JP3287792B2 - 帯電装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
形成装置に関する。
帯電体に接触させて被帯電体を帯電(除電も含む)する
接触帯電方式の帯電装置、該帯電装置を用いた画像形成
装置に関する。
の複写機・プリンタなど、電子写真感光体・静電記録誘
電体等の像担持体に該像担持体を帯電する工程を含む作
像プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成装置
においては、被帯電体としての像担持体を一様に帯電処
理する手段機器として従来一般にコロナ帯電装置が利用
されていた。
に対向配設し、高圧を印加したコロナ帯電器から発生す
るコロナシャワーに被帯電体面をさらすことで被帯電体
面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
低電力等の利点を有することから、中・低速機種の画像
形成装置などには接触帯電装置が実用されるようになっ
てきている。
た帯電器を当接させて被帯電体面を所定の極性・電位に
帯電させるものである。接触帯電器は導電性の部材であ
り、弾性ローラ(ローラ帯電器)、ブレード(ブレード
帯電器)、磁気ブラシ(磁気ブラシ帯電器)、ファーブ
ラシ(ファーブラシ帯電器)等の形態のものが用いられ
る。
転或は非回転の担持部材に磁気拘束して担持させた導電
性磁性粒子の磁気ブラシ部を有し、該磁気ブラシ部を被
帯電体に接触させ、担持部材に給電するものである。
回転或は非回転の担持部材に担持させた導電性繊維のブ
ラシ部を有し、該導電性繊維ブラシ部を被帯電体に接触
させ、担持部材に給電するものである。
帯電、接触の安定性という点から好ましく用いられる。
的である系と、被帯電体面に対する電荷の直接注入(充
電)による帯電が支配的である系(電荷注入接触帯電方
式)がある。
開平6−3921号公報に開示されている。これは上記
のような接触帯電器に電圧を印加し、表面に電荷注入層
を設けた、被帯電体としての感光体上のフロート電極に
該感光体面に接触させた接触帯電器から電荷を注入して
帯電を行なう方法である。具体的には、特開平6−39
21号公報では、電荷注入層として、感光体表面にアク
リル樹脂に導電フィラー(導電性粒子)であるアンチモ
ンドープで導電化したSnO2 を分散したものを塗工し
て用いることが可能であるとの記述がある。
現象を用いないため、所望する感光体表面電位に等しい
直流電圧を接触帯電器に印加することで感光体を該所望
の表面電位に帯電可能であり、またオゾンの発生もな
い。
て、接触帯電器に対する印加電圧は、直流電圧(DCバ
イアス)のみとする「DC印加方式」と、DCバイアス
と交流電圧(ACバイアス)を重畳した振動電圧(時間
とともに電圧値が周期的に変化する電圧)を印加する
「AC印加方式」がある。
変性、環境変動等に起因する抵抗上昇の影響が帯電不良
となって現れやすい。これに比べて、AC印加方式の場
合は、ACバイアスを印加し高電位差を生むことで、高
抵抗化した接触帯電器であっても、帯電均一性・環境安
定性がある。
Cバイアスを印加したことに起因する被帯電体表面の細
かな電位ムラの帯電不良があり、被帯電体としての像担
持体の帯電を接触帯電方式・AC印加方式にした電子写
真装置等の画像形成装置においては、このACバイアス
を印加したことに起因する細かな電位ムラによる「かぶ
り」(ACかぶり)が出力画像に発生して記録画像の品
質を低下させることがある。
であるはずのところが、わずかに現像され画像部との光
学的コントラストをそこなう画像不良である。
接触帯電器から被帯電体に直接電荷を注入し帯電を行な
うため、印加バイアスに対してリニアに被帯電体を帯電
することができる。即ち、帯電器に印加する直流電圧と
被帯電体の電位との関係がほぼ比例関係となる。従っ
て、DCバイアスのみでも帯電可能であるが、画像形成
装置にあっては繰り返し印字することにより接触帯電器
が徐々に汚染されていく等により抵抗上昇して帯電不良
による画像不良が発生する。AC印加方式にすること
で、高抵抗化した接触帯電器であっても、帯電均一性・
