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JP3181385B2 - オフセット印刷機用筒状ブランケットと当該ブランケットのブランケット胴への装着方法 - Google Patents

オフセット印刷機用筒状ブランケットと当該ブランケットのブランケット胴への装着方法

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Publication number
JP3181385B2
JP3181385B2 JP20062192A JP20062192A JP3181385B2 JP 3181385 B2 JP3181385 B2 JP 3181385B2 JP 20062192 A JP20062192 A JP 20062192A JP 20062192 A JP20062192 A JP 20062192A JP 3181385 B2 JP3181385 B2 JP 3181385B2
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JP
Japan
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blanket
layer
heat
elastomer
tubular
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JP20062192A
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JPH0624172A (ja
Inventor
襄夫 成瀬
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Meiji Rubber and Chemical Co Ltd
Original Assignee
Meiji Rubber and Chemical Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オフセット印刷機用
筒状ブランケットと当該ブランケットのブランケット胴
への装着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高速オフセット印刷機における印刷は次
のようにして行なわれる。まず、ブランケット胴に表面
印刷層を刷版側にした印刷用ブランケットを装着し、刷
版には給水装置から湿し水を、インキ装置からインキを
それぞれ供給する。次いで、版上のインキ画像を印刷用
ブランケットに転移させ、この印刷用ブランケットに転
位した画像を圧胴との間を通る印刷用紙に印刷するので
ある。
【0003】このような印刷用ブランケットには、一般
に、圧縮性層を設けた圧縮性印刷用ブランケットと、圧
縮性層のない非圧縮性印刷用ブランケットが用いられ
る。例えば、従来の圧縮性印刷用ブランケットは、図4
に示すように、織布1を複数枚積層して補強層3を形成
し、前記補強層3の上に圧縮性層5を設け、前記圧縮性
層5の上にさらに織布からなる支持体7を介して印刷面
となる表面ゴム層9を形成してシート状に構成されてい
る。
【0004】そして、上記構成のシート状印刷用ブラン
ケットは補強層3を内側にしてブランケット胴に装着さ
れる。ブランケット胴に装着する際に弛みがあると画像
にずれが生じるから、弛みがないように装着することが
必要であるとともに、装着後は確実に固定されていなけ
ればならない。このために、ブランケット胴の外表面に
は軸方向にスリットが設けられており、このスリットに
印刷用ブランケットの両端部を差し込み締め具を用いて
緊張状態に装着している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シート状の印刷用ブランケットには次のような問題があ
った。即ち、印刷用ブランケットの全体を均一に緊張さ
せて弛みのないように装着するのが困難であるととも
に、手間がかかった。また、装着後もある程度使用して
弛みが生じると、この弛みを除去するために印刷を一旦
停止させて緊張状態を調節しなければならない。
【0006】さらに、シート状印刷用ブランケットの両
端部をブランケット胴に設けたスリットに差し込んで固
定するために、ブランケット胴の全周に亙って印刷面と
して使用することはできなかった。このために、ブラン
ケット胴の全周の割合に対して比較的小さな印刷面しか
印刷できなかった。また、シート状印刷用ブランケット
をブランケット胴に固定するのに固定治具を用いるた
め、ブランケット胴の回転バランスの調整が困難で、高
速で回転させることに難があった。
【0007】この発明はかかる現況に鑑みてなされたも
ので、継ぎ目がなく全周をエンドレスに使用することが
できる筒状ブランケットと、当該筒状ブランケットをブ
ランケット胴に確実に装着するブランケット胴への装着
方法を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するために次のような構成とした。即ち、この発明に
係るオフセット印刷機用筒状ブランケットは、熱可塑性
エラストマーとして熱収縮性エラストマーを用いた1層
からなり、圧縮モデュラスが2.0〜10.0Kg/c
2 /0.01mmであることを特徴とする。また、筒
状ブランケットは表面ゴム層と圧縮性層との2層からな
り、表面ゴム層と圧縮性層を形成する熱可塑性エラスト
マーとして熱収縮性エラストマーを用い、表面ゴム層の
圧縮モデュラスが2.0〜10.0Kg/cm 2 /0.
