JP3211768U - 壁つなぎ支持部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易な方法で確実に壁つなぎ材を設置することができる壁つなぎ支持部材を提供する。【解決手段】壁つなぎ支持部材2は、仮設足場1を構成する建物側の支柱11間に設置され、壁つなぎ材3の仮設足場側端部が設置される直線状の本体部と、本体部の一端に形成される第1の挟持部と、本体部のうち第1の挟持部が形成されている側とは反対側の端部に形成される第2の挟持部と、第1のくさびと、第2のくさびと、を備え、第1のくさびは、第1の挟持部が支柱を挟み込んだ状態で第1の挟持部の開放端側所定位置に予め形成された貫通孔に打ち込まれることで、第1の挟持部と共に支柱を囲って固定し、第2のくさびは、第2の挟持部が支柱を挟み込んだ状態で第2の挟持部の開放端側所定位置に予め設けられた貫通孔に打ち込まれることで、第2の挟持部と共に支柱を囲って固定する。【選択図】図1
Description
本考案は、建物と仮設足場とを固定する壁つなぎ材を仮設足場に設置する際に用いる壁つなぎ支持部材に関し、特に仮設足場に対して容易に設置可能な壁つなぎ支持部材に関する。
仮設足場の倒壊などを防止するため、仮設足場と建物の胴縁とを壁つなぎ材を用いて固定することがある。
このような壁つなぎ材に関する技術として、例えば、特許文献1がある。特許文献1には、足場(仮設足場)に設けられ、仮設足場を建物に固定するための壁つなぎ(壁つなぎ材)を支持する壁つなぎ支持部材が記載されている。特許文献1によると、壁つなぎ支持部材は、上下方向に延びるパイプ状に形成され、上下方向の任意の位置に壁つなぎ材の仮設足場側の一端が取り付けられる本体部と、本体部の下端に設けられ、仮設足場の隣接する支柱間に架け渡される第1水平材に固定されるクランプ部と、本体分の上端に設けられ、第1水平部材の上方に設けられる第2水平部材に引っ掛けられるフック部と、を備えている。このような構成により、壁つなぎ材の仮設足場側の一端が取り付けられる位置を例えば上下方向に自由に調整することが可能となる。
また、同様に壁つなぎ材に関する技術として、例えば、特許文献2がある。特許文献2には、壁つなぎ固定具と水平材(壁つなぎ支持部材)とを備える壁つなぎ取付構造が記載されている。特許文献2によると、水平材は、水平方向に延びるパイプ状に形成され、水平方向の任意の位置に壁つなぎ(壁つなぎ材)の後端側が取り付けられる本体部と、本体部の両端にそれぞれ設けられ、固定部材の高さに合うように高さ位置が調整され、仮設足場の隣接する支柱にそれぞれ固定される一対のクランプ部と、を有している。このような構成により、外壁パネル間の縦目地のどの位置でも屋外側から壁つなぎ材を容易に取り付けすることが可能となる。
一般的に、壁つなぎ材の建物側端部は建物の胴縁に設置され、壁つなぎ材の仮設足場側端部は仮設足場の支柱に設置される。ここで、胴縁には、縦胴縁と横胴縁とがある。建物の胴縁が横胴縁である場合、建物の横方向に胴縁(横胴縁)が横断しているため、壁つなぎ材の仮設足場側端部を仮設足場の支柱に設置した状態で壁つなぎ材の建物側端部を容易に横胴縁に設置することが出来る。一方、建物の胴縁が縦胴縁である場合、縦胴縁の位置と仮設足場の支柱の位置とが一致していないと、壁つなぎ材の仮設足場側端部を仮設足場の支柱に設置した状態で壁つなぎ材の建物側端部を縦胴縁に設置することが出来ないことになる。このように、建物の胴縁が縦胴縁である場合、仮設足場の設置位置などによっては壁つなぎ材を設置することが難しいおそれがある、という問題があった。
また、特許文献1に記載されている技術の場合、仮設足場に2つの水平部材が設けられていることが前提となる。そのため、仮設足場に2つの水平部材が設けられていない場合や2つの水平部材の位置関係などによっては、特許文献1に記載されている技術を採用することが出来なかった。その結果、建物の胴縁が縦胴縁である場合などにおいて、壁つなぎ材を設置することが難しいおそれがある、という問題が依然として残っていた。
