JP3136451U - 経編地 - Google Patents
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Abstract
【課題】 視覚的に変化に富んだ模様を表現することができる経編地を提供する。
【解決手段】 経編地は、ループが経方向Yに連綴される地編地11とともに柄が編成されて構成される。地編地11では、ループに対して弾性糸が挿入される。地編地は、前記弾性糸の緯方向Xの振りが互いに異なる複数種類の地編領域12を有し、各地編領域12が経方向Yに繰り返して連続する。地編地11は、複数種類の地編領域12として、3針以上の振りを有するサテン領域12aと、2針以下の振りから成るメッシュ領域12bとを含む。
【選択図】 図1
Description
本考案は、模様が表現される経編地に関する。
経編地では、ループが経方向に連綴される。このような経編地のなかには、ループが経方向に連綴される地編地とともに柄が編成されて構成されるものがある。地編地としては、シングルデンビ編、シングルコート編、シングルアトラス編および鎖編などの基本組織を組合せた、ハーフトリコット編、シャークスキン編、サテン編、マーキゼット編およびチュール編などが挙げられる。経編地は、たとえば、ジャカード筬を備える経編機によって編成される。このような経編地は、いわゆるジャカード柄を有し、女性用の下着などの衣料として多く用いられている。
従来の技術は、特許文献1に開示される。特許文献1の衣料用ジャカードレース編地は、2枚の分割ジャカード筬と地筬とによって編成される。この衣料用ジャカードレース編地では、少なくとも1枚の地筬によって非伸縮性糸(非弾性糸)を導糸し、他の少なくとも1枚の地筬によって伸縮性糸(弾性糸)を導糸して地編を構成し、2枚の分割ジャカード筬によって柄構成用糸(非弾性糸)を導糸して柄を構成する。
衣料用として用いられる場合、経編地には、衣料の意匠性を高めることが求められる。前記特許文献1の技術では、2枚の分割ジャカード筬によって柄構成用糸が導糸されて柄が構成されるので、様々な模様を表現することができるけれども、さらに視覚的に変化に富んだ模様を表現することが求められる。
本考案の目的は、視覚的に変化に富んだ模様を表現することができる経編地を提供することである。
本考案は、ループが経方向に連綴される地編地とともに柄が編成されて構成される経編地であって、
地編地は、
ループに対して弾性糸が挿入され、
前記弾性糸の緯方向の振りが互いに異なる複数種類の地編領域を有し、各地編領域が経方向に繰り返して連続することを特徴とする経編地である。
地編地は、
ループに対して弾性糸が挿入され、
前記弾性糸の緯方向の振りが互いに異なる複数種類の地編領域を有し、各地編領域が経方向に繰り返して連続することを特徴とする経編地である。
本考案は、地編地は、複数種類の地編領域として、3針以上の振りを有するサテン領域と、2針以下の振りから成るメッシュ領域とを含むことを特徴とする。
本考案は、各地編領域は、経方向に関して0.5cm以上20cm以下にわたってそれぞれ編成されることを特徴とする。
本考案は、各地編領域は、24コース以上1300コース以下にわたってそれぞれ編成されることを特徴とする。
本考案は、地編地は、各地編領域が緯方向にも繰り返して連続することを特徴とする。
本考案は、各地編領域は、緯方向に関して0.5cm以上20cm以下にわたってそれぞれ編成されることを特徴とする。
本考案は、各地編領域は、緯方向に関して0.5cm以上20cm以下にわたってそれぞれ編成されることを特徴とする。
本考案は、各地編領域は、8ウェール以上400ウェール以下にわたってそれぞれ編成されることを特徴とする。
本考案は、地編地には、緯方向に隣り合う地編領域間の境界部に、ループが形成されない非形成部分が存在し、
非形成部分は、柄によって埋められることを特徴とする。
非形成部分は、柄によって埋められることを特徴とする。
本考案は、地編地は、ループを形成する地組織が地編領域ごとに設定されることを特徴とする。
本考案は、地編地は、ループを形成する地組織の編糸のランナーが地編領域ごとに設定されることを特徴とする。
本考案によれば、ループが経方向に連綴される地編地とともに柄が編成されて、経編地が構成される。地編地では、ループに対して弾性糸が挿入され、これによって伸縮性を有する経編地を実現することができる。地編地は、前記弾性糸の緯方向の振りが互いに異なる複数種類の地編領域を有し、各地編領域が経方向に繰り返して連続する。
各地編領域では、弾性糸の緯方向の振りが互いに異なるので、弾性糸の密度が互いに異なる。このような各地編領域が経方向に繰り返して連続することによって、地編地には、経方向に変化する模様を表現することができる。このような地編地とともに柄が編成されるので、地編地によって表現される経方向の模様と柄によって表現される柄模様とによって、経編地には、視覚的に変化に富んだ模様を表現することができる。
また本考案によれば、地編地では、3針以上の振りを有するサテン領域と2針以下の振りから成るメッシュ領域とが、互いに隣接する。したがって地編地には、視覚的にめりはりのある模様を表現することができ、ひいては経編地には、視覚的にめりはりのある模様を表現することができる。
また本考案によれば、各地編領域は、経方向に関して0.5cm以上20cm以下にわたってそれぞれ編成される。これによって経編地によって表現される模様を、視覚的に変化に富んだ模様として、人に認識させることができる。
0.5cm未満になると、各地編領域の経方向の寸法が小さすぎ、その結果、地編地に表現される模様は、経方向に関して大略的に一様な模様として認識されてしまう。20cmを超えると、各地編領域の経方向の寸法が大きすぎ、その結果、地編地に表現される模様は、経方向に変化がある模様として認識されない。したがって0.5cm未満であっても20cmを超えても、経編地によって表現される模様は、視覚的に変化に乏しい模様として認識されてしまう。
また本考案によれば、各地編領域は、24コース以上1300コース以下にわたってそれぞれ編成される。これによって経編地によって表現される模様を、視覚的に変化に富んだ模様として、人に認識させることができる。
24コース未満になると、各地編領域の経方向の寸法が小さすぎ、その結果、地編地に表現される模様は、経方向に関して大略的に一様な模様として認識されてしまう。1300コースを超えると、各地編領域の経方向の寸法が大きすぎ、その結果、地編地に表現される模様は、経方向に変化がある模様として認識されない。したがって24コース未満であっても1300コースを超えても、経編地によって表現される模様は、視覚的に変化に乏しい模様として認識されてしまう。
また本考案によれば、前述のような各地編領域が緯方向にも繰り返して連続することによって、地編地には、経方向だけでなく緯方向にも変化する模様を表現することができる。このような地編地とともに柄が編成されるので、地編地によって表現される経方向および緯方向の模様と柄によって表現される柄模様とによって、経編地には、視覚的にさらに変化に富んだ模様を表現することができる。
また本考案によれば、各地編領域は、緯方向に関して0.5cm以上20cm以下にわたってそれぞれ編成される。これによって経編地によって表現される模様を、視覚的に変化に富んだ模様として、人に認識させることができる。
0.5cm未満になると、各地編領域の緯方向の寸法が小さすぎ、その結果、地編地に表現される模様は、緯方向に関して大略的に一様な模様として認識されてしまう。20cmを超えると、各地編領域の緯方向の寸法が大きすぎ、その結果、地編地に表現される模様は、緯方向に変化がある模様として認識されない。したがって0.5cm未満であっても20cmを超えても、経編地によって表現される模様は、視覚的に変化に乏しい模様として認識されてしまう。
また本考案によれば、各地編領域は、8ウェール以上400ウェール以下にわたってそれぞれ編成される。これによって経編地によって表現される模様を、視覚的に変化に富んだ模様として、人に認識させることができる。
8ウェール未満になると、各地編領域の緯方向の寸法が小さすぎ、その結果、地編地に表現される模様は、緯方向に関して大略的に一様な模様として認識されてしまう。400ウェールを超えると、各地編領域の緯方向の寸法が大きすぎ、その結果、地編地に表現される模様は、緯方向に変化がある模様として認識されない。したがって8ウェール未満であっても400ウェールを超えても、経編地によって表現される模様は、視覚的に変化に乏しい模様として認識されてしまう。
また本考案によれば、地編地には、緯方向に隣り合う地編領域間の境界部に、ループが形成されない非形成部分が存在する。この非形成部分は、柄によって埋められる。したがって境界部での弛緩を防ぐことができる。これによって境界部に組織みだれの線が入るのを防いで、違和感を軽減することができる。
また本考案によれば、地編地では、ループを形成する地組織が地編領域ごとに設定される。地組織を適宜に設定することによって、視覚的なめりはりをさらに向上したり、あるいは、模様を多様化したりすることができる。