環境安定性を具備させることが可能となるが、その反
面、ACバイアスを印加したときはACバイアスに起因
する像担持体表面の細かな電位ムラを生じて画像ムラや
かぶりを生じ画像品質を低下させることがある。即ち、
電荷注入接触帯電方式においては接触帯電器に印加され
る電圧とほぼ等しい電位に被帯電体が帯電されるため、
ACバイアスを重畳して迅速に安定して帯電を行おうと
すると微小な電位ムラを生じやすい。
加方式の帯電装置、該帯電装置を使用した画像形成装置
について、接触帯電器にACバイアスを印加したことに
起因する被帯電体表面の細かな電位ムラの帯電不良を抑
制すること、画像形成装置にあっては、接触帯電器にA
Cバイアスを印加したことに起因する像担持体表面の細
かな電位ムラによる出力画像の画像ムラやかぶりをなく
して、高品位な画像形成を長期に渡り安定に維持させる
ことを目的とする。
に、1×109 〜1×1014Ωcmの表面層を備え
る被帯電体に対して電荷を注入して帯電するために前記
被帯電体に接触可能な帯電器であって、直流電圧と交流
電圧を重畳した電圧が印加される帯電器を有する帯電装
置において、前記被帯電体及び前記帯電器の時定数をτ
(sec)、前記交流電圧の周波数をf(Hz)、前記
交流電圧の実効電圧をVAC(V)、とするとき
置である。
14Ωcmの表面層を備える像担持体と、前記像担持体
に像を形成する像形成手段と、を有し、前記像形成手段
は、前記像担持体に対して電荷を注入して帯電するため
に前記像担持体に接触可能な帯電器であって、直流電圧
と交流電圧を重畳した電圧が印加される帯電器を備える
画像形成装置において、前記像担持体及び前記帯電器の
時定数をτ(sec)、前記交流電圧の周波数をf(H
z)、前記交流電圧の実効電圧をVAC(V)、とする
とき
成装置である。
る。本例の画像形成装置は、転写式電子写真方式・プロ
セスカートリッジ着脱方式のレーザービームプリンタで
ある。
ラム型の電子写真感光体であり、中心支軸を中心に矢印
の時計方向aに所定の周速度(プロセススピード)、本
例では100mm/secをもって回転駆動される。本
例の感光体は表面に電荷注入層を設けたOPC感光体
(有機感光体)である。これについては(3)項で詳述
する。
り、本例は矢示の時計方向bに回転駆動されるスリーブ
回転タイプの磁気ブラシ帯電器である。これについては
(4)項で詳述する。
加電源S1から帯電バイアスとして所定の直流バイアス
と交流バイアスの重畳電圧が印加され(AC印加方
式)、回転感光体表面が所定の極性・電位に電荷注入方
式で接触帯電処理される。本例においてはほぼ−700
Vに帯電処理される。
光器としてのレーザースキャナ7によりレーザービーム
走査露光Lがなされて目的の画像情報に対応した静電潜
像が形成される。レーザースキャナ7は目的の画像情報
の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレ
ーザー光Lを出力する。7aはレーザースキャナ7から
の出力レーザー光Lを回転感光体1の画像露光部に偏向
するミラーである。
よりトナー画像として現像される。本例の場合は反転現
像器であり、静電潜像の露光明部にトナーが付着して潜
像の現像がなされる。3aは回転現像スリーブ、3bは
該現像スリーブ内に挿入配設したマグネットローラ、S
2は現像スリーブ3aに対する現像バイアス印加電源で
ある。現像スリーブ3aは感光体1の表面と0.3mm
隔てて対向しており、矢示の反時計方向に回転駆動され
てその周面に負に摩擦帯電されたトナーが薄層として塗
布されて感光体との対向部(現像部)へ搬送される。現
像スリーブ3aには現像バイアス印加電源S2により、
本例の場合は、−500VのDC電圧と、周波数2.0
KHz、ピーク間電圧1.6kVのAC電圧を重畳した
現像バイアスを印加することで、感光体1の静電潜像の
露光明部に現像スリーブ3a側のトナーが電界により選
択的に付着して静電潜像のトナー現像がなされる。
転写器4との対向部である転写部Tにおいて、該転写部
Tに不図示の給紙機構部から所定のタイミングで給紙さ
れた記録材(転写材)Pに対して転写される。転写器4
は本例の場合は感光体に当接させた転写ローラであり、
