JP3128886U - 枕装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用者の頸部や身体各部に負担を与えることなく自然な状態に保持するとともに肩口回りの保温性の向上を図り、未使用状態で小型に折り畳むことによりスペースの効率化と取り扱いの簡便化を図る。
【解決手段】背当てシート体4に重ね合わせ状態と展開状態とに折り畳み自在に組み合わせた台座ブロック体3の傾斜主面3A上に枕体2を重ね合わせ状態で組み合わせ、展開状態において、枕体2から背当てシート体4に向かって次第に緩やかに傾斜する受け面を構成して使用者7の各部を保持する。
【選択図】 図1
【解決手段】背当てシート体4に重ね合わせ状態と展開状態とに折り畳み自在に組み合わせた台座ブロック体3の傾斜主面3A上に枕体2を重ね合わせ状態で組み合わせ、展開状態において、枕体2から背当てシート体4に向かって次第に緩やかに傾斜する受け面を構成して使用者7の各部を保持する。
【選択図】 図1
Description
本考案は、使用者に快適な安眠を提供する枕装置に関する。
枕は、快適な安眠や健康生活の極めて重要なアイテムであり、本来寝た状態でも立った状態と同等の自然な姿勢とすることにより頸椎を保持する基本的な機能を有しており、例えば高さ、素材、硬さや感触或いは大きさ等の様々な条件により選択される。枕は、個々の使用者が体に合わないものを使用することにより首、背中、或いは肩、腰等の身体各部に大きな負担をかけてこりや痛みを引き起こす大きな原因となる。一方、枕は、かかる機能的な「体に適合する」条件ばかりでなく、個々の使用者が慣れ等による感覚的な寝やすさも大きな要件となっている。
枕には、従来様々な形態や素材を有するものが提供されている。例えば、特許文献1には、タイマ或いは手動により電動で高さが可変可能な枕と敷布団を組み合わせた寝具が開示されている。特許文献2には、側面に湾曲した傾斜状凹部を形成し、この傾斜状凹部に身体の一部が当たることで隙間を吸収閉塞して補整される体位安定補整枕が開示されている。なお、寝具については、例えば敷布団或いはマット等の長尺ものについて、複数の折り畳み部位を設けて未使用時に折り畳むことにより小型化が図られるようにしたものも提供されている(例えば特許文献3を参照)。
ところで、従来の枕は、もっぱら頭部のみを支えるものでありかつある程度の高さと変形自在な構造であることから、使用者が頭部を深く載せて使用した場合に頸部を略へ字状に曲げた状態とするとともに浅く載せて使用した場合に頸部を略逆へ字状に曲げた状態とする。従来の枕は、このために使用者の頸部に負担を与えて快適な安眠を妨げるとともに身体各部に上述した痛みの発生等を生じさせる。
上述した特許文献1或いは特許文献2に開示される枕は、頸部を支える部位を有して頭部から背中に向かって一定の傾斜角が付されるように構成することにより、頸部における大きな曲がりが抑制されるようにする。また、かかる枕は、肩口から掛け布団の中への風の入り込みを抑制し、冬期等において保温性の向上が図られるようにする。
しかしながら、かかる各先願に開示された枕においては、頭部を支える部位と背中を支える部位とが一体に構成された構造であることから、比較的柔らかで頭部を包み込むようにして支える枕部位とある程度の反発力を以って背中を支える敷き布団部位の両方の特性を備えることが困難であった。したがって、かかる各先願に開示された枕においては、いずれか一方の特性を犠牲にせざるを得ず、使用者が快適に安眠できないことから普及されるていない。また、かかる枕は、全体として大形であり、取り扱いが面倒であるとともに未使用時に押し入れ等にしまう場合に大きなスペースを占有するといった問題もある。
したがって、本考案は、使用状態において使用者の頸椎や身体各部に負担を与えることなく自然な状態に保持するとともに肩口回りの保温性の向上を図り、未使用状態で小型に折り畳むことによりスペースの効率化と取り扱いの簡便化を図る枕装置を提供することを目的に提案されたものである。
