JP3246439B2 - 紙パルプ製造系のスケール防止方法およびスラリー - Google Patents
紙パルプ製造系のスケール防止方法およびスラリーInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紙パルプ製造系にお
いて付着するスケールの生成を防止する方法およびそれ
に用いるためのスラリーに関するものである。
いて付着するスケールの生成を防止する方法およびそれ
に用いるためのスラリーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】紙の原料であるパルプはカルシウム塩や
バリウム塩を含み、原料水中や白水中にカルシウムイオ
ン、バリウムイオンとして溶出する。特に回収古紙を原
料にしたパルプの場合は、古紙中に無機系の填料が多量
に存在し、特にカルシウムイオンの溶出が多い。また、
紙パルプ工場の抄紙工程においては、サイズ剤の定着、
pH調整を主な目的として、硫酸バンドが広く用いられ
ている。また、pH調整のために硫酸を添加する場合も
ある。さらに、パルプ中にはシュウ酸イオンが存在し、
シュウ酸イオンとして溶出する場合がある。
バリウム塩を含み、原料水中や白水中にカルシウムイオ
ン、バリウムイオンとして溶出する。特に回収古紙を原
料にしたパルプの場合は、古紙中に無機系の填料が多量
に存在し、特にカルシウムイオンの溶出が多い。また、
紙パルプ工場の抄紙工程においては、サイズ剤の定着、
pH調整を主な目的として、硫酸バンドが広く用いられ
ている。また、pH調整のために硫酸を添加する場合も
ある。さらに、パルプ中にはシュウ酸イオンが存在し、
シュウ酸イオンとして溶出する場合がある。
【0003】紙パルプ製造系では、これらに由来する硫
酸イオンやシュウ酸イオンと、カルシウムイオン、バリ
ウムイオンとが結合して、水に極めて難溶性の硫酸カル
シウム、硫酸バリウム、シュウ酸カルシウムがスケール
として生成する。これらのスケールは、原料混合のミキ
シングチェスト、タンク、種箱、配管、ファンポンプ、
スクリーン、インレット吹き出し口、サクションロー
ル、吸引ポンプ等の製紙工程の諸機器に付着して機器の
持つ本来の性能を低下させるだけでなく、壁面で付着成
長したスケールの一部が脱落して紙切れを生じさせた
り、紙製品に斑点を生じさせて品質を損なうなど、生産
に大きな損失をもたらす場合がある。
酸イオンやシュウ酸イオンと、カルシウムイオン、バリ
ウムイオンとが結合して、水に極めて難溶性の硫酸カル
シウム、硫酸バリウム、シュウ酸カルシウムがスケール
として生成する。これらのスケールは、原料混合のミキ
シングチェスト、タンク、種箱、配管、ファンポンプ、
スクリーン、インレット吹き出し口、サクションロー
ル、吸引ポンプ等の製紙工程の諸機器に付着して機器の
持つ本来の性能を低下させるだけでなく、壁面で付着成
長したスケールの一部が脱落して紙切れを生じさせた
り、紙製品に斑点を生じさせて品質を損なうなど、生産
に大きな損失をもたらす場合がある。
【0004】また、紙の原料であるパルプは、木材チッ
プを水酸化ナトリウムで蒸解することにより得られる。
パルプ製造では多量の水酸化ナトリウムと水を使用する
ため、一般的にアルカリ回収工程によって、水酸化ナト
リウムを回収し、水の有効利用が図られている。このア
ルカリ回収工程は、木材チップを蒸解する木釜、黒液を
濃縮するエバポレーター、ボイラ、ディゾルバータン
ク、緑液シックナー、苛性化槽、および回収炭酸カルシ
ウムを生石灰にするロータリーキルンよりなっている。
プを水酸化ナトリウムで蒸解することにより得られる。
パルプ製造では多量の水酸化ナトリウムと水を使用する
ため、一般的にアルカリ回収工程によって、水酸化ナト
リウムを回収し、水の有効利用が図られている。このア
ルカリ回収工程は、木材チップを蒸解する木釜、黒液を
濃縮するエバポレーター、ボイラ、ディゾルバータン
ク、緑液シックナー、苛性化槽、および回収炭酸カルシ
ウムを生石灰にするロータリーキルンよりなっている。
【0005】アルカリ回収工程を流れる水は、高pH、
高温で、かつ木材由来のカルシウムイオン、炭酸イオン
を含み、苛性化工程では生石灰を添加することによっ
て、水酸化ナトリウムを回収し、再度木材チップの蒸解
に循環使用される。このように、この水は、炭酸カルシ
