JP3198705B2 - 画像特徴抽出方法及びその装置 - Google Patents
画像特徴抽出方法及びその装置Info
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- JP3198705B2 JP3198705B2 JP04319593A JP4319593A JP3198705B2 JP 3198705 B2 JP3198705 B2 JP 3198705B2 JP 04319593 A JP04319593 A JP 04319593A JP 4319593 A JP4319593 A JP 4319593A JP 3198705 B2 JP3198705 B2 JP 3198705B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、量子化された連続多
階調画像データから画像特徴を有している画素を抽出す
る画像特徴抽出方法及びその装置に関する。
階調画像データから画像特徴を有している画素を抽出す
る画像特徴抽出方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来における画像処理装置においては、
エッジ強調やスムージング等の各種個別画像処理毎に画
像の特徴情報を抽出し、その結果により夫々にふさわし
い処理を行なうことが一般的になっている。例えば二値
化やエッジ強調処理を行なう際には、画像を構成してい
る画素が文字の一部であるか、網点画像の一部である
か、または、写真の一部であるかといった特徴情報を画
像から抽出し、その結果により二値化処理やエッジ強調
処理を施すようになっている。尚、領域抽出、領域分割
(セグメンテーション)等の各種認識処理においても、
処理の前半で特徴抽出するための処理が行なわれるよう
になっている。この場合において、画像特徴の抽出方法
としては、画像の領域毎に同じ特徴を選び出すものと、
一つ一つの画素毎に特徴を選び出す方法とがあり、ま
た、別の試みとして、網点等の二値画像を多値の画像に
直して、どちらも同じ処理を加えようという考えもある
(例えば特開平3ー283765号公報)。
エッジ強調やスムージング等の各種個別画像処理毎に画
像の特徴情報を抽出し、その結果により夫々にふさわし
い処理を行なうことが一般的になっている。例えば二値
化やエッジ強調処理を行なう際には、画像を構成してい
る画素が文字の一部であるか、網点画像の一部である
か、または、写真の一部であるかといった特徴情報を画
像から抽出し、その結果により二値化処理やエッジ強調
処理を施すようになっている。尚、領域抽出、領域分割
(セグメンテーション)等の各種認識処理においても、
処理の前半で特徴抽出するための処理が行なわれるよう
になっている。この場合において、画像特徴の抽出方法
としては、画像の領域毎に同じ特徴を選び出すものと、
一つ一つの画素毎に特徴を選び出す方法とがあり、ま
た、別の試みとして、網点等の二値画像を多値の画像に
直して、どちらも同じ処理を加えようという考えもある
(例えば特開平3ー283765号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来におけ
る画像処理装置にあっては、同一装置内に数種の個別画
像処理部が組み込まれているが、同じような画像特徴を
利用していても別々に特徴を抽出し、利用または保存し
ていることから、装置構成が複雑化してしまうという技
術的課題があった。更に、従来における二値化やエッジ
強調処理は、画像が写真か網点か文字かによって処理を
全体的に変えるだけのものに過ぎず、適切な場所に適切
な処理を適切な深さで加えるという細かい調整を行なっ
ていなかったため、エッジ強調処理等の個別の画像処理
精度を充分に高めることができないという技術的課題が
あった。
る画像処理装置にあっては、同一装置内に数種の個別画
像処理部が組み込まれているが、同じような画像特徴を
利用していても別々に特徴を抽出し、利用または保存し
ていることから、装置構成が複雑化してしまうという技
術的課題があった。更に、従来における二値化やエッジ
強調処理は、画像が写真か網点か文字かによって処理を
全体的に変えるだけのものに過ぎず、適切な場所に適切
な処理を適切な深さで加えるという細かい調整を行なっ
ていなかったため、エッジ強調処理等の個別の画像処理
精度を充分に高めることができないという技術的課題が
あった。
【0004】この発明は、以上の技術的課題を解決する
ために為されたものであって、多階調画像データから抽
出される汎用的な画像特徴を有効に利用して全体として
コンパクトなシステムを構築することができ、更に、分
類の細かい画像特徴を抽出し、抽出された画像特徴を参
照しながら精度の良い個別画像処理を実現できるように
した画像特徴抽出方法及びその装置を提供する。
ために為されたものであって、多階調画像データから抽
出される汎用的な画像特徴を有効に利用して全体として
コンパクトなシステムを構築することができ、更に、分
類の細かい画像特徴を抽出し、抽出された画像特徴を参
照しながら精度の良い個別画像処理を実現できるように
した画像特徴抽出方法及びその装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
量子化された多階調画像データから画像特徴を抽出する
に際し、入力画像が人間の視覚特性にどのように写るか
を予測し、この予測結果を元に入力画像に対して人間の
視覚特性に基づくデータ処理を施すという前処理を経て
特徴画素を抽出する多階調画像データを作成し、しかる
後、各走査ラインの画素から、複数の個別画像処理手段
で共通に利用可能な特徴画素を抽出した後、この抽出さ
れた特徴画素の性質を複数の個別画像処理手段が共用し
得る参照用バッファの対応する画素位置に夫々書き込む
ようにしたものである。
量子化された多階調画像データから画像特徴を抽出する
に際し、入力画像が人間の視覚特性にどのように写るか
を予測し、この予測結果を元に入力画像に対して人間の
視覚特性に基づくデータ処理を施すという前処理を経て
特徴画素を抽出する多階調画像データを作成し、しかる
後、各走査ラインの画素から、複数の個別画像処理手段
で共通に利用可能な特徴画素を抽出した後、この抽出さ
れた特徴画素の性質を複数の個別画像処理手段が共用し
得る参照用バッファの対応する画素位置に夫々書き込む
ようにしたものである。
【0006】このような方法発明を具現化する装置発明
は、図1に示すように、量子化された多階調画像データ
から画像特徴を抽出する画像特徴抽出装置であって、画
像特徴を抽出する多階調画像データの前処理手段とし
て、入力画像が人間の視覚特性にどのように写るかを予
測する画像予測手段(5)と、この画像予測手段(5)
の予測結果を元に入力画像に対して人間の視覚特性に基
づくデータ処理を施すデータ整形手段(6)とを具備さ
せ、各走査ラインの画素から、少なくとも濃度変化の大
きなエッジ画素部分に対応し且つ立ち上がりと立ち下が
りとを区別したエッジ特徴画素TDEが含まれる特徴画
素TDを抽出する特徴画素抽出手段1と、この特徴画素
抽出手段1にて抽出された特徴画素TDの性質が対応す
る画素毎に書き込まれ且つ複数の個別画像処理手段7が
共用し得るように設けられる参照用バッファ2とを備え
たことを特徴とするものである。また、別の装置発明
は、図1の特徴画素抽出手段1として、少なくとも濃度
勾配のある画素部分の濃度勾配を表す濃度勾配特徴画素
TDNが含まれる特徴画素TDを抽出するもの、あるい
は、少なくとも濃度変化の大きなエッジ画素部分に対応
するエッジ特徴画素TDE及び濃度勾配のある画素部分
の濃度勾配を表す濃度勾配特徴画素TDNが含まれる特
徴画素TDを抽出するものを用いたものが挙げられる。
は、図1に示すように、量子化された多階調画像データ
から画像特徴を抽出する画像特徴抽出装置であって、画
像特徴を抽出する多階調画像データの前処理手段とし
て、入力画像が人間の視覚特性にどのように写るかを予
測する画像予測手段(5)と、この画像予測手段(5)
の予測結果を元に入力画像に対して人間の視覚特性に基
づくデータ処理を施すデータ整形手段(6)とを具備さ
せ、各走査ラインの画素から、少なくとも濃度変化の大
きなエッジ画素部分に対応し且つ立ち上がりと立ち下が
りとを区別したエッジ特徴画素TDEが含まれる特徴画
素TDを抽出する特徴画素抽出手段1と、この特徴画素
抽出手段1にて抽出された特徴画素TDの性質が対応す
る画素毎に書き込まれ且つ複数の個別画像処理手段7が
共用し得るように設けられる参照用バッファ2とを備え
たことを特徴とするものである。また、別の装置発明
