JP3249162U - 椅子 - Google Patents
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Abstract
Description
本考案は、椅子、より詳しくは傾斜した座面の高さが調整式のものに関する。
本出願人から、下記特許文献1に開示されているように、使用者が腰を下ろす座部の座面が、前端から後端に向かって下り傾斜し、当該傾斜した角を所定範囲に設定することで、腰への負担が少なく安定した姿勢で着座でき、姿勢崩れを抑制可能とした椅子が提案されている。
特許文献1の構成においては、座面に着座した使用者のすねの長さよりも座面を長く設定することで、座面の傾斜角を所定範囲内にしている。このため、使用者の体格別に座面の高さが異なる椅子を用意する必要があり、設置スペースや保管スペースの確保に課題があった。
本考案は、腰への負担が少なく、安定した姿勢で着座でき、姿勢の崩れを抑制可能で、設置及び保管が省スペースとなる新たな椅子を提供することを、その目的とする。
本考案は、腰への負担が少なく、安定した姿勢で着座でき、姿勢の崩れを抑制可能で、設置及び保管が省スペースとなる新たな椅子を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成するため、本考案にかかる椅子は、座部と、脚部を有し、前記座部が着座可能な倒れ状態において、座部後部から座部前部に向かって下り傾斜する座面を有し、前記座部の倒れ状態における座面の高さを調整する調整部を有することを特徴としている。
本考案にかかる椅子において、前記座面の高さは、着座した使用者のすねの長さよりも長く設定されていることを特徴としている。
本考案にかかる椅子において、前記調整部は、前記脚部の長さを調整するものであることを特徴としている。
本考案にかかる椅子において、前記調整部は、前記脚部の一部が着脱可能な構成であることを特徴としている。
本考案にかかる椅子において、前記調整部は、前記座部の厚さを調整することであることを特徴としている。
本考案にかかる椅子において、前記座面の高さは、着座した使用者のすねの長さよりも長く設定されていることを特徴としている。
本考案にかかる椅子において、前記調整部は、前記脚部の長さを調整するものであることを特徴としている。
本考案にかかる椅子において、前記調整部は、前記脚部の一部が着脱可能な構成であることを特徴としている。
本考案にかかる椅子において、前記調整部は、前記座部の厚さを調整することであることを特徴としている。
本考案によれば、座部後部から座部前部に向かって下り傾斜する座面の高さを調整する調整部を有するので、使用者の体格に応じて椅子を用意する必要がなくなり、腰への負担が少なく、安定した姿勢で着座でき、姿勢の崩れを抑制可能であり、設置及び保管が省スペースとなる椅子を提供することができる。
以下、本考案の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は本考案にかかる椅子の構成を説明する側面図、図2は本考案の一実施形態である椅子の構成を説明する正面図、図3は実施形態にかかる椅子に使用者が着座した状態を示す側面視図である。図4は実施形態にかかる椅子の座部の構成を説明する断面図、図5は実施形態にかかる椅子の座部の別な構成を説明する断面図である。図6(a)、図6(b)は調整部の一実施形態を示す拡大図、図7(a)、図7(b)は座面高さ調整部の使用形態を示す拡大図である。
図1は本考案にかかる椅子の構成を説明する側面図、図2は本考案の一実施形態である椅子の構成を説明する正面図、図3は実施形態にかかる椅子に使用者が着座した状態を示す側面視図である。図4は実施形態にかかる椅子の座部の構成を説明する断面図、図5は実施形態にかかる椅子の座部の別な構成を説明する断面図である。図6(a)、図6(b)は調整部の一実施形態を示す拡大図、図7(a)、図7(b)は座面高さ調整部の使用形態を示す拡大図である。
実施形態にかかる椅子1は、フレーム2と座部3を有している。フレーム2は、第1フレーム21と第2フレーム22とを備えている。第1フレーム21、第2フレーム22は、側面視において、略コの字形状にパイプ材を屈曲してそれぞれ形成されている。第1フレーム21、第2フレーム22は、互いに対向する部位がそれぞれ平行に形成され、脚部4,5として構成されている。すなわち、椅子1は、パイプ材を屈曲して形成された第1フレーム21と第2フレーム22の両端に、脚部4,5をそれぞれ備えている。