また本考案によれば、地編地では、ループを形成する地組織の編糸のランナーが地編領域ごとに設定される。地組織の編糸のランナーを適宜に設定することによって、視覚的なめりはりをさらに向上したり、あるいは、模様を多様化したりすることができる。
図1は、本考案の実施の第1形態である経編地の一部を構成する地編地11を模式的に示す図である。本実施の形態の経編地は、ループが経方向Yに連綴される地編地11とともに柄が編成されて構成される。地編地11では、ループに対して弾性糸が挿入され、これによって伸縮性を有する経編地を実現することができる。このような経編地は、たとえば女性用の下着などに用いられる。
地編地11は、複数種類の地編領域12を有する。各地編領域12は、ループに対して挿入される弾性糸の緯方向Xの振りが互いに異なる。図1に示す例では、地編領域12の種類は、2である。地編領域12の種類は、3以上であってもよい。地編地11では、各地編領域12が経方向Yに繰り返して連続する。本実施の形態では、各地編領域12は、緯方向Xに延びるように形成される。
各地編領域12では、弾性糸の緯方向Xの振りが互いに異なるので、弾性糸の密度が互いに異なる。このような各地編領域12が経方向Yに繰り返して連続することによって、地編地11には、経方向Yに変化する模様、本実施の形態では縞模様を表現することができる。このような地編地11とともに柄が編成されるので、地編地11によって表現される縞模様と柄によって表現される柄模様とによって、経編地には、視覚的に変化に富んだ模様を表現することができる。
地編地11は、地編領域12間の境界部13に、組織みだれが生じることがある。本実施の形態では、地編地11とともに柄が編成されるので、柄によって前記境界部13での組織みだれを紛らかし、これによって組織みだれによる違和感を軽減することができる。
柄模様は、全ての種類の地編領域12に表現されてもよく、あるいは、各種類のうちでいずれかの種類の地編領域12に表現されてもよい。柄によって柄模様が表現されていない地編領域12には、柄によって無地が表現されている。柄模様は、1つの地編領域12内で完結するように表現されてもよく、あるいは、隣り合う複数の地編領域12にわたって表現されてもよい。
図1に示す例では、地編地11は、複数種類の地編領域12として、サテン領域12aとメッシュ領域12bとを含む。サテン領域12aは、厚地領域である。サテン領域12aは、3針以上の振り、詳しくは3針以上5針以下の振りを有する。換言すれば、サテン領域12aは、3以上のウェール間、詳しくは3以上5以下のウェール間にわたって弾性糸が振られる。図1では、サテン領域12aには、斜線を付している。メッシュ領域12bは、薄地領域である。メッシュ領域12bは、2針以下の振り、詳しくは1針以上2針以下の振りから成る。換言すれば、メッシュ領域12bは、2以下のウェール間、詳しくは1以上2以下のウェール間にわたって弾性糸が振られる。地編地11では、サテン領域12aとメッシュ領域12bとが互いに隣接する。したがって地編地11には、視覚的にめりはりのある模様を表現することができ、ひいては経編地には、視覚的にめりはりのある模様を表現することができる。
各地編領域12は、経方向Yに関して0.5cm以上20cm以下にわたってそれぞれ編成される。0.5cm未満になると、各地編領域12の経方向Yの寸法が小さすぎ、その結果、地編地11に表現される模様は、経方向Yに関して大略的に一様な模様として認識されてしまう。20cmを超えると、各地編領域12の経方向Yの寸法が大きすぎ、その結果、地編地11に表現される模様は、経方向Yに変化がある模様として認識されない。したがって0.5cm未満であっても20cmを超えても、経編地によって表現される模様は、視覚的に変化に乏しい模様として認識されてしまう。この点を踏まえて、前述のように各地編領域12を編成し、これによって経編地によって表現される模様を、視覚的に変化に富んだ模様として、人に認識させることができる。好ましくは、各地編領域12は、経方向Yに関して0.8cm以上10cm以下にわたって編成される。
コース数で規定すると、各地編領域12は、24コース以上1300コース以下にわたってそれぞれ編成される。24コース未満になると、各地編領域12の経方向Yの寸法が小さすぎ、その結果、地編地11に表現される模様は、経方向Yに関して大略的に一様な模様として認識されてしまう。1300コースを超えると、各地編領域12の経方向Yの寸法が大きすぎ、その結果、地編地11に表現される模様は、経方向Yに変化がある模様として認識されない。したがって24コース未満であっても1300コースを超えても、経編地によって表現される模様は、視覚的に変化に乏しい模様として認識されてしまう。この点を踏まえて、前述のように各地編領域12を編成し、これによって経編地によって表現される模様を、視覚的に変化に富んだ模様として、人に認識させることができる。好ましくは、各地編領域12は、38コース以上650コース以下にわたって編成される。
経編地では、編成条件が地編領域12ごとに適宜に設定される。編成条件は、ランナーおよび機上打込などを含む。編成条件が地編領域12ごとに適宜に設定されることによって、各地編領域12において必要な、物性、性量、品位および目付けを得ることができる。
地編地11は、地組織と挿入組織とによって構成され、柄は、柄組織によって構成される。地組織は、ループを形成する編糸によって構成される。挿入組織は、地組織のループに挿入される挿入糸によって構成される。柄組織は、柄を構成する柄糸によって構成される。
地組織は、非弾性糸によって構成される。換言すれば、地組織を構成する編糸は、非弾性糸である。地組織用の非弾性糸としては、ナイロン糸などが挙げられる。地組織は、1枚の筬を用いて編成されてもよく、あるいは、複数枚の筬を用いて編成されてもよい。
挿入組織は、弾性糸によって構成される。換言すれば、挿入組織を構成する挿入糸は、弾性糸である。挿入組織用の弾性糸としては、スパンデックスなどのポリウレタン糸などが挙げられる。挿入組織は、1枚の筬を用いて編成されてもよく、あるいは、複数枚の筬を用いて編成されてもよい。
柄組織は、非弾性糸によって構成される。換言すれば、柄組織を構成する柄糸は、非弾性糸である。柄組織用の非弾性糸としては、ナイロン糸などが挙げられる。柄組織は、1枚の筬を用いて編成されてもよく、あるいは、複数枚の筬を用いて編成されてもよい。
図2は、地組織を説明するための組織図である。図2(1)は地組織用の第1組織を示し、図2(2)は地組織用の第2組織を示し、図2(3)は地組織用の第3組織を示す。本実施の形態では、地組織として、地組織用の第1〜第3組織が選択的に用いられる。地組織用の各組織は、編糸となる非弾性糸の密度が互いに異なる。
地組織用の第1組織は、図2(1)に示すように、1ウェールでの組織である。地組織用の第2組織は、図2(2)に示すように、2ウェールにわたる組織であり、地組織用の第1組織よりも、編糸となる非弾性糸の密度が高い。地組織用の第3組織は、図2(3)に示すように、3ウェールにわたる組織であり、地組織用の第2組織よりも、編糸となる非弾性糸の密度が高い。これらの地組織用の各組織は、以下のように表される。
地組織用の第1組織 : 0−1/1−0
地組織用の第2組織 : 1−2/2−1/1−2/1−0/0−1/1−0
地組織用の第3組織 : 2−1/2−3/2−1/1−2/1−0/1−2
地組織用の第1組織 : 0−1/1−0
地組織用の第2組織 : 1−2/2−1/1−2/1−0/0−1/1−0
地組織用の第3組織 : 2−1/2−3/2−1/1−2/1−0/1−2
図2に示される地組織用の各組織は例示に過ぎず、地組織用の組織は、前述の各組織に限定されるものではない。地組織用の組織は、たとえば4ウェール以上にわたる組織であってもよい。以下、番号間の「−」を省略する。
地組織は、地編領域12の種類によらずに同一に設定してもよく、あるいは、地編領域12ごとに設定してもよい。地編領域12の種類によって地組織を適宜に設定することによって、視覚的なめりはりをさらに向上したり、あるいは、模様を多様化したりすることができる。
地組織の編糸のランナーは、地編領域12の種類によらずに同一に設定してもよく、あるいは、地編領域12ごとに設定してもよい。地組織の編糸のランナーを適宜に設定することによっても、視覚的なめりはりをさらに向上したり、あるいは、模様を多様化したりすることができる。たとえば、サテン領域では、メッシュ領域に比べて、地組織の編糸のランナーを大きくすることによって、サテン領域とメッシュ領域との糸の密度差を大きくして、視覚的なめりはりをさらに向上することができる。
図3は、挿入組織を説明するための組織図である。図3(1)は、挿入組織用の第1組織を示し、図3(2)は、挿入組織用の第2組織を示し、図3(3)は、挿入組織用の第3組織を示す。本実施の形態では、挿入組織として、挿入組織用の第1〜第3組織が選択的に用いられる。挿入組織用の各組織は、挿入糸となる弾性糸の密度が互いに異なる。
