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JP3124041B2 - アレルギー性皮膚炎治療剤 - Google Patents

アレルギー性皮膚炎治療剤

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Publication number
JP3124041B2
JP3124041B2 JP10511465A JP51146598A JP3124041B2 JP 3124041 B2 JP3124041 B2 JP 3124041B2 JP 10511465 A JP10511465 A JP 10511465A JP 51146598 A JP51146598 A JP 51146598A JP 3124041 B2 JP3124041 B2 JP 3124041B2
Authority
JP
Japan
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acid
type
allergic
pharmaceutical composition
lysyl
Prior art date
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Application number
JP10511465A
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English (en)
Inventor
弘明 白波瀬
彰久 吉見
正平 中村
守 神田
文男 深田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyoto Pharmaceutical Industries Ltd
Original Assignee
Kyoto Pharmaceutical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyoto Pharmaceutical Industries Ltd filed Critical Kyoto Pharmaceutical Industries Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP3124041B2 publication Critical patent/JP3124041B2/ja
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/335Heterocyclic compounds having oxygen as the only ring hetero atom, e.g. fungichromin
    • A61K31/35Heterocyclic compounds having oxygen as the only ring hetero atom, e.g. fungichromin having six-membered rings with one oxygen as the only ring hetero atom
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D311/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings
    • C07D311/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D311/04Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring
    • C07D311/22Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring with oxygen or sulfur atoms directly attached in position 4
    • C07D311/24Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring with oxygen or sulfur atoms directly attached in position 4 with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached in position 2
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    • A61K31/352Heterocyclic compounds having oxygen as the only ring hetero atom, e.g. fungichromin having six-membered rings with one oxygen as the only ring hetero atom condensed with carbocyclic rings, e.g. methantheline 