本実施形態において、脚部4,4は前側脚部を構成し、脚部5,5は後側脚部を構成している。脚部4,4の長さL1は、それぞれ脚部5,5の長さL2よりも短く形成されている。このため、脚部4,4と脚部5,5の間に位置する第1フレーム21と第2フレーム22の中間部位6,6は、それぞれ脚部5,5(後側脚部)から脚部4,4(前側脚部)に向かって下り傾斜するように形成されている。
中間部位6,6には、図3に示すように、両者に跨るように第3フレーム23が固定されている。すなわち、独立している第1フレーム21と第2フレーム22は、中間部位6,6の部分で第3フレーム23によって互いに連結されて一体化されている。本実施形態において、第3フレーム23はパイプ材で構成されていて、その両端部が第1フレーム21と第2フレーム22に溶接でそれぞれ固定されている。第3フレーム23と第1フレーム21及び第2フレーム22との固定は、溶接ではなくボルトとナットなどの締結部材、接着剤を用いても良い。第3フレーム23はパイプ材ではなく、板状の部材で構成したものであってもよい。
中間部位6,6には、図3に示すように、両者に跨るように第3フレーム23が固定されている。すなわち、独立している第1フレーム21と第2フレーム22は、中間部位6,6の部分で第3フレーム23によって互いに連結されて一体化されている。本実施形態において、第3フレーム23はパイプ材で構成されていて、その両端部が第1フレーム21と第2フレーム22に溶接でそれぞれ固定されている。第3フレーム23と第1フレーム21及び第2フレーム22との固定は、溶接ではなくボルトとナットなどの締結部材、接着剤を用いても良い。第3フレーム23はパイプ材ではなく、板状の部材で構成したものであってもよい。
座部3は、座部後端3A側が、第1フレーム21と第2フレーム22とに回動可能に支持されている。本実施形態では、座部3の座部後端3A側が第3フレーム23に回動可能に支持されている。座部3は、図1に2点鎖線で示す起立状態と、実線で示す倒れ状態とを占める。第1フレーム21又は第2フレーム22の少なくとも一方、あるいは第3フレーム23には、起立状態となった座部と当接して、起立方向への移動を規定して起立状態に保持するストッパーが設けられるのが望ましい。
椅子1は、座部3が倒れ状態において、中間部位6又は第3フレーム23の少なくとも一方と当接して倒れ状態の保持されることで、使用者10が着座可能とされている。座部3の可倒動作は、使用者が手動で行っても良いし、ばねを用いて起立方向に回動習性を与えて自動的に倒れ状態から起立状態へと移動可能とし、着座時に使用者が手で倒れ方向に操作する形態であってもよい。この場合、座部3を倒れ状態に一時的に保持する保持部があるのが好ましい。
椅子1は、座部3が倒れ状態において、中間部位6又は第3フレーム23の少なくとも一方と当接して倒れ状態の保持されることで、使用者10が着座可能とされている。座部3の可倒動作は、使用者が手動で行っても良いし、ばねを用いて起立方向に回動習性を与えて自動的に倒れ状態から起立状態へと移動可能とし、着座時に使用者が手で倒れ方向に操作する形態であってもよい。この場合、座部3を倒れ状態に一時的に保持する保持部があるのが好ましい。
座部3は、倒れ状態において、座部後端3Aから座部前端3Bに向かって下り傾斜する座面3Cを有する。この傾斜した座面3Cは、椅子1の使用者10が腰を下ろした際に、着座した使用者10の殿部が載せられるフラットな座面である。本実施形態において、座面3Cは、平面視形状が四角形状とされている。座面3Cの平面視形状は、長方形、正方形、円形または楕円形の何れでもよい。座面3Cの平面積は、着座した使用者10の太ももの裏の長さと座る際の殿部の大きさを考慮した大きさに設定されている。具体的に、図2に示すように、座面3Cの傾斜方向の全長Lは、30cmから50cmの範囲の任意な値に設定されている。これは、高身長で足が長い使用者も使用することを考え、座部後端3Aから殿部がはみ出さないように、奥行きとなる全長Lを十分な長さとしている。このことにより、座り心地が良くなる。