この転写ローラ4に転写バイアス印加電源S3からトナ
ーの帯電極性とは逆極性の所定電圧の転写バイアスが印
加されて、転写部Tに導入された記録材Pの表面側に感
光体1面側のトナー画像が静電的に転写される。
た記録材Pは回転感光体面から分離されて定着器5に導
入され、トナー画像の定着処理を受けてプリントとして
出力される。
ーニング器6により転写残りトナー等の付着残留物の除
去を受けて清浄面化され、繰り返して作像に供される。
装着されるプロセスカートリッジである。本例のもの
は、像担持体としての感光体1と、接触帯電部材として
の磁気ブラシ帯電器2と、現像器3と、クリーニング器
6の4つのプロセス機器を所定の相互配置関係をもって
一体的にカートリッジ筐体内に組み付けてプロセスカー
トリッジ10としてある。カートリッジは、帯電器2、
現像器3、クリーニング器6のうちの少なくとも1つ
と、感光体1と、を備えるのが良い。
本体内の所定の部位に対して装着することで、該プロセ
スカートリッジ10とプリンタ本体側とが機械的・電気
的に所定に結合状態になり、プリンタが画像形成動作可
能状態になる。8・8はプロセスカートリッジ10の着
脱ガイド部材兼保持部材である。
入層を設けたOPC感光体(有機感光体)である。
11はアルミニウム製のドラム基体(A1ドラム基体)
であり、その上に、下引き層12、正電荷注入防止層1
3、電荷発生層14、電荷輸送層15を順次に重ねて塗
工することで一般的なOPC感光体層を形成し、更にそ
の上に電荷注入層16を塗布して形成具備させたもので
ある。
のアクリル樹脂に、導電性粒子としてのSnO2 超微粒
子16a(径が約0.3μm)、4フッ化エチレン樹脂
(テフロン)などの滑剤、重合開始剤等を混合分散し、
塗工後、光硬化法により膜形成したものである。電荷注
入層16の体積抵抗率としては1×109 〜1×1014
(Ω・cm)の範囲が適当である。電荷注入層の体積抵
抗率の測定は、横河ヒューレットパッカード社のHIG
H RESISTANCE METER 4329Aに
RESISTIVITY CELL 16008Aを接
続して100Vを印加してシート状のサンプルを測定し
た。
物半導体を用いることもできる。
等価回路図である。
電器2はスリーブ回転タイプのものである。この磁気ブ
ラシ帯電器2は、固定支持させたマグネットローラ2a
と、このマグネットローラ2aの外回りに同心に回転自
由に外嵌させた、表面の平均粗さRa1.2μmの非磁
性の導電性帯電スリーブ2bと、この帯電スリーブ2b
の外周面に帯電スリーブ内部のマグネットローラ2aの
磁力により吸着保持させて形成させた導電性磁性粒子の
磁気ブラシ層2cからなる。
上で半径方向の磁束密度のピークが600Gを発生する
磁極を4極有するものを使用し、感光体1側に一つの磁
極が向くようにマグネットローラ2aを固定支持させ
た。
粒子は、所定の抵抗値、形状及び磁気特性を有する必要
がある。例えば、平均粒径が30μm、体積抵抗がおよ
そ5×107 (Ωcm)のフェライト粒子であり、飽和
磁化が60(A・m2 /kg)のものを使用した。
面積228mm2 の筒状の容器に導電性磁性粒子を2g
充填して15Kgで加圧し、上下から100Vの電圧を
印加してこの系に流れる電流から算出し正規化したもの
で定義した。この時、試料の高さは、およそ3mmであ
り、電界は、3.3×102 (V/cm)印加されてい
る。
グネタイトなど磁性金属粒子や、またこれらの磁性粒子
を樹脂で決着したものも使用可能である。体積抵抗率は
1×107 〜1×109 Ωcmのものが適当である。粒
径については5〜50μmが適性であった。また、複数
の磁性粒子を混合し用いることで帯電性の向上も図るこ
とが可能である。本発明において帯電ニップの構成、導
電性磁性粒子の抵抗、粒径は磁気ブラシを構成したとき
に、帯電器全体として後述するある一定の条件を満足す
るように適切な特性をもつ必要がある。
大弦長で示し、測定法は顕微鏡法により、粒子300個
以上をランダムに選び、その径を実則して算術平均をと
ることによって算出した。
子株式会社の直流磁化B−H特性自動記録装置BHH−
50を用いることができる。この際、直径(内径)6.
