JP3109222B2 - シリンダヘッドの製造方法 - Google Patents
シリンダヘッドの製造方法Info
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- JP3109222B2 JP3109222B2 JP04054893A JP5489392A JP3109222B2 JP 3109222 B2 JP3109222 B2 JP 3109222B2 JP 04054893 A JP04054893 A JP 04054893A JP 5489392 A JP5489392 A JP 5489392A JP 3109222 B2 JP3109222 B2 JP 3109222B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用エンジン等の
内燃機関に用いられるシリンダヘッドに関し、特に、バ
ルブシート相当部にレーザ光等の高密度エネルギ熱源を
用いた肉盛による硬質肉盛層を形成してバルブシート形
状に仕上げたバルブシートをそなえたシリンダヘッドの
製造方法に関するものである。
内燃機関に用いられるシリンダヘッドに関し、特に、バ
ルブシート相当部にレーザ光等の高密度エネルギ熱源を
用いた肉盛による硬質肉盛層を形成してバルブシート形
状に仕上げたバルブシートをそなえたシリンダヘッドの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バルブシート相当部に肉盛による硬質肉
盛層を形成してバルブシート形状に仕上げたバルブシー
トをそなえたシリンダヘッドとしては、例えば、図7に
示すものがある。
盛層を形成してバルブシート形状に仕上げたバルブシー
トをそなえたシリンダヘッドとしては、例えば、図7に
示すものがある。
【0003】図7に示すシリンダヘッド51において、
左側のポート部Lは肉盛を行った後の状態を示し、右側
のポート部Rは肉盛を行ったあとに仕上げ加工を施した
後の状態を示している。
左側のポート部Lは肉盛を行った後の状態を示し、右側
のポート部Rは肉盛を行ったあとに仕上げ加工を施した
後の状態を示している。
【0004】図7の左側のポート部Lに示すように、従
来の場合には、シリンダヘッド51のバルブシート相当
部に座ぐり加工によって角形状凹部52を形成し、この
角形状凹部52の表面に、高密度エネルギ熱源としての
レーザ光53の照射と、粉末供給ノズル54からの肉盛
用粉末55の供給とによる肉盛を行って、硬質肉盛層5
6を形成し、次いで、図7の右側のポート部Rに示すよ
うに、バルブシート形状に仕上げることによって、シリ
ンダヘッド51のポート部分にバルブシート57をそな
えるものとしていた。
来の場合には、シリンダヘッド51のバルブシート相当
部に座ぐり加工によって角形状凹部52を形成し、この
角形状凹部52の表面に、高密度エネルギ熱源としての
レーザ光53の照射と、粉末供給ノズル54からの肉盛
用粉末55の供給とによる肉盛を行って、硬質肉盛層5
6を形成し、次いで、図7の右側のポート部Rに示すよ
うに、バルブシート形状に仕上げることによって、シリ
ンダヘッド51のポート部分にバルブシート57をそな
えるものとしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たようなバルブシート相当部に肉盛による硬質肉盛層を
形成してバルブシート形状に仕上げたバルブシート57
をそなえたシリンダヘッド51にあっては、肉盛を行う
母材表面に座ぐり加工によって角形状凹部52を形成
し、しかる後に肉盛加工を行うものとなっていたため、
角形状凹部52の壁面での角度変化が急であることか
ら、肉盛加工時に不可避的に発生する気泡がこれら壁面
で捕らえられ、これによって硬質肉盛層56と母材との
間に空孔等の欠陥Dがしばしば発生することがあり、ま
た、レーザ光53を加工熱源として用いた場合には、レ
ーザ光53の入射角度が急激に変化して局部的な未溶融
が起こることがあり、バルブシート相当部での密着性が
悪く耐久性に劣ることがあり、さらに、高い冷却能が得
られないことがあるなどといった問題点があった。
たようなバルブシート相当部に肉盛による硬質肉盛層を
形成してバルブシート形状に仕上げたバルブシート57
をそなえたシリンダヘッド51にあっては、肉盛を行う
母材表面に座ぐり加工によって角形状凹部52を形成
し、しかる後に肉盛加工を行うものとなっていたため、
角形状凹部52の壁面での角度変化が急であることか
ら、肉盛加工時に不可避的に発生する気泡がこれら壁面
で捕らえられ、これによって硬質肉盛層56と母材との
間に空孔等の欠陥Dがしばしば発生することがあり、ま
た、レーザ光53を加工熱源として用いた場合には、レ
ーザ光53の入射角度が急激に変化して局部的な未溶融
が起こることがあり、バルブシート相当部での密着性が
悪く耐久性に劣ることがあり、さらに、高い冷却能が得
