JP3271033B2 - 熱転写受像シート - Google Patents
熱転写受像シートInfo
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Description
ートに関し、特に、昇華型感熱転写記録に使用される熱
転写受像シートに関するものである。
が、それらの中で昇華性染料を記録材とし、これを紙や
プラスチックフィルム等の基材に担持させて、熱転写シ
ートとし、これを昇華性染料で染着可能な受容層を有す
る熱転写受像シートに重ね、記録信号に応じてサーマル
ヘッドで加熱することにより染料を受像シートに転移さ
せて記録像を得る方式が注目されている。この記録方式
は、加熱手段がプリンターのサーマルヘッドであり、極
めて短時間の加熱で3色または4色の多数の色ドットに
より原稿のフルカラー画像を再現するものである。そし
て、使用する色材が染料であるため非常に鮮明であり、
且つ透明性に優れているため、得られる画像は中間色の
再現性や階調性に優れ、従来のフルカラーオフセット印
刷やグラビア印刷による画像と同様であり、写真画像に
匹敵する高品質の画像が形成可能となっている。
れる熱転写受像シートは、一般の印刷物や写真のように
反射画像が要求される場合には、紙や合成紙等の不透明
な基材シートに染料受容層を設けたものを使用し、一
方、OHP等に使用するような透過性画像が要求される
場合には、ポリエステルフィルム等のような透明な基材
シートに染料受容層を設けたものを使用している。
ートを使用して画像記録を行う場合には、プリンター内
が全体的に昇温する結果、滑り性や耐ブロッキング性が
低下し、紙詰まりや多重送り等のトラブルを生じるとい
う問題があり、また、受像シートの受像面と裏面との間
には低摩擦性が要求され、プリンターの給紙ゴムロール
と受像シートの裏面との間には高摩擦性が要求されてい
るのに対して、その特性にズレを生じ易い問題がある。
更に、これら熱転写受像シートには、印画面と裏面とを
重ねて保存した時、裏面が染料によって汚染されてしま
うという問題もあり、これらの改善が切望されている。
ー、シリカ、テフロンパウダー等のような熱的に安定で
染料染着性が低いと考えられるフィラーを熱転写受像シ
ートの裏面層に滑剤として添加している。しかし、シリ
カ、クレー等の無機系フィラーは、プリンターの給紙ゴ
ムローラーを損耗してしまう問題があり、また、タル
ク、テフロンパウダーのように自己破壊により低摩擦性
を示すものは、磨耗粉がゴムローラー等に転移し、その
後の摩擦特性が異なってくるという問題がある。本発明
は、これらの問題点を解決し、給排紙特性に優れ、且
つ、印画面と裏面とを重ねて保存した時に染料の裏移り
もないという使用適性に優れた熱転写受像シートを提供
することを目的とする。
するため鋭意研究した結果、以下の本発明により目的を
達成したものである。即ち、本請求項1の発明は、基材
シートの一方の面に染料受容層を設け、もう一方の面に
滑性裏面層を設けてなる熱転写受像シートにおいて、該
滑性裏面層をポリビニルブチラール樹脂またはメラミン
樹脂の固着剤とナイロンフィラーからなる塗布液に、キ
レート又は触媒を加えて、基材シートに塗布し、乾燥し
て硬化させて形成したことを特徴とする熱転写受像シー
トからなる。
ーが、ナイロン12フィラーであることを特徴とする請
求項1記載の熱転写受像シートである。また、本請求項
3の発明は、前記ナイロンフィラーの形状が球状であ
り、且つ、分子量が100,000〜900,000で
あることを特徴とする請求項1、2記載の熱転写受像シ
ートからなる。
ンフィラーの平均粒子径が、0.01〜30μmである
ことを特徴とする請求項1、2、3記載の熱転写受像シ
ートからなる。
細に説明する。図1は、本発明の熱転写受像シートの一
実施例を示す模式断面図である。この熱転写受像シート
