JP3206218B2 - 電圧形インバータの瞬時値制御方式 - Google Patents
電圧形インバータの瞬時値制御方式Info
- Publication number
- JP3206218B2 JP3206218B2 JP13092693A JP13092693A JP3206218B2 JP 3206218 B2 JP3206218 B2 JP 3206218B2 JP 13092693 A JP13092693 A JP 13092693A JP 13092693 A JP13092693 A JP 13092693A JP 3206218 B2 JP3206218 B2 JP 3206218B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inverter
- hysteresis width
- switching frequency
- current
- control method
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Inverter Devices (AREA)
- Control Of Ac Motors In General (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スイッチング周波数が
正弦波指令電圧の位相に依存することなく一定となるよ
うにした電圧形インバータの瞬時値制御方式に関する。
正弦波指令電圧の位相に依存することなく一定となるよ
うにした電圧形インバータの瞬時値制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】図4にモータ駆動用インバータの回路構
成を示す。インバータ1でモータIMを円滑に駆動する
ためには負荷電流を正弦波にすることが望ましい。この
ため図4に示すような一定ヒステリシス幅瞬時値制御方
式が多用されている。
成を示す。インバータ1でモータIMを円滑に駆動する
ためには負荷電流を正弦波にすることが望ましい。この
ため図4に示すような一定ヒステリシス幅瞬時値制御方
式が多用されている。
【0003】この方式は正弦波指令電流i*(=Isi
nθ)と電流検出器CTで検出した負荷電流iとの差を
一定ヒステリシス幅Δiのコンパレータ9で比較し、│
i−i*│>Δiとなった時点でインバータの上下アー
ムの半導体スイッチS1とS2等のON,OFFを反転
させ、di/dtの極性を反転させるものである。この
制御はU,V,W相夫々について独立に行う。この動作
例を図5に示す。
nθ)と電流検出器CTで検出した負荷電流iとの差を
一定ヒステリシス幅Δiのコンパレータ9で比較し、│
i−i*│>Δiとなった時点でインバータの上下アー
ムの半導体スイッチS1とS2等のON,OFFを反転
させ、di/dtの極性を反転させるものである。この
制御はU,V,W相夫々について独立に行う。この動作
例を図5に示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来制御方式は、
コンパレータ9のヒステリシス幅Δiが一定のため指令
電流i*=Isinθにおいてθ≒0°近傍では半導体
スイッチS1,S2のスイッチング周波数が低くなり、
θ=90°近傍では高くなる(図5)。即ち、従来の瞬
時値制御方式では指令電流の位相によりスイッチング周
波数が異なる。
コンパレータ9のヒステリシス幅Δiが一定のため指令
電流i*=Isinθにおいてθ≒0°近傍では半導体
スイッチS1,S2のスイッチング周波数が低くなり、
θ=90°近傍では高くなる(図5)。即ち、従来の瞬
時値制御方式では指令電流の位相によりスイッチング周
波数が異なる。
【0005】モータ駆動用インバータは、そのスイッチ
ング周波数が或る値(≒20KHz)を超えると騒音が
可聴領域を超え、人間には聞こえなくなる。しかしθ=
0°近傍ではスイッチング周波数が低いので、この周波
数成分が原因で騒音が発生する。
ング周波数が或る値(≒20KHz)を超えると騒音が
可聴領域を超え、人間には聞こえなくなる。しかしθ=
0°近傍ではスイッチング周波数が低いので、この周波
数成分が原因で騒音が発生する。
【0006】ヒステリシス幅Δiを小さくすれば、θ=
0°近傍のスイッチング周波数を可聴領域以上とするこ
とができるが、インバータの平均スイッチング周波数も
高くなり、スイッチングロスが大きくなり、インバータ
の効率が低下する。
0°近傍のスイッチング周波数を可聴領域以上とするこ
とができるが、インバータの平均スイッチング周波数も
高くなり、スイッチングロスが大きくなり、インバータ