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/08Antiallergic agents

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステ
ル又はその非毒性塩を有効成分とするIV型アレルギー反
応が関与するアレルギー性皮膚炎治療剤、特に接触皮膚
炎治療剤およびアトピー性皮膚炎治療剤に関する。
背景技術 アレルギー性皮膚炎の代表的なものとして接触皮膚
炎、アトピー性皮膚炎等が挙げられる。
接触皮膚炎は、物質が皮膚に接触することにより発症
する皮膚の炎症であり、ある物質、例えばウルシ等の植
物、化粧品、洗剤、衣類、市販外用薬等が皮膚に接触し
た時に、その物質の刺激性が個体の抵抗閾値を越えてい
る場合や、個体が接触した物質に感作されている場合に
発症する。接触皮膚炎の発症には物質の物理化学的性質
や感作活性、接触頻度、個体の素因等が関与する。その
病型は、刺激性皮膚炎、光毒性皮膚炎、アレルギー性皮
膚炎、光アレルギー性皮膚炎、接触蕁麻疹および全身接
触型皮膚炎等がある。接触皮膚炎の臨床症状としては、
紅斑、浮腫、丘疹さらに小水疱、びらん、そう痒等を伴
った急性湿疹が見られ、反復すると、苔癬化、浸潤を伴
う湿疹となる。これら疾患の発症機序は、T細胞が関与
するIV型アレルギー反応(遅延型アレルギー反応)によ
るものと考えられている。IV型アレルギー反応は、感作
IV細胞と抗原との反応により感作T細胞からリンホカイ
ンが放出され、細胞障害等を起こすことにより現れるア
レルギー反応である。
アトピー性皮膚炎は、一定の物質に対する過敏症であ
るアトピー素因を有するために、外来性因子、すなわち
種々の抗原により発症する。臨床症状は著明なそう痒
感、皮膚の肥厚、浸潤、苔癬化等が挙げられる。この発
生機序は、IgEが関与するI型アレルギー反応(即時型
アレルギー反応)によるものと言われてきたが、必ずし
も定かでない。近年では、この疾患の発生機序に、IV型
アレルギー反応が大きく関与しているものと考えられて
おり、実際、その臨床症状もIV型アレルギー反応に起因
するとされている上述の接触皮膚炎の症状に極めて類似
する。
現在、接触皮膚炎の治療薬としては、抗ヒスタミン剤
とステロイド剤が、また、アトピー性皮膚炎に対して
は、これらに加えていわゆる抗アレルギー剤の一部が主
に使用されている。
抗ヒスタミン剤としては、塩酸ジフェンヒドラミン、
メキタジン、塩酸プロメタジン、マレイン酸クロルフェ
ニラミン等が使用されているが、そう痒感を軽減させる
ことが主な目的である。
ステロイド剤としては、プレドニゾロン、酪酸ヒドロ
コルチゾン、吉草酸デキサメサゾン、ジプロピオン酸ベ
タメサゾン、プロピオン酸クロベタゾール等が用いられ
ている。しかし、これらは治療効果は認められるもの
の、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、糖尿病、消
化性潰瘍、多毛、脱毛、色素沈着等の副作用があり、望
ましい治療薬とは言えない。
また、抗アレルギー剤としては、トラニラスト、フマ
ル酸ケトチフェン、オキサトミド、塩酸アゼラスチン等
が使われている。しかし、いずれも満足する治療効果は
得られておらず、接触皮膚炎には用いられてはいない。
一般に、従来のいわゆる抗アレルギー剤、例えば、ト
ラニラスト、オキサトミド、ペミロラストカリウム、レ
ピリナスト、フマル酸エメダスチン、塩酸エピナスチン
等は、IV型アレルギー反応が大きく関与していると考え
られている接触皮膚炎およびアトピー性皮膚炎に対して
無効あるいは満足する治療効果を示さない。これは、こ
れらのいわゆる抗アレルギー剤が、IgEが関与するI型
アレルギー反応(即時型アレルギー反応)のみに対して
抑制作用を有し、IV型アレルギー反応抑制作用を有しな
いためと考えられる(Kobayashi,K.et al.:Japan.J.Pha
rmacol.63,73−81(1993),大森健守他:日薬理誌80,2
61−270(1982),Yanagihara,Y.et al.:Japan.J.Pharma
col.51,93−100(1989),高橋和雄他:日薬理誌88,245
−254(1986),斉藤忠之他:日薬理誌89,55−62(198
7),Kamei,C.et al.:Arzneim.−Forsch./Drug Res.41
(II),1150−1153)。
従って、アレルギー性皮膚炎、特に接触皮膚炎および
アトピー性皮膚炎の治療には、炎症部位でのIV型アレル
ギー反応抑制作用が必要であると考えられる。
ところで、先に、一般式(I): 〔式中R1はアミノ基に低級アルキル基が置換されていて
もよいα−アミノ酸残基(エステル結合)を、R2および
R3はそれぞれ低級アルキルオキシ置換又は無置換の低級
