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JP3187903B2 - ガラス光学素子の成形装置 - Google Patents

ガラス光学素子の成形装置

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JP3187903B2
JP3187903B2 JP35494491A JP35494491A JP3187903B2 JP 3187903 B2 JP3187903 B2 JP 3187903B2 JP 35494491 A JP35494491 A JP 35494491A JP 35494491 A JP35494491 A JP 35494491A JP 3187903 B2 JP3187903 B2 JP 3187903B2
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Japan
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mold
heat transfer
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die
molding
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弘 伊藤
俊明 林
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Olympus Corp
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Olympus Optic Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/12Cooling, heating, or insulating the plunger, the mould, or the glass-pressing machine; cooling or heating of the glass in the mould

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上型及び下型からなる
成形型の間に加熱したガラス素材を配置し、そのガラス
素材を押圧成形してガラス光学素子を製造するガラス光
学素子の成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記成形装置にあっては、特に肉厚差の
大きいガラス成形品を成形する場合、厚肉部と薄肉部と
の冷却温度勾配の違いによって収縮量が異なるため、成
形品に均一な圧力を成形型で加えつつ冷却することがで
きず、形状精度を阻害する等の不具合が生じるため、特
開平2−55235号公報及び特開平2−111635
号公報の成形型が提案されている。
【0003】特開平2−55235号公報の成形金型
は、一対の凸面成形型と胴型からなる精密ガラスプレス
用成形型で、熱源に接する型の一部にくりぬき部を設
け、凹状レンズの光学面部中心の温度を非光学面部の温
度より高く保ちつつ加圧冷却し得るように構成されてい
る。この成形型にあっては、成形型のくりぬき部により
空気断熱層を介在することで、加圧冷却時に収縮量の小
さいレンズ光学面中心の温度を高く保ち、収縮量の大き
い非光学面側との収縮差を縮めながら冷却することによ
り、形状精度の良好な高精度の成形レンズを得るようと
するものである。
【0004】特開平2−111635号公報の成形金型
は、凹状の第1の光学面を有する第1の成形型と、凹状
の第2の光学面を有する第2の成形型と、前記第1およ
び第2の成形型を案内する胴型とを具備し、前記第1お
よび第2の成形型の少なくとも一方の光学面の背面の外
周部に凹部を設けて構成されている。また、前記成形型
の外周部に凹部を設けず、前記胴型より熱伝導率の低い
材料からなる第2の胴型を前記胴型の外側に設けて構成
されている。さらに、凸状の第1の光学面を有する第1
の成形型と、凸状の第2の光学面を有する第2の成形型
と、前記第1および第2の成形型を案内する胴型とを具
備し、前記第1および第2の成形型の少なくとも一方の
光学面の背面の中心部に凹部を設けて構成されている。
この成形金型にあっては、各工程における加熱ステージ
と成形型の凹部とは接触せず、熱伝達が制御されて成形
型間のガラス内部に温度差を生じにくくすることができ
る。また、胴型の外側に第2の胴型を設けることによ
り、レンズの外側周辺から熱が奪われるのを防ぎ、ガラ
ス内部に温度差を生じにくくすることができる。そし
