JP3137093B2 - 相変化記録媒体 - Google Patents
相変化記録媒体Info
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- JP3137093B2 JP3137093B2 JP10300612A JP30061298A JP3137093B2 JP 3137093 B2 JP3137093 B2 JP 3137093B2 JP 10300612 A JP10300612 A JP 10300612A JP 30061298 A JP30061298 A JP 30061298A JP 3137093 B2 JP3137093 B2 JP 3137093B2
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- recording medium
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- change recording
- recording
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- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は相変化記録媒体に関
する。詳しくは記録層として相変化形の記録層を用いた
光記録媒体に関する。 【0002】 【従来の技術】相変化記録媒体はレーザービームによる
加熱により媒体の結晶相が変化する(例えば、結晶→ア
モルファス)効果を用いて情報を記録し、各結晶相の光
反射率の違いから情報を読み出すことができる。相変化
記録媒体には書き込み可能型(ライトワンス型)と書き
換え可能型(イレーザブル型)の両方があり、近年進歩
の著しい記録媒体である。相変化記録媒体のキャリアレ
ベル(CL)は記録状態と消去状態の光反射率のコント
ラストが違うほど大きくなる。コントラストを上げる為
に記録層を薄くし、その下に反射層を設け光の干渉効果
を利用する方式が提案されている(例えば昭和62年秋
季応用物理学会18p−ZP−12)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】干渉効果を強く出すに
は反射層の光反射率を高くする必要があるが、反射率の
高い物質(例えば、Au,Ag,Cu,Al等)を用い
ると、一般に熱伝導度が大きく感度の低下をもたらす。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者等は上述の欠点
を克服した高コントラスト、高感度の相変化記録媒体を
提供することを目的に鋭意検討した結果、本発明に到達
したものである。すなわち本発明の要旨は、ポリカーボ
ネート基板上に誘電体層を介して設けられた記録層の結
晶状態を熱的に変化させて光反射率を変えることにより
記録を行なう相変化記録媒体において、記録層上に反射
層を設けてなり、該反射層をAl 1-x Ta x (xは0.0
1〜0.05の数)によって形成したことを特徴とする
相変化記録媒体に存する。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明による相変化形光記録媒体は、真空蒸着やス
パッタリングなど通常の薄膜形成装置により作成され
る。基板としては、低熱伝導性材料であるPC(ポリカ
ーボネート)が該基板への熱の散逸を防ぐ目的から用い
られる。基板の厚みは1〜2mm程度が一般的であり、
通常約1.2mm程度である。 【0006】本発明においては基板上に誘電体層、記録
層、反射層を順次設ける。記録層としてはGeTe系、
InSb系、TeO2系等が用いられる。記録層の膜厚
は記録前、記録後の屈折率、及び反射層の屈折率から最
もコントラストがとれるように最適化させるが、通常2
00Å〜600Åである。本発明においては反射層とし
てTa,Ti,Zr,V,Pt,Mo,Crから選ばれ
る一種以上の元素を含有するAl合金を用いる。添加金
属の含有量は1〜15at%(原子%)、さらに好まし
くは1〜5at%、最も好ましくは2〜5at%であ
る。好ましい添加金属は上記のうち、Ta,Ti,Zr
であり、特にTaである。反射層の膜厚は反射率が低下
せず、しかも感度が著しく低下しない範囲で選ばれる
が、300Å〜500Å程度が好ましい。干渉効果をさ
らに強める為記録層の基板側に接して高屈折率の誘電体
を設ける。また、さらに、記録層の反射層側に接して高
屈折率の誘電体を設ければより効果的である。誘電体と
しては例えば、ZnS,Ta2O5,SiO2,SiO,
ZrO2,Si3N4,AlN等が用いられる。尚、誘電
体を記録層の片面または両面に設ける場合は記録層の膜
厚は誘電体を含めた全体の干渉効果によって決定され
る。 【0007】 【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されない。 【0008】実施例1 基板にはポリカーボネートのディスクを用いその上にR