また、特許文献1に記載されている壁つなぎ支持部材はフック部とクランプ部とで仮設足場に固定されており、特許文献2に記載されている水平材は、一対のクランプ部で仮設足場に固定されている。このように、特許文献1、2に記載されている技術では、ともに、クランプ部により壁つなぎ支持部材を仮設足場に固定している。このような構成のため、特許文献1、2に記載されている技術の場合、壁つなぎ支持部材を仮設足場に固定する際にねじなどを締めることが必要となり設置に非常に手間がかかる、という問題が生じていた。換言すると、特許文献1、2に記載されている技術では、容易に壁つなぎ材を設置することが難しい、という問題が生じていた。
以上のように、例えば建物の胴縁が縦胴縁である場合であっても、容易な方法で確実に壁つなぎ材を設置することが難しい、という問題が生じていた。
そこで、本考案の目的は、容易な方法で確実に壁つなぎ材を設置することが難しい、という問題を解決することが出来る壁つなぎ支持部材を提供することにある。
本考案の一形態である壁つなぎ支持部材は、
支柱間を連結する梁間に足場板を架け渡すことで形成された仮設足場と建物の胴縁とを固定する壁つなぎ材の仮設足場側端部が設置される壁つなぎ支持部材であって、
前記仮設足場を構成する建物側の前記支柱間に設置され、前記壁つなぎ材の仮設足場側端部が設置される直線状の本体部と、
前記本体部の一端に形成される第1の挟持部と、
前記本体部のうち前記第1の挟持部が形成されている側とは反対側の端部に形成される第2の挟持部と、
第1のくさびと、
第2のくさびと、
を備え、
前記第1のくさびは、前記第1の挟持部が前記支柱を挟み込んだ状態で当該第1の挟持部の開放端側所定位置に予め形成された貫通孔に打ち込まれることで、当該第1のくさびと前記第1の挟持部とにより前記支柱を囲って固定し、
前記第2のくさびは、前記第2の挟持部が前記支柱を挟み込んだ状態で当該第2の挟持部の開放端側所定位置に予め設けられた貫通孔に打ち込まれることで、当該第2のくさびと前記第2の挟持部とにより前記支柱を囲って固定する
という構成をとる。
支柱間を連結する梁間に足場板を架け渡すことで形成された仮設足場と建物の胴縁とを固定する壁つなぎ材の仮設足場側端部が設置される壁つなぎ支持部材であって、
前記仮設足場を構成する建物側の前記支柱間に設置され、前記壁つなぎ材の仮設足場側端部が設置される直線状の本体部と、
前記本体部の一端に形成される第1の挟持部と、
前記本体部のうち前記第1の挟持部が形成されている側とは反対側の端部に形成される第2の挟持部と、
第1のくさびと、
第2のくさびと、
を備え、
前記第1のくさびは、前記第1の挟持部が前記支柱を挟み込んだ状態で当該第1の挟持部の開放端側所定位置に予め形成された貫通孔に打ち込まれることで、当該第1のくさびと前記第1の挟持部とにより前記支柱を囲って固定し、
前記第2のくさびは、前記第2の挟持部が前記支柱を挟み込んだ状態で当該第2の挟持部の開放端側所定位置に予め設けられた貫通孔に打ち込まれることで、当該第2のくさびと前記第2の挟持部とにより前記支柱を囲って固定する
という構成をとる。
また、上記壁つなぎ支持部材では、
前記第1の挟持部は、前記本体部に対して回転可能に軸支されており、
前記第2の挟持部は、前記本体部に溶接固定されている
という構成をとる。
前記第1の挟持部は、前記本体部に対して回転可能に軸支されており、
前記第2の挟持部は、前記本体部に溶接固定されている
という構成をとる。
また、上記壁つなぎ支持部材では、
前記本体部のうちの前記第1の挟持部側端部下方には、前記第1の挟持部と当接して、当該第1の挟持部の下方への回転を防止するストッパーが形成されている
という構成をとる。
前記本体部のうちの前記第1の挟持部側端部下方には、前記第1の挟持部と当接して、当該第1の挟持部の下方への回転を防止するストッパーが形成されている
という構成をとる。
また、上記壁つなぎ支持部材では、
前記第1のくさびは略三角形状に形成されており、当該略三角形状の頂点には、前記第1のくさびを前記第1の挟持部に打ち込んだ状態で前記第1のくさびが前記第1の挟持部から抜けることを防止する凸部が形成されており、