は、図1の特徴画素抽出手段1として、少なくとも濃度
勾配のある画素部分の濃度勾配を表す濃度勾配特徴画素
TDNが含まれる特徴画素TDを抽出するもの、あるい
は、少なくとも濃度変化の大きなエッジ画素部分に対応
するエッジ特徴画素TDE及び濃度勾配のある画素部分
の濃度勾配を表す濃度勾配特徴画素TDNが含まれる特
徴画素TDを抽出するものを用いたものが挙げられる。
【0007】このような技術的手段において、画像特徴
抽出の対象となる多階調画像データとしては、入力画像
そのものでも差し支えないが、画像特徴の抽出精度をよ
り高めるという観点からすれば、入力画像に対して人間
の視覚特性に基づく補正処理を施したものであるのが好
ましい。ここで、人間の視覚特性に基づく補正処理と
は、人間が入力画像を実際に知覚している(錯覚等も含
めた)空間へ入力画像データを変換するものであれば、
その補正アルゴリズムについては適宜選定することが可
能である。
抽出の対象となる多階調画像データとしては、入力画像
そのものでも差し支えないが、画像特徴の抽出精度をよ
り高めるという観点からすれば、入力画像に対して人間
の視覚特性に基づく補正処理を施したものであるのが好
ましい。ここで、人間の視覚特性に基づく補正処理と
は、人間が入力画像を実際に知覚している(錯覚等も含
めた)空間へ入力画像データを変換するものであれば、
その補正アルゴリズムについては適宜選定することが可
能である。
【0008】そして、人間の視覚特性に基づく補正処理
を施すには、画像特徴抽出の対象となる多階調画像デー
タの前処理手段として、入力画像が人間の視覚特性にど
のように写るかを予測する画像予測手段5と、この画像
予測手段5の予測結果を元に入力画像に対して人間の視
覚特性に基づくデータ処理を施すデータ整形手段6とを
具備させるようにすればよい。このとき、上記画像予測
手段5としては、画像が人間の視覚にどのように写るか
を予測するものであれば、その予測のアルゴリズムにつ
いては適宜選定することができ、また、データ整形手段
6については、画像予測手段5の予測結果を元にデータ
を人間の視覚特性に沿って整形するものであれば適宜選
定して差し支えないが、データの整形性を良好に保つに
は、入力画像を均等色空間に写像する手法を採用するこ
とが好ましく、特に、データの処理性を上げるという観
点からすれば、均等色空間の極座標表示にてデータを扱
うのが好ましい。
を施すには、画像特徴抽出の対象となる多階調画像デー
タの前処理手段として、入力画像が人間の視覚特性にど
のように写るかを予測する画像予測手段5と、この画像
予測手段5の予測結果を元に入力画像に対して人間の視
覚特性に基づくデータ処理を施すデータ整形手段6とを
具備させるようにすればよい。このとき、上記画像予測
手段5としては、画像が人間の視覚にどのように写るか
を予測するものであれば、その予測のアルゴリズムにつ
いては適宜選定することができ、また、データ整形手段
6については、画像予測手段5の予測結果を元にデータ
を人間の視覚特性に沿って整形するものであれば適宜選
定して差し支えないが、データの整形性を良好に保つに
は、入力画像を均等色空間に写像する手法を採用するこ
とが好ましく、特に、データの処理性を上げるという観
点からすれば、均等色空間の極座標表示にてデータを扱
うのが好ましい。
【0009】このように、人間の視覚特性に基づく補正
処理を施した多階調画像データに対して画像特徴抽出を
行なうことが好ましいと考えられる背景は以下の通りで
ある。すなわち、例えば画像再現装置の画像処理に関
し、エッジ強調処理等の個別画像処理は、人間の視覚特
性から考えると、入力された画像を実際に人間が視覚を
通じて見えている画像に変換する処理の一つとして捉え
ることができる。この後、各種処理が加えられた入力画
像は再度二値化等夫々の画像出力装置の特性に合わせて
変換されて出力される。従って、画像再現装置に要求さ
れるべき画像処理機能としては、人間の視覚特性を考慮
した画像に変える変換部(以下HVS(Human Visual Sy
stem)変換部と呼ぶことにする)と、画像出力装置の特
性に合わせて二値化等の処理を施す符号化部とで構成さ
れているものと考えられる。このとき、人間の視覚を通
したときどのように画像が見えるかという事を適切に考
慮しなければ、正しいHVS変換を行なうことができ
ず、後段の符号化部で如何に適切な処理を施したとして
も、画像の再現性を高めることができない。尚、HVS
に関する研究としては、例えば、Olivier D.Faugerasの
“DigitalColor Image Processing Within the Framewo
rk of a Human Visual Model"IEEEtransactions,ASSP27
no.4,pp380-393やHannu J. Saarelma and Pirkko T. Oi
ttinenの“Digital Halftones and Structure Visibili
ty"Journal of Imaging Technology17,pp228-232,1991
等が挙げられる。それゆえ、入力画像を先ずHVS変換
するようにすれば、人間の視覚によって写真や文字や網
点がどのように見えているかが分かるようになるので、
適切な箇所に適切な強さで適切なエッジ強調処理等の個
別画像処理を施すことが可能になると考えられる。
処理を施した多階調画像データに対して画像特徴抽出を
行なうことが好ましいと考えられる背景は以下の通りで
ある。すなわち、例えば画像再現装置の画像処理に関
し、エッジ強調処理等の個別画像処理は、人間の視覚特
性から考えると、入力された画像を実際に人間が視覚を
通じて見えている画像に変換する処理の一つとして捉え
ることができる。この後、各種処理が加えられた入力画
像は再度二値化等夫々の画像出力装置の特性に合わせて
変換されて出力される。従って、画像再現装置に要求さ
れるべき画像処理機能としては、人間の視覚特性を考慮
した画像に変える変換部(以下HVS(Human Visual Sy
stem)変換部と呼ぶことにする)と、画像出力装置の特
性に合わせて二値化等の処理を施す符号化部とで構成さ
れているものと考えられる。このとき、人間の視覚を通
したときどのように画像が見えるかという事を適切に考
慮しなければ、正しいHVS変換を行なうことができ
ず、後段の符号化部で如何に適切な処理を施したとして
も、画像の再現性を高めることができない。尚、HVS
に関する研究としては、例えば、Olivier D.Faugerasの
“DigitalColor Image Processing Within the Framewo
rk of a Human Visual Model"IEEEtransactions,ASSP27
no.4,pp380-393やHannu J. Saarelma and Pirkko T. Oi
ttinenの“Digital Halftones and Structure Visibili
ty"Journal of Imaging Technology17,pp228-232,1991
等が挙げられる。それゆえ、入力画像を先ずHVS変換
するようにすれば、人間の視覚によって写真や文字や網
点がどのように見えているかが分かるようになるので、
適切な箇所に適切な強さで適切なエッジ強調処理等の個
別画像処理を施すことが可能になると考えられる。
【0010】また、特徴画素抽出手段1にて抽出される
特徴画素TDとしては、上述したように、立ち上がりと
立ち下がりとが区別されたエッジ特徴画素TDE、ある
いは、濃度勾配特徴画素TDN、あるいは、エッジ特徴
画素TDE(立ち上がりと立ち下がりとが区別されてい
ないものも含む)及び濃度勾配特徴画素TDNが含まれ
ていればよいが、個別画像処理にて必要となる画像特徴
に対応するものを含んでよいことは勿論である。また、
特徴画素抽出手段1による特徴画素TDの抽出アルゴリ
ズムについても適宜選定して差し支えないが、特徴画素
TDの抽出精度を高めるという観点からすれば、注目画
素の周囲に位置する複数の画素を参照し、注目画素の特
徴画素TDを抽出する方式を採用するのが好ましい。
特徴画素TDとしては、上述したように、立ち上がりと
立ち下がりとが区別されたエッジ特徴画素TDE、ある
いは、濃度勾配特徴画素TDN、あるいは、エッジ特徴
画素TDE(立ち上がりと立ち下がりとが区別されてい
ないものも含む)及び濃度勾配特徴画素TDNが含まれ
ていればよいが、個別画像処理にて必要となる画像特徴
に対応するものを含んでよいことは勿論である。また、
特徴画素抽出手段1による特徴画素TDの抽出アルゴリ
