JP3244591B2 - チルト式ステアリング装置 - Google Patents
チルト式ステアリング装置Info
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- JP3244591B2 JP3244591B2 JP10460994A JP10460994A JP3244591B2 JP 3244591 B2 JP3244591 B2 JP 3244591B2 JP 10460994 A JP10460994 A JP 10460994A JP 10460994 A JP10460994 A JP 10460994A JP 3244591 B2 JP3244591 B2 JP 3244591B2
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- JP
- Japan
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- column tube
- collar
- bracket
- gap
- annular portion
- Prior art date
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D1/00—Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle
- B62D1/02—Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle vehicle-mounted
- B62D1/16—Steering columns
- B62D1/18—Steering columns yieldable or adjustable, e.g. tiltable
- B62D1/187—Steering columns yieldable or adjustable, e.g. tiltable with tilt adjustment; with tilt and axial adjustment
- B62D1/189—Steering columns yieldable or adjustable, e.g. tiltable with tilt adjustment; with tilt and axial adjustment the entire column being tiltable as a unit
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62D—MOTOR VEHICLES; TRAILERS
- B62D1/00—Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle
- B62D1/02—Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle vehicle-mounted
- B62D1/16—Steering columns
- B62D1/18—Steering columns yieldable or adjustable, e.g. tiltable
- B62D1/19—Steering columns yieldable or adjustable, e.g. tiltable incorporating energy-absorbing arrangements, e.g. by being yieldable or collapsible
- B62D1/195—Yieldable supports for the steering column
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Transportation (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Steering Controls (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はコラムチューブがその前
端部を支持するブラケット付近を支点として車体に対し
て上下方向に傾動可能に取り付けられたチルト式ステア
リング装置に関するものである。
端部を支持するブラケット付近を支点として車体に対し
て上下方向に傾動可能に取り付けられたチルト式ステア
リング装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、チルト式ステアリング装置におい
て、コラムチューブの前端部を支持するための弾性ゴム
をリテーナおよびプレートによって車体に取り付けたも
