JP3119674B2 - 新規ペプチド、その製造法及び用途 - Google Patents
新規ペプチド、その製造法及び用途Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
規なペプチドを提供するものであり、アンギオテンシン
変換酵素阻害剤等として有用なペプチドに関するGln
−Lys−Pro−Lys−Arg
肺や血管内皮細胞、腎近位尿細管に存在し、アンギオテ
ンシンI(Asp−Arg−Val−Tyr−Ile−
His−Pro−Phe−His−Leu)に作用し
て、アンギオテンシンIのC末端よりジペプチド(Hi
s9−Leu10 )を開裂遊離させ、強力な昇圧作用
を有するアンギオテンシンIIを生成させる酵素であ
る。また、この酵素は生体内降圧物質であるブラジキニ
ンを破壊し不活化する作用も併有し、昇圧系に強力に関
与している。
性を阻害すれば、降圧に働き、臨床的には高血圧症の予
防、治療に有効であると考えられている。最近ではプロ
リン誘導体であるカプトプリルが合成され、降圧活性が
確認されて以来、種々のアンギオテンシン変換酵素阻害
物質の合成研究が盛んであり、又天然物からの取得も試
みられているところである。
害剤は食品あるいは食品原料から得られるので低毒性で
安全性の高い降圧剤となることが期待されるからであ
る。
中に見出されるアンギオテンシン変換酵素阻害物質は極
めてまれで、僅かにブラジル産や日本産蛇毒より得られ
たテプロタイド(ノナペプチド,SQ20881)等
や、ストレプトミセス属に属する放線菌の代謝産物IS
83(特開昭58−177920号公報)が知られてい
るに過ぎない。また、天然物を酵素処理して得られたア
ンギオテンシン変換酵素阻害物質としては、牛乳カゼイ
ンをトリプシンにより分解して得たペプチド類等が知ら
れているが(特開昭58−109425号、同59−4
4323号、同59−44324号、同61−3622
6号、同61−36227号)新規な阻害物質の開発が
望まれているところである。
題を解決すべく天然物質で副作用の少ないアンギオテン
シン交換酵素阻害物質を鋭意検索した結果、蛋白質特に
鶏肉を特定の酵素で加水分解した組成物中にアンギオテ
ンシン変換酵素阻害活性を有する物質の存在をつきと
め、該物質がGln−Lys−Pro−Lys−Arg
の配列で表されるペプチドであることを知見し、本発明
を完成した。
−Argの配列で表されるペプチドは文献未載の新規な
ペプチドであり、鶏肉等の蛋白質をサーモライシンによ
って加水分解することによって製造され、実用にあたっ
ては組成物をそのまま用いても良く、あるいは必要に応
じて精製して使用される。更にはペプチド合成の常套手
段を適用して合成することによって製造することもでき
る。上記でいうGlnはグルタミン、Lysはリジン、
Proはプロリン、Argはアルギニンを意味し、かか
るアミノ酸はいずれもL−体である。
ンで加水分解することによっても、ペプチド合成法でも
取得できる。蛋白質をサーモライシンで加水分解するに
は、蛋白質の性状により処法は異なるが、難溶性の場合
には熱水に蛋白質を混合し強力な撹拌でホモジナイズ
し、所定量のサーモライシンを加え温度10〜60℃、
好ましくは20〜40℃、PH4〜8で0.1分〜48
時間静置又は撹拌反応を行う。
は生肉でもよいし、加工されていてもよい。特に油分が
少ないささみが有効的である。加水分解液中には本発明
のペプチド以外に、他のペプチドが存在してるが、これ
らは混合物のままで各種の用途に用いられても良く、
又、本発明のペプチドのみを単離して用いても差し支え
ない。
公知の操作で濾過する。その後抽出、濃縮、乾固などを
適用した後、あるいはせずしてそのまま、種々の吸着剤
に対する吸着親和性の差、種々の溶剤に対する溶解性あ
るいは溶解度の差、2種の混ざり合わない液相間におけ
る分配の差、分子の大きさに基づく溶出速度の差、溶液
からの析出性あるいは析出速度の差などを利用する手段
を適用して目的物を単離するのが好ましい。これらの方
法は必要に応じて単独に用いられ、あるいは任意の順序
に組合せ、また反覆して適用される。
いられる方法、即ち液相法または固相法でペプチド結合
の任意の位置で二分される2種のフラグメントの一方に
相当する反応性カルボキシル基を有する原料と、他方の
フラグメントに相当する反応性アミノ基を有する原料と
をカルボジイミド法、活性エステル法等を用いて縮合さ
せ、生成する縮合物が保護基を有する場合、その保護基
を除去させることによっても製造し得る。
ない官能基は、保護基により保護される。アミノ基の保
護基としては、例えばベンジルオキシカルボニル、t−
ブチルオキシカルボニル、P−ビフェニルイソプロピロ
オキシカルボニル、9−フルオレニルメチルオキシカル
ボニル等が挙げられる。カルボキシル基の保護基として
は例えばアルキルエステル、ベンジルエステル等を形成
し得る基が挙げられるが、固相法の場合は、C末端のカ
ルボキシル基はクロルメチル樹脂、オキシメチル樹脂、
P−アルコキシベンジルアルコール樹脂等の担体に結合
している。
存在下にあるいはN一保護アミノ酸活性エステルまたは
ペプチド活性エステルを用いて実施する。縮合反応終了
後、保護基は除去されるが、固相法の場合はさらにペプ
チドのC末端と樹脂との結合を切断する。更に、本発明
のペプチドは通常の方法に従い精製される。例えばイオ