ズムについても適宜選定して差し支えないが、特徴画素
TDの抽出精度を高めるという観点からすれば、注目画
素の周囲に位置する複数の画素を参照し、注目画素の特
徴画素TDを抽出する方式を採用するのが好ましい。
【0011】更に、参照用バッファ2としては、特徴画
素抽出手段1による特徴画素TDの抽出方式や個別画像
処理手段の数に応じて最低限必要な容量が確保されてい
ればよい。また、参照用バッファ2に書き込む特徴画素
TDの性質の表現形式については、予め決められたもの
であれば適宜選定して差し支えない。
素抽出手段1による特徴画素TDの抽出方式や個別画像
処理手段の数に応じて最低限必要な容量が確保されてい
ればよい。また、参照用バッファ2に書き込む特徴画素
TDの性質の表現形式については、予め決められたもの
であれば適宜選定して差し支えない。
【0012】更にまた、特徴画素TDの抽出精度をより
高めるという観点からすれば、参照用バッファ2に書き
込まれた特徴画素TDがノイズでないか否かを判断し、
ノイズであれば当該特徴画素の性質を参照用バッファ2
から削除するノイズ削除手段3が付加されることが好ま
しい。この場合において、特徴画素TDがノイズでない
か否かの判断アルゴリズムについては適宜選定して差し
支えない。
高めるという観点からすれば、参照用バッファ2に書き
込まれた特徴画素TDがノイズでないか否かを判断し、
ノイズであれば当該特徴画素の性質を参照用バッファ2
から削除するノイズ削除手段3が付加されることが好ま
しい。この場合において、特徴画素TDがノイズでない
か否かの判断アルゴリズムについては適宜選定して差し
支えない。
【0013】また、カラー画像に対する画像特徴を抽出
する場合には、画像信号合成手段4にて各色成分信号を
適当な割合で合成し、その合成信号に基づいて特徴画素
TDを抽出することが好ましい。この場合において、各
色成分信号の合成割合については、特徴画素TDの抽出
精度を最適化し得るように、抽出すべき特徴画素TDの
性質毎に適宜選定することが好ましい。更に、カラー画
像に対する画像特徴の抽出をより精度良く行うという観
点からすれば、画像信号合成手段4に入力される画像信
号としては、色差が人間の感覚に合うように作られた均
等色空間へ入力画像を写像し、均等色空間における各色
成分信号(明度信号、色度信号、彩度信号)を極座標表
現にて表現したものが好ましい。
する場合には、画像信号合成手段4にて各色成分信号を
適当な割合で合成し、その合成信号に基づいて特徴画素
TDを抽出することが好ましい。この場合において、各
色成分信号の合成割合については、特徴画素TDの抽出
精度を最適化し得るように、抽出すべき特徴画素TDの
性質毎に適宜選定することが好ましい。更に、カラー画
像に対する画像特徴の抽出をより精度良く行うという観
点からすれば、画像信号合成手段4に入力される画像信
号としては、色差が人間の感覚に合うように作られた均
等色空間へ入力画像を写像し、均等色空間における各色
成分信号(明度信号、色度信号、彩度信号)を極座標表
現にて表現したものが好ましい。
【0014】
【作用】上述したような技術的手段によれば、図1に示
すように、特徴画素抽出手段1は、各走査ラインの画素
から、汎用性の高い特徴画素TDとして、例えば濃度変
化の大きなエッジ画素部分に対応し且つ立ち上がりと立
ち下がりとが区別されたエッジ特徴画素TDE、あるい
は、濃度勾配のある画素部分の濃度勾配を表す濃度勾配
特徴画素TDN、あるいは、エッジ特徴画素TDE及び濃
度勾配特徴画素TDNが含まれる特徴画素TDを抽出す
る。次いで、特徴画素抽出手段1にて抽出された特徴画
素TDの性質、例えばエッジ特徴画素TDEについては
その立ち上がり状態あるいは立ち下がり状態並びに変化
方向、また、濃度勾配特徴画素TDNについては濃度勾
配方向が参照用バッファ2の対応する画素毎に書き込ま
れる。この結果、個別画像処理手段は、参照用バッファ
2に書き込まれた画素毎の特徴画素TDの画像処理に必
要な性質を参照し、当該特徴画素TDに対応する画素に
対して所定の画像処理を施すことが可能である。特に、
ノイズ削除手段3は、参照用バッファ2に書き込まれた
特徴画素TDがノイズであると判断されると、当該ノイ
ズを削除するため、参照用バッファ2に書き込まれた特
徴画素TDの性質の信憑性が非常に高いものになり、そ
の分、個別画像処理手段による画像処理が処理の必要な
画素に対して的確に行われる。
すように、特徴画素抽出手段1は、各走査ラインの画素
から、汎用性の高い特徴画素TDとして、例えば濃度変
化の大きなエッジ画素部分に対応し且つ立ち上がりと立
ち下がりとが区別されたエッジ特徴画素TDE、あるい
は、濃度勾配のある画素部分の濃度勾配を表す濃度勾配
特徴画素TDN、あるいは、エッジ特徴画素TDE及び濃
度勾配特徴画素TDNが含まれる特徴画素TDを抽出す
る。次いで、特徴画素抽出手段1にて抽出された特徴画
素TDの性質、例えばエッジ特徴画素TDEについては
その立ち上がり状態あるいは立ち下がり状態並びに変化
方向、また、濃度勾配特徴画素TDNについては濃度勾
配方向が参照用バッファ2の対応する画素毎に書き込ま
れる。この結果、個別画像処理手段は、参照用バッファ
2に書き込まれた画素毎の特徴画素TDの画像処理に必
要な性質を参照し、当該特徴画素TDに対応する画素に
対して所定の画像処理を施すことが可能である。特に、
ノイズ削除手段3は、参照用バッファ2に書き込まれた
特徴画素TDがノイズであると判断されると、当該ノイ
ズを削除するため、参照用バッファ2に書き込まれた特
徴画素TDの性質の信憑性が非常に高いものになり、そ
の分、個別画像処理手段による画像処理が処理の必要な
画素に対して的確に行われる。
【0015】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例に基づいてこの
発明を詳細に説明する。 ◎実施例1 図2はこの発明が適用されたカラー画像形成装置の一実
施例である。同図において、スキャナ等で読み込まれて
下地除去等の適切な前処理が施された入力画像は、画像
入力変換部10において人間の視覚システムを考慮した
画像データとして均等色空間の極座標表示に変換され
る。
発明を詳細に説明する。 ◎実施例1 図2はこの発明が適用されたカラー画像形成装置の一実
施例である。同図において、スキャナ等で読み込まれて
下地除去等の適切な前処理が施された入力画像は、画像
入力変換部10において人間の視覚システムを考慮した
画像データとして均等色空間の極座標表示に変換され
る。
【0016】この実施例で用いられる画像入力変換部1
0は、入力画像を一旦保持する入力画像バッファ11
と、この入力画像バッファ11からブロック毎に入力画
像を取り込み、入力画像が人間の視覚システムにおいて
どのように見えるかを予め予測する画像予測部12と、
この画像予測部12の予測結果に基づいて入力画像デー
タを適宜変換するデータ整形部13とを備えている。
0は、入力画像を一旦保持する入力画像バッファ11
と、この入力画像バッファ11からブロック毎に入力画
像を取り込み、入力画像が人間の視覚システムにおいて
どのように見えるかを予め予測する画像予測部12と、
この画像予測部12の予測結果に基づいて入力画像デー
タを適宜変換するデータ整形部13とを備えている。
【0017】ここで、画像予測部12及びデータ整形部
13の具体的な処理例を図3に示す。同図において、画
像予測部12は、例えば三つの予測部a1〜a3等の組
合せにて構成されている。この実施例において、予測部
a1は人間がドキュメントを見るときにどれだけ目を離
すかにより見え方が変わるので、その距離(以下、観察
距離という)を予測するものであり、また、予測部a2
は色がその色の周囲の他の色の影響を受けて異なった色
に見える(以下その色を心理色という)ので、その変化
量を予測するものであり、更に、予測部a3はその他マ
ッハ・オブライエン・コーンスイート効果等を考慮し、
人間に見えている様子を予測するものである。また、デ
ータ整形部13は、例えば四つの整形部b1〜b4等の
組合せにて構成され、画像予測部12の予測に基づいて
必要なデータ整形を行なう。この実施例において、整形
部b1は入力画像に観察距離を元にしたガウシアンフィ
ルタを掛けるものであり、また、整形部b2は入力画像
の色を心理色に変換するものであり、更に、整形部b3
はその他の錯覚の効果を入力画像に加えるものであり、
更にまた、整形部b4は観察距離から割り出した適切な
大きさの▽2Gフィルタの組(D.Marr,and E.Hildreth,"
Theory of edge detection,"Proc.R.Soc.Lond.B204,pp.
