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JP3209290B2 - 薄膜磁気ヘッド及び磁気ディスク装置 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド及び磁気ディスク装置

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Publication number
JP3209290B2
JP3209290B2 JP30641992A JP30641992A JP3209290B2 JP 3209290 B2 JP3209290 B2 JP 3209290B2 JP 30641992 A JP30641992 A JP 30641992A JP 30641992 A JP30641992 A JP 30641992A JP 3209290 B2 JP3209290 B2 JP 3209290B2
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JP
Japan
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film
magnetic
thin
magnetic head
write
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JP30641992A
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JPH06131632A (ja
Inventor
譲 岩井
幹男 松崎
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP30641992A priority Critical patent/JP3209290B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜磁気ヘッド及び磁
気ディスク装置に関し、更に詳しくは、磁気抵抗効果素
子(以下MR素子と称する)を読み出し素子とし、誘導
型磁気変換素子を書き込み素子として用いた薄膜磁気ヘ
ッドの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜磁気ヘッドとしては、誘導型
薄膜磁気変換素子を読み書き素子として使用したものが
最もよく知られている。誘導型薄膜磁気変換素子を用い
た薄膜磁気ヘッドにおいて、高い読み出し出力を得るに
は、磁気ディスクと磁気ヘッドとの間の相対速度を上げ
るか、または、コイルのターン数を増大させる必要があ
る。しかし、磁気ディスクが小型化される傾向にあるた
め、相対速度の高速化による読み出し出力の増大は実情
に合わない。また、コイルのターン数増大による読み出
し出力は、コイルのインダクタンス及び直流抵抗値の増
大を招き、高周波特性を悪化させ、高速読み出しに適応
できなくなる。かかる問題点を解決する手段として、読
み出し素子をMR素子によって構成し、誘導型薄膜磁気
変換素子は書込み専用として用いるようにした技術が提
案されている。公知技術文献としては、例えば特公昭5
9−35088号公報、特公昭64ー1846号公報等
がある。
【0003】これらの公知文献に示された薄膜磁気ヘッ
ドは、読み出し素子の上に分離膜を介して書き込み素子
を積層した構造となっている。読み出し素子は、磁気シ
ールド膜と、MR素子を含み、MR素子が磁気シールド
膜間の電気絶縁層中に配置されている。分離膜は、主
に、書き込み磁場によって読み出し素子側で生じるバル
クハウゼン.ノイズを防止する目的で設けられている。
MR素子を用いた薄膜磁気ヘッドにおけるバルクハウゼ
ン.ノイズは、MR素子における磁区の磁化方向が書き
込み磁場の方向に配向することによって生じるものであ
る。バルクハウゼン.ノイズを抑制する手段として、従
来は分離膜を厚くすることによって対応している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、バルク
ハウゼン.ノイズを抑制する手段として、従来は分離膜
の厚み選定によって対応していたため、MR素子と書き
込み素子との間に生じる間隔を、バルクハウゼン.ノイ
ズ抑制に必要な値以下には小さくできない。
【0005】しかも、通常、この種の薄膜磁気ヘッド
は、書き込み素子と読み出し素子との間に磁気シールド
膜を有するので、MR素子と書き込み素子との間の間隔
が、磁気シールド膜の厚みによっても左右される。磁気
シールド膜の厚みを決定する重要な要因の一つに、磁気
シールド膜の飽和磁束密度Bsがあり、磁気シールド膜
は飽和磁束密度Bsによって定まる厚み以下には薄くす
ることができない。具体的には、従来の磁気シールド膜
は、飽和磁束密度Bsが8(kGauss)程度のパー
マロイ膜によって構成されており、外部磁場、特に他の
磁化反転遷移領域から生じる磁場による磁気飽和を回避
するために、2μm以上の膜厚が必要である。