アルキル基を示す〕で表される化合物(以下、クロモグ
リク酸誘導体(I)ともいう)が抗アレルギー剤として
使用されることが示された。
上述の諸事情から、安全性が高く、効果の高いIV型ア
レルギー反応が関与するアレルギー性皮膚炎治療剤、特
に接触皮膚炎治療剤およびアトピー性皮膚炎治療剤の開
発が待ち望まれている。
本発明の目的は、安全性が高く経口投与可能な、IV型
アレルギー反応が関与する接触皮膚炎、およびIV型およ
びI型アレルギー反応が関与するアトピー性皮膚炎等の
アレルギー性皮膚炎に有効な薬剤を提供することであ
る。
発明の開示 本発明者らは、上記の課題に関し種々研究を重ねた結
果、次式(II): で表されるクロモグリク酸誘導体、すなわちL−リシル
クロモグリク酸ジエチルエステルおよびその非毒性塩
が、消化管から良好に吸収されて、IV型アレルギー反応
の関与する接触皮膚炎、およびI型およびIV型アレルギ
ー反応の関与するアトピー性皮膚炎等のアレルギー性皮
膚炎の治療に有効であることを見出し、さらに研究を重
ねて本発明を完成した。
すなわち本発明は次の通りである。
(1)L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステル又は
その非毒性塩を有効成分とするIV型アレルギー反応が関
与するアレルギー性皮膚炎治療剤。
(2)L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステル又は
その非毒性塩を有効成分とするI型およびIV型アレルギ
ー反応が関与するアレルギー性皮膚炎治療剤。
(3)L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステル又は
その非毒性塩を有効成分とする接触皮膚炎治療剤。
(4)L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステル又は
その非毒性塩を有効成分とするアトピー性皮膚炎治療
剤。
(5)経口投与製剤の形態である上記(1)〜(4)の
いずれかに記載の治療剤。
(6)有機酸をさらに配合した上記(1)〜(5)のい
ずれかに記載の治療剤。
(7)有機酸が、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエ
ン酸、コハク酸、リンゴ酸、シュウ酸、マンデル酸、マ
ロン酸、安息香酸からなる群より選ばれる少なくとも1
つの有機カルボン酸である上記(6)に記載の治療剤。
(8)L−リシルクロモグリク酸ジエチルエスエル又は
その非毒性塩、および医薬的に許容される担体を含有す
る、IV型アレルギー反応が関与するアレルギー性皮膚炎
の治療用医薬組成物。
(9)L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステル又は
その非毒性塩、および医薬的に許容される担体を含有す
る、I型およびIV型アレルギー反応が関与するアレルギ
ー性皮膚炎の治療用医薬組成物。
(10)L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステル又は
その非毒性塩、および医薬的に許容される担体を含有す
る、接触皮膚炎の治療用医薬組成物。
(11)L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステル又は
その非毒性塩、および医薬的に許容される担体を含有す
る、アトピー性皮膚炎の治療用医薬組成物。
(12)経口投与製剤の形態である上記(8)〜(11)の
いずれかに記載の治療用医薬組成物。
(13)有機酸をさらに配合した上記(8)〜(12)のい
ずれかに記載の治療用医薬組成物。
(14)有機酸が、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエ
ン酸、コハク酸、リンゴ酸、シュウ酸、マンデル酸、マ
ロン酸、安息香酸からなる群より選ばれる少なくとも1
つの有機カルボン酸である上記(13)に記載の治療用医
薬組成物。
(15)有効量のL−リシルクロモグリク酸ジエチルエス
テル又はその非毒性塩を患者に投与することからなる、
IV型アレルギー反応が関与するアレルギー性皮膚炎の治
療方法。
(16)IV型アレルギー反応が関与するアレルギー性皮膚
炎の治療のためのL−リシルクロモグリク酸ジエチルエ
ステル又はその非毒性塩の使用。
(17)IV型アレルギー反応が関与するアレルギー性皮膚
炎の治療用薬剤の製造のためのL−リシルクロモグリク
酸ジエチルエステル又はその非毒性塩の使用。
(18)上記(8)〜(14)のいずれかに記載の治療用医
薬組成物、および当該医薬組成物をIV型アレルギー反応
が関与するアレルギー性皮膚炎の治療に使用しうるかま
たは使用すべきであることを記載した書類を含む商業的
パッケージ。
本発明において、L−リシルクロモグリク酸ジエチル
エステルをその後述の如き非毒性塩、特に酸付加塩とす
ることによって、吸収効率をより高めると同時にL−リ
シルクロモグリク酸ジエチルエステルの安定化、単離操
