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JP3121126B2 - 防音戸 - Google Patents

防音戸

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Publication number
JP3121126B2
JP3121126B2 JP04182590A JP18259092A JP3121126B2 JP 3121126 B2 JP3121126 B2 JP 3121126B2 JP 04182590 A JP04182590 A JP 04182590A JP 18259092 A JP18259092 A JP 18259092A JP 3121126 B2 JP3121126 B2 JP 3121126B2
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JP
Japan
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soundproof door
frame
vertical
frame material
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JP04182590A
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JPH0626284A (ja
Inventor
一哲 梅岡
将行 奥澤
隆 中井
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一部が透視可能にな
っている防音戸に関する。
【0002】
【従来の技術】AVルームやピアノ練習室等ではデザイ
ン面などから、また、カラオケルーム等では青少年非行
防止のための条例等の法的規制により、内部が透視でき
るドアが使われている。普通、ドアに透明ガラスが嵌め
込まれ室内外の透視が出来るようになっている。一方、
AVルームやピアノ練習室あるいはカラオケルームで
は、大量の騒音が発生するため、ドアには遮音性能の高
い防音ドアが使われる。
【0003】この防音ドアは、框材とその中に配置され
た中枠材からなる骨組材を備え、中枠材には透明板が嵌
められ、框材と中枠材の間の空間は両面が表面板で塞が
れている構成となっている。また、普通、表面板の間の
空間には吸音材が充填されていたり、さらには、周囲に
沿って外枠が取り付けられたりもしている。この防音ド
アは、遮音性能が高周波域では十分であるが、低周波域
では十分と言えない。一般的に、低周波域の音は減衰し
難くて低周波域の遮音性能を簡単に向上させることが難
しいとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記事情
に鑑み、低周波域で優れた遮音性能を有する防音戸を提
供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明にかかる防音戸は、少なくとも四周に配置
された框材とこれらの框材で囲まれた空間の中に配置さ
れた中枠材からなる骨組材を備え、前記中枠材で囲まれ
た空間には透明板が嵌められ、前記框材と中枠材の間の
空間の両面が表面板で塞がれており、この塞がれた空間
内には前記2枚の表面板に共に密接するようにして桟材
が組み込まれていて、桟材で区切られた小空間を塞ぐ仮
想的な小表面板の固有曲げ振動周波数が1kHz以上であ
る構成となっている。
【0006】以下、この発明を、具体的に説明する。こ
の発明の防音戸では、骨組材における中枠材の間に透明
板が設けられていて、戸を開かなくても透視できるので
あるが、使われる透明板としては、ガラス板、例えば、
6mmの厚みのガラス板2枚の間に透明粘弾性膜を挟み
込んだ合わせガラス板が挙げられる。勿論、合わせガラ
スに限らず、1枚もののガラス板や透明樹脂板などであ
ってもよい。また、表面板としても、薄手の塩化ビニル
樹脂シートに厚手の合板、さらに、その上に化粧合板を
積層した3層構造の複合板が挙げられるが、1枚ものの
単板など他のものであってもよい。
【0007】骨組材を構成する框材や中枠材あるいは桟
材は、木製やプラスチック製のものなどのようにヤング
率が109 N/m2 程度あるものが適当である。普通、
表面板は、桟材だけでなく框材、中枠材とも密接状態に
ある。通常、表面板は、桟材や框材および中枠材と接着
剤で接着固定されている。この発明の防音戸は、室の出
入り口に設けられる防音ドアが典型的な形態として挙げ
られるのであるが、これ以外に、例えば、引き戸形式の
戸の形態のものも挙げられる。
【0008】この発明の防音戸の大きさの一例を挙げれ
ば、外寸法が、縦:約2000mm程度、横:約750