【0006】従来の薄膜磁気ヘッドでは、MR素子と書
き込み素子との間に生じる間隔は9μm程度であり、そ
れよりも縮小することが困難である。このため、特に、
ロータリ・アクチュエータ式位置決め装置を用いた場
合、MR素子と書き込み素子との間で、トラック幅方向
の位置ずれを生じる。トラック幅方向の位置ずれによる
トラックズレを吸収する手段として、通常、記録トラッ
ク幅を再生トラック幅よりも広くとり、位置ズレを生じ
ても再生トラックが常に記録トラック内をトレースする
ようになっている。この結果、トラック.ロスが大きく
なり、磁気ディスク上での記録密度が低下する。従来の
の薄膜磁気ヘッドにおいて、トラック.ロス幅は3.2
μm以上になる。上述した公知文献には、このような問
題を解決する手段が開示されていない。
【0007】そこで、本発明の課題は、トラック.ロス
を減少させ、高記録密度を達成し得る薄膜磁気ヘッド及
び磁気ディスク装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明は、スライダと、読み出し素子と、書き込
み素子と、分離膜とを含む薄膜磁気ヘッドであって、前
記読み出し素子は、MR素子を含み、前記スライダ上に
設けられており、前記書き込み素子は、前記読み出し素
子の上に積層して設けられており、前記分離膜は、前記
読み出し素子と前記書き込み素子との間に設けられ、反
磁性膜を含む。
【0009】
【作用】読み出し素子は、MR素子を含んでいるから、
誘導型素子の場合と異なって、インダクタンスが小さ
く、高周波特性が悪化しない。
【0010】分離膜は、読み出し素子と書き込み素子と
の間に設けられ、反磁性膜を含むから、書き込み素子側
から読み出し素子側への書き込み磁場の通過が反磁性膜
によって阻止される。このため、分離膜の膜厚を薄く
し、書き込み素子と読み出し素子との間の間隔を縮小す
ることができる。反磁性は、磁場をかけたとき逆向きに
磁化される特性、すなわち、磁化率が負である特性とし
て知られており、磁化率が正である常磁性と対応する特
性である。ある物質に磁場をかけたときの磁化率をX、
反磁性項をXd、常磁性項をXpとすると、 X=Xd+Xp となる。本発明に係る反磁性膜はXp≒0を満たすよう
な反磁性材料によって構成される。反磁性材料の具体例
としては、BiもしくはSb系反磁性材料または超電導
材料、好ましくは高温超電導材料を挙げることができ
る。
【0011】また、書き込み素子側から読み出し素子側
への書き込み磁場の通過が反磁性膜によって阻止される
ため、磁気シールド膜の膜厚を従来よりも著しく薄くで
きる。一般的な薄膜磁気ヘッドを例にとると、従来、2
μm以上必要であった磁気シールド膜の膜厚を、1μm
未満の範囲に設定できる。場合によっては、磁気シール
ド膜を省略し、より一層、間隔を縮小することも可能で
ある。
【0012】この結果、書き込み素子とMR素子との間
の間隔が、例えば、例えば5μm以下に縮小され、ロー
タリ・アクチュエータ式位置決め装置によって駆動した
場合、スキュー角の大きくなる領域において、書き込み
素子とMR素子との間のトラック幅方向のずれが縮小
し、トラック.ロスが減少し、高密度記録が可能にな
る。また、スキュー角を大きくしてもトラック幅方向の
ずれが少なくて済むので、最大スキュー角を大きくでき
る。このため、最大スキュー角が大きくなる傾向にある
小型の磁気ディスク装置に対応し得るようになる。
【0013】
【実施例】図1は本発明に係る薄膜磁気ヘッドの断面
図、図2は本発明に係る薄膜磁気ヘッドの磁極配置を示
す拡大図である。1はスライダ、2は読み出し素子、3
は書き込み素子、4は分離膜、5は反磁性膜である。
【0014】スライダ1はセラミック構造体でなる基体
部分10を有し、媒体対向面側が高度の平面度を有する
空気ベアリング面101となっている。aは媒体走行方
向を示す。
【0015】読み出し素子2は、MR素子20を含み、
スライダ1上に設けられている。書き込み素子3は、読
み出し素子2の上に積層して設けられている。分離膜4
は、読み出し素子2と書き込み素子3との間に設けら
れ、反磁性膜5を含んでいる。
【0016】上述のように、読み出し素子2は、MR素
子20を含んでいるから、誘導型素子の場合と異なっ
て、インダクタンスが小さく、高周波特性が悪化しな
い。
【0017】分離膜4は、読み出し素子2と書き込み素
子3との間に設けられ、反磁性膜5を含むから、書き込
み素子3側から読み出し素子2側への書き込み磁場の通
過が、反磁性膜5によって阻止される。このため、分離
膜4の膜厚を薄くし、書き込み素子3と読み出し素子2
との間の間隔d1(図2参照)を縮小することができ
る。間隔d1は従来の薄膜磁気ヘッドでは9μm程度が
標準であるが、本発明によれば5μm以下に設定するこ
とは容易である。
【0018】この結果、書き込み素子3とMR素子20
との間の間隔d1が縮小され、ロータリ・アクチュエー
タ式位置決め装置によって駆動した場合、スキュー角の
大きくなる領域において、書き込み素子3とMR素子2
0との間のトラック幅方向のずれが縮小し、トラック.