301-328参照)を作り、夫々を入力画像に作用させ、数
種の解像力を持った線画を作り出すものである。そし
て、データ整形部13は、必要なデータ整形(b1〜b
3)が行なわれたデータ整形画像DT1(均等色空間へ
極座標表示(L*a*b*)にて写像)、整形部b4にて
整形された数種の解像力を持った線画像DT2及び生の
入力画像DT3を出力するようになっている。
13の具体的な処理例を図3に示す。同図において、画
像予測部12は、例えば三つの予測部a1〜a3等の組
合せにて構成されている。この実施例において、予測部
a1は人間がドキュメントを見るときにどれだけ目を離
すかにより見え方が変わるので、その距離(以下、観察
距離という)を予測するものであり、また、予測部a2
は色がその色の周囲の他の色の影響を受けて異なった色
に見える(以下その色を心理色という)ので、その変化
量を予測するものであり、更に、予測部a3はその他マ
ッハ・オブライエン・コーンスイート効果等を考慮し、
人間に見えている様子を予測するものである。また、デ
ータ整形部13は、例えば四つの整形部b1〜b4等の
組合せにて構成され、画像予測部12の予測に基づいて
必要なデータ整形を行なう。この実施例において、整形
部b1は入力画像に観察距離を元にしたガウシアンフィ
ルタを掛けるものであり、また、整形部b2は入力画像
の色を心理色に変換するものであり、更に、整形部b3
はその他の錯覚の効果を入力画像に加えるものであり、
更にまた、整形部b4は観察距離から割り出した適切な
大きさの▽2Gフィルタの組(D.Marr,and E.Hildreth,"
Theory of edge detection,"Proc.R.Soc.Lond.B204,pp.
301-328参照)を作り、夫々を入力画像に作用させ、数
種の解像力を持った線画を作り出すものである。そし
て、データ整形部13は、必要なデータ整形(b1〜b
3)が行なわれたデータ整形画像DT1(均等色空間へ
極座標表示(L*a*b*)にて写像)、整形部b4にて
整形された数種の解像力を持った線画像DT2及び生の
入力画像DT3を出力するようになっている。
【0018】次いで、画像入力変換部10にて処理され
た画像信号のうちデータ整形画像DT1は常時画像処理
部20へと送られ、また、数種の解像力を持った線画像
DT2及び生の入力画像DT3は必要に応じて画像処理部
20へ送られる。尚、この実施例では、以後の説明を簡
略化する上でデータ整形画像DT1のみが画像処理部2
0へ送られるものと仮定する。この実施例において、符
号21は画像入力変換部10からの画像データ(この実
施例では、二値画像はスクリーン除去等の手段により、
量子化された連続階調データに変換されるものとする)
を一旦保持する画像バッファであり、例えばN(正整
数)行分ずつ処理していく場合には、少なくともN+2
行分の多値画像データを保持し得る記憶容量を具備する
ことが必要である。
た画像信号のうちデータ整形画像DT1は常時画像処理
部20へと送られ、また、数種の解像力を持った線画像
DT2及び生の入力画像DT3は必要に応じて画像処理部
20へ送られる。尚、この実施例では、以後の説明を簡
略化する上でデータ整形画像DT1のみが画像処理部2
0へ送られるものと仮定する。この実施例において、符
号21は画像入力変換部10からの画像データ(この実
施例では、二値画像はスクリーン除去等の手段により、
量子化された連続階調データに変換されるものとする)
を一旦保持する画像バッファであり、例えばN(正整
数)行分ずつ処理していく場合には、少なくともN+2
行分の多値画像データを保持し得る記憶容量を具備する
ことが必要である。
【0019】また、符号22は画像データに基づいて画
像の特徴を抽出する特徴抽出部、23は特徴抽出部22
にて抽出された画像の特徴データを書き込む特徴バッフ
ァであり、これらの詳細な構成を図4に示す。同図にお
いて、特徴抽出部22は、入力されたそれぞれの画像信
号成分を明度、色度、彩度とし、それらの線形合成によ
り得られた信号を対象に画像特徴を抽出するものであ
り、画像信号合成部221を具備している。この画像信
号合成部221は、選び出す特徴画素の種類毎に画像信
号成分が線形合成されるときの係数を適切に切り換える
ものであり、後述するエッジ特徴画素を抽出する場合に
は明度(k1)、色度(k2)、彩度(k3)の係数を
α1,β1,γ1とし、後述する濃度勾配特徴画素を抽出
する場合には明度(k1)、色度(k2)、彩度(k
3)の係数をα2,β2,γ2とする。本実施例の場合に
は、図4に示すように、明度の影響度合を重視し、ま
た、色合いの変化を少なくするという観点から、α1,
α2=0.6、β1,β2=0、γ1,γ2=0.4とし
た。
像の特徴を抽出する特徴抽出部、23は特徴抽出部22
にて抽出された画像の特徴データを書き込む特徴バッフ
ァであり、これらの詳細な構成を図4に示す。同図にお
いて、特徴抽出部22は、入力されたそれぞれの画像信
号成分を明度、色度、彩度とし、それらの線形合成によ
り得られた信号を対象に画像特徴を抽出するものであ
り、画像信号合成部221を具備している。この画像信
号合成部221は、選び出す特徴画素の種類毎に画像信
号成分が線形合成されるときの係数を適切に切り換える
ものであり、後述するエッジ特徴画素を抽出する場合に
は明度(k1)、色度(k2)、彩度(k3)の係数を
α1,β1,γ1とし、後述する濃度勾配特徴画素を抽出
する場合には明度(k1)、色度(k2)、彩度(k
3)の係数をα2,β2,γ2とする。本実施例の場合に
は、図4に示すように、明度の影響度合を重視し、ま
た、色合いの変化を少なくするという観点から、α1,
α2=0.6、β1,β2=0、γ1,γ2=0.4とし
た。
【0020】また、符号222は特徴画素を抽出する特
徴画素抽出部であり、この実施例では、濃度変化の大き
なエッジ画素部分に対応するエッジ特徴画素を抽出する
エッジ特徴画素抽出部223並びに濃度勾配のある画素
部分からなる濃度勾配特徴画素を抽出する濃度勾配特徴
画素抽出部224にて構成されている。
徴画素抽出部であり、この実施例では、濃度変化の大き
なエッジ画素部分に対応するエッジ特徴画素を抽出する
エッジ特徴画素抽出部223並びに濃度勾配のある画素
部分からなる濃度勾配特徴画素を抽出する濃度勾配特徴
画素抽出部224にて構成されている。
【0021】また、特徴画素抽出部222にて抽出され
た特徴画素の性質が特徴バッファ23に書き込まれる
が、この特徴バッファ23は、図4に示すように、エッ
ジ特徴画素抽出部223並びに濃度勾配特徴画素抽出部
224に対応し、夫々N+2行分の記憶容量のN+2行
ラインバッファ231,232を具備している。また、
225は特徴バッファ23に書き込まれた特徴画素がノ
イズでないか否かを判断し、ノイズであれば当該ノイズ
を削除するノイズ削除部である。
た特徴画素の性質が特徴バッファ23に書き込まれる
が、この特徴バッファ23は、図4に示すように、エッ
ジ特徴画素抽出部223並びに濃度勾配特徴画素抽出部
224に対応し、夫々N+2行分の記憶容量のN+2行
ラインバッファ231,232を具備している。また、
225は特徴バッファ23に書き込まれた特徴画素がノ
イズでないか否かを判断し、ノイズであれば当該ノイズ
を削除するノイズ削除部である。
【0022】また、個別画像処理部24(具体的には2
4(1)〜24(n))は、特徴バッファ23の情報を元に自
分自身の処理が必要かどうかを判断し、また、必要であ
ればどの程度の強さでその処理が必要かを決め、それに
従い画像バッファ21の画像を処理していく。この処理
を個別画像処理部24(1)から個別画像処理部24(n)ま
で順に繰り返し、最終的に画像バッファ21には必要な
処理が適切に施された画像が入っていることになる。
尚、この実施例では、個別画像処理部24としてはエッ
ジ強調処理、画像の切り出し処理、色圧縮処理、ノイズ
の除去処理等がある。
4(1)〜24(n))は、特徴バッファ23の情報を元に自
分自身の処理が必要かどうかを判断し、また、必要であ
ればどの程度の強さでその処理が必要かを決め、それに
従い画像バッファ21の画像を処理していく。この処理
を個別画像処理部24(1)から個別画像処理部24(n)ま
で順に繰り返し、最終的に画像バッファ21には必要な
処理が適切に施された画像が入っていることになる。
尚、この実施例では、個別画像処理部24としてはエッ
ジ強調処理、画像の切り出し処理、色圧縮処理、ノイズ
の除去処理等がある。