上述した目的を達成する本考案にかかる枕装置は、枕体と、台座ブロック体と、背当てシート体を組み合わせて構成される。枕装置は、枕体が、布袋内に従来一般に用いられる充填材、例えばそば殻、籾殻、羽毛等の天然素材や、プラスチック粒体或いはフォームラバー等の合成樹脂材等からなる充填材を充填して全体略矩形マット状に形成される。枕装置は、台座ブロック体が、枕体よりも硬く弾力性や通気性を有するウレタンフォームや発泡スチロール等の発泡樹脂材等からなる低反発素材により枕体よりも小さな外形寸法を有する全体略楔状のブロック体に形成される。枕装置は、背当てシート体が、枕体よりも硬くかつ台座ブロック体よりも柔かで弾力性や通気性を有するウレタンフォーム等からなる低反発素材によって、台座ブロック体よりも平面の外形寸法が大形でかつ厚みがやや大きな全体略楔状のシート体に形成される。
枕装置は、枕体が台座ブロック体の傾斜主面上に重ね合わせ状態で組み合わされるとともに台座ブロック体と背当てシート体が台座ブロック体の先端部側の側面部と背当てシート体の甲高部側の側面部を対向させて組み合わされ、この台座ブロック体と背当てシート体が対向部位に沿って重ね合わせ状態と展開状態とに折り畳み自在に組み合わされる。枕装置は、背当てシート体を展開状態とした台座ブロック体の傾斜主面上に枕体が重ね合わせた状態で用いられることにより、枕体から背当てシート体に向かって次第に緩やかに傾斜する受け面を構成する。枕装置は、枕体と台座ブロック体及び背当てシート体がそれぞれの機能に適合した硬さを異にする素材により形成される。
したがって、枕装置においては、使用者が枕体に頭部を載せて寝ることにより、背当てシート体が使用者の肩口部位から背中部位を支持して頸椎を無理の無い状態に保持するとともに肩口からの風の入り込みを抑制して保温性の向上が図られるようにする。枕装置においては、硬さを変えて形成された枕体と背当てシート体が使用者の各部位にフィットすることで安定した状態に保持し、楽な姿勢で寝られるようにして楽な呼吸やのどの渇きを抑制する。枕装置においては、使用者の背筋や腰を伸ばした状態とすることにより痛み等の発生を抑制する。枕装置においては、未使用状態で背当てシート体を台座ブロック体に対して折り畳むことにより平面スペースをほぼ枕体の大きさに小型化される。
本考案にかかる枕装置によれば、枕体から台座ブロック体に連設した背当てシート体に向かって次第に緩やかに傾斜する受け面を構成して枕体に頭部を載せた使用者の肩口部位から背中部位を支持することにより、頸椎や身体各部に大きな負担をかけることなく自然な状態に保持するとともに肩口からの風の入り込みを抑制して保温性の向上を図ることで使用者に快適な安眠を提供するとともに身体各部の痛み発生の低減を可能とする。本考案にかかる枕装置によれば、未使用状態で背当てシート体を台座ブロック体に対して折り畳むことにより、平面スペースがほぼ枕体の大きさとなりスペースの効率化と取り扱いの簡便性が図られる。
以下、本考案の実施の形態として図面に示した枕装置1について詳細に説明する。枕装置1は、図1乃至図3に示すように、それぞれ詳細を後述する独立の部材として形成された枕体2と、台座ブロック体3と、背当てシート体4を布製の袋体5内に装填することにより一体化して構成される。枕装置1は、袋体5の内部において、枕体2が台座ブロック体3上に重ね合わせ状態で組み合わされるとともに台座ブロック体3と背当てシート体4が突き合わせ状態で組み合わされる。
枕装置1は、図1に示すように例えば敷き布団6上に載置して用いられて、使用者7の頭部8を枕体2で支持するとともに頸部9を介して背中10を背当てシート体4により支持する。枕装置1は、詳細を後述する各部の構造により敷き布団6上に載置した状態で枕体2と背当てシート体4とが足先側に向かって次第に緩やかな傾斜が付された受け面を構成して使用者7の頭部8から上半身部分を支持する。枕装置1は、使用者7の頸部9に大きな曲がりが生じないようにするとともに、背当てシート体4が肩口11を支えて敷き布団6との間の隙間量が低減されるようにする。
枕装置1は、袋体5が、重ね合わせ状態の枕体2と台座ブロック体3を内部に装填する枕装填部12と背当てシート体4を内部に装填する背当て装填部13を連結部14を介して一体に連設する。袋体5は、連結部14を介して枕装填部12対して背当て装填部13が折り畳み自在、換言すればそれぞれの内部に装填した台座ブロック体3に対して背当てシート体4が並べた展開状態と重ね合わせ状態とに折り畳み自在に組み合わされるようにする。袋体5は、図3に示すように枕装填部12と背当て装填部13の底部にそれぞれ設けた開口部を開閉するファスナ15A、15Bを設け、これらファスナ15A、15Bを開閉操作することにより枕体2と台座ブロック体3と背当てシート体4とをそれぞれ挿脱自在として中身を取り出して洗濯することが可能である。