前記第2のくさびは略三角形状に形成されており、当該略三角形状の頂点には、前記第2のくさびを前記第2の挟持部に打ち込んだ状態で前記第2のくさびが前記第2の挟持部から抜けることを防止する凸部が形成されている
という構成をとる。
前記第1のくさびは略三角形状に形成されており、当該略三角形状の頂点には、前記第1のくさびを前記第1の挟持部に打ち込んだ状態で前記第1のくさびが前記第1の挟持部から抜けることを防止する凸部が形成されており、
前記第2のくさびは略三角形状に形成されており、当該略三角形状の頂点には、前記第2のくさびを前記第2の挟持部に打ち込んだ状態で前記第2のくさびが前記第2の挟持部から抜けることを防止する凸部が形成されている
という構成をとる。
本考案は、以上のように構成されることにより、容易な方法で確実に壁つなぎ材を設置することが難しい、という問題を解決することが出来る壁つなぎ支持部材を提供することが出来る。
<実施形態1>
本考案の第1の実施形態を、図1乃至図6を参照して説明する。図1は、壁つなぎ支持部材2の使用状態の一例を説明するための斜視図である。図2は、壁つなぎ支持部材2の構成の一例を示す平面図である。図3は、壁つなぎ支持部材2の構成の一例を示す正面図である。図4は、壁つなぎ支持部材2の構成の一例を示す平面拡大図である。図5は、壁つなぎ支持部材2の構成の一例を示す正面拡大図である。図6は、壁つなぎ支持部材2に壁つなぎ材3を設置した際の様子の一例を示す図である。図7は、壁つなぎ支持部材2の他の構成の一例を示す正面拡大図である。図8は、壁つなぎ支持部材2の他の構成の一例を示す底面拡大図である。
本考案の第1の実施形態を、図1乃至図6を参照して説明する。図1は、壁つなぎ支持部材2の使用状態の一例を説明するための斜視図である。図2は、壁つなぎ支持部材2の構成の一例を示す平面図である。図3は、壁つなぎ支持部材2の構成の一例を示す正面図である。図4は、壁つなぎ支持部材2の構成の一例を示す平面拡大図である。図5は、壁つなぎ支持部材2の構成の一例を示す正面拡大図である。図6は、壁つなぎ支持部材2に壁つなぎ材3を設置した際の様子の一例を示す図である。図7は、壁つなぎ支持部材2の他の構成の一例を示す正面拡大図である。図8は、壁つなぎ支持部材2の他の構成の一例を示す底面拡大図である。
本考案の第1の実施形態では、図1で示すように、仮設足場1の支柱11間に設置される壁つなぎ支持部材2について説明する。壁つなぎ支持部材2には、仮設足場1と建物の胴縁とを固定する壁つなぎ材3の仮設足場1側端部が設置される。後述するように、本実施形態における壁つなぎ支持部材2は、くさび221およびくさび231を用いて仮設足場1の支柱11に固定される。つまり、壁つなぎ支持部材2は、挟持部22が支柱11を挟み込んだ状態で挟持部22の開放端側に予め形成された貫通孔にくさび221を打ち込むことで、支柱11に固定される。また、壁つなぎ支持部材2は、挟持部23が支柱11を挟み込んだ状態で挟持部23の開放端側に予め形成された貫通孔にくさび231を打ち込むことで、支柱11に固定される。このようにくさび221、231を用いて壁つなぎ支持部材2を仮設足場1に固定するよう構成することで、壁つなぎ支持部材2を容易に仮設足場1の支柱11に設置することが可能となる。
また、本実施形態における壁つなぎ支持部材2の場合、挟持部22は、軸部24を中心に本体部21に対して回転可能に軸支されている。このような構成により、壁つなぎ支持部材2を容易に仮設足場1に設置することが可能となる。換言すると、本実施形態における壁つなぎ支持部材2の場合、挟持部22を回転させて、例えば挟持部22と本体部21とが直交するような状態で、挟持部23の間に支柱11を挿入する。その後、挟持部22を回転させて挟持部22と本体部21とを同一の直線上に位置させることで、挟持部22の間に支柱11を挿入する。そして、挟持部22にくさび221を打ち込むとともに、挟持部23にくさび231を打ち込む。本実施形態における壁つなぎ支持部材2によると、例えば、このような動作により、容易に壁つなぎ支持部材2を仮設足場1の支柱11間に設置することが出来る。