【0023】この後、処理は画像出力部30に移され、
一般に知られたカラーコレクション31や濃度補正3
2、二値化33等の各処理が行われた後、画像を出力す
る。ここで、出力されたカラー画像品質を評価するに当
たって、画像予測部12及びデータ整形部13のないタ
イプを比較例として、実施例にて出力された画像と比較
例にて出力された画像とを対比したところ、画像の輪
郭、濃淡度合等に関し、実施例の画像再現性の方が優れ
ていることが確認された。
一般に知られたカラーコレクション31や濃度補正3
2、二値化33等の各処理が行われた後、画像を出力す
る。ここで、出力されたカラー画像品質を評価するに当
たって、画像予測部12及びデータ整形部13のないタ
イプを比較例として、実施例にて出力された画像と比較
例にて出力された画像とを対比したところ、画像の輪
郭、濃淡度合等に関し、実施例の画像再現性の方が優れ
ていることが確認された。
【0024】次に、この実施例に係るカラー画像形成装
置にて採用される画像特徴の抽出処理過程を図5のフロ
ーチャートに従って説明する。同図において、先ず、特
徴バッファ23のポインタを所定位置に移動し(ステッ
プ1)、特徴画素抽出部222にて画像信号合成部22
1から入力された必要な行数Nの画像をスキャンしなが
ら特徴画素を選出し、特徴画素があればその特徴画素の
種類記号を特徴バッファ23の対応する位置に記録する
(ステップ2)。次いで、ノイズ削除部225にて選び
出された特徴画素がノイズかどうかを隣接する他の特徴
画素があるかないかで判断する。なければ、特徴画素の
種類記号を対応する特徴バッファ23の位置から削除す
る(ステップ3)。この後、入力画像の処理をN行先に
移した(ステップ4)後、ノイズ除去された特徴画素を
個別画像処理部24にて利用するか、または、特徴バッ
ファ23から他の記憶領域へ特徴画素の移動を行う(ス
テップ5)。しかる後、入力画像の全ての行をスキャン
したか否かを判断し(ステップ6)、全ての行の処理が
終了するまでステップ1〜ステップ5までの処理を繰り
返す。
置にて採用される画像特徴の抽出処理過程を図5のフロ
ーチャートに従って説明する。同図において、先ず、特
徴バッファ23のポインタを所定位置に移動し(ステッ
プ1)、特徴画素抽出部222にて画像信号合成部22
1から入力された必要な行数Nの画像をスキャンしなが
ら特徴画素を選出し、特徴画素があればその特徴画素の
種類記号を特徴バッファ23の対応する位置に記録する
(ステップ2)。次いで、ノイズ削除部225にて選び
出された特徴画素がノイズかどうかを隣接する他の特徴
画素があるかないかで判断する。なければ、特徴画素の
種類記号を対応する特徴バッファ23の位置から削除す
る(ステップ3)。この後、入力画像の処理をN行先に
移した(ステップ4)後、ノイズ除去された特徴画素を
個別画像処理部24にて利用するか、または、特徴バッ
ファ23から他の記憶領域へ特徴画素の移動を行う(ス
テップ5)。しかる後、入力画像の全ての行をスキャン
したか否かを判断し(ステップ6)、全ての行の処理が
終了するまでステップ1〜ステップ5までの処理を繰り
返す。
【0025】ここで、個々の処理をより具体的に説明す
る。今、入力画像を400spi、階調数256つまり
1画素を8ビットで記憶するものとし、2行ずつ画像を
処理していく場合(N=2)を説明すると、図6に示す
ように、画像バッファ21及び特徴バッファ23の容量
は最低N+2行つまり4行必要である。このとき、特徴
バッファ23の最上行は既に抽出された特徴画素が書き
込まれており、ノイズの除去も終了している。また、2
行目は抽出された特徴画素が書き込まれているが、ノイ
ズの除去は終わっていない。更に、3行目、4行目には
既に抽出され、個別画像処理部24により使用された
か、または、他の記憶領域にコピーされたあとの特徴画
素が入っている。従って、これから新たに抽出される特
徴画素は3行目、4行目に書き込まれることになる。
る。今、入力画像を400spi、階調数256つまり
1画素を8ビットで記憶するものとし、2行ずつ画像を
処理していく場合(N=2)を説明すると、図6に示す
ように、画像バッファ21及び特徴バッファ23の容量
は最低N+2行つまり4行必要である。このとき、特徴
バッファ23の最上行は既に抽出された特徴画素が書き
込まれており、ノイズの除去も終了している。また、2
行目は抽出された特徴画素が書き込まれているが、ノイ
ズの除去は終わっていない。更に、3行目、4行目には
既に抽出され、個別画像処理部24により使用された
か、または、他の記憶領域にコピーされたあとの特徴画
素が入っている。従って、これから新たに抽出される特
徴画素は3行目、4行目に書き込まれることになる。
【0026】次に、特徴画素抽出部222による特徴画
素の選出方法を示す。今、図7に示すように、3×3行
列からなる画素に対し、注目画素aが3×3の画素行列
の中央にあるとし、周辺の画素をb,c,d,e,f,
g,h,iとして、以下の数1(1)(2)に沿った計
算をする。
素の選出方法を示す。今、図7に示すように、3×3行
列からなる画素に対し、注目画素aが3×3の画素行列
の中央にあるとし、周辺の画素をb,c,d,e,f,
g,h,iとして、以下の数1(1)(2)に沿った計
算をする。
【0027】
【数1】
【0028】数1(2)において、Sumは画素aとそ
の画素の周りの画素b〜iの平均との差を表している。
つまり、Sumの値が小さければ周囲の画素と違いがな
いので特徴画素とはなりえない。具体例を図8(a)
(b)に示す。図8(a)は略均一な濃度分布を示して
いる。この場合、Sum=−4.375と予想通り小さ
い。図8(b)は右上がりの濃度勾配を持っている例で
ある。この場合、Sum=1.75とやはり小さい値を
示す。一般的なエッジフィルタではエッジとして検出さ
れるが、ここではよりきめの細かい処理を行う必要か
ら、立ち上がりのエッジと立ち下がり(下がり始め)の
エッジとを区別し、なだらかな濃度勾配はエッジ特徴画
素としては判断しないことにする。但し、後の個別画像
処理で濃度勾配情報を使いたい場合には以下の数2の演
算を行えばよい。
の画素の周りの画素b〜iの平均との差を表している。
つまり、Sumの値が小さければ周囲の画素と違いがな
いので特徴画素とはなりえない。具体例を図8(a)
(b)に示す。図8(a)は略均一な濃度分布を示して
いる。この場合、Sum=−4.375と予想通り小さ
い。図8(b)は右上がりの濃度勾配を持っている例で
ある。この場合、Sum=1.75とやはり小さい値を
示す。一般的なエッジフィルタではエッジとして検出さ
れるが、ここではよりきめの細かい処理を行う必要か
ら、立ち上がりのエッジと立ち下がり(下がり始め)の
エッジとを区別し、なだらかな濃度勾配はエッジ特徴画
素としては判断しないことにする。但し、後の個別画像
処理で濃度勾配情報を使いたい場合には以下の数2の演
算を行えばよい。
【0029】
【数2】
【0030】Sumが小さく特徴画素と判断されなくて
も、数2においてAbsが大きければ濃度勾配があるこ
とになる。
も、数2においてAbsが大きければ濃度勾配があるこ
とになる。
【0031】エッジ特徴画素の判定条件としては以下の
数3(1)を採用する。また、たとえ、Sum>CC1
を満たしていてもノイズである可能性がある。ノイズの
判定は次段のノイズ削除部225でも行うがここでも簡
単な方法で行う。Sumが極端に大きい場合は注目画素
だけ濃度が低いか高いかのどちらかであり、ノイズであ
る可能性が高い。そこで、数3(2)の条件を満たした
場合にはノイズと判断することにする。従って、Sum
がCC1<Sum<CC2であれば画素aはエッジ特徴
画素であると判断する。更に、濃度勾配特徴画素も検出
したい場合には、注目画素が以下の数3(3)の条件を
満たした時に濃度勾配があると判断する。
数3(1)を採用する。また、たとえ、Sum>CC1
を満たしていてもノイズである可能性がある。ノイズの
判定は次段のノイズ削除部225でも行うがここでも簡
単な方法で行う。Sumが極端に大きい場合は注目画素
だけ濃度が低いか高いかのどちらかであり、ノイズであ
る可能性が高い。そこで、数3(2)の条件を満たした
場合にはノイズと判断することにする。従って、Sum
がCC1<Sum<CC2であれば画素aはエッジ特徴
画素であると判断する。更に、濃度勾配特徴画素も検出
したい場合には、注目画素が以下の数3(3)の条件を
満たした時に濃度勾配があると判断する。
【0032】
【数3】