ロスが減少し、高密度記録が可能になる。また、スキュ
ー角を大きくしてもトラック幅方向のずれが少なくて済
むので、最大スキュー角を大きくできる。このため、最
大スキュー角が大きくなる傾向にある小型の磁気ディス
ク装置に対応し得るようになる。
【0019】図示の読み出し素子2は、MR素子20の
ほかに、下部磁気シールド膜21と、上部磁気シールド
膜22とを含んでいる。
【0020】MR素子20は、下部磁気シールド膜21
と上部磁気シールド膜22との間の電気絶縁膜11の内
部に埋設されている。MR素子20はNi−Fe、Ni
−Co等の磁性薄膜材料を用いた薄膜であり、図2に図
示するように、導体膜24ー25間に配置されている。
導体膜24、25は間隔を隔ててほぼ平行に横並びに配
置され、空気ベアリング面101側に位置する間隔がト
ラック幅を規定している。電気絶縁膜11はAl23
たはSiO2等によって構成されている。読み出し動作
において、導体膜24、25を通してMR素子20にセ
ンス電流を流すと共に、磁気ディスク(図示しない)の
磁場の変化を、MR素子20の電気抵抗値の変化として
検出する。MR素子20には、導体膜24、25を通し
てセンス電流を流す他、入力磁場に対して直線性のよい
検出信号を得るため、バイアス磁場が加えられる。バイ
アス磁場を発生する手段として、MR素子20に直接に
バイアス導体膜を成膜し、バイアス導体膜に流す電流に
よる発生磁場を利用してバイアスを加えるシャントバイ
アス方式、MR素子20からマグネティク・セパレーシ
ョン・レイヤー(MSL)によって分離されて配置され
たソフト・アジェースント・レイヤー(SAL)から発
生する磁場を利用するソフト・フィルム・バイアス方
法、MR素子20に近接して薄膜永久磁石を配置し、薄
膜永久磁石の発生磁場を利用するマグネットバイアス方
式等が知られている。そして、磁気ディスクの磁場の変
化を、MR素子20の電気抵抗値の変化として検出す
る。
【0021】下部磁気シールド膜21は基体部分10の
上にほぼ均一な膜厚となるように形成され、上部磁気シ
ールド膜22は下部磁気シールド膜21から間隔を隔て
て分離膜4中に配置されている。下部磁気シールド膜2
1及び上部磁気シールド膜22は例えばパーマロイなど
の他の磁性材料によって構成できる。
【0022】書き込み素子3は、下部磁性膜31、上部
磁性膜32、コイル膜33、アルミナ等でなるギャップ
膜34、ノボラック樹脂等の有機樹脂で構成された絶縁
膜35及び保護膜36などを有して、読み出し素子2の
上に積層されている。
【0023】下部磁性膜31及び上部磁性膜32の先端
部は微小厚みのギャップ膜34を隔てて対向するポール
部P1、P2となっており、ポール部P1、P2におい
て書き込みを行なう。下部磁性膜31及び上部磁性膜3
2のヨーク部であり、ポール部P1、P2とは反対側に
あるバックギャップ部において、磁気回路を完成するよ
うに互いに結合されている。絶縁膜35の上に、ヨーク
部の結合部のまわりを渦巻状にまわるように、コイル膜
33を形成してある。
【0024】分離膜4はAl23またはSiO2等の電
気絶縁膜であり、書き込み素子3はこの分離膜4の上に
積層されている。反磁性膜5は分離膜4の膜厚の中間部
に配置されている。
【0025】書き込み素子3側から読み出し素子2側へ
の書き込み磁場の通過が、反磁性膜5によって阻止され
るため、磁気シールド膜22の膜厚を従来よりも著しく
薄くできる。一般的な薄膜磁気ヘッドを例にとると、従
来、2μm以上必要であった磁気シールド膜の膜厚を、
1μm未満の範囲に設定できる。このため、書き込み素
子3とMR素子20との間の間隔d1が一層縮小され、
ロータリ・アクチュエータ式位置決め装置によって駆動
した場合、スキュー角の大きくなる領域において、書き
込み素子3とMR素子30との間のトラック幅方向のず
れが縮小し、トラック.ロスが減少し、高密度記録が可
能になる。また、スキュー角を大きくしてもトラック幅
方向のずれが少なくて済むので、最大スキュー角を大き
くできる。