Fスパッタリング法により、SiO2 層を1000Å成
膜した。その上に記録層としてGeターゲット上にT
e,Biチップを配値してスパッタリングにより形成し
た。成膜速度は10Å/secとし、400Åの膜厚に
成膜した。記録層の組成はGe50Te50Bi3 であっ
た。次に反射層として、Alターゲット上にTaチップ
を配して300ÅのAlとTaの合金を成膜した。反射
層中のTa量はTaチップ数によって調整した。また比
較例としてAlのみの反射層を持つ同様のディスクを作
成した。 【0009】以上のように作成したディスクに1800
rpm、0.5MHz duty50%の条件で記録を
行なったところ、図1のような結果を得た。なお、最適
記録パワーは2次歪C2 とキャリアレベルCの比C2 /
Cが最小になる記録パワーとした。図1から明らかなよ
うにAlにTaを少量添加することによりキャリアレベ
ルを低下させずに感度を上げることが可能である。同様
な効果はAlとTa以外にAlとTi,Zr,V,P
t,Mo,Cr等との合金を用いた場合においても認め
られた。 【0010】 【発明の効果】本発明による相変化記録媒体はC/N
比、感度共に良好な特性を示す。
する。詳しくは記録層として相変化形の記録層を用いた
光記録媒体に関する。 【0002】 【従来の技術】相変化記録媒体はレーザービームによる
加熱により媒体の結晶相が変化する(例えば、結晶→ア
モルファス)効果を用いて情報を記録し、各結晶相の光
反射率の違いから情報を読み出すことができる。相変化
記録媒体には書き込み可能型(ライトワンス型)と書き
換え可能型(イレーザブル型)の両方があり、近年進歩
の著しい記録媒体である。相変化記録媒体のキャリアレ
ベル(CL)は記録状態と消去状態の光反射率のコント
ラストが違うほど大きくなる。コントラストを上げる為
に記録層を薄くし、その下に反射層を設け光の干渉効果
を利用する方式が提案されている(例えば昭和62年秋
季応用物理学会18p−ZP−12)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】干渉効果を強く出すに
は反射層の光反射率を高くする必要があるが、反射率の
高い物質(例えば、Au,Ag,Cu,Al等)を用い
ると、一般に熱伝導度が大きく感度の低下をもたらす。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者等は上述の欠点
を克服した高コントラスト、高感度の相変化記録媒体を
提供することを目的に鋭意検討した結果、本発明に到達
したものである。すなわち本発明の要旨は、ポリカーボ
ネート基板上に誘電体層を介して設けられた記録層の結
晶状態を熱的に変化させて光反射率を変えることにより
記録を行なう相変化記録媒体において、記録層上に反射
層を設けてなり、該反射層をAl 1-x Ta x (xは0.0
1〜0.05の数)によって形成したことを特徴とする
相変化記録媒体に存する。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明による相変化形光記録媒体は、真空蒸着やス
パッタリングなど通常の薄膜形成装置により作成され
る。基板としては、低熱伝導性材料であるPC(ポリカ
ーボネート)が該基板への熱の散逸を防ぐ目的から用い
られる。基板の厚みは1〜2mm程度が一般的であり、
通常約1.2mm程度である。 【0006】本発明においては基板上に誘電体層、記録
層、反射層を順次設ける。記録層としてはGeTe系、
InSb系、TeO2系等が用いられる。記録層の膜厚
は記録前、記録後の屈折率、及び反射層の屈折率から最
もコントラストがとれるように最適化させるが、通常2
00Å〜600Åである。本発明においては反射層とし
てTa,Ti,Zr,V,Pt,Mo,Crから選ばれ
る一種以上の元素を含有するAl合金を用いる。添加金
属の含有量は1〜15at%(原子%)、さらに好まし
くは1〜5at%、最も好ましくは2〜5at%であ
る。好ましい添加金属は上記のうち、Ta,Ti,Zr
であり、特にTaである。反射層の膜厚は反射率が低下
せず、しかも感度が著しく低下しない範囲で選ばれる
が、300Å〜500Å程度が好ましい。干渉効果をさ
らに強める為記録層の基板側に接して高屈折率の誘電体
を設ける。また、さらに、記録層の反射層側に接して高
屈折率の誘電体を設ければより効果的である。誘電体と
しては例えば、ZnS,Ta2O5,SiO2,SiO,
ZrO2,Si3N4,AlN等が用いられる。尚、誘電
体を記録層の片面または両面に設ける場合は記録層の膜
厚は誘電体を含めた全体の干渉効果によって決定され
る。 【0007】 【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されない。 【0008】実施例1 基板にはポリカーボネートのディスクを用いその上にR
Fスパッタリング法により、SiO2 層を1000Å成