は、基材シート1の一方の面に染料受容層2を設け、も
う一方の面に滑性裏面層3を設けてなる熱転写受像シー
トにおいて、該滑性裏面層3をポリビニルブチラール樹
脂またはメラミン樹脂の固着剤とナイロンフィラーから
なる塗布液に、キレート又は触媒を加えて、基材シート
に塗布し、乾燥して硬化させて形成したものである。
の構成材料等について説明する。 1)基材シート 本発明において、基材シートに使用できる材料は、紙類
では、各種紙単体もしくは加工紙等いずれも使用可能
で、例えば、上質紙、コート紙、アート紙、キャストコ
ート紙、板紙等の他、樹脂エマルジョンや合成ゴムラテ
ックス等の含浸紙、合成樹脂内添紙などが挙げられ、更
に、これらと各種プラスチックフィルムのラミネート紙
も使用できる。
やポリオレフィン系合成紙等が良好に使用でき、プラス
チックフィルムでは、ポリオレフィン系樹脂フィルム、
ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエステル系樹脂フィル
ム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリメタクリレー
トフィルムなどが使用できる。これらのプラスチックフ
ィルムでは透明なフィルムだけでなく、白色顔料や、充
填剤等を加えて成膜した白色不透明のフィルム、或いは
発泡させたフィルムも使用でき、特に限定されない。
には、フィルムの剛性を調節するために必要に応じて可
塑剤等を添加しても良い。そして、これらの材料はそれ
ぞれ単独でも使用できるが、紙で触れたように、他の材
料と組み合わせた積層体として使用してもよい。また、
これらの基材シートに染料受容層や滑性裏面層を形成す
る際、必要に応じてコロナ放電処理、プライマーコート
或いは中間層を設けたりすることは自由である。この基
材シートの厚さは、一般的には、10μm〜400μm
程度の範囲であり、100μm〜300μm程度が好ま
しい。尚、特にOHP用等の透光性画像が要求される用
途においては、50〜200μm程度の厚さの透明ポリ
エチレンテレフタレートシートが適している。
華型熱転写方式に使用されている公知のものが使用で
き、特に限定はされないが、例えば、下記のような材料
が挙げられる。 (イ)エステル結合を有する樹脂 ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアク
リレート樹脂、ビニルトルエンアクリレート樹脂など。
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂な
ど。 以上のような合成樹脂に加えて、これらの混合物或いは
共重合体なども使用できる。
ートと合わせてサーマルヘッド等により加熱圧着される
ため、熱転写シート面と粘着し易く、通常、上記のよう
な樹脂に染料透過性の離型剤を含有させて形成させてい
る。このような離型剤としては、固形ワックス類、フッ
素系或いはリン酸エステル系の界面活性剤、シリコーン
オイル類などが用いられる。特に、シリコーンオイル類
では油状のものも用いることはできるが、反応硬化型の
ものが好ましく、例えば、アミノ変性シリコーンとエポ
キシ変性シリコーンの組み合わせ等が好ましい。
の場合、前記樹脂中に樹脂重量の5〜50重量%、好ま
しくは10〜20重量%であり、フッ素系或いはリン酸
エステル系界面活性剤の場合は樹脂重量の0.5〜10
重量%である。また、硬化型シリコーンオイル類の場合
は、べたつきがないため多量に用いることも可能で、樹
脂重量の0.5〜30重量%の範囲で添加できる。いず
れの場合も少なすぎると離型効果が不充分となり、多す
ぎると染料の受容性が低下し、充分な記録濃度を得られ
ない等の悪影響がでる。
としては、上述のように染料受容層に離型剤を含有させ
る方法以外に、染料受容層の上に離型層を別に積層する