のが提案されている（実開昭６４−３６２８３号公
報。） この場合には、コラムチューブに接する弾性ゴムの内周
面を台形状凸部に形成してあり、この凸部がコラムチュ
ーブの傾動を許容するため、容易にチルトすることがで
きる。
て、コラムチューブの前端部を支持するための弾性ゴム
をリテーナおよびプレートによって車体に取り付けたも
のが提案されている（実開昭６４−３６２８３号公
報。） この場合には、コラムチューブに接する弾性ゴムの内周
面を台形状凸部に形成してあり、この凸部がコラムチュ
ーブの傾動を許容するため、容易にチルトすることがで
きる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、弾性ゴ
ムをコラムチューブに密着させるために、リテーナとプ
レートとで弾性ゴムを圧着保持する必要があり、部品数
が多く、構造も複雑になる欠点がある。一方、コラムチ
ューブの前端部を車体に固定されたブラケット（ステ
ー）に球面ブッシュを介して揺動可能に取り付けたもの
もある（特公平２−２５８３３号公報）。この場合に
は、コラムチューブを極めて円滑に傾動させることがで
きるが、構造が一層複雑で高価となる欠点がある。ま
た、コラムチューブにガタが発生しやすい。そこで、本
発明の目的は、簡単な構造で、部品数も少なく、コラム
チューブのガタを防止できるチルト式ステアリング装置
を提供することにある。
ムをコラムチューブに密着させるために、リテーナとプ
レートとで弾性ゴムを圧着保持する必要があり、部品数
が多く、構造も複雑になる欠点がある。一方、コラムチ
ューブの前端部を車体に固定されたブラケット（ステ
ー）に球面ブッシュを介して揺動可能に取り付けたもの
もある（特公平２−２５８３３号公報）。この場合に
は、コラムチューブを極めて円滑に傾動させることがで
きるが、構造が一層複雑で高価となる欠点がある。ま
た、コラムチューブにガタが発生しやすい。そこで、本
発明の目的は、簡単な構造で、部品数も少なく、コラム
チューブのガタを防止できるチルト式ステアリング装置
を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、コラムチューブがその前端部を支持する
ブラケット付近を支点として車体に対して上下方向に傾
動可能に取り付けられたチルト式ステアリング装置にお
いて、上記前端部側のブラケットに、コラムチューブを
所定の隙間をもって挿通自在な環状部を設けるととも
に、該環状部とコラムチューブとの隙間にコラムチュー
ブの上下方向の傾動を許容するカラーが圧入されてお
り、上記カラーは上記環状部とコラムチューブとの隙間
より厚みが薄く、上記環状部の内周面に円周方向に複数
箇所で接触するとともに、上記コラムチューブの外周面
に円周方向に複数箇所でかつ上記環状部との接触部と円
周方向に異なる箇所で接触し、カラーと環状部との間お
よびカラーとコラムチューブとの間にカラーが半径方向
へ撓むための隙間が存在することを特徴とするものであ
る。
に、本発明は、コラムチューブがその前端部を支持する
ブラケット付近を支点として車体に対して上下方向に傾
動可能に取り付けられたチルト式ステアリング装置にお
いて、上記前端部側のブラケットに、コラムチューブを
所定の隙間をもって挿通自在な環状部を設けるととも
に、該環状部とコラムチューブとの隙間にコラムチュー
ブの上下方向の傾動を許容するカラーが圧入されてお
り、上記カラーは上記環状部とコラムチューブとの隙間
より厚みが薄く、上記環状部の内周面に円周方向に複数
箇所で接触するとともに、上記コラムチューブの外周面
に円周方向に複数箇所でかつ上記環状部との接触部と円
周方向に異なる箇所で接触し、カラーと環状部との間お
よびカラーとコラムチューブとの間にカラーが半径方向
へ撓むための隙間が存在することを特徴とするものであ
る。
【０００５】
【作用】コラムチューブは、ブラケットの環状部とコラ
ムチューブとの隙間に圧入されたカラーの曲げ弾性を利
用して支持されるため、コラムチューブのガタを十分に
吸収できる。特に、カラーは環状部の内周面とコラムチ
ューブの外周面とに円周方向に異なる複数箇所で接触
し、カラーと環状部およびカラーとコラムチューブとの
間にカラーが半径方向へ撓むための隙間が存在するの
で、コラムチューブをブラケット付近を支点として上下
に傾動させようとすると、カラーが容易に撓んでコラム
チューブの傾動を許容し、コラムチューブを容易にチル
トできる。
ムチューブとの隙間に圧入されたカラーの曲げ弾性を利
用して支持されるため、コラムチューブのガタを十分に
吸収できる。特に、カラーは環状部の内周面とコラムチ
ューブの外周面とに円周方向に異なる複数箇所で接触
し、カラーと環状部およびカラーとコラムチューブとの