5mm、高さ10mmの円柱状の容器に導電性磁性粒子
を荷重約2g重程度で充填し、容器内で粒子が動かない
ようにしてそのB−Hカーブから飽和磁化を測定する。
光体1と略並行にして、帯電スリーブ2bの表面と感光
体1の表面との離間距離が0.5mmになるように長手
方向の端部をスぺーサ部材(不図示)を介して感光体の
端部表面に当接して配設することで、磁気ブラシ層2c
を感光体1面に所定幅の帯電部(帯電ニップ部)nを形
成させて接触させてある。
体1の回転方向aとは逆方向である矢示の時計方向bに
感光体1の回転周速度100mm/secと同じ周速度
で回転駆動され、これに伴い磁気ブラシ層2cも同方向
に回転して感光体1面を摺擦する。
より、磁気ブラシを構成したときの磁気ブラシ抵抗は、
100V印加でおよそ1×106 Ω、1000V印加で
およそ1×105 Ωであった。抵抗の測定は、感光体の
代わりにアルミのシリンダーに磁気ブラシを同条件で当
接しアルミシリンダーと磁気ブラシ間に所定の電圧を印
加して測定した。この磁気ブラシ帯電器の幅は23cm
であった。このようにして測定した磁気ブラシの抵抗
は、1×104 〜1×107 Ωが好ましい。
電スリーブ2bに対して帯電バイアス印加電源S1から DCバイアス;−700V ACバイアス;実効電圧500V、周波数2000H
z、矩形波 の重畳電圧が印加されることで、磁気ブラシ層2cの導
電性磁性粒子を通して帯電部nにおいて感光体1の電荷
注入層16に電荷が注入(充電)され、感光体表面は磁
気ブラシ帯電器2に対する上記印加帯電バイアスのDC
バイアスとほぼ同電位に帯電される。
中抵抗の表面抵抗を持つ被帯電体(感光体)表面に電荷
注入を行なうものであり、本例においては感光体表面材
質の持つトラップ電位に電荷を注入するものではなく、
電荷注入層16の導電性粒子(SnO2 )16aに電荷
を充電して帯電を行なう方式であり、図3の(b)の等
価回路のように、電荷輸送層15を誘電体とし、アルミ
ニウムドラム基体11と、電荷注入層16内の導電性粒
子16aを両電極板とする微小なコンデンサーに対し
て、接触帯電部材2で電荷を充電する理論に基づくもの
である。この際、導電性粒子16aは互いに電気的には
独立であり、一種の微小なフロート電極を形成してい
る。このため、マクロ的には感光体表面は均一電位に充
電、帯電されているように見えるが、実際には微小な無
数の充電された導電性粒子であるSnO2 が感光体表面
を覆っているような状況となっている。このため、レー
ザー光によって画像露光Lを行なっても、露光暗部では
それぞれのSnO2 粒子16aは電気的に独立なため、
静電潜像を保持することが可能になる。
光体1の帯電特性は、接触帯電器2に直流電圧を印加し
たときの感光体電位の上昇する過程を観測することによ
り把握することができる。
えると、図3の(a)における電源S1−磁気ブラシ帯
電器2−感光体1の帯電系は、図3の(b)の等価回路
のように、感光体1はコンデンサとして、磁気ブラシ帯
電器2は抵抗として表され、帯電はこのコンデンサと抵
抗の直列回路に従い充電が行なわれると考えることがで
きる。
電器2を介して被帯電体としての感光体1に印加する直
流電圧をV(V)、時定数をτ(sec)、印加後経過
時間をt(sec)とするとき、感光体1の充電電圧V
d(V)は以下の式で表される。
関係が得られることが予測できる。
リーブ2bに直流電圧のみを印加し感光体1を複数回連
続して回転したときの感光体表面の電位が上昇していく
経過を示している。周回を重ねる毎に表面電位が増加し
ていくことが確認できる。
触している間のみ断続的に行われるため、時間に対し帯
電現象を捕らえるためには正味の帯電時間を計算する必
要がある。図4の(b)は磁気ブラシ帯電器2と感光体