作ならびに経口投与製剤の製剤化を容易にできる。
また、本発明においては、有機酸の存在下にL−リシ
ルクロモグリク酸ジエチルエステルを経口投与すればL
−リシルクロモグリク酸ジエチルエステルの消化管内で
の溶解性が著しく高まる。従って、本発明のアレルギー
性皮膚炎治療剤には後述の如き有機酸を配合することが
好ましい。
L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステルは、公知
の化合物であり、自体既知の手段によって製造すること
ができる。例えば、クロモグリク酸ジエチルエステル
と、L−リジンとを反応させる方法を用いて製造され
る。
L−リシンは、遊離カルボン酸のまま、あるいはその
反応性誘導体として本反応に供せられる。
L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステルは、その
アミノ酸残基において非毒性塩(酸付加塩)を形成して
いることが好ましく、かかる非毒性塩を形成するための
酸としては、アミノ酸残基部分と塩を形成し得、かつ医
薬上許容される酸であれば特に制限はない。かかる酸と
しては、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸などの鉱酸や、シュ
ウ酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、メタ
ンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸が例示さ
れる。かかる塩とすることによって、一層消化管からの
吸収性が改善され、また製剤化も容易となる。
以上のようにして製造されるL−リシルクロモグリク
酸ジエチルエステル又はその非毒性塩を公知の方法に従
って医薬用賦形剤で希釈することにより接触皮膚炎治療
剤およびアトピー性皮膚炎治療剤等のアレルギー性皮膚
炎治療剤、就中経口投与用アレルギー性皮膚炎治療剤を
製造することができる。希釈は混合等公知の方法に従っ
て行われる。賦形剤として具体的には、例えばデンプ
ン、乳糖、砂糖、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム等
が挙げられる。
当該アレルギー性皮膚炎治療剤の消化管における溶解
性、血中への吸収性および皮膚への移行性をさらに高め
るためには、当該アレルギー性皮膚炎治療剤にさらに有
機酸を添加することが好ましい。この有機酸としては医
薬上許容されるものであれば特に制限はなく、例えばマ
レイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、リ
ンゴ酸、シュウ酸、マンデル酸、マロン酸、安息香酸な
どの有機カルボン酸等が好ましいものとして挙げられ
る。かかる有機酸の添加量はL−リシルクロモグリク酸
ジエチルエステル1モルに対して通常0.05〜6モル、好
ましくは0.05〜3モルである。
当該アレルギー性皮膚炎治療剤には必要に応じてさら
に他の添加剤を配合してもよい。この添加剤には、例え
ば結合剤(デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セル
ロースなど)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、タ
ルクなど)、崩壊剤(カルボキシメチルセルロースカル
シウム、タルクなど)が好ましい添加剤として挙げられ
る。諸成分を配合した後、混合物を公知の方法に従い、
例えばカプセル剤、錠剤、細粒剤、顆粒剤、ドライシロ
ップ等の経口投与に適した剤型に製剤化できる。錠剤に
製剤化されることが特に好ましい。
本発明により得られるアレルギー性皮膚炎治療剤は、
抗I型アレルギー活性および抗IV型アレルギー活性を有
し、かつ消化管からの高い吸収性、皮膚移行性をも有す
ることから、経口用アレルギー性皮膚炎治療剤として使
用することができる。
当該治療剤を経口投与する場合、1日量を1〜3回に
分けて経口投与することが望ましい。投与量は、患者の
病状、年齢、体重等によって異なるが、有効成分である
L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステルまたはその
非毒性塩として、成人の場合1日に20〜600mgを1〜3
回に分けて投与し得る。
実施例 以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステル二塩酸塩の
合成 (1)グロモグリク酸ジエチルエステル524mg、ジ−t
−ブトキシカルボニル−L−リシン520mg、ジメチルア
ミノピリジン61mgを塩化メチレン10mlに加える。0℃で
N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド310mgを加え同温
で30分、室温で6時間攪拌する。析出した尿素体を濾
別、濾液を濃縮、シリカゲルカラムクロマトにより精製