間にカラーが半径方向へ撓むための隙間が存在するの
で、コラムチューブをブラケット付近を支点として上下
に傾動させようとすると、カラーが容易に撓んでコラム
チューブの傾動を許容し、コラムチューブを容易にチル
トできる。
【０００６】
【実施例】図１〜図７は本発明にかかるチルト式ステア
リング装置の一例を示す。図１において、ステアリング
シャフト１の後端部にはステアリングホイール２が固定
されており、前端部は自在継手３を介して操舵機構（図
示せず）に連結されている。ステアリングシャフト１は
円筒状のコラムチューブ４内にベアリング５を介して回
転自在に挿通保持されている。コラムチューブ４の後部
は後部ブラケット６により車体Ｃに固定されたペダルブ
ラケット７に対して軸方向へ移動可能に支持され、コラ
ムチューブ４の前部は前部ブラケット２０により所定角
度揺動可能に支持されている。
リング装置の一例を示す。図１において、ステアリング
シャフト１の後端部にはステアリングホイール２が固定
されており、前端部は自在継手３を介して操舵機構（図
示せず）に連結されている。ステアリングシャフト１は
円筒状のコラムチューブ４内にベアリング５を介して回
転自在に挿通保持されている。コラムチューブ４の後部
は後部ブラケット６により車体Ｃに固定されたペダルブ
ラケット７に対して軸方向へ移動可能に支持され、コラ
ムチューブ４の前部は前部ブラケット２０により所定角
度揺動可能に支持されている。
【０００７】図２，図３のように、後部ブラケット６は
第１ブラケット８と第２ブラケット９とからなり、両ブ
ラケット８，９は相互に溶接固定されている。第１ブラ
ケット８は断面ハット型に形成され、その両端部にはペ
ダルブラケット７への取付部８ａが形成されている。こ
の取付部８ａには後方へ開口した切欠状のボルト挿通部
８ｂが形成され、この挿通部８ｂに挿通されたボルト１
０をペダルブラケット７に螺着することにより、第１ブ
ラケット８はペダルブラケット７に固定される。なお、
ボルト挿通部８ｂが後方へ開口した切欠状であるため、
二次衝突時に第１ブラケット８がペダルブラケット７か
ら前方へ外れることができる。
第１ブラケット８と第２ブラケット９とからなり、両ブ
ラケット８，９は相互に溶接固定されている。第１ブラ
ケット８は断面ハット型に形成され、その両端部にはペ
ダルブラケット７への取付部８ａが形成されている。こ
の取付部８ａには後方へ開口した切欠状のボルト挿通部
８ｂが形成され、この挿通部８ｂに挿通されたボルト１
０をペダルブラケット７に螺着することにより、第１ブ
ラケット８はペダルブラケット７に固定される。なお、
ボルト挿通部８ｂが後方へ開口した切欠状であるため、
二次衝突時に第１ブラケット８がペダルブラケット７か
ら前方へ外れることができる。
【０００８】第２ブラケット９はコラムチューブ４を跨
ぐように断面略逆Ｕ字形に形成されている。第２ブラケ
ット９の上面には衝撃吸収部材であるフック１１が溶接
等によって固定されている。フック１１は略逆Ｓ字形に
屈曲した帯金よりなり、その上端部にはペダルブラケッ
ト７の後端部に後方より係合可能なＶ字状の引掛部１１
ａが形成されている。また、フック１１の下部には塑性
変形しやすいＵ字形の屈曲部（エネルギー吸収部）１１
ｂが設けられ、この屈曲部１１ｂは第１ブラケット８に
よって上側が覆われている。そのため、二次衝突時にこ
の屈曲部１１ｂが後方へ塑性変形しようとした時、屈曲
部１１ｂが上方へ持ち上がるのを第１ブラケット８で規
制している。
ぐように断面略逆Ｕ字形に形成されている。第２ブラケ
ット９の上面には衝撃吸収部材であるフック１１が溶接
等によって固定されている。フック１１は略逆Ｓ字形に
屈曲した帯金よりなり、その上端部にはペダルブラケッ
ト７の後端部に後方より係合可能なＶ字状の引掛部１１
ａが形成されている。また、フック１１の下部には塑性
変形しやすいＵ字形の屈曲部（エネルギー吸収部）１１
ｂが設けられ、この屈曲部１１ｂは第１ブラケット８に
よって上側が覆われている。そのため、二次衝突時にこ
の屈曲部１１ｂが後方へ塑性変形しようとした時、屈曲
部１１ｂが上方へ持ち上がるのを第１ブラケット８で規
制している。
【０００９】第２ブラケット９の下部には上下方向の長
孔９ａが形成され、この長孔９ａに挿通されたボルト１
２によりチルト角度調整用レバー１３が上下方向に揺動
可能に取り付けられている。また、コラムチューブ４の
下部には断面Ｕ字形の第３ブラケット１４が溶接等にて
固定され、このブラケット１４に形成された挿通穴１４
ａに上記ボルト１２を挿通することにより、コラムチュ
ーブ４は第２ブラケット９に支持される。上記レバー１
３を下方へ揺動させると、ボルト１２の締付力が低下
し、長孔９ａの長さ分だけコラムチューブ４を上下に揺