1との接触部である帯電ニップ部内通過時間tnip
(sec)を感光体周回ごとに累積することによりバイ
アス印加からの帯電時間を求めた。
の周速度Vps(mm/sec)と正味の帯電ニップ部
巾Lnip(mm)から、tnip=Lnip/Vps
で求められる。
て、磁気ブラシ帯電器2の磁気ブラシ層2cと感光体1
の接触は周方向について不均一であるため、正味の帯電
に寄与する帯電ニップ部巾は見かけ接触しているニップ
巾より狭い。
に定義する。
ムを強固に摺擦し、削れた形状からニップを決定するこ
とにする。具体的には、感光ドラムそのもの、あるい
は、同種のたとえばポリカーボネート表層のドラム形状
のものを、それ自体は回転せず固定し、帯電ブラシのみ
回転させ摺擦することで、ドラムを強制的に削る。その
後たとえばKosakaLab社製の表面粗さ計から、
ドラム表面の削れプロファイルを計測し実質的なニップ
を決めた。ドラムの長手方向の凹凸プロファイルを測定
するには、2次元平面上の凹凸を測定する2次元表面粗
さ計を用いることが望ましい。また、円筒状であるドラ
ムの正味の削れ量を測定するには、ドラムニップに一部
マスク部分を作り全く削れない場所と隣り合わせに摺擦
部を作り、その差として求めることにより、削れ量を正
確に計測することができた。さらにその幅を決めるとき
の配慮として、周方向位置に対し削れ量をプロットした
グラフにおいて、最大削れ量の10%以上の削れ量が生
じている幅を持って、ニップ幅と決定した。本実施例の
構成において実際のニップ巾は1〜4mmであった。
を感光体の周回毎累積することで帯電時間をもとめ、図
4の(b)における縦軸は印加バイアスVと感光体表面
電位Vdの差の絶対値の自然対数、つまり(2)式の左
辺1n|V−Vd|を計算し、プロットした。図4の
(b)のグラフよりほぼ直線関係が得られているので、
帯電の過程が前述の等価回路に従い起きていることが確
認できる。
τを求めることができる。こうして求められた時定数τ
は後述するかぶり除去のための構成を設定するために重
要な値である。
においてDC+ACの重畳バイアスを用いる場合はAC
バイアスによる電位ムラが生じ画像中にかぶりが生じる
という問題がある。この帯電方式では接触帯電器である
磁気ブラシ帯電器2に印加したバイアスに等しい電位に
感光体1を帯電できるため、ACバイアスのムラを感光
体1に与えやすい構成になっている。実際その周期が画
像記録上充分小さい場合においても、微小な帯電ムラを
生じているためかぶりとなって現れると考えられる。
の抵抗とコンデンサの時定数を有する帯電特性を持つこ
とを利用し、感光体表面に与える電位変動を一定量以下
に抑える構成をとる。
バイアスとして理想的な矩形波を考えて定常的に発生す
る電圧変化分ΔV(感光体表面の電位振れ幅)を求め
る。即ちΔVは、ACバイアスに起因する被帯電体表面
の細かな電位ムラを意味する。
表面の帯電電位を作図したものである。これにおいてあ
る一つのパルス内Aの領域の波形に注目し、以下の
(3′)式を導くことができる。
圧、f(Hz)は印加ACバイアスの周波数を、τ(s
ec)は前述の方法で求められる帯電装置の時定数を示
す。(3′)式をΔVについて解くと、次の(3)式を
導くことができる。
るが、実際には三角波やsin波の場合においても、適
応可能である。それ故、ACバイアスの電圧を実効電圧
として算出している。
定数τを決定するが、実際の充電過程は完全に線形では
ない。この場合、ここで用いるACバイアスの実効値の
電圧量と等しい量の電位差(印加DCバイアスと表面電
位の差)のときの接線の傾きから時定数を求める必要が
ある。
められる感光体表面の電位振れ巾ΔVとかぶりの相関が
得られた。図5はこの感光体表面の電位振れ巾ΔVとか