mm程度、総厚み:約50mm程度であって、透明板の
寸法が縦:約1500mm程度、横:約250mm程度
といったところである。
【0009】
【作用】この発明の防音戸は、2枚の表面板で塞がれて
いる骨組材の空間内には両表面板に共に密接するように
して桟材が組み込まれており、これにより、表面板にお
ける固有曲げ振動周波数が高い方に移行する。表面板の
固有曲げ振動周波数では共鳴透過が起こるため、この周
波数では遮音性能が低いのであるが、桟材の組み込みで
固有曲げ振動周波数が高い方に移行した後の低周波域で
は共鳴透過が起こらなくなる結果、この発明の防音戸で
は、低周波域の遮音性能が向上するようになるのであ
る。この点に関して、以下により詳しく説明する。
【0010】平面形状が方形の表面板を周辺で単純支持
した場合、固有曲げ振動周波数は、次の数式に従う。
【0011】
【数1】 D:板の曲げ剛性(N・m) t:表面板の厚み(m) ρ:表面板の密度(kg/m3 ) a,b:表面板の縦横長(m) n,m:任意の整数 上記の数式より、表面板のa,bが小さくなれば表面板
の固有曲げ振動周波数が高い方に移行することが分か
る。一方、防音戸の表面板の固有曲げ振動は、骨組材の
框材や中枠材、桟材の間の各空間がそれぞれ小さな表面
板で塞がれたものとして扱える。表面板が、框材や中枠
材、桟材のところで接着等により固定され振動は各空間
ごとに独立して起こると見做すことが出来るからであ
る。したがって、表面板の固有曲げ振動周波数を考える
場合は、各空間の縦・横の寸法が上の数式のa,bにな
るとして扱えばよく、桟材が組み込まれた分、空間の縦
・横の寸法がそれまでより小さくなり、その結果、固有
曲げ振動周波数が高い方に移行するのである。
【0012】上記の数式から分かるように、曲げ剛性D
や表面板の厚みtあるいは表面板の密度ρの変更によ
り、固有曲げ振動周波数を高くすることも理論上は可能
である。しかしながら、表面板の曲げ剛性D、厚みtや
密度ρは大体決まっていて、変更の余地は少ない。これ
に対し、桟材の組み込みにより、曲げ振動周波数を高い
方に移行させる場合は、表面板自体の変更を伴わずにす
むし、桟材自体は表面から見えないため自由に組み込め
る。骨組材への桟材の組み込みは、表面板の間の各空間
に対応する小表面板(仮想小表面板)について考えた時
に、1kHz以上(より好ましくは4kHz)の固有曲
げ振動周波数になるようにすることが好ましい。出来れ
ば全ての小表面板の固有曲げ振動周波数が1kHz以上
(より好ましくは4kHz)であるのがよい。なお、こ
の発明の防音戸の場合、普通、上記数式のn=1の時
固有曲げ振動数だけを考慮すればよい。n=2以上の時
の固有曲げ振動数は相当に高い周波数で考慮しなくても
よいからである。
【0013】勿論、小表面板の全てが1kHz以上の固有
曲げ振動周波数である必要はない。1kHz未満の固有曲
げ振動周波数である小表面板の占める割合が、表面板の
全面積に対し一定以下(普通10%以下)であれば、特
に問題ない。小表面板の一つでも固有曲げ振動周波数が
高い方に移行することで、防音戸全体の低周波域での遮
音性能に応分の向上がみられる。
【0014】桟材は空間の縦横辺のうち短い方の辺の間
に渡すように組み込むことが効果的である。例えば、前
記の数式においてn=1,m=1としておいて、辺の中
央の間に桟材を渡すものとして考えた場合、新たに出来
る空間に対応した小表面板の固有曲げ振動周波数は、上
の数式のa,bのうちの一方を半分にすることで求めら
れるのであるが、a,bのうち元々短い方を半分にする
方が固有曲げ振動周波数fの増加率が大きいことから上
記のことが分かる。普通、骨組材では、縦框材と縦中枠
材の間に比較的面積の大きな縦長空間が出来ているた
め、桟材が縦方向に配置されている組み込み形態とな
る。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を、図面を参照しな
がら詳しく説明する。図1は、実施例にかかる防音ドア
の外観を一部を破断してあらわし、図2は、この防音ド
アの上端付近の内部構造をあらわし、図3は骨組材全体
をあらわし、図4は骨組材の縦側面をあらわしている。
図5は骨組材の具体的寸法関係をあらわしている。
【0016】図1の防音ドア1は、框材21〜23と框
材21〜23で囲まれた空間の中に配置された中枠材2
4,25からなる骨組材2を備え、中枠材24,25に
は透明板4が嵌められ、框材21〜23と中枠材24,
25の間の空間の両面が表面板3,3で塞がれている。
また、周囲には外枠5が取り付けられている。透明板4
は6mmの厚みのガラス板2枚の間に透明粘弾性膜を挟
み込んだ合わせガラス板である。表面板3,3は、約3
0mmの間(骨組材2の厚み)だけ隔てて配されてお
り、いずれも、厚み1mmの塩化ビニル樹脂シート11
に厚み3.8mmの合板12、さらにその上に厚み2.