て、凹状の光学面を有する成形型および第2の胴型を用
いた成形金型は凸レンズおよび凸メニスカスレンズの成
形に用い、一方、凸状の光学面を有する成形型は凹レン
ズおよび凹メニスカスレンズの成形に用いることによ
り、高精度のプレスレンズを製造しようとするものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平2−5
5235号公報の成形型にあっては、成形型の一部にく
りぬき部を設けなければならず、成形型の構造が複雑に
なり、成形型の加工コストの上昇を招いていた。また、
ガラス素材の加圧冷却時の温度制御をするための、くり
ぬき部の形状が複雑となる場合、成形型は難加工材であ
るために成形型の加工が大変になり更にコストが上昇す
るとともに、形状によっては加工が不可能なこともあっ
た。更に、成形する光学素子の形状に応じて、成形型に
それぞれくりぬき部を設けなければならず、成形型の作
成に多大な時間を要していた。
【0006】一方、特開平2−111635号公報に成
形金型にあっても、上記成形型と同様にくりぬき部を設
けなければならず、上記と同様な問題点があった。ま
た、胴型の外側に第2の胴型を設けた場合、ガラス素材
の外周部からの放熱を抑えつつ加圧冷却されるので、冷
却効率が悪く、冷却に長時間を必要としていた。
【0007】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、成形型にくりぬき部を設けることなく、肉
厚差の大きいガラス光学素子を、外周部と中心部との収
縮する速度を等しくして短時間で、安価にかつ高精度に
成形できるガラス光学素子の成形装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、上型及び下型からなる成形型を一対の型
マウントにそれぞれ位置決めして取付けたガラス光学素
子の成形装置において、前記成形型から型マウントに流
れる熱量を制御する伝熱部材を成形型と型マウントとの
間に設けて構成した。また、伝熱部材は、上型と下型と
の間のガラス光学素子の薄肉部に対応する位置に空洞部
を有する構成としてもよい。さらに、前記伝熱部材は、
熱伝導電率の異なる複合材料から構成してもよい。
【0009】
【作用】上記構成にあっては、加熱軟化され上型と下型
によりプレスされたガラス素材は、成形型での冷却加圧
時に、ガラス素材の熱量は成形型から型マウントへと熱
伝導していくことによって冷却される。よって、成形型
と型マウントとの間に、伝導する熱量に分布を与える伝
熱部材に空気断熱層を設け、冷却中のガラス薄肉部の粘
度の上昇を遅延させることができる。また、伝熱部材を
成形型と別体とすることにより、加工性の比較的良好な
材料で伝熱部材を形成できる。さらに、熱伝導率の異な
る複合材料で伝熱部材を構成することにより、簡単な形
状で伝熱部材を構成できる。
【0010】
【実施例1】図1は、本発明の実施例1のガラス光学素
子の成形装置における金型部を示す断面図、図2は、本
発明の実施例1のガラス光学素子の成形装置を示す断面
図で、凸レンズの成形装置を示してある。図2において
1で示すのは成形部で、加熱ヒータ2aを備えた加熱炉
2が隣接されている。成形部1及び加熱炉2の周辺は、
石英ガラス管又はステンレス製管からなるカバー3及び
上ベース4,下ベース5により閉塞されており、カバー
3,上ベース4及び下ベース5により成形室6が形成さ
れている。上、下ベース4,5には、雰囲気ガス供給装
置(図示省略)に接続したガスノズル7が貫設され、こ
のガスノズル7を介して成形室6内に供給される窒素ガ
ス、不活性ガス又は還元性ガスにより成形室6内部の酸
化を防止している。上ベース4と下ベース5とは、図示
を省略してある部材を介して結合されており、上ベース
4と下ベース5との間の相互の距離、位置が変化しない
ように構成されている。
【0011】成形室6内には、上金型部8と下金型部9
とが同一軸線上で相対的に接近・離反自在に対向配置さ
れている。上金型部8は上ベース4に固定され、下金型
部9はプレス軸10の先端に固定されている。プレス軸
10は、下ベース5に固定したハウジング11内で軸受
け(摺動用軸受け)12により軸方向へ摺動自在に保持
されるとともに、その下端で連結した駆動用シリンダ1
3によって昇降駆動自在に設けられている。
【0012】上金型部8は、図1に示すように、上型マ
ウント14,上型ヒータ15,伝熱盤16及び上型17
より構成されている。上型マウント14は、Si34
−Al23 系セラミックス(線膨張係数3.5×10
-6)からなり、その上端が上ベース4に固定されるとと
もに、その下端面(先端面)には上型17を位置決めし
