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JP3280630B2 - 手先保護具 - Google Patents

手先保護具

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Publication number
JP3280630B2
JP3280630B2 JP32477398A JP32477398A JP3280630B2 JP 3280630 B2 JP3280630 B2 JP 3280630B2 JP 32477398 A JP32477398 A JP 32477398A JP 32477398 A JP32477398 A JP 32477398A JP 3280630 B2 JP3280630 B2 JP 3280630B2
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JP
Japan
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hand
flat plate
tip
planting
sword
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JP32477398A
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English (en)
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JP2000139101A (ja
Inventor
信好 服部
Original Assignee
信好 服部
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Filing date
Publication date
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  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)
  • Gloves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は手先保護具に関し、
特に植木樹木の生産に用いられる定植器具としての手先
保護具に関する。
【0002】
【従来の技術】植木樹木の生産は、園芸ブームとともに
生産量が増えている。例えば、ツツジ類を例にとると、
年間 3000〜 4000 万本生産されているといわれてい
る。ツツジ類の生産工程を簡単に述べる。まず5月頃に
高さ 40cm 、横幅 40cm 程度の植木樹木になるまで、 3
〜 4年の歳月を有する。最初は、8月頃に挿し木をして
翌年の春に畑へ移し替える作業、すなわち定植をして育
てている。このような定植は、苗木を育てる課程で春に
一回と、必要に応じて秋にもする場合がある。
【0003】定植作業は、まず畑をトラクター等で耕し
て植える場を柔らかくすることから初まる。そして、植
える幅によって変わるうね幅を造り、5月の苗を植えて
ゆく。従来の植え方としては、苗を利き腕と反対側の手
に持ち、利き腕の手で苗を植える場所に素手で苗の鉢が
入る位の穴を掘る。次に苗の鉢をその穴に入れて、両手
で土をよせ、鉢に土が被ったら苗が倒れないで真っ直ぐ
立つように両手で土の被った所を押さえる。
【0004】苗を植える場所の土が軟らかいときは上記
方法で植えることができるが、雨が降って表面がかたく
なっている場合、石が多い土の畑の場合、粘土質で細か
く砕けない土の畑の場合、茶園の跡地で根などの障害物
が多く残っている畑の場合には、素手で穴を掘ることが
できないため、次のような方法で植えている。 イ)まず苗を植える前に鍬やスコップで植える位置に素
手で穴を掘れるだけの柔らかさに耕しておき、その後に
上記方法で定植する。 ロ)片手で持って穴を掘れる小型のスコップを用意し
て、利き腕と反対側の手で苗を持ち、利き腕にスコップ
を持ち苗が入るくらいの穴を掘り、穴に苗の鉢をいれて
スコップを作業の邪魔にならないところに置き、その後
両手で土を寄せて土が被ったところ押さえる。
【0005】定植作業は、通常、一人の作業員で一日 1
500 〜 3000 本行なうので、上記作業を 1500 〜 3000
回、一日に一人の作業員が繰り返すことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、素手で
穴を掘ることにより突き指が生じやすくなったり、ま
た、土が柔らかくても定植作業を繰り返し行なうことに
より、慢性的な突き指現象が生じるという問題がある。
また、かたい土の場合は、作業性が悪く重労働になると
いう問題がある。さらに、小型のスコップを用いる場合
は、穴を掘った後にスコップを置かなければならず、ま
た腕・肩を動かす回数も増え、身体全体に対する負担も
増加するという問題がある。
【0007】本発明は、このような問題に対処するため
になされたもので、定植作業において、作業性に優れ、