の効率が低下する。
【0007】本発明は、従来のこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、イン
バータの効率を低下させることなくインバータのスイッ
チング周波数を可聴領域以上とすることが可能な電圧形
インバータの瞬時値制御方式を提供することにある。
てなされたものであり、その目的とするところは、イン
バータの効率を低下させることなくインバータのスイッ
チング周波数を可聴領域以上とすることが可能な電圧形
インバータの瞬時値制御方式を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における電圧形インバータの瞬時値制御方式
は、 正弦波指令電流と出力検出電流との差を検出し、
この差電流の絶対値をヒステリシス幅と比較し、前記絶
対値がヒステリシス幅より大きくなった時、インバータ
上下アームの半導体スイッチのON,OFFを反転させ
る電圧形インバータにおいて、前記ヒステリシス幅を、
前記正弦波の指令電流の位相によって変化する可変ヒス
テリシス幅とすると共に、その可変ヒステリシス幅を前
記半導体スイッチのスイッチング周波数が指令電流の位
相に依存せずほぼ一定となりかつスイッチング周波数が
可聴領域以上となるように設定したものである。
に、本発明における電圧形インバータの瞬時値制御方式
は、 正弦波指令電流と出力検出電流との差を検出し、
この差電流の絶対値をヒステリシス幅と比較し、前記絶
対値がヒステリシス幅より大きくなった時、インバータ
上下アームの半導体スイッチのON,OFFを反転させ
る電圧形インバータにおいて、前記ヒステリシス幅を、
前記正弦波の指令電流の位相によって変化する可変ヒス
テリシス幅とすると共に、その可変ヒステリシス幅を前
記半導体スイッチのスイッチング周波数が指令電流の位
相に依存せずほぼ一定となりかつスイッチング周波数が
可聴領域以上となるように設定したものである。
【0009】
【作用】ヒステリシス幅が一定の場合、インバータのス
イッチング周波数は正弦波指令電流の位相90°及び2
70°付近で高くなり、0°及び180°付近で低くな
るが、ヒステリシス幅を正弦波指令電流の位相によって
変化する可変ヒステリシス幅としたので、スイッチング
周波数を指令電流の位相に関係なく一定にすることがで
きる。
イッチング周波数は正弦波指令電流の位相90°及び2
70°付近で高くなり、0°及び180°付近で低くな
るが、ヒステリシス幅を正弦波指令電流の位相によって
変化する可変ヒステリシス幅としたので、スイッチング
周波数を指令電流の位相に関係なく一定にすることがで
きる。
【0010】上記ヒステリシス幅一定の場合全位相にお
いてスイッチング周波数を可聴領域以上とすることは困
難であるが、スイッチング周波数が位相に関係なく一定
となるので、平均スイッチング周波数を上げずに可聴領
域以上とすることが可能である。
いてスイッチング周波数を可聴領域以上とすることは困
難であるが、スイッチング周波数が位相に関係なく一定
となるので、平均スイッチング周波数を上げずに可聴領
域以上とすることが可能である。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1はモータ駆動用インバータとそのインバータの1相
分の制御回路を示す。同図において、1は半導体スイッ
チS1〜S6からなるインバータ、IMはインバータ1
によって駆動されるモータ、CTはU相出力(負荷)電
流検出器。
図1はモータ駆動用インバータとそのインバータの1相
分の制御回路を示す。同図において、1は半導体スイッ
チS1〜S6からなるインバータ、IMはインバータ1
によって駆動されるモータ、CTはU相出力(負荷)電
流検出器。
【0012】2〜7はU相の上,下半導体スイッチS
1,S2を制御するU相制御回路で、2は電流検出器C
Tからの検出電流iと指令電流i*(=Isinθ)と
の差を求める電流差検出器、3は電流差検出器2の出力
i−i*の絶対値を求める絶対値変換部。
1,S2を制御するU相制御回路で、2は電流検出器C
Tからの検出電流iと指令電流i*(=Isinθ)と
の差を求める電流差検出器、3は電流差検出器2の出力
i−i*の絶対値を求める絶対値変換部。
【0013】4は指令電流i*=Isinθが入力し、
その振幅Iと位相θによってヒステリシス幅Δiが、図
2(c)に示すようにθ=0°,180°近傍では狭く
θ=90°,270°近傍では広くなり、インバータの
半導体スイッチのスイッチング周波数を図2(b)に示
すように指令電流i*の位相θに依存せず一定となしう
る可変ヒステリシス幅Δi′を演算により求める可変ヒ
ステリシス幅演算部。
