JP3278053B2 - 腕携帯機器 - Google Patents
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Landscapes
- Electric Clocks (AREA)
- Electromechanical Clocks (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱電式発電機を
備えた、例えば、腕時計などの腕携帯機器に関する。
備えた、例えば、腕時計などの腕携帯機器に関する。
【0002】
【従来の技術】腕携帯機器、例えば、腕時計は、いまや
電子式腕時計が主流となっているが、その動力源として
は、銀電池やリチウム電池などが使われている。しかし
ながら、これら電池は、消耗品であるため定期的な交換
が必要であるばかりでなく、地球の有限な資源を消費す
るとともに、廃棄により環境を汚染するといった問題点
も有している。
電子式腕時計が主流となっているが、その動力源として
は、銀電池やリチウム電池などが使われている。しかし
ながら、これら電池は、消耗品であるため定期的な交換
が必要であるばかりでなく、地球の有限な資源を消費す
るとともに、廃棄により環境を汚染するといった問題点
も有している。
【0003】そこで、これに代わるものとして、発電機
構を内部に備えた腕時計が研究されてきている。その発
電方式としては、例えば、光エネルギーを変換する太陽
電池や、重力エネルギーを利用した機械的発電、或いは
温度差によるゼーベック効果(ペルチェ効果)を利用し
た熱電式発電などが知られ、そのうち太陽電池及び機械
的発電を用いたものは既に実用化されている。一方、熱
発電方式は、特開昭55−20483号公報(図18参
照)に開示されている。胴4は、熱絶縁性材料で作ら
れ、下側には金属製の裏蓋5が、上側にはガラス2を支
持する金属製のガラス縁3が取り付けられている。熱電
式発電機6は、バネ性のある導熱板37を介して裏蓋5
の内面に配置されている。熱電式発電機6の他端からの
熱的回路は、バネ50、中間リング51及び文字板12
を介して、ガラス縁3に接続されている。このように、
原理的には古くから知られているが、未だ実用化の域に
達していなく、実用化に向けて現在も研究が行われてい
る。
構を内部に備えた腕時計が研究されてきている。その発
電方式としては、例えば、光エネルギーを変換する太陽
電池や、重力エネルギーを利用した機械的発電、或いは
温度差によるゼーベック効果(ペルチェ効果)を利用し
た熱電式発電などが知られ、そのうち太陽電池及び機械
的発電を用いたものは既に実用化されている。一方、熱
発電方式は、特開昭55−20483号公報(図18参
照)に開示されている。胴4は、熱絶縁性材料で作ら
れ、下側には金属製の裏蓋5が、上側にはガラス2を支
持する金属製のガラス縁3が取り付けられている。熱電
式発電機6は、バネ性のある導熱板37を介して裏蓋5
の内面に配置されている。熱電式発電機6の他端からの
熱的回路は、バネ50、中間リング51及び文字板12
を介して、ガラス縁3に接続されている。このように、
原理的には古くから知られているが、未だ実用化の域に
達していなく、実用化に向けて現在も研究が行われてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】腕携帯機器において、
熱発電方式を利用する場合、腕を介して腕携帯機器に伝
わる体温(高温部)と、腕携帯機器のまわりの空気の温
度(低温部)との温度差が利用される。しかし、これま
での腕携帯機器では、高温部から熱電式発電機の受熱部
への熱伝導性や、熱電式発電機の放熱部から低温部への
熱伝導性等が問題となり、熱電式発電機が必要な電気エ
ネルギーを発生させるのに十分な前記温度差を得るまで
には至らなかった。
熱発電方式を利用する場合、腕を介して腕携帯機器に伝
わる体温(高温部)と、腕携帯機器のまわりの空気の温
度(低温部)との温度差が利用される。しかし、これま
での腕携帯機器では、高温部から熱電式発電機の受熱部
への熱伝導性や、熱電式発電機の放熱部から低温部への
熱伝導性等が問題となり、熱電式発電機が必要な電気エ
ネルギーを発生させるのに十分な前記温度差を得るまで
には至らなかった。
【0005】また、十分な温度差を確保するために、例
えば、腕携帯機器のバンド部分に熱発電素子の熱電対の
電極を直列に連結した状態で埋設した構造のものが知ら
れているが、この方法の場合、バンド部分にストレスが
集中するため、熱発電素子を破損し易いという問題点を
有していた。
えば、腕携帯機器のバンド部分に熱発電素子の熱電対の
電極を直列に連結した状態で埋設した構造のものが知ら
れているが、この方法の場合、バンド部分にストレスが
集中するため、熱発電素子を破損し易いという問題点を
有していた。
【0006】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、熱電式発電機の放熱部からの
放熱効率、及び、腕から受熱部への熱伝導性を改善し、
受熱部と放熱部との間に最大限の温度差を発生させる腕
携帯機器を提供することを目的とする。
るためになされたもので、熱電式発電機の放熱部からの
放熱効率、及び、腕から受熱部への熱伝導性を改善し、
受熱部と放熱部との間に最大限の温度差を発生させる腕
携帯機器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、上下方向に貫通する中空部
を有し、熱伝導性の低い材質からなる胴と、前記中空部
の下端側を覆う裏蓋と、前記中空部の上端側に配される
ガラスと、外部への露出面を有し、前記ガラスの縁を保
持した状態で、前記胴に固定されるガラス縁と、受熱部
及び放熱部を有し、該受熱部と放熱部との間に生じる温
度差に基づき所定の電気エネルギーを発生させる熱電式
発電機と、を備えた腕携帯機器であって、前記ガラス縁
は、前記中空部内を前記裏蓋方向に延出する延出部を有
し、前記熱電式発電機は、前記放熱部が前記延出部に、
一方、前記受熱部が前記裏蓋に、それぞれ熱伝導可能な
状態に接続されている構成とした。
め、請求項1記載の発明は、上下方向に貫通する中空部
を有し、熱伝導性の低い材質からなる胴と、前記中空部
の下端側を覆う裏蓋と、前記中空部の上端側に配される
ガラスと、外部への露出面を有し、前記ガラスの縁を保
持した状態で、前記胴に固定されるガラス縁と、受熱部
及び放熱部を有し、該受熱部と放熱部との間に生じる温
度差に基づき所定の電気エネルギーを発生させる熱電式
発電機と、を備えた腕携帯機器であって、前記ガラス縁
は、前記中空部内を前記裏蓋方向に延出する延出部を有
し、前記熱電式発電機は、前記放熱部が前記延出部に、
一方、前記受熱部が前記裏蓋に、それぞれ熱伝導可能な
状態に接続されている構成とした。
【0008】この発明によれば、熱電式発電機の放熱部
がガラス縁の延出部に、受熱部が裏蓋に、それぞれ熱伝
導可能な状態に接続されているため、腕からの熱は裏蓋
を介して熱電式発電機の受熱部に伝導され、一方、熱電
式発電機の放熱部からの熱は、ガラス縁を介して外部へ
と放熱される。従って、熱電式発電機の受熱部と放熱部
との間に温度差が生じ、該温度差に基づいて、熱電式発
電機が所定の電気エネルギーを発生させることができ
る。
がガラス縁の延出部に、受熱部が裏蓋に、それぞれ熱伝
導可能な状態に接続されているため、腕からの熱は裏蓋
を介して熱電式発電機の受熱部に伝導され、一方、熱電
式発電機の放熱部からの熱は、ガラス縁を介して外部へ
と放熱される。従って、熱電式発電機の受熱部と放熱部
との間に温度差が生じ、該温度差に基づいて、熱電式発
電機が所定の電気エネルギーを発生させることができ
る。
【0009】ここで、腕携帯機器としては、例えば、腕
時計、ページャー等の電子機器が挙げられる。また、熱
伝導性の低い材質としては、例えば、セラミックス、プ
ラスチック、或いは、SUSやTi等の金属などが挙げ
られる。
時計、ページャー等の電子機器が挙げられる。また、熱
伝導性の低い材質としては、例えば、セラミックス、プ
ラスチック、或いは、SUSやTi等の金属などが挙げ
られる。
【0010】また、この発明は、前記熱電式発電機が、
複数の熱発電素子の集合体からなる熱発電ユニットであ
る構成とした。
複数の熱発電素子の集合体からなる熱発電ユニットであ
る構成とした。
【0011】この構成の発明によれば、熱電式発電機
が、複数の熱発電素子の集合体からなる熱発電ユニット
であるため、熱電式発電機の受熱部と放熱部との間に生
じる温度差が小さくても、より大きな電気エネルギーを
発生させることが可能となる。
が、複数の熱発電素子の集合体からなる熱発電ユニット
であるため、熱電式発電機の受熱部と放熱部との間に生
じる温度差が小さくても、より大きな電気エネルギーを
発生させることが可能となる。
【0012】更に、この発明は、前記ガラス縁の前記延
出部と前記熱電式発電機の放熱部とを、バネ性を有し熱
伝導性の高い導熱板を介して、接合した構成とした。
出部と前記熱電式発電機の放熱部とを、バネ性を有し熱
伝導性の高い導熱板を介して、接合した構成とした。
【0013】この発明によれば、ガラス縁の延出部と熱
電式発電機の放熱部とが、バネ性を有す導熱板を介して
接合されているため、ガラス縁や熱電子式発電機、胴、
裏蓋等の構成部品の製造寸法のバラツキを吸収し、且つ
常に一定の接触圧で接触しているため、熱を熱電子式発
電機に安定的に伝導させることができる。また、熱電式
発電機に加わる衝撃等は導熱板によって緩衝される。従
って、熱電式発電機の破損を低減・防止することができ
る。
電式発電機の放熱部とが、バネ性を有す導熱板を介して
接合されているため、ガラス縁や熱電子式発電機、胴、
裏蓋等の構成部品の製造寸法のバラツキを吸収し、且つ
常に一定の接触圧で接触しているため、熱を熱電子式発
電機に安定的に伝導させることができる。また、熱電式
発電機に加わる衝撃等は導熱板によって緩衝される。従
って、熱電式発電機の破損を低減・防止することができ
る。
【0014】具体的に、導熱板は、例えば、Cuなどに
より形成することができる。
より形成することができる。
【0015】次の発明は、前記裏蓋と前記熱電式発電機
の受熱部端面とが、所定の接触圧を加えた状態で、固着