挿入組織用の第1組織は、図3(1)に示すように、1ウェールでの組織であり、いわゆる1針振りの組織である。挿入組織用の第2組織は、図3(2)に示すように、2ウェール間にわたる組織であり、いわゆる2針振りの組織であり、挿入組織用の第1組織よりも、挿入糸となる弾性糸の密度が高い。挿入組織用の第3組織は、図3(3)に示すように、3ウェール間にわたる組織であり、いわゆる3針振りの組織であり、挿入組織用の第2組織よりも、挿入糸となる弾性糸の密度が高い。これらの挿入組織用の各組織は、以下のように表される。
挿入組織用の第1組織 : 11/00
挿入組織用の第2組織 : 22/11/22/00/11/00
挿入組織用の第3組織 : 33/11/22/00/22/11
挿入組織用の第1組織 : 11/00
挿入組織用の第2組織 : 22/11/22/00/11/00
挿入組織用の第3組織 : 33/11/22/00/22/11
図3に示される挿入組織用の各組織は例示に過ぎず、挿入組織用の組織は、前述の各組織に限定されるものではない。挿入組織用の組織は、たとえば4ウェール以上にわたる組織であってもよい。
挿入組織は、地編領域12ごとに設定される。地編領域12の種類によって挿入組織を適宜に設定することによって、視覚的なめりはりを向上したり、あるいは、模様を多様化したりすることができる。
挿入組織の挿入糸のランナーは、地編領域12の種類によらずに同一に設定してもよく、あるいは、地編領域12ごとに設定してもよい。挿入組織の挿入糸のランナーを適宜に設定することによっても、視覚的なめりはりをさらに向上したり、あるいは、模様を多様化したりすることができる。
図4は、柄組織を説明するための組織図である。図4には、柄組織の一例を示す。図4(1)は柄組織用の基本組織を示し、図4(2)は柄組織用の第1変化組織を示し、図4(3)は柄組織用の第2変化組織を示し、図4(4)は柄組織用の第3変化組織を示す。本実施の形態では、柄組織として、柄組織用の基本組織と柄組織用の第1〜第3変化組織とが選択的に用いられる。柄組織用の各組織は、柄糸となる非弾性糸の密度が互いに異なる。
柄組織用の基本組織は、図4(1)に示すように、1ウェールでの組織である。柄組織用の第1変化組織は、図4(2)に示すように、2ウェール間にわたる組織であり、厚地組織である。柄組織用の第2変化組織は、図4(3)に示すように、2ウェール間にわたる組織であり、中厚地組織であり、柄組織用の第1変化組織よりも、柄糸となる非弾性糸の密度が低い。柄組織用の第3変化組織は、図4(4)に示すように、2ウェール間にわたる組織であり、穴地組織である。これらの柄組織用の各組織は、以下のように表される。
柄組織用の基本組織 : 01/10
柄組織用の第1変化組織 : 12/10
柄組織用の第2変化組織 : 12/21/12/10/01/10
柄組織用の第3変化組織 : 21/12/21/01/10/01
柄組織用の基本組織 : 01/10
柄組織用の第1変化組織 : 12/10
柄組織用の第2変化組織 : 12/21/12/10/01/10
柄組織用の第3変化組織 : 21/12/21/01/10/01
図5は、柄組織を説明するための組織図である。図5には、柄組織の他の例を示す。図5(1)は柄組織の基本組織を示し、図5(2)は柄組織用の第1変化組織を示し、図5(3)は柄組織用の第2変化組織を示し、図5(4)は柄組織用の第3変化組織を示す。本実施の形態では、柄組織として、柄組織用の基本組織と柄組織用の第1〜第3変化組織とが選択的に用いられる。柄組織用の各組織は、柄糸となる非弾性糸の密度が互いに異なる。
柄組織用の基本組織は、図5(1)に示すように、2ウェールでの組織である。柄組織用の第1変化組織は、図5(2)に示すように、3ウェール間にわたる組織であり、厚地組織である。柄組織用の第2変化組織は、図5(3)に示すように、3ウェール間にわたる組織であり、中厚地組織であり、柄組織用の第1変化組織よりも、柄糸となる非弾性糸の密度が低い。柄組織用の第3変化組織は、図5(4)に示すように、1ウェールでの組織であり、穴地組織である。これらの柄組織用の各組織は、以下のように表される。
柄組織用の基本組織 : 12/10
柄組織用の第1変化組織 : 23/10
柄組織用の第2変化組織 : 23/10/12/10/23/21
柄組織用の第3変化組織 : 01/10
柄組織用の基本組織 : 12/10
柄組織用の第1変化組織 : 23/10
柄組織用の第2変化組織 : 23/10/12/10/23/21
柄組織用の第3変化組織 : 01/10
図4および図5に示される柄組織用の各組織は例示に過ぎず、柄組織用の組織は、前述の各組織に限定されるものではない。柄組織用の組織は、たとえば4ウェール以上にわたる組織であってもよい。
柄組織用の基本組織は、地編領域12の種類によらずに同一に設定してもよく、あるいは、地編領域12ごとに設定してもよい。地編領域12の種類によって柄組織用の基本組織を適宜に設定することによって、視覚的なめりはりをさらに向上したり、あるいは、模様を多様化したりすることができる。
柄組織の柄糸のランナーは、地編領域12の種類によらずに同一に設定してもよく、あるいは、地編領域12ごとに設定してもよい。柄組織の柄糸のランナーを適宜に設定することによっても、視覚的なめりはりをさらに向上したり、あるいは、模様を多様化したりすることができる。
図6は、本考案の実施の第2形態である経編地の一部を構成する地編地21を模式的に示す図である。本実施の形態の経編地は、前述の第1形態の経編地に類似するので、異なる点についてだけ説明する。地編地21では、各地編領域12が緯方向Xにも繰り返して連続する。各地編領域12は、大略的に正方形状に形成される。
前述の第1形態で述べたように、各地編領域12では、弾性糸の緯方向Xの振りが互いに異なるので、弾性糸の密度が互いに異なる。このような各地編領域12が緯方向Xにも繰り返して連続することによって、地編地21には、経方向Yだけでなく緯方向Xにも変化する模様、具体的には市松模様を表現することができる。このような地編地21とともに柄が編成されるので、地編地21によって表現される市松模様と柄によって表現される柄模様とによって、経編地には、視覚的にさらに変化に富んだ模様を表現することができる。
各地編領域12は、緯方向Xに関して0.5cm以上20cm以下にわたってそれぞれ編成される。0.5cm未満になると、各地編領域12の緯方向Xの寸法が小さすぎ、その結果、地編地21に表現される模様は、緯方向Xに関して大略的に一様な模様として認識されてしまう。20cmを超えると、各地編領域12の緯方向Xの寸法が大きすぎ、その結果、地編地21に表現される模様は、緯方向Xに変化がある模様として認識されない。したがって0.5cm未満であっても20cmを超えても、経編地によって表現される模様は、視覚的に変化に乏しい模様として認識されてしまう。この点を踏まえて、前述のように各地編領域12を編成し、これによって経編地によって表現される模様を、視覚的に変化に富んだ模様として、人に認識させることができる。好ましくは、各地編領域12は、緯方向Xに関して0.8cm以上10cm以下にわたって編成される。
ウェール数で規定すると、各地編領域12は、8ウェール以上400ウェール以下にわたってそれぞれ編成される。8ウェール未満になると、各地編領域12の緯方向Xの寸法が小さすぎ、その結果、地編地21に表現される模様は、緯方向Xに関して大略的に一様な模様として認識されてしまう。400ウェールを超えると、各地編領域12の緯方向Xの寸法が大きすぎ、その結果、地編地21に表現される模様は、緯方向Xに変化がある模様として認識されない。したがって8ウェール未満であっても400ウェールを超えても、経編地によって表現される模様は、視覚的に変化に乏しい模様として認識されてしまう。この点を踏まえて、前述のように各地編領域12を編成し、これによって経編地によって表現される模様を、視覚的に変化に富んだ模様として、人に認識させることができる。好ましくは、各地編領域12は、13ウェール以上200ウェール以下にわたってそれぞれ編成される。
前述の経編地11,21は、たとえばラッシェル編機によって編成される。ラッシェル編機としては、たとえば、分割式ジャカード筬が2枚、地筬が3枚のコンピュータジャカードラッセル機(RSJ4/1、カールマイヤー社製)、および、分割式ジャカード筬が2枚、地筬が4枚のコンピュータジャカードラッセル機(RSJ5/1、カールマイヤー社製)などが挙げられる。
図7は、地編地21の各地編領域12の収縮を示す図である。サテン領域12aは緯方向Xに収縮し、メッシュ領域は緯方向Xに伸長する。そのため、緯方向Xに隣り合うサテン領域12aおよびメッシュ領域12bの境界部23では、境目が湾曲して、図7に示すように、経方向Yに連なる各境目が蛇行してしまう。また場合によっては、組織みだれの線が入ることがある。本実施の形態では、地編地21とともに柄が編成されるので、柄によって前記境界部23での境目の湾曲および組織みだれを紛らかし、これによって境目の湾曲および組織みだれによる違和感を軽減することができる。
図8は、ラッシェル編機が備える編成部31を示す側面図である。編成部31は、1列に並べられてニードルバー32に固定される多数の編み針33と、各編み針33の近傍の編成位置に向けて導糸する導糸手段34とを有する。