ウムが高過飽和状態になっているため、装置や配管内壁
には炭酸カルシウムを主成分とするスケールの付着が恒
常的に起こっている。アルカリ回収工程において装置や
配管内壁にスケールが付着すると、流量低下を起こして
生産性が低下するばかりでなく、場合によっては配管の
閉塞を起こし、多大なトラブルを引き起こす。
高温で、かつ木材由来のカルシウムイオン、炭酸イオン
を含み、苛性化工程では生石灰を添加することによっ
て、水酸化ナトリウムを回収し、再度木材チップの蒸解
に循環使用される。このように、この水は、炭酸カルシ
ウムが高過飽和状態になっているため、装置や配管内壁
には炭酸カルシウムを主成分とするスケールの付着が恒
常的に起こっている。アルカリ回収工程において装置や
配管内壁にスケールが付着すると、流量低下を起こして
生産性が低下するばかりでなく、場合によっては配管の
閉塞を起こし、多大なトラブルを引き起こす。
【0006】このように装置や配管にスケールが付着し
た場合には、高圧水を吹き付けたり、ハンマーで叩き落
としたりの手作業で行う場合が多く、多大な労力と時間
が必要である。付着したスケールを叩き落とす時には、
スケールの破片が飛び散るため、作業の安全性の点で問
題がある。また、炭酸カルシウムは酸に可溶であるた
め、塩酸等で洗浄する場合もあるが、木材チップ由来の
イオウ成分が塩酸と反応して硫化水素が発生しやすいた
め、その作業は非常に危険である。
た場合には、高圧水を吹き付けたり、ハンマーで叩き落
としたりの手作業で行う場合が多く、多大な労力と時間
が必要である。付着したスケールを叩き落とす時には、
スケールの破片が飛び散るため、作業の安全性の点で問
題がある。また、炭酸カルシウムは酸に可溶であるた
め、塩酸等で洗浄する場合もあるが、木材チップ由来の
イオウ成分が塩酸と反応して硫化水素が発生しやすいた
め、その作業は非常に危険である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、紙パ
ルプ製造系におけるスケールの生成を、少ない添加量で
効率よく防止することができる紙パルプ製造工程のスケ
ール防止方法、およびこれに用いるためのスラリーを提
供することである。
ルプ製造系におけるスケールの生成を、少ない添加量で
効率よく防止することができる紙パルプ製造工程のスケ
ール防止方法、およびこれに用いるためのスラリーを提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は次の紙パルプ製
造系のスケール防止方法およびスラリーである。 (1) 紙パルプ製造系に含まれるスケール成分の析出
核となる結晶粉末、およびカルボキシル基含有量が1ミ
リ当量/g以下の増粘剤を含み、20℃での回転粘度が
600cP以上のスラリーを紙パルプ製造工程に添加す
ることを特徴とする紙パルプ製造系のスケール防止方
法。 (2) スラリーが結晶粉末を分散させる分散剤を含む
上記(1)記載の方法。 (3) 紙パルプ製造系に含まれるスケール成分の析出
核となる結晶粉末と、カルボキシル基含有量が1ミリ当
量/g以下の増粘剤とを含み、回転粘度が600cP以
上であるスラリーからなることを特徴とする紙パルプ製
造系のスケール防止用スラリー。 (4) 結晶粉末を分散させる分散剤を含む上記(3)
記載のスラリー。
造系のスケール防止方法およびスラリーである。 (1) 紙パルプ製造系に含まれるスケール成分の析出
核となる結晶粉末、およびカルボキシル基含有量が1ミ
リ当量/g以下の増粘剤を含み、20℃での回転粘度が
600cP以上のスラリーを紙パルプ製造工程に添加す
ることを特徴とする紙パルプ製造系のスケール防止方
法。 (2) スラリーが結晶粉末を分散させる分散剤を含む
上記(1)記載の方法。 (3) 紙パルプ製造系に含まれるスケール成分の析出
核となる結晶粉末と、カルボキシル基含有量が1ミリ当
量/g以下の増粘剤とを含み、回転粘度が600cP以
上であるスラリーからなることを特徴とする紙パルプ製
造系のスケール防止用スラリー。 (4) 結晶粉末を分散させる分散剤を含む上記(3)
記載のスラリー。
【0009】本発明において処理の対象となる紙パルプ
製造系は、紙および/またはパルプを製造する系であっ
て、スケールが生成するすべての工程を意味し、抄紙工
程、原料調製工程、パルプ製造工程、アルカリ回収工程