されている構成とした。
の受熱部端面とが、所定の接触圧を加えた状態で、固着
されている構成とした。
【0016】この発明によれば、裏蓋と熱電式発電機の
受熱部端面とが、所定の接触圧を加えた状態で固着され
ているため、裏蓋と熱電式発電機の受熱部との間の熱伝
導性が高くなる。
受熱部端面とが、所定の接触圧を加えた状態で固着され
ているため、裏蓋と熱電式発電機の受熱部との間の熱伝
導性が高くなる。
【0017】又更に、この発明は、前記裏蓋と前記熱電
式発電機の受熱部とが、バネ性を有し熱伝導性の高い導
熱板を介して接合されている構成とした。
式発電機の受熱部とが、バネ性を有し熱伝導性の高い導
熱板を介して接合されている構成とした。
【0018】この発明によれば、裏蓋と熱電式発電機の
受熱部とが、バネ性を有する導熱板を介して接合されて
いるため、熱電式発電機に加わる衝撃等は導熱板によっ
て緩衝される。従って、熱電式発電機の破損を低減する
ことができる。
受熱部とが、バネ性を有する導熱板を介して接合されて
いるため、熱電式発電機に加わる衝撃等は導熱板によっ
て緩衝される。従って、熱電式発電機の破損を低減する
ことができる。
【0019】又、この発明は、前記ガラス縁の前記延出
部端面と前記熱電式発電機の放熱部端面とが、所定の接
触圧を加えた状態で、固着されている構成とした。
部端面と前記熱電式発電機の放熱部端面とが、所定の接
触圧を加えた状態で、固着されている構成とした。
【0020】この発明によれば、ガラス縁の延出部端面
と熱電式発電機の放熱部端面とが、所定の接触圧を加え
た状態で固着されているため、ガラス縁と熱電式発電機
の放熱部との間の熱伝導性が高くなる。
と熱電式発電機の放熱部端面とが、所定の接触圧を加え
た状態で固着されているため、ガラス縁と熱電式発電機
の放熱部との間の熱伝導性が高くなる。
【0021】又更に、この発明は、前記ガラスが、サフ
ァイアガラスである構成とした。
ァイアガラスである構成とした。
【0022】この発明によれば、ガラスが、サファイア
ガラスであるため、熱伝導性が良くなり、ガラスからの
放熱効率が良くなる。
ガラスであるため、熱伝導性が良くなり、ガラスからの
放熱効率が良くなる。
【0023】更に、この発明は、前記ガラスは、熱線吸
収ガラスである構成とした。
収ガラスである構成とした。
【0024】この発明によれば、ガラスが、熱線吸収ガ
ラスであるため、ガラスを介して当該腕携帯機器の内部
に入射する熱線の量を減少させることが可能となる。即
ち、熱電式発電機の放熱側の温度上昇を押さえ、ひいて
は、受熱側と放熱側との温度差が縮小することを妨げ、
発電効率の低下を防止する。
ラスであるため、ガラスを介して当該腕携帯機器の内部
に入射する熱線の量を減少させることが可能となる。即
ち、熱電式発電機の放熱側の温度上昇を押さえ、ひいて
は、受熱側と放熱側との温度差が縮小することを妨げ、
発電効率の低下を防止する。
【0025】次の発明は、前記ガラスを、熱伝導性の高
い物質を混入させたた接着剤にて、前記ガラス縁に接着
する構成とした。
い物質を混入させたた接着剤にて、前記ガラス縁に接着
する構成とした。
【0026】この発明によれば、ガラスが、熱伝導性の
高い物質が混入された接着剤によって、ガラス縁に固着
されているため、ガラスとガラス縁との間の熱伝導性が
高くなる。そして、熱発電式発電機の放熱側からの熱
を、ガラス縁を通して、ガラス面にも大量に放熱させる
ことができる。
高い物質が混入された接着剤によって、ガラス縁に固着
されているため、ガラスとガラス縁との間の熱伝導性が
高くなる。そして、熱発電式発電機の放熱側からの熱
を、ガラス縁を通して、ガラス面にも大量に放熱させる
ことができる。
【0027】ここで、熱伝導性の高い物質としては、例
えば、Au、Ag、Cu、Al2O3等が挙げられる。
えば、Au、Ag、Cu、Al2O3等が挙げられる。
【0028】更に、この発明は、前記ガラスの、前記ガ
ラス縁との接合面には、熱拡散性の高い金属を真空蒸着
やスパッタリングにより金属薄膜を形成させた構成とし
た。
ラス縁との接合面には、熱拡散性の高い金属を真空蒸着
やスパッタリングにより金属薄膜を形成させた構成とし
た。
【0029】又、この発明によれば、ガラスの、ガラス
縁との接合面には、熱拡散性の高い金属による金属膜が
形成されているため、ガラスとガラス縁との間の熱伝導
性が高くなる。熱電式発電機の放熱効果を高め、熱伝導
性の高い物質を混入させたた接着剤にて、前記ガラス縁
にガラスを接着することにより、相乗効果を得ることが
できる。
縁との接合面には、熱拡散性の高い金属による金属膜が
形成されているため、ガラスとガラス縁との間の熱伝導
性が高くなる。熱電式発電機の放熱効果を高め、熱伝導
性の高い物質を混入させたた接着剤にて、前記ガラス縁
にガラスを接着することにより、相乗効果を得ることが
できる。
【0030】ここで、熱拡散率の高い金属としては、例
えば、Cu、Alなどである。
えば、Cu、Alなどである。
【0031】更に、本発明は、前記ガラス縁の露出面に
は、熱拡散性の高い金属による金属膜が形成されている
構成とした。例えば、ガラス縁をAlにて製造した場
合、アルマイト処理し、Al2O3(アルミニウム酸化)
膜を形成することにより、空気との熱接触が良くなり放
熱効果を上げることができる。又、ガラス縁に他の金属
を使用した場合には、アルミニウム酸化膜を真空蒸着や
スパッタリングによりガラス縁表面に被覆してもよい。
この際、表面をサンドブラスト等で粗すことにより、更
に放熱効果が向上する。
は、熱拡散性の高い金属による金属膜が形成されている
構成とした。例えば、ガラス縁をAlにて製造した場
合、アルマイト処理し、Al2O3(アルミニウム酸化)
膜を形成することにより、空気との熱接触が良くなり放
熱効果を上げることができる。又、ガラス縁に他の金属
を使用した場合には、アルミニウム酸化膜を真空蒸着や
スパッタリングによりガラス縁表面に被覆してもよい。
この際、表面をサンドブラスト等で粗すことにより、更
に放熱効果が向上する。
【0032】この発明によれば、ガラス縁の露出面に
は、熱拡散性の高い金属による金属膜が形成されている
ため、ガラス縁の露出面からの放熱効率が高くなる。
は、熱拡散性の高い金属による金属膜が形成されている
ため、ガラス縁の露出面からの放熱効率が高くなる。
【0033】更に、発明は、前記ガラス縁の前記延出部
の内側面及び端面には、熱伝導率の高い金属によるメッ
キ処理が施され、前記ガラス縁の前記延出部端面、及び
外部露出面、ガラスとの係合面を除く表面には、前記メ
ッキ処理面を含め、更に上から断熱材が塗布されている
構成とした。
の内側面及び端面には、熱伝導率の高い金属によるメッ
キ処理が施され、前記ガラス縁の前記延出部端面、及び
外部露出面、ガラスとの係合面を除く表面には、前記メ
ッキ処理面を含め、更に上から断熱材が塗布されている
構成とした。
【0034】この発明によれば、ガラス縁の延出部端面
には、熱伝導率の高い金属によるメッキ処理が施されて
いるため、ガラス縁と熱電式発電機の放熱部との間の熱
伝導性が高くなる。また、ガラス縁の延出部の内側面に
は、熱伝導率の高い金属によるメッキ処理が施され、さ
らにその上から断熱材が塗布されているため、ガラス縁
の延出部における熱伝導性が高くなる一方、ガラス縁の
延出部の内側面からの放熱が抑制されるようになる。ま
た、ガラス縁の延出部の外側面には、断熱材が塗布され
ているため、ガラス縁の延出部の外側面からの放熱が抑
制されるようになる。
には、熱伝導率の高い金属によるメッキ処理が施されて
いるため、ガラス縁と熱電式発電機の放熱部との間の熱
伝導性が高くなる。また、ガラス縁の延出部の内側面に
は、熱伝導率の高い金属によるメッキ処理が施され、さ
らにその上から断熱材が塗布されているため、ガラス縁
の延出部における熱伝導性が高くなる一方、ガラス縁の
延出部の内側面からの放熱が抑制されるようになる。ま
た、ガラス縁の延出部の外側面には、断熱材が塗布され
ているため、ガラス縁の延出部の外側面からの放熱が抑
制されるようになる。
【0035】ここで、熱伝導率の高い金属としては、例
えば、Cuなどがある。
えば、Cuなどがある。
【0036】更に、発明は、前記ガラス縁の前記延出部
が、熱伝導性の高い金属で形成される内側部と、所定の
耐食性及び強度を有する外側部と、から構成されてい
る。
が、熱伝導性の高い金属で形成される内側部と、所定の
耐食性及び強度を有する外側部と、から構成されてい
る。
【0037】この発明によれば、ガラス縁の延出部が、
熱伝導性の高い金属で形成される内側部と、所定の耐食
性及び強度を有する外側部とから構成されているため、
ガラス縁の外側部に熱伝導性の低い材質を用いたとして
も、ガラス縁自体の熱伝導性は高くなる。なお、本来な
らば、ガラス縁にはCu等熱伝導率の非常に高い金属を
そのまま使用すれば良いのであるが、Cuは強度が低
く、又耐食性が劣っているため、強度・耐食性をを要す
る腕携帯機器の外装に用いるには不向きである。本発明
の構造にすることにより、Cu材を本来の目的に使用す
ることが可能になる。
熱伝導性の高い金属で形成される内側部と、所定の耐食
性及び強度を有する外側部とから構成されているため、
ガラス縁の外側部に熱伝導性の低い材質を用いたとして
も、ガラス縁自体の熱伝導性は高くなる。なお、本来な
らば、ガラス縁にはCu等熱伝導率の非常に高い金属を
そのまま使用すれば良いのであるが、Cuは強度が低
く、又耐食性が劣っているため、強度・耐食性をを要す
る腕携帯機器の外装に用いるには不向きである。本発明
の構造にすることにより、Cu材を本来の目的に使用す
ることが可能になる。
【0038】ここで、内側部は、例えば、Cu、Alな
どから形成され、一方、外側部は、例えば、SUS、B
sなどから形成される。
どから形成され、一方、外側部は、例えば、SUS、B
sなどから形成される。
【0039】更に、この発明は、前記裏蓋の前記中空部
側の面には、熱伝導率の高い金属によるメッキ処理が施
されている構成とした。
側の面には、熱伝導率の高い金属によるメッキ処理が施
されている構成とした。
【0040】この発明によれば、裏蓋の中空部側の面に
は、熱伝導率の高い金属によるメッキ処理が施されてい