ことも可能で、いずれの方法を採ってもよい。更に、染
料受容層には必要に応じて微粉末シリカ、酸化チタン等
の無機充填剤や酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含有させ
る場合もある。
は、例えば、これらの材料を有機溶剤に溶解したり、或
いは、有機溶剤や水に分散した液をグラビア印刷法、ス
クリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコ
ート法、ダイコート法等により塗布、乾燥して形成でき
る。また、材料の種類によっては、有機溶剤や水を使わ
ず溶融押し出しコーティング法によって形成することも
可能である。以上のように形成される染料受容層は、任
意の厚さでよいが、一般的には1〜50μmの厚さであ
る。
に特徴を有するもので、熱転写の際のサーマルヘッドの
熱による受像シートのカールを防止し、重ねた場合の耐
ブロッキング性および滑り性を向上させること、更に、
印画面と裏面を重ねて保存した時に、印画面の染料の移
行による裏面の汚染を防止するものである。このため
に、滑性裏面層をポリビニルブチラール樹脂またはメラ
ミン樹脂の固着剤とナイロンフィラーからなる塗布液
に、キレート又は触媒を加えて、基材シートに塗布し、
乾燥して硬化させて形成している。
染料染着性の低い樹脂として、ポリビニルブチラール樹
脂またはメラミン樹脂を用い、ナイロンフィラーとキレ
ート又は触媒を加えた塗布液を、基材シートに塗布し、
乾燥して硬化させて、滑性裏面層を形成している。
万〜90万で、球状であり、平均粒子径が0.01〜3
0μmのものが好ましく、特に、分子量が10万〜50
万で、平均粒子径が0.01〜10μmのものがより好
ましい。また、ナイロンフィラーの種類では、ナイロン
6やナイロン66と比較してナイロン12フィラーが耐
水性に優れ、吸水による特性変化もないためより好まし
い。
定であり、耐油性、耐薬品性等も良いことから染料によ
って染着されにくい。また、自己潤滑性があり、摩擦係
数も低く、分子量が10万〜90万であると磨耗するこ
とも殆どなく、相手材を傷つけることもない。また、好
ましい平均粒子径は、反射画像用熱転写受像シートの場
合、0.1〜〜30μmであり、透過画像用熱転写受像
シートの場合、0.01〜1μmである。粒子径が小さ
すぎると、フィラーが滑性裏面層中に隠れてしまい、充
分な滑り性の機能を果たさず、また、粒子径が大きすぎ
ると、滑性裏面層からの突出が大きくなり、結果的に摩
擦係数を高めたり、フィラーの欠落を生じてしまうため
好ましくない。
率は、0.01〜200重量%の範囲が好ましい。反射
画像用熱転写受像シートの場合は、1〜100重量%が
より好ましく、透過画像用熱転写受像シートの場合は、
0.05〜2重量%がより好ましい。ナイロンフィラー
の配合比率が0.01重量%以下の場合は、滑り性が不
十分であり、紙詰まり等の支障をきたす。また、200
重量%以上になると、滑りすぎて印字画面に色ずれ等の
支障をきたすため好ましくない。
ニルブチラール樹脂またはメラミン樹脂の固着剤樹脂に
ナイロンフィラーを前記の適性範囲で加え、キレート又
は触媒を加えたものを有機溶剤に溶解したり、或いは、
有機溶剤や水に分散して塗布液を作成し、これをグラビ
ア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバ
ースロールコーティング法、ダイコート法等で塗布、乾
燥して形成する。形成する滑性裏面層の厚さは、1〜7
0μm程度が一般的である。
用いて熱転写を行う際、使用する熱転写シートとして
は、例えば、紙やポリエステルフィルム上に昇華性染料
を含む染料転写層を設け、その背面には必要に応じて耐
熱層を設けたものであり、従来公知の熱転写シートはい
ずれも本発明でそのまま使用することができる。また、