られないことがあるなどといった問題点があった。
【0006】また、図8に示すように、特に熱容量が小
さい弁間部58にあっては、レーザ光53のような高密
度エネルギを加工熱源として用いた場合であっても、母
材部の溶融から肉盛合金の希釈が発生し、所定の硬度や
強度が得られないことがあり、さらに、座ぐり加工によ
って形成されていた角形状凹部52の棚状の領域が小さ
いため、バルブシート相当部の内面に肉盛合金の欠落F
が発生することがあるなどといった問題点があった。
さい弁間部58にあっては、レーザ光53のような高密
度エネルギを加工熱源として用いた場合であっても、母
材部の溶融から肉盛合金の希釈が発生し、所定の硬度や
強度が得られないことがあり、さらに、座ぐり加工によ
って形成されていた角形状凹部52の棚状の領域が小さ
いため、バルブシート相当部の内面に肉盛合金の欠落F
が発生することがあるなどといった問題点があった。
【0007】したがって、従来の技術では、上記した問
題点を解決することが課題として存在していた。
題点を解決することが課題として存在していた。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上述した従来の課題にかんが
みてなされたもので、硬質肉盛層と母材との間に空孔等
の欠陥を発生することがなく、また、レーザ光を加工熱
源として用いたときでも局部的な未溶融を起こすことが
なくなって肉盛界面での密着性が良く冷却能に優れてお
り、さらには、肉盛界面での希釈が少なく、バルブシー
ト相当部に欠落等の欠陥のない所定の硬度および強度を
有するバルブシートをそなえたシリンダヘッドの製造方
法を提供することを目的としている。
みてなされたもので、硬質肉盛層と母材との間に空孔等
の欠陥を発生することがなく、また、レーザ光を加工熱
源として用いたときでも局部的な未溶融を起こすことが
なくなって肉盛界面での密着性が良く冷却能に優れてお
り、さらには、肉盛界面での希釈が少なく、バルブシー
ト相当部に欠落等の欠陥のない所定の硬度および強度を
有するバルブシートをそなえたシリンダヘッドの製造方
法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
るシリンダヘッドの製造方法は、環状をなすバルブシー
ト相当部に沿ってレーザ等の高密度エネルギ熱源を用い
た肉盛による硬質肉盛層を形成したあとバルブシート形
状に仕上げたバルブシートをそなえたシリンダヘッドを
製造するに際し、環状をなすバルブシート相当部に沿っ
て肉盛を行うシリンダヘッド母材の前記バルブシート相
当部の表面に予め座ぐり加工によって隅R部をつけて肉
盛方向と直交する方向の断面において滑らかに連続する
R形状をもつR形状凹部を形成した後、前記R形状凹部
に肉盛による硬質肉盛層を形成したあとバルブシート形
状に仕上げたバルブシートをそなえたものとする構成と
したことを特徴としている。
るシリンダヘッドの製造方法は、環状をなすバルブシー
ト相当部に沿ってレーザ等の高密度エネルギ熱源を用い
た肉盛による硬質肉盛層を形成したあとバルブシート形
状に仕上げたバルブシートをそなえたシリンダヘッドを
製造するに際し、環状をなすバルブシート相当部に沿っ
て肉盛を行うシリンダヘッド母材の前記バルブシート相
当部の表面に予め座ぐり加工によって隅R部をつけて肉
盛方向と直交する方向の断面において滑らかに連続する
R形状をもつR形状凹部を形成した後、前記R形状凹部
に肉盛による硬質肉盛層を形成したあとバルブシート形
状に仕上げたバルブシートをそなえたものとする構成と
したことを特徴としている。
【0010】また、本発明の請求項2に係わるシリンダ
ヘッドの製造方法は、環状をなすバルブシート相当部に
沿ってレーザ等の高密度エネルギ熱源を用いた肉盛によ
る硬質肉盛層を形成したあとバルブシート形状に仕上げ
たバルブシートをそなえたシリンダヘッドを製造するに
際し、環状をなすバルブシート相当部に沿って肉盛を行
うシリンダヘッド母材の吸/排気ポート端部の内側に予
め余肉部を設けて前記余肉部を含むシリンダヘッド母材
の前記バルブシート相当部の表面に予め座ぐり加工によ
って隅R部をつけて肉盛方向と直交する方向の断面にお
いて前記余肉部から滑らかに連続するR形状をもつR形
状凹部を形成した後、前記R形状凹部に肉盛による硬質
肉盛層を形成したあとバルブシート形状に仕上げたバル
ブシートをそなえたものとする構成としたことを特徴と
している。
ヘッドの製造方法は、環状をなすバルブシート相当部に
沿ってレーザ等の高密度エネルギ熱源を用いた肉盛によ
る硬質肉盛層を形成したあとバルブシート形状に仕上げ
たバルブシートをそなえたシリンダヘッドを製造するに
際し、環状をなすバルブシート相当部に沿って肉盛を行
うシリンダヘッド母材の吸/排気ポート端部の内側に予
め余肉部を設けて前記余肉部を含むシリンダヘッド母材
の前記バルブシート相当部の表面に予め座ぐり加工によ
って隅R部をつけて肉盛方向と直交する方向の断面にお