るため、裏蓋における内表面及び内平面の平面方向の熱
伝導性を高めることができる。そのため、裏蓋内面から
熱電式発電機の受熱板への熱伝導性を高めることができ
る。
は、熱伝導率の高い金属によるメッキ処理が施されてい
るため、裏蓋における内表面及び内平面の平面方向の熱
伝導性を高めることができる。そのため、裏蓋内面から
熱電式発電機の受熱板への熱伝導性を高めることができ
る。
【0041】更に、この発明は、前記裏蓋の前記中空部
側の面には、熱伝導率の高い薄板状の金属が固着されて
いる構成とした。
側の面には、熱伝導率の高い薄板状の金属が固着されて
いる構成とした。
【0042】この発明によれば、裏蓋の中空部側の面に
は、熱伝導率の高い薄板状の金属が固着されているた
め、メッキよりも更に、裏蓋における平面方向の熱伝導
性を高めることができる。
は、熱伝導率の高い薄板状の金属が固着されているた
め、メッキよりも更に、裏蓋における平面方向の熱伝導
性を高めることができる。
【0043】具体的に、熱伝導率の高い薄板状の金属と
して、例えば、Cuの薄板などが挙げられる。
して、例えば、Cuの薄板などが挙げられる。
【0044】さらに、この発明は、前記裏蓋が、機械的
強度は強いが熱伝導性の低い材質からなり、中央部に貫
通孔を設けたドーナツ盤状の外蓋と、貫通孔に気密的に
装着し、腕との接触面を有し、熱伝導性の高い材質から
なる円盤状の内蓋とから構成される。そして、内蓋の外
面は、直接腕と接触し、その内面は、前記熱電式発電機
の受熱部とを接触することによりが、熱伝導可能な状態
に接続する構成とした。
強度は強いが熱伝導性の低い材質からなり、中央部に貫
通孔を設けたドーナツ盤状の外蓋と、貫通孔に気密的に
装着し、腕との接触面を有し、熱伝導性の高い材質から
なる円盤状の内蓋とから構成される。そして、内蓋の外
面は、直接腕と接触し、その内面は、前記熱電式発電機
の受熱部とを接触することによりが、熱伝導可能な状態
に接続する構成とした。
【0045】この発明によれば、裏蓋が、機械的強度は
強いが熱伝導性の低い材質(Ti、ステンレス鋼)から
なるドーナツ盤状の外蓋と、腕との接触面を有し熱伝導
性の高い材質からなる円盤状の内蓋とから構成される。
円盤状(角型でもよい)の内蓋は、本来熱伝導は良い
が、機械的強度が不足のため使用できないCu、Al等
を小面積に使用できる。そして、内蓋と熱電式発電器の
受熱部側端面とが、熱伝導可能な状態に接続されている
ため、腕からの熱は、内蓋を介して熱電式発電器の受熱
部へと伝導される。
強いが熱伝導性の低い材質(Ti、ステンレス鋼)から
なるドーナツ盤状の外蓋と、腕との接触面を有し熱伝導
性の高い材質からなる円盤状の内蓋とから構成される。
円盤状(角型でもよい)の内蓋は、本来熱伝導は良い
が、機械的強度が不足のため使用できないCu、Al等
を小面積に使用できる。そして、内蓋と熱電式発電器の
受熱部側端面とが、熱伝導可能な状態に接続されている
ため、腕からの熱は、内蓋を介して熱電式発電器の受熱
部へと伝導される。
【0046】更に、この発明は、前記裏蓋には、腕への
接触面と、前記熱電式発電機の受熱部への接続面、及び
胴との防水接合面等、塗布により機能を損なう部分とを
除く表面全体に、発砲ウレタン樹脂等の断熱材を塗布し
た構成とした。
接触面と、前記熱電式発電機の受熱部への接続面、及び
胴との防水接合面等、塗布により機能を損なう部分とを
除く表面全体に、発砲ウレタン樹脂等の断熱材を塗布し
た構成とした。
【0047】この発明によれば、裏蓋には、腕への接触
面と、熱電式発電器の受熱部への接続面と及び胴との防
水接合面等、塗布により機能を損なう部分を除く表面全
体に、断熱材が塗布されているため、裏蓋からの、例え
ば、外気や当該腕携帯機器の内部空間などへの放熱が抑
制されるようになる。そして、うらぶたは、腕からの熱
を保温・蓄熱し、より高温の熱を熱電式発電機に供給す
ることができる。
面と、熱電式発電器の受熱部への接続面と及び胴との防
水接合面等、塗布により機能を損なう部分を除く表面全
体に、断熱材が塗布されているため、裏蓋からの、例え
ば、外気や当該腕携帯機器の内部空間などへの放熱が抑
制されるようになる。そして、うらぶたは、腕からの熱
を保温・蓄熱し、より高温の熱を熱電式発電機に供給す
ることができる。
【0048】更に、この発明は、前記裏蓋には、腕と接
触する位置に、腕に食い込む方向に突部が形成されてい
る構成とした。裏蓋は、一体の裏蓋で、その中央部を張
り出させたり、内蓋を外蓋より突出させて組み立てるこ
ともできる。
触する位置に、腕に食い込む方向に突部が形成されてい
る構成とした。裏蓋は、一体の裏蓋で、その中央部を張
り出させたり、内蓋を外蓋より突出させて組み立てるこ
ともできる。
【0049】この発明によれば、裏蓋には、腕と接触す
る位置に、突部が形成されているため、当該腕携帯機器
を装着した際、突部が腕に食い込み、手首の骨や腱の谷
間に落ち着く。このため、裏蓋は、安定して体温を集熱
することができる。また、突状であるため、表面積が増
え、多くの熱を集めることができる。
る位置に、突部が形成されているため、当該腕携帯機器
を装着した際、突部が腕に食い込み、手首の骨や腱の谷
間に落ち着く。このため、裏蓋は、安定して体温を集熱
することができる。また、突状であるため、表面積が増
え、多くの熱を集めることができる。
【0050】更に、この発明は、前記裏蓋には、腕と接
触する位置に、微少な凹凸が形成されている構成とし
た。
触する位置に、微少な凹凸が形成されている構成とし
た。
【0051】この発明によれば、裏蓋には、腕と接触す
る位置に、微少な凹凸が形成されているため、裏蓋の腕
との接触面積が増大し、腕から裏蓋への熱伝導性が高め
られる。更に、この発明は、当該腕携帯機器には、当該
腕携帯機器の動力源として前記熱電式発電機が用いられ
ていることを示す所定の表示がなされている構成とし
た。
る位置に、微少な凹凸が形成されているため、裏蓋の腕
との接触面積が増大し、腕から裏蓋への熱伝導性が高め
られる。更に、この発明は、当該腕携帯機器には、当該
腕携帯機器の動力源として前記熱電式発電機が用いられ
ていることを示す所定の表示がなされている構成とし
た。
【0052】この発明によれば、当該腕時計機器には、
当該腕時計機器の動力源として熱電式発電機が用いられ
ていることを示す所定の表示がなされているため、使用
者に対して、当該腕携帯機器の発電方式を認識させるこ
とが可能となる。
当該腕時計機器の動力源として熱電式発電機が用いられ
ていることを示す所定の表示がなされているため、使用
者に対して、当該腕携帯機器の発電方式を認識させるこ
とが可能となる。
【0053】具体的に、所定の表示とは、例えば、裏蓋
への標示・マーク等の刻印などである。裏蓋外表面全体
に装飾模様を兼ねて刻印したり、突部や内蓋に同様の標
示、商標、象徴マークの刻印を兼ねることもできる。
への標示・マーク等の刻印などである。裏蓋外表面全体
に装飾模様を兼ねて刻印したり、突部や内蓋に同様の標
示、商標、象徴マークの刻印を兼ねることもできる。
【0054】発明は、前記胴と、前記ガラス縁とが、一
体に形成されている構成としてもよい。
体に形成されている構成としてもよい。
【0055】
【0056】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る腕携帯機器
の実施の各形態例について、図1〜図18の図面を参照
しながら説明する。
の実施の各形態例について、図1〜図18の図面を参照
しながら説明する。
【0057】[第1の実施の形態例]図1は、この発明
に係る腕携帯機器の第1の実施の形態例として例示する
腕時計の部分断面図、図2は、腕時計を構成するガラス
とガラス縁との接合例を示す断面図である。また、図3
は、ガラス縁の部分断面図で、(a)は金属膜が形成さ
れている状態、(b)はCuメッキが施されている状
態、(c)は断熱塗装が施されている状態を示してい
る。図4は、2体構造とした場合の、ガラス縁の部分断
面図である。また、図5は、腕時計を構成する熱電式発
電機を示すもので、(a)は上面図、(b)は側断面
図、(c)及び(d)は、(b)の変形例である。
に係る腕携帯機器の第1の実施の形態例として例示する
腕時計の部分断面図、図2は、腕時計を構成するガラス
とガラス縁との接合例を示す断面図である。また、図3
は、ガラス縁の部分断面図で、(a)は金属膜が形成さ
れている状態、(b)はCuメッキが施されている状
態、(c)は断熱塗装が施されている状態を示してい
る。図4は、2体構造とした場合の、ガラス縁の部分断
面図である。また、図5は、腕時計を構成する熱電式発
電機を示すもので、(a)は上面図、(b)は側断面
図、(c)及び(d)は、(b)の変形例である。
【0058】この実施の形態の腕時計は、ムーブメント
1、文字盤12、針11,…、該針11,…を上方から
保護するガラス2、該ガラス2を支持するガラス縁3、
当該腕時計の外装を構成する胴4、該胴4の底面を覆う
裏蓋5、電気エネルギーをムーブメント1に供給する熱
電式発電機6等により構成されている。
1、文字盤12、針11,…、該針11,…を上方から
保護するガラス2、該ガラス2を支持するガラス縁3、
当該腕時計の外装を構成する胴4、該胴4の底面を覆う
裏蓋5、電気エネルギーをムーブメント1に供給する熱
電式発電機6等により構成されている。
【0059】熱電式発電機6は、図5(a)及び(b)
に示すように、複数(例えば、12個)の熱発電素子6
a,…と、該熱発電素子6a,…を上下に挟むリング状
の放熱板6c及び受熱板6bとにより構成されている。
この熱電式発電機6は、受熱板6b(高温部)と放熱板
6c(低温部)との温度差を利用して、ゼーベック効果
(ペルチェ効果)により、所定の電気エネルギーを発生
させるようになっている。
に示すように、複数(例えば、12個)の熱発電素子6
a,…と、該熱発電素子6a,…を上下に挟むリング状
の放熱板6c及び受熱板6bとにより構成されている。
この熱電式発電機6は、受熱板6b(高温部)と放熱板
6c(低温部)との温度差を利用して、ゼーベック効果
(ペルチェ効果)により、所定の電気エネルギーを発生
させるようになっている。
【0060】この熱電式発電機6は、受熱板6b側端面