導糸手段34は、複数の筬を含む。各筬は、多数のガイドが1列に並べられてガイドバーに固定されて構成される。各筬には、ランナーを多段階に調整するランナー調整装置がそれぞれ設けられる。図8に示すラッシェル編機では、導糸手段34は、柄を編成するための2枚の分割式ジャカード筬J−1,J−2と、地編地11を編成するための3枚の地筬L2,L3,L4とを含む。
各分割式ジャカード筬J−1,J−2は、1針おきの交互配列、すなわち1針ずらした1イン1アウトの配列をなすように分割構成され、前後に隣接して配置される。各分割式ジャカード筬J−1,J−2は、筬の運動とは別に、各ガイドがさらに編み針33ピッチの1針分、緯方向Xに変位できるように設けられる。このような各ガイドが変位プログラムに従って制御されることによって、所望の柄が編成される。
各編み針33は、一体となって上下運動を行う。各筬J−1,J−2,L2,L3,L4は、各編み針33の上下運動に同期して、スイングモーションとラッピングモーションとを行う。これらの各編み針33および各筬J−1,J−2,L2,L3,L4の運動によって、経編地が編成される。
編成部31は、トングバー36と、ステッチコームバー37と、トリックプレートバー38とをさらに有する。トングバー36には、編み針33のフックを閉じるためのトングが固定される。ラッシェル編機は、ステッチコームバー37の編成補助作用によって、編成された経編地を補助編成し、トリックプレートバー38を通過させて、編成部31の近傍に設けられる巻取装置によって、経編地を巻き取る。
図9は、ラッシェル編機が備える編成部41を示す側面図である。図9に示すラッシェル編機は、図8に示すラッシェル編機に類似するので、異なる点についてだけ説明する。図9に示すラッシェル編機は、導糸手段34として、2枚の分割式ジャカード筬J−1,J−2と、4枚の地筬L2,L3,L4,L5とを有する。図9に示すラッシェル編機は、地筬が4枚であること以外は、図8に示すラッシェル編機と同様である。
以下に実施例を挙げ、前述の実施の各形態を具体的に説明する。第1〜第3実施例は、前述の第1形態の具体例である。第4および第5実施例は、前述の第2形態の具体例である。各実施例の経編地は、たとえば、図9に示すラッシェル編機を用いて編成される。
第1〜第5実施例では、ラッシェル編機の編成条件が、第1編成条件と第2編成条件とに交互に切り換えられる。第1編成条件は、所定のコース数にわたって継続され、第2編成条件は、所定のコース数にわたって継続される。第1編成条件が継続されるコース数と第2編成条件が継続されるコース数とは、同一であってもよく、あるいは、異なっていてもよい。
[第1実施例]
図10は、第1実施例の経編地を説明するための図である。図10(1)は組織図を示し、図10(2)は糸通し図を示す。図10(1)において、下方寄りの部分1aには、第1編成条件に係る組織図を示し、上方寄りの部分1bには、第2編成条件に係る組織図を示す。
図10は、第1実施例の経編地を説明するための図である。図10(1)は組織図を示し、図10(2)は糸通し図を示す。図10(1)において、下方寄りの部分1aには、第1編成条件に係る組織図を示し、上方寄りの部分1bには、第2編成条件に係る組織図を示す。
各分割式ジャカード筬J−1,J−2には、柄組織用の非弾性糸が通糸される。第1の地筬L2には、地組織用の非弾性糸がフルセットで通糸される。第2の地筬L3には、挿入組織用の弾性糸がフルセットで通糸される。このような本実施例では、第2の地筬L3によって、ループに対して弾性糸が挿入される。
柄組織用の非弾性糸および地組織用の非弾性糸としては、たとえば、33デシテックス、26フィラメントのナイロン糸(Ny33T/26−2M94、東レ社製)が用いられる。挿入組織用の弾性糸としては、たとえば、235デシテックスのスパンデックス(ロイカ235T−C805、旭化成せんい社製)が用いられる。
第1編成条件は、たとえば21mm、コース数で規定すると120コースにわたって継続される。第1編成条件では、機上打込を80.24コース/インチとする。柄組織用の非弾性糸のランナーは1230mm/ラックとし、地組織用の非弾性糸のランナーは1090mm/ラックとし、挿入組織用の弾性糸のランナーは128mm/ラックとする。挿入組織用の弾性糸は、ドラフト率100%で用いる。各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 10/01/10/01/10/01
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 33/11/22/00/22/11
J : 10/01/10/01/10/01
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 33/11/22/00/22/11
このような第1編成条件で編成された領域では、第2の地筬L3によって編成される挿入組織は3針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域となる。
第2編成条件は、たとえば17mm、コース数で規定すると96コースにわたって継続される。第2編成条件では、機上打込を80.24コース/インチとする。柄組織用の非弾性糸のランナーは1030mm/ラックとし、地組織用の非弾性糸のランナーは920mm/ラックとし、挿入組織用の弾性糸のランナーは128mm/ラックとする。挿入組織用の弾性糸は、ドラフト率100パーセントで用いられる。各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 10/01/10/01/10/01
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 33/22/33/11/22/11
J : 10/01/10/01/10/01
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 33/22/33/11/22/11
このような第2編成条件で編成された領域では、第2の地筬L3によって編成される挿入組織は2針振りの組織である。したがって、この領域はメッシュ領域となる。
[第2実施例]
図11は、第2実施例の経編地を説明するための図である。図11(1)は組織図を示し、図11(2)は糸通し図を示す。図11(1)において、下方寄りの部分2aには、第1編成条件に係る組織図を示し、上方寄りの部分2bには、第2編成条件に係る組織図を示す。
図11は、第2実施例の経編地を説明するための図である。図11(1)は組織図を示し、図11(2)は糸通し図を示す。図11(1)において、下方寄りの部分2aには、第1編成条件に係る組織図を示し、上方寄りの部分2bには、第2編成条件に係る組織図を示す。
各分割式ジャカード筬J−1,J−2には、柄組織用の非弾性糸が通糸される。第1の地筬L2には、地組織用の非弾性糸がフルセットで通糸される。第2の地筬L3には、挿入組織用の第1の弾性糸がフルセットで通糸される。第3の地筬L4には、挿入組織用の第2の弾性糸がフルセットで通糸される。このような本実施例では、第2および第3の地筬L3,L4によって、ループに対して弾性糸が挿入される。
柄組織用の非弾性糸および地組織用の非弾性糸としては、たとえば、33デシテックス、26フィラメントのナイロン糸(Ny33T/26−2M94、東レ社製)が用いられる。挿入組織用の第1の弾性糸としては、たとえば、235デシテックスのスパンデックス(ロイカ235T−C805、旭化成せんい社製)が用いられる。挿入組織用の第2の弾性糸としては、たとえば、44デシテックスのスパンデックス(ロイカ44T−C804、旭化成せんい社製)が用いられる。
第1編成条件は、たとえば26mm、コース数で規定すると150コースにわたって継続される。各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 10/01/10/01/10/01
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 22/00/11/00/22/11
L4 : 33/11/22/00/22/11
J : 10/01/10/01/10/01
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 22/00/11/00/22/11
L4 : 33/11/22/00/22/11
このような第1編成条件で編成された領域では、第2の地筬L3によって編成される挿入組織は2針振りの組織であり、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は3針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域となる。
第2編成条件は、たとえば36mm、コース数で規定すると210コースにわたって継続される。各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 12/21/12/21/12/21
L3 : 22/11/22/11/22/11
L4 : 22/11/22/11/22/11