いて前記余肉部から滑らかに連続するR形状をもつR形
状凹部を形成した後、前記R形状凹部に肉盛による硬質
肉盛層を形成したあとバルブシート形状に仕上げたバル
ブシートをそなえたものとする構成としたことを特徴と
している。
【0011】図1は、本発明の一実施態様を示すもので
あって、図1に示すシリンダヘッド1において、左側の
ポート部Lは肉盛を行った後の状態を示し、右側のポー
ト部Rは肉盛を行ったあとに仕上げ加工を施した後の状
態を示している。
あって、図1に示すシリンダヘッド1において、左側の
ポート部Lは肉盛を行った後の状態を示し、右側のポー
ト部Rは肉盛を行ったあとに仕上げ加工を施した後の状
態を示している。
【0012】このシリンダヘッド1のポート開口部分に
あるバルブシート相当部2には、高密度エネルギ熱源と
してレーザ光3が照射されるが、このレーザ光3は図示
しないレーザ発生装置から照射されかつ適当な集光手段
によって適当な大きさに集光されて処理面に照射され
る。
あるバルブシート相当部2には、高密度エネルギ熱源と
してレーザ光3が照射されるが、このレーザ光3は図示
しないレーザ発生装置から照射されかつ適当な集光手段
によって適当な大きさに集光されて処理面に照射され
る。
【0013】この処理時において、バルブシート相当部
2は、バルブ軸Cの回りに矢印A方向に相対的に回転さ
れ、このバルブシート相当部2の母材部分の表面には、
予め座ぐり加工によって隅R部をつけて肉盛方向と直交
する方向の断面において滑らかに連続するR形状をもつ
R形状凹部4が形成されている。
2は、バルブ軸Cの回りに矢印A方向に相対的に回転さ
れ、このバルブシート相当部2の母材部分の表面には、
予め座ぐり加工によって隅R部をつけて肉盛方向と直交
する方向の断面において滑らかに連続するR形状をもつ
R形状凹部4が形成されている。
【0014】この隅R部をつけたR形状凹部4の上に
は、良好な耐摩耗性を発揮する銅系肉盛用粉末(例え
ば、特願平2−295673号明細書に記載の銅基合金
粉末)5が、図示しない粉末供給装置より粉末供給ノズ
ル6によって供給され、R形状凹部4の上に硬質肉盛層
7が形成される。この硬質肉盛層7は必要に応じて多層
盛りにされる。このとき、シールドガス8を矢印方向に
流すことによって、処理部分を酸化反応などから保護す
る。
は、良好な耐摩耗性を発揮する銅系肉盛用粉末(例え
ば、特願平2−295673号明細書に記載の銅基合金
粉末)5が、図示しない粉末供給装置より粉末供給ノズ
ル6によって供給され、R形状凹部4の上に硬質肉盛層
7が形成される。この硬質肉盛層7は必要に応じて多層
盛りにされる。このとき、シールドガス8を矢印方向に
流すことによって、処理部分を酸化反応などから保護す
る。
【0015】本発明では、シリンダヘッド1のバルブシ
ート相当部2に、隅R部をつけて肉盛方向と直交する方
向の断面において滑らかに連続するR形状をもつR形状
凹部4が形成されているため、肉盛加工時に不可避的に
発生する気泡が壁面で捕らえられることがないので、硬
質肉盛層7と母材(1)との間に空孔等の欠陥が発生し
にくい。
ート相当部2に、隅R部をつけて肉盛方向と直交する方
向の断面において滑らかに連続するR形状をもつR形状
凹部4が形成されているため、肉盛加工時に不可避的に
発生する気泡が壁面で捕らえられることがないので、硬
質肉盛層7と母材(1)との間に空孔等の欠陥が発生し
にくい。
【0016】また、レーザ光3の入射角度が急激に変化
しないため局部的な未溶融が起こりにくく、健全な界面
が得られ、硬質肉盛層7と母材(1)との密着性が良く
なる。
しないため局部的な未溶融が起こりにくく、健全な界面
が得られ、硬質肉盛層7と母材(1)との密着性が良く
なる。
【0017】このようにして硬質肉盛層7を形成した
後、バルブシート形状に仕上げ加工を行うことによっ
て、所定のバルブシート9の表面形状をもつシリンダヘ
ッド1とする。
後、バルブシート形状に仕上げ加工を行うことによっ
て、所定のバルブシート9の表面形状をもつシリンダヘ
ッド1とする。
【0018】図4は、本発明の他の実施態様を示すもの
であって、図4に示すシリンダヘッド1において、左側
のポート部Lは肉盛を行った後の状態を示し、右側のポ
ート部Rは肉盛を行ったあとに仕上げ加工を施した後の
状態を示している。
であって、図4に示すシリンダヘッド1において、左側
のポート部Lは肉盛を行った後の状態を示し、右側のポ
ート部Rは肉盛を行ったあとに仕上げ加工を施した後の
状態を示している。
【0019】このシリンダヘッド1のポート開口部分に
あるバルブシート相当部2には、高密度エネルギ熱源と
してレーザ光3が照射されるが、このレーザ光3は図示
しないレーザ発生装置から照射されかつ適当な集光手段
によって適当な大きさに集光されて処理面に照射され
る。
あるバルブシート相当部2には、高密度エネルギ熱源と
してレーザ光3が照射されるが、このレーザ光3は図示