図1は、壁つなぎ支持部材2の使用状態の一例を示す斜視図である。図1を参照すると、壁つなぎ支持部材2は仮設足場1のうち建物側の支柱11間に設置されている。
ここで、壁つなぎ支持部材2を設置する仮設足場1についてまず説明する。図1を参照すると、仮設足場1は、下端にジャッキ部が形成され、鉛直方向に延びる金属製の支柱11を例えば4本(6本、8本、……。それ以上でも構わない)有している。4本の支柱11のそれぞれは、例えば、平面視で長方形となる形状の各頂点に相当する位置に設置されている。
4本の支柱11のうち平面視で短辺側となる2本の支柱11は、所定の高さで金属製の横材12(梁)により連結されている。換言すると、平面視で短辺側となる一対の支柱11間には、それぞれの支柱11に設けられたクランプ14を用いて、当該一対の支柱11間を連結する横材12が設けられている。なお、横材12は、例えば、仮設足場1を設置する地面と平行となるように、2本の支柱11の間に設けられている。
また、2つの横材12の間には、足場板13が架け渡されている(連結配置されている)。足場板13は、例えば、略長方形状の金属製の板材であり、平面視で長辺側となる2本の支柱11の間の長さと同程度となる長辺方向の長さを有している。このように、支柱11間を連結する横材12間には、足場板13が架け渡されている。
仮設足場1は、例えば上記のような構成を有している。
なお、上述した仮設足場1はあくまで例示である。本実施形態において説明する壁つなぎ支持部材2は、上述した仮設足場1以外の構成を有する仮設足場に設置しても構わない。例えば、壁つなぎ支持部材2を設置する仮設足場1は、上記例示した構成に加えて、図示しない筋交いや補強部材、手摺りなどを備えていても構わない。また、図1の場合、横材12間に2本の足場板13が架け渡されているが、横材12間に架け渡される足場板13の数は図1で示す場合に限定されない。
本実施形態における壁つなぎ支持部材2は、上述したような仮設足場1のうちの建物側の2本の支柱11の間に設置される。換言すると、壁つなぎ支持部材2は、仮設足場1のうちの建物側の支柱11間に足場板13と並行に設置される、ということも出来る。
図2乃至図5は、壁つなぎ支持部材2の構成の一例を示している。図2を参照すると、壁つなぎ支持部材2は、直線状の本体部21と、本体部21のうちの一方の端部で回転可能に軸支された第1の挟持部である挟持部22と、本体部21のうちの他方の端部で溶接固定された第2の挟持部である挟持部23と、から構成されている。また、壁つなぎ支持部材2は、挟持部22のうちの開放端側に形成された貫通孔に打ち込まれる第1のくさびであるくさび221と、挟持部23のうちの開放端側に形成された貫通孔に打ち込まれる第2のくさびであるくさび231と、を有している。
本体部21は、図1乃至図3で示すように、例えば、円筒状の形状を有する金属製のパイプである。図1で示すように、本体部21は、仮設足場1を構成する建物側の支柱11間に設置される。本体部21の長さは、例えば、仮設足場1を構成する建物側の支柱11間の長さと同程度である。本体部21を構成するパイプのうちの任意の箇所には、例えば、図1、図6で示すように、クランプ31を用いて壁つなぎ材3が設置される。
挟持部22は、支柱11を挟み込むとともに、当該支柱11を挟み込んだ状態でくさび221を打ち込まれることで、当該挟持部22とくさび221とにより支柱11を挟み込んで(囲って)壁つなぎ支持部材2を固定する金属製の部材である。図2、図3で示すように、挟持部22のうちの一方の側(本体部21側)は、本体部21のうちの一方の端部に軸部24により回転可能に軸支されており、挟持部22のうちの他方の側には開放端が形成されている。
具体的には、挟持部22は、例えば2つの挟持片を備えており、当該2つの挟持片により支柱11を挟み込むよう構成されている。また、挟持部22を構成する2つの挟持片のうち一方の挟持片は、平面視で所定箇所より開放端側の箇所がより外側に開いた構造となるように形成されている。つまり、挟持部22は、一方の挟持片(例えば、最初にくさび221を挿入する側の挟持片)が平面視でより外側に開いた構造となるように形成された略C型の形状を有している。このように構成することで、より容易に支柱11を挟み込むことが可能となる。