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 12/21/12/21/12/21
L3 : 22/11/22/11/22/11
L4 : 22/11/22/11/22/11
このような第2編成条件で編成された領域では、第2の地筬L3によって編成される挿入組織は1針振りの組織であり、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は1針振りの組織である。したがって、この領域はメッシュ領域となる。
[第3実施例]
図12は、第3実施例の経編地を説明するための図である。図12(1)は組織図を示し、図12(2)は糸通し図を示す。図12(1)において、下方寄りの部分3aには、第1編成条件に係る組織図を示し、上方寄りの部分3bには、第2編成条件に係る組織図を示す。
図12は、第3実施例の経編地を説明するための図である。図12(1)は組織図を示し、図12(2)は糸通し図を示す。図12(1)において、下方寄りの部分3aには、第1編成条件に係る組織図を示し、上方寄りの部分3bには、第2編成条件に係る組織図を示す。
各分割式ジャカード筬J−1,J−2には、柄組織用の非弾性糸が通糸される。第1の地筬L2には、地組織用の第1の非弾性糸が1イン1アウトで通糸される。第2の地筬L3には、地組織用の第1の非弾性糸に対して1ウェール分ずれるように、地組織用の第2の非弾性糸が、1イン1アウトで通糸される。第3の地筬L4には、挿入組織用の弾性糸がフルセットで通糸される。このような本実施例では、第3の地筬L4によって、ループに対して弾性糸が挿入される。
柄組織用の非弾性糸および地組織用の各非弾性糸としては、たとえば、33デシテックス、26フィラメントのナイロン糸(Ny33T/26−2M94、東レ社製)が用いられる。挿入組織用の弾性糸としては、たとえば、235デシテックスのスパンデックス(ロイカ235T−C805、旭化成せんい社製)が用いられる。
第1編成条件は、たとえば21mm、コース数で規定すると120コースにわたって継続される。各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 12/10/12/10/12/10
L2 : 21/23/21/12/10/12
L3 : 21/23/21/12/10/12
L4 : 11/33/11/22/00/22
J : 12/10/12/10/12/10
L2 : 21/23/21/12/10/12
L3 : 21/23/21/12/10/12
L4 : 11/33/11/22/00/22
このような第1編成条件で編成された領域では、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は3針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域となる。
第2編成条件は、たとえば17mm、コース数で規定すると96コースにわたって継続される。各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 12/10/12/10/12/10
L2 : 21/23/21/12/10/12
L3 : 12/10/12/21/23/21
L4 : 11/22/11/22/11/22
J : 12/10/12/10/12/10
L2 : 21/23/21/12/10/12
L3 : 12/10/12/21/23/21
L4 : 11/22/11/22/11/22
このような第2編成条件で編成された領域では、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は1針振りの組織である。したがって、この領域はメッシュ領域となる。
[第4実施例]
図13は、第4実施例の経編地を説明するための図である。図13(1)は組織図を示し、図13(2)は糸通し図を示す。図13(1)において、下方寄りの部分4aには、第1編成条件に係る組織図を示し、上方寄りの部分4bには、第2編成条件に係る組織図を示す。
図13は、第4実施例の経編地を説明するための図である。図13(1)は組織図を示し、図13(2)は糸通し図を示す。図13(1)において、下方寄りの部分4aには、第1編成条件に係る組織図を示し、上方寄りの部分4bには、第2編成条件に係る組織図を示す。
各分割式ジャカード筬J−1,J−2には、柄組織用の非弾性糸が通糸される。第1の地筬L2には、地組織用の第1の非弾性糸が選択的に通糸される。第2の地筬L3には、地組織用の第2の非弾性糸が選択的に通糸される。第3の地筬L4には、挿入組織用の第1の弾性糸が選択的に通糸される。第4の地筬L5には、挿入組織用の第2の弾性糸が選択的に通糸される。このような本実施例では、第3および第4の地筬L4,L5によって、ループに対して弾性糸が挿入される。
第1〜第4の地筬L2〜L5では、通糸されるガイドから成る通糸ガイド群と、通糸されないガイドから成る非通糸ガイド群とが、緯方向に交互に配置される。通糸ガイド群は、所定の本数のガイドから成り、非通糸ガイド群は、所定の本数のガイドから成る。通糸ガイド群のガイドの本数と非通糸ガイド群のガイドの本数とは、同一であってもよく、あるいは、異なっていてもよい。
第1および第2の地筬L2,L3については、第1の地筬L2の通糸ガイド群と第2の地筬L3の非通糸ガイド群とが緯方向に関して同一位置に配置され、第1の地筬L2の非通糸ガイド群と第2の地筬L3の通糸ガイド群とが緯方向に関して同一位置に配置される。第1の地筬L2において、通糸ガイド群は、たとえば60本のガイドから成り、非通糸ガイド群は、たとえば76本のガイドから成る。
第3および第4の地筬L4,L5については、第3の地筬L4の通糸ガイド群と第4の地筬L5の非通糸ガイド群とが緯方向に関して同一位置に配置され、第3の地筬L4の非通糸ガイド群と第4の地筬L5の通糸ガイド群とが緯方向に関して同一位置に配置される。第3の地筬L4において、通糸ガイド群は、たとえば60本のガイドから成り、非通糸ガイド群は、たとえば76本のガイドから成る。また第3の地筬L4の通糸ガイド群は、第1の地筬L2の通糸ガイド群に対して、1ウェール分ずれるように配置される。
柄組織用の非弾性糸および地組織用の各非弾性糸としては、たとえば、33デシテックス、26フィラメントのナイロン糸(Ny33T/26−2M94、東レ社製)が用いられる。挿入組織用の各弾性糸としては、たとえば、235デシテックスのスパンデックス(ロイカ235T−C805、旭化成せんい社製)が用いられる。
第1編成条件は、たとえば49mm、コース数で規定すると280コースにわたって継続される。各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 12/10/12/10/12/10
L2 : 21/23/21/12/10/12
L3 : 21/12/21/12/21/12
L4 : 11/33/11/22/00/22
L5 : 11/22/11/22/11/22
J : 12/10/12/10/12/10
L2 : 21/23/21/12/10/12
L3 : 21/12/21/12/21/12
L4 : 11/33/11/22/00/22
L5 : 11/22/11/22/11/22
このような第1編成条件で編成された領域は、第1および第3の地筬L2,L4によって編成される領域と、第2および第4の地筬L3,L5によって編成される領域とを有する。第1および第3の地筬L2,L4によって編成される領域では、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は3針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域となる。第2および第4の地筬L3,L5によって編成される領域では、第4の地筬L5によって編成される挿入組織は1針振りの組織である。したがって、この領域はメッシュ領域となる。
第2編成条件は、たとえば35mm、コース数で規定すると200コースにわたって継続される。各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 12/10/12/10/12/10
L2 : 21/12/21/12/21/12
L3 : 21/23/21/12/10/12
L4 : 11/22/11/22/11/22
L5 : 11/33/11/22/00/22
J : 12/10/12/10/12/10
L2 : 21/12/21/12/21/12
L3 : 21/23/21/12/10/12
L4 : 11/22/11/22/11/22
L5 : 11/33/11/22/00/22
このような第2編成条件で編成された領域は、第1および第3の地筬L2,L4によって編成される領域と、第2および第4の地筬L3,L5によって編成される領域とを有する。第1および第3の地筬L2,L4によって編成される領域では、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は1針振りの組織である。したがって、この領域はメッシュ領域となる。第2および第4の地筬L3,L5によって編成される領域では、第4の地筬L5によって編成される挿入組織は3針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域となる。