が裏蓋5に固定し、放熱板6c側端面がガラス縁3の下
端面3b(延出部端面)に固定した状態に配設されてい
る。なお、熱電式発電機6の受熱板6bは、図5(c)
に示すように、円盤状としたり、図5(d)に示すよう
に、導熱板7(後述)と一体とすることも可能である。
更に、図14(a)及び(b)に示すように、受熱板6
bを円盤状とし、受熱板6bの集熱機能を高めた構造と
することも可能である。
が裏蓋5に固定し、放熱板6c側端面がガラス縁3の下
端面3b(延出部端面)に固定した状態に配設されてい
る。なお、熱電式発電機6の受熱板6bは、図5(c)
に示すように、円盤状としたり、図5(d)に示すよう
に、導熱板7(後述)と一体とすることも可能である。
更に、図14(a)及び(b)に示すように、受熱板6
bを円盤状とし、受熱板6bの集熱機能を高めた構造と
することも可能である。
【0061】胴4は、断熱的には、内部に気泡を有す
る、例えば、発砲硬質ウレタン樹脂が最適である。しか
し、発電効率を犠牲にして、胴4に、機械的強度、防水
性能、デザイン的要素の制約により、熱伝導率が30W
/(mk)以下のセラミックス、エンジニアリングプラ
スチック、熱伝導率の低いSUSやTi等の金属などを
用いることは可能である。
る、例えば、発砲硬質ウレタン樹脂が最適である。しか
し、発電効率を犠牲にして、胴4に、機械的強度、防水
性能、デザイン的要素の制約により、熱伝導率が30W
/(mk)以下のセラミックス、エンジニアリングプラ
スチック、熱伝導率の低いSUSやTi等の金属などを
用いることは可能である。
【0062】この胴4は、その内部に、ムーブメント
1、ガラス縁3、熱電式発電機6等を収容するための収
容空間(中空部)4cが上下に貫通した状態に形成され
ていて、その底面側の開口部には、該開口部を覆うよう
に裏蓋5が取り付けられ、一方、上面側の開口部には、
ガラス縁3を介してガラス2が取り付けられている。胴
4と裏蓋5とは、胴4側の接合部分に形成される凹部5
2にパッキン51(例えば、プラスチック、ゴムなど)
が嵌め込まれた状態で、ネジ等により固定されている。
1、ガラス縁3、熱電式発電機6等を収容するための収
容空間(中空部)4cが上下に貫通した状態に形成され
ていて、その底面側の開口部には、該開口部を覆うよう
に裏蓋5が取り付けられ、一方、上面側の開口部には、
ガラス縁3を介してガラス2が取り付けられている。胴
4と裏蓋5とは、胴4側の接合部分に形成される凹部5
2にパッキン51(例えば、プラスチック、ゴムなど)
が嵌め込まれた状態で、ネジ等により固定されている。
【0063】また、胴4とガラス縁3の接合部3e(後
述)との間には、弾性及び断熱性を有するパッキン31
(例えば、プラスチック、ゴムなど)が押し込まれ、こ
のパッキン31の弾性力により、胴4とガラス縁3とが
固定され、且つ防水された状態で保持されるとともに、
このパッキン31の断熱性により、両部材間の熱の移動
が遮断されるようになっている。
述)との間には、弾性及び断熱性を有するパッキン31
(例えば、プラスチック、ゴムなど)が押し込まれ、こ
のパッキン31の弾性力により、胴4とガラス縁3とが
固定され、且つ防水された状態で保持されるとともに、
このパッキン31の断熱性により、両部材間の熱の移動
が遮断されるようになっている。
【0064】裏蓋5は、例えば、BS、Ti、Ti合
金、SUS等の金属により円盤状(又は、角型)に形成
され、内面(ムーブメント1側の面)には、Cuメッキ
が施され(又はCu薄板がクラッドされ)ている。この
Cuメッキ(又はCu薄板)により、裏蓋5の、熱が伝
わりにくい平面方向(中心部から周縁への方向)への熱
伝導性が高められるため、腕からの熱は、速やかに裏蓋
5の周縁側に固着されている熱電式発電機6の受熱板6
b側端面へと伝導される。
金、SUS等の金属により円盤状(又は、角型)に形成
され、内面(ムーブメント1側の面)には、Cuメッキ
が施され(又はCu薄板がクラッドされ)ている。この
Cuメッキ(又はCu薄板)により、裏蓋5の、熱が伝
わりにくい平面方向(中心部から周縁への方向)への熱
伝導性が高められるため、腕からの熱は、速やかに裏蓋
5の周縁側に固着されている熱電式発電機6の受熱板6
b側端面へと伝導される。
【0065】ガラス2は、熱伝導性の良いサファイアガ
ラスからなり、その周縁下端側の、ガラス縁3との接合
面には、図2に示すように、例えば、Al、Auなどの
金属膜2aが蒸着されている。この金属膜2aにより、
ガラス縁3とガラス2との間の熱伝導性が高められてい
る。なお、ガラス2として、例えば、熱線吸収ガラスを
用いることも可能である。その場合には、ガラス2が熱
線を吸収するため、文字盤12及びムーブメント1の温
度上昇が抑制されるようになる。文字盤12やムーブメ
ント1は熱伝導率の低いプラスチック等が望ましい。
ラスからなり、その周縁下端側の、ガラス縁3との接合
面には、図2に示すように、例えば、Al、Auなどの
金属膜2aが蒸着されている。この金属膜2aにより、
ガラス縁3とガラス2との間の熱伝導性が高められてい
る。なお、ガラス2として、例えば、熱線吸収ガラスを
用いることも可能である。その場合には、ガラス2が熱
線を吸収するため、文字盤12及びムーブメント1の温
度上昇が抑制されるようになる。文字盤12やムーブメ
ント1は熱伝導率の低いプラスチック等が望ましい。
【0066】ガラス縁3は、熱拡散率の高い、例えば、
Cu、Alなどの金属により略円筒形状に形成されてい
て、下端側が収容空間4c内に延出した状態となってい
る。このガラス縁3の内周面の上端側には、図1及び図
3に示すように、中心に向かって突出する周状の突部3
fが形成され、外周面の上端側には、外に向かって突出
する周状の突部3gが形成されている。
Cu、Alなどの金属により略円筒形状に形成されてい
て、下端側が収容空間4c内に延出した状態となってい
る。このガラス縁3の内周面の上端側には、図1及び図
3に示すように、中心に向かって突出する周状の突部3
fが形成され、外周面の上端側には、外に向かって突出
する周状の突部3gが形成されている。
【0067】そして、ガラス縁3の内部空間には、突部
3fの上方位置に、ガラス2の取付部3cが、一方、突
部3fの下方位置に、ムーブメント1の取付部3dが、
それぞれ形成されている。また、ガラス縁3の外周面上
の、突部3gの下方位置に、胴4との接合部3eが形成
されている。
3fの上方位置に、ガラス2の取付部3cが、一方、突
部3fの下方位置に、ムーブメント1の取付部3dが、
それぞれ形成されている。また、ガラス縁3の外周面上
の、突部3gの下方位置に、胴4との接合部3eが形成
されている。
【0068】ガラス縁3の取付部3cには、ガラス2が
配置されている。このガラス2とガラス縁3との間に
は、弾性を有するパッキン21(例えば、プラスチッ
ク、ゴムなど)が押し込まれ、このパッキン21の弾性
力により、ガラス縁3とガラス2とが固定され、且つ防
水された状態で保持されている。図2に示す応用例は、
ガラス縁3へのガラス2の取付に、接着剤2bを用いた
例である。その場合、接着剤2bには、例えば、Al2
O3、Au、Ag等の熱伝導率の高い物質を混入したも
のも用いられる。それにより、ガラス縁3とガラス2と
を熱伝導可能な状態に固着することが可能となる。そし
て、ガラス2も放熱部材として利用でき、発電効率を上
げることができる。
配置されている。このガラス2とガラス縁3との間に
は、弾性を有するパッキン21(例えば、プラスチッ
ク、ゴムなど)が押し込まれ、このパッキン21の弾性
力により、ガラス縁3とガラス2とが固定され、且つ防
水された状態で保持されている。図2に示す応用例は、
ガラス縁3へのガラス2の取付に、接着剤2bを用いた
例である。その場合、接着剤2bには、例えば、Al2
O3、Au、Ag等の熱伝導率の高い物質を混入したも
のも用いられる。それにより、ガラス縁3とガラス2と
を熱伝導可能な状態に固着することが可能となる。そし
て、ガラス2も放熱部材として利用でき、発電効率を上
げることができる。
【0069】一方、ガラス縁3の取付部3dには、図1
に示すように、文字盤12、並びに、断熱性を有する中
枠13を介してムーブメント1が配置されている。この
ムーブメント1と裏蓋5との間には、断熱性を有する中
枠14が介在していて、この中枠14によって、ムーブ
メント1が裏蓋5へ固定されるとともに、両部材間の熱
の移動が遮断されるようになっている。
に示すように、文字盤12、並びに、断熱性を有する中
枠13を介してムーブメント1が配置されている。この
ムーブメント1と裏蓋5との間には、断熱性を有する中
枠14が介在していて、この中枠14によって、ムーブ
メント1が裏蓋5へ固定されるとともに、両部材間の熱
の移動が遮断されるようになっている。
【0070】また、ガラス縁3の露出面3aには、図3
(a)に示すように、空気への放熱効果を高める黒色の
塗装や、アルマイト処理による被膜23aが形成されて
いて、この被膜23aによって、ガラス縁3の外気への
放熱性が高められている。ガラス縁3の下端面3b及
び、突部3fより下側の内周面には、図3(b)に示す
ように、熱伝導率の高いCuメッキ23bが施されてい
て、ガラス縁3の垂直方向(下端面3bから露出面3a
への方向)の熱伝導性が高められている。
(a)に示すように、空気への放熱効果を高める黒色の
塗装や、アルマイト処理による被膜23aが形成されて
いて、この被膜23aによって、ガラス縁3の外気への
放熱性が高められている。ガラス縁3の下端面3b及
び、突部3fより下側の内周面には、図3(b)に示す
ように、熱伝導率の高いCuメッキ23bが施されてい
て、ガラス縁3の垂直方向(下端面3bから露出面3a
への方向)の熱伝導性が高められている。
【0071】また、ガラス縁3の、下端面3b(延出部
端面)、露出部3a、ガラスとの係合面、胴との係合面
等を除く、外周面及び内周面の下端側には、図3(c)
に示すように、 Cuメッキ23b部を含め、Cuメッ
キ23bのさらに上から断熱材23cが塗布されてい
て、この断熱材23cによって、ガラス縁3から収容空
間4cへの、放熱を防止するようになっている。
端面)、露出部3a、ガラスとの係合面、胴との係合面
