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JP3107455B2 - 新規抗生物質mi481−42f4−a及びその製造方法 - Google Patents

新規抗生物質mi481−42f4−a及びその製造方法

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Publication number
JP3107455B2
JP3107455B2 JP04142045A JP14204592A JP3107455B2 JP 3107455 B2 JP3107455 B2 JP 3107455B2 JP 04142045 A JP04142045 A JP 04142045A JP 14204592 A JP14204592 A JP 14204592A JP 3107455 B2 JP3107455 B2 JP 3107455B2
Authority
JP
Japan
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shoulder
antibiotic
medium
methanol
culture
Prior art date
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Expired - Fee Related
Application number
JP04142045A
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JPH05310766A (ja
Inventor
富雄 竹内
雅 濱田
博 長縄
寛信 飯沼
一夫 嶋中
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Microbial Chemistry Research Foundation
Original Assignee
Microbial Chemistry Research Foundation
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Publication date
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Publication of JPH05310766A publication Critical patent/JPH05310766A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規抗生物質MI481
−42F4−A及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】微生物の生産する抗生物質はこれまでに
数多く発見されており、細菌感染症の治療に広く用いら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】細菌感染症の治療にお
いては耐性菌の出現が避けられず、耐性菌に有効な新し
い抗生物質が絶えず求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、研究の結
果、アミコラトプシス属に属する菌株の培養液から新規
な抗生物質MI481−42F4−Aを収得することに
成功し、この物質が抗菌活性を有することを知見した。
【0005】従って、第1の本発明によれば、下記の特
性: (1) 色と形状:無色粉末 (2) 融点:294−295℃(分解) (3) 元素分析:C 49.46%,H 4.79%,N
16.76%, O 12.23%,S 15.72% (4) 紫外線吸収スペクトル: ラムダ最大(nm) メタノール 203 309 221 350(肩) 245(肩) メタノール−塩酸 205 308 222 353(肩) 250(肩) メタノール−水酸化ナトリウム 205 310 221 353(肩) 250(肩) (5) 赤外線吸収スペクトル(KBr法):3300,3
120,2980,1660,1550,1500,1
250,990,940,760 cm-1 (6) 安定性:室温、pH2〜9で安定 (7) 比旋光度:〔α〕D 28=+133°(c 0.74
5,ジメチルスルホキシド) (8) 酸性、中性、塩基性の区分:塩基性物質 (9) 分子量:1182.44 (10)分子式:C50518 156 を有することを特徴とする新規な抗生物質MI481−
42F4−Aが提供される。
【0006】更に、第2の本発明によれば、アミコラト
プシス(Amycolatopsis )属に属するMI481−42
F4−A生産菌を培養し、その培養物から抗生物質MI
481−42F4−Aを分離採取することを特徴とする
