JP3188144B2 - ろう付方法 - Google Patents
ろう付方法Info
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- JP3188144B2 JP3188144B2 JP15138495A JP15138495A JP3188144B2 JP 3188144 B2 JP3188144 B2 JP 3188144B2 JP 15138495 A JP15138495 A JP 15138495A JP 15138495 A JP15138495 A JP 15138495A JP 3188144 B2 JP3188144 B2 JP 3188144B2
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- brazing
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、航空機のエンジン部品
等に適用される金属材料のろう付方法に関する。
等に適用される金属材料のろう付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の金属材料のろう付方法において
は、図3(a)に示すように、ろう材ワイヤ4をあらか
じめワーク5のろう付部にセットしておき、無酸化雰囲
気炉内13にワーク5を入れ、ろう付温度まで加熱し、
ろう付を行っていた。
は、図3(a)に示すように、ろう材ワイヤ4をあらか
じめワーク5のろう付部にセットしておき、無酸化雰囲
気炉内13にワーク5を入れ、ろう付温度まで加熱し、
ろう付を行っていた。
【0003】また、図3(b)に示すように、ワーク5
のろう付部にフラックス14を塗り、ガストーチ15に
よりろう付部を加熱しながらろう材ワイヤ4を供給し、
ろう付を行っていた。
のろう付部にフラックス14を塗り、ガストーチ15に
よりろう付部を加熱しながらろう材ワイヤ4を供給し、
ろう付を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のろう付方法にお
いて、無酸化雰囲気炉内にワークを入れてろう付をする
場合は、あらかじめ、ろう材をろう付部にセットしてろ
う付温度まで加熱するため、ろう材が溶け始めてからろ
う付されるまでに時間を要し、低融点金属(Zn,Sn
等)を含む銀ろう材ではろう材成分の溶け分かれが生
じ、ろう付ができなかった。
いて、無酸化雰囲気炉内にワークを入れてろう付をする
場合は、あらかじめ、ろう材をろう付部にセットしてろ
う付温度まで加熱するため、ろう材が溶け始めてからろ
う付されるまでに時間を要し、低融点金属(Zn,Sn
等)を含む銀ろう材ではろう材成分の溶け分かれが生
じ、ろう付ができなかった。
【0005】また、ガストーチによりワークのろう付部
を加熱してろう付を行なう場合は、ろう付部のみを加熱
するかめ、ろう付部の温度を均一かつ一定温度に保つこ
とが難しく、ろう付欠陥(接合率不良)が生じやすかっ
た。
を加熱してろう付を行なう場合は、ろう付部のみを加熱
するかめ、ろう付部の温度を均一かつ一定温度に保つこ
とが難しく、ろう付欠陥(接合率不良)が生じやすかっ
た。
【0006】さらに、ろう付部の酸化を防止するため、
フラックスの塗布が必要であるが、950℃以上の温度
で使用できるフラックスはなく、ガストーチでろう付で
きるろう材には制限があった。
フラックスの塗布が必要であるが、950℃以上の温度
で使用できるフラックスはなく、ガストーチでろう付で
きるろう材には制限があった。
【0007】本発明は、上記の課題を解決しようとする
もので、低融点金属を含む銀ろう材の場合にも、ろう材
成分の溶け分かれを生じることなくろう付ができ、ま
た、フラックスを不要として、高温ろう材にも対応でき
るろう付方法を提供することを目的とする。
もので、低融点金属を含む銀ろう材の場合にも、ろう材
成分の溶け分かれを生じることなくろう付ができ、ま
た、フラックスを不要として、高温ろう材にも対応でき
るろう付方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のろう付方法にお
いては、ワークをろう付温度まで無酸化雰囲気チャンバ
ー内で加熱した後、その状態で未溶融のろう材をワーク
のろう付部に連続供給し、供給されたろう材をワークの
温度で瞬時に溶かし、溶けたろう材をろう付接合部の隙
間に浸透させてワークのろう付を行い、その後ワークを
無酸化雰囲気チャンバー内で酸化しない温度まで冷却し
て取り出すようにしたことを特徴としている。
いては、ワークをろう付温度まで無酸化雰囲気チャンバ
ー内で加熱した後、その状態で未溶融のろう材をワーク
のろう付部に連続供給し、供給されたろう材をワークの
温度で瞬時に溶かし、溶けたろう材をろう付接合部の隙
間に浸透させてワークのろう付を行い、その後ワークを
無酸化雰囲気チャンバー内で酸化しない温度まで冷却し
て取り出すようにしたことを特徴としている。
【0009】
【作用】本発明のろう付方法によりワークのろう付を行
うときは、まず、無酸化雰囲気チャンバー内にろう付す
るワークを入れてろう付温度まで加熱した後、ろう付部
に未溶融のろう材を供給する。
うときは、まず、無酸化雰囲気チャンバー内にろう付す
るワークを入れてろう付温度まで加熱した後、ろう付部
に未溶融のろう材を供給する。
【0010】供給されたろう材はワークの温度で瞬時に
溶け、溶けたろう材がろう付接合部の隙間に浸透してろ
う付される。この後、ワークを無酸化雰囲気チャンバー
内で酸化しない温度まで冷却し、ワークを取り出す。
溶け、溶けたろう材がろう付接合部の隙間に浸透してろ
う付される。この後、ワークを無酸化雰囲気チャンバー