01mmである構造とすることができる。
【0009】そして、オフセット印刷機用筒状ブランケ
ットのブランケット胴への装着方法としては、熱可塑性
エラストマーとして熱収縮性エラストマーを用いて、圧
縮モ デュラスが2.0〜10.0Kg/cm 2 /0.0
1mmである1層の筒状ブランケットを形成し、前記筒
状ブランケットをブランケット胴に嵌合させ、次いで、
熱処理により前記筒状ブランケットを収縮させてブラン
ケット胴に固定することを特徴とする。
【0010】また、オフセット印刷機用筒状ブランケッ
トのブランケット胴への装着方法としては、熱可塑性エ
ラストマーとして熱収縮性エラストマーにより形成した
圧縮性層をブランケット胴に嵌合させて熱処理により収
縮させて一体に固定し、次いで、熱可塑性エラストマー
として熱収縮性エラストマーにより形成した、圧縮モデ
ュラスが2.0〜10.0Kg/cm 2 /0.01mm
である表面ゴム層を前記圧縮性層の外周に嵌合させ、熱
処理により収縮させて一体に固定する方法とすることが
できる。
【0011】
【作用】筒状ブランケットは継ぎ目がないので全周が印
刷面として使用することができる。且つ、回転バランス
が良く、高速回転が可能となる。また、この発明の装着
方法によれば、前記筒状ブランケットを容易に、また確
実に装着することができる。
【0012】
【実施例】この発明を実施例に基づき詳細に説明する。
図1はこの発明による筒状ブランケットを装着したブラ
ンケット胴の断面図であり、筒状ブランケット11がブ
ランケット胴13に装着されている。前記筒状ブランケ
ット11はゴム層1層からなり、印刷用ブランケットと
して機能させるためには、ショアーA硬度60のJIS
No.3オイルの70℃×70時間浸漬後の体積変化量
が±20%以下であり、圧縮モデュラスが2.0〜1
0.0Kg/cm2/0.01mmである熱可塑性エラ
ストマーを使用することが必要である。これらのエラス
トマーにより肉厚を0.5mm〜5mmとした筒状に作
成する。前記筒状ブランケット11の作成方法は、通常
の押出成型によれば良い。
【0013】前記筒状ブランケット11を形成する熱可
塑性エラストマーには、熱収縮性エラストマー又は非熱
収縮性エラストマーを用いることができる。筒状ブラン
ケットを非熱収縮性エラストマーにより形成する場合に
は、内径を装着するブランケット胴の外径よりも1%〜
20%小さく形成することが好ましい。
【0014】前記筒状ブランケットは1層に形成しても
よいが、図2に示すように、複数層に形成してもよい。
前記筒状ブランケット15を複数層に形成した場合に
は、表面ゴム層の下層にセル層からなる圧縮性層を設け
ることができる。筒状ブランケット15は印刷面となる
第1層の表面ゴム層17と前記表面ゴム層17の下層に
設けた第2層のセル層からなる圧縮性層19によって構
成されている。
【0015】そして、前記表面ゴム層17と圧縮性層1
9とは、それぞれ熱収縮性エラストマーと非熱収縮性エ
ラストマーの組合せにより形成することができる。即
ち、筒状ブランケット15は、第1層の表面ゴム層17
及び第2層の圧縮性層19の両方を熱可塑性エラストマ
ーとして熱収縮性エラストマーにより形成し、また、第
1層の表面ゴム層17及び第2層の圧縮性層19の両方
を非熱収縮性エラストマーにより形成し、あるいは、第
1層の表面ゴム層17及び第2層の圧縮性層19のいず
れか一方を熱収縮性エラストマーにより形成し、他方を
非熱収縮性エラストマーにより形成することができる。
【0016】表面ゴム層17の下層に熱収縮性エラスト
マーにより圧縮性層19を形成した場合には、表面ゴム
層17は、ブランケット胴の外径より小さい筒状体とす
ることができる。また、圧縮性層19を非熱収縮性エラ
ストマーにより形成した場合には、圧縮性層19の内径
を装着するブランケット胴の外径よりも小さく形成し、
表面ゴム層17を熱収縮性エラストマーにより形成した
筒状体としてもよい。
【0017】筒状ブランケット15を2層構造とした場
合にも、表面ゴム層17は、筒状ブランケット11と同
一の配合ゴムを用いて成形すればよい。但し、ショアー
A硬度は60、肉厚は0.5mm〜5mm、好ましく
は、1mm〜3mmとする。さらに、前記構成におい
て、ブランケット胴と筒状ブランケット間、または筒状
ブランケットを形成する表面ゴム層と圧縮性層間に接着
剤を用いて接着することができる。
【0018】また、セル層の形成方法には特に限定され
るものではなく、従来公知の方法により形成すればよ
い。即ち、セル層による圧縮性層を形成する配合ゴム
中に発泡剤を配合しておき、発泡させてセルを有する圧
縮性層とする発泡成形法、発泡剤に代えて中空微小球
を配合しておき、独立したセルを形成する中空微小球混
入法、水、メタノール等の溶出液に溶出可能な粉体、
例えば、塩化ナトリウム、砂糖等を配合ゴム中に配合し
ておき、成形後に前記粉体を溶出させることによってセ
ルを有する圧縮性層とする粉体溶出法のいずれによって
も形成することができる。前記圧縮性層の肉厚は1mm
〜5mm、好ましくは、2mm〜3mmとする。
【0019】次に、上記筒状ブランケットのブランケッ
ト胴への装着方法について説明する。まず、前記熱収縮
性エラストマーにより一層に形成した筒状ブランケット
11をブランケット胴13に固定するには、予め、筒状
ブランケット11を形成する熱可塑性エラストマーとし
て熱収縮性エラストマーを用いて形成し、前記筒状ブラ