ン交換クロマトグラフィー、逆相液体クロマトグラフィ
ー、アフィニティークロマトグラフィー等が挙げられ
る。
ては、経口投与、非経口投与、直腸内投与のいずれでも
よいが、経口投与が好ましい。本発明のペプチドの投与
量は、化合物の種類、投与方法、患者の症状・年令等に
より異なるが、通常1回0.001〜1000mg、好
ましくは0.01〜10mgを1日当たり1〜3回であ
る。本発明のペプチドは通常、製剤用担体と混合して調
製した製剤の形で投与される。製剤用担体としては、製
剤分野において常用され、かつ本発明のペプチドと反応
しない物質が用いられる。
ニット、デキストリン、シクロデキストリン、デンプ
ン、庶糖、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ケ
イ酸アルミニウム、カルボキシメチルセルロースナトリ
ウム、ヒドロキシプロピルデンプン、カルボキシメチル
セルロースカルシウム、イオン交換樹脂、メチルセルロ
ース、ゼラチン、アラビアゴム、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、軽質無水ケ
イ酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク、トラガン
ト、ベントナイト、ビーガム、酸化チタン、ソルビタン
脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、グリセリ
ン、脂肪酸グリセリンエステル、精製ラノリン、グリセ
ロゼラチン、ポリソルベート、マクロゴール、植物油、
ロウ、流動パラフィン、白色ワセリン、フルオロカーボ
ン、非イオン界面活性剤、プロピレングリコール、水等
が挙げられる。
剤、散剤、シロップ剤、懸濁剤、坐剤、軟膏、クリーム
剤、ゲル剤、貼付剤、吸入剤、注射剤等が挙げられる。
これらの製剤は常法に従って調製される。尚、液体製剤
にあっては、用時、水又は他の適当な媒体に溶解又は懸
濁する形であってもよい。また錠剤、顆粒剤は周知の方
法でコーティングしてもよい。注射剤の場合には、本発
明のペプチドを水に溶解させて調製されるが、必要に応
じて生理食塩水あるいはブドウ糖溶液に溶解させてもよ
く、また緩衝剤や保存剤を添加してもよい。
01%以上、好ましくは0.5〜70%の割合で含有す
ることができる。これらの製剤はまた、治療上価値ある
他の成分を含有していてもよい。
り優れたアンギオテンシン変換酵素阻害作用を有し、血
圧降下作用、プラジキニン不活化抑制作用を示し、本態
性高血圧、腎性高血圧、副腎性高血圧などの高血圧症の
予防、治療剤、これらの疾患の診断剤や各種の病態にお
いて用いられる血圧降下剤、狭心病発作の閾値上昇、心
筋梗塞の減少、うっ血性心不全における病態の改善剤と
して有用である。
する。鶏肉12.6g(水分70%)に水31mlを加
え充分ホモジナイズし、100℃で10分間煮沸後放置
した。サーモライシンを40mg加え37℃、PH7で
5時間加水分解反応を行った。100℃で10分間煮沸
後冷却し、遠心分離して濃縮した後、高速液体クロマト
グラフィー(ODS−,PH−及びCN−カラム)によ
り精製し、ペプチドを得た。
ライド バイオシステムズ社製 477 A型)を用い
る自動エドマン分解法を適用してアミノ酸配列を分析
し、下記の構造を得た。 H−Gln−Lys−Pro−Lys−Arg−OH
る。 TLC[n−ブタノール:酢酸:ピリジン:水=15:3:10:12] (シリカゲルプレート、ニンヒドリン発色) Rf:0.11 元素分析 C28H53N11O7・0.9H2Oとして C H N 計算値 49.67 8.16 22.76 測定値 49.60 8.11 22.71
シカルボニル)−Arg(Tos)(トシル基)−O−
Resin 0.75g(置換率0.40meq/g)
をバイオサーチ社のペプチド合成装置SAM2の反応槽
に分取し、以下のように合成を行った。45%トリフル
オロ酢酸、2.5%アニソールを含む塩化メチレン中、
25分間の反応により、Boc基を除去したのち、塩化
メチレンによる洗浄、10%ジイソプロピルエチルアミ
ンを含む塩化メチレンによる中和、及び塩化メチレンに
よる洗浄を行った。これと5mlの0.4M Boc−
Lys(Cl−Z)(クロルベンジルオキシカルボニル
基)のジメチルホルムアミド溶液、5mlの0.4Mジ
イソプロピルカルボジイミドの塩化メチレン溶液とを混
合した後、反応槽に加え、室温にて2時間撹拌反応させ
た。
化メチレン、10%ジイソプロピルエチルアミンを含む
塩化メチレン、塩化メチレン更に塩化メチレン及びジメ
チルホルムアミドとの混合液で洗浄し、Boc−Lys
(Cl−Z)−Arg(Tos)樹脂を得た。引き続き
同様のBoc基の除去、Bocとアミノ酸のカップリン
グを繰り返しGln−Lys(Cl−Z)−Pro−L
ys(Cl−Z)−Arg(Tos)樹脂を得た。
むフッ化水素中で0℃、1時間撹拌し、ペプチドを樹脂
から遊離させた。フッ化水素を減圧留去し、残渣を30
%酢酸で抽出し、凍結乾燥して粗ペプチドを得た。これ
をODSカラム(Cosmosil 5C18)による
逆相クロマトグラフィーにより精製し、H−Gln−L
ys−Pro−Lys−Arg−OH(収量100m
g)を得た。本品を前記と同一のプロテインシーケンサ
ーにより分析した結果、上記の組成であることが判明し