動させることができる。そして、所定のチルト角度位置
でレバー１３を上方へ揺動させると、ボルト１２が締め
付けられ、コラムチューブ４をその位置で固定できる。
孔９ａが形成され、この長孔９ａに挿通されたボルト１
２によりチルト角度調整用レバー１３が上下方向に揺動
可能に取り付けられている。また、コラムチューブ４の
下部には断面Ｕ字形の第３ブラケット１４が溶接等にて
固定され、このブラケット１４に形成された挿通穴１４
ａに上記ボルト１２を挿通することにより、コラムチュ
ーブ４は第２ブラケット９に支持される。上記レバー１
３を下方へ揺動させると、ボルト１２の締付力が低下
し、長孔９ａの長さ分だけコラムチューブ４を上下に揺
動させることができる。そして、所定のチルト角度位置
でレバー１３を上方へ揺動させると、ボルト１２が締め
付けられ、コラムチューブ４をその位置で固定できる。
【００１０】前部ブラケット２０の両端部には、図４〜
図７に示すように、ペダルブラケット７にボルト２３
（図１参照）で締付固定される固定部２１が形成され、
中央部には円筒形の環状部２２が一体に形成されてい
る。上記環状部２２には、ポリアセタール樹脂などの弾
性を有する樹脂よりなるカラー３０が圧入嵌合されてい
る。カラー３０は、図５に示すように一部に切込み３１
が設けられた角筒状部材で構成されている。カラー３０
の後側縁には、半径方向外側へ突出する破断容易な４本
の掛止片３２が一体成形され、同側縁にはコラムチュー
ブ４の穴４ａ（図６参照）に嵌合可能な軸部３４を有す
る一対の取付片３３が後方へ突設されている。また、カ
ラー３０の前側縁には一対の外向きの爪片３５が形成さ
れ、これら爪片３５は環状部２２の前側縁に係合して、
カラー３０を抜け止めしている。
図７に示すように、ペダルブラケット７にボルト２３
（図１参照）で締付固定される固定部２１が形成され、
中央部には円筒形の環状部２２が一体に形成されてい
る。上記環状部２２には、ポリアセタール樹脂などの弾
性を有する樹脂よりなるカラー３０が圧入嵌合されてい
る。カラー３０は、図５に示すように一部に切込み３１
が設けられた角筒状部材で構成されている。カラー３０
の後側縁には、半径方向外側へ突出する破断容易な４本
の掛止片３２が一体成形され、同側縁にはコラムチュー
ブ４の穴４ａ（図６参照）に嵌合可能な軸部３４を有す
る一対の取付片３３が後方へ突設されている。また、カ
ラー３０の前側縁には一対の外向きの爪片３５が形成さ
れ、これら爪片３５は環状部２２の前側縁に係合して、
カラー３０を抜け止めしている。
【００１１】カラー３０は、自由状態ではその内周側の
包絡円が上記コラムチューブ４の外径より小さい略角筒
形をなしており、カラー３０をコラムチューブ４の外周
に嵌合させると、カラー３０は若干拡張して、コラムチ
ューブ４の外周面に密着する。そして、取付片３３の軸
部３４をコラムチューブ４の穴４ａに嵌合させることに
より、カラー３０はコラムチューブ４に対して軸方向に
位置決めされる。この段階で、カラー３０の外周側の包
絡円はブラケット２０の環状部２２の内径より若干大き
くなる。コラムチューブ４をカラー３０とともに後方か
ら環状部２２に圧入すると、図６のように掛止片３２が
環状部２２の後側縁に当接すると同時に、爪片３５が環
状部２２の前側縁に係合し、カラー３０は環状部２２に
対して軸方向に固定される。
包絡円が上記コラムチューブ４の外径より小さい略角筒
形をなしており、カラー３０をコラムチューブ４の外周
に嵌合させると、カラー３０は若干拡張して、コラムチ
ューブ４の外周面に密着する。そして、取付片３３の軸
部３４をコラムチューブ４の穴４ａに嵌合させることに
より、カラー３０はコラムチューブ４に対して軸方向に
位置決めされる。この段階で、カラー３０の外周側の包
絡円はブラケット２０の環状部２２の内径より若干大き
くなる。コラムチューブ４をカラー３０とともに後方か
ら環状部２２に圧入すると、図６のように掛止片３２が
環状部２２の後側縁に当接すると同時に、爪片３５が環
状部２２の前側縁に係合し、カラー３０は環状部２２に
対して軸方向に固定される。
【００１２】カラー３０を環状部２２に圧入した段階に
おいて、図７のように、カラー３０は合計４箇所で環状
部２２の内面に圧接し、また同様に４箇所でコラムチュ
ーブ４の外周面にも圧接する。そのため、コラムチュー
ブ４とカラー３０と環状部２２の３者の間にガタが発生
せず、しかもカラー３０と環状部２２とコラムチューブ
４との３者の間には隙間δが存在するので、この隙間δ
分だけカラー３０が半径方向（コラムチューブ４の軸線
と直角方向）撓むことができる。したがって、チルト時
にコラムチューブ４を上下に揺動させた時、この揺動を
カラー３０の弾性変形で容易に吸収できる。
おいて、図７のように、カラー３０は合計４箇所で環状
