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JP3119519B2 - ポリイソシアネート重付加生成物の製造方法 - Google Patents

ポリイソシアネート重付加生成物の製造方法

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JP3119519B2
JP3119519B2 JP04020787A JP2078792A JP3119519B2 JP 3119519 B2 JP3119519 B2 JP 3119519B2 JP 04020787 A JP04020787 A JP 04020787A JP 2078792 A JP2078792 A JP 2078792A JP 3119519 B2 JP3119519 B2 JP 3119519B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイソシアネート付
加法による生成物の製造のための触媒としてN−(アミ
ノアルキル)ピロリジンを用いることに関する。これら
の触媒は、硬質又は可撓性のポリウレタン発泡体及び他
のポリウレタン生成物の製造のための1,4−ジアザビ
シクロ〔2,2,2〕オクタン(ダブコ(DABC
O))の如き公知のウレタン触媒の代替品として又はそ
れと組み合わせて用いられ得る。本発明に関して、“ポ
リウレタン生成物”なる用語は、ポリイソシアネートと
少なくとも2個のイソシアネート反応性水素原子を含有
する化合物とのあらゆる反応生成物を含むよう意図され
ている。即ち、“ポリウレタン”なる用語は、例えば純
粋なポリウレタン、ポリウレタンポリ尿素又は純粋なポ
リ尿素を含むと理解される。
【0002】
【従来の技術並びに発明が解決しようとする課題】イソ
シアネート基とNCO反応性水素原子を含有する化合物
との間の反応速度は、出発物の温度及びそれらの構造に
よってのみならず、特に適当な触媒の使用によっても決
定される。実際には、塩基(例えば、トリエチルアミン
の如き第3級アミン)は主として求核性触媒として用い
られるのに対し、有機金属化合物(例えば、スズ(II)
オクトエートの如きスズカルボキシレート)は主として
求電子性触媒として用いられる。従来技術の方法は、ル
イス酸とルイス塩基との併用(通常、相乗効果により特
徴づけられる。)に基づいている。しかしながら、アミ
ンが多数の適用事例において触媒として専ら用いられて
いることも知られている。しかしながら、数多くある公
知のアミン触媒(「ウルマン(Ullmann),第4版」及び
「プラスチック便覧(Kunststoffhandbuch),第VII
巻, "ポリウレタン (Polyurethane)",ハンザー・フェ
アラーク(Hanser-Verlag),ミュンヘン(1983)」
参照)のうち極く少数のみしか広範な規模での使用のた
めにこれまで採用されておらず、しかして1,4−ジア
ザビシクロ〔2,2,2〕オクタン(ダブコ(DABC
O))、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、
トリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジ
メチルエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、メ
チルモルホリン及びエチルモルホリンが最も重要であ
る。無論、特に、高活性、経済的製造及び広範囲の用途
によって見分けられる触媒が用いられる。別の増す増す
重要になっている考慮事項は、加工安全性及び臭気の放
出に関する触媒の毒物学的評価である。ダブコ(DAB
CO)又はトリエチルアミンの如き今日用いられている
アミン触媒の多くはこの点で不満足とみなされ得、何故
ならそれらは揮発性が高く、またかかる触媒を用いて製
造された最終製品中までアミン臭が比較的強く担持され
るからである。
【0003】一般式
【化2】 に相当する追加的なイソシアネート反応性基を含有する
アミン触媒が独国特許公開明細書第2,116,535