しないレーザ発生装置から照射されかつ適当な集光手段
によって適当な大きさに集光されて処理面に照射され
る。
【0020】この処理時において、バルブシート相当部
2は、バルブ軸Cの回りに矢印A方向に相対的に回転さ
れ、肉盛を行うシリンダヘッド母材の吸/排気ポート端
部の内側に予め余肉部10が設けられている。
2は、バルブ軸Cの回りに矢印A方向に相対的に回転さ
れ、肉盛を行うシリンダヘッド母材の吸/排気ポート端
部の内側に予め余肉部10が設けられている。
【0021】そして、この余肉部10を設けたシリンダ
ヘッド母材表面には、予め座ぐり加工によって隅R部を
つけて肉盛方向と直交する方向の断面において前記余肉
部10から滑らかに連続するR形状をもつR形状凹部4
が形成されているようにする。
ヘッド母材表面には、予め座ぐり加工によって隅R部を
つけて肉盛方向と直交する方向の断面において前記余肉
部10から滑らかに連続するR形状をもつR形状凹部4
が形成されているようにする。
【0022】この余肉部10から滑らかに連続するR形
状凹部4の上には、良好な耐摩耗性を発揮する銅系肉盛
用粉末(例えば、前記と同様に、特願平2−29567
3号明細書に記載の銅基合金粉末)5が、図示しない粉
末供給装置より粉末供給ノズル6によって供給され、R
形状凹部4の上に硬質肉盛層7が形成される。この硬質
肉盛層7は必要に応じて多層盛りにされる。このとき、
シールドガス8を矢印方向に流すことによって、処理部
分を酸化反応などから保護する。
状凹部4の上には、良好な耐摩耗性を発揮する銅系肉盛
用粉末(例えば、前記と同様に、特願平2−29567
3号明細書に記載の銅基合金粉末)5が、図示しない粉
末供給装置より粉末供給ノズル6によって供給され、R
形状凹部4の上に硬質肉盛層7が形成される。この硬質
肉盛層7は必要に応じて多層盛りにされる。このとき、
シールドガス8を矢印方向に流すことによって、処理部
分を酸化反応などから保護する。
【0023】本発明では、シリンダヘッド母材の吸/排
気ポート端部の内側に予め余肉部10が設けられている
ため、肉盛部分が弁間部12であっても母材側の熱容量
が不足することがなくなることから、希釈の少ない肉盛
加工が行われる。
気ポート端部の内側に予め余肉部10が設けられている
ため、肉盛部分が弁間部12であっても母材側の熱容量
が不足することがなくなることから、希釈の少ない肉盛
加工が行われる。
【0024】また、余肉部10には母材部から滑らかに
連続するR部がつけられてR形状凹部4を有しているも
のとなすことによって、肉盛加工時に不可避的に発生す
る気泡が壁面で捕らえられることがなくなるので、硬質
肉盛層7と母材(1)との間に空孔等の欠陥が発生しに
くい。
連続するR部がつけられてR形状凹部4を有しているも
のとなすことによって、肉盛加工時に不可避的に発生す
る気泡が壁面で捕らえられることがなくなるので、硬質
肉盛層7と母材(1)との間に空孔等の欠陥が発生しに
くい。
【0025】さらに、レーザ光3の入射角度が急激に変
化しないため局部的な未溶融が起こりにくく、健全な界
面が得られ、硬質肉盛層7と母材(1)との密着性が良
くなる。
化しないため局部的な未溶融が起こりにくく、健全な界
面が得られ、硬質肉盛層7と母材(1)との密着性が良
くなる。
【0026】このようにして硬質肉盛層7を形成した
後、バルブシート形状に仕上げ加工を行うことによっ
て、所定のバルブシート9の表面形状をもつシリンダヘ
ッド1とする。
後、バルブシート形状に仕上げ加工を行うことによっ
て、所定のバルブシート9の表面形状をもつシリンダヘ
ッド1とする。
【0027】
【発明の作用】本発明に係わるシリンダヘッドの製造方
法では、高密度エネルギ熱源を用いて肉盛を行うシリン
ダヘッド母材表面に予め座ぐり加工によって隅R部をつ
けて肉盛方向と直交する方向の断面において滑らかに連
続するR形状をもつR形状凹部を形成して前記R形状凹
部に肉盛による硬質肉盛層を形成したあとバルブシート
形状に仕上げたバルブシートをそなえたものとした構成
としたから、肉盛加工時に不可避的に発生する気泡が壁
面で捕らえられることがないので、硬質肉盛層と母材と
の間に空孔等の欠陥が発生しにくいと共に、高密度エネ
ルギ熱源としてレーザ光を使用した場合にその入射角度
が急激に変化しないため局部的な未溶融が起こりにく
く、健全な界面が得られ、硬質肉盛層と母材との密着性
が良くなる。
法では、高密度エネルギ熱源を用いて肉盛を行うシリン
ダヘッド母材表面に予め座ぐり加工によって隅R部をつ
けて肉盛方向と直交する方向の断面において滑らかに連
続するR形状をもつR形状凹部を形成して前記R形状凹
部に肉盛による硬質肉盛層を形成したあとバルブシート
形状に仕上げたバルブシートをそなえたものとした構成
としたから、肉盛加工時に不可避的に発生する気泡が壁
面で捕らえられることがないので、硬質肉盛層と母材と
の間に空孔等の欠陥が発生しにくいと共に、高密度エネ