部２２の内面に圧接し、また同様に４箇所でコラムチュ
ーブ４の外周面にも圧接する。そのため、コラムチュー
ブ４とカラー３０と環状部２２の３者の間にガタが発生
せず、しかもカラー３０と環状部２２とコラムチューブ
４との３者の間には隙間δが存在するので、この隙間δ
分だけカラー３０が半径方向（コラムチューブ４の軸線
と直角方向）撓むことができる。したがって、チルト時
にコラムチューブ４を上下に揺動させた時、この揺動を
カラー３０の弾性変形で容易に吸収できる。
【００１３】ここで、上記構成のステアリング装置のチ
ルト動作について説明する。まず、チルト角度調整用レ
バー１３を下方へ揺動させ、ボルト１２の締付力を低下
させる。これにより、コラムチューブ４は前部ブラケッ
ト２０付近を支点として上下に揺動可能となる。図２の
実線位置が最上位置であり、図２の二点鎖線位置が最下
位置である。この時、カラー３０は環状部２２の内側に
圧接保持されており、カラー３０の軸部３４がコラムチ
ューブ４の穴４ａに嵌合しているため、この嵌合部を支
点としてコラムチューブ４はカラー３０およびブラケッ
ト２０に対して揺動できる。所定位置までチルトした
後、レバー１３を上方へ揺動させると、ボルト１２が締
め付けられ、コラムチューブ４は固定される。この時、
コラムチューブ４の下端部はカラー３０を介してブラケ
ット２０で弾性支持されているので、ガタが生じること
がない。
ルト動作について説明する。まず、チルト角度調整用レ
バー１３を下方へ揺動させ、ボルト１２の締付力を低下
させる。これにより、コラムチューブ４は前部ブラケッ
ト２０付近を支点として上下に揺動可能となる。図２の
実線位置が最上位置であり、図２の二点鎖線位置が最下
位置である。この時、カラー３０は環状部２２の内側に
圧接保持されており、カラー３０の軸部３４がコラムチ
ューブ４の穴４ａに嵌合しているため、この嵌合部を支
点としてコラムチューブ４はカラー３０およびブラケッ
ト２０に対して揺動できる。所定位置までチルトした
後、レバー１３を上方へ揺動させると、ボルト１２が締
め付けられ、コラムチューブ４は固定される。この時、
コラムチューブ４の下端部はカラー３０を介してブラケ
ット２０で弾性支持されているので、ガタが生じること
がない。
【００１４】次に、二次衝突時のエネルギー吸収動作を
説明する。本ステアリング装置を搭載した車両が衝突事
故を起こし、運転者がステアリングホイール２に二次衝
突すると、その衝撃力により第１ブラケット８がペダル
ブラケット７から前方へ外れ、ステアリングシャフト１
およびコラムチューブ４が共に軸方向前方へ移動する。
そのため、コラムチューブ４と一体に前方へ移動するフ
ック１１の引掛部１１ａがペダルブラケットの後端部に
係合し、フック１１はペダルブラケット７によって相対
的に後方へ引っ張られる。そのため、フックの屈曲部１
１ｂが塑性変形し、エネルギー吸収を行う。一方、二次
衝突によってコラムチューブ４が前方へ移動した時、コ
ラムチューブ４の前端部に取り付けられたカラー３０も
前部ブラケット２０に対して相対的に前方へ移動しよう
とする。そのため、ブラケット２０の後面に当接してい
る掛止片３２が破断し、所定の衝撃エネルギーを吸収す
る。この吸収エネルギーは、掛止片３２の破断強度によ
って自由にかつ正確に設定できる。このように、前後２
箇所の衝撃吸収部によって二次衝突時のエネルギーを効
果的に吸収でき、乗員に加わる衝撃を緩和できる。
説明する。本ステアリング装置を搭載した車両が衝突事
故を起こし、運転者がステアリングホイール２に二次衝
突すると、その衝撃力により第１ブラケット８がペダル
ブラケット７から前方へ外れ、ステアリングシャフト１
およびコラムチューブ４が共に軸方向前方へ移動する。
そのため、コラムチューブ４と一体に前方へ移動するフ
ック１１の引掛部１１ａがペダルブラケットの後端部に
係合し、フック１１はペダルブラケット７によって相対
的に後方へ引っ張られる。そのため、フックの屈曲部１
１ｂが塑性変形し、エネルギー吸収を行う。一方、二次
衝突によってコラムチューブ４が前方へ移動した時、コ
ラムチューブ４の前端部に取り付けられたカラー３０も
前部ブラケット２０に対して相対的に前方へ移動しよう
とする。そのため、ブラケット２０の後面に当接してい
る掛止片３２が破断し、所定の衝撃エネルギーを吸収す
る。この吸収エネルギーは、掛止片３２の破断強度によ
って自由にかつ正確に設定できる。このように、前後２
箇所の衝撃吸収部によって二次衝突時のエネルギーを効
果的に吸収でき、乗員に加わる衝撃を緩和できる。
【００１５】本発明は上記実施例のみに限定されるもの
ではなく、種々変更可能であることは勿論である。例え
ば、上記実施例ではブレイクアウエイ構造とするため、