て固定するための凹部14aが設けられており、この凹
部14aの底面は平面仕上げされている。上型ヒータ1
5は、上型マウント14内で凹部14aの底面付近に埋
設され、図示しない温度制御装置に接続されて所定の温
度に制御自在となっている。
【0013】伝熱盤16は、耐熱性ステンレス(熱伝導
率0.04cal/cm・sec・℃,ビッカース硬度
196)からなり、下部(図において上側)外周に段部
16aを備えた平行な端面を有する凸形状で、全体の高
さ(端面間の距離)が上型マウント14の凹部14aの
深さよりも小さく形成されている。この伝熱盤16は、
凹部14aの底面と下部端面(以下、下端面という)を
接した状態で凹部14a内に配置されている。
【0014】上型17は、超硬合金(熱伝導率0.3c
al/cm・sec・℃,ビッカース硬度1450,線
膨張係数4.8×10-6)からなり、その成形面17a
は所定の凹状に鏡面仕上げされるとともに、成形面17
aの反対側の端面(以下、下端面という)は平面仕上げ
されている。この上型17は、上型マウント14の先端
に設けられるとともに、その下部が凹部14a内に収納
されている。凹部14a内に収納された上型17の下部
外周面の外径は、上型17が上型ヒータ15によって所
定の温度に加熱された時に、下部外周面が凹部14aの
内周面と密着し固定されるように、凹部14aの内周面
間で所定のクリアランスを有するように線膨張係数を考
慮した寸法に形成されている。また、この時、上型マウ
ント14、伝熱盤16及び上型17は、熱伝導が良好に
行われるように互いに密着するとともに、伝熱盤16の
段部16aと上型17の下端面との間に空洞部18が形
成される。
【0015】下金型部9は、前記上金型部8と同様に下
型マウント19,下型ヒータ20,伝熱盤21及び下型
22からなり、その配置、構造等の構成は上金型部8と
同様であるので説明を省略する。
【0016】図において23で示すのは、光学ガラス素
材24及びプレス成形後の光学素子を載置、搬送するキ
ャリアで、このキャリア23はキャリア搬送用アーム2
5により保持され、加熱炉2内及び上、下型17,22
間に搬送されるように制御構成されている。
【0017】次に、本実施例の成形装置の作用を説明す
る。まず、成形室6内に上、下ベース4,5のガスノズ
ル7から窒素ガス等を供給し、成形室6内部の酸素濃度
を1%以下に置換する。次に、加熱ヒータ2a,上型ヒ
ータ15及び下型ヒータ20により、加熱炉2,上金型
部8及び下金型部9を所定の温度に加熱する。この状態
において、キャリア23内に光学ガラス素材24を載置
し、キャリア搬送用アーム25を加熱炉2内に搬送し、
上下のヒータ2aにより光学ガラス素材24を成形可能
状態(軟化点)になるまで加熱軟化処理する。
【0018】次に、搬送用アーム25を前進させ、キャ
リア23と共に光学ガラス素材24を上型17、下型2
2間に搬送する。そして、下型22をシリンダ13によ
りプレス軸10を介して上動し、上、下型17,22の
各成形面17a,22aにより軟化状態の光学ガラス素
材24をプレス成形する。このとき、上、下型17,2
2の下端面外周部には、空洞部18により空気断熱層が
形成されるため、プレス成形されている光学ガラス素材
24の光学面部24a外周の冷却速度は鈍化する。一
方、光学面部24aの中央及びその近傍は、伝熱盤1
6,21を通じて上、下型マウント14,19へ熱が逃
げるので、急速に冷却する。従って、光学ガラス素材2
4の薄肉部である外周温度を厚肉部である中央部より高
い状態に保ちつつ光学ガラス素材24が加圧冷却され、
均等に収縮する結果、所望の形状精度の光学素子を容易
に成形できる。
【0019】上、下型17,22間でのプレス成形が終
了した後、下型22を下降して離型し、加熱炉2と反対
側の成形室6側面に設けた徐冷炉(図示省略)中に搬送
アーム25により搬送して、プレス成形された光学素子
を徐冷する。そして、徐冷が終了した後、徐冷炉内から
光学素子を取り出す。
【0020】本実施例によれば、耐熱性ステンレス等の
加工性の比較的良好な材料によって伝熱盤16,21を
上、下型17,22とは別体で形成できるので、伝熱盤
16,21の形状を任意かつ容易に加工でき、安価に形
状精度の良好な光学素子を得ることができる。
【0021】図3は、実施例1における伝熱盤16,2
1の変形例を示す伝熱盤25の断面図である。伝熱盤2
5は、コバ部から中心に向かって空間部25aを設けて
構成されている。この伝熱盤25にあっても実施例1と
同様な作用、効果を得ることができる。なお、実施例
1,変形例においては、伝熱盤16,21,25の材料