抗生物質MI481−42F4−Aの製造法が提供され
る。
【0007】本発明の方法で用い得るアミコラトプシス
属に属するMI481−42F4−A生産菌の1例とし
ては、本発明者らによって昭和62年6月東京都練馬区
で採取した土壌試料より分離した菌株アミコラトプシス
・エスピー(Amycolatopsissp. )MI481−42F
4がある。この菌株の菌学的性状は次のとおりである。
【0008】MI481−42F4株の菌学的性状 1.形態 よく分枝した基生菌糸は、しばしばジグザグ状を呈し、
また分断が認められる。気菌糸は直状あるいは不規則な
曲状で、分断を認め、円筒形の胞子を形成する。胞子の
大きさは約0.6〜0.7×0.7〜1.2ミクロン
で、表面は平滑である。らせん形成、輪生枝および胞子
のうは認められない。
【0009】2.各種培地における生育状態 色の記載について[ ]内に示す標準は、コンティナー
・コーポレーション・オブ・アメリカのカラー・ハーモ
ニー・マニュアル(Container Corporation ofAmerica
のcolor harmony manual)を用いた。
【0010】(1)シュクロース・硝酸塩寒天培地(3
0℃培養) うす黄[1 ea, Canary Yellow ]の発育上に、白の気菌
糸をうっすらと着生し、溶解性色素は認められない。
【0011】(2)グルコース・アスパラギン寒天培地
(30℃培養) 黄[1 1/2 ia, Sunlight Yellow ]の発育上に、うす黄
[1 ca, Pale Yellow]の気菌糸を着生し、溶解性色素
はわずかに黄色味を帯びる。
【0012】(3)グリセリン・アスパラギン寒天培地
(ISP−培地5、30℃培養) うす黄[1 1/2 ga, Butter Yellow ]の発育上に、うす
黄[1 1/2 ca, Cream]の気菌糸を着生し、溶解性色素
はわずかに黄色味を帯びる。
【0013】(4)スターチ・無機塩寒天培地(ISP
−培地4、30℃培養) うす黄[1 1/2 ic, Lt Antique Gold 2gc, Bamboo ]
の発育上に白の気菌糸をうっすらと着生し、溶解性色素
は認められない。
【0014】(5)チロシン寒天培地(ISP−培地
7、30℃培養) 黄[1 1/2 lc, Gold]の発育上に茶白[2 ca, Lt Ivor
y]の気菌糸を着生し、溶解性色素は黄色味を帯びる。
【0015】(6)栄養寒天培地(30℃培養) うす[2 gc, Bamboo]の発育上に、白の気菌糸をうっ
すらと着生し、溶解性色素は認められない。
【0016】(7)イースト・麦芽寒天培地(ISP−
培地2、30℃培養) うす黄茶[2 ne, Mastard Gold]の発育上に、白の気菌
糸を着生し、溶解性色素は認められない。
【0017】(8)オートミール・寒天培地(ISP−
培地3、30℃培養) うす黄[1 1/2 ic, Lt Antique Gold ]の発育上に、白
の気菌糸をうっすらと着生し、溶解性色素はわずかに黄
色味を帯びる。
【0018】(9)グリセリン・硝酸塩寒天培地(30
℃培養) うす黄[1 ga, Lt Lemon Yellow ]の発育上に、白の気
菌糸をうっすらと着生し、溶解性色素は認められない。
【0019】(10)スターチ寒天培地(30℃培養) 黄[1 la, Lemon Yellow]の発育上に、白の気菌糸をわ
ずかに着生する。溶解性色素は認められない。
【0020】(11)リンゴ酸石灰寒天培地(30℃培
養) うす黄[1 ga, Lt Lemon Yellow ]の発育上に、白の気
菌糸をわずかに着生し、溶解性色素は認められない。
【0021】(12)セルロース(ろ紙片添加合成液、3
0℃培養) 発育はうす黄、白の気菌糸を着生し、溶解性色素は認め
られない。
【0022】(13)ゼラチン穿刺培養 15%単純ゼラチン培地(20℃培養)では、発育はう
す黄、白の気菌糸をうっすらと着生し、溶解性色素は認
められない。グルコース・ペプトン・ゼラチン培地(2
7℃培養)の場合、発育はうす黄、気菌糸は着生せず、
溶解性色素は認められない。
【0023】(14)脱脂牛乳(37℃および30℃培
養) 37℃培養での生育は認められなかった。30℃培養の
場合、発育はうす黄、気菌糸は着生せず、溶解性色素も
認められない。
【0024】3.生理的性質 (1)生育温度範囲 グルコース・アスパラギン寒天培地(グルコース 1.
0%、L−アスパラギン0.05%、リン酸二カリウム
0.05%、紐寒天 3.0%、pH 7.0)を用
い、6℃、20℃、24℃、27℃、30℃、37℃、
50℃の各温度で試験した結果、6℃、37℃、50℃
を除き、そのいずれの温度でも生育し、生育至適温度は
27℃〜30℃付近と思われる。