身体に対する負担を軽減することができる手先保護具を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の手先保護具は、
指先を揃えた形状に手先を覆うことのできる収容部分を
平板の一主面に形成してなり、上記平板が剣先状の先端
部を有して湾曲しており、その剣先方向が上記湾曲した
内面方向から指先方向を水平にみてその指先方向より下
側方向に向いているとともに、上記収容部分の基端が、
剣先方向に対してより直角となるように、上記指先方向
に対して斜めに形成されていることを特徴とする。
【0009】また、上記平板が上記収容部分側に湾曲し
ていることを特徴とする。
【0010】定植作業について作業形態を検討したとこ
ろ、優れた作業効率は素手で穴を掘る形態であることが
見い出された。本発明はかかる知見に基づいてなされた
もので、収容部分が形成された平板の先端部剣先方向を
指先方向を水平にみてその指先方向より下側方向に向か
せることにより、手先に容易に装着することができ、か
つ定植作業において身体に対する負担を軽減することが
できる。また、平板を収容部分側に湾曲させ、収容部分
の基端を斜めに形成することにより、手先への装着性能
が向上し、また、定植作業能率が向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一態様を図1により説明
する。図1は手先保護具の平面図である。手先保護具1
は、収容部分2が平板3の一主面に凸状に形成されてい
る。収容部分2は、指先を揃えた形状に手先を覆うこと
のできる大きさに形成されている。手先保護具1の使用
状態を図2に示す。図2は手を装着した状態の模式図で
ある。図2に示すように、収容部分2の大きさは、親指
を除いた他の指、すなわち人差し指、中指、薬指、小指
の少なくとも第三関節部分程度まで装着できる幅、高
さ、ならびに深さであればよい。具体的には、平均的成
人の手が収容できる大きさであればよい。また、手の大
きさに併せて収容部分2の大きさを変えることができ
る。さらに、収容部分2は親指が外に出る程度の大きさ
が好ましい。親指で収容部分2を押さえつけることがで
きるためである。
【0012】収容部分2は、一枚の平板のいずれかの面
に凸状に形成してもよい。好ましい形態は、図1に示す
ように、一枚の平板3の一方の面にほぼ手の形状に合わ
せた凸部を形成することである。この場合、平板3は凸
部側に湾曲していることが好ましい。収容部分2は、金
属板などを板金加工、深絞り加工等により凸状に形成し
た後、溶接、接着等により平板3に固着させることによ
り得られる。
【0013】図3は、手先保護具1の側面図である。平
板3が凸状に形成された収容部分2側に湾曲している。
収容部分2が形成されている面の反対側の面3aは平滑
な面である。また、収容部分2の先端部2aの形状は、
平板3の先端に向かってなだらかな形状とすることが好
ましい。なだらかな形状とすることにより、掘った土が
表面に残り、土よせ時に土が貯まりやすくなるために生
じる抵抗を少なくすることができる。また、後記するよ
うに、平板3は剣先状の先端部4が指先先端5の方向よ
り下側方向に向いているので、平板3における小指側領
域3bの幅を大きく取ることができる(図2)。手先保
護具1を上記のように構成することにより、定植作業に
おける、穴掘り、土よせ、土押さえなどの作業能率を向
上させることができる。
【0014】平板3は剣先状の先端部4を有し、その剣
先方向(図1に示すA方向)が湾曲した内面方向から収
容部分2の指先方向(図1に示すB方向)を水平にみて
その指先方向より下側方向に向いている。すなわち図1
および図2に示すように、右手が利き腕の場合、指先先
端5の方向と一致する破線で示す先端部4´より図面で
みて剣先状の先端部4は下側にずれている。その理由に
ついて、以下に説明する。
【0015】定植作業において、穴を掘る作業は、穴掘
り作業における腕の動きを示す図4に示すように、肩、
腕の動きがまっすぐ上から土に向かって掘ってるのでは
なく斜め上から土を掘っている場合が多い。これは人間
の体の構造上斜め上から土を掘る動作が真上から掘るよ
りもより容易で楽なためである。したがって、手先保護
具1を用いて土を掘る動作を行なうと、力のかかるとこ
ろは、図1に示す、親指で挟み手の内側にかかる点6か
ら点7にかけての線分、すなわち収容部分2の基端であ
る。それに対して一番抵抗なく土に刺さるのは、もし剣
先状の先端部4が下側にずれていないとした場合、点4
´であるが、収容部分2の基端に力が集中するためと、
斜め上から土を掘る動作のため、実際は点4´より下側
にずれる。このため、このずれた部分に、力の集中する
剣先状の先端部4を持ってくることにより、腕や肩に対
する負担を軽くすることができる。特に、一日に 1500
〜 3000 回も穴掘りを繰り返す定植作業においては、僅
かな負担でも蓄積されやすいため、この効果は大きい。
【0016】また、腕の力を集中させるため、収容部分
2の基端部の端点6から端点7にかけての線分、すなわ
ち収容部分2の基端を剣先状の先端部4の方向に対して
より直角となるようにする。具体的には指先先端5の方
向に対して斜めにする。収容部分2の基端を指先先端5
の方向に対して斜めに形成することにより、定植作業に