ルギ熱源としてレーザ光を使用した場合にその入射角度
が急激に変化しないため局部的な未溶融が起こりにく
く、健全な界面が得られ、硬質肉盛層と母材との密着性
が良くなる。
【0028】また、肉盛を行うシリンダヘッド母材の吸
/排気ポート端部の内側に予め余肉部を設けて前記余肉
部を含む部位に肉盛による硬質肉盛層を形成してバルブ
シート形状に仕上げたバルブシートをそなえた構成とす
ることによって、肉盛部分が弁間部であっても母材側の
熱容量不足がなくなることから、希釈の少ない肉盛加工
が行われ、さらに、余肉部を設けたシリンダヘッド母材
表面に予め座ぐり加工によって前記余肉部から滑らかに
連続するR部をつけたR形状凹部を形成して前記R形状
凹部に肉盛による硬質肉盛層を形成してバルブシート形
状に仕上げたバルブシートをそなえた構成とすることに
よって、肉盛加工時に不可避的に発生する気泡が壁面で
捕らえられることがなくなるので、硬質肉盛層と母材と
の間に空孔等の欠陥が発生しにくいと共に、レーザ光を
用いた場合にその入射角度が急激に変化しないため局部
的な未溶融が起こりにくく、健全な界面が得られ、硬質
肉盛層と母材との密着性が良くなり、硬度および強度に
優れたバルブシートをそなえたシリンダヘッドとなる。
/排気ポート端部の内側に予め余肉部を設けて前記余肉
部を含む部位に肉盛による硬質肉盛層を形成してバルブ
シート形状に仕上げたバルブシートをそなえた構成とす
ることによって、肉盛部分が弁間部であっても母材側の
熱容量不足がなくなることから、希釈の少ない肉盛加工
が行われ、さらに、余肉部を設けたシリンダヘッド母材
表面に予め座ぐり加工によって前記余肉部から滑らかに
連続するR部をつけたR形状凹部を形成して前記R形状
凹部に肉盛による硬質肉盛層を形成してバルブシート形
状に仕上げたバルブシートをそなえた構成とすることに
よって、肉盛加工時に不可避的に発生する気泡が壁面で
捕らえられることがなくなるので、硬質肉盛層と母材と
の間に空孔等の欠陥が発生しにくいと共に、レーザ光を
用いた場合にその入射角度が急激に変化しないため局部
的な未溶融が起こりにくく、健全な界面が得られ、硬質
肉盛層と母材との密着性が良くなり、硬度および強度に
優れたバルブシートをそなえたシリンダヘッドとなる。
【0029】
(実施例1)この実施例1では、図1をもとにして説明
した本発明の一実施態様の実施結果について、図2,図
3を加えて説明する。
した本発明の一実施態様の実施結果について、図2,図
3を加えて説明する。
【0030】この実施例1においては、アルミニウム合
金(JIS AC4B)からなるシリンダヘッド1の硬
質肉盛層7を形成すべきバルブシート相当部2に、隅R
を10Rとして30度の傾斜をつけたR形状凹部4を座
ぐり加工によって形成した後、銅系肉盛材として、平均
粒径100μm、重量%で、Al:8%,Ni:5%,
Fe:3%を含有し、残部がCuおよび不可避的不純物
よりなる肉盛用粉末5を用い、レーザ光3として、パワ
ー密度:2000W/mm2、出力モード:マルチモー
ド、相対移動速度:0.2m/min、シールドガス:
Ar、シールドガス流量:10 l/min、銅系肉盛
用合金粉末の供給量:25g/minの肉盛条件とし
て、厚さ3mmの硬質肉盛層7を形成し、さらに、仕上
げ加工を行うことにより所定のバルブシート9の表面形
状に加工した。
金(JIS AC4B)からなるシリンダヘッド1の硬
質肉盛層7を形成すべきバルブシート相当部2に、隅R
を10Rとして30度の傾斜をつけたR形状凹部4を座
ぐり加工によって形成した後、銅系肉盛材として、平均
粒径100μm、重量%で、Al:8%,Ni:5%,
Fe:3%を含有し、残部がCuおよび不可避的不純物
よりなる肉盛用粉末5を用い、レーザ光3として、パワ
ー密度:2000W/mm2、出力モード:マルチモー
ド、相対移動速度:0.2m/min、シールドガス:
Ar、シールドガス流量:10 l/min、銅系肉盛
用合金粉末の供給量:25g/minの肉盛条件とし
て、厚さ3mmの硬質肉盛層7を形成し、さらに、仕上
げ加工を行うことにより所定のバルブシート9の表面形
状に加工した。
【0031】図2は、この実施例1で製造したシリンダ
ヘッド1の要部を示すものであって、11はシリンダヘ
ッド本体、12は吸気/排気ポート部、13は燃焼室の
一部、14はエンジンバルブ、9はバルブシートであ
る。
ヘッド1の要部を示すものであって、11はシリンダヘ
ッド本体、12は吸気/排気ポート部、13は燃焼室の
一部、14はエンジンバルブ、9はバルブシートであ
る。
【0032】このバルブシート9が形成される母材側表
面は、隅Rを10Rとして30度の傾斜をつけた隅R部
を有するR形状凹部4が加工されており、このようなシ
リンダヘッド1においては、図3に拡大して示すよう
に、硬質肉盛層7と母材(11)との間に空孔等の欠陥
がなく、硬質肉盛層7と母材(11)との密着性が著し
く良好なものとなっていて熱伝導性に優れたものとなっ