【0026】図2を参照すると、ロータリ・アクチュエ
ータ式位置決め装置を用いた場合において、MR素子2
0と書き込み素子3との間におけるトラック幅方向の位
置ずれによるトラックズレを吸収する手段として、下部
磁性膜31及び上部磁性膜32による記録トラック幅T
Wを、MR素子20を用いた読み出し素子2の再生トラ
ック幅TRよりも広くとり、位置ズレを生じても再生ト
ラックが常に記録トラック内をトレースするようになっ
ている。d1はMR素子20と書き込み素子3との間の
間隔、G1はギャップ幅、d31は下部磁性膜31の膜
厚、d22は上部磁気シールド膜22の膜厚、d32は
上部磁性膜32の膜厚、TLは記録トラック幅TWと再
生トラック幅TRとの間に差を持たせたことによって生
じるトラック.ロス幅、△Tはトラック.マージン、G
1は書き込み変換ギャップである。
【0027】図3は本発明に係る薄膜磁気ヘッドの更に
別の実施例を示す断面図である。図において、図1と同
一の参照符号は同一性ある構成部分を示している。この
実施例では、反磁性膜5が上部磁気シールド膜を構成し
ている。すなわち、反磁性膜5から独立する上部磁気シ
ールド膜を有していない。したがって、この実施例の場
合は、書き込み素子3とMR素子23との間の間隔をよ
り一層縮小することができる。
【0028】図4は本発明に係る薄膜磁気ヘッドの更に
別の実施例を示す拡大断面図である。この実施例の場
合、反磁性膜5が読み出し素子2の上部磁気シールド膜
を構成している他、書き込み素子3の下部磁性膜31
が、飽和磁束密度Bsが10(kGauss)以上であ
る磁性材料によって構成されている。従来、下部磁性膜
31は、飽和磁束密度Bsが8(kGauss)程度の
パーマロイ膜によって構成されており、必要なオーバラ
イト特性(O/W<−30dB)を確保するため、2μ
m以上の膜厚が必要であった。実施例における下部磁性
膜31は飽和磁束密度Bsが10(kGauss)以上
であり、その膜厚d31を2μm未満に設定しても、必
要なオーバライト特性(O/W<−30dB)を確保で
きる。下部磁性膜31のために適した磁性材料の例はC
o−Fe系磁性材料、Co−Zr系磁性材料またはFe
N系磁性材料である。上部磁性膜32は下部磁性膜31
と同一の材料または例えばパーマロイなどの他の磁性材
料によって構成できる。
【0029】図5は本発明に係る磁気ディスク装置を示
す図である。6は位置決め装置、7は磁気ディスク、8
は周知のヘッド支持装置、9は本発明に係る薄膜磁気ヘ
ッドである。磁気ディスク7は、図示しない回転駆動機
構により、矢印aの方向に回転駆動される。位置決め装
置6は、ロータリ・アクチュエータ式であり、ヘッド支
持装置8の一端側を支持し磁気ディスク7の面上で所定
角度で、矢印b1またはb2の方向に駆動する。それに
よって、所定のトラックにおいて、磁気ディスク7への
書き込み及び読み出しが行なわれる。
【0030】図6は磁気ヘッド装置の正面部分断面図、
図7は同じく底面部分断面図である。ヘッド支持装置8
は、金属薄板でなる支持体81の長手方向の一端にある
自由端に、同じく金属薄板でなる可撓体82を取付け、
この可撓体82の下面に薄膜磁気ヘッド9を取付けた構
造となっていて、磁気ディスク7に薄膜磁気ヘッド9を
押付ける荷重力を与える。図示の可撓体82は、支持体
81の長手方向軸線O2と略平行して伸びる2つの外側
枠部821、822と、支持体81から離れた端におい
て外側枠部821、822を連結する横枠823と、横
枠823の略中央部から外側枠部821、822に略平
行するように延びていて先端を自由端とした舌状片82
4とを有して構成され、横枠823のある方向とは反対
側の一端を、支持体81の自由端付近に溶接等の手段に
よって取付けてある。
【0031】可撓体82の舌状片824の上面には、例
えば半球状の荷重用突起825が設けられていて、この
荷重用突起825により、支持体81の自由端から舌状
片824へ荷重力を伝えるようにしてある。
【0032】舌状片824の下面に薄膜磁気ヘッド9を