また、2つの挟持片のうち開放端側所定箇所には、略三角形状のくさび221を打ち込む貫通孔がそれぞれ形成されている。本実施形態における挟持部22の場合、挟持部22にくさび221を打ち込んで挟持部22とくさび221とで支柱11を囲むことで、壁つなぎ支持部材2を仮設足場1の支柱11に固定する。このような構成を実現するため、本実施形態における挟持部22は、2つの挟持片のうちの開放端側であって挟持部22により挟み込む支柱11の径に応じた箇所に、貫通孔が形成されている。挟み込む支柱11の径に応じた箇所に貫通孔を形成することで、挟持部22にくさび221を打ち込んだ際に、挟持部22とくさび221とにより支柱11を囲むことが可能となる。なお、挟持部22にくさび221を打ち込んだ際、くさび221は例えば支柱11と当接する。
なお、本実施形態においては、くさび221の幅及び厚さと貫通孔の幅及び厚さの関係については、特に限定しない。たとえば、くさび221は、三角形状の先端にいくほど幅が狭くなるよう形成されており、くさび221の幅が貫通孔の幅と同程度となるまでくさび221を挟持部22に打ち込むよう構成されている。または、くさび221は三角形状の先端にいくほど幅が狭くなり、かつ、薄くなるよう形成されており、くさび221の厚みが貫通孔の厚さ方向の長さと同程度となるまでくさび221を挟持部22に打ち込むよう構成しても構わない。くさび221を三角形状の先端にいくほど幅が狭くなり、かつ、薄くなるよう形成し、くさび221の幅及び厚みが貫通孔の幅及び厚さ方向の長さと同程度となるまでくさび221を挟持部22に打ち込むよう構成しても構わない。
また、上述したように、挟持部22は、円柱状の形状を有する本体部21のうちの一方の端部に回転可能に軸支されている。具体的には、例えば図4、図5で示すように、挟持部22は、円柱状の形状を有する本体部21のうちの一方の端部で、例えばボルト241及びナット242により構成される軸部24により本体部21に対して回転可能に軸支されている。換言すると、挟持部22は、軸部24を中心として回転可能なよう本体部21に軸支されている。このような構成のため、例えば図5(A)に示すような挟持部22と本体部21とが同一の直線上に位置する状態から挟持部22を回転させることで、例えば図5(B)で示すような、挟持部22と本体部21とが直交するような状態に遷移することが出来る。上述したように、図5(B)のような挟持部22と本体部21とが直交するような状態で挟持部23の間に支柱11を挿入した後、挟持部22を回転させて挟持部22と本体部21とを同一の直線上に位置させることで、容易に壁つなぎ支持部材2を支柱11の間に位置させることが出来る。
挟持部23は、挟持部22が挟み込む支柱11とは異なる支柱11を挟み込むとともに、当該支柱11を挟み込んだ状態でくさび231を打ち込まれることで、当該挟持部23とくさび231とにより支柱11を挟み込んで(囲って)壁つなぎ支持部材2を固定する金属製の部材である。図2、図3で示すように、挟持部23のうちの一方の側(本体部21側)は、本体部21のうちの挟持部22を有する側とは反対側の端部に溶接固定されており、挟持部22のうちの他方の側には開放端が形成されている。
具体的には、挟持部23は、例えば2つの挟持片を備えており、当該2つの挟持片により支柱11を挟み込むよう構成されている。また、挟持部23を構成する2つの挟持片のうち一方の挟持片は、平面視で所定箇所より開放端側の箇所がより外側に開いた構造となるように形成されている。つまり、挟持部23は、一方の挟持片(例えば、最初にくさび231を挿入する側の挟持片)が平面視でより外側に開いた構造となるように形成された略C型の形状を有している。このように構成することで、より容易に支柱11を挟み込むことが可能となる。