ていた。
面は、隅Rを10Rとして30度の傾斜をつけた隅R部
を有するR形状凹部4が加工されており、このようなシ
リンダヘッド1においては、図3に拡大して示すよう
に、硬質肉盛層7と母材(11)との間に空孔等の欠陥
がなく、硬質肉盛層7と母材(11)との密着性が著し
く良好なものとなっていて熱伝導性に優れたものとなっ
ていた。
【0033】(実施例2)この実施例2では、図4をも
とにして説明した本発明の他の実施態様の実施結果につ
いて、図5,図6を加えて説明する。
とにして説明した本発明の他の実施態様の実施結果につ
いて、図5,図6を加えて説明する。
【0034】この実施例2においては、アルミニウム合
金(JIS AC4B)からなるシリンダヘッド1の吸
/排気ポート端部に予め厚み6mmの余肉部10を設
け、この余肉部10を含むバルブシート相当部2に、隅
Rを10Rとして30度の傾斜をつけたR形状凹部4を
座ぐり加工によって形成した後、銅系肉盛材として、平
均粒径100μm、重量%で、Al:8%,Ni:5
%,Fe:3%を含有し、残部がCuおよび不可避的不
純物よりなる肉盛用粉末5を用い、レーザ光3として、
パワー密度:2000W/mm2、出力モード:マルチ
モード、相対移動速度:0.2m/min、シールドガ
ス:Ar、シールドガス流量:10 l/min、銅系
肉盛用合金粉末の供給量:25g/minの肉盛条件と
して、厚さ3mmの硬質肉盛層7を形成し、さらに、仕
上げ加工を行うことにより所定のバルブシート9の表面
形状に加工した。
金(JIS AC4B)からなるシリンダヘッド1の吸
/排気ポート端部に予め厚み6mmの余肉部10を設
け、この余肉部10を含むバルブシート相当部2に、隅
Rを10Rとして30度の傾斜をつけたR形状凹部4を
座ぐり加工によって形成した後、銅系肉盛材として、平
均粒径100μm、重量%で、Al:8%,Ni:5
%,Fe:3%を含有し、残部がCuおよび不可避的不
純物よりなる肉盛用粉末5を用い、レーザ光3として、
パワー密度:2000W/mm2、出力モード:マルチ
モード、相対移動速度:0.2m/min、シールドガ
ス:Ar、シールドガス流量:10 l/min、銅系
肉盛用合金粉末の供給量:25g/minの肉盛条件と
して、厚さ3mmの硬質肉盛層7を形成し、さらに、仕
上げ加工を行うことにより所定のバルブシート9の表面
形状に加工した。
【0035】図5は、この実施例2で製造したシリンダ
ヘッド1の要部を示すものであって、11はシリンダヘ
ッド本体、12は吸気/排気ポート部、13は燃焼室の
一部、14はエンジンバルブ、9はバルブシートであ
る。
ヘッド1の要部を示すものであって、11はシリンダヘ
ッド本体、12は吸気/排気ポート部、13は燃焼室の
一部、14はエンジンバルブ、9はバルブシートであ
る。
【0036】このバルブシート9が形成される母材側表
面は、隅Rを10Rとして30度の傾斜をつけた隅R部
を有するR形状凹部4が加工されており、このようなシ
リンダヘッド1においては、図6に拡大して示すよう
に、硬質肉盛層7と母材(11)との間に空孔等の欠陥
がなく、硬質肉盛層7と母材(11)との密着性が著し
く良好なものとなっていて熱伝導性に優れたものとなっ
ていた。そして、熱容量が小さい弁間部においても肉盛
界面での希釈はみられず、所要の硬度および強度を得る
ことが可能であると共に、バルブシート相当部にも欠落
等の欠陥のないことが認められた。
面は、隅Rを10Rとして30度の傾斜をつけた隅R部
を有するR形状凹部4が加工されており、このようなシ
リンダヘッド1においては、図6に拡大して示すよう
に、硬質肉盛層7と母材(11)との間に空孔等の欠陥
がなく、硬質肉盛層7と母材(11)との密着性が著し
く良好なものとなっていて熱伝導性に優れたものとなっ
ていた。そして、熱容量が小さい弁間部においても肉盛
界面での希釈はみられず、所要の硬度および強度を得る
ことが可能であると共に、バルブシート相当部にも欠落
等の欠陥のないことが認められた。
【0037】
【発明の効果】本発明に係わるシリンダヘッドの製造方
法では、高密度エネルギ熱源を用いて肉盛を行うシリン
ダヘッド母材表面に予め座ぐり加工によって隅R部をつ
けて肉盛方向と直交する方向の断面において滑らかに連
続するR形状をもつR形状凹部を形成して前記R形状凹
部に肉盛による硬質肉盛層を形成したあとバルブシート
形状に仕上げたバルブシートをそなえたものとする構成
としたから、肉盛加工時に不可避的に発生する気泡が壁
面で捕らえられることがないので、硬質肉盛層と母材と
の間に空孔等の欠陥が発生しにくいと共に、高密度エネ
ルギ熱源としてレーザ光を使用した場合にその入射角度
が急激に変化しないため局部的な未溶融が起こりにく
く、健全な界面が得られ、硬質肉盛層と母材との密着性
が良くなるという著しく優れた効果がもたらされる。
法では、高密度エネルギ熱源を用いて肉盛を行うシリン