接着等の手段によって取付けてある。薄膜磁気ヘッド9
は、スライダ1及び磁気変換素子2、3を有し、磁気変
換素子2、3がスライダ1の長さ方向の1側端面に設け
られており、長さ方向がヘッド支持装置8の長手方向に
一致するように、磁気ヘッド支持装置8に取付けられて
いる。本発明に適用可能なヘッド支持装置8は、上記実
施例に限らない。これまで提案され、またはこれから提
案されることのあるヘッド支持装置を、広く適用でき
る。
【0033】図8は図5に示した磁気ディスク装置の動
作を説明する図である。読み書き動作において、薄膜磁
気ヘッド9を支持するヘッド支持装置8がロータリ・ア
クチュエータ式位置決め装置4によりピポット中心O1
を中心にして、矢印b1、b2の方向にスイングするご
とく駆動される。磁気ディスク7上の薄膜磁気ヘッド9
の位置は、通常、スキュー角によって表現される。図示
の場合、薄膜磁気ヘッド9が磁気ディスク7の最内周に
位置する時をスキュー角=0となるように設定し、外周
側にスキューするようになっているので、ヘッド支持装
置8の回転角度がスキュー角に対応する。
【0034】図9は図5の磁気ディスク装置に図1及び
図2に示した本発明に係る薄膜磁気ヘッドを組み合わせ
た場合におけるスキュー角=0の時の記録トラックと再
生トラックとの関係を示す図、図10は図5の磁気ディ
スク装置に図1及び図2に示した薄膜磁気ヘッドを組み
合わせた場合におけるスキュー角=20度の時の記録ト
ラックWと再生トラックRとの関係を示す図である。M
R素子20と書き込み素子3との間の間隔d1(図2参
照)を5μmとし、最大スキュー角を20度に設定し、
再生トラック幅TRを3μmとしたとき、記録トラック
幅TWは5.8μmでよく、トラック.ロス幅TLは
1.8μmになる。従来は、再生トラック幅TRを2μ
mとした場合、7.7μmの記録トラック幅TWが必要
になり、3.3μmのトラック.ロス幅TLを生じてい
た。従って、本発明によれば、トラック.ロス幅TLを
従来の約半分近くまで縮小できる。
【0035】図示は、面内記録再生用磁気ヘッドである
が、垂直磁気記録再生用磁気ヘッド等であってもよい。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果が得られる。 (a)読み出し素子は、MR素子を含んでいるから、誘
導型素子の場合と異なって、インダクタンス値が小さ
く、高周波特性が悪化しない。 (b)分離膜は、読み出し素子と書き込み素子との間に
設けられ、反磁性膜を含むから、書き込み素子側から読
み出し素子側への書き込み磁場の通過が反磁性膜によっ
て阻止される。この結果、書き込み素子とMR素子との
間の間隔が縮小され、ロータリ・アクチュエータ式位置
決め装置によって駆動した場合、スキュー角の大きくな
る領域において、書き込み素子とMR素子との間のトラ
ック幅方向のずれが縮小し、トラック.ロスが減少し、
高密度記録が可能になる。 (c)スキュー角を大きくしてもトラック幅方向のずれ
が少なくて済むので、最大スキュー角を大きくできる。
このため、最大スキュー角が大きくなる傾向にある小型
の磁気ディスク装置に対応し得るようになる。 (d)書き込み素子側から読み出し素子側への書き込み
磁場の通過が反磁性膜によって阻止されるため、磁気シ
ールド膜の膜厚を従来よりも著しく薄くし、または省略
し、より一層、間隔を縮小することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜磁気ヘッドをモデル化して示
す断面図である。
【図2】図1に示した薄膜磁気ヘッドの磁極配置を示す
拡大図である。
【図3】本発明に係る薄膜磁気ヘッドの別の例をモデル
化して示す断面図である。
【図4】本発明に係る薄膜磁気ヘッドの別の例をモデル
化して示す断面図である。
【図5】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを用いた磁気ディ
スク装置を示す図である。
【図6】図5に示した磁気ディスク装置を構成する磁気