号に記載されており、とりわけ、2つの置換基Rが互い
に結合して3〜6員環を形成している化合物も挙げられ
ている。この特別なクラスの化合物の一つの代表的なも
の即ちN−(2−アミノエチル)アジリジンの使用が、
該独国特許公開明細書の例10及び例16〜18により
例示されている。これらの例において、その化合物は、
製造された発泡体の密度、強度及び弾性に関して(例1
0)並びに特に活性に関して(例16〜18)、対応す
る非環状化合物よりも明らかに劣ることが立証されてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】或るピロリジン誘導体が
ポリウレタンの製造用触媒として有利に用いられ得る、
ということが今般驚くべきことに見出された。上記のN
−(2−アミノエチル)アジリジン並びに5員環を有す
るもの以外の環状化合物と比べて、本発明に従って用い
られる化合物はかなり大きな活性を有し、また上記の独
国特許公開明細書に開示されている非環状のものの活性
をしのぎさえする。別の利点は化合物の微臭性及び低揮
発性であり、これらの化合物においてはイソシアネート
反応性基はポリマー中に結合され、このことはポリウレ
タン生成物の製造の際に明らかに低減された臭気の放出
に通じる。加えて、たとえば取扱いの容易性(好ましく
は用いられるピロリジンは液状である故)、良好な硬化
挙動及び少なからず当該化合物の非常に簡単な製造を含
めて他の利点が認められた。
【0005】従って本発明は、ポリイソシアネート重付
加生成物の製造方法において、 (a) ポリイソシアネートと (b) 少なくとも2個のイソシアネート反応性水素原
子を含有する比較的高分子量の化合物及び (c) 鎖延長剤とを (d) 式(I)に相当するN−(アミノアルキル)ピ
ロリジン触媒
【化3】 〔式中、RはC2-12アルキレン基(随意にO又はN原子
を含有するがイソシアネート反応性基を含有しない。)
でありそしてR′は水素又はC1-4 アルキル基であ
る。〕、 (e) 随意に、他の公知の触媒及び (f) 他の公知の添加剤 の存在下で反応させることを特徴とする上記方法に関す
る。
【0006】本発明に従って製造されるポリイソシアネ
ート反応生成物は、好ましくは気泡質プラスチックであ
る。本発明により用いられる触媒は公知の化合物であ
る。好ましい触媒は、例えば、ピロリジンをアクリロニ
トリルに付加した後還元しそして随意に公知の方法によ
りその後アルキル化することにより製造される。本発明
による触媒は無色ないし淡帯黄色の化合物であり、しか
して好ましいタイプは液状であり、また有機溶媒に可溶
であり、水に可溶又は分散可能である。触媒の量は、一
般にイソシアネート反応性化合物を基準として約0.0
1重量%ないし約5重量%である。この量より多い量も
用いられ得るけれども、何ら利点は得られない。
【0007】好ましい化合物は、Rが1,3−プロピレ
ン基でありそしてR′が水素又はC1-4 アルキルである
一般式(I)に相当する触媒である。本発明による適当
な触媒には、例えばN−(2−アミノエチル)ピロリジ
ン、N−(2−(メチルアミノ)エチル)ピロリジン、
N−(3−アミノプロピル)ピロリジン、N−(3−
(メチルアミノ)プロピル)ピロリジン、N−(3−
(エチルアミノ)プロピル)ピロリジン、N−(3−
(プロピルアミノ)プロピル)ピロリジン、N−(4−
アミノブチル)ピロリジン、N−(3−アミノ−2−メ
チルプロピル)ピロリジン及びN−(3−メチルアミノ
−2−メチルプロピル)ピロリジンが含まれる。好まし
い触媒には、N−(3−アミノプロピル)ピロリジン、
N−(3−(メチルアミノ)プロピル)ピロリジン、N
−(3−(エチルアミノ)プロピル)ピロリジン及びN
−(3−(プロピルアミノ)プロピル)ピロリジンが含
まれ、しかしてN−(3−アミノプロピル)ピロリジン
及びN−(3−メチルアミノ)プロピル)ピロリジンが
特に好ましい。
【0008】本発明による方法において成分(b)とし
て用いられるイソシアネート反応性化合物は、ポリウレ
タンの製造のための公知の方法に用いられるものであ