図14は、地編地の一部を拡大して示す組織図である。図14では、図が煩雑になるのを避けるために、柄組織および挿入組織を省略し、地組織だけを示す。本実施例では、地編地には、緯方向に隣り合う地編領域間の境界部51に、ループが形成されない非形成部分52が存在する。非形成部分52は、柄によって埋められる。換言すれば、非形成部分52には、柄組織によるループが形成される。したがって境界部51での弛緩を防ぐことができる。これによって境界部51に組織みだれの線が入るのを防いで、違和感を軽減することができる。
[第5実施例]
図15は、第5実施例の経編地を説明するための図である。図15(1)は組織図であり、図15(2)は糸通し図である。図15(1)において、下方寄りの部分5aには、第1編成条件に係る組織図を示し、上方寄りの部分5bには、第2編成条件に係る組織図を示す。
図15は、第5実施例の経編地を説明するための図である。図15(1)は組織図であり、図15(2)は糸通し図である。図15(1)において、下方寄りの部分5aには、第1編成条件に係る組織図を示し、上方寄りの部分5bには、第2編成条件に係る組織図を示す。
各分割式ジャカード筬J−1,J−2には、柄組織用の非弾性糸が通糸される。第1の地筬L2には、地組織用の非弾性糸がフルセットで通糸される。第2の地筬L3には、挿入組織用の第1の非弾性糸が選択的に通糸される。第3の地筬L4には、挿入組織用の第2の弾性糸が選択的に通糸される。第4の地筬L5には、挿入組織用の第3の弾性糸がフルセットで通糸される。このような本実施例では、第2〜第4の地筬L3〜L5によって、ループに対して弾性糸が挿入される。
第2および第3の地筬L3,L4では、通糸されるガイドから成る通糸ガイド群と、通糸されないガイドから成る非通糸ガイド群とが、緯方向に交互に配置される。通糸ガイド群は、所定の本数のガイドから成り、非通糸ガイド群は、所定の本数のガイドから成る。通糸ガイド群のガイドの本数と非通糸ガイド群のガイドの本数とは、同一であってもよく、あるいは、異なっていてもよい。
第2および第3の地筬L3,L4については、第2の地筬L3の通糸ガイド群と第3の地筬L4の非通糸ガイド群とが緯方向に関して同一位置に配置され、第2の地筬L3の非通糸ガイド群と第3の地筬L4の通糸ガイド群とが緯方向に関して同一位置に配置される。第2の地筬L3において、通糸ガイド群は、たとえば60本のガイドから成り、非通糸ガイド群は、たとえば60本のガイドから成る。
柄組織用の非弾性糸および地組織用の非弾性糸としては、たとえば、33デシテックス、26フィラメントのナイロン糸(Ny33T/26−2M94、東レ社製)が用いられる。挿入組織用の第1および第2の弾性糸としては、たとえば、235デシテックスのスパンデックス(ロイカ235T−C805、旭化成せんい社製)が用いられる。挿入組織用の第3の弾性糸としては、たとえば44デシテックスのスパンデックス(ロイカ44T−C804、旭化成せんい社製)が用いられる。
第1編成条件は、たとえば228コースにわたって継続される。各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 01/10/01/10/01/10
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 33/11/22/00/22/11
L4 : 33/22/33/11/22/11
L5 : 22/11/22/00/11/00
J : 01/10/01/10/01/10
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 33/11/22/00/22/11
L4 : 33/22/33/11/22/11
L5 : 22/11/22/00/11/00
このような第1編成条件で編成された領域は、第2の地筬L3によって編成される領域と、第3の地筬L4によって編成される領域とを有する。第2の地筬L3によって編成される領域では、第2の地筬L3によって編成される挿入組織は3針振りの組織であり、第4の地筬L5によって編成される挿入組織は2針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域となる。第3の地筬L4によって編成される領域では、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は2針振りの組織であり、第4の地筬L5によって編成される挿入組織は2針振りの組織である。したがって、この領域はメッシュ領域となる。
第2編成条件は、たとえば228コースにわたって継続される。各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 01/10/01/10/01/10
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 33/22/33/11/22/11
L4 : 33/11/22/00/22/11
L5 : 22/11/22/00/11/00
J : 01/10/01/10/01/10
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 33/22/33/11/22/11
L4 : 33/11/22/00/22/11
L5 : 22/11/22/00/11/00
このような第2編成条件で編成された領域は、第2の地筬L3によって編成される領域と、第3の地筬L4によって編成される領域とを有する。第2の地筬L3によって編成される領域では、第2の地筬L3によって編成される挿入組織は2針振りの組織であり、第4の地筬L5によって編成される挿入組織は2針振りの組織である。したがって、この領域はメッシュ領域となる。第3の地筬L4によって編成される領域では、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は3針振りの組織であり、第4の地筬L5によって編成される挿入組織は2針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域となる。
以下、図16〜図19を参照して、前述の各実施例に使用されるモチーフを示す。
図16は、第1および第3実施例に使用されるモチーフ16を示す図である。図16に示すモチーフ16では、サテン領域12aおよびメッシュ領域12bによって縞模様が表現され、しかもサテン領域12aおよびメッシュ領域12bのうちで、サテン領域12aに柄模様62が表現される。柄模様62は、サテン領域12aおよびメッシュ領域12bのうちで、メッシュ領域12bに表現されてもよい。
図16は、第1および第3実施例に使用されるモチーフ16を示す図である。図16に示すモチーフ16では、サテン領域12aおよびメッシュ領域12bによって縞模様が表現され、しかもサテン領域12aおよびメッシュ領域12bのうちで、サテン領域12aに柄模様62が表現される。柄模様62は、サテン領域12aおよびメッシュ領域12bのうちで、メッシュ領域12bに表現されてもよい。
図17は、第2実施例に使用されるモチーフ63を示す図である。図17に示すモチーフ63では、サテン領域12aおよびメッシュ領域12bによって縞模様が表現され、しかもサテン領域12aおよびメッシュ領域12bにわたって柄模様64が表現される。
図18は、第4実施例に使用されるモチーフ65を示す図である。図18に示すモチーフ65では、サテン領域12aおよびメッシュ領域12bによって市松模様が表現され、しかもサテン領域12aおよびメッシュ領域12bに柄模様66が選択的に表現される。
図19は、第5実施例に使用されるモチーフ67を示す図である。図19に示すモチーフ67では、サテン領域12aおよびメッシュ領域12bによって市松模様が表現され、しかもサテン領域12aおよびメッシュ領域12bにわたって柄模様68が表現される。
前述の各実施例は例示に過ぎず、本考案の範囲内で変更することができる。たとえば、ラッシェル編機の編成条件は、3つ以上の編成条件に切り換えられてもよい。この場合でも、各編成条件を継続する各コース数は、互いに同一であってもよく、あるいは、異なっていてもよい。
以下に、他の実施例として、第6〜第7実施例を簡単に説明する。
[第6実施例]
本実施例では、ジャカード編機の編成条件が、3つの編成条件に順次に繰り返して切り換えられる。
[第6実施例]
本実施例では、ジャカード編機の編成条件が、3つの編成条件に順次に繰り返して切り換えられる。
各分割式ジャカード筬J−1,J−2には、柄組織用の非弾性糸が通糸される。第1の地筬L2には、地組織用の第1の非弾性糸が1イン1アウトで通糸される。第2の地筬L3には、地組織用の第1の非弾性糸に対して1ウェール分ずれるように、地組織用の第2の非弾性糸が1イン1アウトで通糸される。第3の地筬L4には、挿入組織用の第1の弾性糸がフルセットで通糸される。第4の地筬L5には、挿入組織用の第2の弾性糸がフルセットで通糸される。このような本実施例では、第3および第4の地筬L4,L5によって、ループに対して弾性糸が挿入される。