おいて、より腕や肩に対する負担を軽くすることができ
る。収容部分2の基端部分は、ゴム材などの貼着するこ
とにより、穴掘り時の衝撃を吸収し、さらに、より腕や
肩に対する負担を軽くすることができる。
【0017】手先保護具1をより使いやすくするため
に、例えば、図5に示すように、抜け防止用ベルトをつ
けることが好ましい。図5は抜け防止用ベルトを付けて
使用している斜視図である。抜け防止用ベルト8は親指
の第二関節から手首の間に設けることことにより、手先
保護具1を土を掘った後に土から抜くときに手首をより
保持しやすくなるため好ましい。
【0018】左利きの人が使用する手先保護具1の一例
を図6に示す。図6は使用時の斜視図である。この場合
においても、剣先状の先端部は収容部分の指先方向を水
平にみてその指先方向より下側方向に向いている。
【0019】手先保護具を組み立てる材質としては、一
日数千回の穴掘りに耐える耐久性のある材質であれば金
属類、プラスチックス類、セラミック類いずれでもよ
い。耐久性および使いやすさの点から金属類が好まし
い。金属類としては、鉄、銅、アルミニウム、およびこ
れらの合金等を挙げることができる。これらのなかで、
耐久性、耐蝕性、強度、重さなどの点からステンレス材
が好ましい。ステンレス板は、アルミニウム板、銅板な
どよりも薄くでき、重さ、強度、耐久性とともに改善す
ることができる。
【0020】本発明の手先保護具は、従来の柄や取っ手
を握って持つ形式でなく、平板に形成された収容部分に
定植作業をする人の手を装着する道具である。すなわ
ち、堀り手の「手の甲全体、4本の指の甲側内側、手の
ひら、親指の付け根」などの手全体でもって、定植作業
を容易に行なうことができる。なお、本発明の手先保護
具は、定植作業に好適に設計されたが、素手で穴を掘る
という作業、例えば園芸、潮干狩り等に用いることがで
きる。また、平板の縁部に刃をつけたり、櫛状にするこ
とにより、用途に応じた変形をすることができる。
【0021】
【実施例】三重五月(秋植え物、高さ 20cm、幅 15cm、
鉢の大きさが直径 15cm の球状のもの)を試験苗木とし
て、本発明の手先保護具を利き腕の手に装着して定植作
業を行なった。なお、手先保護具は、0.8mm のステンレ
ス板を用いて図1に示す形状に作製した。定植作業性の
評価は、穴掘り時の突き指度合い、腕や肩への疲労感、
50 本の苗を定植するのにかかった時間で評価した。そ
の結果を表1に示す。なお、比較例として、素手で定植
作業を行なう場合(比較例1)、まず苗を植える前に鍬
やスコップで植える位置に素手で穴を掘れるだけの柔ら
かさに耕しておき、その後に素手で定植作業を行なう場
合(比較例2)、小型のスコップを併用して穴を掘り、
その後に素手で定植作業を行なう場合(比較例3)につ
いて、実施例と同一の試験苗木を用いて定植作業を行な
い、実施例と同様の評価をした。その結果を表1に示
す。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示すように、実施例は定植作業時間
を短くすることができ、また、腕や肩への疲労感、穴掘
り時の突き指度合いも少なくすることができた。
【0024】
【発明の効果】本発明の手先保護具は、平板が剣先状の
先端部を有して湾曲しており、その剣先方向が指先方向
より下側方向に向いているとともに、手先を覆う収容部
分の基端が剣先方向に対してより直角となるように形成
されているので、手先に容易に装着することができ、定
植作業などにおける作業性に優れ、また身体に対する負
担を軽減することができる。
【0025】また、平板が収容部分側に湾曲しているの
で、土よせ時の抵抗を小さくすることができ、上記定植
作業性などがより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】手先保護具の平面図である。
【図2】手を装着した状態の模式図である。
【図3】手先保護具の側面図である。
【図4】穴を掘る作業における、腕の動きを示す図であ
る。
【図5】抜け防止用ベルトを付けて使用している斜視図
である。
【図6】左利き用の手先保護具使用時の斜視図である。
【符号の説明】
1 手先保護具 2 収容部分 3 平板 4 剣先状の先端部 5 指先先端 6、7 基端部の端点 8 抜け防止用ベルト

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指先を揃えた形状に手先を覆うことので
    きる収容部分を平板の一主面に形成してなる手先保護具
    であって、前記平板が剣先状の先端部を有して湾曲して
    おり、その剣先方向が前記平板の主面側からみて前記収
    容部分内に揃えられた指先の小指方向に向いているとと
    もに、前記収容部分の基端が、前記剣先方向に対してよ
    り直角となるように、前記指先方向に対して斜めに形成
    されていることを特徴とする手先保護具。
  2. 【請求項2】 前記平板が前記収容部分側に湾曲してい
    ることを特徴とする請求項1記載の手先保護具。
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