ダヘッド母材表面に予め座ぐり加工によって隅R部をつ
けて肉盛方向と直交する方向の断面において滑らかに連
続するR形状をもつR形状凹部を形成して前記R形状凹
部に肉盛による硬質肉盛層を形成したあとバルブシート
形状に仕上げたバルブシートをそなえたものとする構成
としたから、肉盛加工時に不可避的に発生する気泡が壁
面で捕らえられることがないので、硬質肉盛層と母材と
の間に空孔等の欠陥が発生しにくいと共に、高密度エネ
ルギ熱源としてレーザ光を使用した場合にその入射角度
が急激に変化しないため局部的な未溶融が起こりにく
く、健全な界面が得られ、硬質肉盛層と母材との密着性
が良くなるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0038】また、肉盛を行うシリンダヘッド母材の吸
/排気ポート端部の内側に予め余肉部を設けて前記余肉
部を含む部位に肉盛による硬質肉盛層を形成したあとバ
ルブシート形状に仕上げたバルブシートをそなえたもの
とする構成となすことによって、肉盛部分が弁間部であ
っても母材側の熱容量不足がなくなることから、希釈の
少ない肉盛加工が行われ、さらに、余肉部を設けたシリ
ンダヘッド母材表面に予め座ぐり加工によって隅R部を
つけて肉盛方向と直交する方向の断面において前記余肉
部から滑らかに連続するR形状をもつR形状凹部を形成
して前記R形状凹部に肉盛による硬質肉盛層を形成した
あとバルブシート形状に仕上げたバルブシートをそなえ
たものとする構成となすことによって、肉盛加工時に不
可避的に発生する気泡が壁面で捕らえられることがなく
なるので、硬質肉盛層と母材との間に空孔等の欠陥が発
生しにくいと共に、レーザ光を用いた場合にその入射角
度が急激に変化しないため局部的な未溶融が起こりにく
く、健全な界面が得られ、硬質肉盛層と母材との密着性
が良くなり、硬度および強度に優れたバルブシートをそ
なえたシリンダヘッドとすることが可能になるという著
しく優れた効果がもたらされる。
/排気ポート端部の内側に予め余肉部を設けて前記余肉
部を含む部位に肉盛による硬質肉盛層を形成したあとバ
ルブシート形状に仕上げたバルブシートをそなえたもの
とする構成となすことによって、肉盛部分が弁間部であ
っても母材側の熱容量不足がなくなることから、希釈の
少ない肉盛加工が行われ、さらに、余肉部を設けたシリ
ンダヘッド母材表面に予め座ぐり加工によって隅R部を
つけて肉盛方向と直交する方向の断面において前記余肉
部から滑らかに連続するR形状をもつR形状凹部を形成
して前記R形状凹部に肉盛による硬質肉盛層を形成した
あとバルブシート形状に仕上げたバルブシートをそなえ
たものとする構成となすことによって、肉盛加工時に不
可避的に発生する気泡が壁面で捕らえられることがなく
なるので、硬質肉盛層と母材との間に空孔等の欠陥が発
生しにくいと共に、レーザ光を用いた場合にその入射角
度が急激に変化しないため局部的な未溶融が起こりにく
く、健全な界面が得られ、硬質肉盛層と母材との密着性
が良くなり、硬度および強度に優れたバルブシートをそ
なえたシリンダヘッドとすることが可能になるという著
しく優れた効果がもたらされる。
【図1】本発明の一実施態様においてシリンダヘッドの
バルブシート相当部に肉盛を行った後の状態および肉盛
を行ったあとに仕上げ加工を施した後の状態を示す断面
説明図である。
バルブシート相当部に肉盛を行った後の状態および肉盛
を行ったあとに仕上げ加工を施した後の状態を示す断面
説明図である。
【図2】本発明の一実施態様にもとづく実施例1におけ
るシリンダヘッドの断面説明図である。
るシリンダヘッドの断面説明図である。
【図3】図2に示したシリンダヘッドのバルブシート部
分を拡大して示す断面説明図である。
分を拡大して示す断面説明図である。
【図4】本発明の他の実施態様においてシリンダヘッド
のバルブシート相当部に肉盛を行った後の状態および肉
盛を行ったあとに仕上げ加工を施した後の状態を示す断
面説明図である。
のバルブシート相当部に肉盛を行った後の状態および肉
盛を行ったあとに仕上げ加工を施した後の状態を示す断
面説明図である。
【図5】本発明の他の実施態様にもとづく実施例2にお
けるシリンダヘッドの断面説明図である。
けるシリンダヘッドの断面説明図である。
【図6】図5に示したシリンダヘッドのバルブシート部
分を拡大して示す断面説明図である。
分を拡大して示す断面説明図である。
【図7】従来のシリンダヘッドのバルブシート相当部に
肉盛を行った後の状態および肉盛を行ったあとに仕上げ
加工を施した後の状態を示す断面説明図である。
肉盛を行った後の状態および肉盛を行ったあとに仕上げ
加工を施した後の状態を示す断面説明図である。
【図8】従来のシリンダヘッドのバルブシート相当部に
肉盛を行った後の状態および肉盛を行ったあとに仕上げ
加工を施した後の状態を示す断面説明図である。
肉盛を行った後の状態および肉盛を行ったあとに仕上げ
加工を施した後の状態を示す断面説明図である。