熱転写に使用する装置についても、従来公知の装置がい
ずれも使用でき、例えば、サーマルプリンター(例とし
て日立製作所製ビデオプリンターVY−100等)等の
記録装置によって記録時間をコントロールすることによ
り、5〜100mJ/mm2 程度の熱エネルギーを付与
することによって充分に目的を達成することができる。
シートの一方の面に染料受容層を設け、もう一方の面に
滑性裏面層を設けてなる熱転写受像シートにおいて、該
滑性裏面層をポリビニルブチラール樹脂またはメラミン
樹脂の固着剤とナイロンフィラーからなる塗布液に、キ
レート又は触媒を加えて、基材シートに塗布し、乾燥し
て硬化させて形成することにより、受像シートの滑性裏
面層の表面が微細な凹凸形状を持つようになり、滑り性
や耐ブロッキング性が向上し、プリンターにおける多重
差し、その他自動給排紙等の搬送時のトラブルが解消で
きる。また、ナイロンフィラーは、融点が高く、自己潤
滑性を有し、耐油、耐薬品性にも優れるため、プリンタ
ー内で受像シートの温度が上がっても、滑り性や耐ブロ
ッキング性が低下せず安定した性能が得られ、受像シー
トの印画面と裏面とを重ね合わせて保存しても、昇華性
染料による裏面の汚染がなくなる。
前記請求項1の発明の熱転写受像シートにおいて、裏面
層に添加するナイロンフィラーを、ナイロン12フィラ
ーとしたものである。この構成により、ナイロン12フ
ィラーの耐水性が、例えば、ナイロン6や66などと比
べて優れているため吸水しにくく、前記の作用が高湿度
の条件等においても変化することなく安定して得られ
る。
トは、本請求項1、2の発明の熱転写受像シートにおい
て、前記ナイロンフィラーの形状が球状であって、且
つ、その分子量が10万〜90万の範囲に入るもので構
成したものである。このような構成を採ることにより、
前記請求項1、2のそれぞれの作用において、受像シー
ト裏面の耐ブロッキング性、滑り性が一層向上し、更
に、フィラーが耐磨耗性に優れるため、磨耗粉がゴムロ
ーラー等に転移することもなく、また、ゴムローラーそ
の他の相手材を傷つけることも全くなく、安全性が一層
向上する。
本請求項1、2、3の発明の熱転写受像シートにおい
て、前記ナイロンフィラーの平均粒子径が0.01〜3
0μmの範囲にあるように構成したものである。このよ
うな構成を採ることにより、ナイロンフィラーが裏面層
中に埋没することもなく、また、裏面層から突出しすぎ
て摩擦係数を高めたり、脱落することもなくなるので、
前記請求項1、2、3のそれぞれの作用を有効なレベル
で安定して得られるようになる。
詳細に説明する。 (実施例1) 基材シートとして、厚さ150μmの合成紙 ユポFP
G#150(王子油化合成紙製)を用い、その一方の面
に下記組成の染料受容層用塗布液をバーコーターによ
り、塗布量5.0g/m 2 (固形分)となるように塗
布、乾燥し、続いて、もう一方の面に下記組成の滑性裏
面層用塗布液を塗布量が1.0g/m 2 (固形分)とに
なるようにバーコーターで塗布、乾燥して実施例1の熱
転写受像シートを作成した。
組成の塗布液に換え、その他は全て実施例1と同様に加
工して実施例2の熱転写受像シートを得た。 滑性裏面層用塗布液の組成 メラミン樹脂〔サイメル303 三井サイアミッド(株)製〕 10重量部 触媒〔キャタリスト6000 三井東圧化学工業(株)製〕 5重量部 ナイロン12フィラー〔MW330 神東塗料(株)製〕 2重量部 溶剤(MEK/トルエン 重量比1:1) 83重量部
G#150(王子油化合成紙製)を用い、その一方の面
に実施例1で使用した染料受容層用塗布液をバーコータ
ーにより、塗布量5.0g/m 2 (固形分)となるよう
に塗布、乾燥し、続いて、もう一方の面に下記組成のプ
ライマー層用塗布液と滑性裏面層用塗布液とを順次、塗
布量がそれぞれ0.2g/m 2 (固形分)と1.0g/