本実施形態において、座部3は第1フレーム21と第2フレーム22とに回動可能なものとして説明したが、第1フレーム21と第2フレーム22とに倒れ状態で固定された形態であってもよい。
本実施形態において、座部3は第1フレーム21と第2フレーム22とに回動可能なものとして説明したが、第1フレーム21と第2フレーム22とに倒れ状態で固定された形態であってもよい。
座部3は、図4に示すように、板状の心材31の外部全体を表皮材32で覆うことで形成されている。心材31には、例えば厚さ10~20ミリの比較的薄いウレタンマットが用いられている。表皮材32は、滑り止め機能を有するものが好ましい。滑り止め機能を有する表皮材としては、例えば、シンコールマテリアル株式会社製の「スベランネ」(登録商標)、「ゼンゼンスベランネ」(登録商標)などのシート材を用いることができる。また、表皮材32は、防汚性、難燃性、撥水性などを備えていてもよい。
座部3は、倒れ状態において、座面3Cが所定の傾斜角範囲の任意な傾斜角θとなるように保持される。本実施形態において、傾斜角θは、その一例として20度としている。本発明者は、座面の傾斜角と座り心地の実験を行った。実験は合計200名の男女の被験者に対し、座面の角度を変化させて椅子に座ってもらい、座り心地の感想を聞いた。本実施形態において、膝の角度とは、使用者10が椅子に座った際に、足の裏全体が椅子1の設置面に接触した状態で膝を曲げた際にすねと太ももによって形成される角度を指す。着座した際の膝の角度が鋭角になる場合、膝が殿部と座面との接触部となる着座位置よりも高くなり、骨盤12の後傾位(仙骨すわり)になるため立ちにくく、猫背になりやすいので好ましくないことに関し、発明者は知見を得ていた。
そこで、この実験では膝の角度が鈍角になる範囲内での最適な角度を求めることにした。膝の角度が180°とは、使用者10の直立状態を指す。この角度から170°、160°というように、角度が浅くなるように座面3Cの傾斜角θを変更していった。なお、座面3Cは、垂直状態(鉛直状態)を90°度とし、垂直状態から水平に向かって座面角度を傾けていった。
本実験によると、座面の傾斜角が45°(膝の角度135°相当)では、座っている感覚というよりも立っている感覚に近いとの声が多かった。座面の傾斜角を少なくしていったところ、傾斜角20°前後(膝の角度110°前後)の範囲に座り心地が良いとの声が集まった。そこで傾斜角20°を中心に角度を1°単位で増減して着座実験をさらに行ったところ、傾斜角20°を中心に+-5°の範囲内で座り心地が良いとの声がより多く集まった。すなわち、座部3は、座面3Cが所定の傾斜角範囲(15°~25°)となるように設定することで、座り心地が良くなる。
本実験によると、座面の傾斜角が45°(膝の角度135°相当)では、座っている感覚というよりも立っている感覚に近いとの声が多かった。座面の傾斜角を少なくしていったところ、傾斜角20°前後(膝の角度110°前後)の範囲に座り心地が良いとの声が集まった。そこで傾斜角20°を中心に角度を1°単位で増減して着座実験をさらに行ったところ、傾斜角20°を中心に+-5°の範囲内で座り心地が良いとの声がより多く集まった。すなわち、座部3は、座面3Cが所定の傾斜角範囲(15°~25°)となるように設定することで、座り心地が良くなる。
本実施形態によると、座部3が倒れ状態において、座部後端3Aから座部前端3Bに向かって下り傾斜する座面3Cを有するとともに、座部3を傾斜させるための機構が不要である。このため、着座した使用者10は、簡素な構成で、座面3Cに骨盤直立位となる前傾状態で座ることができ、両足と腰で体を支えることになる。このため、腰の負担を軽減するとともに、安定した姿勢で着座でき、姿勢の崩れを防止することができる。
また、座面3Cに前傾状態で座ることは、正しい姿勢のまま座ることが可能となるため、使用者10の腰椎の後弯を抑制するとともに、背中が丸くなる所謂猫背の矯正効果を期待することができる。
また、座面3Cに前傾状態で座ることは、正しい姿勢のまま座ることが可能となるため、使用者10の腰椎の後弯を抑制するとともに、背中が丸くなる所謂猫背の矯正効果を期待することができる。
本実施形態によると、座部3が可倒式のため、着座時に座部3を倒せばよいので、未使用時のスペースを確保することができる。このことは、椅子3が数珠つなぎに並んでいる際に、隣接する椅子1への移動経路を確保することができるので、使い勝手が向上することにつながる。