ぶりの関係をグラフに表わしたものである。
後の非画像部の反射率の差をとり、数値化して評価し
た。かぶりとしては3〜4%を越えると急に目立つよう
になり、中間濃度部などで濃度が増加するなど画像劣化
を生じる。
Vを読むと50(V)である。
実効電圧VACあるいは帯電系の時定数τを調整し、かぶ
りの低い良質の画像記録を実現する構成をとることがで
きる。
体の静電容量、磁気ブラシ抵抗から求めることも可能で
あるが、これらから求められる値は磁気ブラシの接触性
感光体に対する実質的接触状態や電界強度依存などが影
響し、実際の帯電電位を決定づけることが難しい。もち
ろん、磁気ブラシ抵抗や粒子特性、さらには磁気ブラシ
帯電器やドラムの外形などの形状などの因子も複雑にか
ぶりに関係するものであるが、本発明では、その中でも
関係の深い、実際的時定数、バイアス条件、プロセス速
度などのファクターをあわせることで、磁気ブラシ特有
のACバイアスによるかぶりを改善するものである。
明する。
数、AC電圧の実効電圧の倍数、周波数、そして(3)
式から算出される感光体表面の電位振れ巾ΔV、及び実
際画像記録を行ったときのかぶりの数値をまとめたもの
である。
0Hzに設定しているため、この時定数の帯電系では電
位ムラが大きく、ΔVは62V(図6)になり、かぶり
が4.7%に達し画像品質を損なう結果になった。
り、(4)式を満足する。従って、かぶりも1.8%と
少なく良好な画像を得ることができた。
τと、印加するAC電圧から計算される感光体表面の電
位振れ巾ΔVを50V以下に構成することにより、AC
電圧による画像劣化を生じることのない優れた画像記録
が可能である。
2の磁気ブラシ層2cを構成させる導電磁性粒子を、体
積比抵抗1×108 (Ω・cm)、平均粒径40(μ
m)のものを用いて磁気ブラシ帯電器を構成し、帯電系
の時定数を0.008秒に設定し、ACバイアスに対し
かぶりを生じにくい構成をとっている。他の構成・条件
は実施形態例1と同様である。また、この導電磁性粒子
により、磁気ブラシを構成したときの磁気ブラシ抵抗
は、100V印加でおよそ2×106Ω、1000V印
加でおよそ4×105 Ωであった。
の電位振れ巾ΔVの計算結果をまとめ以下の表2に表わ
す。
であり、かぶりを生じているが、実施例2では帯電系の
時定数を0.008秒と遅くすることで、ΔVを31V
(図8)に減少させ、かぶりを2.3%と適切な範囲に
まで減少することができた。
S1−磁気ブラシ帯電器2−感光体1の帯電系の中で、
この系の抵抗あるいは静電容量を調節することにより同
様の効果が得られる。
ラシ層2cを構成する導電磁性粒子の抵抗と粒径を調整
したが、他にも、スリーブ2bと感光体1の間隔を調節
する、あるいは感光体容量を調節すること等により達成
される。
する。磁気ブラシ層2cを構成している導電磁性粒子と
感光体1の間には接触抵抗が存在し、小粒径の導電磁性
粒子ほど感光体1に密に接触できるため接触抵抗が小さ
い。
た他に、粒径の大きな導電磁性粒子で磁気ブラシ層2c
を構成したことにより、導電磁性粒子と感光体の接触抵
抗が増加し、帯電系全体の時定数を遅くしたものであ
る。
ブラシ帯電器2間に抵抗体を挿入し、電源S1−抵抗体
−磁気ブラシ帯電器2−感光体1という構成で、抵抗体
の抵抗値を調節し時定数を適切にすることも可能であ
り、同様の効果が得られる。
ップ部n通過後の帯電電位が充分得られないため、少な
くとも、帯電系の時定数が正味の帯電ニップ部通過時間
以下であるのが良い。望ましくは帯電ニップ部通過時間
の3分の1以下にするのが良い。
1や2に示したように、電荷注入接触帯電方式・AC印
加方式において、ACバイアスに起因するかぶりを改善
することができる。また本発明では、繰り返しの印字時