m 2 (固形分)とになるようにバーコーターで塗布、乾
燥して参考例1の熱転写受像シートを作成した。
組成の塗布液に換え、その他は全て参考例1と同様に加
工して参考例2の熱転写受像シートを得た。 滑性裏面層用塗布液の組成 アクリル樹脂〔BR80 三菱レイヨン(株)製〕 10重量部 ナイロン12フィラー〔MW330 神東塗料(株)製〕 2重量部 溶剤(MEK/トルエン 重量比1:1) 88重量部
組成の塗布液に換え、その他は全て参考例1と同様に加
工して参考例3の熱転写受像シートを得た。 滑性裏面層用塗布液の組成 アクリル樹脂〔BR113 三菱レイヨン(株)製〕 10重量部 ナイロン12フィラー〔MW330 神東塗料(株)製〕 2重量部 溶剤(MEK/トルエン 重量比1:1) 88重量部
裏面層用塗布液とを下記の組成の塗布液に換え、その他
は全て参考例1と同様に加工して参考例4の熱転写受像
シートを得た。 プライマー層用塗布液の組成 ポリオレフィン系樹脂 35重量部 〔ユニストールR300 三井石油化学工業(株)製〕 溶剤(トルエン) 65重量部 滑性裏面層用塗布液の組成 アモルファスポリオレフィン樹脂 10重量部 〔ゼオネックス480 日本ゼオン(株)製〕 ナイロン12フィラー〔MW330 神東塗料(株)製〕 2重量部 溶剤(トルエン) 88重量部
たナイロン12フィラーのみをナイロン6フィラーに換
え、その他は全て参考例1と同様に加工して参考例5の
熱転写受像シートを作成した。
ついて記す。比較例では、参考例1の構成の中、滑性裏
面層に添加したフィラーの種類、即ち、ナイロン12フ
ィラーのみを、それぞれ下記のフィラーに換えて滑性裏
面層用塗布液を作成し、その他は全て参考例1と同様に
加工して比較例1〜7の受像シートを作成したものであ
る。
10μm)に換えて作成した熱転写受像シート。 (比較例2)テフロンパウダー(粒径0.5μm)に換
えて作成した熱転写受像シート。 (比較例3)タルク(粒径1.8μm)に換えて作成し
た熱転写受像シート。 (比較例4)クレー(粒径0.4μm)に換えて作成し
た熱転写受像シート。 (比較例5)アクリルビーズ(粒径10μm)に換えて
作成した熱転写受像シート。 (比較例6)エチレンビスアマイドに換えて作成した熱
転写受像シート。 (比較例7)シリコーンパウダー(粒径1.5μm)に
換えて作成した熱転写受像シート。
よび比較例1〜7の各熱転写受像シートについて、下記
の各項目の試験を行い、その結果を表1、表2に示し
た。
(滑り性) 引張り強度試験機(テンシロンUCT100 オリエン
テック社製)により、図2に示す方法で受像面と裏面と
の間の摩擦係数を測定した。摩擦係数は、測定値(g)
を重りの荷重2000gで割った値とした。
用ゴムロールとの摩擦係数 図3に示すような測定装置により、300gの荷重でゴ
ムロールを表面速度6cm/secで回転させ、スター
トから15秒後のばね秤の目盛り(g)を読み、この値
を荷重で割って裏面の摩擦係数とした。
50 日立製作所製)で、シアン染料を用いた転写シー
トを使用して階調パターンを印画した。これを試料とし
て、それぞれ14×4cmの大きさにカットし、印画面
と裏面とを重ねて平滑な金属板で挟み、上から1.5k
gの荷重を掛けて、50℃のオーブンに7日間放置し
た。その後、試料を取り出しマクベス色濃度計により裏
面の最大色濃度を測定した。(以下余白)
る滑り現象) *2:受像シート裏面にゴム粉付着 *3:ゴムロール上にシリコーンパウダー付着
が好ましい。 2)受像シート裏面とプリンターの給排紙用ゴムロール
との摩擦係数は、高い方が好ましい。 3)受像シート裏面の耐染料裏移り性の数値は、低い方
が好ましい。
境下での受像シートのプリンターにおける給排紙、搬送
特性を見るために、参考例1(ナイロン12フィラー使
用)および参考例5(ナイロン6フィラー使用)の試料