として耐熱性ステンレスを例に挙げて説明したが、これ
に限定されず、例えば快削性セラミックス、耐熱性金属
を用いて実施することができる。また、以下の実施例に
おいても同様である。
【0022】
【実施例2】図4は、本発明の実施例2のガラス光学素
子の成形装置における伝熱盤の平面図、図5は、伝熱盤
の断面図である。本実施例の伝熱盤26は、両平面部に
開口した貫通孔からなる複数の断熱孔26aを外周部ほ
ど多く分布させて構成してある。この断熱孔26aはそ
の直径を変化させ、その総面積を変化させても良く、ま
た、貫通孔とせずに片面あるいは両面に開口した凹部に
形成して実施できる。その他の構成は実施例1の成形装
置の構成と同様である。
【0023】本実施例にあっては、断熱孔26aの分布
により、自在に光学ガラス素材の外周部を中心より遅い
冷却速度に制御でき、実施例1と同様な作用、効果を得
ることができる。
【0024】
【実施例3】図6は、本発明の実施例3のガラス光学素
子の成形装置における伝熱盤の断面図である。本実施例
の伝熱盤27は、両平面部における中心部と外周部の表
面粗さを異なるようにして構成したもので、中心部27
aの表面粗さに対して外周部27bほど表面粗さが粗く
形成されている。
【0025】本実施例にあっては、表面粗さの粗い外周
部では微細な空気断熱層が上、下型マウントと上、下型
との間に分布して介在し、実施例1と同様な作用、効果
が得られる。また、所望の表面粗さに形成することは容
易であり、伝熱盤27を所望の形状に容易にかつ低コス
トで形成できる。
【0026】
【実施例4】図7は、本発明に実施例4のガラス光学素
子の成形装置における金型部を示す断面図である。本実
施例の成形装置は凹レンズをプレス成形し得るように、
伝熱盤28,29及び上、下型30,31を構成したも
ので、その他の構成は実施例1と同様である。即ち、伝
熱盤28,29は、中央部に空洞部32,33を有し、
外周部に平行な端面を持つリング形状に形成されてい
る。また、上、下型30,31の成形面30a,31a
は、所定の凸状に形成され鏡面仕上げ加工されている。
【0027】本実施例にあっては、伝熱盤28,29の
空洞部32,33により、上、下型マウント14,19
と上、下型30,31間に空気断熱層が形成されるた
め、光学ガラス素材24の光学面部24a中心の冷却速
度は鈍化する。一方、光学面部24aの外周部は伝熱盤
28,29を介して熱伝導が行われるので、急速に冷却
される。よって、光学ガラス素材24の薄肉部である中
心部の温度を厚肉部である外周部より高い温度に保ちつ
つ、光学ガラス素材24は加圧冷却され、均等に収縮す
る等、実施例1と同様な作用、効果を得ることができ
る。
【0028】図8は、実施例4における伝熱盤28,2
9の変形例を示す伝熱盤35の断面図である。伝熱盤3
5は、平面部中心に凹部からなる空間部35aを設けて
構成したもので、この空間部35aは、上型マウント1
4又は下型マウント19と接するいずれかの平面部に形
成してもよく、あるいは両平面部に形成して実施でき、
実施例4と同様な作用、効果を得ることができる。
【0029】
【実施例5】図9は、本発明の実施例5のガラス光学素
子の成形装置における伝熱盤の平面図、図10は、伝熱
盤の断面図である。本実施例の伝熱盤36は、両平面部
に開口した貫通孔からなる複数の断熱孔36aを中心部
ほど多く分布させて構成してある。この断熱孔36aは
直径を変化させても良く、また、貫通孔とせず片面ある
いは両面に開口した凹部に形成して実施できる。その他
の構成は、実施例4の成形装置の構成と同様である。
【0030】本実施例にあっては、断熱孔36aの分布
により、自在に光学ガラス素材の中心部を外周部より遅
い冷却速度に制御でき、実施例4と同様な作用、効果を
得ることができる。
【0031】
【実施例6】図11は、本発明に実施例6のガラス光学
素子の成形装置における伝熱盤の断面図である。本実施
例の伝熱盤37は、両平面部における中心部と外周部の
表面粗さを異なるようにして構成したもので、外周部3
7aの表面粗さに対して中心部37bほど表面粗さが粗
く形成されている。
【0032】本実施例にあっては、表面粗さ、の粗い中
心部では微細な空気断熱層が上、下型マウントと上、下
型との間に分布して介在し、実施例4と同様な作用、効
果が得られる。また、所望の表面粗さに形成することは
容易であり、伝熱盤37を所望の形状に容易にかつ低コ
ストで形成できる。
【0033】
【実施例7】図12は、本発明の実施例7のガラス光学
素子の成形装置における伝熱盤の断面図である。本実施
例の伝熱盤38は凸レンズを形成する際に用いるものを
示し、熱導電率の異なる材質からなる2つの部材で構成