枕体2は、従来の枕と同様に布袋16の内部に充填材17を充填して全体略矩形マット状に形成される。枕体2は、後述するように台座ブロック体3に重ね合わせて用いることから単独で使用する従来の枕よりもやや薄厚に形成したものを用いることが好ましい。枕体2は、現在最も用いられている43×63外形の枕とほぼ同等の大きさを基本とするが、適宜の大きさのものを用いることが可能である。枕体2は、使用者7に対して充填材17がほどよく変形して頭部8を支える硬さと好みの感触を与えるとともに通気性を有するものが好ましい。
枕体2は、従来の枕に用いられている充填材と同様に、そば殻、籾殻、パンヤ、羽毛、羽根、ラテックス等の天然素材や、パイプ形状、ビーズ形状、球形、そらまめ形状に形成されたプラスチック粒体或いはフォームラバー等の合成樹脂材等を単独或いはこれらを混合した充填材17が用いられる。枕体2は、これら素材を選択するとともに適宜の充填量を以って充填材17を布袋16内に充填することにより、高さや硬さ或いは感触が調整される。
台座ブロック体3は、枕体2よりも硬くかつ弾力性や通気性を有する低反発素材、例えば発泡スチロール等の発泡樹脂材やウレタンフォーム等を素材にして形成される。台座ブロック体3は、後述するように使用者7が頭部8を枕体2に載せた状態でも多少の弾性変形を生じるがほとんど形状変化を生じることなく枕体2を支える硬さを有する素材により形成されることが好ましい。台座ブロック体3は、図2及び図3に示すように、外形寸法が枕体2よりも小さな横長矩形の平面形状でありかつ縦幅方向の一方側を甲高として(甲高部3B)、他方(先端部3C)側に向かって次第にその高さが小さくなるようにして傾斜主面3Aを有する全体略楔状のブロック体に形成される。台座ブロック体3は、図2に示すように傾斜主面3A上に枕体2が重ね合わされるが、全体としてその甲高部位側における高さ寸法が25cm乃至30cm程度となる厚みを以って形成される。
背当てシート体4は、枕体2よりも硬くかつ台座ブロック体3よりも柔らかで弾力性や通気性を有する低反発素材、例えばウレタンフォーム等を素材にして厚みのあるシート体に形成される。背当てシート体4も、図3に示すように、外形寸法が台座ブロック体3よりも大きな横長矩形の平面形状であり、縦幅方向の一方側を甲高として(甲高部4B)、他方(先端部4C)側に向かって次第にその高さが小さくなるようにして傾斜主面4Aを有する全体略楔状のブロック体に形成される。背当てシート体4は、傾斜主面4Aが台座ブロック体3の傾斜主面3Aよりもやや緩やかな傾斜角度を以って形成される。
背当てシート体4は、その甲高部4B側における高さ寸法が台座ブロック体3の甲高部甲高部3Bとほぼ同程度に形成される。背当てシート体4は、図1に示すように使用者7が頭部8を枕体2に載せて寝た状態で上半身部位を支えるに足る例えば30cm程度の縦幅寸法を有するとともに、肩幅よりもやや大きな横幅を有して形成される。背当てシート体4は、やや弾性変形することによりほどよい硬さで使用者7の上半身部位を支える。
枕装置1においては、上述したようにファスナ15Aを開いて袋体5の枕装填部12内に、枕体2と台座ブロック体3をこの順序で装填する。枕装置1においては、図2に示すように台座ブロック体3が先端部3C側を連結部14側に位置させて装填されるとともにその傾斜主面3A上に枕体2が重ね合わせた状態で装填される。枕装置1においては、同様にしてファスナ15Bを開いて袋体5の背当て装填部13内に、背当てシート体4がその甲高部4Bを連結部14側に位置させて装填される。