等を除く、外周面及び内周面の下端側には、図3(c)
に示すように、 Cuメッキ23b部を含め、Cuメッ
キ23bのさらに上から断熱材23cが塗布されてい
て、この断熱材23cによって、ガラス縁3から収容空
間4cへの、放熱を防止するようになっている。
【0072】図4の実施例は、前記Cuメッキの効果を
更に大きくしようとしたものである。ガラス縁3は、図
4に示すように、内側部24aと外側部24bとの2部
材を一体化したものである。この場合、外側部24bに
は、耐食性及び強度を備えた、例えば、SUS、Bs、
Ti、Al等により形成し、一方、内側部24aには、
熱伝導性の高い、例えば、Cu、Al等により形成す
る。そして、内側部24aは、溶接、押込、或いは焼嵌
などの方法により、外側部24bに固着し、一体化す
る。
更に大きくしようとしたものである。ガラス縁3は、図
4に示すように、内側部24aと外側部24bとの2部
材を一体化したものである。この場合、外側部24bに
は、耐食性及び強度を備えた、例えば、SUS、Bs、
Ti、Al等により形成し、一方、内側部24aには、
熱伝導性の高い、例えば、Cu、Al等により形成す
る。そして、内側部24aは、溶接、押込、或いは焼嵌
などの方法により、外側部24bに固着し、一体化す
る。
【0073】このようにガラス縁3を2体構造とする
と、上記のようにCuメッキ23bを施した場合と比
べ、さらにガラス縁3の垂直方向(下端面3bから露出
面3aへの方向)の熱伝導性が高められる。
と、上記のようにCuメッキ23bを施した場合と比
べ、さらにガラス縁3の垂直方向(下端面3bから露出
面3aへの方向)の熱伝導性が高められる。
【0074】次に、この腕時計における、熱伝導状態に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0075】腕時計を装着した状態において、腕(高温
部)からの熱(体温)は、裏蓋5を介して、熱電式発電
機6の受熱板6bに伝導されていく。ここで、腕からの
熱は、前述のように裏蓋5の熱伝導性が高められてお
り、裏蓋5と接触する胴4及び中枠14の熱伝導性が低
いため、分散することなく集約的に、受熱板6bに伝導
される。
部)からの熱(体温)は、裏蓋5を介して、熱電式発電
機6の受熱板6bに伝導されていく。ここで、腕からの
熱は、前述のように裏蓋5の熱伝導性が高められてお
り、裏蓋5と接触する胴4及び中枠14の熱伝導性が低
いため、分散することなく集約的に、受熱板6bに伝導
される。
【0076】また、熱電式発電機6の放熱板6cの熱
は、ガラス縁3及びガラス2を介して外気(低温部)へ
と放熱されていく。ここで、熱電式発電機6の放熱板6
cの熱は、前述のようにガラス縁3の熱伝導性及びその
露出面3aの熱拡散率が高められており、ガラス縁3と
接触する胴4及び中枠13の熱伝導性が低いため、露出
面3a及びガラス2の表面から、速やかに、効率よく外
気へと放熱される。
は、ガラス縁3及びガラス2を介して外気(低温部)へ
と放熱されていく。ここで、熱電式発電機6の放熱板6
cの熱は、前述のようにガラス縁3の熱伝導性及びその
露出面3aの熱拡散率が高められており、ガラス縁3と
接触する胴4及び中枠13の熱伝導性が低いため、露出
面3a及びガラス2の表面から、速やかに、効率よく外
気へと放熱される。
【0077】このように、人体の熱(高温部)が熱電式
発電機6の受熱板6bへ、集約的に伝達され、一方、熱
電式発電機6の放熱板6cの熱が、効率よく外気(冷温
部)へと放熱されるため、受熱板6bと放熱板6cとの
間に、常時、一定以上の温度差が発生する。従って、熱
電式発電機6は、所定の電気エネルギーを継続して発生
させることが可能となる。本構造は、従来例に対して、
非常に熱伝達経路が短く、単純なため、熱の移動が効率
的に行われる。
発電機6の受熱板6bへ、集約的に伝達され、一方、熱
電式発電機6の放熱板6cの熱が、効率よく外気(冷温
部)へと放熱されるため、受熱板6bと放熱板6cとの
間に、常時、一定以上の温度差が発生する。従って、熱
電式発電機6は、所定の電気エネルギーを継続して発生
させることが可能となる。本構造は、従来例に対して、
非常に熱伝達経路が短く、単純なため、熱の移動が効率
的に行われる。
【0078】[第2の実施の形態例]図6は、この発明
に係る腕携帯機器の第2の実施の形態例として例示する
腕時計の断面図、図7は、図6の腕時計の裏蓋を示す断
面図である。この実施の形態では、図示のように、熱電
式発電機6の放熱板6c側端面と、ガラス縁3の下端面
3bとの間に導熱板7が介在した構成となっている。
に係る腕携帯機器の第2の実施の形態例として例示する
腕時計の断面図、図7は、図6の腕時計の裏蓋を示す断
面図である。この実施の形態では、図示のように、熱電
式発電機6の放熱板6c側端面と、ガラス縁3の下端面
3bとの間に導熱板7が介在した構成となっている。
【0079】この第2の実施の形態において、上記の第
1の実施の形態と同一部分には、同一符号を付し、その
説明を省略する。
1の実施の形態と同一部分には、同一符号を付し、その
説明を省略する。
【0080】導熱板7は、熱伝導性の良い、例えば、C
u、Al等により形成され、図6に示すように、一端が
熱電式発電機6の放熱板6c側端面と圧着し、他端がガ
ラス縁3の下端面3bと接着した状態に設置されてい
る。発電機ユニットは、、第一の実施例のように、ガラ
ス縁3直下に裏蓋5と際短距離に配置されるのが理想的
である。しかし、時計の外装のデザイン又はムーブメン
ト1の形状によっては、それらを最適位置に配置するこ
とは困難である。そのため、熱を伝達する目的で、導熱
板7を設けた。デザイン・ムーブメント形状の制約の中
で、導熱板7の形状を適当に設計することにより、発電
効率を上げることができる。
u、Al等により形成され、図6に示すように、一端が
熱電式発電機6の放熱板6c側端面と圧着し、他端がガ
ラス縁3の下端面3bと接着した状態に設置されてい
る。発電機ユニットは、、第一の実施例のように、ガラ
ス縁3直下に裏蓋5と際短距離に配置されるのが理想的
である。しかし、時計の外装のデザイン又はムーブメン
ト1の形状によっては、それらを最適位置に配置するこ
とは困難である。そのため、熱を伝達する目的で、導熱
板7を設けた。デザイン・ムーブメント形状の制約の中
で、導熱板7の形状を適当に設計することにより、発電
効率を上げることができる。
【0081】この導熱板7は、熱電式発電機6の放熱板
6cからガラス縁3へと効率よく熱を伝えるとともに、
そのバネ性によって、熱電式発電機6に加わる衝撃等を
吸収するようになっている。また、導熱板7の、放熱板
6c側端面との接合面及びガラス縁3との接合面を除く
表面に断熱材5bを塗布することにより、導熱板7から
収容空間4cへの熱放射を防止し、発電効率を上げるこ
とができる。
6cからガラス縁3へと効率よく熱を伝えるとともに、
そのバネ性によって、熱電式発電機6に加わる衝撃等を
吸収するようになっている。また、導熱板7の、放熱板
6c側端面との接合面及びガラス縁3との接合面を除く
表面に断熱材5bを塗布することにより、導熱板7から
収容空間4cへの熱放射を防止し、発電効率を上げるこ
とができる。
【0082】また、裏蓋5の内面(ムーブメント1側の
面)には、図6に示すように、Cu薄板5cがクラッド
されている。このCu薄板5cにより、裏蓋5の、熱が
伝わりにくい平面方向(中心部から周縁への方向)への
熱伝導性が高められるため、腕からの熱は、速やかに裏
蓋5の周縁側に固着されている熱電式発電機6の受熱板
6b側端面へと伝導される。
面)には、図6に示すように、Cu薄板5cがクラッド
されている。このCu薄板5cにより、裏蓋5の、熱が
伝わりにくい平面方向(中心部から周縁への方向)への
熱伝導性が高められるため、腕からの熱は、速やかに裏
蓋5の周縁側に固着されている熱電式発電機6の受熱板
6b側端面へと伝導される。
【0083】なお、Cu薄板5cの代わりに、図7に示
すように、Cuメッキ5aを裏蓋5の内面に塗布して
も、上記と同様の効果が得られる。また、裏蓋5の、熱
電式発電機6の受熱板6b側端面との接合面及び腕との
接触面を除く各表面には、図7に示すように、前記Cu
メッキ5a(Cu薄板5c)の上から、断熱材5bが塗
布されている。この断熱材5bは、その被覆面からの熱
の放射を防止するとともに、接触する中枠14への熱伝
導を防止するようになっている。
すように、Cuメッキ5aを裏蓋5の内面に塗布して
も、上記と同様の効果が得られる。また、裏蓋5の、熱
電式発電機6の受熱板6b側端面との接合面及び腕との
接触面を除く各表面には、図7に示すように、前記Cu
メッキ5a(Cu薄板5c)の上から、断熱材5bが塗
布されている。この断熱材5bは、その被覆面からの熱
の放射を防止するとともに、接触する中枠14への熱伝
導を防止するようになっている。
【0084】従って、裏蓋5における、熱の損失を最小
限とすることができ、熱を集約して熱電式発電機6の受
熱板6bに伝導することが可能となる。
限とすることができ、熱を集約して熱電式発電機6の受
熱板6bに伝導することが可能となる。
【0085】[第3の実施の形態例]図8は、この発明
に係る腕携帯機器の第3の実施の形態例として例示する
腕時計の断面図、図9は、図8の腕時計の裏蓋を示す断
面図である。この実施の形態では、図示のように、裏蓋
15が2体構造となっている。この第3の実施の形態に
おいて、上記の第2の実施の形態と同一部分には、同一
符号を付し、その説明を省略する。
に係る腕携帯機器の第3の実施の形態例として例示する
腕時計の断面図、図9は、図8の腕時計の裏蓋を示す断
面図である。この実施の形態では、図示のように、裏蓋
15が2体構造となっている。この第3の実施の形態に
おいて、上記の第2の実施の形態と同一部分には、同一
符号を付し、その説明を省略する。
【0086】この実施の形態において、図8に示すよう
に、裏蓋15は、円盤状の内蓋15aと、ドーナツ盤状
の外蓋15bとにより構成されている。内蓋15aは、
熱伝導性の高い、例えば、Cu、Bs、Al等により形
成され、一方、外蓋15bは熱伝導性の低く、所定の強
度を備えた、例えば、SUS、Ti等により形成されて
いる。