されている。即ち、伝熱盤38は、外周部材38aをリ
ング形状に形成し、中央部材38bを外周部材38aの
中心部に嵌合して一体的に形成されており、熱伝導率は
中心部材38bの方が外周部部材38aよりも大きい材
料で構成されている。表1は、外周部材38aの材料と
中央部材38bの材料との組合わせを例示したものであ
る。
【0034】
【表1】
【0035】本実施例にあっては、外周部材38aは熱
伝導率が小さいので、光学ガラス素材の光学面部外周の
冷却速度は鈍化する。一方、光学面部中央は熱伝導率の
大きい中央部材38bを介して熱伝導が行われるので、
急速に冷却される。よって、光学ガラス素材の薄肉部で
ある外周部の温度を厚肉部である中心部より高く保ちつ
つ、光学ガラス素材は加圧冷却され、均等に収縮する
等、実施例1と同様な作用、効果を得ることができる。
また、光学素子の肉厚差に応じて、外周部材38aと外
周部材38bの熱伝導率の差を考慮することにより簡単
に伝熱盤を得ることができる。なお、凹レンズを成形す
る場合には、上記伝熱盤38の構成と逆に、外周部材3
8aを中央部材38bよりも熱伝導率の大きい材料で伝
熱盤を構成して実施することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、成形型と型マウントと
の間に伝熱部材を設けたので、ガラス素材から電動する
熱量に分布を与え、冷却中のガラス素材の薄肉部におけ
る冷却を押えるとともに、厚肉部における冷却を促進で
きる。よって、ガラス薄肉部の粘度上昇を遅延させるこ
とができ、形状精度の良好な光学素子を成形できる。ま
た、前記伝熱部材を成形型とは別体で構成したので、伝
熱部材の材料として比較的加工性の良好な材質のものを
選択でき、安価な光学素子を得ることができる。さら
に、伝熱部材を熱伝導率の異なる複合材料で構成するこ
とにより、簡単な形状の材料を組合わせることで伝熱部
材を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のガラス素材の成形装置にお
ける金型部を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例1のガラス光学素子の成形装置
を示す断面図である。
【図3】実施例1における伝熱盤の変形例を示す断面図
である。
【図4】本発明の実施例2のガラス光学素子の成形装置
における伝熱盤を示す平面図である。
【図5】図4に示した伝熱盤の断面図である。
【図6】本発明の実施例3のガラス光学素子の成形装置
における伝熱盤を示す断面図である。
【図7】本発明の実施例4のガラス光学素子の成形装置
における金型部を示す断面図である。
【図8】実施例1における伝熱盤の変形例を示す断面図
である。
【図9】本発明の実施例5のガラス光学素子の成形装置
における伝熱盤を示す平面図である。
【図10】図9に示した伝熱盤の断面図である。
【図11】本発明の実施例6のガラス光学素子の成形装
置における伝熱盤を示す断面図である。
【図12】本発明の実施例7のガラス光学素子の成形装
置における伝熱盤を示す断面図である。
【符号の説明】
14 上型マウント 16,21,25,26,27,28,29 35,36,37,38 伝熱盤 17 上型 18 空洞部 19 下型マウント 22 下型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03B 9/00 - 17/06 C03B 19/00 - 19/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型及び下型からなる成形型を一対の型
    マウントにそれぞれ位置決めして取付けたガラス光学素
    子の成形装置において、前記成形型から型マウントに流
    れる熱量を制御する伝熱部材を成形型と型マウントとの
    間に設けたことを特徴とするガラス光学素子の成形装
    置。
  2. 【請求項2】 前記伝熱部材は、上型と下型との間のガ
    ラス光学素子の薄肉部に対応する位置に空洞部を有する
    ことを特徴とする請求項1記載のガラス光学素子の成形
    装置。
  3. 【請求項3】 前記伝熱部材は、熱伝導電率の異なる複
    合材料からなることを特徴とする請求項1記載のガラス
    光学素子の成形装置。
JP35494491A 1991-12-20 1991-12-20 ガラス光学素子の成形装置 Expired - Fee Related JP3187903B2 (ja)

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