り、しかして例えば「プラスチック便覧(Kunststoffha
ndbuch) ,第VII巻, "ポリウレタン (Polyurethan
e)",ハンゼン−フェアラーク(Hansen-Verlag),ミュ
ンヘン(1983)」あるいは「ホウベン−ヴェイル
(Houben-Weyl),“巨大分子物質(Makromolekulare St
offe)",第E20巻」に記載されている。イソシアネー
ト反応性化合物は3000〜10000好ましくは30
00〜6000の分子量Mn を有し、例えばバイフィッ
ト(外1)3973又はバイフィット(外2)3963
(バイエル社の商業用製品)の如きポリエーテルポリオ
ールである。
【外1】
【外2】 本発明の方法において成分(a)として用いられるNC
O基含有化合物は、公知の方法に用いられるものと同じ
化合物であり、しかして例えば「プラスチック便覧(Ku
nststoffhandbuch) ,第VII巻, "ポリウレタン (Poly
urethane)",ハンゼン−フェアラーク(Hansen-Verla
g),ミュンヘン(1983)」あるいは「ホウベン−ヴ
ェイル(Houben-Weyl),“巨大分子物質(Makromolekul
are Stoffe)",第E20巻」に記載されている。
【0009】本発明による方法を行う場合、置換ピロリ
ジンは公知の触媒と同じように用いられる。例えば、本
触媒はその液状形態で用いられ得あるいはポリオール又
は適当な溶媒中に溶解され得る。本触媒は、いかなる温
度においても用いられ得あるいは他の条件下では単独で
もしくはポリウレタンの製造のために適した他の公知の
触媒と組み合わせて用いられ得る。適当な他の触媒に
は、有機又は無機のスズ化合物あるいは他の有機金属化
合物,第3級アミン、アルカノールアミン、環状アミ
ン、ポリアミン等,アルカリ金属化合物,並びに他の共
触媒が含まれる。本発明による触媒は、好ましくは触媒
の全使用量を基準として少なくとも50重量%の量で用
いられる。本発明による方法は、例えば、ポリウレタン
発泡体、ポリウレタンエラストマー、ポリウレタン被膜
等の製造のためのワンショット法又はプレポリマー法並
びに直接的な重付加後しばしば望ましい架橋反応のため
の方法を含めて、慣用の製造法にとって適している。他
の条件はすべて、慣用のウレタン重付加法に用いられる
ものと同じである。いずれの場合も、鎖延長剤、膨張
剤、気泡安定剤、乳化剤、染料、顔料及び充填剤を含め
て、他の公知の添加剤も用いられ得る。
【0010】
【作用効果】本発明の上記触媒は重付加反応をかなりの
程度促進し、そのため触媒の所要量は非常に少ない。本
発明による触媒化合物は微臭を有するにすぎない故並び
にそれらは実質的に不揮発性の液体であって組み込み可
能な化合物である故、得られるポリウレタン生成物は不
所望な臭気がない。
【0011】
【実施例】次の例により、本発明の方法の詳細を更に示
す。前記に開示された本発明は、その精神においても範
囲においてもこれらの例により限定されるべきではな
い。下記の処理操作の条件の公知の変更が用いられ得る
ことは、当業者に容易に理解されよう。別段指摘がなけ
れば、温度はすべて摂氏度であり、そして部及び百分率
はすべてそれぞれ重量部及び重量百分率である。 例1〜6 これらの例は、ポリウレタン常温硬化可撓性発泡体系に
おいて、ピロリジン環を含有しない類似の触媒と比較し
てN−(3−アミノプロピル)ピロリジン及びN−(3
−(3−メチルアミノ)プロピル)ピロリジンが高い触
媒活性を有することを実証する。次の触媒が用いられ
た。 触媒1 N−(3−アミノプロピル)ピペリジン 触媒2 N−(3−アミノプロピル)−N′−メチルピ
ペラジン 触媒3 3−ジメチルアミノプロピルアミン 触媒4 N−(3−アミノプロピル)ピロリジン 触媒5 N−(3−(メチルアミノ)プロピル)ピロリ
ジン
【0012】これらの触媒は次の式を有する。
【化4】 触媒4及び5は本発明に相当し、他の触媒は比較触媒で
ある。
【0013】成分A 37.10部 80%の2,4−トルエンジイソシアネ
ート及び2,6−トルエンジイソシアネート(80:2