等を含む。これらの系では多量の水が使用されており、
そこに含まれる硫酸イオンやシュウ酸イオンと、カルシ
ウムイオン、バリウムイオンとが結合して、水に極めて
難溶性の硫酸カルシウム、硫酸バリウム、シュウ酸カル
シウムがスケールとして生成する。
製造系は、紙および/またはパルプを製造する系であっ
て、スケールが生成するすべての工程を意味し、抄紙工
程、原料調製工程、パルプ製造工程、アルカリ回収工程
等を含む。これらの系では多量の水が使用されており、
そこに含まれる硫酸イオンやシュウ酸イオンと、カルシ
ウムイオン、バリウムイオンとが結合して、水に極めて
難溶性の硫酸カルシウム、硫酸バリウム、シュウ酸カル
シウムがスケールとして生成する。
【0010】本発明ではこのような紙パルプ製造系に、
核となる結晶粉末を含むスラリーを添加することによ
り、スケールの生成を防止する。スラリーは結晶粉末と
カルボキシル基含有量が1ミリ当量/g以下の増粘剤を
含み、20℃における回転粘度が600cP以上のスラ
リーであり、さらに分散剤を含むものが好ましい。
核となる結晶粉末を含むスラリーを添加することによ
り、スケールの生成を防止する。スラリーは結晶粉末と
カルボキシル基含有量が1ミリ当量/g以下の増粘剤を
含み、20℃における回転粘度が600cP以上のスラ
リーであり、さらに分散剤を含むものが好ましい。
【0011】本発明で用いる結晶粉末は紙パルプ製造系
に含まれるスケール成分が析出する核となるものであれ
ば、その成分、形状、粒径等は制限されないが、紙パル
プ製造系で析出するスケールと同種または類似の成分か
らなるものが好ましい。このような結晶粉末としては、
上記の系で付着するスケール種と同一または結晶格子構
造が近い結晶が好ましく、特にスケール種と同一の硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、シュウ酸カルシウム、炭酸
カルシウムが好ましい。粒径も特に制限ないが、スケー
ル防止効果の点から、0.01〜100μm、好ましく
は1〜50μmのものが好ましい。
に含まれるスケール成分が析出する核となるものであれ
ば、その成分、形状、粒径等は制限されないが、紙パル
プ製造系で析出するスケールと同種または類似の成分か
らなるものが好ましい。このような結晶粉末としては、
上記の系で付着するスケール種と同一または結晶格子構
造が近い結晶が好ましく、特にスケール種と同一の硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、シュウ酸カルシウム、炭酸
カルシウムが好ましい。粒径も特に制限ないが、スケー
ル防止効果の点から、0.01〜100μm、好ましく
は1〜50μmのものが好ましい。
【0012】増粘剤としては上記の結晶粉末をスラリー
としたときに、スラリーの粘度を上げて安定な分散状態
を保ち、かつ紙パルプ製造系に添加したときに、結晶粉
末を系内に均一に分散させる増粘剤であって、カルボキ
シル基含有量が1ミリ当量/g以下のものを用いる。こ
のような増粘剤としては、高分子多糖類(ラムサンガ
ム、キサンタンガム、グアーガム等)、セルロース誘導
体(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース等)、デンプン類(ヒドロキシプロピ
ルデンプン等)、合成高分子(ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポ
リアクリルアミド等)、無機系化合物(タルク、雲母、
スメクタイト、ベントナイト、マグネシウムアルミニウ
ムシリケート等)が挙げられる。これらの中では高分子
多糖類、セルロース誘導体等の有機系化合物が好まし
い。
としたときに、スラリーの粘度を上げて安定な分散状態
を保ち、かつ紙パルプ製造系に添加したときに、結晶粉
末を系内に均一に分散させる増粘剤であって、カルボキ
シル基含有量が1ミリ当量/g以下のものを用いる。こ
のような増粘剤としては、高分子多糖類(ラムサンガ
ム、キサンタンガム、グアーガム等)、セルロース誘導
体(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース等)、デンプン類(ヒドロキシプロピ
ルデンプン等)、合成高分子(ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポ
リアクリルアミド等)、無機系化合物(タルク、雲母、
スメクタイト、ベントナイト、マグネシウムアルミニウ
ムシリケート等)が挙げられる。これらの中では高分子
多糖類、セルロース誘導体等の有機系化合物が好まし
い。
【0013】これらの化合物は直接水に溶解または分散
してそのまま用いることができるが、特に高分子量のポ
リマーの場合には水に添加した時にママコを発生させな
いためにエチレングリコール等の溶媒に分散させてから
水に添加しても差しつかえない。ここで用いる溶媒とし
ては上記有機系化合物および水に溶解するものが好まし
い。
してそのまま用いることができるが、特に高分子量のポ
リマーの場合には水に添加した時にママコを発生させな
いためにエチレングリコール等の溶媒に分散させてから
水に添加しても差しつかえない。ここで用いる溶媒とし
ては上記有機系化合物および水に溶解するものが好まし
い。
【0014】本発明のスラリーには上記必須成分のほか
に、粒子の凝集を防ぐために分散剤を配合することがで
きる。分散剤としてはカルボキシル基含有量が1ミリ当
量/g以下の水溶性ポリマーを使用することができる
が、特にスルホン酸基を含むポリマーが好ましい。例え
ば、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、
ポリイソプレンスルホン酸、ポリ2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、ポリ2−ヒドロキシ−
2−アリロキシプロパンスルホン酸等のスルホン酸系ホ
モポリマー、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、
イソプレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−2−アリロキ
シプロパンスルホン酸等のスルホン酸モノマーと共重合
可能なビニルモノマーとの共重合体、リグニンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等があげら
れるが、これらに限定されるものではない。数平均分子
量としては1000〜500000、好ましくは300
0〜50000が好ましい。
に、粒子の凝集を防ぐために分散剤を配合することがで
きる。分散剤としてはカルボキシル基含有量が1ミリ当
量/g以下の水溶性ポリマーを使用することができる
が、特にスルホン酸基を含むポリマーが好ましい。例え
ば、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、
ポリイソプレンスルホン酸、ポリ2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、ポリ2−ヒドロキシ−
2−アリロキシプロパンスルホン酸等のスルホン酸系ホ
モポリマー、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、
イソプレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−2−アリロキ
シプロパンスルホン酸等のスルホン酸モノマーと共重合
可能なビニルモノマーとの共重合体、リグニンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等があげら
れるが、これらに限定されるものではない。数平均分子
量としては1000〜500000、好ましくは300
0〜50000が好ましい。
【0015】上記の結晶粉末、増粘剤、分散剤等は水に
分散または溶解してスラリーが形成されるが、この場合
必要に応じて溶剤、安定剤等の添加剤を添加することが
できる。スラリー中の結晶粉末の濃度は1〜80重量
%、好ましくは20〜50重量%、増粘剤の濃度は0.
01〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%、分散
剤の濃度は0〜20重量%、好ましくは0〜5重量%、
溶剤その他の添加剤の濃度は0〜10重量%である。
分散または溶解してスラリーが形成されるが、この場合
必要に応じて溶剤、安定剤等の添加剤を添加することが
できる。スラリー中の結晶粉末の濃度は1〜80重量
%、好ましくは20〜50重量%、増粘剤の濃度は0.
01〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%、分散
剤の濃度は0〜20重量%、好ましくは0〜5重量%、
溶剤その他の添加剤の濃度は0〜10重量%である。
【0016】本発明のスラリーの製造方法は、上記の各
成分を水中に添加して攪拌、混合し分散させることによ
り製造することができる。この場合、各成分の添加順序
は限定されず、各成分を同時に添加してもよく、水に結
晶粉末を添加して攪拌しながら増粘剤その他の成分を添
加してもよく、逆に水に増粘剤を加えて攪拌しながら結
晶粉末を添加してもよく、あるいは結晶粉末と増粘剤を
混合したものを水に添加して攪拌してもよい。
成分を水中に添加して攪拌、混合し分散させることによ
り製造することができる。この場合、各成分の添加順序
は限定されず、各成分を同時に添加してもよく、水に結
晶粉末を添加して攪拌しながら増粘剤その他の成分を添
加してもよく、逆に水に増粘剤を加えて攪拌しながら結
晶粉末を添加してもよく、あるいは結晶粉末と増粘剤を
混合したものを水に添加して攪拌してもよい。
【0017】上記の場合、スラリーの20℃における回
転粘度(JIS K−7117)が600cP以上とな
るように各成分、特に増粘剤の濃度を調整する。回転粘
度の上限はスラリーとしての取扱性から決められるが、
一般的には10000cPである。スラリーの好ましい
回転粘度は600〜2000cPである。
転粘度(JIS K−7117)が600cP以上とな
るように各成分、特に増粘剤の濃度を調整する。回転粘
度の上限はスラリーとしての取扱性から決められるが、
一般的には10000cPである。スラリーの好ましい
回転粘度は600〜2000cPである。
【0018】本発明のスラリーは増粘剤を添加して特定
の回転粘度に調整することにより、結晶粉末は安定した
分散状態を保ち、長期にわたって分散安定性を示す。こ
の分散安定性は分散剤を配合することによりさらに高く
なる。
の回転粘度に調整することにより、結晶粉末は安定した
分散状態を保ち、長期にわたって分散安定性を示す。こ
の分散安定性は分散剤を配合することによりさらに高く
なる。
【0019】このスラリーはそのまま、または水等で希
釈して紙パルプ製造系に添加して、白水等の液中に分散
させ、スケール防止を行う。スラリーの添加量は結晶粉
末の濃度として0.1〜200mg/l、好ましくは
0.5〜100mg/l、さらに好ましくは1〜50m
g/l程度である。
釈して紙パルプ製造系に添加して、白水等の液中に分散
させ、スケール防止を行う。スラリーの添加量は結晶粉
末の濃度として0.1〜200mg/l、好ましくは
0.5〜100mg/l、さらに好ましくは1〜50m
g/l程度である。
【0020】結晶粉末をそのままの状態で紙パルプ製造
系に添加しても分散性が悪く、沈降するためスケール防
止効果は小さいが、本発明のスラリーの状態で添加する
と液中への分散性に優れ、スケール防止効果が高い。そ
のメカニズムは明らかではないが、結晶粉末と増粘剤が
結合した状態で系内の液中に分散して行くため、結晶粉
末が液中に保持され、スケール成分の析出の核として働
くためであると推定される。
系に添加しても分散性が悪く、沈降するためスケール防
止効果は小さいが、本発明のスラリーの状態で添加する
と液中への分散性に優れ、スケール防止効果が高い。そ
のメカニズムは明らかではないが、結晶粉末と増粘剤が
結合した状態で系内の液中に分散して行くため、結晶粉
末が液中に保持され、スケール成分の析出の核として働
くためであると推定される。
【0021】本発明のスケール防止効果は、添加した結
晶粉末を析出の核としてスケール成分が析出するため、
器壁への析出が防止されるためであると推定されるが、
結晶粉末は増粘剤と結合して分散性が良好となっている
ため、少ない添加量でスケール防止効果が現われる。
晶粉末を析出の核としてスケール成分が析出するため、
器壁への析出が防止されるためであると推定されるが、
結晶粉末は増粘剤と結合して分散性が良好となっている
ため、少ない添加量でスケール防止効果が現われる。
【0022】この場合増粘剤としてポリアクリル酸、マ
レイン酸系重合体、CMC等のカルボキシル基を有する
化合物を使用すると、結晶粉末の表面がカルボキシル基
で覆われるため、そのキレート作用によりカルシウムイ
オン等のカチオンの錯体が表面に形成され、結晶表面へ
のスケール成分の析出が阻害されるが、本発明ではカル