枕装置1においては、上述したように台座ブロック体3と背当てシート体4が、それぞれの先端部3Cと甲高部4Bの側面を連結部14を介して対向される。枕装置1においては、枕装填部12内に重ね合わせ状態で装填された枕体2及び台座ブロック体3の積層体と背当て装填部13内に装填された背当てシート体4が袋体5により一体化される。枕装置1においては、図2鎖線で示すように袋体5の連結部14を介して、枕体2と台座ブロック体3の積層体に対して背当てシート体4がその底面部を台座ブロック体3の底面部に重ねるようにして折り畳まれる。すなわち、枕装置1においては、袋体5により一体化された枕体2と台座ブロック体3の積層体と台座ブロック体3が、連結部14を介して展開状態と重ね合わせ状態とに折り畳み自在に組み合わされる。
枕装置1においては、図1に示すように展開状態で敷き布団6上に載置されることにより、使用者7の頭部8を支える枕体2から背中10を支える背当てシート体4に向かって次第に緩やかに傾斜する受け面を構成する。枕装置1においては、図4に示すように適宜の硬さを有する枕体2が載せられた使用者7の頭部8に倣って充填材17が布袋16内で移動して変形するとともに、この枕体2を硬い台座ブロック体3が保持する。枕装置1においては、大きな外形を有する枕体2が同図に示すように台座ブロック体3の外周縁部を覆うように変形する。したがって、枕装置1においては、使用者7が寝返り等した場合でも枕体2が頭部8や肩口11と台座ブロック体3とが直接当たらないように介在して寝心地が保持されるようにする。
枕装置1においては、台座ブロック体3と背当てシート体4が対向された高さを異にする先端部3Cと甲高部4Bとの間において段差を構成するが、図4(A)に示すように枕体2の先端部が使用者7の頸部9を支えながら段差を均すようにして変形する。枕装置1においては、枕体2と台座ブロック体3及び背当てシート体4がそれぞれの機能に適合した硬さを異にする素材により形成されるとともに緩やかに傾斜する受け面を構成することにより、枕体2と背当てシート体4が使用者7の頭部8から頸部9と肩口11を介して背中10までの全域に亘ってフィットして保持する。
枕装置1においては、適宜の硬さと高さを有する枕体2が、載せられた使用者7の頭部8に倣って変形することにより載置部位を柔らかく包み込む感触を以って保持する。枕装置1においては、枕体2よりも硬くかつ弾力性や通気性を有する低反発素材により形成された台座ブロック体3が枕体2を支えることで、いわゆる「フワフワ感」を抑制して使用者7の頭部8を安定した状態に保持する。枕装置1においては、枕体2よりも硬くかつ台座ブロック体3よりも柔らかな背当てシート体4が、使用者7の上半身、すなわち背中10や肩口11に倣ってやや弾性変形するとともに適宜の反発力を作用させて安定した状態に保持する。
枕装置1においては、枕体2から背当てシート体4に向かう緩やかな傾斜と枕体2の変形とにより使用者7の頸部9に大きな曲げを生じさせることなく無理の無い状態に保持する。枕装置1においては、使用者7に対して、楽な呼吸が行われるようにするとともにのどの渇きを抑制する等して快適に安眠できるようにする。また、枕装置1においては、使用者7の背筋や腰を伸ばした状態とすることにより、肩こりや首或いは腰等の痛みの発生を抑制する。さらに、枕装置1においては、枕体2と背当てシート体4により使用者7の肩口11を塞ぐことにより、肩口11からの風の入り込みを抑制して保温性の向上が図られるようにする。
枕装置1においては、未使用状態で背当てシート体4が袋体5の連結部14を介して台座ブロック体3に対して折り畳まれることにより平面スペースをほぼ枕体2の大きさに小型化される。枕装置1においては、押入等に収納する場合に、スペースの効率化と取り扱いの簡便性が図られる。
枕装置1においては、上述したように袋体5の枕装填部12内に枕体2と台座ブロック体3の積層体を装填するとともに背当て装填部13内に背当てシート体4を装填して一体化したが、本考案はかかる構成に限定されるものでは無い。枕装置1においては、台座ブロック体3が枕体2よりも小形であることから、敏感な使用者7に対して問題を生じさせることがある。すなわち、枕装置1は、例えば袋体5の枕装填部12内において一方側へと移動して図4(B)に示した外周縁が枕体2で覆われた状態とならずに使用者7の頭部8に直接当たってしまう虞がある。また、枕装置1は、枕体2と台座ブロック体3が相対的に動いて不安定さを感じさせることにより、使用者7に寝苦しさ感を生じさせることもある。