に、裏蓋15は、円盤状の内蓋15aと、ドーナツ盤状
の外蓋15bとにより構成されている。内蓋15aは、
熱伝導性の高い、例えば、Cu、Bs、Al等により形
成され、一方、外蓋15bは熱伝導性の低く、所定の強
度を備えた、例えば、SUS、Ti等により形成されて
いる。
【0087】内蓋15aは、外面(腕装着面)の中心部
分がやや外側に突出した形状となっていて、そのほぼ中
央には、当該腕時計の発電方式が熱電式発電であること
を示す標示マークが刻印されている。一方、外蓋15b
の、胴4及び内蓋15aとの接合部分を除く表面には、
外蓋15bからの熱放射を防止するために、断熱材15
dが塗布されている。
分がやや外側に突出した形状となっていて、そのほぼ中
央には、当該腕時計の発電方式が熱電式発電であること
を示す標示マークが刻印されている。一方、外蓋15b
の、胴4及び内蓋15aとの接合部分を除く表面には、
外蓋15bからの熱放射を防止するために、断熱材15
dが塗布されている。
【0088】そして、内蓋15aと外蓋15bとは、例
えば、溶接や焼嵌等により接合されている。なお、図9
に示すように、内蓋15aと外蓋15bとの間に、パッ
キン15c(プラスチックなど)を押し込んで、内蓋1
5aと外蓋15bとを固定することも可能である。
えば、溶接や焼嵌等により接合されている。なお、図9
に示すように、内蓋15aと外蓋15bとの間に、パッ
キン15c(プラスチックなど)を押し込んで、内蓋1
5aと外蓋15bとを固定することも可能である。
【0089】このように裏蓋15を、内蓋15aと外蓋
15bとからなる2体構造とすることによって、第2の
実施の形態例で示した腕時計と同様に、裏蓋15におけ
る、熱の損失を最小限とすることができ、熱を集約して
熱電式発電機6の受熱板6bに伝導することが可能とな
る。
15bとからなる2体構造とすることによって、第2の
実施の形態例で示した腕時計と同様に、裏蓋15におけ
る、熱の損失を最小限とすることができ、熱を集約して
熱電式発電機6の受熱板6bに伝導することが可能とな
る。
【0090】[第4の実施の形態例]第1〜第3の実施
の形態では、裏蓋5はムーブメント1や内部部品を出し
入れするために、開閉する必要があった。本実施の形態
では、ムーブメント1等はガラス縁3を開閉して、出し
入れされる構造である。従って、裏蓋5は必要なく、通
常裏蓋5と胴4は一体になっている。熱電式発電機を備
えた腕携帯機器においては、熱源からの熱を腕から取り
入れるための裏蓋5が設けられている。
の形態では、裏蓋5はムーブメント1や内部部品を出し
入れするために、開閉する必要があった。本実施の形態
では、ムーブメント1等はガラス縁3を開閉して、出し
入れされる構造である。従って、裏蓋5は必要なく、通
常裏蓋5と胴4は一体になっている。熱電式発電機を備
えた腕携帯機器においては、熱源からの熱を腕から取り
入れるための裏蓋5が設けられている。
【0091】図10は、この発明に係る腕携帯機器の第
4の実施の形態例として例示する腕時計の断面図であ
る。図11は、図10の熱電式発電機を示すもので、
(a)が平面図、(b)が側断面図である。図12〜図
14は、図11の熱電式発電機の変形例を示すもので、
(a)が平面図、(b)が側断面図である。この実施の
形態では、図示のように、熱電式発電機6が底面の中心
部分に集約して配置された構成となっている。
4の実施の形態例として例示する腕時計の断面図であ
る。図11は、図10の熱電式発電機を示すもので、
(a)が平面図、(b)が側断面図である。図12〜図
14は、図11の熱電式発電機の変形例を示すもので、
(a)が平面図、(b)が側断面図である。この実施の
形態では、図示のように、熱電式発電機6が底面の中心
部分に集約して配置された構成となっている。
【0092】この第5の実施の形態において、前述の第
2の実施の形態と同一部分には、同一符号を付し、その
説明を省略する。
2の実施の形態と同一部分には、同一符号を付し、その
説明を省略する。
【0093】この実施の形態おいて、胴24は、図10
に示すように、その内周面の下端が、内側へと突出した
状態に形成されている。裏蓋25は、略円盤状となって
いて、その周縁部25aが中心部分25bに対して上方
向に屈曲した状態に形成されている。また、周縁部25
aには、上方向に延出する嵌合壁25cが形成されてい
る。
に示すように、その内周面の下端が、内側へと突出した
状態に形成されている。裏蓋25は、略円盤状となって
いて、その周縁部25aが中心部分25bに対して上方
向に屈曲した状態に形成されている。また、周縁部25
aには、上方向に延出する嵌合壁25cが形成されてい
る。
【0094】そして、裏蓋25の嵌合壁25cと、胴2
4の下端側開口部の内周面との間には、弾性を有するパ
ッキン25d(例えば、プラスチックなど)が押し込ま
れ、このパッキン25dの弾性力により、裏蓋25と胴
24とが固定された状態で保持されている。基本的に当
構造は、裏蓋25の開閉は必要ないので、防水性能、機
械的強度が得られれば、他の方法でもよい。
4の下端側開口部の内周面との間には、弾性を有するパ
ッキン25d(例えば、プラスチックなど)が押し込ま
れ、このパッキン25dの弾性力により、裏蓋25と胴
24とが固定された状態で保持されている。基本的に当
構造は、裏蓋25の開閉は必要ないので、防水性能、機
械的強度が得られれば、他の方法でもよい。
【0095】この裏蓋25の中心部分25bは、図10
に示すように、腕方向に突出した状態となっているた
め、装着時には腕に密着するようになる。従って、腕か
らの熱は、裏蓋25へと伝わり易くなる。
に示すように、腕方向に突出した状態となっているた
め、装着時には腕に密着するようになる。従って、腕か
らの熱は、裏蓋25へと伝わり易くなる。
【0096】導熱板27は、熱伝導性の良い、例えば、
Cu等により略円盤状に形成されていて、図10に示す
ように、その周縁部27aが屈曲して中心部分27bよ
り一段高い形状となっている。この導熱板27は、その
周縁部27aがガラス縁3の下端面3bと圧接し、中心
部分27bが熱電式発電機6の放熱板6c側端面と圧接
した状態で設置されている。
Cu等により略円盤状に形成されていて、図10に示す
ように、その周縁部27aが屈曲して中心部分27bよ
り一段高い形状となっている。この導熱板27は、その
周縁部27aがガラス縁3の下端面3bと圧接し、中心
部分27bが熱電式発電機6の放熱板6c側端面と圧接
した状態で設置されている。
【0097】また、熱電式発電機6は、図11(a)及
び(b)に示すように、放熱板6c及び受熱板6bが円
盤状に形成されたボックス型となっている。この熱電式
発電機6は、図10に示すように、腕からの熱が伝わり
易い、裏蓋25の中心部分25bに設置されている。な
お、熱電式発電機6は、熱発電素子6a,…の配列に応
じて、その形状を、例えば、図12(a)及び(b)に
示すように、角型としたり、図13(a)及び(b)に
示すように、円弧型とすることも可能である。また、図
14(a)及び(b)に示すように、受熱板6bを円盤
状とし、受熱板6bの集熱機能を高めた構造とすること
も可能である。
び(b)に示すように、放熱板6c及び受熱板6bが円
盤状に形成されたボックス型となっている。この熱電式
発電機6は、図10に示すように、腕からの熱が伝わり
易い、裏蓋25の中心部分25bに設置されている。な
お、熱電式発電機6は、熱発電素子6a,…の配列に応
じて、その形状を、例えば、図12(a)及び(b)に
示すように、角型としたり、図13(a)及び(b)に
示すように、円弧型とすることも可能である。また、図
14(a)及び(b)に示すように、受熱板6bを円盤
状とし、受熱板6bの集熱機能を高めた構造とすること
も可能である。
【0098】[第5の実施の形態例]図15は、この発
明に係る腕携帯機器の第5の実施の形態例として例示す
る腕時計の断面図である。この実施の形態では、図示の
ように、熱電式発電機6の受熱板6b側端面と、裏蓋5
との間に導熱板37が介在した構成となっている。
明に係る腕携帯機器の第5の実施の形態例として例示す
る腕時計の断面図である。この実施の形態では、図示の
ように、熱電式発電機6の受熱板6b側端面と、裏蓋5
との間に導熱板37が介在した構成となっている。
【0099】この第5の実施の形態において、前述の第
1の実施の形態と同一部分には、同一符号を付し、その
説明を省略する。
1の実施の形態と同一部分には、同一符号を付し、その
説明を省略する。
【0100】導熱板37は、熱伝導性の良い、例えば、
Cu等により略円盤状に形成されていて、図15に示す
ように、その周縁部37aが屈曲して中心部分37bよ
り一段高い形状となっている。この導熱板37は、その
周縁部37aが熱電式発電機6の受熱板6b側端面と密
着し、中心部分37bが裏蓋5の内面(モジュール1側
の面)と密着した状態で設置されている。
Cu等により略円盤状に形成されていて、図15に示す
ように、その周縁部37aが屈曲して中心部分37bよ
り一段高い形状となっている。この導熱板37は、その
周縁部37aが熱電式発電機6の受熱板6b側端面と密
着し、中心部分37bが裏蓋5の内面(モジュール1側
の面)と密着した状態で設置されている。
【0101】この導熱板37は、裏蓋5から熱電式発電
機6の受熱板6bへと効率よく熱を伝えるとともに、そ
のバネ性によって、熱電式発電機6に加わる衝撃等を吸
収するようになっている。また、導熱板37の、受熱板
6b側端面との接合面及び裏蓋5との接合面を除く表面
には、導熱板37から収容空間4cへの熱放射を防止す
るために、断熱材37aが塗布されている。
機6の受熱板6bへと効率よく熱を伝えるとともに、そ
のバネ性によって、熱電式発電機6に加わる衝撃等を吸
収するようになっている。また、導熱板37の、受熱板
6b側端面との接合面及び裏蓋5との接合面を除く表面
には、導熱板37から収容空間4cへの熱放射を防止す
るために、断熱材37aが塗布されている。
【0102】[第6の実施の形態例]図16は、この発
明に係る腕携帯機器の第6の実施の形態例として例示す
る腕時計の断面図である。図17は、図16の熱電式発
電機を示すもので、(a)が平面図、(b)が側断面図