内で酸化しない温度まで冷却し、ワークを取り出す。
【0011】本発明のろう付方法においては、ワークの
酸化が無酸化雰囲気で保護されるためにフラックスは不
要であり、かつ、ワークをろう付温度まで加熱した後、
未溶融ろう材をろう付部に供給し、ワークの温度でろう
材を瞬時に溶融するため、低融点金属を含む銀ろう材の
場合にも溶け分かれを発生させずにろう付することがで
きる。
酸化が無酸化雰囲気で保護されるためにフラックスは不
要であり、かつ、ワークをろう付温度まで加熱した後、
未溶融ろう材をろう付部に供給し、ワークの温度でろう
材を瞬時に溶融するため、低融点金属を含む銀ろう材の
場合にも溶け分かれを発生させずにろう付することがで
きる。
【0012】
【実施例】本発明の第1実施例に係るろう付装置を図1
により説明する。図1に示す本実施例に係る装置は、そ
の内部の真空引きが可能なチャンバー7、同チャンバー
7内に出し入れ可能に配設される台車8、同台車8上に
配設されワーク5が搭載される回転テーブル6、および
上記台車8上に配設されアーム先端にプラズマガン2と
ワイヤフィーダー3が設けられたロボット1を備えてい
る。
により説明する。図1に示す本実施例に係る装置は、そ
の内部の真空引きが可能なチャンバー7、同チャンバー
7内に出し入れ可能に配設される台車8、同台車8上に
配設されワーク5が搭載される回転テーブル6、および
上記台車8上に配設されアーム先端にプラズマガン2と
ワイヤフィーダー3が設けられたロボット1を備えてい
る。
【0013】上記において、ワーク5のろう付を行う場
合、まず、ワーク5を回転テーブル6に乗せ、回転テー
ブル6が配設された台車8をチャンバー7内に入れ、チ
ャンバー7の内部の真空引きを行う。
合、まず、ワーク5を回転テーブル6に乗せ、回転テー
ブル6が配設された台車8をチャンバー7内に入れ、チ
ャンバー7の内部の真空引きを行う。
【0014】次に、ロボット1のアーム先端に配設され
たプラズマガン2よりプラズマガスを噴出してワーク5
に吹き付け、ワーク5をろう付温度まで加熱する。この
後、ろう付部にろう材ワイヤ4の先端を接触させ、ろう
材ワイヤ4を溶かしながら供給する。
たプラズマガン2よりプラズマガスを噴出してワーク5
に吹き付け、ワーク5をろう付温度まで加熱する。この
後、ろう付部にろう材ワイヤ4の先端を接触させ、ろう
材ワイヤ4を溶かしながら供給する。
【0015】このろう材ワイヤ4の供給が所定量に達し
た後は、ろう材ワイヤ4の供給を止めてワーク5からろ
う材ワイヤ4を引き離す。そして、ワークをチャンバー
7内で酸化しない温度まで下げワーク5を取り出す。
た後は、ろう材ワイヤ4の供給を止めてワーク5からろ
う材ワイヤ4を引き離す。そして、ワークをチャンバー
7内で酸化しない温度まで下げワーク5を取り出す。
【0016】次に、本発明の第2実施例に係るろう付装
置を図2により説明する。図2に示す本実施例に係る装
置は、その内部に不活性ガス11が充填される円筒状の
石英管10、同石英管10内に出し入れ可能に配設され
ワーク5が搭載される回転テーブル6、上記石英管10
の側壁外側に配設された高周波加熱コイル9、および上
記石英管10の側壁を貫通し内部へのろう材ワイヤ4の
供給を可能とするろう材ワイヤ導入口12を備えてい
る。
置を図2により説明する。図2に示す本実施例に係る装
置は、その内部に不活性ガス11が充填される円筒状の
石英管10、同石英管10内に出し入れ可能に配設され
ワーク5が搭載される回転テーブル6、上記石英管10
の側壁外側に配設された高周波加熱コイル9、および上
記石英管10の側壁を貫通し内部へのろう材ワイヤ4の
供給を可能とするろう材ワイヤ導入口12を備えてい
る。
【0017】上記において、ワーク5のろう付を行う場
合、まず、ワーク5を回転テーブル6に乗せて回転テー
ブル6を石英管10内に配設した後、石英管10内に不
活性ガス11を導入して無酸化雰囲気を作り、高周波加
熱コイル9によりワーク5をろう付温度まで加熱する。
合、まず、ワーク5を回転テーブル6に乗せて回転テー
ブル6を石英管10内に配設した後、石英管10内に不
活性ガス11を導入して無酸化雰囲気を作り、高周波加
熱コイル9によりワーク5をろう付温度まで加熱する。
【0018】次に、石英管10の側壁に設けたろう材ワ
イヤ導入口12よりろう材ワイヤ4を供給し、ワーク5
のろう付部に接触させ、ワーク5の温度でろう材ワイヤ
4を溶かしながらろう材ワイヤ4を供給する。ろう材ワ
イヤ4の供給が所定量に達した後、ろう材ワイヤ4の供
給を止めてろう材ワイヤ4を引き抜く。
イヤ導入口12よりろう材ワイヤ4を供給し、ワーク5
のろう付部に接触させ、ワーク5の温度でろう材ワイヤ
4を溶かしながらろう材ワイヤ4を供給する。ろう材ワ
イヤ4の供給が所定量に達した後、ろう材ワイヤ4の供
給を止めてろう材ワイヤ4を引き抜く。
【0019】その後、石英管10内に不活性ガスを流
し、ワーク5が酸化しない温度までワーク5を冷却し、
回転テーブル6とともにワーク5を石英管10の外部に
取出す。
し、ワーク5が酸化しない温度までワーク5を冷却し、
回転テーブル6とともにワーク5を石英管10の外部に
取出す。
【0020】
【発明の効果】本発明のろう付方法においては、無酸化
雰囲気チャンバー内でワークをろう付温度まで加熱した
後、ワークのろう付部に未溶融のろう材を連続供給して
ろう付を行うものとすることによって、フラックスを使
用しないため、フラックスの影響によるポロシティ等の
欠陥がろう付接合部に発生せず、また、ろう材が瞬時に
溶けてろう付部の隙間に浸透するため、ろう材の溶け分
かれ、母材へのろう材の過剰拡散等の不具合がなくな
り、ろう付品質が安定し、ろう材の種類に関係なく全て