カラーをコラムチューブに対して抜け止めしたが、カラ
ーを前部ブラケットの環状部に対して抜け止めしてもよ
い。また、上記実施例では、略四角筒形に形成されたカ
ラーを用いてコラムチューブをブラケットの環状部に対
して弾性支持するようにしたが、これに代えて、軸線方
向に屈曲した円筒形カラーを用いてもよく、さらには円
筒状カラーに内側へ傾斜する複数の弾性片を突設し、こ
れら弾性片によってコラムチューブを弾性支持するよう
にしてもよい。前部ブラケットに形成される環状部は、
実施例のような円筒形状に限るものではなく、コラムチ
ューブをカラーを介して弾性的に保持できる形状であれ
ば如何なる形状でもよい。本発明のカラーは、内外方向
の弾性を有しておればよく、樹脂で形成するほか、金属
材料で形成することも可能である。また、実施例ではス
テアリングシャフトおよびコラムチューブがそれぞれ前
後方向に伸縮性を有しない一体部品の場合を示したが、
これに限らず、従来公知のようにアッパ部材とロア部材
とで抜き差し可能として伸縮性を持たせた構造としても
よい。実施例の場合、車体の前部に余裕空間が存在する
ので、二次衝突時のステアリングシャフトおよびコラム
チューブの前方への移動量をこの空間で吸収できる。さ
らに、上記実施例ではエネルギー吸収式のステアリング
装置について説明したが、エネルギー吸収機構を有しな
い単なるチルト式ステアリング装置にも本発明は適用で
きる。
ではなく、種々変更可能であることは勿論である。例え
ば、上記実施例ではブレイクアウエイ構造とするため、
カラーをコラムチューブに対して抜け止めしたが、カラ
ーを前部ブラケットの環状部に対して抜け止めしてもよ
い。また、上記実施例では、略四角筒形に形成されたカ
ラーを用いてコラムチューブをブラケットの環状部に対
して弾性支持するようにしたが、これに代えて、軸線方
向に屈曲した円筒形カラーを用いてもよく、さらには円
筒状カラーに内側へ傾斜する複数の弾性片を突設し、こ
れら弾性片によってコラムチューブを弾性支持するよう
にしてもよい。前部ブラケットに形成される環状部は、
実施例のような円筒形状に限るものではなく、コラムチ
ューブをカラーを介して弾性的に保持できる形状であれ
ば如何なる形状でもよい。本発明のカラーは、内外方向
の弾性を有しておればよく、樹脂で形成するほか、金属
材料で形成することも可能である。また、実施例ではス
テアリングシャフトおよびコラムチューブがそれぞれ前
後方向に伸縮性を有しない一体部品の場合を示したが、
これに限らず、従来公知のようにアッパ部材とロア部材
とで抜き差し可能として伸縮性を持たせた構造としても
よい。実施例の場合、車体の前部に余裕空間が存在する
ので、二次衝突時のステアリングシャフトおよびコラム
チューブの前方への移動量をこの空間で吸収できる。さ
らに、上記実施例ではエネルギー吸収式のステアリング
装置について説明したが、エネルギー吸収機構を有しな
い単なるチルト式ステアリング装置にも本発明は適用で
きる。
【００１６】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、前端部側のブラケットに、コラムチューブを所
定の隙間をもって挿通自在な環状部を設け、この環状部
とコラムチューブとの隙間に、環状部の内周面とコラム
チューブの外周面とに円周方向に異なる複数箇所で接触
し、環状部およびコラムチューブとの間に半径方向へ撓
むための隙間が存在するカラーを圧入したので、カラー
の弾性によってコラムチューブのガタを十分に吸収でき
るとともに、コラムチューブを容易にチルトできる。ま
た、コラムチューブの前端部をブラケットとカラーとの
２部品で弾性支持できるので、部品数が少なく、構造を
非常に簡素にでき、その結果、安価なステアリング装置
を提供できる。
よれば、前端部側のブラケットに、コラムチューブを所
定の隙間をもって挿通自在な環状部を設け、この環状部
とコラムチューブとの隙間に、環状部の内周面とコラム
チューブの外周面とに円周方向に異なる複数箇所で接触
し、環状部およびコラムチューブとの間に半径方向へ撓
むための隙間が存在するカラーを圧入したので、カラー
の弾性によってコラムチューブのガタを十分に吸収でき
るとともに、コラムチューブを容易にチルトできる。ま
た、コラムチューブの前端部をブラケットとカラーとの
２部品で弾性支持できるので、部品数が少なく、構造を
非常に簡素にでき、その結果、安価なステアリング装置
を提供できる。
【図１】本発明にかかるチルト式ステアリング装置の一
例の側面図である。
例の側面図である。
【図２】コラムチューブの後部支持部の拡大側面図であ
る。
る。
【図３】コラムチューブの後部支持部の分解斜視図であ
る。
る。
【図４】コラムチューブの前部の支持構造の斜視図であ
る
る