【0033】次に、エッジ特徴画素と濃度勾配特徴画素
とがどの方向に特徴をもっているか、つまり画素aのど
の方向の濃度変化が大きいかを判断する。そのために、
Max=max{|B|,|C|,|D|,|E|,|
F|,|G|,|H|,|I|}を求めて濃度変化の方
向を決め、その方向の画素の平均値と注目画素aの差の
符号により、傾きの正負を判断する。例えば、図8
(c)の場合であれば、方向e+ということになる。こ
れをここでは便宜上↓+と表現し、特徴バッファ23に
記録しておく。また、濃度勾配特徴画素の場合、方向は
→+,←−は同じことを意味しているので、+の向きの
み採用し、これが濃度勾配を表していることを示すため
にアンダラインを付け→と表示する。
とがどの方向に特徴をもっているか、つまり画素aのど
の方向の濃度変化が大きいかを判断する。そのために、
Max=max{|B|,|C|,|D|,|E|,|
F|,|G|,|H|,|I|}を求めて濃度変化の方
向を決め、その方向の画素の平均値と注目画素aの差の
符号により、傾きの正負を判断する。例えば、図8
(c)の場合であれば、方向e+ということになる。こ
れをここでは便宜上↓+と表現し、特徴バッファ23に
記録しておく。また、濃度勾配特徴画素の場合、方向は
→+,←−は同じことを意味しているので、+の向きの
み採用し、これが濃度勾配を表していることを示すため
にアンダラインを付け→と表示する。
【0034】図9に画像の濃度の変化と対応する記号を
表示した。同図において、二つの特徴画素→+,← −
が向き合っているところではその二つの画素の間で大き
な濃度変化があることがわかる。また、傾きが緩やかで
あれば幾つかの画素は連続して濃度勾配記号を持ってい
る事がわかり、比較的急な濃度の変化の場合には、その
両端、または、どちらかに特徴画素→+,←−が現れる
はずである。実際には、画像とエッジ特徴画素・濃度勾
配特徴画素のマークがこのようにうまく対応するように
CC1,CC1’,CC2を決定する必要がある。
表示した。同図において、二つの特徴画素→+,← −
が向き合っているところではその二つの画素の間で大き
な濃度変化があることがわかる。また、傾きが緩やかで
あれば幾つかの画素は連続して濃度勾配記号を持ってい
る事がわかり、比較的急な濃度の変化の場合には、その
両端、または、どちらかに特徴画素→+,←−が現れる
はずである。実際には、画像とエッジ特徴画素・濃度勾
配特徴画素のマークがこのようにうまく対応するように
CC1,CC1’,CC2を決定する必要がある。
【0035】次に、ノイズ削除部225の詳細を説明す
る。今、図6において、ノイズ判定が終わっているのは
特徴バッファ23の1行目だけなので、2行目、3行目
を処理していく際には1行目のデータを利用する。ここ
で、2行分の特徴抽出を終えてからノイズ判定を行う場
合には問題ないが、特徴抽出とノイズ判定とを画素毎に
行っていく場合には、図10に示した順に画素を処理し
ていく必要がある。すなわち、ノイズ判定には周囲の画
素の特徴抽出が終わっている必要があるので、図6の画
素*をノイズ判定するには画素D5まで特徴抽出が終わ
っている必要があり、画素D3をノイズ判定するには画
素D6まで特徴抽出が終わっていなくてはならないとい
う事である。
る。今、図6において、ノイズ判定が終わっているのは
特徴バッファ23の1行目だけなので、2行目、3行目
を処理していく際には1行目のデータを利用する。ここ
で、2行分の特徴抽出を終えてからノイズ判定を行う場
合には問題ないが、特徴抽出とノイズ判定とを画素毎に
行っていく場合には、図10に示した順に画素を処理し
ていく必要がある。すなわち、ノイズ判定には周囲の画
素の特徴抽出が終わっている必要があるので、図6の画
素*をノイズ判定するには画素D5まで特徴抽出が終わ
っている必要があり、画素D3をノイズ判定するには画
素D6まで特徴抽出が終わっていなくてはならないとい
う事である。
【0036】また、注目画素がエッジ特徴画素と抽出さ
れていれば、図11に示すように、周りの画素に類似し
た方向成分をもつ特徴画素があるかどうかを調べる。も
しなければ、ノイズと判断しエッジ特徴画素マークを削
除する。ここで、類似した方向成分とは、エッジ特徴画
素の符号が同一で注目画素の方向から±80゜以内にあ
る方向のことである。例えば、注目画素が↓−であれば
↓−,↓(右45゜傾斜)−,↓(左45゜傾斜)−で
ある。従って、図10の注目画素はノイズではなくエッ
ジ特徴画素である。
れていれば、図11に示すように、周りの画素に類似し
た方向成分をもつ特徴画素があるかどうかを調べる。も
しなければ、ノイズと判断しエッジ特徴画素マークを削
除する。ここで、類似した方向成分とは、エッジ特徴画
素の符号が同一で注目画素の方向から±80゜以内にあ
る方向のことである。例えば、注目画素が↓−であれば
↓−,↓(右45゜傾斜)−,↓(左45゜傾斜)−で
ある。従って、図10の注目画素はノイズではなくエッ
ジ特徴画素である。
【0037】また、図12に示すように抽出されたエッ
ジ特徴画素が孤立していても、エッジ特徴画素の向いて
いる方向に濃度勾配をあらわす画素があり、しかも、エ
ッジ特徴画素が+であれば類似の方向の濃度勾配を、−
であれば逆の方向の濃度勾配を表している場合にも注目
画素が真に特徴画素であると判断する方法を採用してい
る。
ジ特徴画素が孤立していても、エッジ特徴画素の向いて
いる方向に濃度勾配をあらわす画素があり、しかも、エ
ッジ特徴画素が+であれば類似の方向の濃度勾配を、−
であれば逆の方向の濃度勾配を表している場合にも注目
画素が真に特徴画素であると判断する方法を採用してい
る。
【0038】そして、特徴バッファ23の2行目、3行
目のノイズ判定が終わった時点で、特徴バッファ23の
1行目と2行目に書き込まれた特徴画素は利用可能とな
り、この2行の情報は個別画像処理部24で利用された
り、他の記憶領域にコピーされたりする。すると、この
2行、つまり1行目と2行目はまた新たに特徴画素マー
クを記憶することが可能な状態になるので、画像バッフ
ァ21の入力画像の次の2行に対し特徴抽出処理が行わ
れ、処理結果がこの2行に書き込まれる。以上述べてき
たようにして特徴抽出の処理を入力された画像の最後の
行まで繰り返す。
目のノイズ判定が終わった時点で、特徴バッファ23の
1行目と2行目に書き込まれた特徴画素は利用可能とな
り、この2行の情報は個別画像処理部24で利用された
り、他の記憶領域にコピーされたりする。すると、この
2行、つまり1行目と2行目はまた新たに特徴画素マー
クを記憶することが可能な状態になるので、画像バッフ
ァ21の入力画像の次の2行に対し特徴抽出処理が行わ
れ、処理結果がこの2行に書き込まれる。以上述べてき
たようにして特徴抽出の処理を入力された画像の最後の
行まで繰り返す。
【0039】以上のようにして、ノイズ画素を除去し、
特徴画素の情報を整理した後、個別画像処理部24が特
徴画素の情報を用いて入力された画像に所望の画像処理
を行う。尚、個別画像処理部24の内容によっては、夫
々の要求を満たすような特徴画素抽出部222を構成す
ることが必要になる。そして、各個別画像処理が施され
た画像が画像出力部30から出力されることになるが、
この出力画像品質を比較例(画像が写真か網点か文字か
の特徴抽出をしたものを利用し、個別画像処理を施した
もの)と比較したところ、実施例の画像品質が極めて優
れていることが確認された。また、画像の特徴をきめ細
かに表し、しかも、色々な個別画像処理部で共通にその
特徴を用いることが可能になるので、全体の画像処理部
構成がシンプル且つコンパクトで高機能にまとまったも
のとして得られる。
特徴画素の情報を整理した後、個別画像処理部24が特
徴画素の情報を用いて入力された画像に所望の画像処理
を行う。尚、個別画像処理部24の内容によっては、夫
々の要求を満たすような特徴画素抽出部222を構成す
ることが必要になる。そして、各個別画像処理が施され
た画像が画像出力部30から出力されることになるが、
この出力画像品質を比較例(画像が写真か網点か文字か
の特徴抽出をしたものを利用し、個別画像処理を施した
もの)と比較したところ、実施例の画像品質が極めて優
れていることが確認された。また、画像の特徴をきめ細
かに表し、しかも、色々な個別画像処理部で共通にその
特徴を用いることが可能になるので、全体の画像処理部
構成がシンプル且つコンパクトで高機能にまとまったも
のとして得られる。
【0040】◎実施例2 実施例1より確度高くエッジ特徴画素と濃度勾配特徴画