その振幅Iと位相θによってヒステリシス幅Δiが、図
2(c)に示すようにθ=0°,180°近傍では狭く
θ=90°,270°近傍では広くなり、インバータの
半導体スイッチのスイッチング周波数を図2(b)に示
すように指令電流i*の位相θに依存せず一定となしう
る可変ヒステリシス幅Δi′を演算により求める可変ヒ
ステリシス幅演算部。
【0014】5は絶対値変換部3の出力・i−i*・と
演算部4の出力Δi′とを比較(図3(a))するコン
パレータ、6はコンパレータ5からのパルス(図3
(b))がCLK端子に入力するフリップフロップ、7
はフリップフロップのS1オン信号出力とS2オン信号
出力(図3(c))にデットタイムを付与して半導体ス
イッチS1ゲート信号及びS2ゲート信号を出力するデ
ットタイム生成部である。半導体スイッチS3,S4及
びS5,S6も同様に制御する。
演算部4の出力Δi′とを比較(図3(a))するコン
パレータ、6はコンパレータ5からのパルス(図3
(b))がCLK端子に入力するフリップフロップ、7
はフリップフロップのS1オン信号出力とS2オン信号
出力(図3(c))にデットタイムを付与して半導体ス
イッチS1ゲート信号及びS2ゲート信号を出力するデ
ットタイム生成部である。半導体スイッチS3,S4及
びS5,S6も同様に制御する。
【0015】以上のように構成されているので、可変ヒ
ステリシス演算部4は指令電流i*からスイッチング周
波数が一定となるような可変ヒステリシス幅Δi′を出
力する。しかして絶対値変換部3からの出力が・i−i
*・>Δi′となるとコンパレータ5からフリップフロ
ップ6のCLK端子に出力されてフリップフロップの出
力を反転させる。このため半導体スイッチS1,S2の
ゲート信号のオン、オフが反転し、再び・i−i*・<
Δiとなる。
ステリシス演算部4は指令電流i*からスイッチング周
波数が一定となるような可変ヒステリシス幅Δi′を出
力する。しかして絶対値変換部3からの出力が・i−i
*・>Δi′となるとコンパレータ5からフリップフロ
ップ6のCLK端子に出力されてフリップフロップの出
力を反転させる。このため半導体スイッチS1,S2の
ゲート信号のオン、オフが反転し、再び・i−i*・<
Δiとなる。
【0016】従って殆どの領域において│i−i*│≦
Δiが保たれ、出力電流iは図2(a)に示すように制
御される。よって半導体スイッチS1,S2のON期間
は図2(b)のように均一となるので、平均スイッチン
グ周波数を殆ど変えることなく可聴周波数以上とするこ
とが可能となる。
Δiが保たれ、出力電流iは図2(a)に示すように制
御される。よって半導体スイッチS1,S2のON期間
は図2(b)のように均一となるので、平均スイッチン
グ周波数を殆ど変えることなく可聴周波数以上とするこ
とが可能となる。
【0017】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次に記載する効果を奏する。
ので、次に記載する効果を奏する。
【0018】(1)インバータの半導体スイッチのスイ
ッチング周波数を略一定にすることができる。
ッチング周波数を略一定にすることができる。
【0019】(2)インバータの平均スイッチング周波
数を上げることなく指令電流の全位相におけるスイッチ
ング周波数を可聴領域以上に設定することができる。
数を上げることなく指令電流の全位相におけるスイッチ
ング周波数を可聴領域以上に設定することができる。
【0020】(3)このためインバータの損失を増加さ
せることなくインバータから発生する騒音を抑制でき
る。
せることなくインバータから発生する騒音を抑制でき
る。
【0021】(4)スイッチング周波数が略一定となる
ので、デッドタイムの時間幅設定が容易となる。
ので、デッドタイムの時間幅設定が容易となる。
【図1】本発明の実施例にかかるインバータの制御回路
図。
図。
【図2】実施例の制御方式を説明する波形図。
【図3】実施例の制御回路動作原理図。
【図4】従来例にかかるインバータの制御回路図。
【図5】従来例の制御方式を説明する波形図。
1…インバータ 2…差検出器 3…絶対値変換部 4…可変ヒステリシス幅演算部 5…コンパレータ 6…フリップフロップ 7…デッドタイム生成部 9…ヒステリシスコンパレータ IM…モータ S1〜S6…半導体スイッチ
Claims (1)
- 【請求項1】 正弦波指令電流と出力検出電流との差を
検出し、この差電流の絶対値をヒステリシス幅と比較
し、前記絶対値がヒステリシス幅より大きくなった時、
インバータ上下アームの半導体スイッチのON,OFF
を反転させる電圧形インバータにおいて、 前記ヒステリシス幅を、前記正弦波の指令電流の位相に
