JP3265109B2 - 抗菌機能を有する繊維 - Google Patents
抗菌機能を有する繊維Info
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A46—BRUSHWARE
- A46D—MANUFACTURE OF BRUSHES
- A46D1/00—Bristles; Selection of materials for bristles
- A46D1/006—Antimicrobial, disinfectant bristles, handle, bristle-carrier or packaging
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- A46D1/00—Bristles; Selection of materials for bristles
Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
Description
用品、エアコン用フィルター、日用雑貨ブラシ、歯ブラ
シ等に広く利用することができる抗菌機能を有する繊維
に関するものである。
細書では単に抗菌機能と呼ぶ)を付与する試みは従来か
らなされており、繊維に無機系抗菌剤を練り込んだもの
が既に知られている。そして、この種の無機系抗菌剤と
しては、銅イオンや銀イオンをイオン交換したゼオライ
トが知られているが、このゼオライト粒子を練り込んだ
繊維は抗菌機能が小さいこと、溶出速度をコントロール
し難いこと、ゼオライト粒子自体の吸湿性が大きく加工
性や保管性が悪いこと等の欠点があった。
解消する新規な抗菌機能を有する繊維として銀イオンを
含有する溶解性ガラスを練り込んだものを開発し、先に
特願平1−263453号(特公平4−74453号)
として提案した。ところが、銀イオンを含有する溶解性
ガラスを練り込んだ繊維は優れた抗菌機能を発揮するも
のの、樹脂への練り込み時における熱の影響や、水ある
いは紫外線の影響により銀イオンが還元されて黒く着色
されてしまうという現象を生じた。この結果、白い衣料
品や衛生用品等には外観の点で適さないものとなり、繊
維の用途が大幅に限定されるという問題点があった。
従来の問題点を解決して、優れた抗菌機能を長期間にわ
たって安定して発揮することができ、しかも加工性や保
管性にも優れているとともに、いかなる製造条件や使用
条件下においても着色変化することがなくあらゆる用途
に適用可能な抗菌機能を有する繊維を提供することを目
的として完成されたものである。
めになされた本発明の抗菌機能を有する繊維は、組成中
に15〜50モル%のZnO を含有する粒径が10μm 以下の溶
解性ガラスの粉末を、樹脂繊維素材中に0.1 〜30重量%
の割合で練り込み、2μg/g/day 以上の亜鉛イオンの初
期溶出速度を持たせたことを特徴とするものである。
は、制御された溶解速度を持つようにガラスの物理的、
化学的特性を考慮して組成を調節したガラスの総称であ
り、亜鉛イオンを含有させた溶解性ガラスは数時間から
数年間の任意の期間にわたって定められた速度で亜鉛イ
オンを溶出させることができる。そして溶出した亜鉛イ
オンは細菌や微生物の細胞壁に吸着したり細胞膜内に凝
縮していわゆるオリゴジナミー作用により細菌や微生物
の成育を阻害し、抗菌機能を発揮することができる。
度で溶出させるためには、溶解性ガラスがSiO2、P2O5、
B2O3のうち少なくとも1種を含有するものとしておく必
要がある。また、溶解性ガラスの組成中にはZnO として
15〜50モル%添加しておく必要がある。これは亜鉛の場
合、1価の銀イオンと異なり硝子中における網目形成イ
オンとなる中間酸化物であり、その溶出速度が極めて遅
いため、十分な抗菌機能を発揮させるためにはZnO とし
て15モル%以上添加する必要があるからであり、また一
方、50モル%以上ではガラス化が困難であるからであ
る。
ガラスを粒径が10μm 以下の粉末として樹脂繊維素材中
に練り込む。練り込みは後記する実施例に示すようにマ
スターバッチ作成の段階において行われ、その後に常法
により紡糸される。ここで溶解性ガラスの粒径を10μm
以下としたのは、前述のように亜鉛イオンの溶出速度が
遅いため比表面積を大きくして十分な抗菌機能を発揮さ
せるためである。また溶解性ガラスの添加量を樹脂繊維
素材の30重量%以下としたのは、抗菌機能を発揮させる
のにこれで十分であるとともに、余りに多量の溶解性ガ
ラスの粉末を混入させると繊維の特性を損なうおそれが
あるためであり、0.1 重量%未満では効果が低いからで
ある。更にまた本発明の繊維は、亜鉛イオンの初期溶出
速度を2μg/g/day 以上に制御することが好ましい。亜
鉛イオンの溶出速度がこの範囲未満では十分な抗菌機能
が発揮されないからである。
料、タオル、スポーツ用品、エアコン用フィルター、日
用雑貨ブラシ、歯ブラシ等に広く使用することができ、
いずれの場合にも水分に接すると繊維内部に練り込まれ
た溶解性ガラスの粉末から徐々に亜鉛イオンが一定速度
で溶出し、優れた抗菌機能を発揮する。しかも、従来の
銀イオンと異なり熱や紫外線等によって還元・着色する
こともない。このため、本発明の繊維を使用した繊維製
品は抗菌、抗黴、消臭効果を生じて衛生的であるのみな
らず、清潔感を重視する現代の風俗によくマッチしたも
のであるとともに、着色変化がなくあらゆる製品に適用
することが可能となる。
7.8モル%、Zn2O30モル%の組成を持つ亜鉛イオン
含有硼酸系溶解性ガラスを作成し、これを粒径5μm 以
下に粉砕した。またこれとは別に比較例として、P2O55
0モル%、MgO44モル%、Al2O3 6モル%、Ag2O2重
量%の組成を持つ銀イオン含有燐酸系溶解性ガラスを作