ンケット11にブランケット胴13を挿入し、次いで、
熱処理により前記筒状ブランケット11を収縮させてブ
ランケット胴13に固定させればよい。この熱処理の方
法は、例えば、熱風発生機により80℃〜120℃の熱
風を吹きつけることにより達成することができる。
【0020】また、筒状ブランケット11が熱可塑性エ
ラストマーとして非熱収縮性エラストマーにより形成さ
れている場合には、内径をブランケット胴の外径よりも
1%〜20%小さく作成し、前記筒状ブランケット11
を空気圧をもって径を拡大してブランケット胴13に装
着すればよい。
【0021】次に、2層からなる筒状ブランケット15
をブランケット胴13に固定するには、次のようにして
行うことができる。まず、表面ゴム層17と圧縮性層1
9とを一体に形成した後、ブランケット胴に装着する方
法と、表面ゴム層17と圧縮性層19とをそれぞれ別々
に形成し、まず、圧縮性層19をブランケット胴13に
装着した後に圧縮性層19の外周に表面ゴム層17を装
着する方法とがある。
【0022】筒状ブランケット15の表面ゴム層17と
圧縮性層19の両方を熱可塑性エラストマーとして熱収
縮性エラストマーにより形成した場合には、まず、圧縮
性層19をブランケット胴13に嵌合させて熱処理によ
り収縮させて緊締させ、次いで、前記圧縮性層19の上
に表面ゴム層17を嵌合させて熱処理により収縮させ、
表面ゴム層17と圧縮性層19とを一体に固定すればよ
い。
【0023】このように、表面ゴム層17と圧縮性層1
9の両方に熱収縮性エラストマーを使用することによっ
て、収縮の圧力により緊締することになりブランケット
胴13に確実に固定することができる。その結果、オフ
セット印刷機の運転中にも相対的な運動が全く生じな
い。
【0024】また、筒状ブランケット15の表面ゴム層
17と圧縮性層19の両方を熱可塑性エラストマーとし
て非熱収縮性エラストマーにより形成した場合には、圧
縮性層の内径をブランケット胴よりも1%〜20%小さ
く作成して、空気圧で径を拡大させてブランケット胴に
装着した後、筒状の表面ゴム層を空気圧で径を拡大させ
て圧縮性層19の外周に嵌合させてもよい。
【0025】尚、この発明の筒状ブランケットは上記構
造に限定されるものではなく、表面ゴム層の下層は任意
の構造とすることができる。例えば、第1層となる表面
ゴム層の下面に第2層となる圧縮性層を設け、この圧縮
性層の下面に第3層となる高硬度のゴム層を設けた3層
構造とすることができる。
【0026】
【発明の効果】この発明の筒状ブランケットは、継ぎ目
のない筒状体であるから、全周を印刷面として使用する
ことができる。また、この発明のブランケット胴への装
着方法によれば、熱収縮性を利用し熱処理により固定さ
せるものであるから、使用中に弛みが生じたり、相対的
な運動によってずれが生じたりすることがない。また、
装着がきわめて簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の断面図である。
【図2】この発明の第2実施例の断面図である。
【図3】筒状ブランケットをブランケット胴に嵌合する
方法の説明図である。
【図4】従来の圧縮性印刷用ブランケットの断面図であ
る。
【符号の説明】
11 筒状ブランケット 13 ブランケット胴 15 筒状ブランケット 17 表面ゴム層 19 セル層からなる圧縮性層

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性エラストマーとして熱収縮性エ
    ラストマーを用いた1層からなり、圧縮モデュラスが
    2.0〜10.0Kg/cm 2 /0.01mmであるこ
    とを特徴とするオフセット印刷機用筒状ブランケット。
  2. 【請求項2】 筒状ブランケットは表面ゴム層と圧縮性
    層との2層からなり、表面ゴム層と圧縮性層を形成する
    熱可塑性エラストマーとして熱収縮性エラストマーを用
    い、表面ゴム層の圧縮モデュラスが2.0〜10.0K
    g/cm 2 /0.01mmであることを特徴とするオフ
    セット印刷機用筒状ブランケット。
  3. 【請求項3】 熱可塑性エラストマーとして熱収縮性エ
    ラストマーを用いて、圧縮モデュラスが2.0〜10.
    0Kg/cm 2 /0.01mmである1層の筒状ブラン
    ケットを形成し、前記筒状ブランケットをブランケット
    胴に嵌合させ、次いで、熱処理により前記筒状ブランケ
    ットを収縮させてブランケット胴に固定することを特徴
    とするオフセット印刷機用筒状ブランケットのブランケ
    ット胴への装着方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性エラストマーとして熱収縮性エ
    ラストマーにより形成した圧縮性層をブランケット胴に
    嵌合させて熱処理により収縮させて一体に固定し、次い
    で、熱可塑性エラストマーとして熱収縮性エラストマー
    により形成した、圧縮モデュラスが2.0〜10.0K
    g/cm 2 /0.01mmである表面ゴム層を前記圧縮
    性層の外周に嵌合させ、熱処理により収縮させて一体に
    固定することを特徴とするオフセット印刷機用筒状ブラ
    ンケットのブランケット胴への装着方法。
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