膜した。その上に記録層としてGeターゲット上にT
e,Biチップを配値してスパッタリングにより形成し
た。成膜速度は10Å/secとし、400Åの膜厚に
成膜した。記録層の組成はGe50Te50Bi3 であっ
た。次に反射層として、Alターゲット上にTaチップ
を配して300ÅのAlとTaの合金を成膜した。反射
層中のTa量はTaチップ数によって調整した。また比
較例としてAlのみの反射層を持つ同様のディスクを作
成した。 【0009】以上のように作成したディスクに1800
rpm、0.5MHz duty50%の条件で記録を
行なったところ、図1のような結果を得た。なお、最適
記録パワーは2次歪C2 とキャリアレベルCの比C2 /
Cが最小になる記録パワーとした。図1から明らかなよ
うにAlにTaを少量添加することによりキャリアレベ
ルを低下させずに感度を上げることが可能である。同様
な効果はAlとTa以外にAlとTi,Zr,V,P
t,Mo,Cr等との合金を用いた場合においても認め
られた。 【0010】 【発明の効果】本発明による相変化記録媒体はC/N
比、感度共に良好な特性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】反射膜中のTa含有量と最適記録パワー及び、
キャリアレベルの相関を示したグラフ。
キャリアレベルの相関を示したグラフ。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 川野 敏史
神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地
三菱化学株式会社横浜総合研究所内
(56)参考文献 特開 昭62−53886(JP,A)
特開 昭62−137743(JP,A)
特開 昭62−152786(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G11B 7/24 538
C23C 14/00 - 14/58
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.ポリカーボネート基板上に誘電体層を介して設けら
れた記録層の結晶状態を熱的に変化させて光反射率を変
えることにより記録を行なう相変化記録媒体において、
記録層上に反射層を設けてなり、該反射層をAl 1-x T
a x (xは0.01〜0.05の数)によって形成した
ことを特徴とする相変化記録媒体。 2.誘電体層としてSiO2 を含む材料が用いられ、干
渉効果が高まるように設けられている請求項1に記載の
相変化記録媒体。 3.記録層の膜厚が600Å以下である請求項1又は2
に記載の相変化記録媒体。 4.反射層をAlのみとした場合に比べて感度が上が
り、キャリアレベルの低下が1.5dB以下である請求
項1乃至3のいずれか1つに記載の相変化記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10300612A JP3137093B2 (ja) | 1998-10-22 | 1998-10-22 | 相変化記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10300612A JP3137093B2 (ja) | 1998-10-22 | 1998-10-22 | 相変化記録媒体 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62326238A Division JPH087880B2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 相変化記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11316976A JPH11316976A (ja) | 1999-11-16 |
JP3137093B2 true JP3137093B2 (ja) | 2001-02-19 |
Family
ID=17886958
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10300612A Expired - Lifetime JP3137093B2 (ja) | 1998-10-22 | 1998-10-22 | 相変化記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3137093B2 (ja) |
-
1998
- 1998-10-22 JP JP10300612A patent/JP3137093B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11316976A (ja) | 1999-11-16 |
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