成し、同様に粒径5μm 以下に粉砕したものと、銀含有
ゼオライトの粉末を準備した。 B.繊維の作成 次に6−ナイロンに各抗菌剤20%を含有したマスター
バッチを作成し、該マスターバッチと6−ナイロンを混
合して抗菌剤の含有率が0.2%、0.5%、1%のペ
レットとした。次いで、得られたペレットを常法により
紡糸・延伸して2dの糸とし、この糸を筒編みしてテス
トピースとした。また、比較のために抗菌剤として銀イ
オン含有溶解性ガラスと銀含有ゼオライト粒子を各1%
含有したペレットを用いて同様のテストピースを作成し
た(前者を比較例1、後者を比較例2とする)。 C.抗菌効果 次に、これらの3種類の布および比較例の布0.75g
に104 個/mlの大腸菌含有燐酸緩衝液75mlを入れ、
25℃で1時間シェイク後、生菌をSCD寒天培地で培
養して大腸菌の減少率を調べたところ、表1に示される
とおりの結果を得た。なお、洗濯を10回施した布の場
合についても同様の計測を行った。
℃・24時間経過後に亜鉛イオンの溶出量を原子吸光装
置で測定した結果を表2に示す。
行ったところ表3に示すとおりの結果であり、実施例の
ものは全く変色を生じないことが確認できた。
O 20モル%の組成の亜鉛イオン含有硼酸系ガラスを作
成し、粒径が5μm 以下に粉砕した。また比較例として
B2O320モル%、SiO270モル%、Na2O10モル%、Ag
2O0.5重量%の組成の銀イオン含有燐酸系ガラスを作
成し、粒径が5μm 以下に粉砕したものを準備した。 B.繊維の作成 次にアクリル重合原液に抗菌剤の含有率が1%、1.5
%となるよう混合し、湿式紡糸法により紡糸して水洗・
乾燥後、クランプ処理および湿熱処理を行ってテストピ
ース用の原綿とした。また、比較のために抗菌剤として
銀イオン含有溶解性ガラスを1%含有させて同様のテス
トピースを作成した。 C.抗菌効果 次に、これらの2種類の布および比較例を前述の実施例
1と同様にして大腸菌の減少率を調べたところ、表4に
示されるとおりの結果を得た。なお、洗濯を10回施し
た布の場合についても同様の計測を行った。
℃・24時間経過後に亜鉛イオンの溶出量を原子吸光装
置で測定した結果を表5に示す。
たところ表6に示すとおりの結果であり、実施例のもの
は全く変色を生じないことが確認できた。
明は亜鉛イオンを含有する溶解性ガラスの粉末を樹脂繊
維素材中に所定量練り込むことにより繊維に優れた抗菌
機能を持たせたものであり、長期間にわたって安定した
抗菌機能を発揮することができ、また溶解性ガラスの粉
末を繊維の内部に練り込んだので、外表面に付着させた
場合に比較して脱落のおそれがなく、より優れた安定性
を得ることができる。更には、いかなる製造条件や使用
条件下においても着色変化することがなくあらゆる用途
に適用可能である。よって本発明は従来の問題点を一掃
した抗菌機能を有する繊維として、産業の発展に寄与す
るところは極めて大である。
Claims (2)
- 【請求項1】 組成中に15〜50モル%のZnO を含有する
粒径が10μm 以下の溶解性ガラスの粉末を、樹脂繊維素
材中に0.1 〜30重量%の割合で練り込み、2μg/g/day
以上の亜鉛イオンの初期溶出速度を持たせたことを特徴
とする抗菌機能を有する繊維。 - 【請求項2】 溶解性ガラスがSiO 2 、P 2 O 5 、B 2 O 3 のうち
少なくとも1種を含有するものであることを特徴とする
請求項1に記載の抗菌機能を有する繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03806394A JP3265109B2 (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 抗菌機能を有する繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03806394A JP3265109B2 (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 抗菌機能を有する繊維 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07252720A JPH07252720A (ja) | 1995-10-03 |
JP3265109B2 true JP3265109B2 (ja) | 2002-03-11 |
Family
ID=12515044
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03806394A Expired - Fee Related JP3265109B2 (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 抗菌機能を有する繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3265109B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001064981A1 (fr) * | 2000-02-28 | 2001-09-07 | Unitika Fibers Ltd. | Fibre polyamide antibacterienne et procede de fabrication |
-
1994
- 1994-03-09 JP JP03806394A patent/JP3265109B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07252720A (ja) | 1995-10-03 |
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