また、2つの挟持片のうち開放端側所定箇所には、略三角形状のくさび231を打ち込む貫通孔がそれぞれ形成されている。実施形態における挟持部23の場合、挟持部23にくさび231を打ち込んで挟持部23とくさび231とで支柱11を囲むことで、壁つなぎ支持部材2を仮設足場1の支柱11に固定する。このような構成を実現するため、本実施形態における挟持部23は、2つの挟持片のうちの開放端側であって挟持部23により挟み込む支柱11の径に応じた箇所に、貫通孔が形成されている。挟み込む支柱11の径に応じた箇所に貫通孔を形成することで、挟持部23にくさび231を打ち込んだ際に、挟持部23とくさび231とにより支柱11を囲むことが可能となる。なお、挟持部23にくさび231を打ち込んだ際、くさび231は例えば支柱11と当接する。
以上のように、挟持部23は挟持部22と同様の形状を有している。なお、本実施形態においては、くさび221、挟持部22の場合と同様に、くさび231の幅及び厚さと貫通孔の幅及び厚さの関係については、特に限定しない。たとえば、くさび231は、三角形状の先端にいくほど幅が狭くなるよう形成されており、くさび231の幅が貫通孔の幅と同程度となるまでくさび231を挟持部23に打ち込むよう構成されている。または、くさび231は三角形状の先端にいくほど幅が狭くなり、かつ、薄くなるよう形成されており、くさび231の厚みが貫通孔の厚さ方向の長さと同程度となるまでくさび231を挟持部23に打ち込むよう構成しても構わない。くさび231を三角形状の先端にいくほど幅が狭くなり、かつ、薄くなるよう形成し、くさび231の幅及び厚みが貫通孔の幅及び厚さ方向の長さと同程度となるまでくさび231を挟持部23に打ち込むよう構成しても構わない。
また、上述したように、挟持部23は、円柱状の形状を有する本体部21のうちの挟持部22を有する側とは反対側の端部に溶接固定されている。このように溶接固定されているため、挟持部23は、挟持部22とは異なり、本体部21に対して回転しないことになる。なお、挟持部23は、挟持部22と同様に、本体部21に対して回転可能に軸支されていても構わない。
以上が、壁つなぎ支持部材2の構成の一例である。以上のような壁つなぎ支持部材2を用いることで、図6で示すように、壁つなぎ材3を本体部21上の任意の位置に設置することが可能となる。これにより、例えば、建物の胴縁が縦胴縁であった場合でも、建物の胴縁と仮設足場1の支柱11との位置関係に依らずに、壁つなぎ材3を設置することが可能となる。つまり、本実施形態によると、壁つなぎ支持部材2のうちの本体部21の任意の箇所にクランプ31を用いて壁つなぎ材3を設置することが可能となる。また、本実施形態における壁つなぎ支持部材2は、くさび221及びくさび231を用いて固定しており、容易な方法で設置することが出来る。以上より、本実施形態によると、容易な方法で確実に壁つなぎ材3を設置することが可能となる。
なお、図2、図4で示すように、本実施形態におけるくさび221及びくさび231のうちの三角形状の先端部分には、凸部222、232が形成されている。くさび221の先端に凸部222を形成することで、くさび221を挟持部22に打ち込んだ状態でくさび221が挟持部22から抜け落ちることを抑制することが出来る。同様に、くさび231の先端に凸部232を形成することで、くさび231を挟持部23に打ち込んだ状態でくさび231が挟持部23から抜け落ちることを抑制することが出来る。
また、壁つなぎ支持部材2の構成は、上記例示した場合に限定されない。例えば、図7、図8で示すように、壁つなぎ支持部材2のうちの底面側にはストッパー25を設けることが出来る。具体的には、例えば図7、図8で示すように、ストッパー25は、本体部21のうちの挟持部22側端部下方に溶接されている。ストッパー25は、挟持部22の下方側と当接することで、回転自在に軸支された挟持部22が下方側へ回転することを防止する。換言すると、壁つなぎ支持部材2は、挟持部22が下方へ回転することを防止するストッパー25を有することが出来る。このようなストッパー25を壁つなぎ支持部材2が有することで、挟持部22にくさび221を打ち込む際に挟持部22が下方へ回転してしまうことを防ぐことが出来る。その結果、より容易に挟持部22にくさび221を打ち込むことが可能となり、より容易に壁つなぎ支持部材2を支柱11に取り付けることが可能となる。