のろう材についてのろう付が可能となる。
雰囲気チャンバー内でワークをろう付温度まで加熱した
後、ワークのろう付部に未溶融のろう材を連続供給して
ろう付を行うものとすることによって、フラックスを使
用しないため、フラックスの影響によるポロシティ等の
欠陥がろう付接合部に発生せず、また、ろう材が瞬時に
溶けてろう付部の隙間に浸透するため、ろう材の溶け分
かれ、母材へのろう材の過剰拡散等の不具合がなくな
り、ろう付品質が安定し、ろう材の種類に関係なく全て
のろう材についてのろう付が可能となる。
【図1】本発明の第1実施例に係るろう付装置の説明図
である。
である。
【図2】本発明の第2実施例に係るろう付装置の説明図
である。
である。
【図3】従来のろう付方法の説明図で、(a)は無酸化
雰囲気炉を用いた方法、(b)はガストーチを用いた方
法の説明図である。
雰囲気炉を用いた方法、(b)はガストーチを用いた方
法の説明図である。
1 ロボット 2 プラズマガン 3 ワイヤフィーダー 4 ろう材ワイヤ 5 ワーク 6 回転テーブル 7 チャンバー 8 台車 9 高周波加熱コイル 10 石英管 11 不活性ガス 12 ろう材ワイヤ導入口 13 無酸化雰囲気炉内 14 フラックス 15 ガストーチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 1/00 330 B23K 1/008 B23K 1/002 B23K 31/02 310
Claims (1)
- 【請求項1】 ワークをろう付温度まで無酸化雰囲気チ
ャンバー内で加熱した後、その状態で未溶融のろう材を
ワークのろう付部に連続供給し、供給されたろう材をワ
ークの温度で瞬時に溶かし、溶けたろう材をろう付接合
部の隙間に浸透させてワークのろう付を行い、その後ワ
ークを無酸化雰囲気チャンバー内で酸化しない温度まで
冷却して取り出すようにしたことを特徴とするろう付方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15138495A JP3188144B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | ろう付方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15138495A JP3188144B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | ろう付方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH091323A JPH091323A (ja) | 1997-01-07 |
JP3188144B2 true JP3188144B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=15517409
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15138495A Expired - Fee Related JP3188144B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | ろう付方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3188144B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4223443A1 (en) * | 2022-01-21 | 2023-08-09 | Collins Engine Nozzles, Inc. | Method of joining connecting fuel injection components to a fuel manifold, and a system with fuel injection components joined to a fuel manifold |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5419269B2 (ja) * | 2009-09-16 | 2014-02-19 | 株式会社ミヤデン | 高周波誘導加熱装置 |
CN105057825B (zh) * | 2015-08-06 | 2017-05-31 | 贵州永红航空机械有限责任公司 | 一种铝制板翅油、水复合冷却器的真空钎焊工艺 |
-
1995
- 1995-06-19 JP JP15138495A patent/JP3188144B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4223443A1 (en) * | 2022-01-21 | 2023-08-09 | Collins Engine Nozzles, Inc. | Method of joining connecting fuel injection components to a fuel manifold, and a system with fuel injection components joined to a fuel manifold |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH091323A (ja) | 1997-01-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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