【0025】(2)ゼラチンの液化(15%単純ゼラチ
ン培地、20℃培養;グルコース・ペプトン・ゼラチン
培地、27℃培養) 15%単純ゼラチン培地では培養後3日目頃より液化が
始まり、約3週間後、完了した。グルコース・ペプトン
・ゼラチン培地においては、培養後7日目頃よりわずか
に液化を認めるが進行は極めて遅く、1ヵ月間の培養で
は完了しなかった。
【0026】(3)スターチの加水分解(スターチ・無
機塩寒天培地およびスター寒天培地、いずれも30℃
培養) いずれの培地においても培養後6日目頃より水解性が認
められ、その作用は中等度である。
【0027】(4)脱脂牛乳の凝固・ペプトン化(脱脂
牛乳、37℃および30℃培養) 37℃培養では生育が認められない。30℃培養の場
合、培養後10日頃より凝固することなくペプトン化が
始まり、約1ヵ月間の培養後に完了した。
【0028】(5)メラニン様色素の生成(トリプトン
・イースト・ブロス、ISP−培地1;ペプトン・イー
スト・鉄寒天培地、ISP−培地6;チロシン寒天培
地、ISP−培地7;いずれも30℃培養) いずれの培地でも陰性である。
【0029】(6)炭素源の利用性(プリドハム・ゴド
リーブ寒天培地、ISP−培地9;30℃培養) D−グルコース、L−アラビノース、D−キシロース、
イノシトール、D−マンニトール、ラクトースを利用し
て発育し、シュクロースは利用しない。D−フルクトー
ス、ラムノース、ラフィノースはおそらく利用すると思
われる。
【0030】(7)リンゴ酸石灰の溶解(リンゴ酸石灰
寒天培地、30℃培養) 培養後10日目頃より溶解性が認められ、その作用は中
等度である。
【0031】(8)硝酸塩の還元反応(0.1%硝酸カ
リウム含有ペプトン水、ISP−培地8、30℃培養) 陽性である。
【0032】(9)セルロースの分解(ろ紙片添加合成
液、30℃培養) 6ヵ月間の観察で分解は認められない。
【0033】以上の性状を要約すると、MI481−4
2F4株は、その形態上、基生菌糸はしばしばジグザグ
状を呈し、分断を認める。気菌糸は直状あるいは不規則
な曲状で、分断を認め、円筒形の胞子を形成し、その表
面は平滑である。らせん形成、輪生枝及び胞子のうは認
められない。種々の培地で、うす黄〜黄の発育上に白〜
うす黄の気菌糸を着生し、溶解性色素はわずかに黄色味
を帯びるか、又は認められない。メラニン様色素の生成
は陰性、スターチの水解性は中等度、硝酸塩の還元反応
は陽性であり、蛋白分解力は中等度である。
【0034】ところで、MI481−42F4株の菌体
成分は、細胞壁に含まれる2,6−ジアミノピメリン酸
がメソ型であり、全菌体中の還元糖はアラビノース、ガ
ラクトースを含むA型である。また、ミコール酸を含ま
ず、リン脂質はPII型(ホスファチジルエタノールアミ
ンを含みホスファチジルコリン及び未知のグルコサミン
含有リン脂質を含まない)、主要なメナキノンはMK−
9(H4 )であり、MK−9(H2 )も認められた。
【0035】以上の結果より、MI481−42F4株
は、アミコラトプシス(Amycolatopsis ,文献,Intern
ational Journal of Systematic Bacteriology,36
巻,29−37頁,198年)属に属するものと考え
られる。アミコラトプシス属の既知菌種を検索すると、
アミコラトプシス・オリエンタリス(Amycolatopsis or
ientalis,文献1,同上;文献2,International Jour
nal of Systematic Bactriology ,37巻,292−
295頁,1987年)及びアミコラトプシス・メディ
テラネイ(Amycolatopsis mediterranei,文献1及び
2,同上)が、近縁の種としてあげられた。
【0036】そこで、MI481−42F4株と上記2
種の当研究所保存菌株とを実地に比較検討中である。現
時点ではMI481−42F4株をアミコラトプシス・
エスピー(Amycolatopsis sp. )MI481−42F4
とする。
【0037】なお、MI481−42F4株を工業技術
院微生物工業技術研究所に寄託申請し、平成4年2月3
日、微工研菌寄第12739号として受託された。
【0038】本発明に用いることのできる菌株は上記菌
株、その変異株をはじめ、アミコラトプシス属に属する
MI48−42F4−A生産菌のすべてが使用でき
る。
【0039】本発明の抗生物質MI481−42F4−
は、上記菌株を抗生物質MI481−42F4−A生
産に適した培地に接種し培養することにより生産され
る。培地としては、通常の放線菌の培養に用いられる栄
養源含有培地でよい。
【0040】栄養源としては、例えば市販されているペ
プトン、肉エキス、コーン・スティープ・リカー、綿実
粉、落花生粉、大豆粉、酵母エキス、MZ−アミン、カ