本実施形態に係る椅子1は、単独の形態として説明したが、講義室、劇場などの多数の人員が同時に座る環境に設置される長椅子のような形態にも適用することができる。例えば長手方向に延在する共通のフレームに、複数の可倒式の座部を備えた形態の長椅子などに適用することで、多数の人の腰の負担を軽減するとともに、安定した姿勢で着座でき、多数の人の姿勢の崩れを防止することができる。
本実施形態に係る椅子1は、背もたれの無いものを例に説明したが、無論、背もたれのある椅子に適用しても、実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態に係る椅子1は、単独の形態として説明したが、講義室、劇場などの多数の人員が同時に座る環境に設置される長椅子のような形態にも適用することができる。例えば長手方向に延在する共通のフレームに、複数の可倒式の座部を備えた形態の長椅子などに適用することで、多数の人の腰の負担を軽減するとともに、安定した姿勢で着座でき、多数の人の姿勢の崩れを防止することができる。
本実施形態に係る椅子1は、背もたれの無いものを例に説明したが、無論、背もたれのある椅子に適用しても、実施形態と同様の効果を得ることができる。
図3に示すように、座部前端3Bの高さL4は、着座した使用者10のすね11の長さ(脛骨11の長さ)L3に基づき設定されている。本実施形態において、座部前端3Bの高さL4とは、座部前端3Bにおける座面3Cの前側上端3C1から脚部4,4(前側脚部)の先端面4a,4aまでの長さである。座部前端3Bの高さL4は、着座した使用者10のすねの長さL3よりも長く設定されている。着座した使用者10のすねの長さL3とは、着座した使用者10の足裏全体が、椅子1が置かれる設置面20に接触した状態において、設置面20から脛骨11の先端11a(膝の上部でもよい)までの長さ(高さ)を指す。また、座面3Cの傾斜角θは、高さL4>長さL3を前提条件としている。
このように高さL4>長さL3とすると、着座した使用者10が座面3Cに座った際に、確実に膝の角度が鈍角となって前傾状態で座ることができる。
このように高さL4>長さL3とすると、着座した使用者10が座面3Cに座った際に、確実に膝の角度が鈍角となって前傾状態で座ることができる。
本実施形態では、座面3Cが滑り止め機能を有するので、着座した使用者10が座面3Cで滑ることを抑制することができ、より確実に前傾状態で座ることができるので好ましい。
図5に示すように、本実施形態においては、座部3の前端面3dが、座面3Cが傾斜した状態において鉛直面となるように形成されている。通常、椅子1に着座した使用者10が座った際に太ももの裏側が座面3Cと接触するが、その接触範囲が膝の裏側近くまであると、ハムストリングスに対する座面3Cからの反力が強くなる傾向となる。このようにハムストリングスに対して座面3Cから過度な圧がかかると、ハムストリングスの伸縮時の抵抗となって、前傾状態で座る際の妨げとなることが想定される。
このため、本発明者は、座部3の前端面3dを座面3Cが傾斜した状態において鉛直面とすることで、傾斜した座面3Cに対して垂直な端面とした場合よりも、座面3Cと太ももの裏側との接触範囲を狭くしたので、着座した使用者10は、より確実に骨盤が前傾の状態で座ることができる。
このため、本発明者は、座部3の前端面3dを座面3Cが傾斜した状態において鉛直面とすることで、傾斜した座面3Cに対して垂直な端面とした場合よりも、座面3Cと太ももの裏側との接触範囲を狭くしたので、着座した使用者10は、より確実に骨盤が前傾の状態で座ることができる。
使用者10の太ももの裏側と座面3Cとの接触範囲を狭くする手法としては、図5に示すように、座部3の前側上端3C1を座部3の前側下端3C2よりも座部3の後端側3Aより位置する形状としてもよい。図5に示す形態では、前側下端3C2を通る仮想鉛直線Xよりも前側上端3C1が座部後端3A側に位置するように、端面3dを傾斜面としている。
このような形態としても、傾斜した座面3Cに対して垂直な端面とした場合よりも、座面3Cと太ももの裏側との接触範囲を狭くしたので、着座した使用者10は、より確実に骨盤が前傾の状態で座ることができる。
このような形態としても、傾斜した座面3Cに対して垂直な端面とした場合よりも、座面3Cと太ももの裏側との接触範囲を狭くしたので、着座した使用者10は、より確実に骨盤が前傾の状態で座ることができる。