第2の実施の形態として図5に示した枕装置20は、基本的な構成を上述した枕装置1と同様とすることで相対する部位に同一符号を付して説明を省略するが、袋体5内において枕体2と台座ブロック体3が着脱自在な取り付け手段を介して組み合わされるようにした構成に特徴がある。枕装置20は、相対する枕体2の底面と台座ブロック体3の傾斜主面3Aに着脱自在な取り付け手段として、例えば着脱自在な面ファスナ21、22を取り付けて構成する。面ファスナ21、22は、例えば多数のフック状繊維を形成したシート体とパイル状或いはループ状繊維を形成したシート体により構成され、各シート体を押し付けることによりフック状繊維とパイル状繊維が絡み合って接合が行われるとともに、各シート体を引き剥がすことにより分離することを可能とする。
枕装置20は、枕体2側にやや幅広の面ファスナ21を取り付けるとともに台座ブロック体3側に幅狭の複数の面ファスナ22A、22Bを取り付ける。枕装置20は、袋体5の枕装填部12内に装填された枕体2と台座ブロック体3が面ファスナ21と面ファスナ22A、22Bとが接合して一体化され、上述した枕装置1の問題を解決する。なお、枕装置20は、上述した枕装置1と同様に袋体5内に枕体2と台座ブロック体3及び背当てシート体4を装填して全体を一体化するようにしたが、面ファスナ構造等の着脱自在構造を採用することにより例えば以下のように展開することも可能である。
すなわち、枕装置は、図示を省略するが袋体5が連結部14を介して台座ブロック体3を装填するに足る台座ブロック体装填部と背当てシート体4を装填する背当て装填部13とを連設するとともに、台座ブロック体装填部に対応する外周部に面ファスナ22A、22Bを取り付ける。枕装置は、袋体5に台座ブロック体3と背当てシート体4を装填した状態で底面に面ファスナ21を取り付けた枕体2を組み合わせることにより、この枕体2が台座ブロック体3を装填した袋体5と一体化される。したがって、枕装置20においては、袋体5に対して枕体2を着脱することが可能であり、枕カバーの洗濯や天日干し等を手軽に行うことが可能となる。枕装置20においては、使用者7の好みの素材や高さの枕体2を適宜選択することが可能である。
第3の実施の形態として図6及び図7に示した枕装置30は、基本的な構成を上述した枕装置20と同様とすることで相対する部位に同一符号を付して説明を省略するが、使用者7が枕体2を好みの高さに調整自在とする構成に特徴を有している。枕装置30は、図6に示すように枕体2と台座ブロック体3との間に高さ調整プレート体31を介挿することにより枕体2の高さが調整される。高さ調整プレート体31も、枕体2よりも硬くかつ弾力性や通気性を有する低反発素材、例えば台座ブロック体3と同等のウレタンフォームや発泡スチロール等を素材としかつ外形寸法が台座ブロック体3よりも小さく厚みも薄い横長矩形の平面形状でありかつ全体略楔状のプレート体に形成される。
枕装置30は、図6に示すように枕体2の底面と台座ブロック体3の傾斜主面3Aにそれぞれ面ファスナ32、33が取り付けられるとともに、これら枕体2と台座ブロック体3と対向する高さ調整プレート体31の上下主面にも面ファスナ34、35が取り付けられる。枕装置30は、例えば枕体2と台座ブロック体3側にフック状繊維を形成した面ファスナ32、33を用いるとともに、高さ調整プレート体31側にパイル状繊維を形成した面ファスナ34、35が用いられる。
枕装置30においては、図7に示すように枕体2と台座ブロック体3との間に高さ調整プレート体31を介挿してこれら各部材を押し付けることにより、相対する面ファスナ32と面ファスナ34とが接合して枕体2と高さ調整プレート体31が一体化されるとともに相対する面ファスナ33と面ファスナ35とが接合して台座ブロック体3と高さ調整プレート体31が一体化される。枕装置30においては、高さ調整プレート体31を介挿することにより、枕装置20と比較して枕体2が大きな高さに設定される。なお、枕装置30においては、図6鎖線で示す厚み寸法が大きな高さ調整プレート体31Hを用いることにより、枕体2をさらに大きな高さに設定することが可能である。
枕装置30においては、上述したように高さ調整プレート体31が台座ブロック体3よりも小さい外形寸法に形成されることで、傾斜主面3Aにおける接合位置が調整可能とされる。また、枕装置30においては、高さ調整プレート体31が枕体2よりも小さい外形寸法に形成されることで、底面部における接合位置が調整可能とされる。枕装置30においては、図7(A)に示すように高さ調整プレート体31を台座ブロック体3の傾斜主面3Aに対して先端部3C側の第1位置において接合することにより、枕体2の高さをHHに設定する。枕装置30においては、同図(B)に示すように甲高部3C側の第2位置において接合することにより、枕体2の高さをHLに設定する。
枕装置30においては、上述したように台座ブロック体3と高さ調整プレート体31が楔形に形成されており、高さ調整プレート体31が第2位置から台座ブロック体3の傾斜主面3Aに沿って第1位置へと移動して接合されると全体として枕体2を押し上げる状態となる。したがって、枕装置30においては、高さ調整プレート体31を台座ブロック体3に対して第1位置で接合することにより、枕体2を第2位置における高さHLよりも高い高さHHに設定することが可能である。
枕装置30においては、上述した台座ブロック体3と高さ調整プレート体31の接合位置による枕体2の高さ調整ばかりでなく、枕体2が高さ調整プレート体31に対する接合位置を調整することにより同様にして高さ調整を行うことが可能となる。また、枕装置30においては、枕体2と台座ブロック体3及び高さ調整プレート体31の接合位置を適宜設定することにより、枕体2の高さ調整を多段に行うことが可能である。
1 枕装置、2 枕体、3 台座ブロック体、4 背当てシート体、5 袋体、6 敷き布団、7 使用者、8 頭部、9 頸部、10 背中、11 肩口、12 枕装填部、13 背当て装填部、14 連結部、15 ファスナ、16 布袋、17 充填材、20 枕装置、21,22 面ファスナ、30 枕装置、31 高さ調整プレート体、32〜35 面ファスナ
Claims (6)
- 布袋に所定の充填材を充填して全体略矩形マット状に形成された枕体と、
上記枕体よりも硬い低反発素材によって上記枕体よりも小さな外形寸法を有する全体略楔状のブロック体に形成された台座ブロック体と、
上記枕体よりも硬くかつ上記台座ブロック体よりも柔かな低反発素材によって上記台座ブロック体よりも平面の外形寸法が大形でかつ薄厚とされた全体略楔状のシート体に形成され、使用者の肩口から背中部分を支持する背当てシート体とから構成され、
上記枕体が上記台座ブロック体の傾斜主面上に重ね合わせ状態で組み合わされるとともに、上記台座ブロック体と上記背当てシート体が上記台座ブロック体の先端部側の側面部と上記背当てシート体の甲高部側の側面部を対向させかつこの対向部位に沿って重ね合わせ状態と展開状態とに折り畳み自在に組み合わされ、
上記台座ブロック体と上記背当てシート体を展開した状態において、上記枕体から上記背当てシート体に向かって次第に緩やかに傾斜する受け面を構成することを特徴とする枕装置。 - 少なくとも上記台座ブロック体と上記背当てシート体が、袋体内に挿脱自在でかつ折り畳み自在に装填されて一体化されることを特徴とする請求項1に記載の枕装置。
- 少なくとも上記枕体と上記台座ブロック体が、袋体に重ね合わせ状態で装填されて一体化されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の枕装置。
- 上記枕体が、上記台座ブロック体の上記傾斜主面に対して、着脱自在な取り付け手段を介して組み合わされることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の枕装置。
- 上記枕体が、上記台座ブロック体の上記傾斜主面との間に介挿される高さ調整プレート体を介して重ね合わせ状態で組み合わされることにより高さが調整されることを特徴とする請求項4に記載の枕装置。
- 上記高さ調整プレート体が、上記台座ブロック体の傾斜主面よりも外形寸法が小さな1枚のプレート体であり、上記台座ブロック体の傾斜主面上に沿って調整移動されることにより上記枕体の高さが調整されることを特徴とする請求項5に記載の枕装置。
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