以上、上記各実施形態を参照して本願考案を説明したが、本願考案は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願考案の構成や詳細には、本願考案の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることが出来る。
1 仮設足場
11 支柱
12 横材
13 足場板
14 クランプ
2 壁つなぎ支持部材
21 本体部
22 挟持部
221 くさび
222 凸部
23 挟持部
231 くさび
232 凸部
24 軸部
241 ボルト
242 ナット
25 ストッパー
3 壁つなぎ材
31 クランプ
11 支柱
12 横材
13 足場板
14 クランプ
2 壁つなぎ支持部材
21 本体部
22 挟持部
221 くさび
222 凸部
23 挟持部
231 くさび
232 凸部
24 軸部
241 ボルト
242 ナット
25 ストッパー
3 壁つなぎ材
31 クランプ
Claims (4)
- 支柱間を連結する梁間に足場板を架け渡すことで形成された仮設足場と建物の胴縁とを固定する壁つなぎ材の仮設足場側端部が設置される壁つなぎ支持部材であって、
前記仮設足場を構成する建物側の前記支柱間に設置され、前記壁つなぎ材の仮設足場側端部が設置される直線状の本体部と、
前記本体部の一端に形成される第1の挟持部と、
前記本体部のうち前記第1の挟持部が形成されている側とは反対側の端部に形成される第2の挟持部と、
第1のくさびと、
第2のくさびと、
を備え、
前記第1のくさびは、前記第1の挟持部が前記支柱を挟み込んだ状態で当該第1の挟持部の開放端側所定位置に予め形成された貫通孔に打ち込まれることで、当該第1のくさびと前記第1の挟持部とにより前記支柱を囲って固定し、
前記第2のくさびは、前記第2の挟持部が前記支柱を挟み込んだ状態で当該第2の挟持部の開放端側所定位置に予め設けられた貫通孔に打ち込まれることで、当該第2のくさびと前記第2の挟持部とにより前記支柱を囲って固定する
壁つなぎ支持部材。 - 請求項1に記載の壁つなぎ支持部材であって、
前記第1の挟持部は、前記本体部に対して回転可能に軸支されており、
前記第2の挟持部は、前記本体部に溶接固定されている
壁つなぎ支持部材。 - 請求項2に記載の壁つなぎ支持部材であって、
前記本体部のうちの前記第1の挟持部側端部下方には、前記第1の挟持部と当接して、当該第1の挟持部の下方への回転を防止するストッパーが形成されている
壁つなぎ支持部材。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の壁つなぎ支持部材であって、
前記第1のくさびは略三角形状に形成されており、当該略三角形状の頂点には、前記第1のくさびを前記第1の挟持部に打ち込んだ状態で前記第1のくさびが前記第1の挟持部から抜けることを防止する凸部が形成されており、
前記第2のくさびは略三角形状に形成されており、当該略三角形状の頂点には、前記第2のくさびを前記第2の挟持部に打ち込んだ状態で前記第2のくさびが前記第2の挟持部から抜けることを防止する凸部が形成されている
壁つなぎ支持部材。
Priority Applications (1)
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JP2017002286U JP3211768U (ja) | 2017-05-23 | 2017-05-23 | 壁つなぎ支持部材 |
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Family Applications (1)
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