本実施形態において、座部3の高さL4は、脚部4,4の長さL1よりも長く設定したものとして、座部3の倒れ状態における座面3Cが所定の傾斜角範囲の任意な傾斜角θとなるようにしたが、座部3の倒れ状態における座面3Cが所定の傾斜角範囲に位置するのであれば、座部の高さL4と脚部4,4の長さL1とが同一の高さであっても良いし、座部の高さL4が脚部4,4の長さL1よりも低くても良い。
本実施形態にかかる椅子1は、図1に示すように、座部3の倒れ状態における座面3Cの高さとなる座面3Cの前側上端3C1の高さL4を調整する調整部30を備えている。本考案にかかる椅子1において、調整部30は、脚部4,4の長さL1と脚部5,5の長さL2を個別に調整するものである。具体的に調整部30は、脚部4,5の一部がそれぞれ着脱可能に構成されたものである。すなわち調整部30は、パイプ状の脚部4,5に対してそれぞれ着脱可能な分割脚部として構成されている。本実施形態において、椅子1は、調整部30を複数備えている。調整部30は、それぞれ脚部端部となる脚部4,4(前側脚部)の先端面4a,4aと脚部5,5(後側脚部)の先端面5a,5aとに装着されることで、各脚部の長さL1,L2を延長し、各脚部の先端面4a,4a及び先端面5a,5aから離脱させることで各脚部の長さL1,L2を短縮するものである。
本実施形態においては、調整部30は、図6(a)、図6(b)に示すように、脚部外径と同一外径となる分割本体31と、分割本体31の一方の端面31aから外方に向かって伸びる突起部32を備えている。突起部32の外周には、ねじ部33が形成されている。分割本体31(調整部30)が取り付けられる脚部の先端面4a,4a及び先端面5a,5aと、各脚部に装着された際に先端面を構成する分割本体31の他方の端面31bには、突起部32のねじ部33と螺合するねじ部34がそれぞれ形成されている。
つまり、調整部30は、脚部4,5の端部に締め込まれることで、脚部4,5の長さを延長して座面3Cを高くし、脚部4,5の端部から緩めて離脱させることで、脚部4,5の長さを短縮して座面3Cを低くすることができる。このため、使用者10の体格に応じて変化する脛の長さL3に応じて座面の高さを調整することができるので、使用者10の体格毎に椅子1を用意しなくて済み、設置、保管を省スペースで行える。
つまり、調整部30は、脚部4,5の端部に締め込まれることで、脚部4,5の長さを延長して座面3Cを高くし、脚部4,5の端部から緩めて離脱させることで、脚部4,5の長さを短縮して座面3Cを低くすることができる。このため、使用者10の体格に応じて変化する脛の長さL3に応じて座面の高さを調整することができるので、使用者10の体格毎に椅子1を用意しなくて済み、設置、保管を省スペースで行える。
1つの調整部30で増減できる脚部4,5の長さ、すなわち座面の高さL4は、例えば3センチメートルとする。1つの調整部30で増減できる長さは、3センチメートルに限定するものではなく、2~5センチメートルの任意の範囲で調整可能としても良い。調整部30で調整する高さL4が1つの調整部で調整できない場合は、例えば図7(a)、図7(b)に示すように複数の調整部30を数珠つなぎに連結して脚部4,5に装着することで対応することができる。また、複数の調整部30を連結する場合、調整範囲の異なる調整部30を組み合わせて座面の高さL4を調整すれば、調整範囲を広げることができる。なお、分割本体31は脚部外径と同一外径でなく、大径であっても良いし、部分的に小径な部分がある形状であってもよい。なお、分割本体31は脚部外径と同一外径でなく、大径であっても良いし、部分的に小径な部分がある形状であってもよい。
上記実施形態では、座面3Cの高さとなる座面3Cの前側上端3C1の高さL4を調整する調整部30として脚部4,5の長さを調整するものを例示したが、例えば座部3の厚さを調整することで高さL4を調整するようにしても良い。すなわち、この場合、調整部とは厚さの異なる座部3となる。
座部3の厚さを調整する場合、板状の心材31の厚さを変更することが一例である。心材31の厚さは座り心地に直結する部分となる。このため、座り心地を犠牲にしない最低厚さを確保する必要があり、厚さは最低10ミリメートルを確保するのが好ましい。