第1編成条件では、各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 12/10/12/10/12/10
L2 : 21/23/21/12/10/12
L3 : 21/23/21/12/10/12
L4 : 11/33/11/22/00/22
L5 : 11/33/11/22/00/22
J : 12/10/12/10/12/10
L2 : 21/23/21/12/10/12
L3 : 21/23/21/12/10/12
L4 : 11/33/11/22/00/22
L5 : 11/33/11/22/00/22
このような第1編成条件で編成された領域は、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は3針振りの組織であり、第4の地筬L5によって編成される挿入組織は3針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域となる。
第2編成条件では、各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 01/10/01/10/01/10
L2 : 21/12/10/01/10/12
L3 : 21/12/10/01/10/12
L4 : 11/22/00/22/11/33
L5 : 00/11/00/22/11/22
J : 01/10/01/10/01/10
L2 : 21/12/10/01/10/12
L3 : 21/12/10/01/10/12
L4 : 11/22/00/22/11/33
L5 : 00/11/00/22/11/22
このような第2編成条件で編成された領域は、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は3針振りの組織であり、第4の地筬L5によって編成される挿入組織は2針振りの組織である。したがって、この領域は、サテン領域となり、しかも第1編成条件で編成された領域よりも薄くなる。
第3編成条件では、各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 12/10/12/10/12/10
L2 : 21/23/21/12/10/12
L3 : 12/10/12/21/23/21
L4 : 11/22/11/22/11/22
L5 : 11/22/11/22/11/22
J : 12/10/12/10/12/10
L2 : 21/23/21/12/10/12
L3 : 12/10/12/21/23/21
L4 : 11/22/11/22/11/22
L5 : 11/22/11/22/11/22
このような第3編成条件で編成された領域は、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は1針振りの組織であり、第4の地筬L5によって編成される挿入組織は1針振りの組織である。したがって、この領域は、メッシュ領域となる。
[第7実施例]
本実施例では、ジャカード編機の編成条件が、5つの編成条件に順次に繰り返して切り換えられる。
本実施例では、ジャカード編機の編成条件が、5つの編成条件に順次に繰り返して切り換えられる。
各分割式ジャカード筬J−1,J−2には、柄組織用の非弾性糸が通糸される。第1の地筬L2には、地組織用の非弾性糸がフルセットで通糸される。第2の地筬L3には、挿入組織用の第1の弾性糸がフルセットで通糸される。第3の地筬L4には、挿入組織用の第2の弾性糸がフルセットで通糸される。このような本実施例では、第2および第3の地筬L3,L4によって、ループに対して弾性糸が挿入される。
第1編成条件では、各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 21/12/21/12/21/12
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 22/00/11/00/22/11
L4 : 33/11/22/00/22/11
J : 21/12/21/12/21/12
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 22/00/11/00/22/11
L4 : 33/11/22/00/22/11
このような第1編成条件で編成された領域は、第2の地筬L3によって編成される挿入組織は2針振りの組織であり、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は3針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域となる。
第2編成条件では、各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 12/21/12/21/12/21
L3 : 22/11/22/11/22/11
L4 : 22/11/22/11/22/11
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 12/21/12/21/12/21
L3 : 22/11/22/11/22/11
L4 : 22/11/22/11/22/11
このような第2編成条件で編成された領域は、第2の地筬L3によって編成される挿入組織は1針振りの組織であり、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は1針振りの組織である。したがって、この領域はメッシュ領域となる。
第3編成条件では、各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 23/21/12/10/12/21
L3 : 33/11/22/00/22/11
L4 : 33/11/22/00/22/11
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 23/21/12/10/12/21
L3 : 33/11/22/00/22/11
L4 : 33/11/22/00/22/11
このような第3編成条件で編成された組織は、第2の地筬L3によって編成される挿入組織は3針振りの組織であり、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は3針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域となり、しかも第1編成条件で編成された領域よりも厚くなる。
第4編成条件では、各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 21/12/21/12/21/12
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 33/22/33/11/22/11
L4 : 33/22/33/11/22/11
J : 21/12/21/12/21/12
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 33/22/33/11/22/11
L4 : 33/22/33/11/22/11
このような第4編成条件で編成された組織は、第2の地筬L3によって編成される挿入組織は2針振りの組織であり、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は2針振りの組織である。したがって、この領域はメッシュ領域となり、しかも第2編成条件で編成された領域よりも厚くなる。
第5編成条件では、各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 21/12/21/12/21/12
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 33/11/22/00/22/11
L4 : 33/22/33/11/22/11
J : 21/12/21/12/21/12
L2 : 12/21/12/10/01/10
L3 : 33/11/22/00/22/11
L4 : 33/22/33/11/22/11
このような第5編成条件で編成された組織は、第2の地筬L3によって編成される挿入組織は3針振りの組織であり、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は2針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域となり、しかも第1編成条件で編成された領域と同等の厚さとなる。
[第8実施例]
図20は、第8実施例の経編地の一部を構成する地編地を模式的に示す図である。本実施例は、前述の第4実施例に類似する。本実施例では、ジャカード編機の編成条件が、4つの編成条件に順次に繰り返して切り換えられる点で、前述の第4実施例とは異なる。