0の比率にて)と20%の4,4′−ジイソシアナトジ
フェニルメタン及びポリマー状成分との混合物(NCO
含有率44.5±0.5重量%)(バイエル社の商業用
製品である、デスモデュア(外3)VT06)
【外3】
【0014】成分B 100.00部 トリメチロールプロパン(TMP)と
プロピレンオキシド(PO)との反応及びそれに続くエ
チレンオキシド(EO)との反応(82:18のPO:
EO比)により製造されたポリエーテルポリオール(O
H価28±2mgKOH/g) 3・00部 水 0.05部 ジプロピレングリコール(DPG)中のビ
ス(2−ジメチルアミノエチル)エーテルの70%溶液 0.25部 DPG中のジアザビシクロ〔2.2.2〕
オクタン(ダブコ(DABCO))の33%溶液 0.80部 安定剤としてのポリエーテルポリシロキサ
ン(バイエル社の製品であるスタビリゼイター(Stabil
isator)IS50) 0.6部 触媒1〜5 成分Aを成分Bと一緒にし、そしてこの混合物を高速か
くはん機を用いて6秒間充分に混合した。次いで、この
反応混合物を開放モールド中で室温にて発泡させた。各
触媒を用いて得られた結果を表1に記載する。
【0015】
【表1】 表1 例 触媒 クリーム時間 ゲル時間 ライズ時間 (秒) (秒) (秒) ───────────────────────────── 1 なし 9 108 213 2 1 9 105 210 3 2 8 75 150 4 3 7 52 115 5* 4 6〜7 48 100 6* 5 4〜5 46 93 * 本発明による例 満足な発泡構造を有する発泡体が得られた。
【0016】本発明は次の態様を含む。 (1) ポリイソシアネート重付加生成物の製造方法に
おいて、 (a) ポリイソシアネートと (b) 少なくとも2個のイソシアネート反応性水素原
子を含有する比較的高分子量の化合物及び (c) 鎖延長剤とを (d) 下記の式に相当するN−(アミノアルキル)ピ
ロリジン触媒
【化5】 〔式中、RはC2-12アルキレン基(随意にO又はN原子
を含有するがイソシアネート反応性基を含有しない。)
でありそしてR′は水素又はC1-4 アルキル基であ
る。〕、 (e) 随意に、他の公知の触媒及び (f) 他の公知の添加剤 の存在下で反応させることを特徴とする上記方法。
【0017】(2) Rが1,3−プロピレン基であり
そしてR′が水素又はC1-4 アルキルである、上記
(1)記載の方法。 (3) N−(アミノアルキル)ピロリジン触媒がN−
(3−アミノプロピル)ピロリジン及びN−(3−(メ
チルアミノ)プロピル)ピロリジンである、上記(1)
記載の方法。 (4) ポリイソシアネート重付加生成物が気泡質プラ
スチックである、上記(1)記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウヴエ・シヨルツ ドイツ連邦共和国デイー5000 ケルン 80、アンドレアス−グリフイウス−シユ トラーセ 26 (56)参考文献 特開 昭46−4846(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネート重付加生成物の製造
    方法において、 (a) ポリイソシアネートと (b) 少なくとも2個のイソシアネート反応性水素原
    子を含有する比較的高分子量の化合物及び (c) 鎖延長剤とを (d) 下記の式に相当するN−(アミノアルキル)ピ
    ロリジン触媒 【化1】 〔式中、RはC2-12アルキレン基(随意にO又はN原子
    を含有するがイソシアネート反応性基を含有しない。)
    でありそしてR′は水素又はC1-4 アルキル基であ
    る。〕、 (e) 随意に、他の公知の触媒及び (f) 他の公知の添加剤 の存在下で反応させることを特徴とする上記方法。
JP04020787A 1991-01-12 1992-01-10 ポリイソシアネート重付加生成物の製造方法 Expired - Fee Related JP3119519B2 (ja)

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