【図５】カラーの斜視図である。
【図６】図１のＡ−Ａ線拡大断面図である。
【図７】図１のＢ−Ｂ線拡大断面図である。
Ｂ 車体 ４ コラムチューブ ２０ 前部ブラケット ２２ 環状部 ３０ カラー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平５−69831（ＪＰ，Ａ) 実開 昭58−140869（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−57062（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−131677（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−173072（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−114872（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B62D 1/04 - 1/28
Claims (1)
- 【請求項１】コラムチューブがその前端部を支持するブ
ラケット付近を支点として車体に対して上下方向に傾動
可能に取り付けられたチルト式ステアリング装置におい
て、 上記前端部側のブラケットに、コラムチューブを所定の
隙間をもって挿通自在な環状部を設けるとともに、該環
状部とコラムチューブとの隙間にコラムチューブの上下
方向の傾動を許容するカラーが圧入されており、 上記カラーは上記環状部とコラムチューブとの隙間より
厚みが薄く、上記環状部の内周面に円周方向に複数箇所
で接触するとともに、上記コラムチューブの外周面に円
周方向に複数箇所でかつ上記環状部との接触部と円周方
向に異なる箇所で接触し、カラーと環状部との間および
カラーとコラムチューブとの間にカラーが半径方向へ撓
むための隙間が存在する ことを特徴とするチルト式ステ
アリング装置。
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|---|---|---|---|
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| JP10460994A JP3244591B2 (ja) | 1994-04-19 | 1994-04-19 | チルト式ステアリング装置 |
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Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP10460994A Expired - Fee Related JP3244591B2 (ja) | 1994-04-19 | 1994-04-19 | チルト式ステアリング装置 |
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| DE3924015C1 (en) * | 1989-07-20 | 1990-11-22 | Bayerische Motoren Werke Ag, 8000 Muenchen, De | Bearing assembly in vehicle steering system - has part-spherical wall in housing engaging fitment on shaft tube |
-
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-
1995
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- 1995-04-05 DE DE1995112809 patent/DE19512809C2/de not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
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| DE19512809A1 (de) | 1995-10-26 |
| DE19512809C2 (de) | 2001-04-26 |
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| GB9505936D0 (en) | 1995-05-10 |
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|---|---|---|---|
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