にも帯電性を維持することが可能である。本実施形態例
では後者について、本発明の優位性を説明する。
ACバイアス条件を変更し、感光体表面の電位振れ巾Δ
Vを変化させた。
1・2における3000枚印字後のかぶりの測定結果と
ともに、本実施例3乃至実施例5の結果を示す。
ブラシ層2cを構成させる導電磁性粒子として、抵抗が
2×108 (Ω・cm)であり、粒径が50(μm)の
ものを使用した。
シを構成したときの磁気ブラシ抵抗は、100V印加で
およそ3×106 Ω、1000V印加でおよそ8×10
5 Ωであった。比較例2における、ΔVは3Vであり、
印字初期においては、ACバイアスによるかぶりを生じ
ないが、印字を繰り返す事により磁気ブラシ帯電器2の
抵抗はクリーニング器6をすり抜けたトナーの混入によ
り、帯電器が感光ドラムに接触する機会が阻害されると
ともに、徐々に帯電器の抵抗が上昇し帯電不良を生じる
ようになる。実際3000枚の印字テストではかぶりは
2.8%であったが、帯電器へのトナーの混入により前
の画像の残像となるゴーストが発生した。
2においてもΔVは100V以下であるため、初期にお
けるACバイアスによるかぶりを生じることもなかっ
た。また繰り返しテストをした場合も、印加する2VAC
が200V以上であるため、ACバイアスによる、トナ
ーの攪乱と揺動効果によりゴーストもなく良好な帯電性
を維持する事ができた。ゴーストの発生を防止するため
に2VAC≧200とするのが好ましい。
おける像担持体の帯電処理に限らず、広く被帯電体の接
触帯電処理手段として有効であることはもちろんであ
る。
ブラシ帯電器に限られず、ファーブラシ帯電器や導電性
ゴムや導電性スポンジを用いた帯電ローラ・帯電ブレー
ドなど他の接触帯電部材であってもよいし、回転しない
構成の帯電器であってもよい。
ーラ2aが回転するものや、マグネットローラ2aの表
面を必要に応じて給電用電極として導電性処理してその
面に直接に導電性磁性粒子を磁気拘束させて磁気ブラシ
層2cを形成保持させ、マグネットローラを回転させる
構成のもの等にすることもできる。回転しないタイプの
磁気ブラシ帯電器とすることもできる。
面層の体積抵抗率が109 〜1014Ω・cmの層を持つ
ことが望ましい。像担持体としては、実施形態例のOP
C感光体上にSnO2 等の導電性粒子を分散させた表層
(電荷注入層)をコーティングした感光体の他にも、α
−Si(アモルファスシリコン、非晶質シリコン)の表
層を有する感光体など電荷注入帯電性を有するものを用
いることができる。CdSやSi,Seなど無機物半導
体を用いる感光体も使用可能である。
面に対する情報書き込み手段としての画像露光手段は、
実施形態例で示した様なデジタル的な潜像を形成するレ
ーザ走査露光手段に限定されるものではなく、通常のア
ナログ的な画像露光やLEDなどの他の発光素子でも構
わないし、蛍光燈等の発光素子と液晶シャッタ等の組み
合わせによるものなど、画像情報に対応した静電潜像を
形成できるものであるなら構わない。
てもよい。この場合は、該誘電体面を所定の極性・電位
に一様に一次帯電した後、除電針ヘッド、電子銃等の除
電手段で選択的に除電して目的の静電潜像を書き込み形
成する。
実施形態例の反転現像でなく、正規現像方式であっても
勿論よい。
に示したローラ転写だけでなく、ブレード転写やその他
の接触転写帯電方式、更に転写ドラムや転写ベルトや中
間転写体などを用いて、単色画像形成ばかりでなく多重
転写等により多色、フルカラー画像を形成する画像形成
装置にも適応可能な事は言うまでもない。
の交流バイアス成分の波形としては、正弦波、矩形波、
三角波等適宜使用可能である。また、直流電源を周期的
にオン/オフすることによって形成された矩形波交流電
圧であってもよい。従って接触帯電器に印加される交流