ボキシル基含有量の少ない増粘剤を用いるため、このよ
うな阻害はなく、結晶表面に効率よくスケール成分が析
出し、スケール防止効果は高い。
レイン酸系重合体、CMC等のカルボキシル基を有する
化合物を使用すると、結晶粉末の表面がカルボキシル基
で覆われるため、そのキレート作用によりカルシウムイ
オン等のカチオンの錯体が表面に形成され、結晶表面へ
のスケール成分の析出が阻害されるが、本発明ではカル
ボキシル基含有量の少ない増粘剤を用いるため、このよ
うな阻害はなく、結晶表面に効率よくスケール成分が析
出し、スケール防止効果は高い。
【0023】本発明ではスラリーに分散剤を配合するこ
とにより結晶の分散性が高くなるため、スラリーによる
スケール防止効果はさらに高くなる。この場合でもカル
ボン酸含量の少ない分散剤を用いることにより、スケー
ル成分の結晶への析出の阻害を小さくすることができ
る。
とにより結晶の分散性が高くなるため、スラリーによる
スケール防止効果はさらに高くなる。この場合でもカル
ボン酸含量の少ない分散剤を用いることにより、スケー
ル成分の結晶への析出の阻害を小さくすることができ
る。
【0024】
【発明の効果】本発明のスケール防止用スラリーは、結
晶粉末および増粘剤を配合し特定の回転粘度としたた
め、長期の分散安定性を有し、紙パルプ製造系に添加し
たときの分散性も良好で効率よくスケール防止を行うこ
とができる。また分散剤を配合する場合はさらにその効
果が高くなる。
晶粉末および増粘剤を配合し特定の回転粘度としたた
め、長期の分散安定性を有し、紙パルプ製造系に添加し
たときの分散性も良好で効率よくスケール防止を行うこ
とができる。また分散剤を配合する場合はさらにその効
果が高くなる。
【0025】本発明のスケール防止方法は、上記のよう
なスラリーを紙パルプ製造系に添加するため、少ない添
加量で効率よく紙パルプ製造系におけるスケールの生成
を防止することができる。また分散剤を配合する場合は
さらにその効果が高くなる。
なスラリーを紙パルプ製造系に添加するため、少ない添
加量で効率よく紙パルプ製造系におけるスケールの生成
を防止することができる。また分散剤を配合する場合は
さらにその効果が高くなる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
て説明する。
【0027】実施例1〜5、比較例1〜3 表1、表2の組成に従い、300mlビーカーに所定量
の水を入れ、攪拌しながら所定量の結晶粉末を添加し、
1時間以上攪拌して均一なスラリーを調製した。その
間、所定量のラムサンガムとその10倍量のプロピレン
グリコールを用意し、そのプロピレングリコールの1/
2の量でラムサンガムを溶解し、結晶粉末スラリーに添
加した。そのラムサンガムを溶解した容器を残りのプロ
ピレングリコールで洗い、スラリーに添加した。さらに
添加剤(混合併用する薬剤)を加える場合には、この後
添加した。そのまま約2時間攪拌を続け、均一なスラリ
ーを調製した。上記で調製した結晶粉末スラリーを、外
径40mm、高さ120mmの蓋付きサンプル瓶に入
れ、40℃恒温槽に静置する。1週間、1ケ月、2ケ
月、3ケ月後にスラリーの分離状態を観察して分散安定
性を評価した。評価は、底から液面までの高さを100
%とし、分離が起きた場合は、底から分離したスラリー
界面までの高さを%で表した。つまり、分離がなければ
100%、全体の高さの1/2の位置に分離したスラリ
ー界面があれば50%とした。結果を表3に示す。
の水を入れ、攪拌しながら所定量の結晶粉末を添加し、
1時間以上攪拌して均一なスラリーを調製した。その
間、所定量のラムサンガムとその10倍量のプロピレン
グリコールを用意し、そのプロピレングリコールの1/
2の量でラムサンガムを溶解し、結晶粉末スラリーに添
加した。そのラムサンガムを溶解した容器を残りのプロ
ピレングリコールで洗い、スラリーに添加した。さらに
添加剤(混合併用する薬剤)を加える場合には、この後
添加した。そのまま約2時間攪拌を続け、均一なスラリ
ーを調製した。上記で調製した結晶粉末スラリーを、外
径40mm、高さ120mmの蓋付きサンプル瓶に入
れ、40℃恒温槽に静置する。1週間、1ケ月、2ケ
月、3ケ月後にスラリーの分離状態を観察して分散安定
性を評価した。評価は、底から液面までの高さを100
%とし、分離が起きた場合は、底から分離したスラリー
界面までの高さを%で表した。つまり、分離がなければ
100%、全体の高さの1/2の位置に分離したスラリ
ー界面があれば50%とした。結果を表3に示す。
【0028】
【表1】
【表2】 (注)PG:プロピレングリコール
【0029】
【表3】
【0030】以上の結果より、実施例のものはいずれも
長期にわたる分散安定性を示すことがわかる。これに対
して増粘剤を含まない比較例1は分散安定性が悪く、ま
た大粒径の結晶粉末を用いる比較例2、ならびに回転粘
度が低い比較例3も長期の分散安定性に劣ることがわか
る。
長期にわたる分散安定性を示すことがわかる。これに対
して増粘剤を含まない比較例1は分散安定性が悪く、ま
た大粒径の結晶粉末を用いる比較例2、ならびに回転粘
度が低い比較例3も長期の分散安定性に劣ることがわか
る。
【0031】実施例6、比較例4、5 実施例1の硫酸カルシウムスラリー(実施例6)と粉末
の硫酸カルシウム二水塩(比較例4)を添加した場合
と、無添加(比較例5)の場合について、スケールの析
出効果の違いを調べた。操作は、以下の通りである。塩
化カルシウム・二水塩と無水硫酸ナトリウムを用いて、
3つの500mlビーカーにカルシウムイオン濃度で1
200mg/l、硫酸イオン濃度で3600mg/lの
水溶液を各500mlづつ調製した。3つの溶液を40
℃に加温し、マグネティックスターラーで攪拌しなが
ら、実施例1の硫酸カルシウムスラリーと粉末硫酸カル
シウム二水塩を粉末換算で、2つのビーカーに各々25
mg/lづつ添加した。残りの1つには結晶を添加せず
ブランクとした。3つの溶液から1時間ごとに10ml
ずつサンプリングし、0.22μmのろ紙でろ過し、カ
ルシウムイオン濃度を測定することにより、カルシウム
イオン濃度の低下速度、すなわちスケール析出速度を比
較した。表4に結果の代表例として、3時間後のカルシ
ウムイオン濃度の測定結果を示す。
の硫酸カルシウム二水塩(比較例4)を添加した場合
と、無添加(比較例5)の場合について、スケールの析
出効果の違いを調べた。操作は、以下の通りである。塩
化カルシウム・二水塩と無水硫酸ナトリウムを用いて、
3つの500mlビーカーにカルシウムイオン濃度で1
200mg/l、硫酸イオン濃度で3600mg/lの
水溶液を各500mlづつ調製した。3つの溶液を40
℃に加温し、マグネティックスターラーで攪拌しなが
ら、実施例1の硫酸カルシウムスラリーと粉末硫酸カル
シウム二水塩を粉末換算で、2つのビーカーに各々25
mg/lづつ添加した。残りの1つには結晶を添加せず
ブランクとした。3つの溶液から1時間ごとに10ml
ずつサンプリングし、0.22μmのろ紙でろ過し、カ
ルシウムイオン濃度を測定することにより、カルシウム
イオン濃度の低下速度、すなわちスケール析出速度を比
較した。表4に結果の代表例として、3時間後のカルシ
ウムイオン濃度の測定結果を示す。
【0032】
【表4】
【0033】表4の結果からわかるように、粉末添加に
比べてスラリーで添加した方が、カルシウムイオン濃度
の低下、すなわち硫酸カルシウムスケールの析出速度が
大きいことが明らかである。
比べてスラリーで添加した方が、カルシウムイオン濃度
の低下、すなわち硫酸カルシウムスケールの析出速度が
大きいことが明らかである。
【0034】実施例7 実施例1の硫酸カルシウムスラリーに分子量5000の
アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム=80/20モ
ル%共重合物(カルボキシル基含有量2.6ミリ当量/
g)を1重量%添加したもの(実施例7)と、添加しな
いもの(アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムを添加
しないもの(実施例6)、ならびに薬剤無添加(比較例
5))とで、スケールの析出効果の違いを調べた。試験
条件、操作は比較例1と同様である。結果を表5に示
す。
アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム=80/20モ
ル%共重合物(カルボキシル基含有量2.6ミリ当量/
g)を1重量%添加したもの(実施例7)と、添加しな
いもの(アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムを添加
しないもの(実施例6)、ならびに薬剤無添加(比較例
5))とで、スケールの析出効果の違いを調べた。試験
条件、操作は比較例1と同様である。結果を表5に示
す。
【0035】