よって変化する可変ヒステリシス幅とすると共に、その
可変ヒステリシス幅を前記半導体スイッチのスイッチン
グ周波数が指令電流の位相に依存せずほぼ一定となりか
つスイッチング周波数が可聴領域以上となるように設定
したことを特徴とする電圧形インバータの瞬時値制御方
式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13092693A JP3206218B2 (ja) | 1993-06-02 | 1993-06-02 | 電圧形インバータの瞬時値制御方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13092693A JP3206218B2 (ja) | 1993-06-02 | 1993-06-02 | 電圧形インバータの瞬時値制御方式 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06351254A JPH06351254A (ja) | 1994-12-22 |
JP3206218B2 true JP3206218B2 (ja) | 2001-09-10 |
Family
ID=15045964
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13092693A Expired - Fee Related JP3206218B2 (ja) | 1993-06-02 | 1993-06-02 | 電圧形インバータの瞬時値制御方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3206218B2 (ja) |
-
1993
- 1993-06-02 JP JP13092693A patent/JP3206218B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06351254A (ja) | 1994-12-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6225774B1 (en) | Motor control method and motor control system | |
JP4071769B2 (ja) | 永久磁石モータ駆動用の空間ベクトルパルス幅変調器 | |
US6324085B2 (en) | Power converter apparatus and related method | |
JP2008199709A (ja) | インバータ制御装置及び交流電動機制御装置 | |
JP3250329B2 (ja) | インバータの二相pwm制御装置 | |
JP3455788B2 (ja) | 電力変換装置 | |
US11303224B2 (en) | Inverter device with high follow-up capability | |
JP3206218B2 (ja) | 電圧形インバータの瞬時値制御方式 | |
JP4505725B2 (ja) | 三相インバータ装置 | |
JP2006074898A (ja) | 電圧形インバータのデッドタイム補償法およびデッドタイム補償器 | |
JPH04236171A (ja) | インバータの出力電圧波形歪み抑制法 | |
JP3490600B2 (ja) | 電力変換装置のパルス幅変調方法 | |
JP4649152B2 (ja) | 電力変換装置 | |
JP3378209B2 (ja) | 電圧型3相用インバータ装置 | |
JP2006109541A (ja) | 電力変換器の制御装置 | |
JPH10132861A (ja) | Acサーボドライバの電流検出装置 | |
KR100347758B1 (ko) | 브리지형 전력변환기의 데드타임 최소화 스위칭 방법 | |
WO2021048999A1 (ja) | 電力変換装置 | |
JPH01259761A (ja) | 電圧形インバータの電流制御方法 | |
JP2004254441A (ja) | モータ制御装置 | |
JP3322069B2 (ja) | 中性点クランプ形インバータのpwm制御回路 | |
JPH10164845A (ja) | Pwm式順変換装置 | |
JPH0824426B2 (ja) | パルス幅変調形インバ−タ装置 | |
JPH0614590A (ja) | Pwmインバータ | |
JP3463169B2 (ja) | 電力変換装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |