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JP3127664U - 衣類 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボディーラインに合わせ、乳房や臀部など、丸みをおびて見せたいところを、より自然に丸みをおびて見せることができる衣類を提供する。
【解決手段】本考案の衣類は、身体の湾曲している所定の部位を補正する体形補正部分5aを有する。体形補正部分5aの少なくとも一部分は、第1の布11により所定の部位にほぼ沿うように形成された第1の布部材10と、伸縮性を有する第2の布21aおよび21bが積層されてなる第2の布部材20とを、それらの一部を縫い合わせることで形成されている。第2の布部材20は、第2の布21aおよび21bの枚数が段階的に変化しており、第2の布21aおよび21bは、互いに貼り付けられている。
【選択図】図3

Description

本考案は、身体の湾曲している所定の部位を補正するための衣類に関するものである。
従来、ボディーラインを美しく見せるボディースーツや、乳房の形を美しく見せるためのブラジャー、臀部を含めた下半身を美しく見せるためのガードル等といった衣類、いわゆる補正用下着が市販されている。
特許文献1には、2枚の布が交叉した構成を有する補正用下着が開示されている。この補正用下着は、ブラジャー部位にあっては、下から乳房を持ち上げる力および左右の乳房を身体の中央に寄せる力を大きくすることができる。また、ガードル部位にあっては、腹部の出っ張りを矯正する力、臀部を持ち上げる力を大きくすることができる。
特許文献2には、伸縮地からなる前身と後身とから形成したショーツが開示されている。このショーツでは、対の脚口の裾から上方に向けて、外面にシリコーン樹脂が塗布されている。このショーツでは、本来の伸縮地よりも弾性パワーを大きくした下段の強伸縮抵抗帯(シリコーン樹脂塗布部分)と、この強伸縮抵抗帯よりも弾性パワーを小さくした上段の弱伸縮抵抗帯とを連設している。
実用新案登録第3118742号公報 実用新案登録第3123137号公報
補正用下着などの衣類においては、ボディーラインに合わせ、乳房や臀部など、丸みをおびて見せたいところを、より自然に丸みをおびて見せることができるものが求められている。
本考案の一態様は、少なくとも一部が伸縮することにより、身体の湾曲している所定の部位を補正する体形補正部分を有する衣類である。この衣類において、体形補正部分の少なくとも一部分は、第1の布により所定の部位にほぼ沿うように形成された第1の布部材と、伸縮性を有する第2の布が複数枚積層されてなる第2の布部材とを、第1の布部材に対して第2の布部材が表または裏になるように、それらの少なくとも一部を縫い合わせることで形成されている。そして、第2の布部材は、第2の布の枚数が段階的に変化しており、複数の第2の布は、貼り合わせられている。
この衣類によれば、第2の布部材を構成する第2の布の枚数が段階的に変化しているため、ボディーラインに合わせ、乳房や臀部など、丸みをおびて見せたい所定の部位を、より自然な丸みをおびた状態に見せることができる。
すなわち、第2の布部材を構成する第2の布の枚数の多い部分では、弾性係数が増し、伸縮抵抗が比較的大きく、伸縮量が小さくなる。このため、体型を補正する力が大きくなり、丸みをおびて見せたい部位を、より積極的に、身体の内側(身体の中央側)に寄せたり、下側から持ち上げることができる。一方、第2の布の枚数の少ない部分では、伸縮抵抗が比較的小さく、伸縮量が大きくなる。このため、丸みをおびて見せたい部位に無駄な力を与えることがなく、当該部位をソフトに包み、ユーザの身体自体の湾曲に沿った形状で保持することができる。
また、この衣類は、布にシリコーン樹脂などを塗布して補正パワーを切り替えるような衣類とは異なり、布だけで補正パワーの切り替えができる。さらに、複数の第2の布は、互いに貼り合わせられているため、補正パワーが切り替わる部分に縫い目が無い。したがって、着心地がよい。
第1の布の伸縮性が比較的小さく、しかも、第1の布部材が補正の目的とする形状に形成されている場合、この衣類を装着することにより、身体の体形補正部分に覆われた部分は、基本的には、目的とする第1の布部材の形状に補正される。さらに、第2の布部材を構成する第2の布の枚数の多い箇所により覆われる部分は、より第1の布部材の形状に合致するように丸みなどの形状を強調した形状に補正され、第2の布部材の枚数の少ない箇所により覆われる部分は、身体本来の形状に合致した滑らかな、自然な形状に補正される。そして、第2の布部材を構成する第2の布の枚数を段階的に変化させ、補正パワーを段階的に変化させることにより、形状を強調して補正される部分と、身体本来の形状に近い状態に、形状を強調しないで補正される部分との間が、滑らかに、自然な趣で補正される。
このため、第1の布の伸縮性が比較的小さく、しかも、第1の布部材が補正の目的とする形状に形成されている場合、体形補正部分により覆われた部分を、第2の布部材により補正するパワーを変えて、全体として第1の布部材の形状に補正することができる。したがって、体形補正部分により覆われた部分を、ユーザの身体の全体の形状に調和しながら、かつ、全体として第1の布部材の形状に合わせた強弱のめり張りのある形状に補正できる。
複数の第2の布を貼り合わせる方法としては、熱圧着を挙げることができる。すなわち、この衣類では、第2の布部材として、複数の第2の布が熱圧着されているものを用いることができる。熱圧着を用いることにより、補正パワーが切り替わる部分に縫い目ができることを防止できる。したがって、補正パワーの切り替わる部分が明確にならず、身体の湾曲している所定の部位を、連続した丸みのある形状に補正することができる。また、縫い目ができないので、装飾的なデザインとは関係なく、様々な箇所で、微妙な補正パワーの切り替えを行なうことが可能となる。さらに、補正パワーの切り替わる部分が目立たないので、本考案の衣類が下着である場合、上着で覆うことにより、さらに当該衣類(下着)による体形の補正の有無がさらに目立ち難くなる。この衣類によれば、第1の布および複数の第2の布として、一様な伸縮性を有する同一の素材を用いることができる。
裏側の布部材は、身体の湾曲している所定の部位に補正する力を与え易いため、この衣類によれば、第2の布部材を、身体側である裏側に設け、第1の布部材を、表側に設けるとよい。この場合、第2の布部材は、裏側の方が表側よりも、複数の第2の布の面積が段階的に大きくなるように形成することがさらに好ましい。
また、この衣類によれば、第2の布部材は、体形補正部分の外側から内側(身体の中心側)に向けて、複数の第2の布の枚数が段階的に少なくなるように形成されていることが好ましい。このようにすることにより、丸みをおびて見せたい部位、たとえば、左右の乳房や臀部を身体の内側(身体の中央側)に寄せる力を大きくすることができる。また、細く見せたい部位、たとえば、ウエストや腹部に、身体の内側(身体の中央側)に力を与え、当該部位を細く見せることができる。
体形補正部分を有する衣類は、下着、特に女性用の下着として好適である。したがって、体形補正部分を有する当該衣類は、ブラジャー、ショーツ、ボディースーツおよびガードルから選ばれたものを含む。
(第1の実施形態)
図1および図2に、ボディースーツを示している。図1は、ボディースーツを前方から見た様子を示している。図2は、ボディースーツを後方から見た様子を示している。
このボディースーツ1は、前身頃2と後ろ身頃3とを縫い合わせることにより、立体的に形成されている。そして、このボディースーツ1は、ブラジャーとしての機能を含む領域(ブラジャー領域)A1と、ガードル(ショーツ)としての機能を含む領域(ガードル領域)A2と、それらの領域を接続し、さらに、ウエストの部分を補正あるいはサポートするウエストニッパーと称される領域(ウエスト領域)A3とを含むように形成されている。このボディースーツ1の後ろ身頃3は、伸縮することにより、身体の湾曲している部位を補正する体形補正部分5aを含んでいる。体形補正部分5aは、後脇、ウエストライン、臀部の近傍を補正する。
図3に、後ろ身頃3の体形補正部分5aの断面図を示している。後ろ身頃3は、表布部材10が表側、裏布部材20が裏側(表布部材10に対して裏布部材20が裏側)となるように、表布部材10と裏布部材20とを重ねて、それらの一部を縫い合わせることで形成されている。図中の直線Lは、縫い目のうちの1つを示している。表布部材(第1の布部材)10は、背中−ウエスト−臀部にほぼ沿い、全体として所望の体形、またはその体形に近くなるように裁断された第1の布11を含んでいる。裏布部材(第2の布部材)20は、伸縮性を有する2枚の第2の布21aおよび21bを有している。第1の布11および2枚の第2の布21aおよび21bとしては、一様な伸縮性を有する同一の素材が用いられている。
第2の布21aおよび21bは、一方の布21aを衣類1の身体側、すなわち、裏側(外側)1a、他方の布21bを衣類1の表側(内側)1bとし、互いに熱圧着されている。詳しくは、布21aは、第1の布11と略同形状に裁断されている。布21bは、布21aと比べて面積が小さくなるように裁断されている。そして、これら第2の布21aおよび21bは、前身頃2と後ろ身頃3とのサイドの縫い合わせ部分では2枚重ねとなり、途中で1枚となるように圧着されている。
裏布部材20においては、重ねられた第2の布の枚数が体形補正部分(後脇、ウエストライン、臀部の近傍と対応する部分)5aの途中で少なくなる。すなわち、本例においては、裏布部材20の内側の第2の布21bは、外側の第2の布21aに対し、途中まで積層されており、その後は、裏布部材20は、外側の第2の布21aのみとなる。このため、裏布部材20が身体を支持するパワーが途中で切り替わる。布の枚数の多い外側部分では、弾性係数が高くなり、伸縮抵抗が大きくなるので、伸縮量が小さくなる。このため、体型を補正する力が大きくなり、所望の体形に近づくように、後脇、ウエストライン、臀部を、身体の内側(身体の中央側)に寄せたり、下側から持ち上げるように補正することができる。一方、布の枚数の少ない内側部分では、弾性係数が低くなり、伸縮抵抗が小さくなるので、伸縮量が大きくなる。このため、ウエストや臀部に無駄な力を与えることがなく、当該部位をソフトに包み、ユーザの体形本来に近い丸みのあるシルエットを形成することができる。
さらに、裏布部材20においては、第2の布21aおよび21bは、熱圧着されている。このため、図2において破線で第2の布21bの端を示しているが、この破線に沿って縫い目が存在するわけではない。したがって、体形補正部分5aは全体として布の厚み程度の段差しかなく、さらに、その段差は、表布部材10の布11と、裏側の第2の布21aにより挟みこまれているので目立たず、衣類1の着心地もよい。このため、体形補正部分5aにより、滑らかで、柔らかく、全体が連続した丸みのあるシルエットを形成することが可能となる。また、補正パワーを切り替える箇所が縫い目として現れないので、ボディースーツ1の装飾的なデザインとは分けて、補正パワーを切り替えることが可能となり、よりフレキシブルに体形を補正すること可能となる。そして、裏布部材20の第2の布の枚数を段階的に変えたところに縫い目が現れないので、下着(ボディースーツ)1に上着を重ねると、補正パワーの切り替わりはほとんど分からなくなり、上着の着こなしも容易になる。
(第2の実施形態)
図4に、ボディースーツの変形例を説明するために、ボディースーツのバックスタイルを示している。図5に、後ろ身頃3の体形補正部分5aの断面図を示している。
この変形例もまた、ボディースーツ1の後ろ身頃3は、表布部材10と裏布部材20とを重ね合わせ、これらの一部を縫い合わせることで形成されている。表布部材(第1の布部材)10は、上記と同様、背中−ウエスト−臀部にほぼ沿い、所望の体形となるように裁断された第1の布11を含んでいる。裏布部材(第2の布部材)20は、伸縮性を有する3枚の第2の布21a、21bおよび21cを有している。第1の布11ならびに3枚の第2の布21a、21bおよび21cとしては、一様な伸縮性を有する同一の素材が用いられている。
3枚の第2の布21a、21bおよび21cは、3層構造となるように、互いに隣り合う布同士が熱圧着されている。詳しくは、積層された第2の布21a、21bおよび21cのうちの最も裏側(外側)1aとなる布21aは、第1の布11と略同形状に裁断されている。第2の布21a、21bおよび21cのうち最も表側1bとなる布21cは、布21aとなるものと比べて面積が小さくなるように裁断されている。第2の布21a、21bおよび21cのうちの真ん中に位置する布21bは、布21aと布21cとの間の面積となるように裁断されている。そして、これら第2の布21a、21bおよび21cは、前身頃2と後ろ身頃3とのサイドの縫い合わせ部分では3枚であり、内側(身体の中央側)に向かうに従って、2枚、1枚と枚数が段階的に減るように、布21aと布21bおよび布21bと布21cがそれぞれ圧着されている。このため、枚数が段階的に切り替わる部分が、図4では破線で示されているが、上記の実施例と同様に、これらの枚数が変わり、それにより補正パワーが切り替わる境界部分は、視覚的にはほとんど分からない。
この例では、裏布部材20においては、脇から背中に向かって第2の布21a〜21cの枚数が3枚から1枚へ、段階的に変化している。すなわち、表布部材10と裏布部材20が重ねられた体形補正部分(後脇、ウエストライン、臀部の近傍と対応する部分)5aの外側1aから内側1bに向けて、第2の布21a〜21cの枚数が段階的に少なくなるように形成されている。面積で言うと、裏布部材20は、積層された複数の第2の布21a、21bおよび21cのうち、裏側1aの方の布21aおよび21bの面積が、表側1bの方の布21cの面積に対し、段階的に大きくなるように形成されている、したがって、このボディースーツ1では、身体の外側(脇)から内側(身体の中央側)にかけて、身体に与える圧力が段階的に変化する。枚数の多い外側部分(脇)では、伸縮量が小さくなるため、体型を補正する力が大きくなり、後脇、ウエストライン、臀部を、身体の内側(身体の中央側)に寄せたり、下側から持ち上げることができ、補正量を大きくできる。一方、枚数の少ない内側部分(身体の中央側)では、伸縮量が大きくなるため、ウエストや臀部に無駄な力を与えることがなく、当該部位をソフトに包み、補正量を小さくして身体本来の丸みのあるシルエットを形成することができる。そして、このような補正量は、裏側の第2の布が重ねられた枚数が段階的に変わることにより段階的に変わり、場所による補正量の差分が小さくなるので、表布部材10に沿って、より自然で、かつ、めり張りのあるラインが得られるように、体形を補正できる。これら第1および第2の実施形態は、ボディースーツに限らず、ガードルなどにも好適である。
(第3の実施形態)
図6に、ボディースーツのさらなる変形例を説明するために、ボディースーツ1のブラジャー領域A1のカップ部30を後側から見た図を示している。図7に、カップ部30の体形補正部分5bの構造を断面図により示している。
ボディースーツ1のカップ部30の体形補正部分5bは、表布部材10と裏布部材20とを重ねて、それらの下側を縫い合わせることで形成されている。このカップ部30の体形補正部分5bは、乳房の形状を下側および側方から補正するものである。