ヘッド装置の正面部分断面図である。
【図7】図5に示した磁気ディスク装置を構成する磁気
ヘッド装置の底面部分断面図である。
【図8】図5に示した磁気ディスク装置の動作を説明す
る図である
【図9】図5の磁気ディスク装置に図1及び図2に示し
た本発明に係る薄膜磁気ヘッドを組み合わせた場合にお
けるスキュー角=0の時の記録トラックと再生トラック
との関係を示す図である。
【図10】図5の磁気ディスク装置に図1及び図2に示
した本発明に係る薄膜磁気ヘッドを組み合わせた場合に
おけるスキュー角=20度の時の記録トラックと再生ト
ラックとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 スライダ 2 読み出し素子 20 MR素子 3 書き込み素子 4 分離膜 5 反磁性膜

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライダと、読み出し素子と、書き込み
    素子と、分離膜とを含む薄膜磁気ヘッドであって、 前記読み出し素子は、磁気抵抗効果素子を含み、前記ス
    ライダ上に設けられており、 前記書き込み素子は、前記読み出し素子の上に積層して
    設けられており、 前記分離膜は、前記読み出し素子と前記書き込み素子と
    の間に設けられ、反磁性膜を含む薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記反磁性膜は、超電導材料でなる請求
    項1に記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】前記読み出し素子は、前記書き込み素子側
    に上部磁気シールド膜を有しており、 前記反磁性膜は、前記上部磁気シールド膜と、前記書き
    込み素子との間に配置されている請求項1または2に記
    載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記読み出し素子は、前記書き込み素子
    側に上部磁気シールド膜を有しており、 前記反磁性膜は、前記上部磁気シールド膜を構成する請
    求項1または2に記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記書き込み素子は、下部磁性膜と、上
    部磁性膜と、コイル膜とを有し、前記読み出し素子の上
    に設けられており、前記下部磁性膜及び上部磁性膜は、
    先端が書き込みギャップを構成し、後方が互いに結合さ
    れて磁気回路を構成しており、前記コイル膜は前記下部
    磁性膜及び前記上部磁性膜の後方結合部を回るように配
    置されている請求項1、2、3または4に記載の薄膜磁
    気ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記下部磁性膜は、飽和磁束密度Bsが
    10(kGauss)以上である磁性材料によって構成
    されている請求項5に記載の薄膜磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記下部磁性膜は、Co−Fe系磁性材
    料、Co−Zr系磁性材料またはFeN系磁性材料の少
    なくとも一種でなる請求項6に記載の薄膜磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 磁気ディスクと、位置決め装置と、ヘッ
    ド支持装置と、薄膜磁気ヘッドとを含む磁気ディスク装
    置であって、 前記位置決め装置は、前記ヘッド支持装置の一端側を支
    持し前記磁気ディスクの面上で所定角度で面回転させる
    ものであり、 前記ヘッド支持装置は、他端側で前記薄膜磁気ヘッドを
    支持しており、 前記薄膜磁気ヘッドは、請求項1乃至7に記載の何れか
    でなる磁気ディスク装置。
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