ゼイン水解物、硝酸ソーダ、硝酸アンモニウム、硫酸ア
ンモニウムなどの窒素源、及び市販されているグリセリ
ン、しょ糖、でん粉、グルコース、ガラクトース、マン
ノース、糖蜜などの炭水化物、あるいは脂肪などの炭素
源、及び食塩、リン酸塩、炭酸カルシウム、硫酸マグネ
シウムなどの無機塩を使用できる。その他必要に応じて
微量の金属塩、消泡剤としての動・植・鉱物油などを添
加することもできる。これらのものは生産菌が利用し抗
生物質MI481−42F4−Aの生産に役立つもので
あればよく、放線菌の公知の培養材料はすべて用いるこ
とができる。
【0041】抗生物質MI481−42F4−Aの大量
生産には液体培養が好ましく、培養温度は抗生物質MI
481−42F4−Aを生産できる範囲で適用できる。
培養は以上述べた条件を適用しMI481−42F4−
A生産菌の性質に応じて適宜選択して行うことができ
る。
【0042】抗生物質MI481−42F4−Aは主と
して菌体中に存在しアルコール、アセトニトリル、アセ
トンなど水と混和する有機溶媒で抽出できる。菌体抽出
液よりブタノールなど比較的極性の強い水不混和性の有
機溶剤で抽出することができる。上述の抽出法に加え、
吸着クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィ
ー、薄層クロマトグラフィー、向流分配クロマトグラフ
ィー、高速液体クロマトグラフィーなど公知の方法を適
宜組合わせ、あるいは繰返すことによって、純粋に採取
することができる。
【0043】抗生物質MI481−42F4−Aの理化
学的性状は次のとおりである。
【0044】(1) 色と形状:無色粉末 (2) 融点:294−295℃(分解) (3) 元素分析:C 49.46%,H 4.79%,N
16.76%, O 12.23%,S 15.72% (4) 紫外線吸収スペクトル: ラムダ最大(nm) メタノール 203 309 221 350(肩) 245(肩) メタノール−塩酸 205 308 222 353(肩) 250(肩) メタノール−水酸化ナトリウム 205 310 221 353(肩) 250(肩
【0045】(5) 赤外線吸収スペクトル(KBr法):
3300,3120,2980,1660,1550,
1500,1250,990,940,760 cm-1 (6) 安定性:室温、pH2〜9で安定 (7) 比旋光度:〔α〕D 28=+133°(c 0.74
5,ジメチルスルホキシド) (8) 酸性、中性、塩基性の区分:塩基性物質 (9) 分子量:1182.44 (10)分子式:C50518 156
【0046】抗生物質MI481−42F4−Aの生物
学的性質は次のとおりである。抗生物質MI481−4
2F4−Aの栄養寒天培地上での各種細菌に対する発育
阻止濃度(寒天平板希釈法による)を表1に示す。表1
より明らかなように抗生物質MI481−42F4−A
はグラム陽性菌に対して強い抗菌活性を有していた。ま
たメチシリン耐性黄色ブドウ球菌スタフィロコッカス
アウレウス MS9610(MRSA)などの多剤耐性
菌の生育も強く阻止した。
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】また、マウスで実施した急性毒性試験によ
ると、抗生物質MI481−42F4−AのLD50は、
腹腔内投与では100mg/kg以上であった。
【0051】さらに、マウスでの感染治療実験において
治療効果が確認された。1群5匹の雌CDF1 マウスに
黄色ブドウ球菌(S.aureus Smith)3.8×107 個/
mlとムチン(ジコ)10%溶液を等量混合しマウス
1匹当り9.5×106 個を腹腔内に接種し感染させ
た。一方、本発明の抗生物質MI481−42F4−A
10.3mgを350μlのジメチルスルホキシド(D
MSO)に溶解し、Tween 80を微量加えさらに
生理食塩水を添加した後、腹腔内に感染直後及び4時間
後に一回ずつ投与した。
【0052】約20時間後に生死で判定した結果、本薬
剤のED80は0.6mg/kg以上であった。以上よ
り、抗生物質MI481−42F4−Aは人、動物の細
菌感染症の治療に用いられる可能性がある。
【0053】以上のとおり、抗生物質MI481−42
F4−Aの理化学的性状並びに生物学的性質について詳
述したが、このような性質に類似した化合物は従来知ら
れていないので、抗生物質MI481−42F4−Aは
新規物質である。
【0054】
【実施例】次に本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。
【0055】実施例1 グリセロール2.0%、デキストリン(和光純薬工)
2.0%、ポリペプトン(和光純薬工)1.0%、酵母
エキス(和光純薬工)0.3%、硫酸アンモニウム0.