7mmの化粧合板13を積層した3層構造の複合板であ
る。
【0017】一方、骨組材2では2本の縦中枠材24,
24が上下の框材21,22の間に渡されていて、中央
および左右の3つの縦長空間が出来ており、中央の縦長
空間は横中枠材25で仕切られており、これらの中枠材
24,25に透明板4が嵌められている。一方、左右の
縦長空間では、中間には縦框材23と縦中枠材24に渡
された横木材28により区画形成された把手機構設置用
枠が設けられている。
【0018】そして、把手機構設置用枠の上下に出来た
小縦長空間には、両表面板3,3に密接している縦桟材
27が横木材28と上下の框材21,22の間に渡され
る形で組み込まれている。縦桟材27は小縦長空間の短
い辺の間に渡されているのである。一方、中央の縦長空
間でも框材21と横中枠材25の間に空間が出来てお
り、面積の大きな下側の空間には遮音性能向上用の縦桟
材27が組み込まれている。なお、縦框材23の把手機
構設置用枠には止め金出入り用の穴(図示省略)が明け
られ、そのままでは穴から戸の内部が覗けてしまうた
め、目隠し材29で戸の内部が覗けないようにしてい
る。表面板3,3の間に出来る空間は、極力、図2にみ
るように、グラスウールなどの吸音材15を充填するよ
うにしている。勿論、全ての空隙に吸音材15を充填す
る必要はない。この実施例の場合、把手機構設置用枠の
空隙Sには吸音材15が充填されていない。
【0019】なお、透明板4の方は、上記のように比較
的厚めの合わせガラス板など低周波域で相応の遮音性能
に優れたものが使われるので、この部分は桟材がなくて
も問題はないが、透明板が、2枚の透明材を空間を隔て
て対向配置してなるものの場合、その間に桟材(例え
ば、透明の桟材)を組み込むようにして遮音性能を高め
るようにしてもよい。
【0020】また、図に、縦桟材27がない以外は同
じ構成・寸法関係の骨組材をあらわす。図の骨組材に
おける空間A〜Cに対応する小表面板の(1次の)固有
曲げ振動周波数は、以下の通りである。 空間A n=1,m=1,516.3Hz ,n=1,m=2,534.6 Hz n=1,m=3,567.3Hz, ,n=1,m=4,770.7 Hz 空間B n=1,m=1,522.9Hz ,n=1,m=2,562.9 Hz n=1,m=3,635.7Hz ,n=1,m=4,1087. 5Hz 空間C n=1,m=1,646.4Hz ,n=1,m=2,930.5 Hz n=1,m=3,1421.1Hz ,n=1,m=4,3369 .8Hz これが、桟材27を入れ細かく空間A〜Cをさらに分割
することにより、固有曲げ振動周波数は、下記のように
高い側に移行する。
【0021】 空間A n=1,m=1, 2431.0Hz ,n=1,m=
2,2443.1Hz n=1,m=3,2463.7Hz ,n=1,m=4,258
0.0Hz 空間B n=1,m=1,2436.4Hz ,n=1,m=
2,2464.9Hz n=1,m=3,2513.9Hz ,n=1,m=4,280
2.9Hz 空間C n=1,m=1,3242.2Hz ,n=1,m=
2,5696.0Hz n=1,m=3,9682.1Hz ,n=1,m=4,1600
4.8Hz 空間A〜Cは、桟材27がないと固有曲げ振動周波数が
1kHz未満であるが、桟材27の組み込みによる分割で
固有曲げ振動周波数が1kHzを超すようになる。その結
果、低周波域での遮音性能が向上することは前述のとお
りである。実施例の防音ドアの音響透過損失の対周波数
特性をあらわす図10のグラフと、縦桟材のない骨組材
を用いた他は同じ構成の防音ドア(参考例)の音響透過
損失の対周波数特性をあらわす図12のグラフを比べれ
ば、この発明の防音ドアの方が縦桟材27の組み入れで
低周波域の遮音性能が大きく向上していることがよく分
かる。
【0022】この発明にかかる防音ドアは、上記のもの
に限らない。例えば、骨組材が、図6,7にみるもので
ある他は、上記の実施例と同じ構成のものが、他の実施
例として挙げられる。図6は他の骨組材の全体構成をあ
