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JP3185267U - 電子機器の操作盤の保護構造 - Google Patents

電子機器の操作盤の保護構造 Download PDF

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Abstract

【課題】手間やコストを削減して切削液の浸入を防止することができる、数値制御装置における電子機器の操作盤の保護構造を提供する。
【解決手段】操作盤12の前面に取り付けられるフロントカバー20の内側に、表示器13または電子部品の少なくとも一方の上部あるいは全周部を覆うリブ40を設ける。これにより、保護フィルム等の別の部材を用いることがなく、表示器や電子部品を組み立てるだけで表示器または電子部品に切削液等がかかることをリブにより防止することができ、安価で信頼性を向上させることができる。
【選択図】図2

Description

本考案は、数値制御装置などにおける表示器ユニット等の電子機器の操作盤の保護構造に関する。
工作機械の数値制御装置に用いられる表示器ユニットは、工作機械の操作盤筐体などに取り付けられている。また、数値制御装置を制御する電子部品は、表示器ユニット等の内部に設けられている。図1は、工作機械の操作盤筐体の外観を示した図であり、10は操作盤筐体、12は表示器ユニットであり、表示器ユニット12に操作キーを表示して操作を受け付けるようにすることもできる。また、14は操作キーであり、20は表示器13を覆い、操作キーを取り付けることができるフロントカバーである。図10は、操作盤筐体の断面図であり、図10(a)は全体図、図10(b)は図10(a)のX部分を拡大した拡大図である。フロントカバー20の背面には電子部品(図示せず)が搭載される制御回路基板30が設けられている。
ここで、工作機械は一般的に切削液を使用して用いられるため、そのような環境下においては、操作盤の表示器ユニットや内部の電子部品に直接あるいは間接的に切削液がかかることがある。
そのため、図10に示されているように、表示器ユニットと表示器ユニットを取り付ける操作盤筐体との間にパッキン25を設けて切削液等50から保護しているが、切削液等50が多量にかかる環境下や、経年的に使用していてパッキン25が劣化してきた場合などには、図10に矢印で示されているような切削液浸入路60で切削液等50が内部に浸入してしまうことがある。また、操作盤筐体の密閉性の劣化等により、操作盤筐体内部に切削液のミストの浸入や、温度変化による操作盤筐体内の結露などにより、操作盤筐体内部に水滴が発生することもある。
特許文献1には、数値制御装置における表示器の取り付け構造に関する技術が開示されているが、切削液の内部への浸入防止に関する事項については特段開示されておらず、切削液や水滴が内部に浸入した場合には、表示器に切削液や水滴が直接かかることとなり故障の原因となることがある。
図10は、これらの課題を解決するための技術である。図10(a)は、図1におけるA−A断面図であり、図10(b)は、図10(a)のX部分を拡大した拡大図である。図10に開示されている技術においては、表示器13へ切削液等50がかかることを防止するようにしており、表示器13の前部にフロントカバー20が設けられており、表示器13の背後には、制御基板取付部材32に取付けられた制御回路基板30が設けられている。そして、表示器13に切削液がかからないように、表示器13の上部から制御基板取付部材32にかけて保護フィルム100が設けられ、表示器13へ切削液がかかることを防止して、表示器13の故障を未然に防いでいる。
特開平9−274447号公報
従来技術として図10に示されている技術は、保護フィルム100を設けることによって表示器13へ切削液等50がかかることを防止しているが、保護フィルム100を別途用意する必要があり、さらに表示器ユニット12を組み立てる際に保護フィルム100を貼り付けるという前作業も必要となるため、手間やコストがかかってしまうおそれがある。
そこで本考案は、数値制御装置などにおける表示器ユニット等の電子機器の操作盤において、手間やコストを削減して切削液の侵入を防止することができる、数値制御装置における電子機器の操作盤の保護構造を提供することを目的とする。
本願の請求項1に係る考案では、電子機器の操作盤の前面に取り付けられるフロントカバーと、該フロントカバーの後面側に設けられた表示器または電子部品の少なくとも一方とで構成される電子機器の操作盤の保護構造において、前記フロントカバーの内側に、前記表示器または前記電子部品の少なくとも一方の上部あるいは全周部を覆うリブを設けたことを特徴とする電子機器の操作盤の保護構造が提供される。