電圧と直流電圧との重畳電圧は、交流電源を用いること
なく直流電源だけを用いて形成しても良い。このように
交流電圧の波形としては周期的にその電圧値が変化する
ようなバイアスが使用できる。
例のものに限らず、任意の作像プロセス機器の組み合わ
せをもって構成することができる。
体や静電記録誘電体を回動ベルト型にし、これに帯電・
潜像形成・現像の工程手段により所要の画像情報に対応
したトナー像を形成させ、そのトナー像形成部を閲読表
示部に位置させて画像表示させ、像担持体は繰り返して
表示画像の形成に使用する画像表示装置もある。本発明
の画像形成装置にはこのような画像表示装置も含む。
触帯電器にACバイアスを印加したことに起因する被帯
電体表面の細かな電位ムラの帯電不良を抑制することが
できるとともに、帯電器へのトナーの混入による帯電不
良も防止することができ、画像形成装置やプロセスカー
トリッジにあっては、接触帯電器にACバイアスを印加
したことに起因する像担持体表面の細かな電位ムラによ
る出力画像の画像ムラやかぶりをなくして、高品位な画
像記録を長期に渡り安定に維持させることができる。
図。
価回路図。
すグラフ、(b)は帯電特性グラフ。
の関係を示すグラフ。
Claims (11)
- 【請求項1】 1×109 〜1×1014Ωcmの表
面層を備える被帯電体に対して電荷を注入して帯電する
ために前記被帯電体に接触可能な帯電器であって、直流
電圧と交流電圧を重畳した電圧が印加される帯電器を有
する帯電装置において、 前記被帯電体及び前記帯電器の時定数をτ(sec)、 前記交流電圧の周波数をf(Hz)、 前記交流電圧の実効電圧をVAC(V)、 とするとき 【外1】 かつ2VAC≧200を満たすことを特徴とする帯電装
置。 - 【請求項2】 前記帯電器は、前記被帯電体に接触可能
な磁性粒子の磁気ブラシを備えることを特徴とする請求
項1の帯電装置。 - 【請求項3】 前記帯電器は、前記被帯電体に接触可能
な繊維ブラシを備えることを特徴とする請求項1の帯電
装置。 - 【請求項4】 前記表面層は、絶縁体と、この絶縁体に
分散される導電粒子と、を備えることを特徴とする請求
項1乃至3のいずれかの帯電装置。 - 【請求項5】 前記導電粒子はSnO2 であることを
特徴とする請求項4の帯電装置。 - 【請求項6】 1×109 〜1×1014Ωcmの表
面層を備える像担持体と、前記像担持体に像を形成する
像形成手段と、を有し、前記像形成手段は、前記像担持
体に対して電荷を注入して帯電するために前記像担持体
に接触可能な帯電器であって、直流電圧と交流電圧を重
畳した電圧が印加される帯電器を備える画像形成装置に
おいて、 前記像担持体及び前記帯電器の時定数をτ(sec)、 前記交流電圧の周波数をf(Hz)、 前記交流電圧の実効電圧をVAC(V)、 とするとき 【外2】 かつ2VAC≧200を満たすことを特徴とする画像形
成装置。 - 【請求項7】 前記帯電器は、前記像担持体に接触可能
な磁性粒子の磁気ブラシを備えることを特徴とする請求
項6の画像形成装置。 - 【請求項8】 前記帯電器は、前記像担持体に接触可能
な繊維ブラシを備えることを特徴とする請求項6の画像
形成装置。 - 【請求項9】 前記表面層は、絶縁体と、この絶縁体に
分散される導電粒子と、を備えることを特徴とする請求
項6乃至8のいずれかの画像形成装置。 - 【請求項10】 前記導電粒子はSnO2 であること
を特徴とする請求項9の画像形成装置。 - 【請求項11】 前記像担持体は、前記表面層の内側に
電子写真感光層を備えることを特徴とする請求項6乃至
10のいずれかの画像形成装置。
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