1 シリンダヘッド 2 バルブシート相当部 3 レーザ光(高密度エネルギ熱源) 4 R形状凹部 5 肉盛用粉末 6 粉末供給ノズル 7 硬質肉盛層 9 バルブシート 10 余肉部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02F 1/42 F02F 1/24
Claims (3)
- 【請求項1】 環状をなすバルブシート相当部に沿って
レーザ等の高密度エネルギ熱源を用いた肉盛による硬質
肉盛層を形成したあとバルブシート形状に仕上げたバル
ブシートをそなえたシリンダヘッドを製造するに際し、
環状をなすバルブシート相当部に沿って肉盛を行うシリ
ンダヘッド母材の前記バルブシート相当部の表面に予め
座ぐり加工によって隅R部をつけて肉盛方向と直交する
方向の断面において滑らかに連続するR形状をもつR形
状凹部を形成した後、前記R形状凹部に肉盛による硬質
肉盛層を形成したあとバルブシート形状に仕上げたバル
ブシートをそなえたものとすることを特徴とするシリン
ダヘッドの製造方法。 - 【請求項2】 環状をなすバルブシート相当部に沿って
レーザ等の高密度エネルギ熱源を用いた肉盛による硬質
肉盛層を形成したあとバルブシート形状に仕上げたバル
ブシートをそなえたシリンダヘッドを製造するに際し、
環状をなすバルブシート相当部に沿って肉盛を行うシリ
ンダヘッド母材の吸/排気ポート端部の内側に予め余肉
部を設けて前記余肉部を含むシリンダヘッド母材の前記
バルブシート相当部の表面に予め座ぐり加工によって隅
R部をつけて肉盛方向と直交する方向の断面において前
記余肉部から滑らかに連続するR形状をもつR形状凹部
を形成した後、前記R形状凹部に肉盛による硬質肉盛層
を形成したあとバルブシート形状に仕上げたバルブシー
トをそなえたものとすることを特徴とするシリンダヘッ
ドの製造方法。 - 【請求項3】 バルブシート相当部の表面に予め座ぐり
加工によって隅Rを10Rとして30度の傾斜をつけた
隅R部を有するR形状凹部を形成する請求項1または2
に記載のシリンダヘッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04054893A JP3109222B2 (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | シリンダヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04054893A JP3109222B2 (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | シリンダヘッドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05256190A JPH05256190A (ja) | 1993-10-05 |
JP3109222B2 true JP3109222B2 (ja) | 2000-11-13 |
Family
ID=12983283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04054893A Expired - Fee Related JP3109222B2 (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | シリンダヘッドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3109222B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6441788B2 (ja) * | 2015-12-22 | 2018-12-19 | 株式会社豊田中央研究所 | レーザ加工装置、レーザ加工方法、光学系、及び肉盛り加工品 |
JP7095334B2 (ja) * | 2018-03-16 | 2022-07-05 | トヨタ自動車株式会社 | シリンダヘッド |
CN112368472B (zh) * | 2018-06-28 | 2022-06-03 | 日产自动车株式会社 | 气缸盖的制造方法和气缸盖毛坯 |
WO2022061379A1 (en) * | 2020-09-28 | 2022-03-31 | Innio Jenbacher Gmbh & Co Og | Cylinder head for an internal combustion engine |
-
1992
- 1992-03-13 JP JP04054893A patent/JP3109222B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05256190A (ja) | 1993-10-05 |
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