【表5】
【0036】表5の結果からわかるように、カルボキシ
ル基含有ポリマーを添加したものは、ブランクと同様に
カルシウムイオン濃度の低下がみられず、明らかにスケ
ール析出を阻害していることがわかる。
ル基含有ポリマーを添加したものは、ブランクと同様に
カルシウムイオン濃度の低下がみられず、明らかにスケ
ール析出を阻害していることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−180293(JP,A) 特開 平5−295686(JP,A) 特開 平4−136287(JP,A) 特開 平4−18184(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42
Claims (4)
- 【請求項1】 紙パルプ製造系に含まれるスケール成分
の析出核となる結晶粉末、およびカルボキシル基含有量
が1ミリ当量/g以下の増粘剤を含み、20℃での回転
粘度が600cP以上のスラリーを紙パルプ製造工程に
添加することを特徴とする紙パルプ製造系のスケール防
止方法。 - 【請求項2】 スラリーが結晶粉末を分散させる分散剤
を含む請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 紙パルプ製造系に含まれるスケール成分
の析出核となる結晶粉末と、カルボキシル基含有量が1
ミリ当量/g以下の増粘剤とを含み、回転粘度が600
cP以上であるスラリーからなることを特徴とする紙パ
ルプ製造系のスケール防止用スラリー。 - 【請求項4】 結晶粉末を分散させる分散剤を含む請求
項3記載のスラリー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10136798A JP3246439B2 (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | 紙パルプ製造系のスケール防止方法およびスラリー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10136798A JP3246439B2 (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | 紙パルプ製造系のスケール防止方法およびスラリー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11293587A JPH11293587A (ja) | 1999-10-26 |
JP3246439B2 true JP3246439B2 (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=14298865
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10136798A Expired - Fee Related JP3246439B2 (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | 紙パルプ製造系のスケール防止方法およびスラリー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3246439B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002242094A (ja) * | 2001-02-19 | 2002-08-28 | Hakuto Co Ltd | ハロゲン化ヒダントイン化合物の水性スラリー |
JP2005314824A (ja) * | 2004-04-27 | 2005-11-10 | Hakuto Co Ltd | 石灰泥フィルター洗浄方法 |
US8133351B2 (en) * | 2008-07-09 | 2012-03-13 | Nalco Company | Deinking a cellulosic substrate using magnesium hydroxide |
-
1998
- 1998-04-13 JP JP10136798A patent/JP3246439B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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