表布部材(第1の布部材)10は、乳房の形状にほぼ沿い、所望の形状となるように立体的に形成された第1の布11aおよび11bを含んでいる。具体的には、表布部材10は、表側に位置するレース11aと裏側に位置するガーゼ11bとの2層構造である。裏布部材(第2の布部材)20は、伸縮性を有する3枚の第2の布21a、21bおよび21cを有している。裏布部材20は、表布部材10よりも小さく形成されている。表布部材10と裏布部材20との間が若干浮くように、これらの布部材10および20は、アンダーバスト部31で縫い合わされている。表布部材10と裏布部材20との間のアンダーバスト部31と対応する領域には、ワイヤーが挟まれている。なお、ワイヤーは省略できる。
第2の布21a、21bおよび21cは、3層構造となるように、互いに隣り合う布同士が熱圧着されている。詳しくは、第2の布21a、21bおよび21cのうちの最も裏側(身体側、重ねられた布の外側)1aとなる布21aは、第1の布11の略半分の面積となる三日月状に裁断されており、その上端は、ストラップ部32の根元まで延びている。第2の布21a、21bおよび21cのうち最も裏側1aとなる布21aおよび真ん中に位置する布21bは同形状であって、最も表側の布21cはそれらよりも面積が小さく、アンダーバスト部31の側で積層されている。したがって、これら第2の布21a〜21cは、アンダーバスト部31と対応する縫い合わせ部分では3枚構造であり、途中から2枚構造となるように圧着されている。
裏布部材20においては、第2の布21a〜21cの枚数が体形補正部分5bの途中、すなわち、内側および上側で少なくなる。このため、このボディースーツ1のカップ部30では、身体の外側から内側(身体の中央側)にかけて、乳房に与えるパワーが途中で切り替わる。裏布部材20の積層された布の枚数の多い外側部分では、弾性係数が大きく、伸縮抵抗が大きくなるので、伸縮量が小さくなる。このため、乳房を補正する力が大きくなり、下から乳房を持ち上げる力および左右の乳房を身体の中央に寄せる力を大きくすることができる。すなわち、裏布部材20により乳房の外側を内側に寄せて、表布部材10からなるカップ部30の形状に補正することができる。
一方、裏布部材20の積層された布の枚数の少ない内側部分では、弾性係数が小さく、伸縮抵抗が小さいので、伸縮量が大きくなる。このため、乳房に無駄な力を与えることがなく、当該部位をソフトに包み、身体の本来の形状に沿った丸みのあるシルエットを形成することができる。さらに、1枚の布21aで形成されている内側部分は、補正パワーが小さいので、ストラップ部32の根元まで延ばすことにより、身体に無理な力を与えずに、乳房の上方の形状を柔らかく、外側から内側に寄せることができる。したがって、乳房の上方の形状を、穏やかに外側から内側に寄せることができ、自然な趣で、乳房の形状を所望の形状、またはそれに近い形状に補正できる。
(第4の実施形態)
図8に、ボディースーツのさらなる変形例を説明するために、ボディースーツ1のカップ部30を後側から見た図を示している。図9に、カップ部30の体形補正部分5bの断面図を示している。
ボディースーツ1のカップ部30は、上記と同様、乳房の形状を補正する体形補正部分5bを含んでおり、表布部材10と裏布部材20とを重ねて、アンダーバスト側31を縫い合わせることで形成されている。
裏布部材20の3枚の第2の布21a、21bおよび21cは、互いに隣り合う布同士が熱圧着されている。詳しくは、第2の布21a、21bおよび21cのうちの最も裏側(外側)1aとなる布21aは、第1の布11の略半分の面積となる三日月状に裁断されており、その上端は、ストラップ部32の根元まで延びている。第2の布21a、21bおよび21cのうち最も表側1bとなる布21cは、布21aと比べて面積が小さくなるように裁断されている。第2の布21a、21bおよび21cのうちの真ん中に位置する布21bは、布21aと21cの中間の面積となるように裁断されている。そして、これら第2の布21a、21bおよび21cは、アンダーバスト部31と対応する縫い合わせ部分では3枚構造であり、内側(身体の中央側)に向かうに従って、3枚、2枚、1枚と、枚数が段階的に少なくなるように圧着されている。
このため、このボディースーツ1のカップ部30の体形補正部分5bでは、裏布部材20により、身体の外側から内側にかけて、乳房に与えられるパワー(圧力)、すなわち、体形を補正するパワーが段階的に変化する。枚数の多い外側部分では、伸縮量が小さくなるため、乳房を補正する力が大きくなり、下から乳房を持ち上げる力および左右の乳房を身体の中央に寄せる力を大きくすることができる。一方、枚数の少ない内側部分では、伸縮量が大きくなるため、補正パワーが小さく、乳房に無駄な力を与えることがなく、当該部位をソフトに包み、丸みのあるシルエットを形成することができる。そして、補正パワーは身体の外側から内側に向かって段階的に変わるので、乳房の外側の形状をより強調して補正し、内側の形状は本来の形状に近づけるように補正し、その間を形状が無理のない、自然な趣となるように補正できる。また、補正パワーが徐々に変化するので、身体に無理な力が加わり難く、肩こりなどの発生を抑制できる。これら第3および第4の実施形態は、ブラジャーなどにも好適である。
また、上記では、ブラジャー、ガードルなどの機能を備えたボディースーツを例にとって説明したが、本考案は、ブラジャー、ショーツおよびガードルなどの下着(衣類)においても、同様に適用することができる。
ボディースーツのフロントスタイルを示す図。 第1の実施形態にかかるボディースーツのバックスタイルを示す図。 図2中のIII-III線に沿って切断して示す断面図。 第2の実施形態にかかるボディースーツのバックスタイルを示す図。 図4中のV-V線に沿って切断して示す断面図。 第3の実施形態にかかるボディースーツのカップ部を後側から見た図。 図6中のVII-VII線に沿って切断して示す断面図。 第4の実施形態にかかるボディースーツのカップ部を後側から見た図。 図8中IX-IX線に沿って切断して示す断面図。
符号の説明
1 ボディースーツ(衣類)、 5a、5b 体形補正部分
10 表布部材(第1の布部材)、 11、11a、11b 第1の布
20 裏布部材(第2の布部材)、 21a〜21c 第2の布

Claims (7)

  1. 身体の湾曲している所定の部位を補正する体形補正部分を有する衣類であって、
    前記体形補正部分の少なくとも一部分は、第1の布により前記所定の部位にほぼ沿うように形成された第1の布部材と、伸縮性を有する第2の布が複数枚積層されてなる第2の布部材とを、前記第1の布部材に対して前記第2の布部材が表または裏になるように、それらの一部を縫い合わせることで形成されており、
    前記第2の布部材は、前記第2の布の枚数が段階的に変化しており、複数の前記第2の布は、貼り合わせられている、衣類。
  2. 請求項1において、複数の前記第2の布は、熱圧着されている、衣類。
  3. 請求項1において、前記第1の布および複数の前記第2の布としては、一様な伸縮性を有する同一の素材が用いられている、衣類。
  4. 請求項1において、前記第2の布部材は、前記身体側である、当該衣類の裏側に設けられており、前記第1の布部材は、表側に設けられている、衣類。
  5. 請求項4において、前記第2の布部材は、積層された複数の前記第2の布のうち、前記裏側の方の布の面積が、前記表側の方の布の面積に対し、段階的に大きくなるように形成されている、衣類。
  6. 請求項1において、前記第2の布部材は、前記体形補正部分の外側から内側に向けて、積層された複数の前記第2の布の枚数が段階的に少なくなるように形成されている、衣類。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、当該衣類は、ブラジャー、ショーツ、ボディースーツ、ガードルから選ばれたものである、衣類。
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