た。
る。 尚、TLCの溶媒は以下すべて前記と同一である。 Rf:0.11 元素分析 C28H53N11O7・0.5H2Oとして C H N 計算値 50.59 8.19 23.18 測定値 50.63 8.12 23.12 又、目的とするペプチドのアミノ酸種に応じて反応薬剤
を変更した以外は上記の合成例に準じてH−Phe−G
ln−Lys−Pro−Lys−Arg−OHを合成し
た。該ペプチドの物性値はつぎのとおりである。
ngとCushmanの方法〔Biochemical
Pharamacology 20,1637(19
71)〕に準じて以下の方法で行った。 酵素基質;Bz(ベンジル)−Gly−His−Leu
(86mgを水8mlとリン酸緩衝液8mlに溶解した
溶液) 酵 素;うさぎの肺のアセトンパウダー(シグマ社製)
(1gを50mMのリン酸緩衝液10ml中で粉砕した
後、遠心分離した上澄液)
12μl及び本発明の所定濃度のペプチドを混合し、水
で全体を250μlとした後、37℃で30分間反応を
行った。反応は1N−HCl 250μlを用いて終了
させた。反応終了液に酢酸エチル1.5mlを入れVo
rtexで15秒撹拌し、それを遠心分離した。酢酸エ
チル層から1.0mlをとり出して、酢酸エチルを留去
し、それに1mlの蒸留水を入れて残渣を溶解し、抽出
された馬尿酸の紫外吸収228nmの値(OD228)
を測定した。
228を100%とし、反応時間0分のときのOD
228を0%として求め阻害率50%の時の阻害剤(本
発明のペプチド)の濃度IC50(μM)で活性を表示
した。結果を下記に示す。
−OH 阻害活性;IC50=68μM 実施例2 阻害剤;H−Phe−Gln−Lys−Pro−Lys
−Arg−OH 阻害活性;IC50=14μM (注)Phe;フェニルアラニン
剤として有用な、新規なペプチドが得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】 Gln−Lys−Pro−Lys−Ar
gの配列で表される新規ペプチド - 【請求項2】 蛋白質をサーモライシンで加水分解する
ことを特徴とするGln−Lys−Pro−Lys−A
rgの配列で表される新規ペプチドの製造方法 - 【請求項3】 蛋白質として鶏肉を使用する請求項2記
載の製造方法 - 【請求項4】 Gln−Lys−Pro−Lys−Ar
gの配列で表されるペプチドを有効成分とするアンギオ
テンシン変換酵素阻害剤
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03108989A JP3119674B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 新規ペプチド、その製造法及び用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03108989A JP3119674B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 新規ペプチド、その製造法及び用途 |
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JPH04264098A JPH04264098A (ja) | 1992-09-18 |
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---|---|---|---|
JP03108989A Expired - Lifetime JP3119674B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 新規ペプチド、その製造法及び用途 |
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JP5068174B2 (ja) | 2004-12-23 | 2012-11-07 | カンピナ ネーデルランド ホールディング ビー.ブイ. | Dpp−ivを阻害するペプチド中に濃縮されたタンパク質の加水分解物及びその使用 |
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KR100823298B1 (ko) * | 2007-04-17 | 2008-04-17 | 주식회사 메디라바텍 | 집파리 구더기에서 엠알에스에이 억제효과를 갖는 수용성저분자량 펩타이드 분획의 분리방법 및 에탄올 추출물 |
US8673862B1 (en) | 2012-09-06 | 2014-03-18 | Food Industry Research And Development Institute | Peptides and use thereof in the inhibition of angiotensin converting enzyme |
-
1991
- 1991-02-15 JP JP03108989A patent/JP3119674B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH04264098A (ja) | 1992-09-18 |
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