である。この実施の形態では、図示のように、熱電式発
電機6をガラス縁3の内周面の下端側に設置している。
明に係る腕携帯機器の第6の実施の形態例として例示す
る腕時計の断面図である。図17は、図16の熱電式発
電機を示すもので、(a)が平面図、(b)が側断面図
である。この実施の形態では、図示のように、熱電式発
電機6をガラス縁3の内周面の下端側に設置している。
【0103】この第6の実施の形態において、前述の第
1の実施の形態と同一部分には、同一符号を付し、その
説明を省略する。
1の実施の形態と同一部分には、同一符号を付し、その
説明を省略する。
【0104】導熱板47は、熱伝導性の高い、例えば、
Cu等により形成されている。この導熱板47は、底面
を有する円筒形状となっていて、その底面が、裏蓋5の
内面(モジュール1側の面)に固着され、円筒部の外周
面が、熱電式発電機6の受熱板6b側端面に固着されて
いる。この導熱板47は、裏蓋5から熱電式発電機6の
受熱板6bへと効率よく熱を伝えるとともに、そのバネ
性によって、熱電式発電機6に加わる衝撃等を吸収する
ようになっている。
Cu等により形成されている。この導熱板47は、底面
を有する円筒形状となっていて、その底面が、裏蓋5の
内面(モジュール1側の面)に固着され、円筒部の外周
面が、熱電式発電機6の受熱板6b側端面に固着されて
いる。この導熱板47は、裏蓋5から熱電式発電機6の
受熱板6bへと効率よく熱を伝えるとともに、そのバネ
性によって、熱電式発電機6に加わる衝撃等を吸収する
ようになっている。
【0105】また、導熱板47の、受熱板6b側端面と
の接合面及び裏蓋5との接合面を除く表面には、導熱板
47から収容空間4cへの熱放射を防止するために、断
熱材(図示省略)が塗布されている。そして、熱電式発
電機6は、図17(a)及び(b)に示すように、リン
グ状に形成されていて、内周面側の受熱板6bと、外周
面側の放熱板6cとの間に、熱発電素子6a,…が縦置
きされた構成となっている。
の接合面及び裏蓋5との接合面を除く表面には、導熱板
47から収容空間4cへの熱放射を防止するために、断
熱材(図示省略)が塗布されている。そして、熱電式発
電機6は、図17(a)及び(b)に示すように、リン
グ状に形成されていて、内周面側の受熱板6bと、外周
面側の放熱板6cとの間に、熱発電素子6a,…が縦置
きされた構成となっている。
【0106】この熱電式発電機6は、図16に示すよう
に、導熱板47の円筒部の外周面とガラス縁3の内周面
との間に挟まれた状態で設置されている。
に、導熱板47の円筒部の外周面とガラス縁3の内周面
との間に挟まれた状態で設置されている。
【0107】なお、本発明は、各実施の形態例の腕時計
に限られるものではなく、他の腕時計、ページャー等の
電子機器についても適用可能である。その他、具体的に
示した細部構成、方法等は、発明の主旨を逸脱しない範
囲で変更可能である。
に限られるものではなく、他の腕時計、ページャー等の
電子機器についても適用可能である。その他、具体的に
示した細部構成、方法等は、発明の主旨を逸脱しない範
囲で変更可能である。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、中空部に設置される熱
電式発電機が、その放熱部がガラス縁の延出部に、その
受熱部が裏蓋に、それぞれ熱伝導可能な状態に接続され
ているため、腕からの熱は裏蓋を介して熱電式発電機の
受熱部に伝導され、一方、熱電式発電機の放熱部からの
熱は、ガラス縁を介して外部へと放熱される。
電式発電機が、その放熱部がガラス縁の延出部に、その
受熱部が裏蓋に、それぞれ熱伝導可能な状態に接続され
ているため、腕からの熱は裏蓋を介して熱電式発電機の
受熱部に伝導され、一方、熱電式発電機の放熱部からの
熱は、ガラス縁を介して外部へと放熱される。
【0109】従って、熱電式発電機の受熱部と放熱部と
の間に温度差が生じ、該温度差に基づいて、熱電式発電
機が所定の電気エネルギーを発生させることができる。
の間に温度差が生じ、該温度差に基づいて、熱電式発電
機が所定の電気エネルギーを発生させることができる。
【0110】また、熱電式発電機が、複数の熱発電素子
の集合体からなる熱発電ユニットされている。であるた
め、熱電式発電機の受熱部と放熱部との間に生じる温度
差が小さくても、より大きな電気エネルギーを発生させ
ることが可能となる。 現在の技術水準では、単一の熱
電式発電機で腕時計用の発電をするためには、熱電式発
電機の中にP−N型エレメントを1000本以上直列に
接続しなければならない。そのため1個所でも破損する
と機能しなくなるので、製造歩留まりが非常に悪くな
る。そこで、1つの熱電式発電機を100本のP−N型
エレメント程度に押さえることにより、製造歩留まりを
上げることができる。そしてその熱電式発電機を10個
程度使用することにより、時計を動かすことができる。
しかし、熱電式発電機を10個を時計ケースの中に別々
に組み込み配線することは、非常に手間がかかる。そこ
で、予め10個の熱電式発電機をユニット化しておく
と、取り扱いが容易になる。また、ユニットとして標準
化することにより、コストメリットがあがり、性能も安
定化する。
の集合体からなる熱発電ユニットされている。であるた
め、熱電式発電機の受熱部と放熱部との間に生じる温度
差が小さくても、より大きな電気エネルギーを発生させ
ることが可能となる。 現在の技術水準では、単一の熱
電式発電機で腕時計用の発電をするためには、熱電式発
電機の中にP−N型エレメントを1000本以上直列に
接続しなければならない。そのため1個所でも破損する
と機能しなくなるので、製造歩留まりが非常に悪くな
る。そこで、1つの熱電式発電機を100本のP−N型
エレメント程度に押さえることにより、製造歩留まりを
上げることができる。そしてその熱電式発電機を10個
程度使用することにより、時計を動かすことができる。
しかし、熱電式発電機を10個を時計ケースの中に別々
に組み込み配線することは、非常に手間がかかる。そこ
で、予め10個の熱電式発電機をユニット化しておく
と、取り扱いが容易になる。また、ユニットとして標準
化することにより、コストメリットがあがり、性能も安
定化する。
【0111】また、ガラス縁の延出部と熱電式発電機の
放熱部、又は裏蓋と熱電式発電機の受熱部が、バネ性を
有す導熱板を介して接合されているため、個々の部品の
製造寸法の厚み方向のバラツキを吸収できるため、個々
の部品に対する要求寸法精度を緩和でき、製造しやすく
なる。また、熱電式発電機に加わる衝撃等は導熱板によ
って緩衝される。
放熱部、又は裏蓋と熱電式発電機の受熱部が、バネ性を
有す導熱板を介して接合されているため、個々の部品の
製造寸法の厚み方向のバラツキを吸収できるため、個々
の部品に対する要求寸法精度を緩和でき、製造しやすく
なる。また、熱電式発電機に加わる衝撃等は導熱板によ
って緩衝される。
【0112】従って、品質の安定とコストダウンが計れ
る。
る。
【0113】また、導熱板のバネ性により、裏蓋と発電
機又はガラス縁と発電機との間に所定の接触圧を加えた
状態で、圧接されているため、裏蓋と熱電式発電機の受
熱部との間、又はガラス縁と熱電式発電機の放熱部との
間の熱伝導性が安定し、高くなる。
機又はガラス縁と発電機との間に所定の接触圧を加えた
状態で、圧接されているため、裏蓋と熱電式発電機の受
熱部との間、又はガラス縁と熱電式発電機の放熱部との
間の熱伝導性が安定し、高くなる。
【0114】ガラスを、熱伝導性の高いサファイアガラ
スとすることにより、であるため、が良くなり、ガラス
からの放熱効率が更に良くなる。
スとすることにより、であるため、が良くなり、ガラス
からの放熱効率が更に良くなる。
【0115】ガラスが、熱線吸収ガラスであるため、ガ
ラスを介して当該腕携帯機器の内部に入射する熱線の量
を減少させることが可能となる。文字板やムーブメント
等の内部部品の温度上昇を押さえ、ひいては熱電式発電
機の受熱部と内部部品との温度差が小さくなることを押
さえることができる。
ラスを介して当該腕携帯機器の内部に入射する熱線の量
を減少させることが可能となる。文字板やムーブメント
等の内部部品の温度上昇を押さえ、ひいては熱電式発電
機の受熱部と内部部品との温度差が小さくなることを押
さえることができる。
【0116】ガラスが、熱伝導性の高い物質が混入され
た接着剤により、ガラス縁に固着されているため、ガラ
スとガラス縁との間の熱伝導性が高くなり、ガラスを通
しての放熱効果が増大する。
た接着剤により、ガラス縁に固着されているため、ガラ
スとガラス縁との間の熱伝導性が高くなり、ガラスを通
しての放熱効果が増大する。
【0117】ガラスの、ガラス縁との接合面には、熱拡
散性の高い金属による金属膜が形成されているため、ガ
ラスとガラス縁との間の熱伝導性が高くなる。更に、ガ
ラスの放熱効果は増大する。
散性の高い金属による金属膜が形成されているため、ガ
ラスとガラス縁との間の熱伝導性が高くなる。更に、ガ
ラスの放熱効果は増大する。
【0118】ガラス縁の露出面には、熱拡散性の高いア
ルマイト処理による被膜が形成されているため、ガラス
縁の露出面からの外気への放熱効率が高くなる。
ルマイト処理による被膜が形成されているため、ガラス
縁の露出面からの外気への放熱効率が高くなる。
【0119】ガラス縁の延出部端面には、熱伝導率の高
い金属によるメッキ処理が施されているため、ガラス縁
と熱電式発電機の放熱部との間の熱伝導性が高くなる。
そして、放熱率も高くなる。また、ガラス縁の延出部の
内側面には、熱伝導率の高い金属によるメッキ処理が施
され、さらにその上から断熱材が塗布されているため、
ガラス縁の延出部における熱伝導性が高くなる一方、ガ
ラス縁の延出部の内側面からの放熱が抑制されるように
なる。また、ガラス縁の延出部の外側面には、断熱材が
塗布されているため、ガラス縁の延出部の外側面からの
放熱が抑制されるようになる。
い金属によるメッキ処理が施されているため、ガラス縁
と熱電式発電機の放熱部との間の熱伝導性が高くなる。
そして、放熱率も高くなる。また、ガラス縁の延出部の
内側面には、熱伝導率の高い金属によるメッキ処理が施
され、さらにその上から断熱材が塗布されているため、
ガラス縁の延出部における熱伝導性が高くなる一方、ガ