素を抽出する方法を図13に示す。先ず、先の実施例1
と同様に、注目画素とその近傍画素とによりB、C…I
(図13(a)参照)、Sum、Absを夫々上記数
1,数2に従って計算し、CC1<Sum<CC2とな
る画素を求める。次いで、その絶対値を比較し、その中
の最大値と2番目に大きな値とを抽出する。今、図13
(b)に示すように、最大値と2番目に大きな値との符
号が同じで隣り合っている(図中80,90)ならば、
その注目画素aはエッジ特徴画素と判断する。次に、濃
度勾配特徴画素を抽出する場合には、やはり先の実施例
1と同様に、数3に従って、Sum≦CC1かつAbs
>CC1’を満たす画素を探索する。そして、その画素
が図13(c)に示すように、最大値と2番目に大きな
値との符号が異なり、注目画素を180度回転した方向
で隣り合っている(図中99,−95)ならば、その注
目画素aは濃度勾配特徴画素と判断する。
素を抽出する方法を図13に示す。先ず、先の実施例1
と同様に、注目画素とその近傍画素とによりB、C…I
(図13(a)参照)、Sum、Absを夫々上記数
1,数2に従って計算し、CC1<Sum<CC2とな
る画素を求める。次いで、その絶対値を比較し、その中
の最大値と2番目に大きな値とを抽出する。今、図13
(b)に示すように、最大値と2番目に大きな値との符
号が同じで隣り合っている(図中80,90)ならば、
その注目画素aはエッジ特徴画素と判断する。次に、濃
度勾配特徴画素を抽出する場合には、やはり先の実施例
1と同様に、数3に従って、Sum≦CC1かつAbs
>CC1’を満たす画素を探索する。そして、その画素
が図13(c)に示すように、最大値と2番目に大きな
値との符号が異なり、注目画素を180度回転した方向
で隣り合っている(図中99,−95)ならば、その注
目画素aは濃度勾配特徴画素と判断する。
【0041】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1記載
の発明によれば、多階調画像データから特徴画素を抽出
した後に、この特徴画素を参照用バッファに書き込み、
複数の個別画像処理手段にて共用し得るようにしたの
で、画像処理部の全体システムをコンパクトにまとめる
ことができる。特に、本件発明によれば、入力画像に対
して人間の視覚特性に基づく補正処理が施された多階調
画像データに対して画像特徴を抽出するようにしたの
で、画像が人間の視覚システムにどのように写るかとい
う点を考慮した状態で画像特徴を抽出することが可能に
なり、より確度の高い画像特徴の抽出が可能になる分、
個別画像処理精度が向上し、入力画像の再現性の最適化
を図ることができる。 また、請求項2ないし4記載の発
明によれば、画像処理部の全体システムをコンパクトに
まとめることができることに加えて、量子化された多階
調画像データから特徴画素のうち、例えば立ち上がり及
び立ち下がりが区別されたエッジ特徴画素、あるいは、
濃度勾配特徴画素、あるいは、エッジ特徴画素及び濃度
勾配画素が含まれる特徴画素を抽出し、各特徴画素の性
質を参照用バッファに書き込むようにしたので、分類の
細かい画像特徴抽出が可能になり、参照用バッファ内に
書き込まれた特徴画素の性質を個別画像処理に必要なも
のだけ参照することにより、例えば、画像のエッジ部分
の立ち上がり、立ち下がりに応じて異なる処理を施した
り、画像の濃度勾配の程度に応じて異なる処理を施した
り、画像のエッジ部分と画像の濃度勾配とで画像の量感
を正確に把握して細かい処理を施す等、適切な箇所に適
切な個別画像処理を適切な程度で施すことができ、個別
画像処理精度をより高めることができる。
の発明によれば、多階調画像データから特徴画素を抽出
した後に、この特徴画素を参照用バッファに書き込み、
複数の個別画像処理手段にて共用し得るようにしたの
で、画像処理部の全体システムをコンパクトにまとめる
ことができる。特に、本件発明によれば、入力画像に対
して人間の視覚特性に基づく補正処理が施された多階調
画像データに対して画像特徴を抽出するようにしたの
で、画像が人間の視覚システムにどのように写るかとい
う点を考慮した状態で画像特徴を抽出することが可能に
なり、より確度の高い画像特徴の抽出が可能になる分、
個別画像処理精度が向上し、入力画像の再現性の最適化
を図ることができる。 また、請求項2ないし4記載の発
明によれば、画像処理部の全体システムをコンパクトに
まとめることができることに加えて、量子化された多階
調画像データから特徴画素のうち、例えば立ち上がり及
び立ち下がりが区別されたエッジ特徴画素、あるいは、
濃度勾配特徴画素、あるいは、エッジ特徴画素及び濃度
勾配画素が含まれる特徴画素を抽出し、各特徴画素の性
質を参照用バッファに書き込むようにしたので、分類の
細かい画像特徴抽出が可能になり、参照用バッファ内に
書き込まれた特徴画素の性質を個別画像処理に必要なも
のだけ参照することにより、例えば、画像のエッジ部分
の立ち上がり、立ち下がりに応じて異なる処理を施した
り、画像の濃度勾配の程度に応じて異なる処理を施した
り、画像のエッジ部分と画像の濃度勾配とで画像の量感
を正確に把握して細かい処理を施す等、適切な箇所に適
切な個別画像処理を適切な程度で施すことができ、個別
画像処理精度をより高めることができる。
【0042】また、請求項5記載の発明によれば、参照
用バッファ内の特徴画素の性質の信憑性をより高めるこ
とができるので、より確度の高い画像特徴抽出を実現す
ることができる。更に、請求項6記載の発明によれば、
特徴画素の抽出を行う上で、注目画素単独の情報以外に
周囲の画素情報をも考慮するようにしたので、特徴画素
の抽出精度を高めることができる。更にまた、請求項7
ないし9いずれかに記載の発明によれば、カラー画像に
対する画像特徴抽出を行う上で、抽出する特徴画素の性
質毎に、最適な画像信号を合成し得るようにしたので、
カラー画像に対して確度の高い特徴画素の抽出を実現す
ることができる。
用バッファ内の特徴画素の性質の信憑性をより高めるこ
とができるので、より確度の高い画像特徴抽出を実現す
ることができる。更に、請求項6記載の発明によれば、
特徴画素の抽出を行う上で、注目画素単独の情報以外に
周囲の画素情報をも考慮するようにしたので、特徴画素
の抽出精度を高めることができる。更にまた、請求項7
ないし9いずれかに記載の発明によれば、カラー画像に
対する画像特徴抽出を行う上で、抽出する特徴画素の性
質毎に、最適な画像信号を合成し得るようにしたので、
カラー画像に対して確度の高い特徴画素の抽出を実現す
ることができる。
【図1】 この発明に係る画像特徴抽出装置の構成を示
す説明図である。
す説明図である。
【図2】 この発明が適用されたカラー画像形成装置の
実施例1を示す説明図である。
実施例1を示す説明図である。
【図3】 実施例1に係る画像入力変換部の具体例を示
すブロック図である。
すブロック図である。
【図4】 実施例1に係る画像処理部の詳細を示す説明
図である。
図である。
【図5】 実施例1に係る画像処理部の具体的処理例を
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
【図6】 実施例1に係る特徴バッファの使用例を示す
説明図である。
説明図である。
【図7】 実施例1における注目画素及び周囲画素の関
係を示す説明図である。
係を示す説明図である。
【図8】 (a)〜(c)は実施例1において抽出され
る特徴画素の例を示す説明図である。
る特徴画素の例を示す説明図である。
【図9】 実施例1における画像の濃淡と特徴画素の対
応関係の一例を示す説明図である。
応関係の一例を示す説明図である。
【図10】 実施例1におけるノイズ削除部による画素
の処理順序を示す説明図である。
の処理順序を示す説明図である。
【図11】 実施例1におけるノイズ削除部にてノイズ
として削除されない一態様を示す説明図である。
として削除されない一態様を示す説明図である。
【図12】 実施例1におけるノイズ削除部にてノイズ
として削除されない他の態様を示す説明図である。
として削除されない他の態様を示す説明図である。
【図13】 実施例2に係る画像形成装置の画像特徴抽
出の原理を示す説明図である。
出の原理を示す説明図である。
1…特徴画素抽出手段,2…参照用バッファ,3…ノイ
ズ削除手段,4…画像信号合成手段,5…画像予測手
段,6…データ整形手段
ズ削除手段,4…画像信号合成手段,5…画像予測手
段,6…データ整形手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 G06T 1/00 510 G06T 7/60 250