し、ジ−t−ブトキシカルボニル−L−リシルクロモグ
リク酸ジエチルエステル580mg(収率、68%)を得る。
(2)(1)で得られた化合物470mgをギ酸1.1mlに溶解
し、氷冷下1.4M−塩化水素ジオキサン溶液2.8mlを加
え、室温で30分攪拌する。反応液をイソプロピルエーテ
ルに注加し析出物を濾取することによりL−リシルクロ
モグリク酸ジエチルエステル二塩酸塩351mg(収率、88
%)を得る。
試験例1 L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステル二塩酸塩の
IV型アレルギー性皮膚炎抑制作用試験 雄性の6週齢IRCマウス(チャールズリバー)を10匹
ずつ、対照群と投与群の2群に割り付けた。対照群には
蒸留水10ml/kgを、また、投与群にはL−リシルクロモ
グリク酸ジエチルエステル二塩酸塩100mg/kgをそれぞれ
1日2回14日間にわたり投与した。投与8日目の1回目
投与後、全例にペントバルビタールナトリウム(55mg/k
g)を腹腔内投与し、腹部を除毛した。アセトン−オリ
ーブ油(混合比、1:4)に溶解した5%塩化ピクリル50
μlを除毛部位(直径役2cm)に塗布した。塗布後5日
目(投与12日目)の1回目投与後、全例にエーテル麻酔
を施し、両耳介厚をdial thickness gauge(ミツトヨ
株式会社)を用いて測定し、アセトン−オリーブ油(混
合比、1:4)に溶解した5%塩化ピクリル10μlを右耳
介の表裏に、また、アセトン−オリーブ油(混合比、1:
4)10μlを左耳介の表裏に塗布した。この抗原チャレ
ンジ48時間後に、エーテル麻酔下両耳介厚さdial thic
kness gaugeを用いて測定した。
各動物につき、溶媒塗布側耳介厚と抗原塗布側耳介厚
の差を求めた。この結果の以下の表1に示す。t−検定
により対照群と比較した結果、投与群において有意な耳
介腫脹の抑制作用が認められた。
次に、雄性の6週齢IRCマウス(チャールズリバー)
を10匹ずつ、対照群と投与群の2群に割り付けた。対照
群には蒸留水10ml/kgを、また、投与群にはL−リシル
クロモグリク酸ジエチルエステル二塩酸塩100mg/kgをそ
れぞれ1日2回、36日間にわたり投与した。投与8日目
の2回目投与前に、全例にペントバルビタールナトリウ
ム(55mg/kg)を腹腔内投与し、両耳介厚をdial thick
ness gauge(ミツトヨ株式会社)を用いて測定した
後、左右耳介の表裏にアセトン−オリーブ油(混合比、
3:1)に溶解した0.2%ジニトロフルオロベンゼン(DNF
B)を25μlずつ塗布した。塗布24時間後にエーテル麻
酔下、dial thickness gaugeを用いて各マウスの両耳
介厚を測定した。以後1週間毎に、4回、同様な操作を
繰り返した。
各マウスについて1回目の塗布前の両耳介厚の測定値
からの両耳介厚の変化を算出した。なお、各マウスの左
右耳介厚の変化値の平均値をその動物の変化値とした。
この結果を以下の表2に示す。
第1回塗布前の耳介厚は両群間で異ならなかった。0.
2%DNFB反復塗布により耳介厚は経時的に増大した。t
−検定により対照群と比較した結果、投与群において2
回目塗布以降、有意な耳介腫脹の抑制作用が認められ
た。
これらの結果より、当該化合物が抗IV型アレルギー活
性を有し、接触皮膚炎およびアトピー性皮膚炎等のアレ
ルギー性皮膚炎に有効な治療剤となりうることが明らか
になった。
以下に製剤処方例を示す。
製剤処方例1 下記の組成よりなる錠剤は、通常の方法で製造する。
実施例1の化合物 5mg ポリビニルピロリドン 20mg デンプン 75mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 製剤処方例2 下記の組成よりなる錠剤は、通常の方法で製造する。
実施例1の化合物 10mg 酒石酸 50mg デンプン 50mg ステアリン酸マグネシウム 3mg 製剤処方例3 下記の組成よりなる錠剤は、通常の方法で製造する。
実施例1の化合物 25mg ポリビニルピロリドン 20mg デンプン 75mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 製剤処方剤4 下記の組成よりなる錠剤は、通常の方法で製造する。
実施例1の化合物 50mg ポリビニルピロリドン 20mg デンプン 75mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 製剤処方例5 下記の組成よりなる錠剤は、通常の方法で製造する。
実施例1の化合物 100mg ポリビニルピロリドン 20mg デンプン 75mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 産業上の利用可能性 本発明で使用されるL−リシルクロモグリク酸ジエチ
ルエステルおよびその非毒性塩は、皮膚への組織移行性
が良好であり、経口投与した場合、消化管から速やかに
吸収され、高い血中濃度で移行し薬効を発現する。該化