図20は、第8実施例の経編地の一部を構成する地編地を模式的に示す図である。本実施例は、前述の第4実施例に類似する。本実施例では、ジャカード編機の編成条件が、4つの編成条件に順次に繰り返して切り換えられる点で、前述の第4実施例とは異なる。
各分割式ジャカード筬J−1,J−2には、柄組織用の非弾性糸が通糸される。第1の地筬L2には、地組織用の第1の非弾性糸が選択的に通糸される。第2の地筬L3には、地組織用の第2の非弾性糸が選択的に通糸される。第3の地筬L4には、挿入組織用の第1の弾性糸が選択的に通糸される。第4の地筬L5には、挿入組織用の第2の弾性糸が選択的に通糸される。このような本実施例では、第3および第4の地筬L4,L5によって、ループに対して弾性糸が挿入される。
第1編成条件では、各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 23/21/12/10/12/21
L3 : 12/21/12/21/12/21
L4 : 33/11/22/00/22/11
L5 : 22/11/22/11/22/11
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 23/21/12/10/12/21
L3 : 12/21/12/21/12/21
L4 : 33/11/22/00/22/11
L5 : 22/11/22/11/22/11
このような第1編成条件で編成された領域のうちで、第1および第3の地筬L2,L4によって編成される領域では、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は3針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域Aとなる。また第2および第4の地筬L3,L5によって編成される領域では、第4の地筬L5によって編成される挿入組織は1針振りの組織である。したがって、この領域は第1のメッシュ領域B1となる。
第2編成条件では、各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 12/21/12/21/12/21
L3 : 23/21/12/10/12/21
L4 : 22/11/22/11/22/11
L5 : 33/11/22/00/22/11
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 12/21/12/21/12/21
L3 : 23/21/12/10/12/21
L4 : 22/11/22/11/22/11
L5 : 33/11/22/00/22/11
このような第2編成条件で編成された領域のうちで、第1および第3の地筬L2,L4によって編成される領域では、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は1針振りの組織である。したがって、この領域は第1のメッシュ領域B1となる。また第2および第4の地筬L3,L5によって編成される領域では、第4の地筬L5によって編成される挿入組織は3針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域Aとなる。
第3編成条件では、各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 23/21/12/10/12/21
L3 : 23/32/23/21/12/21
L4 : 33/11/22/00/22/11
L5 : 33/22/33/11/22/11
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 23/21/12/10/12/21
L3 : 23/32/23/21/12/21
L4 : 33/11/22/00/22/11
L5 : 33/22/33/11/22/11
このような第3編成条件で編成された領域のうちで、第1および第3の地筬L2,L4によって編成される領域では、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は3針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域Aとなる。また第2および第4の地筬L3,L5によって編成される領域では、第4の地筬L5によって編成される挿入組織は2針振りの組織である。したがって、この領域は第1のメッシュ領域B1よりも厚い第2のメッシュ領域B2となる。
第4編成条件では、各筬による編成組織は、以下のように表される。
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 23/32/23/21/12/21
L3 : 23/21/12/10/12/21
L4 : 33/22/33/11/22/11
L5 : 33/11/22/00/22/11
J : 10/12/10/12/10/12
L2 : 23/32/23/21/12/21
L3 : 23/21/12/10/12/21
L4 : 33/22/33/11/22/11
L5 : 33/11/22/00/22/11
このような第4編成条件で編成された領域のうちで、第1および第3の地筬L2,L4によって編成される領域では、第3の地筬L4によって編成される挿入組織は2針振りの組織である。したがって、この領域は第2のメッシュ領域B2となる。また第2および第4の地筬L3,L5によって編成される領域では、第4の地筬L5によって編成される挿入組織は3針振りの組織である。したがって、この領域はサテン領域Aとなる。
11,21 地編地
12 地編領域
12a サテン領域
12b メッシュ領域
31,41 編成部
32 ニードルバー
33 編み針
34 導糸手段
36 トングバー
37 ステッチコームバー
38 トリックプレートバー
12 地編領域
12a サテン領域
12b メッシュ領域
31,41 編成部
32 ニードルバー
33 編み針
34 導糸手段
36 トングバー
37 ステッチコームバー
38 トリックプレートバー
Claims (10)
- ループが経方向に連綴される地編地とともに柄が編成されて構成される経編地であって、
地編地は、
ループに対して弾性糸が挿入され、
前記弾性糸の緯方向の振りが互いに異なる複数種類の地編領域を有し、各地編領域が経方向に繰り返して連続することを特徴とする経編地。 - 地編地は、複数種類の地編領域として、3針以上の振りを有するサテン領域と、2針以下の振りから成るメッシュ領域とを含むことを特徴とする請求項1に記載の経編地。
- 各地編領域は、経方向に関して0.5cm以上20cm以下にわたってそれぞれ編成されることを特徴とする請求項1または2に記載の経編地。
- 各地編領域は、24コース以上1300コース以下にわたってそれぞれ編成されることを特徴とする請求項1または2に記載の経編地。
- 地編地は、各地編領域が緯方向にも繰り返して連続することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の経編地。
- 各地編領域は、緯方向に関して0.5cm以上20cm以下にわたってそれぞれ編成されることを特徴とする請求項5に記載の経編地。
- 各地編領域は、8ウェール以上400ウェール以下にわたってそれぞれ編成されることを特徴とする請求項5に記載の経編地。
- 地編地には、緯方向に隣り合う地編領域間の境界部に、ループが形成されない非形成部分が存在し、
非形成部分は、柄によって埋められることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の経編地。 - 地編地は、ループを形成する地組織が地編領域ごとに設定されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の経編地。
- 地編地は、ループを形成する地組織の編糸のランナーが地編領域ごとに設定されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の経編地。
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2009256829A (ja) * | 2008-04-16 | 2009-11-05 | Violetta Corp | ジャカード経編地とその用途 |
JP2018066079A (ja) * | 2016-10-18 | 2018-04-26 | 日本マイヤー株式会社 | 経編地 |
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-
2007
- 2007-08-17 JP JP2007006366U patent/JP3136451U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
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