ラス縁の延出部の内側面からの放熱が抑制されるように
なる。また、ガラス縁の延出部の外側面には、断熱材が
塗布されているため、ガラス縁の延出部の外側面からの
放熱が抑制されるようになる。
【0120】ガラス縁の延出部が、熱伝導性の高い金属
で形成される内側部と、所定の耐食性及び強度を有する
外側部とから構成されているため、ガラス縁の外側部に
熱伝導性の低い材質を用いたとしても、ガラス縁自体の
熱伝導性を高くすることができる。
で形成される内側部と、所定の耐食性及び強度を有する
外側部とから構成されているため、ガラス縁の外側部に
熱伝導性の低い材質を用いたとしても、ガラス縁自体の
熱伝導性を高くすることができる。
【0121】裏蓋の中空部側の面には、熱伝導率の高い
金属によるメッキ処理が施されたり、薄板が固着されて
いるため、裏蓋における平面方向の熱伝導性を高めるこ
とができる。
金属によるメッキ処理が施されたり、薄板が固着されて
いるため、裏蓋における平面方向の熱伝導性を高めるこ
とができる。
【0122】内蓋は熱伝導機能、内蓋は機械的機能と機
能を分離分担させたため、裏蓋を薄くすることができ
る。
能を分離分担させたため、裏蓋を薄くすることができ
る。
【0123】裏蓋には、腕への接触面と、熱電式発電器
の受熱部への接続面とを除く表面全体に、断熱材が塗布
されているため、裏蓋からの、例えば、外気や当該腕携
帯機器の内部空間などへの放熱が抑制されるようにな
る。
の受熱部への接続面とを除く表面全体に、断熱材が塗布
されているため、裏蓋からの、例えば、外気や当該腕携
帯機器の内部空間などへの放熱が抑制されるようにな
る。
【0124】裏蓋には、腕と接触する位置に、突部が形
成されているため、腕が裏蓋により密着し、接触面積が
大きくなり、腕からより多くの熱を吸収することができ
る。
成されているため、腕が裏蓋により密着し、接触面積が
大きくなり、腕からより多くの熱を吸収することができ
る。
【0125】裏蓋には、腕と接触する位置に、微少な凹
凸が形成されているため、裏蓋の腕との接触面積が増大
し、腕から裏蓋への熱伝導性が高められる。
凸が形成されているため、裏蓋の腕との接触面積が増大
し、腕から裏蓋への熱伝導性が高められる。
【0126】当該腕時計機器には、当該腕時計機器の動
力源として熱電式発電機が用いられていることを示す所
定の表示がなされているため、使用者に対して、当該腕
携帯機器の発電方式を認識させることが可能となる。
力源として熱電式発電機が用いられていることを示す所
定の表示がなされているため、使用者に対して、当該腕
携帯機器の発電方式を認識させることが可能となる。
【図1】この発明に係る腕携帯機器の第1の実施の形態
例として例示する腕時計の断面図である。
例として例示する腕時計の断面図である。
【図2】腕時計を構成するガラスとガラス縁との接合例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図3】ガラス縁の部分断面図で、(a)は金属膜が形
成されている状態、(b)はCuメッキが施されている
状態、(c)は断熱塗装が施されている状態を示してい
る。
成されている状態、(b)はCuメッキが施されている
状態、(c)は断熱塗装が施されている状態を示してい
る。
【図4】2体構造とした場合の、ガラス縁の部分断面図
である。
である。
【図5】腕時計を構成する熱電式発電機を示すもので、
(a)は上面図、(b)は側断面図、(c)及び(d)
は、(b)の変形例である。
(a)は上面図、(b)は側断面図、(c)及び(d)
は、(b)の変形例である。
【図6】この発明に係る腕携帯機器の第2の実施の形態
例として例示する腕時計の断面図である。
例として例示する腕時計の断面図である。
【図7】図6の腕時計の裏蓋を示す断面図である。
【図8】この発明に係る腕携帯機器の第3の実施の形態
例として例示する腕時計の断面図である。
例として例示する腕時計の断面図である。
【図9】図8の腕時計の裏蓋を示す断面図である。
【図10】この発明に係る腕携帯機器の第4の実施の形
態例として例示する腕時計の断面図である。
態例として例示する腕時計の断面図である。
【図11】図10の熱電式発電機を示すもので、(a)
が平面図、(b)が側断面図である。
が平面図、(b)が側断面図である。
【図12】図11の熱電式発電機の変形例を示すもの
で、(a)が平面図、(b)が側断面図である。
で、(a)が平面図、(b)が側断面図である。
【図13】図11の熱電式発電機の変形例を示すもの
で、(a)が平面図、(b)が側断面図である。
で、(a)が平面図、(b)が側断面図である。
【図14】図11の熱電式発電機の変形例を示すもの
で、(a)が平面図、(b)が側断面図である。
で、(a)が平面図、(b)が側断面図である。
【図15】この発明に係る腕携帯機器の第5の実施の形
態例として例示する腕時計の断面図である。
態例として例示する腕時計の断面図である。
【図16】この発明に係る腕携帯機器の第6の実施の形
態例として例示する腕時計の断面図である。
態例として例示する腕時計の断面図である。
【図17】図16の熱電式発電機を示すもので、(a)
が平面図、(b)が側断面図である。
が平面図、(b)が側断面図である。
【図18】従来の腕携帯機器の断面図である。
1 ムーブメント 2 ガラス 3 ガラス縁 4 胴 5 裏蓋 6 熱電式発電機 6a 熱発電素子 6b 受熱板 6c 放熱板 7 導熱板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G04C 10/00 G04B 37/18 G04B 39/00 G04G 1/00
Claims (9)
- 【請求項1】 上下方向に貫通する中空部を有する胴
と、 前記中空部の下端側を覆う裏蓋と、 前記中空部の上端側に配されるガラスと、 外部への露出面を有し、前記ガラスの縁を保持した状態
で、前記胴に固定されるガラス縁と、 受熱部と放熱部との間に生じる温度差に基づき所定の電
気エネルギーを発生させる熱電式発電機と、を備え、 前記ガラス縁は、前記中空部内を前記裏蓋方向に延出す
る延出部を有し、 前記熱電式発電機は、前記放熱部が前記延出部に、前記
受熱部が前記裏蓋に、それぞれ熱伝可能な状態に接続さ
れていることを特徴とする腕携帯機器。 - 【請求項2】 前記ガラス縁の露出面には、熱拡散性の
高い金属による金属膜が形成されていることを特徴とす
る請求項1に記載の腕携帯機器。 - 【請求項3】 前記ガラス縁の前記延出部の内面側及び
端面には、熱伝導率の高い金属が設けられ、 前記ガラス縁の前記延出部端面を除く表面には、前記熱
伝導率の高い金属の更に上から、 断熱材が塗布されていることを特徴とする請求項1に記
載の腕携帯機器。 - 【請求項4】 前記ガラス縁の前記延出部は、 熱導電性の高い金属により形成される内側部と、 所定の耐食性及び強度を有する外側部と、 から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の
腕携帯機器。 - 【請求項5】 前記裏蓋の前記中空部側の面には、熱伝
導率の高い金属が形成されていることを特徴とする請求
項1に記載の腕携帯機器。 - 【請求項6】 前記裏蓋の前記中空部側の面には、熱伝
導率の高い薄板状の金属が固着されていること特徴とす
る請求項1に記載の腕携帯機器。 - 【請求項7】 前記裏蓋には、腕への接触面と、前記熱
電式発電機の受熱部への接触面とを除く表面全体に、断
熱材が塗布されていることを特徴とする請求項1に記載
の腕携帯機器。 - 【請求項8】 前記裏蓋には、腕と接触する位置に、突
部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
腕携帯機器。 - 【請求項9】 前記裏蓋には、腕と接触する位置に、微
小な凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1に
記載の腕携帯機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02708798A JP3278053B2 (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 腕携帯機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02708798A JP3278053B2 (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 腕携帯機器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11223681A JPH11223681A (ja) | 1999-08-17 |
JP3278053B2 true JP3278053B2 (ja) | 2002-04-30 |
Family
ID=12211304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02708798A Expired - Fee Related JP3278053B2 (ja) | 1998-02-09 | 1998-02-09 | 腕携帯機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3278053B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3339981B1 (fr) * | 2016-12-20 | 2019-11-06 | The Swatch Group Research and Development Ltd | Montre munie d'un poussoir thermoelectrique |
-
1998
- 1998-02-09 JP JP02708798A patent/JP3278053B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11223681A (ja) | 1999-08-17 |
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