2%、炭酸カルシウム0.2%、消泡剤(KM70、信
越化学)0.01%を含む培地(pH7.4)110m
lを500ml容ワッフル付き三角フラスコに入れ、1
20℃で20分間滅菌後、これに寒天斜面上に生育した
アミコラトプシス属に属するMI481−42F4株
(FERM P−12739)を1白金耳接種し、27
℃で3日間振とう培養して得られた培養液を接種源とし
た。上記と同じ培地にこの接種源2mlを移植し、27
℃で4日間培養し、抗生物質MI481−42F4−A
を蓄積せしめた。
【0056】培養液(pH8.2、10.1 liter) を
遠心分離し菌体を集め、これをメタノール5 literで抽
出した。抽出液を濃縮メタノールを溜去後水5 lit
erを加え等量のブタノールで抽出し、濃縮後、メタノー
ルを加え沈殿物を集め乾燥物4.3gを得た。これをジ
メチルホルムアミドに溶解し、ジメチルホルムアミドに
懸濁して詰めたセファデックスLH−20(ファルマシ
ア)(外径50φ×1000mm)の塔にかけ、ジメチ
ルホルムアミドでゲルろ過した。活性画分(Bacillus t
hermophilus に対し抗菌活性を示す画分)を減圧濃縮
後、これをジメチルホルムアミドに溶解し、ジメチルホ
ルムアミドに懸濁して詰めたトヨパールHW−40(ト
ーソー)(外径40φ×420mm)の塔にかけ、ジメ
チルホルムアミドでゲルろ過し活性画分を減圧濃縮乾燥
し乾燥物780mgを得た。
【0057】これを15mlのクロロホルムに溶解し、
この溶液をシリカゲル(メルクArt.7734)25
gをクロロホルムに懸濁して詰めた塔にチャージし、塔
を200mlのクロロホルムで洗浄後、クロロホルム/
メタノール=10/1の混液で溶出し活性画分を集め、
減圧濃縮乾固し、純粋な抗生物質MI481−42F4
−Aの無色粉末232mgを得た。
【0058】実施例2 30 liter容発酵槽に実施例1で用いた培地12 liter
を入れ、120℃20分間滅菌後、実施例1で用いた種
培養液100mlを接種し、27℃、72時間、通気量
12 liter/分、攪拌回転数200回/分で通気攪拌培
養した。以下実施例1と同様に抽出、精製し、MI48
1−42F4−A82mg得た。
【0059】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、本発明により
新規抗生物質及びその製造方法が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】抗生物質MI481−42F4−Aの紫外線吸
収スペクトルを示している。
【図2】抗生物質MI481−42F4−Aの赤外線吸
収スペクトル(KBr法)を表わす。
【図3】重ジメチルスルホキシド中で400MHzにお
いて測定した抗生物質MI481−42F4−Aの 1
−NMRスペクトルを表わす。
【図4】重ジメチルスルホキシド中で100MHzにお
いて測定した抗生物質MI481−42F4−Aの13
−NMRスペクトルを表わす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C12P 1/02 C12R 1:645) (72)発明者 飯沼 寛信 埼玉県和光市白子3丁目35番6−301号 住友和光ハウス (72)発明者 嶋中 一夫 東京都大田区西蒲田3丁目4番7−301 号 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12P 1/00 - 41/00 A61K 35/70 A61K 35/74 C07G 11/00 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の特性: (1) 色と形状:無色粉末 (2) 融点:294−295℃(分解) (3) 元素分析:C 49.46%,H 4.79%,N
    16.76%, O 12.23%,S 15.72% (4) 紫外線吸収スペクトル: ラムダ最大(nm) メタノール 203 309 221 350(肩) 245(肩) メタノール−塩酸 205 308 222 353(肩) 250(肩) メタノール−水酸化ナトリウム 205 310 221 353(肩) 250(肩) (5) 赤外線吸収スペクトル(KBr法):3300,3
    120,2980,1660,1550,1500,1
    250,990,940,760 cm-1 (6) 安定性:室温、pH2〜9で安定 (7) 比旋光度:〔α〕D 28=+133°(c 0.74
    5,ジメチルスルホキシド) (8) 酸性、中性、塩基性の区分:塩基性物質 (9) 分子量:1182.44 (10)分子式:C50518 156 を有することを特徴とする新規抗生物質MI481−4
    2F4−A。
  2. 【請求項2】アミコラトプシス属に属する抗生物質MI
    481−42F4−A生産菌を培養し、その培養物から
    新規抗生物質MI481−42F4−Aを分離採取する
    ことを特徴とする請求項1に記載の新規抗生物質MI4
    81−42F4−Aの製造方法。
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