また、心材31の材質にもよるが、座部3の厚さを厚くすると、使用者10が着座した際の座面3cの沈み込みが大きくなり、厚くした意味が薄れてしまうため、心材31の厚さで高さL4を調整する場合は、沈み込み量が少ない材質の(反発力の高い)心材31を用いるのが好ましい。
座部3の厚さを調整する場合、板状の心材31の厚さを変更することが一例である。心材31の厚さは座り心地に直結する部分となる。このため、座り心地を犠牲にしない最低厚さを確保する必要があり、厚さは最低10ミリメートルを確保するのが好ましい。
また、心材31の材質にもよるが、座部3の厚さを厚くすると、使用者10が着座した際の座面3cの沈み込みが大きくなり、厚くした意味が薄れてしまうため、心材31の厚さで高さL4を調整する場合は、沈み込み量が少ない材質の(反発力の高い)心材31を用いるのが好ましい。
使用者10の体格差には、すね11の長さ以外に体重差も含まれる。体重が違えば、着座時の座面3cの沈み込み量にも違いがあることから、心材31の厚さを変更せず、例えば座面3と中間部位6又は第3フレーム23との間にスペーサを介装して座面の高さL4を調整しても良い。この場合、スペーサが調整部として機能する。スペーサは異なる厚さのものを用意することで、座部3の高さL4を容易に使用者10の体格に応じて調整することができるので好ましい。
上記実施形態では、同一長さ調整可能な調整部30をそれぞれ脚部4,5に装着/離脱することで高さL4を調整可能とした。これは予め、脚部(前側脚部)4,4と、脚部(後側脚部)5,5との長さを変えて座面の角度を所定の範囲に設定しているためである。
しかし、脚部(前側脚部)4,4と、脚部(後側脚部)5,5の長さを同一に設定し、調整長さの異なる調整部30を脚部(前側脚部)4,4と、脚部(後側脚部)5,5とにそれぞれ装着して、座面3の角度を調整するようにしても良い。例えば、脚部(前側脚部)4,4に装着する調整部30よりも脚部(後側脚部)5,5に装着する調整部30に調整長さの長い調整部30を装着して用いことで、座部後端3Aから座部前端3Bに向かって下り傾斜する座面3Cとすることができる。脚部4,4の長さと脚部5,5の長さを、異なる調整長さの調整部30や調整部30の装着個数を変更することで、座面の角度を所定の範囲に調整、設定することができる。
しかし、脚部(前側脚部)4,4と、脚部(後側脚部)5,5の長さを同一に設定し、調整長さの異なる調整部30を脚部(前側脚部)4,4と、脚部(後側脚部)5,5とにそれぞれ装着して、座面3の角度を調整するようにしても良い。例えば、脚部(前側脚部)4,4に装着する調整部30よりも脚部(後側脚部)5,5に装着する調整部30に調整長さの長い調整部30を装着して用いことで、座部後端3Aから座部前端3Bに向かって下り傾斜する座面3Cとすることができる。脚部4,4の長さと脚部5,5の長さを、異なる調整長さの調整部30や調整部30の装着個数を変更することで、座面の角度を所定の範囲に調整、設定することができる。
1 椅子
3 座部
3A 座部後部
3B 座部前部
3C 座面
4,5 脚部
10 使用者
11 すね(脛骨)
30 調整部
θ 所定の傾斜角
L3 使用者のすねの長さ
L4 座部の高さ
3 座部
3A 座部後部
3B 座部前部
3C 座面
4,5 脚部
10 使用者
11 すね(脛骨)
30 調整部
θ 所定の傾斜角
L3 使用者のすねの長さ
L4 座部の高さ
Claims (5)
- 座部と、脚部を有し、
前記座部が着座可能な倒れ状態において、座部後部から座部前部に向かって下り傾斜する座面を有し、
前記座部の倒れ状態における座面の高さを調整する調整部を有する椅子。 - 前記座面の高さは、着座した使用者のすねの長さよりも長く設定されている請求項1記載の椅子。
- 前記調整部は、前記脚部の長さを調整するものである請求項2記載の椅子。
- 前記調整部は、前記脚部の一部が着脱可能な構成である請求項3記載の椅子。
- 前記調整部は、前記座部の厚さを調整することである請求項2記載の椅子。
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3249162U true JP3249162U (ja) | 2024-11-19 |
Family
ID=
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