合物は、抗IV型アレルギー活性を有するため、従来の抗
アレルギー剤では充分な効果が得られなかった、主とし
てIV型アレルギー反応により惹起される接触皮膚炎、お
よび、I型およびIV型アレルギー反応により惹起される
アトピー性皮膚炎にも有効である。従って、当該化合物
はIV型アレルギー反応が関与するアレルギー性皮膚炎全
般、特に抗原物質の皮膚接触に起因する皮膚炎等のアレ
ルギー性皮膚炎に有効で、経口投与可能な治療剤として
使用し得るものである。
本出願は日本で出願された平成8年特許願第230923号
を基礎としており、その内容は本明細書にすべて包含す
るものとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深田 文男 大阪府大阪市福島区玉川4―4―27 (56)参考文献 特開 昭62−42981(JP,A) 大阪府病院薬剤師会編「医薬品要覧 第5版」(1992)薬業時報社、第1824− 1825頁 medicina,Vol.28,N o.2,(1991−2),p.257−261 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/352 C07D 311/24 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステ
    ル又はその非毒性塩を有効成分とするIV型アレルギー反
    応が関与するアレルギー性皮膚炎治療剤。
  2. 【請求項2】L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステ
    ル又はその非毒性塩を有効成分とするI型およびIV型ア
    レルギー反応が関与するアレルギー性皮膚炎治療剤。
  3. 【請求項3】L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステ
    ル又はその非毒性塩を有効成分とする接触皮膚炎治療
    剤。
  4. 【請求項4】L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステ
    ル又はその非毒性塩を有効成分とするIV型アレルギー反
    応が関与するアトピー性皮膚炎治療剤。
  5. 【請求項5】経口投与製剤の形態である請求の範囲第1
    項〜第4項のいずれかに記載の治療剤。
  6. 【請求項6】有機酸をさらに配合した請求の範囲第1項
    〜第5項のいずれかに記載の治療剤。
  7. 【請求項7】有機酸が、マレイン酸、フマル酸、酒石
    酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、シュウ酸、マンデ
    ル酸、マロン酸、安息香酸からなる群より選ばれる少な
    くとも1つの有機カルボン酸である請求の範囲第6項記
    載の治療剤。
  8. 【請求項8】L−リシルクロモグリク酸ジエチルエスエ
    ル又はその非毒性塩、および医薬的に許容される担体を
    含有する、IV型アレルギー反応が関与するアレルギー性
    皮膚炎の治療用医薬組成物。
  9. 【請求項9】L−リシルクロモグリク酸ジエチルエステ
    ル又はその非毒性塩、および医薬的に許容される担体を
    含有する、I型およびIV型アレルギー反応が関与するア
    レルギー性皮膚炎の治療用医薬組成物。
  10. 【請求項10】L−リシルクロモグリク酸ジエチルエス
    テル又はその非毒性塩、および医薬的に許容される担体
    を含有する、接触皮膚炎の治療用医薬組成物。
  11. 【請求項11】L−リシルクロモグリク酸ジエチルエス
    テル又はその非毒性塩、および医薬的に許容される担体
    を含有する、IV型アレルギー反応が関与するアトピー性
    皮膚炎の治療用医薬組成物。
  12. 【請求項12】経口投与製剤の形態である請求の範囲第
    8項〜第11項のいずれかに記載の治療用医薬組成物。
  13. 【請求項13】有機酸をさらに配合した請求の範囲第8
    項〜第12項のいずれかに記載の治療用医薬組成物。
  14. 【請求項14】有機酸が、マレイン酸、フマル酸、酒石
    酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、シュウ酸、マンデ
    ル酸、マロン酸、安息香酸からなる群より選ばれる少な
    くとも1つの有機カルボン酸である請求の範囲第13項記
    載の治療用医薬組成物。
  15. 【請求項15】請求の範囲第8項〜第14項のいずれかに
    記載の治療用医薬組成物、および当該医薬組成物をIV型
    アレルギー反応が関与するアレルギー性皮膚炎の治療に
    使用しうるかまたは使用すべきであることを記載した書
    類を含む商業的パッケージ。
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