について、感熱昇華転写プリンター(VY−50)にて
35℃、80%RHの環境で連続50枚の印字テストを
実施した。その結果、参考例1の受像シートは、不良0
であったのに対して、参考例5の受像シートは、2枚の
給紙不良を生じた。これは、特に高温、高湿の環境下に
おいても、ナイロン12フィラーはその効果を維持でき
ることを示すものである。
は、基材シートの一方の面に染料受容層を設け、もう一
方の面に滑性裏面層を設けてなる熱転写受像シートにお
いて、該滑性裏面層をポリビニルブチラール樹脂または
メラミン樹脂の固着剤とナイロンフィラーからなる塗布
液に、キレート又は触媒を加えて、基材シートに塗布
し、乾燥して硬化させて形成することにより、受像シー
トの滑性裏面層の表面が微細な凹凸形状を持つようにな
り、滑り性や耐ブロッキング性が向上する。また、ナイ
ロンフィラーは、融点が高く、自己潤滑性を有し、耐
油、耐薬品性にも優れるため、プリンターにおける多重
差し、その他自動給排紙等の搬送時のトラブルが解消で
き、プリンター内で受像シートの温度が上がった場合に
も、滑り性や耐ブロッキング性が低下せず安定した性能
が得られ、受像シートの印画面と裏面とを重ね合わせて
保存しても、昇華性染料による裏面への裏移りを防止で
きるという優れた性能の熱転写受像シートを提供できる
効果を奏する。
前記請求項1の発明の熱転写受像シートにおいて、裏面
層に添加するナイロンフィラーを、ナイロン12フィラ
ーとしたものである。ナイロン12フィラーは、ナイロ
ン6や66など他のナイロンフィラーと比べて耐水性が
優れているため、吸水しにくく、例えば、高温、高湿度
の条件においても、その特性が変化せず前記の性能を安
定して得られる効果を奏する。
トは、本請求項1、2の発明の熱転写受像シートにおい
て、前記ナイロンフィラーの形状を球状とし、且つ、そ
の分子量を10万〜90万の範囲としたものである。こ
のような構成を採ることにより、受像シート裏面の滑り
性、耐ブロッキング性が一層向上し、また、フィラーの
耐磨耗性が向上するため、磨耗粉がゴムローラー等に付
着することもなく、ゴムローラーその他の相手材を傷つ
けることもなくなる効果を奏する。
本請求項1、2、3の発明の熱転写受像シートにおい
て、前記ナイロンフィラーの平均粒子径が0.01〜3
0μmの範囲にあるように構成したものである。このよ
うな構成を採ることにより、ナイロンフィラーが裏面層
中に埋没することもなく、また、裏面層から突出しすぎ
て摩擦係数を高めたり、脱落することもなくなるので、
前記請求項1、2、3のそれぞれの性能を有効に、且
つ、安定して得られる効果を奏する。
式断面図である。
測定法を示す要部の概略図である。
ゴムロールとの摩擦係数の測定方法を示す概略図であ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 基材シートの一方の面に染料受容層を設
け、もう一方の面に滑性裏面層を設けてなる熱転写受像
シートにおいて、該滑性裏面層をポリビニルブチラール
樹脂またはメラミン樹脂の固着剤とナイロンフィラーか
らなる塗布液に、キレート又は触媒を加えて、基材シー
トに塗布し、乾燥して硬化させて形成したことを特徴と
する熱転写受像シート。 - 【請求項2】 前記ナイロンフィラーが、ナイロン12
フィラーであることを特徴とする請求項1記載の熱転写
受像シート。 - 【請求項3】 前記ナイロンフィラーの形状が球状であ
り、且つ、分子量が100,000〜900,000で
あることを特徴とする請求項1、2記載の熱転写受像シ
ート。 - 【請求項4】 前記ナイロンフィラーの平均粒子径が、
0.01〜30μmであることを特徴とする請求項1、
2、3記載の熱転写受像シート。
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