すなわち、請求項1に係る考案では、フロントカバーの内側に、表示器または電子部品の少なくとも一方の上部あるいは全周部を覆うリブを設けることにより、切削液等が直接かからないように表示器や電子部品を組み立てる際に、切削液等がかかることを防止する保護フィルムなどを別途用意する必要がなく、その保護フィルム等を貼り付ける作業もなく、表示器や電子部品を組み立てるだけで、表示器または電子部品に切削液等がかかることを防止することができるため、作業ミスや組み立て検査もなく、安価で信頼性を向上させることができる。
本願の請求項2に係る考案では、前記リブは前記制御基板取付部材と接触させた構造であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器の操作盤の保護構造が提供される。
すなわち、請求項2に係る考案では、リブが制御基板取付部材と接触された構造とされているため、より確実に表示器や電子部品へ切削液等がかかることを防止することが可能となる。
本願の請求項3に係る考案では、前記リブは、上部から左右に傾斜する斜め勾配や、前後に傾斜するねじれ勾配を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器の操作盤の保護構造が提供される。
すなわち、請求項3に係る考案では、リブが斜め勾配やねじれ勾配を有しているため、リブの上に落下した切削液等が定められた方向に流れ、筐体内の定められた箇所に集められることとなる。そのため、確実性を保持しつつ、保守などのメンテナンスの際に、集められた切削液等を回収除去することが容易となり、保守などのメンテナンスにおける手間を削減することが可能となる。
本願の請求項4に係る考案では、前記リブは、突条又は溝形状の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載の電子機器の操作盤の保護構造が提供される。
すなわち、請求項4に係る考案では、リブに突条又は溝形状の少なくとも一方を有することにより、リブの上に落下した切削液等が突条に沿った方向に流れたり、溝内を流れたりすることとなる。そのため、確実性を保持しつつ、保守などのメンテナンスの際に、突条又は溝に沿って定められた方向に流れた切削液等を回収除去することが容易となり、保守などのメンテナンスにおける手間を削減することが可能となる。
本考案により、数値制御装置などにおける表示器ユニット等の電子機器の操作盤において、手間やコストを削減して切削液等の浸入を防止することができる、数値制御装置における電子機器の操作盤の保護構造が提供できる。
工作機械の操作盤筐体の外観を示した図である。 本考案の実施形態における電子機器の操作盤の保護構造を示した図である。 本考案の別の実施形態における電子機器の操作盤の保護構造を示した図である。 本考案のさらに別の実施形態における電子機器の操作盤の保護構造を示した図である。 本考案のさらに別の実施形態における電子機器の操作盤の保護構造を示した図である。 本考案のさらに別の実施形態における電子機器の操作盤の保護構造を示した図である。 本考案のさらに別の実施形態における電子機器の操作盤の保護構造を示した図である。 本考案のさらに別の実施形態における電子機器の操作盤の保護構造を示した図である。 本考案のさらに別の実施形態における電子機器の操作盤の保護構造において、電子部品を保護する保護構造を示した図である。 従来技術における操作盤筐体の断面図である。 従来技術における操作盤筐体の断面図である。
以下、本考案の実施の形態について図を参照して説明する。
本考案の実施の形態においても、数値制御装置の操作盤筐体10の外観は、従来技術として示した図1と同様である。図2は、本考案の数値制御装置に用いられる電子機器の操作盤の保護構造の一実施形態を示した図であり、図2(a)は断面図、図2(b)は図2(a)のX部分を拡大した拡大図である。図10に示された従来技術との相違点は、保護フィルム100に代わりに、表示器13の周囲に、フロントカバー20から一体的なリブ40を設けるようにした点である。これにより、切削液が多量にかかり続ける環境下や、隙間を封鎖しているパッキン25が経年使用により劣化した場合で内部に切削液等50が浸入した場合であっても、切削液等50はリブ40によって止められ、表示器13にかかることが防止できる。
図3は、本考案の数値制御装置に用いられる電子機器の操作盤の保護構造の別の実施形態を示した図である。図2と同様に、図3(a)は断面図、図3(b)は図3(a)のX部分を拡大した拡大図である。図3においては、リブ40の長さが長くなって、制御基板取付部材32にリブ40の先端部が接触するように構成されている。これにより、表示器13への切削液等50の浸入をより確実に防止することができる。