らわし、図7は他の骨組材の縦側面をあらわし、図8は
他の骨組材の具体的寸法関係をあらわしている。この他
の実施例の骨組材2の場合、左右の縦長空間には各々2
本の縦桟材27,27が組み込まれていて、固有曲げ振
動周波数が4kHz以上になっており、一方、中央の縦長
空間の下方の框材21と横中枠材25の間の空間Cには
縦桟材が全く組み入れられておらず、したがって、この
空間Cに対応する小表面板は固有曲げ振動周波数は1k
Hzを超すのであるが、表面板の全面積中で占める割合が
僅かなため、防音ドア全体としては、図11に示す他の
実施例の防音ドアの音響透過損失の対周波数特性にみる
ように、低周波域での遮音性能が向上する。
【0023】上記の実施例の場合、縦長空間の短辺に渡
された縦桟材27が、非常に効果的に固有曲げ振動周波
数を高い方に向上させており、いずれも、TS−30以
上の高い遮音性能である。
【0024】
【発明の効果】この発明の防音戸は、2枚の表面板で塞
がれている骨組材の空間内への桟材の組み込みで固有曲
げ振動周波数が高い方に移行した後の低周波域では共鳴
透過が起こらなくなる結果、低周波域の遮音性能が向上
することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の防音ドアの外観斜視図である。
【図2】実施例の防音ドアの上端付近の内部構造をあら
わす部分断面図である。
【図3】実施例の防音ドアの骨組材の全体構成をあらわ
す平面図である。
【図4】実施例の防音ドアの骨組材の側面図である。
【図5】図3の骨組材の具体的寸法関係を示す平面図で
ある。
【図6】他の実施例の防音ドアの骨組材の全体構成をあ
らわす平面図である。
【図7】他の実施例の防音ドアの骨組材の側面図であ
る。
【図8】図6の骨組材の具体的寸法関係を示す平面図で
ある。
【図9】参考例の防音ドアの骨組材の全体構成をあらわ
す平面図である。
【図10】実施例の防音ドアの音響透過損失の周波数特性
をあらわすグラフである。
【図11】他の実施例の防音ドアの音響透過損失の周波数
特性をあらわすグラフである。
【図12】参考例の防音ドアの音響透過損失の周波数特性
をあらわすグラフである。
【符号の説明】
1 防音ドア(防音戸) 2 骨組材 3 表面板 4 透明板 21 框材 23 框材 24 中枠材 27 縦桟材(桟材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平4−123985(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 5/20 E06B 3/70 - 3/88 E04B 1/82 - 1/90

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも四周に配置された框材とこれ
    らの框材で囲まれた空間の中に配置された中枠材からな
    る骨組材を備え、前記中枠材で囲まれた空間には透明板
    が嵌められ、前記框材と中枠材の間の空間の両面が表面
    板で塞がれており、この塞がれた空間内には前記2枚の
    表面板に共に密接するようにして桟材が組み込まれてい
    て、桟材で区切られた小空間を塞ぐ仮想的な小表面板の
    固有曲げ振動周波数が1kHz以上である防音戸。
  2. 【請求項2】 桟材が、縦框材と縦中枠材の間で縦方向
    に配置されている請求項1記載の防音戸。
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US6251064B1 (en) 1998-12-11 2001-06-26 Enteric Medical Technologies, Inc. Method for creating valve-like mechanism in natural body passageway

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