上昇するかを示すが、室温で成長させ
たフィルムはIR範囲内で最大吸収に達しない一方、低温
で成長させたフィルムは中IR域に向けて最小吸収を有す
ることを示している。
その静止状態(rest state)(すなわち、中性または
非電子導電性)にて絶縁状態であって、可視光線および
赤外線の両方に対して透明なポリマーフィルムを調製す
るのに本発明を具体化する工程を用いることができるこ
とは、実施例から明白に認めることができる。他方、該
フィルムを横切って電位差を付したなら、それは電気を
導電させ、赤外線に対しては不透明になる一方、可視光
線に対しては高度に透明のままであろう。
該調製工程は、簡単に、効率良く行うことができ、出
発モノマー成分は安価で広く入手できるピロールまたは
チオフェンのごときモノマーである。
かくして、非常に透明な電子導電ポリマーの合成に成
功した技術的に非常に重要な目標が、本発明を具体化す
る工程により達成された。かかる材料は、静電気防止コ
ーティング、透明な電磁気遮断、および特に「スマート
な」窓に有用である。当該「スマートな窓」は、導電性
および非導電性状態を採することができるフィルムと、
該フィルムがIRに対して不透明である1の状態から該フ
ィルムがIRに対して透明なもう1の状態に、該フィルム
をスイッチできる装置とを包含する、個々のモノマー成
分を選択することにより該ポリマーフィルムの物理的特
性を要望に応じて仕立てることができる。
フロントページの続き (72)発明者 クリステンセン,ポール・アンドリュー イギリス、ノースアンバーランド・エヌ イー61・1ビィエス、モルペス、コパ ー・チャー11番 (72)発明者 リード,ダニエル・チャールズ イギリス、ケント・ディエイ15・8イー アール、シドカップ、ウィンチャム・ア ベニュー22番 (56)参考文献 T.F.Otero et al,P olymer Communicati ons,vol.29,January 1988,p21−24 T.F.Otero et al,P olymer,vol.28,April 1987,p.651−658 T.F.Otero et al,P olymer,vol.29,Augus t 1988,p1522−1527 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 61/10 - 61/12 C08G 73/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気化学槽に、モノマー成分および電解質
    を含有する溶液を導入し、 該溶液を−10℃ないし−40℃の範囲内の温度に維持し、
    ついで 該槽に適用する電極電位をカソード限界およびアノード
    限界の間で繰り返し循環させ、その限界の1つ(A)は
    固定し、その他(B)は、アノードまたはカソード重合
    反応が起こる値に設定し、それにより電気化学的な重合
    反応に作用させる方法であって、 該方法は重合反応前のさらなる工程、 i)該槽に適用する電極電位をカソードおよびアノード
    限界の間で繰り返し循環させ、その限界の1つ(A)は
    固定し、その他(B)はアノードまたはカソード重合反
    応が起こり得る未満の大きさを有する値に設定し、 ii)各限界(A)および(B)を、それらそれぞれの固
    定値および設定値に保持し、電流/電位差のトレースが
    安定するまで該トレースを同時に監視し、しかる後に、 iii)限界値(B)を、該値がアノードまたはカソード
    重合反応が開始する最小の大きさを有する臨界電位に達
    するまで次第に上昇させることを特徴とする、少なくと
    もアノードおよびカソードを有する電気化学槽中で少な
    くとも1種のモノマーを含むモノマー成分を電気化学的
    に重合反応させることによって導電性ポリマーを製造す
    る方法。
  2. 【請求項2】該溶液が0.25ないし6センチポイズ(2.5
    ないし60Pa.s×10-4)の範囲の粘度を有することを特徴
    とする請求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】電気化学的な重合反応の間に、重合反応を
    維持するためにアノードまたはカソード限界(B)の大
    きさを、該重合反応が開始する最小臨界電位を超える0.
    1V以下の値まで上昇させることを特徴とする請求項1ま
    たは2いずれか1項に記載の製法。
  4. 【請求項4】該モノマー成分が、ピロール、チオフェ
    ン、ビチオフェン、ベンゼン、アニリンおよびベンゾ
    [C]−チオフェンのうち少なくとも1から選択される
    ことを特徴とする請求項1、2または3いずれか1項に
    記載の製法。
  5. 【請求項5】工程(iii)において、該電極電位(B)
    を0.01Vのオーダーの段階にて該最小臨界電位に向けて
    次第に上昇させることを特徴とする請求項1、2、3ま
    たは4いずれか1項に記載の製法。
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