Claims (9)
- 【請求項1】 量子化された多階調画像データから画像
特徴を抽出するに際し、入力画像が人間の視覚特性にどのように写るかを予測
し、この予測結果を元に入力画像に対して人間の視覚特
性に基づくデータ処理を施すという前処理を経て特徴画
素を抽出する多階調画像データを作成し、しかる後、 各
走査ラインの画素から、複数の個別画像処理手段(7)
で共通に利用可能な特徴画素(TD)を抽出した後、こ
の抽出された特徴画素(TD)の性質を複数の個別画像
処理手段(7)が共用し得る参照用バッファ(2)の対
応する画素位置に夫々書き込むようにしたことを特徴と
する画像特徴抽出方法。 - 【請求項2】 量子化された多階調画像データから画像
特徴を抽出する画像特徴抽出装置であって、画像特徴を抽出する多階調画像データの前処理手段とし
て、入力画像が人間の視覚特性にどのように写るかを予
測する画像予測手段(5)と、この画像予測手段(5)
の予測結果を元に入力画像に対して人間の視覚特性に基
づくデータ処理を施すデータ整形手段(6)とを具備さ
せ、 各走査ラインの画素から、少なくとも濃度変化の大きな
エッジ画素部分に対応し且つ立ち上がりと立ち下がりと
を区別したエッジ特徴画素(TDE)が含まれる特徴画
素(TD)を抽出する特徴画素抽出手段(1)と、 この特徴画素抽出手段(1)にて抽出された特徴画素
(TD)の性質が対応する画素毎に書き込まれ且つ複数
の個別画像処理手段(7)が共用し得るように設けられ
る参照用バッファ(2)とを備えたことを特徴とする画
像特徴抽出装置。 - 【請求項3】 量子化された多階調画像データから画像
特徴を抽出する画像特徴抽出装置であって、画像特徴を抽出する多階調画像データの前処理手段とし
て、入力画像が人間の視覚特性にどのように写るかを予
測する画像予測手段(5)と、この画像予測手段(5)
の予測結果を元に入力画像に対して人間の視覚特性に基
づくデータ処理を施すデータ整形手段(6)とを具備さ
せ、 各走査ラインの画素から、少なくとも濃度勾配のある画
素部分の濃度勾配を表す濃度勾配特徴画素(TDN)が
含まれる特徴画素(TD)を抽出する特徴画素抽出手段
(1)と、 この特徴画素抽出手段(1)にて抽出された特徴画素
(TD)の性質が対応する画素毎に書き込まれ且つ複数
の個別画像処理手段(7)が共用し得るように設けられ
る参照用バッファ(2)とを備えたことを特徴とする画
像特徴抽出装置。 - 【請求項4】 量子化された多階調画像データから画像
特徴を抽出する画像特徴抽出装置であって、画像特徴を抽出する多階調画像データの前処理手段とし
て、入力画像が人間の視覚特性にどのように写るかを予
測する画像予測手段(5)と、この画像予測手段(5)
の予測結果を元に入力画像に対して人間の視覚特性に基
づくデータ処理を施すデータ整形手段(6)とを具備さ
せ、 各走査ラインの画素から、少なくとも濃度変化の大きな
エッジ画素部分に対応するエッジ特徴画素(TDE)及
び濃度勾配のある画素部分の濃度勾配を表す濃度勾配特
徴画素(TDN)が含まれる特徴画素(TD)を抽出す
る特徴画素抽出手段(1)と、 この特徴画素抽出手段(1)にて抽出された特徴画素
(TD)の性質が対応する画素毎に書き込まれ且つ複数
の個別画像処理手段(7)が共用し得るように設けられ
る参照用バッファ(2)とを備えたことを特徴とする画
像特徴抽出装置。 - 【請求項5】 請求項2ないし4いずれかに記載のもの
において、参照用バッファ(2)に書き込まれた特徴画
素(TD)がノイズでないか否かを判断し、ノイズであ
れば当該特徴画素の性質を参照用バッファ(2)から削
除するノイズ削除手段(3)が付加されることを特徴と
する画像特徴抽出装置。 - 【請求項6】 請求項2ないし4いずれかに記載のもの
において、特徴画素抽出手段(1)は、注目画素の周囲
に位置する複数の画素を参照し、注目画素の特徴画素
(TD)を抽出することを特徴とする画像特徴抽出装
置。 - 【請求項7】 量子化された多階調画像データから画像
特徴を抽出する画像特徴抽出装置であって、各走査ライ
ンの画素から、少なくとも濃度変化の大きなエッジ画素
部分に対応し且つ立ち上がりと立ち下がりとを区別した
エッジ特徴画素(TDE)が含まれる特徴画素(TD)
を抽出する特徴画素抽出手段(1 )と、この特徴画素抽
出手段(1)にて抽出された特徴画素(TD)の性質が
対応する画素毎に書き込まれ且つ複数の個別画像処理手
段(7)が共用し得るように設けられる参照用バッファ
(2)とを備えたもののうち、カラー画像に対する画像
特徴抽出装置において、 抽出する特徴画素(TD)の性質毎に、各画素の均等色
空間における各色成分信号を適当な割合で合成する画像
信号合成手段(4)を備えたことを特徴とする画像特徴
抽出装置。 - 【請求項8】 量子化された多階調画像データから画像
特徴を抽出する画像特徴抽出装置であって、各走査ライ
ンの画素から、少なくとも濃度勾配のある画素部分の濃
度勾配を表す濃度勾配特徴画素(TDN)が含まれる特
徴画素(TD)を抽出する特徴画素抽出手段(1)と、
この特徴画素抽出手段(1)にて抽出された特徴画素
(TD)の性質が対応する画素毎に書き込まれ且つ複数
の個別画像処理手段(7)が共用し得るように設けられ
る参照用バッファ(2)とを備えたもののうち、カラー
画像に対する画像特徴抽出装置において、 抽出する特徴画素(TD)の性質毎に、各画素の均等色
空間における各色成分信号を適当な割合で合成する画像
信号合成手段(4)を備えたことを特徴とする画像特徴
抽出装置。 - 【請求項9】 量子化された多階調画像データから画像
特徴を抽出する画像特徴抽出装置であって、各走査ライ
ンの画素から、少なくとも濃度変化の大きなエッジ画素
部分に対応するエッジ特徴画素(TDE)及び濃度勾配
のある画素部分の濃度勾配を表す濃度勾配特徴画素(T
DN)が含まれる特徴画素(TD)を抽出する特徴画素
抽出手段(1)と、この特徴画素抽出手段(1)にて抽
出された特徴画素(TD)の性質が対応する画素毎に書
き込まれ且つ複数の個別画像処理手段(7)が共用し得
るように設けられる参照用バッファ(2)とを備えたも
ののうち、カラー画像に対する画像特徴抽出装置におい
て、 抽出する特徴画素(TD)の性質毎に、各画素の均等色
空間における各色成分信号を適当な割合で合成する画像
信号合成手段(4)を備えたことを特徴とする画像特徴
抽出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04319593A JP3198705B2 (ja) | 1993-02-08 | 1993-02-08 | 画像特徴抽出方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04319593A JP3198705B2 (ja) | 1993-02-08 | 1993-02-08 | 画像特徴抽出方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06237375A JPH06237375A (ja) | 1994-08-23 |
JP3198705B2 true JP3198705B2 (ja) | 2001-08-13 |
Family
ID=12657147
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04319593A Expired - Fee Related JP3198705B2 (ja) | 1993-02-08 | 1993-02-08 | 画像特徴抽出方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3198705B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4730141B2 (ja) * | 2006-03-06 | 2011-07-20 | ソニー株式会社 | 画像処理装置および方法、記録媒体、並びに、プログラム |
-
1993
- 1993-02-08 JP JP04319593A patent/JP3198705B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06237375A (ja) | 1994-08-23 |
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