図4及び図5は、本考案の数値制御装置に用いられる電子機器の操作盤の保護構造のさらに別の実施形態を示した図である。図4は正面図を示しており、図5(a)は斜視図を示している。また、図5(b)は図5(a)のX部分の拡大図であり、図5(c)はY部分の拡大図である。本実施形態においては、図4及び図5(a)に示されているように、リブ40の上部中央部分が高く、そこから左右に傾斜した構造となっている。また、図5(b)における手前側が低く、すなわち、フロントカバー20の前面側から後面側に向けて低くなるように傾斜した構造とされている。これにより、リブ40上に落下した切削液等50は、図4に矢印で示した切削液流路70のように上部中央部から左右に流れ、その後左右で下に落下して、最終的には図5(c)に示されたように下部中央部に集められるような構造とされている。このように切削液等50が筐体内の1か所に集められていると、保守などのメンテナンスを行う時に、切削液等50を除去することが容易となる。
なお、本実施形態においては、表示器13の上部に設けられるリブ40は、上部中央部分が最も高く、そこから左右に傾斜した構造とされているが、必ずしも中央部分を最も高くする必要はなく、いずれかの部分を最も高い部分として、そこから左右に傾斜した構造とすることもできる。また、本実施形態においては、リブ40の前後の傾斜を、フロントカバー20の前面側から後面側に向けて低くなるように傾斜しているが、逆に後面側から前面側に向けて低くなるように傾斜させるようにすることもできる。さらに、図5においては、リブ40が上部中央部分から左右に傾斜し、かつ、フロントカバー20の前面側から後面側に向けて低くなるように傾斜するように構成されているが、リブ40を、上部から左右方向への傾斜のみ、あるいは、前後方向へのねじれ傾斜のみで構成することもできる。
図6は、本考案の数値制御装置に用いられる電子機器の操作盤の保護構造のさらに別の実施形態を示した図である。図4及び図5に示した実施形態においては、リブ40を表示器13の全周を覆うように設けられていたが、本実施形態においては、図6に示されているように表示器13の上側だけを覆うように構成している。このような構成とし、左右に切削液等50を落下させるようにしても、表示器13へ切削液等50が降りかかることを防止することも可能である。
図7は、本考案の数値制御装置に用いられる電子機器の操作盤の保護構造のさらに別の実施形態を示した図である。図2と同様に、図7(a)は断面図、図7(b)は図7(a)のX部分を拡大した拡大図である。図7(b)に示されているように、本実施形態においては、リブ40に長手方向に伸びる溝形状部80を設けている。リブ40上に落下した切削液等50が溝形状部80を流れることによって、図4及び図5に示された実施形態と同様に、保守などのメンテナンスの際に、筐体内の1か所に集められた切削液等50の除去を行うことが容易となる。
また、図8に示されたように、溝形状部80に代えて突条部82を設けるようにして、突条部82に沿って切削液等50を所定の方向に誘導するように構成することもできる。
図9は、本考案の数値制御装置に用いられる電子機器の操作盤の保護構造を、フロントカバー20の内部に設けられている操作盤等の電子部品90を保護するために用いた例である。表示器13を保護する場合と同様に、フロントカバー20から一体的に伸びるリブ40を設けることによって、電子部品90についても切削液等50がかかることを防止することができる。
図9においては、リブ40が後部と接触していない構造となっているが、図3に示された構造と同様に、後部の部材と接触させる構造とすることもできる。
10 操作盤筐体
12 表示器ユニット
13 表示器
14 操作キー
20 フロントカバー
25 パッキン
30 制御回路基板
32 制御基板取付部材
40 リブ
50 切削液等
60 切削液浸入路
70 切削液流路
80 溝形状部
82 突条部
90 電子部品
100 保護フィルム

Claims (4)

  1. 電子機器の操作盤の前面に取り付けられるフロントカバーと、該フロントカバーの後面側に設けられた表示器または電子部品の少なくとも一方とで構成される電子機器の操作盤の保護構造において、
    前記フロントカバーの内側に、前記表示器または前記電子部品の少なくとも一方の上部あるいは全周部を覆うリブを設けたことを特徴とする電子機器の操作盤の保護構造。
  2. 前記リブは前記制御基板取付部材と接触させた構造であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器の操作盤の保護構造。
  3. 前記リブは、上部から左右に傾斜する斜め勾配や、前後に傾斜するねじれ勾配を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器の操作盤の保護構造。
  4. 前記リブは、突条又は溝形状の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載の電子機器の操作盤の保護構造。
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